シン・アスカ
シン・アスカ | |
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外国語表記 | Shinn Asuka |
登場作品 | |
声優 | 鈴村健一 |
デザイン | 平井久司 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 地球人(二世代目コーディネイター) |
性別 | 男 |
生年月日 | C.E.57年9月1日 |
星座 | 乙女座 |
年齢 | 16歳 |
身長 | 168 cm |
体重 | 55 kg |
髪色 | 黒 |
瞳の色 | 深紅 |
血液型 | O型 |
所属組織 | ザフト |
所属部隊 | ミネルバ隊 |
役職 | 赤服 |
趣味 | 読書 |
嫌いな食べ物 |
貝類 きのこ類 酸っぱいもの全般 茄子 |
シン・アスカは『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の主人公。
概要
キラ・ヤマト、アスラン・ザラに続く『機動戦士ガンダムSEED』シリーズの「第三の主人公」に位置する。
人物
モビルスーツのパイロットとしてはキラ・ヤマトやアスラン・ザラに匹敵する天性の才能を持っている。(キラやアスランに比べてシンは普通のコーディネイターであるとよく勘違いされるが、アスランやラクス等第二世代のコーディネイターは皆一切の遺伝子操作をせず遺伝子を操作した第一世代のコーディネイターから自然に生まれるのでシンはアスラン等と特に違いはない)また、彼等と同様にSEEDの因子も持ち合わせており、能力発動時は、相手が同等以上の能力を持ったパイロットで無い限り、まず負け無しの戦闘力を発揮する。初回の時点で、すでにザフトの軍人として勤務している。ガンダムシリーズの主人公は、最初、アウトローだったり一般人だったりする事が多いので、これはかなり珍しい。
一方でメンタル面にはやや問題が有り、戦争によって家族を喪った時の絶望と戦争自体への激しい怒りや憎悪が行動の原動力となっている為に、しばしば激情に駆られて独断専行や命令違反等の問題行動を起こす。自分を理解しようとしてくれる人物に対しては信頼を置いているが、何かしら快く思わない相手に対して乱暴な態度をとったり、そういった相手からの忠告や説得は聞き入れない・心情を考えないことが多いと人の好き嫌いが激しく、自分の言動を含めデリカシーに欠けるなど精神的に未熟な面が強い[1]。
本質的には純粋で正義感の強い性格で妹マユやステラの一件を見ても心優しい一面を持っており、彼女達の悲劇を受けて自分の手で平和な世界を作り出そうとする信念は持っているが、未熟さ故に「守る為の力」のみを求めてしまっていた。それ故に、アスランの語っていた「力の使い方」についてまで理解出来なかったシンは、精神的に追い込まれていき、ギルバート・デュランダルの言葉に導かれるまま彼の計画へと身を投じていく。
戦闘では射撃戦・格闘戦共にそつなくこなすが、特に戦闘におけるスピード面に秀でており、対艦刀を特に好んで使用し、ここぞという場面ではソードインパルスに換装して多大な戦果を挙げ、フォースインパルスでも換装せずにソードの装備であるエクスカリバーを使用するほどである。高速一撃離脱戦重視のデスティニーガンダムはそうしたシンの戦闘データに基づき調整されている。拳銃射撃は日頃からレイと共に訓練しているが、活かされる機会は無かった。スチール缶を片手で握りつぶす、(一般ザフト兵を一撃で昏倒させる程の)アスランの本気パンチを顔に受けてもびくともしない等、妙にタフな描写がされている。
原作序盤はさしたる戦果を挙げられなかったが、中盤にSEEDが覚醒して以降は著しい成長を遂げる。しかし、力だけが成長していく反面それを制御する「心の成長」が伴っておらず、デュランダルのレイを使った策謀もあって、やがて「増長」という形で悪化していく事になる。実際のところ、SEED発動時はスーパーコーディネイターたるキラでさえ舌を巻く操縦技術を見せ、一度はインパルスでフリーダムを撃墜している辺り、キラやアスランとは互角かそれ以上の操縦技能を持っているはずだが、心が成長どころか寧ろ摩耗していく一方だったためか、最終的にアスランに勝つことはできなかった。
来歴
第1次連合・プラント大戦以前は、オーブ連合首長国で家族と共に平和に暮らしていた。しかしコズミック・イラ71年における地球連合のオーブ侵攻で、家族と共に避難艇に向おうとした際、妹マユの携帯を拾おうと家族から離れた瞬間にフリーダムガンダムとカラミティガンダム両機の戦闘に巻き込まれて家族を失う。家族を失った後は、避難艇で出会ったオーブ軍人トダカの勧めでプラントへ移住した。この悲劇が原因で、「自分の家族がウズミ・ナラ・アスハの理想によって殺された」と強く思い込む様になり、それはウズミの娘カガリやオーブに対する憎しみへと転化する事になっている。
プラントへの移住後は、そこで出会ったルナマリア・ホークやレイ・ザ・バレル等と意気投合。優秀な成績でアカデミーを卒業しザフトに入隊、「赤服」の一員となる。そして、新型モビルスーツ・インパルスガンダムを駆り、活躍。アーモリーワンでのMS強奪事件、ブレイク・ザ・ワールドを経て、オノゴロ島付近海におけるザムザザーとの戦闘でSEEDに覚醒してからは、目覚しい戦果を挙げていく事になる。その一方で、ザフトに復帰してきたアスラン・ザラの存在には常に反感を抱いていた様で、たびたび反発している。
やがて、ディオキアで地球連合軍のエクステンデッドであるステラ・ルーシェと出会う(正確に言えば「再会」だが、お互いに相手の事を忘れている)が、ロドニアのラボにおける戦いにて、襲撃してきたガイアガンダムを撃破した結果、初めてその素性を知る事になった。その後は、軍規違反を分かった上で勝手にステラを連合軍の指揮官であるネオ・ロアノークに返還してしまい、処分が下される身となっていたが、シンにまだ利用価値が有ると考えていたデュランダルによって一切不問の処置となる。しかし、これがシンの増長に拍車をかけていく事になり、更には連合に戻ったステラがベルリンで大量虐殺を行って、キラ・ヤマトのフリーダムによって命を落とす、というかえって取り返しのつかない結末も招いてしまった。
その後、無敵を誇っていたフリーダムをインパルスの分離換装機能を利用して撃破したが、フリーダムのパイロットとの関係を知った上で、アスランに挑発する態度を取った為に、彼と決定的な対立の要因となる。そして、デスティニーガンダムを与えられた最初の任務ではデュランダルやレイの言葉に促されるまま、脱走兵として扱われたアスランのグフイグナイテッドを同乗していたメイリン・ホークごと撃墜してしまう。この件はシンにとって大きな精神的外傷となり、その後多大な戦果を挙げながらも、次第に情緒不安定になっていく。
オペレーション・ラグナロクにおけるヘブンズベース攻防戦では、デストロイとの戦闘で素早く反応して格闘戦に持ち込み、瞬く間に3機を撃破。この際立った戦果によって、シンはレイと共にネビュラ勲章を授与しFAITHに任命されることになった。しかし、その後のオーブ戦では、インフィニットジャスティスガンダムに搭乗したアスランと再会。彼の説得を受けるものの、シンはあくまでもアスランを裏切り者として攻撃を繰り返したが、精神が不安定に陥っていた事が災いして敗北。ミネルバからの撤退命令を受けて撤退した。
オーブ戦後は、直後にロゴスの首魁であるロード・ジブリールによって、レクイエムを使用したプラントへの直接攻撃が行われた為、隊のメンバーと共に宇宙へと上がり、月のダイダロス基地の攻略作戦に参加。ロゴスとの戦いにおける勝利に貢献した。しかしその後、デュランダルによってデスティニー・プランの導入実行が宣言された上に、その実行力としてレクイエムがザフトによって修復されたことが公表される。反抗した連合艦隊を月のアルザッヘル基地ごと見せしめに近い形で殲滅する事態が発生し、宇宙要塞メサイアに招集されたシンは、デュランダルやレイの言葉に半ば従うまま、プランに反対表明を出したオーブと地球連合軍の同盟軍と決戦を迎える事になる。
メサイア攻防戦ではレクイエムを巡りアスランと再び交戦するが、精神状態が不安定になりすぎていて、もはやその実力を発揮しきれるような状況ではなかった。その為、最終的にはルナマリアの搭乗するインパルスを敵と誤認して攻撃してしまい、間一髪で阻止したインフィニットジャスティスにデスティニーを撃破され、月面上へ落下。崩壊していくメサイアをルナマリアと共に見届けながら、戦争は終結を迎えるのだった。
キャラクターとしての総評
劇中において主人公としてはマイナス面が目立った点が批判されている。
- 故国オーブに向けられる偏った言動[2]。
- 一兵士でありながら、他国のトップであるカガリに罵声を浴びせ、わざと肩をぶつける等、国際問題に成りかねない行為を何度もする(しかし、何故か罰せられる事は無かった)[3]。
- 上官であるアスランへの挑発や増長した態度[4]。
- 勝手にステラを返還する等、周囲の迷惑を省みない軍人として問題の有る行動(しかも結果的にステラはデストロイに搭乗させられてしまい、この行為は何の意味も持たなかった。ステラを殺害したキラを恨むのはある意味仕方がないのだが、自身もその死に責任の一端があるとは微塵も思っていない)[5]。
- 終盤におけるまで妹のマユやステラの死を乗り越える事が出来なかった事。
- 自分の行動に伴う結果に対する自覚や責任が乏しく、自己正当化に走りがちな傾向が強かったが、ロゴスというある種の責任転嫁の対象が示された後半からそれがより悪化していく。小説版ではステラがベルリンで行ったことはロゴスのせいだから悪くない、さらには自分がこれまで命を奪ってきたのもロゴスのせいだから自分は悪くないといった自己正当化に陥っている。他者から問題を指摘されても、精神的余裕のなさからかそれも突っぱねて聞き入れられない。ラウ・ル・クルーゼの『正義と信じ、分からぬと逃げ、知らず、聞かず』(デュランダルの理念とそれに着く自分だけを正義と信じて、自分の行動の結果は全てキラやネオになすり付けて逃げ、その側面や本質を全て他者のせいにして知ろうとせず、その負の側面を知るアスランの言葉を聞こうとせず[4])がシン一人に集約されていると言っても過言ではなく、結果として『他人のせいにすれば、自分の言い分が認められる』というような状態に陥り、放送終了後も否定的な見解が多い要因の一つにもなっている。
- デュランダルが大量破壊兵器による敵国民間人の虐殺を選択肢に入れてもなお、彼に従った等[6]。
その反面、精神面における導き手の役割を期待されたアスランや周囲の大人達が全くそれをなせなかったが為に、成長する機会を失った不運なキャラクターとも言える。シンから見れば、自分の置かれた状況を深く考えず自分の感情のまま行動した末に増長しており、自分を優遇してくれる人物に甘えていたとも言える。凄惨な経験と、そこから来る他人との精神的な壁により、怒りと絶望に凝り固まり盲目になってしまったため、一人では客観的に自省できぬまま泥沼と負の連鎖に陥った結果、先述のように後半は明らかに情緒不安定で正常な考えが不可能になっており、最終決戦では錯乱までしてしまった。
歴代の主人公達が多くの人間に出会って成長していった事に比べると、シンは良き理解者や人との出会いに全く恵まれていない。比較的良好な関係であったトダカやハイネはあまりにも出会った期間が短く、アスランもシンを導くのには未熟、同期であるレイは友情こそ本物であるがデュランダルの目的のためにシンを利用しようとし、ルナマリアとは恋人になる終盤までこれといったものはなく、キラに直接出会って和解したのも最後の最後でステラの死後は彼自身の人間関係の希薄さ(オーブ時代の人間関係が不明なのもあるが)も含めて、「ガンダムシリーズの主人公の中でも孤独な境遇だった」と言える。[7]
そうした境遇もあって、主人公という立場の割には重大な情報を得る機会が乏しく、本人も積極的に情報を集める描写は無かった。その結果、レイ以外の主要人物が有する「秘密」や抱えている「事情」と「背景」、そしてアークエンジェル隊がデュランダルに敵対する切っ掛けとなったラクス暗殺未遂やミーアの死等、重大事件が戦いの裏で起きていた事も文字通り「何も知らない」状態だった。
これら全ての複合が、シンの思考が主に悪い意味で一方向に固まってしまい、先述のマイナス面を生む原因だったとも言える。
作中における主人公であるものの、全体的に出番や活躍が多いとは言えず、特にストーリー後半はメイン視点が前作主人公であるキラ・ヤマトに移ってしまい、終盤はキラ側に敗北する結末も手伝って、実質主人公の座を失ってしまったといえる。EDのキャストクレジットではシンがリストの一番上だったが、終盤ではキラに奪われてしまった(シンはアスランより下の三番目に)。さらに雑誌のインタビューにて遂に福田己津央監督自ら「主人公はキラ・ヤマトです」と言われてしまう。
ストーリーの途中で、前作主人公や他のキャラクターに出番を喰われる事例というのは、アニメや漫画等では決して少なくないが(スパロボ参戦作品では『グレートマジンガー』終盤の剣鉄也や『機甲戦記ドラグナー』終盤のケーン・ワカバ等)、彼の場合2000年代の中でも著名な作品であるのも手伝い、OP演出や脚本進行上もそれが露骨に顕在化したため、主役の座を奪われた人物の代表的存在となってしまった。その影響も有って一部のメディア等においては『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の主人公=キラ・ヤマトと紹介される事もある[8](但し、近年では劇場版の公開も決定された影響か、2023年に発売されたBlu-rayボックス等の商品展開では再び『DESTINY』の主人公として扱われている)。
なお、一部では「復讐鬼」というイメージで語られる事もあるが、復讐の感情で戦っていたと取れるのはあくまでもステラ死後のフリーダム戦のみであり、本編全体としては当てはまるとは言い難い。どちらかと言うと感情のまま敵を倒しているので、「猪突猛進」という言葉の方が合っている。
また初期の極一部の資料では、「強いナチュラル蔑視感情が有る」と記されているが、作中では他のミネルバクルーとは違ってナチュラル蔑視の発言は全く無く(事実、海で溺れたステラを救出した際にもナチュラル云々は一切口にしていない)、当初は妹のマユもナチュラルである説もあった(シンの両親はコーディネイターであった事が確定したため、シンもマユもコーディネイター夫婦から生まれた第二世代コーディネイターと判明し、現在では否定されている)ため、誤情報あるいは死に設定であると思われる。[9]
ただ、総じて本編や設定資料等において過去のオーブで暮らしていた頃の境遇(オーブに住んでいた期間は諸説有り定かではなく、家族とトダカ以外の人間関係も不明)や移民の立場から軍組織であるザフトに入った明確な理由(名台詞の項参照)等をはじめ、ストーリーを通じてのシンの心情があまり描写されなかった事も有って[10]、キラやアスランと比べると不明瞭であり、続編や後発の資料等による設定の統一と補完が待たれる。
他媒体での描写
小説版・漫画版3種の各作者もシンの扱いに対して思う所が有ったらしく、いずれの作品も最後は敗北するものの、扱いは格段に良くなっている。特に、「平和な世界を作りたい」という想いを共有しながらも理想を追うアスランと対峙する道を選び、互いの信念を懸けて対決する高山瑞穂版(「ボンボン版」とも言われる)の評価が高い。後述するスパロボシリーズや他のガンダム関連のゲームでも、シンが主人公として成長し活躍していく作品が少なくない。原作再現が行われる作品では、他作品のキャラクターとの交流によって心境が変わったり成長することも多く、シン自体の問題点も緩和される傾向にある。
逆にいえば原作及び後述するSRWを含めたシンの扱いと人物像、また設定等は各メディアによって大きく違い、視聴者も大きく見解が異なり、一部原作と相反する展開の作品も存在する等、『SEED DESTINY』のキャラクターの中ではデュランダルと並んで非常に評価の難しい人物とも言える。
シン・アスカ役を演じた鈴村健一氏は『スーパーロボット大戦Z』のオフィシャルWEBマガジンにおいて、「当時、福田監督の求めていたシン・アスカと自分の中のシン・アスカがスパロボの収録で一致した」と話しており、当時より作品に対して肯定的になっているようである。
というのも、当時の鈴村氏は一部の前作ファンから凄まじいバッシング(いわゆる「キャラへのアンチ感情に起因する声優本人への不当な風評被害」)を受けており、脚本そのものにもインタビューで難色を示している等、否定的な立場だったからである。なお、シンが「予定調和のようにキラ達と和解して、ザフトと戦う様な展開だけは勘弁」と答えていて、FINAL PLUSやSE収録の追加エピローグでほぼその展開になってしまったというのは有名な話である(あくまでも「物語の締めくくりとしての和解」であり、物語の途上で和解し共闘した訳ではない)。
登場作品と役柄
原作における設定上、アークエンジェル組を中心にした視点である『SC2』や『K』、『CC』では最終的には仲間になるものの、他のミネルバ隊の面々と同様にメサイア攻防戦まで敵として登場する。逆に彼とミネルバ隊の視点である『Z』と『L』では、序盤から終盤まで一貫して自軍メインキャラである。今のところ必ず敵に回るのは前述の『SC2』と『K』、『CC』の3作品で、『Z』でも後半で敵に回るがフラグ次第で回避可能。『SC2』など例外もあるが、基本的には、キラに主役の座を奪われた原作と違い、「『SEED DESTINY』の主役」という扱いといっていい。
『SEED DESTINY』本編が一通り再現されてからは、原作終了後設定の作品も増えている。その場合は、迷いながらも戦いを止められず、誰かに命じられるがままだった過去を強く悔やんでおり、改めて世界から戦争を無くす為に努力を惜しまぬ姿勢を貫く覚悟を見せている。また、他作品の若年層のキャラクター達を良き先輩として導いていく役所も増えている。また作品によってはSEED技能が中盤まで封印状態になっていることもある。
原作では敵対者に対しては勿論、味方で上司であるアスランに対しての態度など、短気で激情家な面が強いが、スパロボシリーズにおいては仲間との人間関係が改善される事も多く、他作品の仲間達とも友好的な関係を築いている為、原作よりも性格は丸くなっている。但し、原作での辛辣な発言を再現したのか立場が上のキャラクター(クワトロやゼロなど)に対しても歯に衣着せぬ物言いをする事が少なくない。
原作で不遇だった主人公キャラクターとしては、多くの人間に出会えた事が彼の大きな救いになったと言え、『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジと並んでその傾向が強い。ステラ・レイの生存やキラ達との和解などの救済要素、さらにはifルートの存在も含め、スパロボの「if」の代表格と言えるだろう。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- セツコ編では第2話から登場。ランド編では共通パートでのみ登場する。
- 発言・行動自体は基本的に原作通りだったが、カミーユをはじめとしたZEUTHの仲間が絡むことによって次第に過激な部分が和らいでいる。また、仲間達の助けや様々な立場の人からの助言を受け、原作以上の成長を見せる。他にもザフトポイントによって一部会話が変わり、それによって大きく印象が異なる。
- 後半の一大分岐シナリオ「ifルート」における最重要人物で、こちらを選ぶと分岐後の離脱が無く、キラ・アスランも交えながら仲間達と共にデュランダルと敵対する道を選ぶ。セツコ編ではifルートの条件が若干緩く、またシンが話の中核に居ることもあって事実上の準主役格を勤める。それに比べてランド編では条件が厳しいため、ifルートが確定するまでは育成は控えた方が良い。2周目からは自由にルート選択が可能になる。
- 原作ルートでは第48話終了後に離脱し、第56話クリア後に自軍に復帰する。こちらでも自軍との戦闘台詞が熱く、原作では描写されなかった激しい信念のぶつかり合いを見ることが出来る。
- 能力は総合的にキラやアスランを僅かに下回る程度だが、育成できる期間が長く、優秀な特殊能力と機体特性との相性もあり、あらゆる場面で活躍できる。ちなみに、エンディングのスタッフロールでは種運命勢で最初にクレジットされており、ここでもきちんと主人公扱いされている。
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 前作で『SEED DESTINY』のストーリーが終わっているので原作終了後の設定で登場。中盤の宇宙ルートにてADWに転移し、キラ達と共に次元獣相手に奮戦していたところを、ソレスタルビーイングとS.M.Sによって救われZEXISと合流する。当初は、「テロリストの機体」と目されるガンダムタイプを所有するCBについて懐疑的であったが、彼らの信念を汲み取った後は(アスランが迷いを捨てた事もあり)ZEXISへの協力姿勢を見せる。
- 前作を経て性格的にはかなり温和になっており、以前の問題児ぶりを周囲から弄られると、バツが悪そうに話題を逸らすという年相応の描写も増えたが、さすがにセツコを嬲り続けたアサキムと対峙した際には激情を露にする。EDではトレーズの配慮によって、カミーユ達と共にOZへ加入することになる。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 序盤の中東ルートで初登場。前作のEDで示された通り当初はOZに所属しているが、OZのやり方に疑念を抱き、ルナマリアやカミーユ、ファと共に脱走し、ソレスタルビーイングやヒイロ達かつてのZEXISの面々と合流する。戦力としても非常に優秀で、序盤からデスティニーガンダム共々非常に頼りになる。更に中盤からはデスティニー最大武装が解禁されるので、『Z』のようにボスキラーへと返り咲くことができる。
- また、SEEDとエースボーナスの組み合わせにより、回避率+40%、攻撃力1,21倍の反撃が可能という化け物じみた反撃効率の良さを誇るので、囮・削り役としても最高に優秀。見切りや集中を組み合わせれば、最大で80%の回避率を叩き出す。
- 戦争とそれを生み出す者への強い怒りは今作でも健在で、最終的な目的は「平和」であっても、その為に戦いや犠牲を強いようとする人類勢力の指導者達に対して、戦闘前会話で激しい怒りを露わにしている。今作では前作と比べるとインターミッションの会話シーンでの出番は多くなっており、『Z』で深い信頼関係を築いたセツコとも久しぶりに再会し、彼女の登場する場面では頻繁に顔を出している。また、彼の口からはっきりとステラとレイの生存と、シンとルナマリアとの関係が「恋人同士」であると明言されている。残念なのは新規音声収録が全くと言っていいほどないことか(これは他のキャラも言えることだが)。
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 台詞が新規収録されている。今回も参戦が早く序盤の宇宙ルート第11話で登場し、クリア後に仲間になる。新世時空震動後は再びFAITHの一員となっていたが、FAITHの権限を使いロンド・ベル隊に合流している。今回も参入当初は愛機の最強武装が非実装で、またシンもSEED技能が封印されている事もあってメインを張るのはやや厳しい。中盤、最強武装とSEED技能が解禁されてからが本番。
- ストーリー面では相変わらずカミーユと仲が良く、良き先輩としてバナージをフォローしたり、同じ兄キャラであるカイエンを何かと気にかけたりとシナリオデモにおける出番も多め。特に、原作および『Z』では描かれなかったカガリとの明確な和解の場面は必見。
- また、先述のとおりシンはキラと共に自力で封印されたSEED技能を解き放っているのだが、実はそれ以前にも、再世編リストラ組やセツコ等スフィア・リアクター達との封印された記憶を思い出そうとしても何故か「頭痛」が発生していない描写がある。他のキャラ達が軒並みこの頭痛に悩まされている事を考えると、シン自身が元々「針」の刺さりが浅かったのか、或いはSEEDはシンカの形の1つではないかという説もある。
- 実は宇宙ルート第11話においてはハマーンから戦闘前会話において「最後までギルバート・デュランダルに付き従い、戦った少年」と呼ばれており、第1次Zで原作ルートを選択したような描写があるが、再世篇においてifルート限定であるレイの生存が明言されており、天獄篇においてもレイが参戦しているため、やや疑問が残る描写になっている。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 引き続き参戦。今回は原作終了後の作品としては珍しく、正式参戦がキラよりも遅い。戦闘面においてはエースボーナスなども含めて前作とほぼ変わらないが、今回は召喚ユニット扱いながら合流時にルナマリアとインパルスが、更に中盤ではレイとレジェンドが復帰しデスティニーの武装として追加されるため、総合的には強化されている。
- 今回恋人のルナマリアもだが再びセツコとも再会し相変わらず仲が良い……のだがセツコを気遣うあまり恋人そっちのけで彼女と絡んだり、あるステージではヒビキがセツコと組んで出撃する際に多少ヒビキに嫉妬していたりする。またそれ以外でも恋愛関係のエピソードに絡みたがる場合がやけに多い。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦K
- 今回はAA隊の視点なので最初は敵で、中盤で仲間になる。その為か主人公なのにオープニング戦闘デモでは敵役になっていた。原作再現が少ない上に原作以上に精神が未熟な描写も見られており、キャラにそぐわない暴言まで存在する(迷台詞を参照)。仲間になってからは出番も比較的多く、悪い印象も少な目。人間的にも順調に成長、顔グラも味方時のものに変化するが、何故かアロンダイト使用時のカットインは敵だった時のままなのでおっかない(原作通りだが)。
- 能力的にはデスティニーガンダムの強さも相まって即戦力になる。機体はシングルでも強力だが、パートナーを組む場合、機体特性・信頼補正が完全に噛み合っているアスランと組むと非常に強くなる。今作では原作シナリオ終了後も、アスランに対して敬意を表している場面が多い。他作品との絡みでは、ルージの兄貴分になったり、ウェンディの事を心配していたり、宙と意気投合したり、ミハエルに怒りを露にするなど、『SC2』や『Z』以上に「兄」としての面が強調されているなど決して扱いは悪くないのだがライターが存在を忘れていたのか、エンディングに一切登場しない(名前すら出てこない)。
- スーパーロボット大戦L
- プロローグ第2話から登場。序盤に何度かのスポット参戦を経て、中盤に差し掛かる頃に正式参戦する。本作では常に自軍にいて、初めてシンが一度も敵になる事のない展開となっている。正式参戦から数話後にデスティニーに乗り換える為非常に頼れる戦力だが、自身の能力は『K』の時より弱体化し、格闘・射撃は主人公格としてはかなり低めになっているのでスキルパーツによる養成が欲しいところ。
- 原作と比べ展開が途中から大きく変化しており、周囲との人間関係も非常に良好である。原作では対立していたキラとも殆ど敵対する事はなく、むしろステラ救出などをはじめ、共闘する機会の方が多いくらいである。当然加入してからも良好な関係。原作では打倒フリーダムの狂気に憑かれていたエンジェルダウン作戦においてはステラ救出の恩義からむしろ躊躇っているという原作とは真逆の精神状態であり、それはレイ以外の仲間も同様で作戦は説得の方向へと舵を切ることとなる。ラクスの暴露話で説得自体は失敗してしまい、結局キラと戦うことになりかけるものの、結局クトゥルフの介入を利用しそのまま共闘することとなった。
- 他作品との絡みでは序盤から『マクロスF』の面々と関わる場面が多く、ランカの駆け出しの頃からのファンの一人となっている。終盤にはデスティニープランに真っ向から反発し、デュランダルやレイと対峙する事になる。また、本作では最初から最後まで一貫して一方的に他者の「運命」を決めつける思想を強く否定する姿勢を見せており、戦う動機も戦争への怒りに加えて、「誰かを守るために」戦うという想いが非常に強く強調されている。EDではステラと共にしばらくオーブに残り、後にステラを伴ってプラントに戻ると決めている。ステラが無条件で生存し、トダカが生存しオーブに留まったままのため、本作は最もシンが幸せな作品と言っても過言ではないだろう。ただ、今作でもデスティニー搭乗時の一部の武装のカットインは怖い顔のまま(むしろ増加している)なので「もはや顔芸」と言われることも。ジブリールにトドメを刺すのも彼で、シンのファンなら感涙必至の名場面となっている。
- スーパーロボット大戦UX
- 原作終了後設定。いるだけ参戦故に発売前は一部のファンからは影が薄くなるのではないかと心配されていたが、蓋を開けてみればいるだけ参戦と言うにはあまりにも濃密すぎるクロスオーバーを展開し、デスティニー復帰のシーン等、一騎と共にストーリーを熱くさせてプレイヤーを大いに沸かせた。
- 作品自体がファフナーシリーズと設定を一部共有しているためか、シンも『ファフナー』の物語の大筋にも関わり、キャラクターデザインが同じかつ台詞回しもファフナーのそれと遜色ないため、同一作品と誤解するほど溶け込んでいる。一騎が苦悩したりする場面や大事な局面には必ず彼の存在があり、台詞の一つ一つにファフナー全体にとって『最も必要なこと』を載せているので彼の存在そのものが蒼穹のファフナーという作品の分水嶺のようなものとなっている。…が、意外なことにシナリオ分岐では別行動になる方が多く、ゲーム内の生存フラグにはほとんど関わらない。逆にデスティニーへの乗り換えやルナマリアとの合体攻撃追加といったシンがメインになるイベントは全て竜宮島で発生する。
- 音声が追加収録され、『第2次Z』にはなかった『ガンダム00』のガンダムマイスター達や三璃紗の三英傑達、聖戦士達への特殊援護台詞などクロスオーバー台詞も豊富。また、スパロボシリーズで初めて、ボンボン版での名台詞が戦闘台詞となった。
- 本作では経緯は不明だがオーブ軍所属となっており、物語開始時点でオーブ軍からルナマリアと共に竜宮島に出向し、プロローグにてカガリとアルヴィスの指揮下でフェストゥムとの戦いに臨む場面で初登場。この時の戦いでデスティニーが大破したため、正式参戦する第1部中盤から第2部序盤まではインパルスに乗り込む。原作での大戦、ステラやレイ達との死別を乗り越えて、戦士としても人としても大きく成長しており、第2次連合・プラント大戦を戦い抜いたトップエースとして各勢力にもその名が知られている。ストーリーでは一騎をはじめとしたファフナーのパイロット達との絡みが多く、彼らの良き先輩として、見守り導いていく役どころを担っている(逆に言えば、ステラやレイの死を背負っているという前提があるため、原作で2人を救えなかったシン・アスカでなければこの役にはなれなかったと評する声も多い)。SEED発動時に目の色が同化現象を思わせる真っ赤に変化するからか、前述のクロスオーバーを併せて同化現象とネタにするプレイヤーも。そのためか本作のシンは一騎からの二人称にかけて「アスカさん」と呼ばれている。全体的に「運命」というものに対して否定的な言動が多く見られ、今作のシンは原作通りに動いてないのではと思わせるシーンがちらほら見受けられる。
- 中盤からUXに合流するキラとアスランとの仲は救済措置が取られたZシリーズに比べると若干のわだかまりを残しつつも、原作での対立を乗り越えて良好な関係となっているが今作は自作のキャラクターより一騎達ファフナー組と関わっている印象が強いため、時折シンはファフナーのキャラだったかどうか曖昧になることも。ルナマリアとの仲も互いに人間的に成長して良い方向に進展しており、遂に彼女との合体攻撃も実現している。
- ちなみに、今作のシンの年齢は20代の可能性がある(過去の戦いに関しては意図的にぼかされている面があるが、仮に共演した00の時間経過が原作通りかつDestinyの出来事と00一期の出来事が同時期と仮定すると6年前になるため)。ちなみに20代なら丁度、本来の先輩ポジションに収まる日野道生と同じ年代である。
- ステータス面では相変わらずの高水準。基本的には前線に切り込んで反撃で叩き落していくスピード型のスタイルが向いている。対フェストゥムも同様で、そちらは致命打を与えてくる同化を恐れずに戦える。他の機体とは比べてアドバンテージはあるが、前に出しすぎて落とされないように注意しよう。また、加入直後の分岐シナリオではルナマリア、エイーダと共にどのルートでも同行するので育成の優先順位は高くしても良い位。
Scramble Commanderシリーズ
- スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd
- 初登場作品。概ね原作通りの経緯を辿りザフトの精鋭となるが、オーブ近海でのSEED覚醒やアスラン撃墜をはじめとする彼の見せ場は殆ど省かれている。その分アスランとの確執やオーブへの怒りも緩和されており、原作終盤の展開となってもデュランダルが示す道を進む事やオーブを討つ事に迷いを持っている。序盤のユニウスセブンでの戦いでスポット参戦するが、その後は長い間、敵としてAフォースの前に立ちはだかる。接近戦重視の傾向が強いため、離れて戦えば意外と脆い。正式参戦は終盤で、メサイア攻防戦が終結した後に無条件で味方に編入する。機体のスポット参戦時はインパルスで、正式参入時はデスティニーとなる。EDではホーク姉妹と共にプリベンターに入隊し、五飛の部下となって共に任務に就いている。今作では仲間である期間が非常に短い事もあって、他作品のキャラとは殆ど絡まない。
VXT三部作
- スーパーロボット大戦V
- 第16話アンジュ捜索ルート「絆、再び」にてルナマリアと共に加入。台詞も新録されており、登場する版権作品の大ボスほぼ全てに特殊台詞がある(マジンガーZEROを含めて)。原作終了後の設定だが、当初は特殊スキル「SEED」が「???」と伏せられており、主人公らしく覚醒イベントもあるので必見。
- 本作では原作終了後からあまり間も無い時期となっており、原作「FINAL-PLUS」および「HD版最終話」でのキラとの和解は未だされず、互いにわだかまりを残した状態となっていたが、第31話西暦世界ルート「永遠の自由」で精神的な葛藤を振り切ったことを機にキラとの関係も改善されていくことになる。また、敵対する事になったサリアやエルシャ達とのやり取りの場面等でも、その精神的な成長はしっかり描かれていく。
- 一方で「アスランとは女性問題でトラブルになる」という、アスランにしてみれば笑えない事態が発生する事に。また、キラやアスランとはしっかり会話する場面が有るのだが、カガリとは一切会話が無いため、彼女との関係がどうなっているかは不明。ただし、シンは戦後オーブにいたので、以前よりは関係が改善されていると考えられる。
- 他の『SEED』勢同様に『クロスアンジュ』勢との絡みが多い。また、「ザフトの青い稲妻」という異名が設定された。
- エンディングでは、キラと共に二人で世界を見て回る旅へと旅立つ。
単独作品
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- アークエンジェル隊視点のため、当初は『K』以来に敵として立ちはだかる。原作と異なりアークエンジェル隊を家族の仇とみなしていたが、地球連合軍のベルリン侵攻の際に一時共闘。協力してステラを救おうとするも、果たせなかった。
- その後メサイア攻防戦の後にカイルスに参入。兜甲児の弟であるシローが機械獣に襲われそうになったところを助け、「何かあったら自分に頼ってほしい」という旨の台詞を言った他、家族との再会を渋っていた矢島に家族に会わせようと後ろから背中を押す等、仲間を気遣い、助ける場面を多く見せる。その一方で竜馬に対してあんまりなことを言う場面も(後述)。
- 今作では己の手で救えなかったステラとレイが意外な形で再会し、敵対するという試練を迎えることとなる。
- ユニットとしてはフォースインパルスガンダムとデスティニーガンダムに搭乗。
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- アスランと共に加入。能力は機体にVPS装甲と分身が有り、シンの精神コマンドも「不屈」「閃き」という機体の攻撃力の高さを用いての対強敵に特化した能力になっている。
- 欠点は本人の能力が「SEED」の発動が前提なのかあまり高くなく、最強武器のフルウェポンコンビネーションも必要気力が130と割と高めである。
- また、機体の特殊能力を用いて単騎特攻しての雑魚戦も可能かとおもいきや、全体的に消費が重い上に他の『SEED』機と違ってEN回復も無くすぐガス欠を起こし、精神コマンドも命中を底上げする「集中」等も無いため向いていないが、機体を改造すれば回避率は上がって余計なENを消費しなくて済むので生存率は他2機よりも上がる。
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 2016年6月のイベント「運命の騎兵隊」から追加参戦。
- イベント報酬のパイロットパーツはボイス付きであり、参戦前の開発者インタビューでボイスが付くのが事前に公開されていた。
- 基本的にイベントクエストでの登場となるが、ソリス側のイベント「それは、小さなキセキ」に登場したのを反映してか、メインクエスト終盤でも若干ながら出演した。2021年1月のイベント「明日に咲く花」が最後の出番で、同イベントで追加されたユニットで遂にキラとの新旧主人公合体攻撃が実現した。
- スーパーロボット大戦DD
- 2023年8月のメインストーリー第3章Part7より参戦。フォースインパルスガンダムとデスティニーガンダムに搭乗。参戦時点ではディバイン・ドゥアーズには合流しないが、ゲーム的には一貫して味方扱い。
- 本作ではオーブ解放作戦の詳細が大きく改変されており、シンの過去は「インベーダーとディバイン・ドゥアーズの戦闘に巻き込まれて家族を喪った」という形となっており、この時点で既にキラ達アークエンジェル隊を憎悪している。それもあってか原作より遥かに早くブレイク・ザ・ワールドの一件でアークエンジェル隊と遭遇した時は独断で攻撃、キラとの戦闘にまで発展したが、後にディバイン・ドゥアーズの面々からの非難を受け止め一時的に協力している。
- アスランやカガリに対しても暴言は原作より抑えめであり、後にアスランに「本当はフリーダムが悪い訳じゃない事は理解している」と話している一方で、その気になれば連合・ザフトの双方を簡単に壊滅させる事が可能なディバイン・ドゥアーズに関しては完全に信用出来ず、後述するがいざという時彼らの抑止力になりたいとも語っているが、上述の悪感情に加え、シン個人が自分の力で守る事に固執している事、混乱を煽るディスコード・ディフューザーの存在、一般人にはゲートや異世界の侵略者等の存在を知る術がない事、そして何よりディバイン・ドゥアーズ自体がその力と介入行動により(シン個人視点どころではなく)第3世界全体で悪感情を持たれ危険分子として認識されている等から、結果として本作のシンの言動は「プレイヤー視点では若干物分りは良くないが、実は作中世界の一般人としての情報を整理すると理解出来る言動」となっている。総じて、何気に原作再現している中では「歴代でもかなり色々と考えているシン」である。
関連作品
パイロットステータス
能力値
リアル系らしく命中、回避は高いが、技量がやや低めな傾向。他の能力は作品によってまちまちで、『Z』では大器晩成型の成長をするためか初期値は振るわないが最終的な能力値はかなり高く、特に防御はスーパー系並の伸びを見せる。『K』ではキラ・ヤマトやアスラン・ザラと肩を並べるほど能力が高く、射撃・格闘共に非常に高い。『L』では射撃・格闘共に控えめ。射撃が高めな事が多かったが、『K』や『第3次Z』など格闘の方が高い作品も近年では増えている。
精神コマンド
アタッカー向きの精神コマンドで統一されている。集中、直感、魂の採用率が特に高く、原作で高速の空中戦が目立ったためか加速の習得も多め。
- Z
- 集中、加速、直感、直撃、魂
- 第2次Z
- 集中、加速、直感、直撃、気迫、魂
- 第3次Z
- 集中+、加速、直感、直撃、魂
- K
- 集中、闘志、直感、熱血、覚醒、魂
- L、UX
- 集中、闘志、直感、直撃、魂
- V
- 集中、努力、加速、直感、気合、魂
- OE
- 熱血、努力、不屈、閃き
- X-Ω
- 不屈、直感、魂
特殊スキル
- Z、第2次Z破界篇
- SEED、ブロッキング、戦意高揚
- Z(敵対時)
- SEED、ブロッキング、戦意高揚、サイズ差補正無視、気力限界突破、再攻撃
- 第2次Z再世篇、第3次Z
- SEED、底力L5、戦意高揚
- K
- SEED、コーディネイター、カウンター、援護攻撃L1、援護防御L1、アタックコンボL1
- UX
- SEED、援護攻撃L1、援護防御L1、全体攻撃L1
- V
- SEED、底力L6、気力+(ATK)
- DD
- [+]コーディネイター(シン)
- 攻撃力・照準値が増加する。気力上限が増加する(効果は重複しない。効果の最も高いもののみ有効)。
- 戦意高揚(シン)
- 気力が10上昇する毎に、攻撃力が増加する。
- ザフトレッド(シン)
- 攻撃力・防御力が増加する。ステージ開始時、気力が上昇する。
隊長効果
- 反撃時の攻撃力+10%、クリティカル率+20%
- 『Z』での隊長効果。『Z』におけるSEEDは与ダメージ+10%の効果が付加されているので、EPでは攻撃力+20%とクリティカルのダメージ増加により強烈なダメージを敵に与える。愛機のデスティニーガンダムの攻撃力も高く、殆どの敵を圧倒できる。
- 敵対時も同様で、反撃でフルウェポン・コンビネーションを喰らおうものならスーパー系でも一撃で撃墜されかねない破壊力となる。
エースボーナス
- 回避率+15%、反撃時の与ダメージ1.1倍
- 『第2次Z破界篇』で採用。回避率と反撃ダメージが補強されている。この回避率ボーナスは最終補正なので、SEEDとの重複により集中や見切り無しでも極の命中補正を上回る最終回避を得る事に。
- 回避率+20%、反撃時の与ダメージ1.1倍
- 『第2次Z再世篇』で採用。回避率が前作と比べて若干上昇している。
- 移動力+1、「SEED」が気力110で発動可能
- 『第3次Z時獄篇』『V』で採用。SEEDスキルの弱体化と本ボーナスへの変更により、前作と比べて戦闘能力の低下は否めないが、闘争心や突撃ラブハートで即発動可能になった。全体的に機体の移動力が低い『V』では、移動力が上がるのが嬉しい。一方で、仕様の変更で闘争心で気力を110以上にするとSEEDへの覚醒シーンが見れなくなるので見たい人は注意が必要である。
パイロットBGM
- 「ignited -イグナイテッド-」
- 第1クールOPテーマ。このOPでのシンは表情が終始柔らかく、ラストカットも笑顔で締めている。西川氏曰く、「シンを強く意識した曲」として作ったらしい。
- 「vestige -ヴェスティージ-」
- 挿入歌。FINAL PLUSではOPテーマに昇格。Zで採用。
- 監督の福田己津央氏の要望で「ignited -イグナイテッド-」の対極として作ったキラのテーマ曲であるが、歌詞の内容が明らかにシン寄りではと疑問の声が上がっている。その後、「C.E.に生きる全ての人達のテーマソングと言える曲となった」と監督から評された。
- 「Life goes on」
- 第2クールEDテーマ。UXで採用された。今作の雰囲気によく合い、成長したシンの性格にフィットしている。当初は過去作での二曲のイメージが強いためか違和感を覚えるユーザーが多かったが、現在は概ね好意的に受け止められている。
- 実は歌詞の内容をよく聞くと『蒼穹のファフナー』にもかなり当てはまったりする他、某動画サイトではこの曲を使用したファフナーのMADが実際に存在する(製作されたのは2007年である。しかも、ファフナーの脚本を担当する冲方氏もこのMADを視聴した。[1])。
- 「PRIDE」
- 第2クールOPテーマ。時獄篇で採用された。
人間関係
一見してそれなりの人間関係を築いているように見えるが、最悪のタイミングでの離別・死別が多く、また彼の苦悩の根本となっていた家族の死を理解していた人物が皆無であった事が、彼の悲劇となっている。
SRWにおいてはストーリーの改変の影響もあって原作と関係が異なってくる人物も多い。
家族
- マユ・アスカ
- 妹。連合軍によるオーブ侵攻の際、山中を走って避難してきた時に死亡した。劇中での言動から相当溺愛していたようである。避難船に向かう途中、彼女が落とした携帯電話を取りにいくシンの行動が、結果的に彼一人だけ助かってしまうという悲劇を生む[11]。
- 両親
- SRW未登場。マユとともに連合軍によるオーブ侵攻により死亡。キャンピングカーで家族と共にキャンプをしていたシンの回想描写からして中流家庭であると思われるが、職業などは不明。また三日前に避難勧告が出されていたのに、なぜその三日後に家族だけで山の中を走って避難していたのかは不明。[12]
プラント
- ギルバート・デュランダル
- 軍の最高権力者。戦争のない平和な世界を目指す彼はシンにとっては頼りにしている存在であり、デュランダル自身もシンに大きく期待していた。が、彼もまた戦争を利用して己の目的を達成せんとする人物で、その野望成就の為の駒としてシンを見ている面もあり、その食い違いがシンの悲劇に繋がってしまった。
- SRWでは彼との関係が改善されている場合もあり、『Z』や『L』では死の間際に、シンにも人類の未来を託している。
- ミーア・キャンベル
- 彼女が「ラクス・クライン」として開いた慰問コンサートに同僚達が熱狂する中、シンだけは無関心な態度を取り、彼が「異国からの移民」であることを印象付けた。『L』ではオーブ時代にラクスの歌をよく聞いていたという設定だが、「最近はイマイチ」と核心を突いていた。
ザフト
- アスラン・ザラ
- カガリ・ユラ・アスハのボディガードで後の上官。ボディガード時代にはアスランの行動を認めていたが、ミネルバ隊モビルスーツ指揮官に就任するとオーブやキラ達への立場の違いから衝突。アスランがザフトを脱走するとこれを追跡し撃墜するが、後の戦闘で逆に敗れる。
- シン自身はキラ達の事で優柔不断な態度ばかりを見せるアスランを否定し反発していたが、彼を撃墜し、そのまま敵対関係になってしまった事に苦悩するなど完全に嫌っていた訳では無かった。だが、皮肉にもそれは自分が否定していたアスランの悩みと同様のものであり、結果としてそれが敗北へ繋がった。
- ボンボン版ではアニメ本編以上に彼との関係が深く描かれており、彼に反発しつつもアニメ版よりもずっと良好な関係を築いていたが、最後は袂を分かつ事になり、彼の心情を理解しながらも互いの信念を激しくぶつけ合い死闘を繰り広げた。
- 『THE EDGE』でもハイネのアスランへのアドバイス等があったこともあり、一時良好な関係を築いている。そのためか、事あるごとにアスランの言葉を思い出しており、その言葉と現実との差異に迷い苦しんでいる様子も描かれ、アスラン自身がシンを絶望させる原因を作っていたという事実が明確になった際、アスランは衝撃を受けていた。
- また漫画版ではどちらも、シンとかつてのアスランが似ていることが強調されている。
- SRWにおいて原作後が描かれた『第2次Z』や『K』、『UX』ではある程度関係は修復し、後半の展開が異なる『L』では対立関係が無くなった。
- レイ・ザ・バレル
- 士官学校からの無二の親友。後にシンに自分の素性と過去を打ち明ける。デュランダルの野望成就の為にシンを利用している面もあったが、彼とシンの友情は偽りのない本物だった。
- 漫画『THE EDGE』の短編集『THE EDGE Desire』においては、士官学校で知り合ったばかりの頃が描かれており、最初は衝突してばかりだったが逆にシンに対して激怒という形で感情を揺さぶられていた。
- スパロボでは敵対する展開もあり、彼に対する説得イベントがあるなど親友としての関係が強調されている。原作ではどの媒体においても最後はレイとは別れることになってしまうが、SRWでは『Z』、『K』、『L』の展開次第ではレイとの別れを回避できる。
- さらにZシリーズでは再世篇の時点でもレイの生存がシンの口から語られている。
- ルナマリア・ホーク
- 士官学校からの友人。シンにとっては仲のよい異性の友達同士といった間柄だったが、お互い大事な人を失った事をきっかけに傷を舐めあうように惹かれあっていく。
- コミックボンボン連載の漫画版では、メイリンがアスラン脱走回から登場しなくなるのもあってか最後まで進展しない。漫画『THE EDGE』の短編集『THE EDGE Desire』においては、士官学校時代ではシンとレイの喧嘩を面白がりながらも緩衝役として間に立っていた。
- SRWにおいても概ね原作通りに関係を深め、ほとんどの作品で恋人関係になっているが、『L』では付き合うきっかけとなった想い人との別れがストーリーの展開上なくなったため、生存するステラの存在もあって「戦友以上恋人未満」のような関係。
- ちなみに担当声優の坂本真綾氏は後にシンを演じた鈴村氏と結婚している。これが声優ネタとして扱われた『UX』以降は、原作終了後参戦が多いのもあって特にルナマリアと深い関係にある。
- タリア・グラディス
- 上官。原作では特にこれといったエピソードは無く、単なる上官に過ぎないが、頻繁に迷惑をかけてしまっている。
- SRWでは彼女との関係はより深く描かれている。『Z』のifルートではシンがルナマリアと共にザフトを離反する際、優しく諭している。
- ハイネ・ヴェステンフルス
- 上官。シンやアスランの良き理解者であり、パイロットとしては有能だが社会人としてはまだまだ未熟なシンを叱って育てあげることができる存在であった。
- 誰とでも気軽に話せる彼が参入したことでミネルバのパイロット陣は打ち解けあっていくように見えたがいち早く戦死してしまい、結果的に傷を残した。
- ボンボン版ではアニメ本編以上に彼との関係が深く描かれている。またSRWでも作品によっては上司である期間が長い。
- ヨウラン・ケント、ヴィーノ・デュプレ
- 同年代とあってか描写は多くはないが、それなりに親しい仲。第1話では偶然ステラの胸を触ったため、ヨウランからはラッキースケベ呼ばわりされる。
- ボンボン版ではメカニックとしての二人と会話する機会も増えている。また、『THE EDGE Desire』ではレクイエムの存在が発覚した際に絶望の一端を見せた終盤のシンにヴィーノが怒ってくれた場面もある。
- マーレ・ストロード
- SRW未登場。『DESTINY ASTRAY』などの外伝作品に登場するザフトのMSパイロットで一応の同僚。インパルスガンダムのパイロットになる事に異常なまでに執着している男。
- インパルスの正式パイロットに任命されたシンを一方的に逆恨みし暗殺を謀るも、『DESTINY ASTRAY』の主人公でジャーナリストのジェス・リブルによって阻止されている。ちなみにシンが彼の事をどう思っているのかは不明で、彼が自分を謀殺しようとしていた事についても気付いていない。
- ディアッカ・エルスマン
- 本編では特に絡みはないが『L』ではユニウスセブンの破砕の時以外にベルリンでの戦いにおいて共闘しており、その出撃前にキラの人なりを彼に聞いており結果的にシンとキラの仲を取り持った立役者となっている。
- ラウ・ル・クルーゼ
- 親友であるレイや上司のデュランダルと深い関りがあった人物。原作では関わる場面は無いが、『CC』と『X-Ω』のイベント「夢見た楽園は遠く」では敵対。特に『X-Ω』ではステラをかどわかし戦力として利用した事に激怒しており、最後はキラとの連携で彼に引導を渡した。
オーブ
- トダカ
- 家族を失い途方に暮れるシンにプラントの移住を進め、その後もシンを心配していた。シンも恩義を感じていたが(小説版参照)、二度と再会することはなく、互いに気付かぬままシン自身の手で討ち果たすという悲劇になる。せめて彼との再会が実現していれば、オーブに対する感情や戦争に対する考え方もまた違っていたかもしれないが……。ただしSRWでは現時点ではシンの手で彼を討ったことはない。
- ウズミ・ナラ・アスハ
- 直接の面識は無いが、作中では彼の方針のせいで家族が死亡したとして、その理念を否定している。
- カガリ・ユラ・アスハ
- CE73でのオーブの代表。オーブ侵攻を招いた父ウズミの遺志を受け継いでいることから、激しく批判する。
- ただし、小説版ではカガリに反論して、当時のオーブの行動を正当化してほしかったとされているが、シンを始めとする家族や友人を失ったオーブの面々に深い負い目を感じている当時のカガリにそんな心の余裕など無かった。更に彼女に対する感情は悪化し、ハイネや家族が死んだのも全て彼女のせいだと思い込むまでになってしまっている。
- SRWでは関係が改善される展開が用意されており、最終的にはオーブの指導者としての彼女を認め、彼女の将来の成長とオーブの繁栄に期待している。『UX』では当初は彼女の指揮下で戦っており、『時獄篇』では明確に彼女との和解が描かれている。
アークエンジェル隊
- キラ・ヤマト
- フリーダムのパイロットで、本編においてはシンにとって最大の強敵の一人。オーブ付近での戦闘介入を経て、ステラのデストロイを撃墜したため対立が決定的となる。
- また、自身の家族がフリーダムの流れ弾で死亡したかのような描写があるが(あくまでしたかのような描写であって確定ではない)、こちらは認識していないようで、スペシャルエディションではシンの家族を殺したのは戦争そのものであるように描写が変更されている。[13]
- 直接の対面は中盤にオーブで果されているが、それがキラであることは『FINAL PLUS』で知る事となる。ドラマCDなど和解後のシンとキラを描いた作品においては彼とは良好的な関係になっており、シンはキラを「キラさん」と呼んでいる事が多い。また、若干天然気味な彼のツッコミ役に回ることが多い。SRWでも両者合流後は同様の扱いを受けている。
- 『SEED DESTINY』のストーリー展開が原作と大きく異なる『L』ではステラを助けるのに協力してくれた彼に対して恩義を感じており、エンジェルダウン作戦の際には彼と戦うことに躊躇いを見せていた。
- ラクス・クライン
- 原作で絡みは殆どない。彼女のデュランダルに対する疑惑と不信感を表明した演説に激しく動揺し、先のアスランとの敵対と重なった事もあって、以降はそれまで疑っていなかった自分の正義を完全に信じることが出来なくなり、苦悩と恐怖に苛まれていく。『L』では彼女の歌姫としての実力を評価しており、オーブにいた頃は彼女の歌は好きだったと発言している。しかも、「最近はイマイチ」と核心をついていた。『第2次Z再世篇』では歌うことを強いられるランカ・リーの現状を憂うラクスを心配し、キラにラクスを元気付けるように促そうとするなど直接の絡みこそ少ないものの、関係は悪くないようだ。
地球連合軍
- ステラ・ルーシェ
- 第1話でシンが偶然胸を触ってしまう。その後、海で溺れた際に助けたことがきっかけで惹かれ合う。戦闘中に再会しミネルバに収容するが、ミネルバでは特殊体質への措置が不可能であり、苦しむ彼女を独断でネオ・ロアノークに引き渡してしまう。その結果再度戦線に投入され、最後は錯乱状態でフリーダムに攻撃されデストロイガンダムと共に散った。最終決戦に敗れ、全てを失ったシンに魂となって語りかけた。
- SRWでは彼女を救出できる展開が大抵用意されている。Zシリーズにおいては原作同様ルナマリアと恋人関係になる為、彼女の方は「妹みたいな存在」で落ち着いている。
- スティング・オークレー
- 原作ではデストロイに乗った彼を容赦なく撃墜したが、ステラと同じ境遇の人間であることは察しており、ロゴスへの憎悪を顕にしていた。
- 『L』では彼のことも心配する様子を見せており説得を試みる場面があった。『X-Ω』のイベント「明日に咲く花」では、『L』を踏まえた上でさらにアレンジされ、原作終了後も無理やり生かされていた彼の救出作戦に踏み込み、見事救い出して見せた。
- ネオ・ロアノーク(ムウ・ラ・フラガ)
- ステラの命を救う為に上官である彼に彼女を託して戦争に関わらせないように要請したが、彼自身もまた記憶操作で利用されている人間であり、結局約束は破られる。
- SRWではややわだかまりが残っているが、過去に折り合いをつけて進んでいく意思を示している。
- ロード・ジブリール
- 戦争で利益を得るロゴスの代表的人物で、シンにとって最も憎むべき敵。
- 原作ではレイに討たれたために直接対決の機会は無かったがボンボン版と『L』では直接彼に引導を渡す。『Z』ではifルートを通った場合のみ引導を渡すチャンスが生まれる。特殊戦闘台詞も存在。
- スウェン・カル・バヤン
- 『K』ではディガルドの首都ディグへ奇襲をかける事になった際、民間人を心配するシンに対して、自身の過去などを想起してかどこか複雑そうな面持ちだった。
その他
- 叢雲劾
- 原作では絡みは無いが『X-Ω』のイベント「夢見た楽園は遠く」にて共闘しており、ステラの治療に協力してくれた事にも深く感謝している。
- ジェス・リブル
- 外伝『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』の主人公。ザフトの新型モビルスーツの取材に訪れた彼と出会い、絡みは少ないものの危機も救っている。
他作品との人間関係
原作と比べても総じて人間関係が広く、多くの仲間に恵まれた感がある。
ガンダムシリーズ
SC2でも共演しているが、人間関係が深く取り上げられたのは『Z』から。
宇宙世紀ガンダムシリーズ
- アムロ・レイ
- Zシリーズにおける良き先輩。Zでの初登場シーンではシンの暴走を止める一幕もあるが、その実力については高く評価していた。SEEDに覚醒したシンがザムザザーの至近距離射撃を避けたことに対し、驚嘆していた。Zでキラと合流する場面ではシンとキラの和解を手助けしている。
- シャア・アズナブル(クワトロ・バジーナ)
- Zシリーズにおけるアムロと並ぶよき先輩。煮え切らない態度を見せるクワトロに対し、カミーユの代わりに「修正」しようとした事も。彼が将来道を誤った時は、カミーユと共に止めてみせると宣言し、時獄篇ではネオ・ジオン総帥となった彼に対し、かつての約束を果たすべくカミーユと共に奮戦する。彼もシンの人間性とその成長を認めており、ネオ・ジオン総帥として起った後も、改めてシンの成長を認め、喜んでいる。
- ブライト・ノア
- Zシリーズにおいての、上官であり自軍の司令官。父親のような存在でもあり、タリアには反発する事は多いシンだったが彼は信頼していたようである。
- カミーユ・ビダン
- Zシリーズにおける最高の親友の一人。
原作の放送中の時点から類似性が指摘されており(『SEED』が「21世紀の1stガンダム」を目指し製作された関係から、続編である『SEED DESTINY』は『機動戦士Ζガンダム』を強く意識した作品となっている)、『SEED DESTINY』のスパロボ参戦前からクロスオーバーが期待されていた。『SEED DESTINY』の初参戦となったSC2では絡みは無かったが、スパロボZにおいてはファンの期待以上の絡みを見せ、最高の友人関係を築いている。
スパロボZのΖガンダム勢は劇場版設定での参戦であるため、カミーユはTV版ほどにはシンと似ているわけではないが、カミーユ自身は「シンと自分は似ており、少しのきっかけで自分もシンのように(すなわち、TV版のように)なってしまう」と発言しており、シンにアドバイスを与えられるような立場を心がけることによって劇場版のような、成熟した自分で居られるという設定である。もっともシンはギリギリの所で精神崩壊しなかった分、TV版カミーユよりはマシであったともいえるが。ちなみに、カミーユは盗んだガンダムで戦っているのだが、カミーユが戦争に巻き込まれた理由はシンには伏せられている事が時獄編で明かされているため、おそらくそれも知らない。 - 時獄篇ではZの時とは逆にクワトロがシャア・アズナブルとなったことに苦悩する彼を心配し、叱咤激励している。
- ファ・ユイリィ
- TV版のカミーユとシンが対になる存在であるとすれば、彼女はルナマリアの対になる存在。Zでは歳が近いもの同士なのか仲が良かった。
- ジェリド・メサ
- Zでは、デュランダルの演説をクーデターに利用した、彼らティターンズに怒りを露にする。
- フォウ・ムラサメ
- TV版のカミーユとシンが対になる存在であるとすれば、彼女はステラの対になる存在。というわけで、ステラの同僚兼親友として登場。Zではカミーユと共に香港でシンに出会っており、後に彼女がZEUTHに加わった際には、彼女からステラの言葉を伝えられる。同時に、彼女は苦心するシンの事を心配していた。
- パプテマス・シロッコ
- Zにおける最大の敵の一人。序盤からシンが持つ力の素養を見抜いていたが、世界をその手に掌握しようとした彼を真っ向から否定した。戦闘の際にも専用の特殊台詞があるなど因縁浅からぬ仲である。
- ブラン・ブルターク
- Zで地上に降りて早々に彼の部隊と交戦。その際に、シンの分析によれば彼の操るMAのアッシマーの機動性は、フォースインパルス以上であるとの事。
- レコア・ロンド
- Zではシンとカミーユの事を「仲良くなれそう」と期待し、色々と気遣っていた。しかし、後にティターンズ側に彼女が寝返った事に驚きを隠せなかった。サンドマン杯でも共闘し、アスランペアに勝利。
- ギュネイ・ガス
- 第3次Z時獄篇では一時的にZ-BLUEに参加した彼とも親交を結ぶ。共闘は短い間ではあったものの悪くない関係で、彼がZ-BLUEを離脱することになった後も気にかけており、アクシズ落下阻止の際に彼が助けに現れた際にはカミーユと共に喜んでいる。天獄篇では再び敵対する事態になるが、フラグ次第では晴れて再び彼と共闘する事に。尚、名指しの特殊台詞まで用意されている。
- バナージ・リンクス
- 第3次Zにて初めて戦場へ来た彼をフォロー。以後は良き後輩となる。
- リディ・マーセナス
- 第3次Zでの同僚で当初は良好な関係にあったが、後に裏切った挙句に憎悪に駆られ、マリーダを殺害する(マリーダの生存フラグが立っている場合は彼女を庇ったガランシェールを沈める)凶行を犯した彼に対して激怒している。
- マリーダ・クルス
- 第3次Z時獄篇の最初の相手で、彼女の素性を知った後はステラに似たような境遇にある彼女に対しても同情の念を抱く。
アナザーガンダムシリーズ
- ヒイロ・ユイ
- Lではヘブンズベース攻防戦にてデストロイガンダムに狙われた彼を援護する。オーブ攻防戦ではシャトルに乗って宇宙への離脱を試みるロード・ジブリールの追撃を託す。レクイエムでの戦闘では彼からジブリールに引導を渡す役目を託される事になる。独り戦う彼の姿に、シンは彼もまた「誰か」を守るために戦っている事を感じ取っていた。第2次Z再世篇でも序盤から共闘する。
- トロワ・バートン
- Lではファントムペインに潜入していた彼とは度々交戦。シンはトロワがファントムペインに潜入している経緯を知らなかったため、「どうしてロゴスに手を貸すのか」と度々問いただしている。
- 張五飛
- SC2のEDでは、なんと彼がプリベンター入りしたシンとホーク姉妹の上司に。
- トレーズ・クシュリナーダ
- 第2次Zでは、異世界に迷い込んだ際に彼によって仲間達と共にOZに迎え入れられる。
- トレーズはシンの実力と人間性を認めていたが、シン自身は彼のやり方には疑念を抱くようになり、後にカミーユ達と共にOZを脱走し彼と敵対する事になる。最終的に望むものが平和であっても、その為に戦争を必要とする彼の思想は、シンにとっては許せるものではなかった。しかし、その一方でシンはトレーズに対して敬意も抱いてもおり、思想の違いで決別した後も「あなた」と呼んでいた。
- ゼクス・マーキス
- 第2次Z再世篇ではOZでの上官。彼もトレーズ同様にシンの実力と人間性を認めていたが、最終的には彼とも敵対する事になる。第3次Z時獄篇より再び共闘する。
- アレックス、ミュラー
- 第2次Z再世篇ではOZ所属時の先輩だが、彼らからは外様扱いされ侮蔑・嘲笑されていた。尤も、軽蔑すべき下劣な人間性を持った彼らに対し、シンも嫌悪感を隠す事は無かった。
- フロスト兄弟(シャギア・フロスト&オルバ・フロスト)
- Zでは彼らに「デュランダルの操り人形」呼ばわりされる。彼らの語ったデスティニープランの真相に、シンは激しく動揺した。
その他ガンダムシリーズ
- ロラン・セアック
- Zシリーズでの親友の一人。ガルナハンでの一件では、彼に無抵抗の施設を怒りのままに攻撃する暴走を制止される場面もあったが、この事がガルナハン兵士虐殺のネタとしてカイメラに利用されてしまう。
- ギム・ギンガナム
- Zではオーブ戦にていきなり彼からターンXのシャイニングフィンガーを浴びせられる。Gガンダム関連でないフィンガー対決という事だろうか。彼に実力を認められ、「極上の獲物」と評されている。
- 刹那・F・セイエイ
- 第2次Z破界篇にてシンはソレスタルビーイングの戦略に疑問を持っているが彼の戦争根絶の決意は信じられると言っている。再世篇でも序盤から彼と共闘する。
- Zシリーズではシンの方が年上だが、UXでは彼の方が年上である。
- Vではかつてはデュランダルの命により彼らソレスタルビーイングとも敵として交戦しており、和解した後のV本編開始後より本格的に共闘することに。
- アレルヤ・ハプティズム
- 第2次Z再世篇ではマリー・パーファシーを救おうとする彼をかつての自分やカミーユの境遇と重ね、彼を応援し協力する。また、結果的にステラの約束を破ってしまったネオと違って彼の事は信用できるとも発言している。
- ソーマ・ピーリス(マリー・パーファシー)
- 第2次Z再世篇ではアレルヤに救出された彼女に対してゼロがZEXISへの参加を要請しようとした際、彼女の身を案じてキリコやカミーユと共にゼロに反対意見を唱える。ステラやフォウの悲劇を知るシンにとっても、彼女の境遇は同情すると共に絶対見過ごせるものではなかった。UXでは、フェンリルで自爆を図ろうとするカノンを共に説得する。
- マリナ・イスマイール
- 第3次Z時獄篇では中盤にオーブで対面した際、彼女から刹那宛てのアザディスタンの花を託される。
- リボンズ・アルマーク
- 第2次Z再世篇における最大の敵の一人。ドス黒いエゴを剥き出しにして人類の支配を企てる彼はシンにとっても最も許せない敵の一人であった。彼からは特殊戦闘台詞で名指しされる。CCでもレイの記憶を操作し利用したため、下記のギル同様に仇敵に等しい存在である。
- 曹操ガンダム
- UXでは甲洋がフェストゥムに同化されたことで哀しみと怒りに沈む一騎達に対して厳しい言葉で叱咤・鼓舞する彼に対して、その厳しさにシンも思わず動揺する。
- 余談だが、彼は2013年よりスタートした三国伝の新章『BB戦士三国伝 LEGEND BB』にてシンの愛機であるデスティニーガンダムをモチーフとした鎧を装着している。
リアル系
蒼穹のファフナーシリーズ
- 真壁一騎、遠見真矢
- Kでは彼らとも親しくなり、家族との思い出について語り合う場面がある。
- UXでは戦いと多くの別れを乗り越えてきた先輩としてK以上に彼らとの絡みが深く描かれており、羽佐間翔子の自爆に心を痛めるなど、一騎に限らずファフナーパイロット達の良き兄貴分となっている。
- また、ファフナーパイロット達にとってシンとは「褒めるところはしっかり褒めて、怒る時はちゃんと怒る先輩」である。原作ではそういう存在は道生が来るまで誰もいなかった。年も近く、多くの戦いと別れを経験してきたが故にシンは自分の時のような想いを味わって欲しくないという一心で一騎たちを見守っていく。その想いを受けて導かれていく彼らからは「アスカさん」と呼ばれ信頼されている。
- 皆城総士
- UXでは後輩の一人。先輩としてファフナーパイロットの指揮官である彼を気遣う。
- 羽佐間翔子
- UXでは後輩の一人。彼女がフェストゥムを道連れに自爆したこと、救えなかったことに心を痛める。
- …が別動隊との合流時に生きていた彼女と再会した際にはルナマリア同様とても喜んだ。
- 春日井甲洋
- UXでは後輩の一人。翔子が散華したことでかつての自分のように荒れる彼を諌める。
- 近藤剣司
- UXでは後輩の一人。第2部の終盤、引きこもっていた彼に、ハザードの凶行によって衛が落命(条件を満たせば後に生還)した事を伝えに行くことに。
- カノン・メンフィス
- UXでは第2部序盤の竜宮島での戦いにて、フェンリルで自爆を図ろうとする彼女を一騎やマリーたちと共に説得する。また、シンは命令されるままに戦う彼女を、亡きステラの姿と重ねていた。
- 皆城乙姫
- UXでは第2部序盤の竜宮島での戦いにて窮地に陥っていたところ、彼女に修復が完了したデスティニーガンダムを託されることになる。
- 真壁史彦
- UXでは序盤からアルヴィスに協力し、彼からも第二次連合・プラント大戦を戦い抜いたトップエースとしての実力はもちろん、人柄も信頼されている。
クロスアンジュ系
- アンジュ、ヒルダ
- 『V』にて、序盤は彼女達に辛辣な態度を取られる場面もあったが、彼女達の関係を気遣い、時には諌めながらも、仲間として向き合っていく。
- サリア
- 『V』にて、アンジュに対抗心を募らせるあまり自分を見失っていく彼女に対して諭す場面が何度かあり、彼女がエンブリヲの配下となり敵対した際には必死の想いで説得を呼びかけている。実際、エンブリヲ側に就いてからのサリアは周囲に対して盲目的になってしまうなどかつてのシンそのものと言っても良い。
- ヴィヴィアン
- 『V』にて、彼女からは宗介共々「すぐに彼女を怒らせてしまうダメ男」とダメ出し評価をもらってしまっている。中盤の西暦世界ルートにて彼女が初めてドラゴンの正体を現してしまった時には正体に気付いていなかったこともあって危うく彼女を銃撃しかけたが、ヴィヴィアンの正体に気付いた刹那のおかげで事なきを得る。…ヴィヴィアンの声がかつて自分が守ろうとした少女と同じである事を考えると、ブラックな場面と言えなくもない。また、後に地球艦隊・天駆出航の際に彼女の両親が天駆の加勢に駆けつけた際には、シンも彼女の両親にいち早く反応していた。
- エルシャ
- 『V』にて、エンブリヲ側へと就いた彼女を説得し心を揺れ動かす。
- ロザリー、クリス
- 『V』にて、初対面時に顔を合わせるなり喧嘩しており、関係が緩和した後も男としては「アスランに比べればまだまだ」と今ひとつ冴えない評価をもらってしまっている。
- タスク
- 『V』にて、彼のラッキースケベぶりを思わず睨んでしまう場面も。
- ジル
- 『V』の中盤の西暦世界ルートにて、ドラゴンの正体の一端が発覚し彼女がドラゴンとヴィヴィアンの正体を知りながらもそれを隠していたことがわかったことで、彼女が知り得る限りのドラゴンとエンブリヲについての情報を語った際には、ヴィヴィアンの正体を教えられていなかったために危うくドラゴン化した彼女を銃撃しかけたということもあってか、彼女に対して静かに怒気を放っていた。
その他リアルロボット系
- ゲイナー・サンガ
- Zでは彼の世紀の一大告白を目の当たりにした際、ルナマリアに促される形でとある告白を叫ぶ。
- ACE:Rでは、シンシア・レーンを救おうと意気込む彼に対して、かつてステラを救おうとして救えなかった自身の過去を省みて、同じような過去を背負うカミーユと共に彼を後押しした。
- 工藤シン
- 同じ名前・声優・主人公でありながら微妙に不遇な扱い、と色々と共通点が多い。SC2で共演するも、残念ながら特に絡みはなかった。
- ACE:Rではちょっとした絡みがあり、名前と声について早乙女アルトに突っ込まれる場面もあった。
- 早乙女アルト、ミハエル・ブラン、ルカ・アンジェローニ
- Lではプロローグにて出会い、以来親しい間柄となる。Zシリーズでも年齢が近い層なのでたびたび絡んでいる。
- ランカ・リー
- Lではプロローグにて知り合い、応援もかねて真っ先に彼女のファンクラブの会員の一員に加わる。初対面時から彼女の歌手としての素質を高く評価している。終盤にアルトが囚われの彼女の救出と説得に向かった際には、シンもルナマリアと共に説得の声を叫んでいる。
- グレイス・オコナー
- Lではバジュラクイーンと一体化し、自らを「運命すら支配する神」と称して悦に浸る彼女に対し、「同じ人間だ」と突きつける。
- ホランド・ノヴァク
- Zにて、デストロイでの虐殺を止める為にやむ無くステラを討ったキラへの怒りに駆られていたところを「あの状況で他にどんな選択肢があったってんだ!」と彼に一蹴されるが、キラへの憎しみに心を支配されてしまったシンも、彼の言葉に「黙れよ!」と反発してしまう。
- ルージ・ファミロン
- Kでは彼の兄貴分に。ルージの窮地には、セイジュウロウと共に彼の窮地を救う場面も(よくよく考えると、ムゲンライガーにエヴォルトしたからアドバイスが活きたが、そうじゃなかったらルージは危なかった展開で、まさに危機一髪だった)。また、ルージに力の意味を説く場面があるが、それはかつて自身がアスランに説かれた言葉と同じであり、アスランからも嬉しく思われた。
- 中島宗美
- Lの終盤のセントラルとの決戦にてファイナルフェイズ発動の際に復活し、自らのそれまでの行いを詫び、助力を申し出る彼を、遺恨無く「仲間」として受け入れる。
- 石神邦生
- UXの第3部にて身を呈してヒトマキナの転送フィールドを破壊しようとする彼を真っ先に止める。一人散ろうとしている彼に対して生きて運命をつかみ取ることを呼びかけ、キラやアスランをはじめUXの仲間たちも皆同調し、それは最終的に彼の命を救う事に。
- 枢木スザク
- 第2次Z破界篇中盤にZEXISに編入され、居心地が悪そうな彼を気遣いコミュニケーションを図る。終盤に彼が敵となって国連軍の一員として立ちはだかった際に、彼にZEXISに刃を向ける理由を必死で問うがユフィを殺されゼロに対する憎しみに心を支配された彼は聞く耳を持っていなかった。その時の彼の姿は、まさにかつてステラがキラに討たれた事で、キラへの憎しみに心を支配されてしまった時のシンの姿と同じだった。
- 再世篇でも彼の事を気にかけて心配している場面は多く、それは彼と敵対している時期でも、彼が仲間になった後でも変わらない。また、彼もシンの気遣いや優しさには感謝の念を抱いており、序盤に対峙した際にはシンに投降するように説得しようとしている。黒の騎士団ルートでは彼が仲間になった後は、彼とルルーシュの和解を願い、見守るように。
- ルルーシュ・ランペルージ(ゼロ)
- 第2次ZではZEXISの首脳の一人だが、彼の指揮官としての実力は信頼しているものの、彼に対するパイロットとしての評価は低めな様子である(再世篇序盤にロロ・ランペルージが絶対停止のギアスを使用した際、思わず「ゼロはともかく、どうしてカレンと卜部さんが反応しないんだ!」などと失礼なことを口走ってしまっている)。
- 第2次Z再世篇ではアッシュフォード学園の「キューピッドの日」に参加した際、学園を占拠したテロリスト達に立ち向かう彼の姿を目の当たりにした事から、「ルルーシュ」としての人間性を信頼しており、それ故にゼロレクイエムルートでは悪逆皇帝となった彼に対して「見損なった」と失望と怒りを露わにし、黒の騎士団ルートでゼロの正体が発覚した際には、シンも彼に対して「仲間」として彼を信じる意思を告げている。また、仮面を外さずにストローで飲み物を飲む彼の姿をからかう場面も。
- シュナイゼル・エル・ブリタニア
- 第2次Z再世篇黒の騎士団ルートではゼロとの決戦にあたり、ナナリーを利用してゼロの動揺を狙う彼のやり方に対して、「やり方が汚すぎる」と激怒していた。同じ兄としてゼロの心中を察していたのだろう。また、後述にある戦闘前会話でも彼のやり方を強く非難している。
- 日向アキト
- X-Ωのイベント「悲しみのない世界」にて共闘。彼が兄と敵対しなくてはならない運命である事に深く心を痛め、デュランダルからwZEROと反マーダル勢力の支援から手を引くよう命令が下されても葛藤の末に自らそれを蹴り、兄をも救おうとする彼の戦いを全力で助ける。
- また、彼も恋仲の女性の声優が坂本真綾氏であり、そして彼の兄は「シン」の名を持つ人物である。
- キリコ・キュービィー
- 第2次Z再世篇ではマリー(ソーマ)がアレルヤに救われた際、ゼロのマリーへのZEXIS参加要請を取り止めるようゼロに進言する彼の意見に、カミーユと共に真っ先に同意する。また、キリコがワイズマンの後継者となった(フリをした際には)、シンも彼の演技に騙されて「戦争を望むような奴だと思わなかった」と怒りと失望を露わにしてしまう場面も。
- クワサン・オリビー
- OEではダバの妹である彼女の素性を知り、シンも彼女の救出に闘志を燃やす。
- ケーン・ワカバ、タップ・オセアノ、ライト・ニューマン
- X-Ωのイベント「運命の騎兵隊」にて共闘。当初は彼らに対して棘のある態度をとってしまい衝突するが、内心では民間人に戻った彼らを止む無く戦いに巻き込んでしまった事への深い罪悪感があり、やがてお互いを理解し合うと共に良き信頼関係を築いていく。
- 「明日に咲く花」では過去にヤキン・ドゥーエで戦った相手だが、イベント内では味方として指揮下に入っている。
- ジョルディ・ボーダー
- X-Ωのイベント「悲しみのない世界」にて共闘。
- アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ
- X-Ωのイベント「夢見た楽園は遠く」にて共闘。同じ「アスカ」の名を持つ者同士であり、火星でのグラドス軍との戦いから行動を共にし、互いに強い信頼関係にある。
- アンジェラ・バルザック
- X-Ωのイベント「夢見た楽園は遠く」にて共闘。エイジと同じく火星での戦いより苦楽を共にしている。
スーパー系
- 神勝平
- Zシリーズでは彼の兄貴分になる。原作では味方サイドに年下の男性キャラが居なかった事もあり、Kのルージも含めて原作では描かれなかった一面と言える。
- 破嵐万丈
- Zでは彼がステラを救ってくれた事で、ステラとの再会が叶う事に。
- 剣鉄也
- Zでは中盤の分岐でも一緒にいる仲間。鉄也からは「戦士」としても認められており、原作ルートの場合は必死にシンの説得を試みる。また、両者とも「続編での主人公だが、やや不遇」という共通項もある。
- 司馬宙
- Kでは同じ兄として彼と意気投合する場面もあり、共にミハエルに対して「兄」としての怒りをぶつけている。
- 兜甲児
- CCでは弟のシローを救った際に、自分のせいで手間をかけたのではと謝るがシンはそのことを意に介さず、「兄」として肉親を守るように諭しつつ、一人で無理ならいつだって手を貸すと宣言した。
- 流竜馬
- CCでは真来梓から話を聞き出そうとした彼に「彼女が余計怖がる」とちょっと失礼な言い方で注意してしまう。
- 紅エイジ
- Zシリーズにおける親友の一人。彼とはシスコン(エイジは姉が対象)、チームの仲間に「ルナ」という女性がいる、そして同じ声という共通点が多い。精神的には年上の彼の方が大人で、捕虜のステラを勝手に返還してしまったシンの問題行動についてはちゃんと問題行動として見ていた。また、シンの褒められるとすぐ調子に乗ってしまう未熟な一面をしっかりと熟知している。逆に彼が斗牙との対立がきっかけで脱走した際には、シンは彼を徹底的に批判しながらもその帰還を信じるなど、お互い相手の欠点をしっかり指摘しつつも、強い信頼関係で結ばれている。また原作ルートでは彼が敵対したシンを止めようとする場面も。
- ミヅキ・立花、リィル・ゼラバイア
- Zでは新早乙女研究所での訓練の際に、ミヅキのナイスバディに見惚れてしまったが為に、リィルから半ば幻滅されてしまう一幕がある。
- 吉良謙作
- Zでは中盤のシンの活躍に感動し、彼を胴上げしようとしたりする。
- 性格こそ違うが、戦乱に巻き込まれて目の前で家族を失った点が共通している。
- 壇闘志也
- Zでは中盤の分岐でも一緒にいる仲間。原作ルートの場合は必死にシンの説得を試みる。
- 不動GEN
- Zの中盤に彼のとあるセリフにもっともな突っ込みを入れるのだが、貫禄で押し切られてしまう(後述)。ルナマリアにも「あのシンを黙らせるなんてすごい」という感心をされてしまう。
- ヴァン
- Kでは自身がかつて復讐心に駆られていた事もあり、彼の復讐心にも理解を示していた。
- プリシラ
- Kではつばきを邪魔大王国に拉致された事で張り詰めていたところを、彼女とガラガに諭される場面も。彼女の言葉に、シンは戦後世界での自身の生き方を少し見出している。
- ウェンディ・ギャレット
- Kでは彼女の事をマユと重ね、心配し、気にかけている。「あんな可愛い妹」と絶賛しているが、彼女の声がステラと同じというのもあるかもしれない。
- ミハエル・ギャレット
- キラとの共通点を指摘される事が多いが、シンとの共通点も多く見出せる人物。Kでは妹のウェンディを蔑ろにしてカギ爪の男の許で戦う彼に対して、「二度と妹と会えなくなってしまった兄」として怒りと悲しみを露にする。
- 猿渡ゴオ
- 敬意を表する相手の一人。Lではステラがシンと共に戦う意思を表明した際、ステラの戦線参加に難色を示すシンに対して、ステラの思いを汲み、杏奈と共にシンを諭している。
- 猿渡杏奈
- Lではステラがシンと共に戦う意思を表明した際、ステラの戦線参加に難色を示すシンに対して、ステラの思いを汲み、ゴオと共にシンを諭している。
- アトロス
- Lでは第23話にて彼女の「自分と邪魔大王国とあんた達は同類」という言葉に対して反発していたが、彼女が改心してからは大切な仲間として見ており、彼女を手に掛け『偽物の命』呼ばわりしたネオスゴールドに激怒した。
- 次大帝プロイスト
- Lで対峙する事になる。他者の命をゴミ扱いし「父の命と比べていいのは自分の命だけ」と嘯く彼(彼女)に対し「そんなことを言う資格は誰にもない」と激怒した。また、彼(彼女)を「噂以上に適当なトップ」と評している。
- 飛鷹葵
- 第2次Z破界篇では彼女に「好きになれそう」と言われて思わず照れてしまう。
- 明神タケル
- 第2次Z破界篇ではマーグの説得・救出に向かおうとする彼に、同じく肉親を失った者として後押ししており、後にズール皇帝との決戦にてズールを道連れに自爆しようとする彼を率先して救出しようとしている。
- ジョセフ・カーター・ジョーンズ、リナ・デイヴィス
- UXでは兄や級友がスクラッグに洗脳されて彼らの尖兵となってしまったことに心を痛める彼らの境遇にシンも沈痛な面持ちを浮かべ、その救出を信じ、誓う。リナに対しては、やはり自身もかつて妹を持っていた「兄」だからこそ、一層心配していたと思われる。
- ウィリアム・デイヴィス
- UXでは第1部のアメリカルートにて、スクラッグに洗脳された彼を救出すべく、シンも彼の説得を試みる。
- ハザード・パシャ
- UXにて自らの欲望の為に数々の非道を行ってきた彼に当然の如く激怒する。竜宮島の人々と特に親しい関係にあったシンだからこそ、その竜宮島の人々に対して散々非道を働いたハザードへの怒りは人一倍強く露わにしている(後述にもあるように、彼に対する特殊戦闘台詞ではより強くその怒りが表れている)。
- カイエン・スズシロ
- 第3次Zにて、妹のために奮起する彼を見て、以後気にかけるようになる。ちなみに声が同じ。
- 矢島英明
- CCではファクターとしての復活後、家族との再会を渋っていた彼を後押しし、彼と家族の再会を助ける。
- ロール・クラン、ミア・アリス、ランバ・ノム、パイ・サンダー
- CCでは彼らと協力し、バンカーとイノベイドに操られたレイを救出する。
- ギル・バーグ
- CCではレイの記憶を操作し、自分達の前にバンカーの尖兵として繰り出しただけではなく、記憶を取り戻したレイに重傷を負わせ嘲笑した彼に激怒する。
- アマラ
- 中の人が同じキャラクター(更にパートナー的存在の人物の声がルナマリアと同じ)。それ故かCCでは彼の真の姿たるアマロックに対してカイルスの他のメンバーよりも強く反応していた。
- 円条寺大作
- X-Ωのイベント「運命を動かす絆」にて共闘。当初はシンが自分自身の未熟さへの苛立ちの為に荒れていた事もあり反目し合っていたが、万丈の助けのおかげもあり和解し、友情を結ぶ。
- ヒビキ・トカイ
- X-Ωのイベント「僕らが出逢った理由」にて共闘。戦いにまだ不慣れである彼を甲児達と共にフォローすると共に、命の重さについても自身の過去の経験を踏まえて説いており、彼にも少なからず感銘を与えている。
- ガスコーニュ・ラインガウ
- X-Ωのイベント「僕らが出逢った理由」では一時的に甲児と共にニル・ヴァーナのレジ係に配属された際に彼女にこき使われている。
- ブラックノワール
- Vにおいて、「理想のヒーローを生み出すためのキャラメイキング」という理由で自分の人生を弄んだ元凶。当然シンが彼(彼女)の所業を許すはずがなく激怒している。
- また、ブラックノワールの仕組んでいたゲームのシナリオでは、シンは「復讐と憎悪に狂いながら戦い続けて最期は失意の中で果てる」というあまりにも惨たらしい末路を遂げる予定だったが、精神的な成長を遂げたシンはブラックノワールに仕組まれていた自身の「バッドエンド」を見事に粉砕していた。
その他版権作品
バンプレストオリジナル
- セツコ・オハラ
- 彼女を主人公に選ぶと、『SEED DESTINY』がストーリーの主軸の一つになるためシンの出番も多く、それに比例して絡みも多くなる。共に仇を打倒する為に強くなろうとするという共通点からか、フリーダム打倒の為のシミュレーションにレイ、カミーユと共に協力する。同時に憎しみで戦う事を憂い、彼に戒めてもいた。
個人的な親交も多く、シンがスパロボZのリアル系男主人公などと呼ばれる一因にもなっている。一方「シンにとっては姉のような存在」というのが大方のファンの意見である。第2次Z再世篇でも絡みは多く、彼女と再会した際にも、彼女が終盤にランドと共に復活して援軍に駆けつけた際にも、シンは真っ先に喜んでいる。
時獄篇では哀しみのサクリファイの記憶操作によって、彼女に関する記憶が欠け落ちてしまっていたが、記憶を取り戻した後は彼女との再会を強く願い、天獄篇では蒼の地球ルート第11話にて彼女と同時に自軍に加入する。 - アサキム・ドーウィン
- Zシリーズにおける絶対に許せない最大の仇敵の一人。セツコの心を幾度と無く踏み躙った彼に対しては、当然激しい怒りを露にしていた。第2次Z破界篇でもアサキムとの共闘を真っ先に拒み、再世篇でも彼の登場の際には必ずと言っていいほど怒りの形相を見せるなど、ZEUTH・ZEXISのメンバーの中でもシンは特に強く彼に対して激しい敵意を向けている。
- シュラン・オペル
- レーベンが戦死した際に本性を現し、心の弱さを露呈した彼を、かつての自分と同じだと指摘した。
- アイム・ライアード
- 第2次Z破界篇では二度にわたって彼からマユの死をネタにした悪辣極まりない嘘を向けられ、当然彼にも激しい怒りを露わにする。
- マルグリット・ピステール
- 第2次Z再世篇では破界事変の最後にZEXISと共闘した彼女に対しても、仲間としての信頼を示している。また、インペリウムに従わざるを得なかった頃の彼女が、かつての自分自身と重なって見えていたことをエスターに明かしている。
- エスター・エルハス
- 第2次Z再世篇では序盤に初めてマルグリットと遭遇した後、マルグリットの詳しい事情を知らなかった彼女に対して、カミーユ達と共に事情を話している。その際、過ちを犯しそうになった自身の過去を彼女に示唆するが、彼女からは「シンはいい奴だと思う」と評される。また、シンも当初は彼女が戦う理由が「借金返済の為」と勘違いしていた様子。
- ヒビキ・カミシロ
- 第3次Zでの仲間だが、天獄篇ではセツコと行動を共にする彼に対し嫉妬する場面がある。関係としては良好であり、ガンダム勢の中では最も彼と関わっている。
- ガドライト・メオンサム
- 第3次Z時獄篇ではオーブでの戦闘で自力でSEEDを発動させて「針」を抜いたシンの姿に驚嘆する。一方で、シンは「いがみ合う双子」の力で平和を願う人々の心を弄び地球圏を戦乱に導いた彼に対して激しい怒りを露にしている。
- エルリック・シャルティール、レム・ルージュ
- ガズムに憑依された彼の救出に、人一倍闘志を燃やす。やはりアンジェリカ / シェルディアに自分と同じような悲劇(家族を失う)に見舞われて欲しくないから、という想いもあるのだろう。
- 南雲一鷹
- シンと同じく戦争によって(彼は巨神戦争で)家族を失っている彼は、シンの過去を知った際には沈痛な面持ちだった。また、ユニウスセブンでは必死にシンの救助も試みている。彼からは「シンさん」と呼ばれている。
- ジン・スペンサー
- UXでは第2次連合・プラント大戦を戦い抜いたザフトのトップエースとして、彼にもその名を知られているが、シンは短絡的にアーニーやシン達をテロリストの仲間扱いして敵意を露にする彼を一蹴している(後述)。
- ナイン
- Vでは彼女からのエースインタビューにて、ルナマリアとの恋愛関係について色々と尋ねられ、恥ずかしさのあまり逃亡してしまう。
- オリーヴ・オペール、カタリーナ・カンパーニ
- X-Ωのイベント「それは、小さなキセキ」にて共闘。当時の世界情勢がコーディネイターとナチュラルの関係に緊張感が漂っている時期であったものの、偏見を一切持つ事なく接している。
名台詞
アニメ本編
- 「何でこんな事…また戦争がしたいのか、あんたたちは!?」
- 記念すべき第1話のラストでの台詞。第1話におけるシンの出番自体が少なく、番組終了間際に飛び出た台詞から各所で話題を呼んだ。シンの代名詞的な台詞の一つである。
- 漫画『THE EDGE Desire』ではこの台詞に至るまでの経緯がシン視点で補完されている(後述)。
- 「さすが綺麗事はアスハのお家芸だな!」
- 第3話より。デュランダルに対して「綺麗事」を言い続けるカガリに対しての怒りの言葉。高山瑞穂氏の漫画版では、さらに「あんたの綺麗事のせいで俺の家族が死んだ」と続ける。
- もっとも、プラントの友好国の国家元首をいきなり罵倒する発言[14]はあまりにも問題が有りすぎる行為である。小説版では、即座にレイが険しい表情でシンに駆け寄ったのはカガリに謝罪させようとしたためとの事で、デュランダルも即座にカガリに対して謝罪を入れている。
- 劇中ではあくまでもオーブ解放作戦によって家族を奪われた怒りの台詞なのだが、シンの発言の是非は置いておくとして、劇中設定や『SEED』と『SEED DESTINY』の間の時系列にあたる外伝作品『機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE』で明らかになったオーブの闇から、ある意味間違った事は言ってない事が再認識された。
- 「別に本気で言ってたわけじゃないさ、ヨウランも」
「そんくらいのことも判んないのかよ。あんたは」
「あ、そうでしたね。この人偉いんでした。オーブの代表でしたもんね」 - 第5話より。ヨウランの軽率な発言に激怒したカガリを馬鹿にして挑発する発言。レイから「シン、言葉に気を付けろ」と注意され、敬語に直すも再び馬鹿にして挑発する。
- 「下らない?…下らないなんて言わせるか!関係ないってのも大間違いだね!俺の家族はアスハに殺されたんだ!」
「国を信じて、あんた達の理想とかってのを信じて、そして最後の最後に、オノゴロで殺された!」
「だから俺はあんた達を信じない!オーブなんて国も信じない!そんなあんた達の言う綺麗事を信じない!この国の正義を貫くって…あんた達だってあの時!自分達のその言葉で、誰が死ぬ事になるのか、ちゃんと考えたのかよ!」
「何も解ってないような奴が、解ってるようなこと言わないで欲しいね!」 - 第5話より、再びカガリを糾弾して。ただし、当時の世界情勢からオーブが地球連合軍の要求を受け入れた場合、連合軍所有のマスドライバー宇宙港制圧を進めるオペレーション・ウロボロスの完遂を目指したザフトからの攻撃を受ける事は間違いなく、戦火を避ける事は既に不可能に近かった。シンを含めたオーブ国内のコーディネイターを連合が引き渡し等を求める可能性も否定できない為、シンの日常が守られる選択は既に存在しなかったであろう。
- そもそもカガリは当時オーブ政府の政治的な公職にいた訳ではないため、ウズミを始めとする当時のオーブ政府指導者層ならともかく、カガリにこの非難をぶつける事は正当な事とは言いにくい。
- また、(間接的に)国民を優先して地球連合軍の要求を受け入れるべきだった、ともいえる発言になっているが、当時の連合はブルーコスモスに支配されている状態であったため、「オーブ政府は国民のためにブルーコスモスに膝を折り、共にコーディネイター撲滅に協力するべきだった」ともいう意味の解釈が可能となってしまう。ウズミも連合の背後にムルタ・アズラエルの存在を感じ取っていた上に、パトリック・ザラに支配されたザフトでも多少差はあっても本質的には変わらないため、この選択しか取れなかったという事情もある。
- 或いは、本土決戦が起こる前に先制攻撃を行うべきだったという解釈も可能だが、実際それを検討してオーブは極秘にMSを開発していた事が後年明らかになっている。が、それはそれでオーブの立場を脅かす極めて危険な行為であり、該当MSは徹底秘匿されている。どちらにせよ、シンの発言は政治に携わらない人間が言うべき事ではなかったものである。
- オーブ解放作戦の内容が大きく異なる『DD』でも採用された台詞だが、密約によりインベーダーが現れたのをシンのような当時の一般人は知る由もなく、その視点では「オーブがアークエンジェルを受け入れたことで戦禍を招き入れた」と見做すことができるため、シンが原作通りの台詞を放った理由もある程度推測が可能となっている。またこの視点により、『DD』ではさらに事態が拗れることになるのだが…(後述)。
- 「あれが……ヤキン・ドゥーエを生き残ったパイロットの力かよ……」
- 元ザラ隊が量産機で新型ガンダムを圧倒している所を見て歴戦のパイロットに驚愕する。
- 「いくら綺麗に花が咲いても、人はまた吹き飛ばす……」
- 第9話より。オーブに降りた時、互いに素性を知らぬまも出会ったキラに対しての発言。キラは当初困惑するが、後に彼なりの答えを返す。
- 後に劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』ではPVの時点で、この台詞を想起させるが如く吹き飛ばされる花のカットが公開されている。
- 「何しに来た…!」
「あの時オーブを攻めた地球軍と今度は同盟か!何処までいい加減で身勝手なんだ!あんた達は!」
「敵に回るって言うんなら今度は俺が滅ぼしてやる!こんな国…!」 - 第11話より。オーブが地球連合と同盟を結んだ事で謝罪に来たカガリに向けて怒りをぶつける。結果的にこの発言は本当に実行してしまう事となる。
- 当時のオーブは地球連合軍に国を攻め落とされている前例があり、ウズミ存命時の時の様な不可侵状態にある訳ではない。タリアもカガリの立場を察しており、謝罪を受け入れて理解を示していたが、シンはこのオーブの選択には全く納得しておらず、立ち去る際にはわざとカガリにぶつかるという暴挙を行う。
- シンはこの時は怒りのあまりに気付いていなかったが、このカガリとオーブの選択は以前にシンが糾弾した「理念を守るために国民が死ぬことを考えなかったのか」を考慮して、判断した結果ともいえる。小説版ではダーダネルス戦前付近でシンもアスランの指摘によりこの事実に思い当たるが、なぜ自分が納得できないのかまでは分からなかった。更に言えば、自分がオーブを滅ぼすことが自分で新しい自分や妹を作るという事実に気付いていなかった。もっとも、後半の精神状態からすれば激情のあまり思い至らなかったか、ロゴスやオーブを言い訳に正当化していた可能性がある。
- なお、高山瑞穂氏のコミックボンボン掲載の漫画版では後半のオーブ戦で、自分が新しい自分達を作っている事実をアスランに指摘されているため、前者の解釈が近いと思われる。
- (こんな所で…こんな所で俺はッ!!)
- 第12話より。ザムザザーの強襲に圧倒され撃墜寸前に追い込まれる中、SEEDが覚醒し連合軍艦隊を返り討ちにした。その時の鬼神のような戦いぶりはルナマリアも驚愕する程。
- 「殴りたいのなら別に構いやしませんけどね! けど! 俺は間違ったことはしてませんよ! あそこの人たちだってあれで助かったんだ!」
- 第16話より。インド洋前線基地建設の為に連合軍に強制徴用されていた現地住民が戦闘に紛れて逃亡を図り、兵士が住民を銃撃する場面に激怒したシンがインパルスを基地内にまで進撃し、抵抗力を失った基地を殲滅。その事をアスランから叱責され、殴打された直後の言い分。
- 上官の制止命令まで無視して「戦闘力を喪失した敵兵士の虐殺行為」を行ったに等しいため、「修正」を受けること自体は正当な話。また、この台詞は命令無視な上に虐殺を行った事に関する自覚が一切ない事を示しており、アスランからは「戦争はヒーローごっこじゃない」と再度殴打されるのだが、アスラン側は問題点の指摘が足りておらずただ叱責と殴打が入ったためシンは完全に反発してしまっており、言うなれば「修正」の失敗例とその反応というシーンである。
- 小説版ではルーカ曹長という連合軍人の視点描写も存在し、地球連合の兵士達も住民の強制徴用にはかなり後ろめたさを感じており、不本意な事であると語られている(工兵部隊を大規模に動かすとザフトに発見されやすいため、不足分の労働力を現地調達するように命令が下されていた)。脱走者に関しても銃撃するように命令が出ていたため、末端兵士としてはそうするしかなかったという事情も垣間見れる。ルーカ曹長は銃撃に加担しておらず、銃撃した兵士達を叱責。住民を逃がしてやるように命令したが、インパルスの攻撃で戦死している。そのため、目先の物事の判断のみで虐殺を行ったシンの正当性に疑問を投げ掛ける構成となっている。ちなみに小説版ではアスランの制止後であるにも関わらず、残った全ての建造物にビームを打ち込むという徹底ぶりであった。
- 『Z』においては原作とは違い民間人が虐殺されていない状況(かつガルナハンゲート攻略と一纏め)で、シンが基地を攻撃するシーンがあるが、ロランに止められており、他の面々からも難色を示されていた。しかも、この時のシンの責任感に欠ける行動は、中盤でのZEUTH分裂のプロパガンダのネタの一つして利用されてしまう事となる。
- 「いえ、そんな事ないですよ。あ! でも、あれひどいですよ! もうマジ死ぬかと思いました」
- 第18話ラスト。アスランとの会話において屈託のない笑顔を見せての一場面。この頃は、後の増長ぶりが考えられないような純粋な面も多く見られていた。
- 「家族を失って身寄りのない僕は、あの時、助けてくれたオーブの将校さんの勧めと計らいで、一人プラントへと向かった。オーブにはもう戻りたくなかった。その後、世界は平和条約で結ばれたけど、僕は考えた末に軍に入った。力がなかったのが悔しかった。一瞬のうちに家族を吹き飛ばされてしまった事は、何故だか理解できなかった。オーブは、その理念は守り通したかも知れないけど、俺の家族は守ってはくれなかった」
- 第20話より。シンが自分の過去をふり返る時に言った台詞。詳しい経緯は描かれないものの、この独白から無力な自分への悔しさから力を求めたことが窺える。この時のみ、シンの一人称が「僕」であることにも注目。
- なお、久織ちまき氏の漫画『機動戦士ガンダムSEED DESTINY THE EDGE』では、シンがザフトの軍人になった経緯が描かれている。
- 「ああ、分かった! 大丈夫だ! 君は死なない! 大丈夫だ! 俺がちゃんと、俺がちゃんと守るから!」
- 21話、崖から海へ落ちたステラに向けて「死ぬ気か!?」と言ってしまい、彼女のトラウマを抉ってしまう。そして大きく錯乱したステラをこの言葉で落ち着かせた。
- 「ホントにもう信じられませんよ。コーディネイターは自然に逆らった間違った存在とか言っておきながら、自分たちはこれですか!?」
「遺伝子弄んのは間違っててこれはありなんですか!? いいんですか!? 一体何なんです!? ブルーコスモスってのは!」 - 廃棄された地球連合軍のエクステンデットの研究所に出向いた際に、研究所内の惨たらしい惨状や、あまりにも非道な人体実験の痕跡を目の当たりにして。アニメ本編におけるシンの数少ない連合やブルーコスモスへの怒りが表れてる台詞といえる。
- 「何であんたは…そんな綺麗事を…いつまでもぉ!!」
- 第28話より。クレタ沖海戦でオーブ軍とミネルバに割って入り、綺麗事を並べて戦闘中止を呼び掛けるカガリに激怒してファイヤーフライを発射し、カガリを撃墜しようと迫る。
- 「お前も…ふざけるなぁ!!」
- 同上。SEEDを覚醒させ、フリーダムの攻撃をかわす。
- 「ミネルバ!ソードシルエットを!全艦叩き切ってやる!」
- 同上。言葉通りオーブ軍の艦隊をエクスカリバーで全滅させ、タケミカズチに残ったトダカを手に掛ける。
- 「あ?いや。派手にやられてたからね。フリーダムに。部屋でどーんと落ち込んでんじゃないの?あんま強くないよね、あの人。なーんであれでFAITHなんだか。昔は強かったってやつ?」
- 第30話より。キラのフリーダムにセイバーをバラバラにされ、敗北したアスランに対してがっかりしている。
- 「…部屋じゃなくてこんなとこで落ち込んでたんですか。呑気なもんですね。ルナが心配してましたよ。どうしてるかって。自分もやられて怪我してるくせに」
「そうやって偉そうな顔したって何も出来なきゃ同じです!」
「悪いのは全部地球軍なんだ!あんただってそれと戦うためにザフト軍に戻ってきたんでしょ!?」
「だったらもっとしっかりしてくださいよ」 - 同上。ミネルバの甲板上で過去の事を考えているアスランに対して生意気な口を利きながらも上官としての自覚を持たせようとする。
- 「司令部にも俺のこと分かってくれる人はいるみたいです」
「貴方の言う正しさが全てじゃないってことですよ」 - 「捕虜を勝手に返還した」という銃殺刑にもなりかねない自分の問題行動をデュランダルが認めてくれていると履き違えて増長してしまっている。アスランに対する不信がこの時点で出ていた台詞でもあるが、この横柄な態度もシンに対する批判の一因となっている。
- アスランはシンが帰還した後に独房入りになったシンに理由を問いただしていたが、どちらかを言えばその内容はシンの行動の非難よりも地球連合軍にステラを返した事が結果的に何の解決にもならない事を危惧しており、それは的中する事になる。
- なお『Z』ではカミーユの激怒を買って説教されるなどした結果、反省の態度を見せている。
- 「君は死なない!! 君は俺が…! 俺が守るから!!!」
- 第32話より。デストロイで破壊を続けるステラを説得した際の台詞。この言葉でステラは正気を取り戻し一時的にシンと心を通わせるが…。
- 「…大丈夫だよステラ…何も怖いことなんかない…苦しいこともない…」
「だから…もう何も…君を怖がらせるものはないから…誰も…君をいじめに来たりしないから…」
「だから…安心して…静かにここで……おやすみ…」
「…守るって言ったのに…俺、守るって言ったのに…ステラ、ごめん…!」 - 第33話より。ステラの死亡後、涙を流しながら彼女の遺体を運び湖に水葬する際の台詞。
- 俯瞰してみると、この結末に至った最大の原因は独断でのステラ返還という問題行動にあるのだが、シンとしてはどうにかしてステラを助けようと躍起になっていた結果の行動であり、それを失った怒りの矛先は彼女を討ったフリーダムへと向けられることになる。
- 「くそっ!何でこんな!」
「フリーダムのパワーはインパルスより上なんだ。それをここまで操るなんて…」 - 同上。部屋に入ってきたアスランに見向きもせず、フリーダムとの戦闘シミュレーションで撃墜方法を探っている。
- 「ええい…!」
「何をって…ご覧の通りフリーダムとの戦闘シミュレーションですよ。一体なんです?」
「強いからです」
「俺の知る限り、今モビルスーツで一番強いのはこいつです。あのデストロイさえ倒したんだ。なら、それを相手に訓練するのはいいことだと思いますが」
「何かあった時、あれを討てる奴がザフトにいなきゃ困るでしょ?まるっきりわけの分かんない奴なんだから」
「何ですか!」
「ああ!?」
「いいよレイ。負けの経験なんか参考にならない」 - 同上。フリーダムとの戦闘シミュレーションを続行する中、フリーダムの撃墜をやめさせようとするアスランと衝突する。
- 「逃げるな!」
「いっつもそうやって、やれると思うなぁ!!」 - キラとの決戦である第34話より。ステラの仇をとるため、怒りのままにSEEDを覚醒させる。
- 「あんたがステラを殺した! 止めようとしたのにーー!!」
- 同上。この時のシンは完全にステラを失った悲しみと、彼女を討ったフリーダムとキラへの憎しみに心を支配されてしまっている。
- この台詞は『Z』でのフリーダムとの決戦においてもキラへの特殊戦闘台詞として採用されている。
- しかし、当時ファンの間ではこれを正当な物と擁護する一方で元々ベルリンの惨状も含めてシンが自分で蒔いた種であり、それらの結果全てをキラになすりつけている見当違いの逆恨みという意見も非常に多く、視聴者では物議を醸すこととなった。
- 「あんたは俺が討つんだ…今日、ここで!」
- 同上。死闘の末、ついにキラを撃破する。
- 「やった…ステラ…やっとこれで…」
- 戦いが終わり、シンはSEEDを発動させたまま笑みを浮かべる。その際涙を流すのだが、歓喜によるものか、虚しさによるものかは分からない。
- なお小説版では、シン自身泣いている事に気付いていなかった。
- 「仇は取りましたよ。あなたのもね」
- 第35話より。キラを撃破した後、アスランに対して。かなり挑発的な言動で内容は事実ではあるが、キラと深い関係のあるアスランにとっては許しがたい発言であった。この直後、アスランが激昂して暴力を振るったため二人の対立は決定的になった。
- 命令を遂行したに過ぎないとはいえ、アークエンジェルとアスランの関係は周知の事実であり、結果的に仲間が目の前で死んだアスランに対して積極的に怒りを買いに行ってしまった、非常にデリカシーに欠けた発言。
- シンの性格が改善されている事が多いスパロボにおいては、この時点でシンがまだ仲間になっていなかった『K』以外では使用されておらず、その『K』においてのこの場面ではシンは上記の台詞でアスランに挑発はしておらず、アスランが殴打する前にレイが止めに入っている為に彼から殴られていない。
- 「何わけ分かんないこと言ってんです?やめてくださいよ」
「嬉しかったら悪いんですか?」
「強敵をやっと倒せて喜んじゃいけないんですか!?」
「じゃあどうしろっていうんです?泣いて悲しめってんですか?祈れってんですか?」
「それとも俺が討たれりゃ良かったとでも言いたいんですか!? アンタはッ!!」 - 上記の言い争いの最中にシンがアスランに言い放った言葉。アスランの一方的な感傷で非難されては、シンがこう反論したくなるのも仕方がないのかもしれない。
- アスランが今回の戦闘で激しく苦悩したのは、「キラもシンも傷ついてほしくないから」であり、シンがアスランの苦悩を何も理解していない事を象徴しているともいえる。が、アスランは総じてシンが傷ついていくことへのフォローに欠けており、逆にシンを頑なに否定する言い方を続けていた[15]ため不信を買い続け、先の挑発と合わせて積もりに積もったシンの不満が爆発したものとも取れる。
- 上述の「貴方の言う正しさが~」からお互い何も事態を改善できなかった、最悪の延長線上の台詞であろう。互いに前向きな意見交換ができなかった結果として、互いの苦しみを互いに拒絶するだけとなってしまい、後の「人は人を知らず」を象徴しているといえる。
- いずれにしても、ルナマリアとメイリンくらいしか理解者のいなかったアスランはミネルバどころかザフトで完全に孤立することとなり、直後のプラントのシーンではイザークも他の士官を怒鳴っており、戦争に対する認識自体がアスラン達とザフトの間で修正不可能な程にかけ離れていたことを示唆している。
- 「議長の言葉聞いて、俺、すごく感動したよ。難しいって言ってたのに、議長やるんだ。諦めないんだって。それが本当に戦争を終わらせる唯一の方法だから。だったら俺だって、どんな敵とでも戦ってやるさ!」
- ジブラルタル入港前、レイから対ロゴスは気が乗らないかと問われた際の台詞。感化されて気合を入れたのはいいのだが、そのタイミングが最悪であり、この言葉の後に戦う最初の「敵」はよりによって脱走したアスラン。この言葉は皮肉にも、シン自身を苛むこととなってしまう…。
- 「何でこんなことになるんだよ! 何であんたは!」
「逃げんなよ! 降伏しろ!」
「裏切るな! 基地へ戻れ!!」 - 第37話、脱走したアスランを追撃する任務に就いてしまった際、アスランに対して。エンジェルダウン作戦後の上述のいざこざで完全に破綻、敵対寸前にまで発展したかと思われていた関係だったが、裏切られて苦しむだけの想いがシンにあったことがここで垣間見えるため、必ずしも嫌い一色の感情ではなかったことが窺える。とはいえアスランの完全な背反行為を許せるような立場でもなく、「あんたが裏切るからーっ!」と撃墜せざるを得なかったことが、かえってシンを絶望に追い込んでしまうわけだが…。
- 「こんな事をする……こんな事をする奴ら……ロゴス……! 許すもんかぁぁぁっ!! お前たちなんかがいるからッ! 世界はッ!!」
- ヘブンズベース攻略戦である第38話より。ステラと同じくデストロイガンダムに乗っスティングに対して。そんなスティングやステラのような存在を生み出したロゴスに対し、シンは怒りを爆発させる。『L』第20話でのスティングとの戦闘前会話でも使用されている。『Z』では後半部分のみ、ジブリールとの特殊台詞で使用されている。
- 「ジブリールを逃がしたって、それは!」
- レクイエムによってプラントが見舞われた大惨事が「ジブリールを自分達が逃がしたせい」だとするレイに対する反論。「ジブリールに逃げられたのはオーブが匿い、アークエンジェルがそれに着いたから」と一見して筋が通って見えるのだが、ジブリール捕縛作戦失敗は事実のため言い訳まではできない。自己正当化ととられても仕方がない。
- 作中では起きなかったが、実際にクルーの中には母親が犠牲となったと思しきクルーの言葉もあったため、その怒りはシンに向けられる可能性もあったため、無神経な台詞ではあった。
- なお、漫画『THE EDGE Desire』ではジブリールのシャトルを撃墜できなかった当人であるルナマリアがレイの言葉を機に自責に陥り、それを宥めるようにより具体的な発言をしているが、「何であれ討たなければならなかった」と再度レイに反論されるという形になっている。高山瑞穂氏の漫画版では逆に、レクイエム発射前にレイの方が「この先何があろうと、すべての責任はオーブとアークエンジェル隊にある」と先に話をしている。
- 「けど、何でそんなこと言うんだよ、いきなり。なんか、それじゃあドラマの死んでいくオヤジみたいだぞ。やめろよ。」
- 第48話より。「この先に何があっても、議長を信じ続けろ」というレイに対して。シンとしてはまるでこれから死に逝くような親友の言葉に違和感を持ったためだが、この後それが全くの事実であったことがレイ本人から語られることに。
- 「あんたって人はー!」
- 最終決戦にて、裏切ったアスランと対峙し、彼に対して激怒して。
- シンの名台詞の中でも特に有名なものの一つで、スパロボシリーズをはじめとした様々なクロスオーバー作品において、様々な敵対者を相手に激怒した際に、この台詞をぶつけている。
その他の媒体
アニメ本編と比較して、シンの心情がより細かく描かれている点が特長である。
- 「でもっ……」
「生きろ! レイ!」
「言ったじゃないか、まえに! どんな命でも、生きられるのなら生きたいだろうってっ!」 - 小説版より。アスランに敗れた後、レイと会うためにメサイアまで戻り、彼がデュランダルを撃った事で生きる気力を失った事に対して。これがシンとレイの最後の会話となった。
- 「…何が ヤキン・ドゥーエのフリーダムだ! これじゃただ混乱させてるだけじゃないか!! いったい何がしたいんだ!? あんたはっ」
- 高山瑞穂氏の漫画ボンボン版の台詞。連合・ザフト両者の武器だけを破壊するキラの行動に憤慨して。しかしシンも力及ばず、インパルスガンダムの両腕を使用不能にされたところで、その巻き起こされた混乱に殺されかかってしまい、シンの窮地を庇ったハイネが散ってしまう…。
- 台詞だけでも直接キラの行動を糾弾しているものだが、実際にシンが指摘した問題点を、キラを止められなかったシン自身が身を以て味わってしまう皮肉な展開である。
- (悔しかった…飛び込めなかった自分のふがいなさが…もうあんな思いはたくさんだ!)
- ボンボン版における過去の述懐。家族でのキャンプ中、マユが足を滑らせ川に落ちてしまった際に、近くにいたのに溺れそうなマユを助けに行く事ができなかった過去。捕虜になったステラが衰弱していく中の述懐で、その過去からステラを見殺しにできず、軍規を犯してしまうことに。
- 「スゴいぜ!」
「まだシミュレーターしかやってないけどこのデスティニーの反応速度は信じられないレベルだよ!」
「フリーダムと戦った時にこいつがあればもっと楽に勝ってたんだけどな……」 - ボンボン版にて、デスティニーガンダム受領後の慣熟訓練の合間、メンテナンスの下見に現れたヴィーノとヨウラン(と興味本位でついてきたルナマリア)に話したデスティニー評。慣熟訓練で気が紛れているのか、同期に笑顔を見せている最後のシーンで、直後発生するアスランの脱走以降、シンは誰にも笑顔を見せなくなってしまう。
- なお、フリーダムガンダムとの戦闘は当初はシンの暴走だったのだが、戦闘中にフリーダム討伐命令が出され正式な任務となったため、結果としてはここで軽口に出しても問題なくなったのだろうと思われる。
- 「父さんを…母さんを…そしてマユを守れなかった国オーブ!」
「そして今ロゴスと手を組み、ジブリールを匿うひきょうな国オーブ!!」
「そんな国…この俺が滅ぼしてやる!!」 - ボンボン版のオーブ戦にて、鬼神の如く戦いながら叫んだ祖国への怒りの言葉。シンにとってオーブとは紛れもない故国であり、どうしてもそれを信じたい思いが捨てきれずにいた。だからこそ、彼は今、多くの犠牲を払ってまで守った理念を捨て、ロゴスにおもねる今のオーブに銃を向ける。
- 「あんたはいつもひとりだけわかったつもりで!!」
「そうやって人を見下す事しかできないんだ!!」
「俺だってちゃんと考えてこの道を選んだんだ!!」
「もうあんたの指図なんて受けない!!」 - ボンボン版のオーブ戦にて、インフィニットジャスティスガンダムを駆り姿を現したアスランと対峙して。
- (アスラン・ザラ…なぜ笑える…? 俺はあんたを殺そうとしたんだぞ?)
- ボンボン版のオーブ戦後。上述の台詞で説得を突っぱねた直後だというのに、結果的にジブリールの位置を教え、痛みを堪えながら笑顔で送り出したアスランの行動に引っかかりを感じて。
- 「ジブリール!! 覚悟!!」
- ボンボン版のダイダロス基地攻略戦において、基地にアロンダイトを突き刺した穴からジブリールの姿を確認しての台詞。この台詞と共にビームライフルのトリガーを引き、数々の悲劇を生みだした根源のひとりに引導を渡した。
- (アスラン…! あんたが言っていることもわかる…だがレイや議長が悪だとも思えない!!)
(どっちが正しいかなんて俺にはわからない…)
(だから俺はあんたを倒す!! 仲間を守るために!!) - ボンボン版での最終決戦出撃時のモノローグ。ボンボン版では、必死に伝えていたアスランの言葉はこの時点で既にシンの中に生きていた。しかしそれでも、アスランの行動を理解してなお、友のため、仲間のため、アスランと戦う道を選ぶ。シンが得られた情報の中で、シンの中で既にはっきりとした戦いの理由が出ていることが最大の違いで、これによりアニメと大きく変わった展開を見せる。
- 「だったらどうすればいいっていうんだ!? あんたらの理想ってヤツで戦争を止められるのか!?」
「戦争のない世界以上に幸せな世界なんて…あるはずがないっ!!」 - ボンボン版での最終決戦でアスランの説得を拒否して。戦争によって家族、そして大切な人を失った経験を持つシンだけに非常に重みのある台詞である。
- ボンボン版のシンはデスティニープランに問題があるのを承知の上で「平和な世界」の実現のためにアスランと戦う。また、ラクス達の行動指針にも疑問を抱き、自らの指針は明確に主張している。
- 原作終了後設定の『UX』では、「あんたらの理想…」の部分が対加藤機関の特殊台詞として採用された。
- 「今さら何を!」
「俺はもう選んだんだ、この道を! なら、行くしかないじゃないか!」
「あんたが正しいって言うなら! 俺に勝ってみせろっ!!」 - ボンボン版での最終決戦でアスランに言い放った台詞。3行目の台詞はなんとアニメ本編の台詞を差し置いて模型誌の宣伝文句に採用された事がある[16]。
- 一方、アスランの「俺もお前のように家族の仇が取りたくて軍人になった」「だが、憎しみで戦った先では自分の心は救われなかった」「お前も過去ではなく未来に目を向けろ」という説得に何かを振り払うかのような表情で前半の台詞を叫んでいる。アスランの「今のお前の姿は昔の俺と似ている」という言葉は、確かにシンの胸に響いたのであった…。
- 『UX』では前述の台詞同様、加藤機関関連の敵に対しての特殊台詞として採用された。
- 『ガンダムエース』で連載しているガンプラ日常コメディ漫画『HGに恋するふたり』でも主人公である神崎さやかにとって背中を押してくれた言葉としてさやかの中に強く残っている。
- 「アスラン…あんた、やっぱ強いや…」
- ボンボン版での最終決戦でアスランに敗れた際の台詞。この時のシンは憑き物が落ちたかのように穏やかだった。
- 「そうだな…ステラ…。俺はまだ…生きている…」
「生きている限り、明日はやってくるさ…」 - ボンボン版でアスランとの決着の後にステラの霊に「明日を見る」事を諭されて。
- 意味するものは違うが、後の『機動戦士ガンダム00』の刹那も概ね同じ事を言っている。
- 一部ゲーム作品にも採用された。
- 「理想論振りかざしたって戦場でそんなモン何の役に立つ!? 撃たなきゃ撃たれるんだ! やらなきゃやられるんだ!」
「アンタだってやってきたから今ここにいるんだろう!?」 - こちらは漫画雑誌『ガンダムエース』に連載された久織ちまき氏の漫画『機動戦士ガンダムSEED DESTINY THE EDGE』の台詞。難民の子供達が銃の練習をしている際、アドバイスをしていたのがきっかけでアスランと口論になった際の言葉。
- シンは力が無い故に守れなかった絶望を知って、アドバイスを是としていた。が、撃った先の絶望を知っているアスランにとっては許しがたい言葉で、アスランは激昂してしまう…。
- 「俺だって!!」
「守りたかったさ 俺の"力"ですべてを!」
「だけど…俺が撃ってるのは敵じゃないって撃つのは奪うことだって…"力"で解決できることなんて何もないって!!」
「アンタが俺に言い続けてきたんじゃないか!!」
「できるようになったのは こんなことばかりだ…っ!」 - 『THE EDGE』の最終決戦でアスランと対峙した際に。複雑な関係にありながらも、シンはアスランが「忘れるな」と残した言葉をしっかりと胸に留めていた。しかし、軍人として"力"を振るう以外の道を見つけられなかったシンにとって、その戒めの言葉は"力"を振るうしかできない自分自身に対する無力感と絶望を増幅するものでしかなかった。
- 戦争の中で一人で出来る事の限界を目の当たりにし、それでも戦いを終わらせる為に大きな"力"を求め、縋るしかなかったシンの悲痛な声を聞き、アスランは自分の不器用な忠告がシンを絶望させていた事に愕然とする…。
- 「……一人で立てます」
- 『THE EDGE』最終話より。手を差し伸べようとするアスランに対して。涙を浮かべながらも毅然とした表情で見つめるシンに、アスランは優しく微笑むのだった。
- ボンボン版同様に、自分自身の強い意志をアスランに対して明確に示している。
- 「でも…同じことじゃないか?」
「俺のデスティニーとあの兵器に、結局どんな違いがあるっていうんだ?」 - 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY THE EDGE』の短編集『機動戦士ガンダムSEED DESTINY THE EDGE Desire』より。ザフトが連合のアルザッヘル基地をレクイエムで壊滅したという事実にミネルバのクルーが戸惑った際に。
- 平和を築くために戦う、という事への疑問や迷いを抱いていると同時に、自身が「あの兵器」とは何も変わらない(この発言のコマではシンの瞳からハイライトが消えている)ことを端的に示した台詞だが、直後にヴィーノに「デスティニーが撃たれたらシンが死ぬだろ!」と怒られる。その後、それでも平和が最も重要だと考え議長やレイの思想に賛同する。
- 「レイの運命は…変わらないのか?」
「議長は…定められた運命を受け入れることが幸せだっていったけど、レイは…」 - 『THE EDGE Desire』より。最後の出撃前にレイに問いかけた台詞。レイは一瞬呆気にとられた後、返答の代わりにただ笑いかけるのだった。
- 「浮かれるな ヨウラン」
「街で見ただろ? あれだけの人がこの艦に期待してるんだ」
「俺たちの働きが少しでも平和のためになるなら ちゃんと… 頑張らないと」 - 『THE EDGE Desire』より。士官学校を卒業、インパルスを受領した後、式典前にヨウランと共にミネルバを眺めて。戦後のザフト、新しい力はささやかな平和の為に揮う…学生上がりのシンは、どこかそのような願いを込めて艦を眺めていた。この台詞にヨウランも「艦が実戦に出ないことが一番」と軽口を叩いていたが…そのささやかな想いはいとも容易く踏みにじられ、嘆くようにシンは叫ぶ。「…何でこんなこと…っ また 戦争がしたいのか!? あんた達はッ!!!」…アーモリーワンの襲撃が、如何にシンにとって衝撃的であり、ささやかな願いを踏み躙るものだったのかが強く描写された落差のシーン。
- 「そんなの、ただの言葉じゃないか…! 誰がそんなことを決めたんだ!」
「失っている過去を守るのは間違いで、今ある現実を守ることだけが正義なのかよ!?」
「それを決めていいのは、アンタじゃない! 俺なんじゃないのか!」
「俺は決めたんだ! 過去を放ってはおかない! 決着を付けるんだ!」 - ゲーム『ガンダム無双2』シンのストーリーミッションの終盤より。アスランから「過去に囚われたまま戦うのはやめろ」と言われた時の反論。
- 原作とは異なり、本作においてもまた自分自身の戦う意義をアスランにはっきりと返している。
- 「あんたは、大切なものを守るために戦う……」
「それでいいんだ……でも、だからって、オレも戦わないわけにはいかないんだ!」 - 同じく『ガンダム無双2』におけるシンのストーリーミッションの終盤より。こちらはキラに対しての台詞。
- キラのテロ紛いの行動を批難しつつも彼の信念には理解を示し、その上で自分の戦う理由を告げて対峙する。
迷台詞
- 「どうして誰も、教えてくれなかったんだぁーーっ!!」
- 放送当時のNTT西日本のフレッツスクエアのCMにて。
- 本編の映像を使い機動戦士ガンダムSEED DESTINYの見逃し配信のサービスやオリジナルコンテンツを宣伝するもので、現れたカオスガンダムの対策に先週のルナマリアの活躍を参考にするようにとタリア指示されるが、シンは先週のSEED DESTINYを見逃してしまっていた。そこで見逃し配信の広告が入り、前述の台詞を叫ぶというメタかつコミカルな内容。毎週ほぼ必ず流れていたので、この台詞を覚えている人も多いのでは?
- 「なんで議長まで、チェックしてるんだぁーーっ!!」
- 上記のCMの別パターン。
- 出撃直前にデュランダルに「こんな時になんだが、君はフレッツスクエアで喋り過ぎだと思うのだが…」と言われて。本当にこんな時に言うことではない。その後この台詞を言いながら八つ当たりのようにカオスに斬りかかっている映像が流れ、視聴者の笑いと同情を誘う。
- 「えぇ~!? なんだよこりゃ!? 真っ暗ぁ!? くっそー! まじデータだけが頼りかよ!
- 「って、そんな問題じゃないだろうこれはッ! くっそー!」
- 「何がお前になら出来ると思っただあの野郎! 自分でやりたくなかっただけじゃないのかぁ!?」
- 「やってやるさ、畜生ーーッ!!」
- 18話、ガルナハンゲート攻略の際にインパルスの構造を活かし、旧坑道を通っての襲撃するのだが、非常に暗い上に道も狭かったりと面倒な事この上無かった。これはその時に発した愚痴とアスランへの恨み節である。
- 「…オレが知るわけないであります」
- 『ガンダムエース』で連載しているガンプラ日常コメディ漫画『HGに恋するふたり』より。
- 厳密には本人ではないが、さやかが女子高生と外出するのに相応しい服装で悩んでいる際に彼女の記憶の中のシンが発言。シンでなくともそう言いたくなる。
- さやかはガンダムSEEDシリーズ、並びにシン・アスカとデスティニーに深い思い入れがあり、彼女の回想場面でも度々登場している(特にシンはガンダムシリーズの登場人物の中でもブッチギリで出番が多い)他、本件のようにさやかがシンに問い掛けたり逆にシンがさやかの悩みに問い掛ける描写がある。
- 「何だよ!何で俺が地球軍なんかと!」
「えっ?あの人、地球“連合”じゃなくて地球“連邦”?違うのか…?」 - アーケードゲーム「機動戦士ガンダム ガンダムVSガンダム」より。宇宙世紀の地球連邦軍所属機が僚機となった際の一連の特殊台詞。一文字しか違わないので間違えるのも無理はないが、SEED系のキャラで組織を勘違いする台詞があるのはシンのみ。
- 他にもザク改やグフカスタムをザフトの機体と勘違いし、敵対した際には原作通り「裏切るな!」と勧告したり場合によっては「どこの部隊ですか?」と最後まで気付かなかったり、シャア専用ザクをルナマリア機と勘違いして「俺が守る」とまで言い気付くのは最後というオチまであったりする。そのせいかシンは他のSEED系キャラを差し置き「勘違いしすぎ」と言われやすい。
スパロボシリーズの名台詞
原作当初のキャラクターイメージを基本としている台詞が多く、主人公である事を強く感じさせる。
戦闘台詞
- 「運命を切り開く! そのためには!」
- デスティニーガンダム搭乗時の特殊戦闘台詞の一つ。同機の名前を「困難を乗り越え道を拓く」という形で昇華させている。SRWシリーズのみならず、『ACE:R』などでも使用されている。
- 「デスティニーなら、こういう戦い方もできる!」
- フルウェポンコンビネーションでの台詞の一つ。確かにインパルスではここまでの高機動戦闘に機体の反応速度が付いていかないだろうし、これだけの武装を一斉に使えばあっという間にバッテリー切れを起こすだろうから「デスティニーなら」という台詞に偽りはない。
- 「今の俺にはみんなを守る力があるんだ…!」
- 『UX』で追加された汎用戦闘台詞。しかし、ファフナー関係のフラグを満たせないと、シンが守ろうとした少年少女達が次々とシンの目の前で犠牲になってしまう……。
- 「そんなに偉いのかよ!? あんた達ティターンズは!?」
「自分達だけが特別な人間だと思うなよ!」
「お前らもロゴスと同じだ!」 - 『Z』における対ティターンズ特殊戦闘台詞。TV版のカミーユを彷彿させる台詞回しである。
- 「カミーユ! 俺を止められるか!?」
- 『Z』の原作ルートを通った場合、最大の親友ともいえるカミーユと対峙した時の特殊戦闘台詞。
- 「ジブリール…! 俺はあんたを許さない…」
「絶対に!!」
「お前のせいで、大勢の人が死んだ!!」
「もうこれ以上、戦争を生み出させない!」
「これでとどめだぁぁぁっ!!」 - 『L』第32話にて、どこまでも往生際悪くダイダロス基地からの脱出を図るジブリールを追撃し、ついに引導を渡した際のイベント戦闘での台詞。フルウェポンコンビネーションのトドメ演出も相まって、非常に鮮烈な印象を残すイベント戦闘である。
- 「バーン! あんたの怨念は、俺が!」
- 『UX』における対バーン特殊戦闘台詞の一つ。かつてのシンもかつてのバーンと同じように怨念に染まって戦っていた頃もあっただけに、感じるものがあったと思われる。
- 「コクピットを狙わない攻撃…俺だってできるさ!」
- 『UX』における対ラインバレル・アマガツ特殊戦闘台詞。実際その必要に迫られたコトで、散々研究したキラの戦法を思い出してのものだと思われる。
- 「サコミズ王! 自分の行動で、誰が死ぬ事になるのかちゃんと考えたのかよ!?」
- 『UX』における対サコミズ特殊戦闘台詞の一つ。上述した第5話の台詞のアレンジであるが、「富野節」らしさが非常に強い台詞回しである。シンもサコミズ王同様、本編では怒りのあまり母国に刃を向けたことがあったが、その経験があったからこその台詞だろうか。
- 「許さない…! お前みたいな、戦争を広げるような奴は、絶対に!」
「あんた達みたいなのがいるから、戦争は! 世界はっ!」
「なんでそんなに殺したいんだ! あんたは!」
「あんたの身勝手で! ふざけるなぁっ!」 - 『UX』におけるハザードとの特殊戦闘台詞の数々。自らのエゴの為に数々の非道を行い人々を踏みにじってきた、かつての仇敵であるジブリール達を凌ぐ下衆の極みそのものな男に対し、シンは激しい怒りと哀しみを露わに立ち向かう。
- 後の作品においても大ボスクラスの敵に対しても発言する。
- 「あの時の約束を果たしますよ、クワトロ大尉!」
- 対シャア特殊戦闘台詞の一つ。約束というのは、『初代Z』におけるパラダイムシティでの、道を間違えたら自分がそれと戦うというもの。
- 「ふざけるな! こんな邪悪な神がいるかよ!」
- 第3次Z時獄篇でのハーデス神及びミケーネ神との特殊戦闘台詞。邪悪かどうかはともかく、神に類する敵ならスパロボには山ほどいたりするが。
- 「お前を許せないのは、セツコさんだけじゃないんだ!」
- 第3次Z天獄篇におけるアサキムとの特殊戦闘台詞。シンが慕うセツコに対し数々の非道な行いをしたアサキムへの怒りが強く感じられると同時に、鈴村氏の声付きで「セツコさん」を聞けることもありかなり印象的な台詞である。
- 「保護者ってガラじゃないけど…!」
- 『UX』での一騎と真矢に対する特殊援護攻撃台詞。性に合わないながらも先輩として導いていこうとという気持ちが込もった台詞と言える。原作や従来のシリーズにおいては保護される側であったシンが、年下を導き保護する側に回っていることを考えると非常に感慨深い。
- 『第3次Z』でも、バナージに対する援護台詞として使用されている。
- 「お前が死んだら、尚香はどうするんだよ!」
- 『UX』での孫権に対する特殊援護防御台詞。「かつて妹を亡くした兄」として、同じ「兄」である孫権を庇う。孫権も父の孫堅と兄の孫策を亡くしており、唯一残された肉親が、妹の尚香である。
- 「どんな相手だろうと諦めない…! それが戦争を終わらせる唯一の方法だっ!」
- 『UX』のカリ・ユガ、『第3次Z天獄篇』の至高神Z、『V』のアーケイディアといったラストボス相手の台詞。上述した原作35話の台詞のアレンジ。平和のために進むのを諦めないというシンの決意を表した台詞。「戦争を終わらせるために(諦めずに)戦う」というのは一見矛盾しているようにも思えるが、戦いを捨てられる日が来ることを目指して悪と戦うことを、人は「正義」と呼ぶのである。
- 「エンブリヲ! お前から世界を奪い返す!!」
- 『V』でのエンブリヲとの特殊戦闘台詞。尚、『DESTINY』と『クロスアンジュ』でお互いに名指しの掛け合いが出来るのはシンのみである。
Zシリーズ
- 「セツコさん!」
- Zシリーズでセツコ絡みの場面では必ずといってもいいほど発言している台詞。
Z
- 「え…あ…うん!」
「俺は絶対に平和を取り戻してみせるぞぉぉぉぉっ!!」 - 第20話「ウソのない世界」にて、ゲイナーの告白に便乗して各々が自らの想いを叫ぶ中でルナマリアに「何か言うことはないの?」と問われた際の叫び。期待していた言葉と違った為か、当のルナマリアからは「つまらない」と言われてしまう。
- 「でも、俺は…憎しみでフリーダムと戦った…」
(中略)
「でも、出来なかった…。俺は憎しみのままに、あいつを…」 - セツコ編・第38話シナリオエンドデモにて。フリーダムを倒して舞い上がっていた原作とは違い、Zでは事前にセツコとカミーユから「憎しみだけでフリーダムと戦うな」と忠告されていたにもかかわらず、憎しみでフリーダムを倒してしまったことをシンは深く後悔していた。
- 「落ち込んでいる場合じゃないってわかってるんですね」
アスラン「何…?」
「しっかりしてくださいよ。アスランは俺達の隊長なんですからね」 - セツコ編・第39話のステージ開始前にて、条件を満たした上でアスランを出撃させた場合に見られる台詞。シンなりに励まそうとしたようだが、カミーユからは「下手くそな励まし方」と言われることに。
- 「やめてくれ、アスラン! 言いたい事があるのなら逃げないでくれ!」
「俺は…俺はあんたと戦いたくないんだ!」 - 第43話「運命と自由と」ステージ開始前で条件を満たしている場合のセリフ。ただ迷っていた原作とは違い、はっきりと自分の意思を口にしている。
- 「あんたもキラ・ヤマトと同じなのか! 自分が正しいと言うのならそれを示せよ!」
「一人だけ全てをわかったような顔をして!」
「どうして何も話してくれない!? 俺達はあんたの仲間じゃないのか!?」 - 同上。アスランとの戦闘前で条件を満たしている場合のセリフ。原作や通常時はアスランの言葉に戸惑っているが、この時はアスランの言い分を聞きつつ説得をしている。
- 「…本当にそうだったのか…。なあ、レイ…本当にそうなのか…」
「俺は…」 - 第43話のアスラン撃墜後で条件を満たしている場合のセリフ。
- 「ふざけるなーっ!!」
「こんなになるまでオーブを放っておいて、今さら代表気取りか!」
「あんたのおかげでどれだけの人が死んだと思ってる!? それを…それを!!」
「何とか言えよ! いつもの綺麗事を言ってみろよ!」 - 第46話「混迷の中の正義」より。オーブ戦にて、オーブに帰還したカガリの不手際に怒りが爆発した。
- 原作とは違い、カガリ個人に対して明確に怒りをぶつけており、当然彼女は何も弁解できず「私にできるのは詫びる事だけだ…」とうなだれてしまう。
- 「俺は…」
レイ「迷う必要はない。俺達はザフトだ。行くぞ」 - 第51話ミネルバ一時残留ルート「決別」より。戦闘終了後にプラントと同盟を結んでいたはずのハマーンが、ZEUTHとエゥーゴに共闘を申し入れてきた事でプラントがアクシズとの同盟を破棄、新たに宇宙革命軍と同盟を結んだのだと悟ったタリアが、ZEUTHを脱退しミネルバの針路をプラントに向けた際に、自分とルナマリアやレイの3人に、自分達の道は自分達で決めろと言われて、選択に苦悩して。レイはデュランダルへの忠義故に迷うこと無くミネルバに戻る事を選択し、下の台詞で2人に同行を促しミネルバに付いていったが…。
- レイ「シン…! なぜ、来ない…!?」
「俺は…どうすればいいか…わからない…誰が正しくて、何が正しくないのか、そして、何をすればいいか…」
レイ「正義は議長が教えてくれる。俺達はそれを信じて戦えばいい」
「…わからない…。それが正しいか…俺にはわからない…」
カミーユ「シン…」
「だけど、俺には一つだけ信じられるものがある…」
タリア「それがZEUTHなのね?」
「はい…」 - 上記の台詞の後、タリアに対して出した答え。ミネルバに付いていったレイは、何故か後に続いて付いてこないシンとルナマリアに対して理由を問いかけたが、シンはデュランダル議長の掲げる正義と仲間との狭間で苦悩し幾度も葛藤した末に、共に歩んできた仲間たちの元に留まる事を選んだ。選択の余地さえなかった原作と違い、「みんなと一緒に考える」という余地が本作にはあった故である。いずれの正義にも懐疑的で未だに悩み苦しんではいるが、遂にデュランダルやザフトから決別した瞬間でもあった。
- 「レイ…」
レイ「シン…。俺はお前を許さない…」
「レイ…」 - 上記の台詞の後、絶対的正義と信じるデュランダル議長に反旗を翻した事から、レイから呪詛のような恨み言を言われ決別する事になった時に漏らした台詞。アカデミー時代から同じ釜の飯を食ってきたZEUTHのメンバーより長い付き合いだった仲間から、意見の相反から敵味方に分かれ失望されてしまった事に悲痛さを感じており、下の台詞では涙を流していた。自分で選んだとはいえ次に戦場で会う時は、一緒に残ったルナマリアやカミーユ達ZEUTHのメンバーと共に、レイやミネルバの仲間たちを相手に戦わなければならないという、過酷な運命に堪えていかなければいけないのである。
- 傍らで見ていた、キラやアスランも2年前の第1次連合・プラント大戦で、天の悪戯か図らずも敵味方に分かれ成り行きで殺し合わなければならなかった残酷な運命を背負った自分達をシンの姿に投影し、そして同じ運命をシンも背負ってしまった事に何とも言えない表情をしていた。違うのは、自分達はお互い不本意ながらも敵対した事に対し、シンとレイは一歩から決別を告げられ喧嘩別れのような形になってしまった事である。
- 「自分で選んだ道なんだ…。だから、俺は後悔はしない…後は前に進むだけだ…。ZEUTHのみんなと…」
- 上記の台詞の後、決別しプラントへと去って行ったミネルバとレイのレジェンドを見送って、これから立ちはだかる壁に負けないように自分に言い聞かせて鼓舞させた台詞。こうでも言わなければ、仲間恋しさにミネルバに付いて行ってしまいそうな自分を抑えられなかったのであろう。
- 「大丈夫だ、カミーユ。俺…ZEUTHを選んだ事、後悔していないから。レイは俺を許さないって言ってたけど、いつかきっとわかってくれると思う…」
- 同上。シナリオエンドデモで、原作と違ってデュランダルに疑念を抱いて、ミネルバが去っていく中ザフトの命令に背いて自分の意思でZEUTHに残る事を決意し、アーガマのMSデッキで気を使うカミーユに返した言葉。情緒不安定で、デュランダルを妄信していた原作と違い、多くの仲間を得て、様々な人の出会いや別れを通じて人間的に成長した彼の姿には、自分の信じる道を行こうとする、目に強い覇気の光が宿った力強い一人前の戦士のものであった。
- 「…あなたも人間だったんですね…」
- 同上。キラもまた迷いながら戦っており、自分たちと同じだったのだと理解を示した。台詞回しとしては一見突拍子のないように聞こえるが、スーパーコーディネイターとしての人生に翻弄されていたキラを「普通の人間」であると認識した台詞ともとれ、キラにとっては救いのある台詞だったのかもしれない。これを受けて、キラは議長に「自分はどこもほかの人と変わらない、ただの一人の人間だ」と言い放つ。
- 「あんたは!?」
「ネオ・ロアノーク! よくも…よくもステラを戦わせないって約束を破ってくれたな!」 - 上記の台詞の後に、何度も刃を交えたキラやすれ違い続けたアスランと和解した後、記憶が完全に戻っていないネオが割り込んできて、仮面のない素顔とはいえネオの姿を見るなりステラを返した時に誓わせた自分との約束を反故された事を思い出し、激しい怒りを露わにした台詞。原作では後の展開や描かれなかったが、これは当然の反応である。話に説得力を持たせるために、上手い具合にエピソードが補完されているのが分かる。
- なお、再世篇でもマリーが保護された際にZEXIS内では彼女を戦闘に出さない事で方針が固まった事にシンが「ネオ・ロアノークは約束を破ったが、ZEXISならそんなことはないだろう」と回想しており、未だに根に持っている模様。
- 「…彼女を守るのは俺の役目です」
「あの時。そう約束しましたから」 - 同上。ステラ加入時の追加台詞。原作でステラを守ると約束していたのに、彼女を守れる事ができなかった原作を顧みるとファンの心が報われる瞬間であり、スパロボ補正がいい方向に働いた例でもある。フォウ・ムラサメも彼らを祝福していた。
- 「俺は…誰かに望まれた生き方より、自分の信じた事を選んだんです! だから、人の心や自由を奪うデスティニープランは認めません!」
「…だけど、俺は生きます! 誰に何を言われようと、俺は俺だから! デュランダル議長!それを認めないのなら、俺はあなたと戦います!!」 - ifルートにおけるデュランダルとの戦闘前会話。原作では有り得なかった直接対決である。
- 「レイ! 俺がお前を止める! お前は俺の友達だから! そして、お前ともう一度話をする! 今までの事…これからの事を!」
- ifルートにおけるレイ説得にて。この説得はファンなら涙無しでは見る事の出来ないスパロボif展開屈指の名場面である。
- 「行こう、レイ…。お前はお前の生き方を選んだんだ。もし、まだ迷っているなら、俺がお前と一緒に答えを探す。カミーユやZEUTHのみんなが俺にしてくれたように」
- ifルート第56話にて。原作ではありえなかった感動の場面であり、スパロボ恒例のif展開である。
- 「お前か!戦争を広げる元凶は!」
シロッコ「世界は君が思う程、単純な構造ではない。改革の前に戦争が起きるのは必然なのだよ」
「理屈はたくさんだ…あんたは人の命が失われていくのも必然だって片付けるのか! そんな人間が世界を変えられるものか! 戦争がしたいのなら、俺が相手になってやる!!」 - ifルート第56話で、遂にジ・Oに乗って現れたシロッコと対峙した時の戦闘前台詞。2年前の戦争で、不条理に家族の命を奪われた事をきっかけにザフトに入隊し、ZEUTHの仲間たちと幾多もの戦いを潜り抜け、その度に関係のない人間が理不尽な形で死んでいくのを数多く見てきたシンにとっては、自分の野望成就のために罪悪感すら見せず、戦争を起こしてさも当然のように言い憚るシロッコだけは最も許してはならない存在だった。他の人間のみならず、デュランダル議長すら利用し、数々の権謀術数で謀略を重ね地球圏を掌握せんとする男にシンは怒りを胸に最後の戦いを挑む。
- 「こいつらは議長達とは違う…! 世界の未来なんか考えていない奴らだ!こいつらの目的は戦争そのものだ! 俺の手で必ず止めてみせるぞ!!」
- 第57話にて。このシナリオで対峙する相手は、人類を滅ぼしてでも地球と人類の尊厳を取り戻そうとするデューイ、私怨で世界を裁こうとするフロスト兄弟、ただ戦いを望むギンガナム、生命の木を開花させようとする頭翅と、戦いを望み、世界全体に災いをもたらそうとする者達ばかりである(それでもMX最終盤の面子よりはマシかもしれないが)。
- 「あいつは俺と同じだ…!」
「何かにすがらなければ、生きていけないんだ! 自分で正しい事を見つけられなくて!俺は…俺達はあいつに負けちゃ駄目なんだ! あいつは今の世界そのものだ!」 - 第59話にてレーベンの死後に本性を現したシュランを見たときの台詞。Zにおいては他人の考えに縋り付く故に自分の考えで戦うことが出来ないと言う負の描写が強調されていたが、下のジ・エーデル戦の台詞とともに多くの戦いや仲間との出会いによって最後は成長したシンを象徴している。実は漫画版のアスランも似たような事を言っている。
- 「お前を討つのは誰かの意思じゃない! 俺がお前という奴を許せないから戦うんだ! お前が戦争を望むのなら、俺が相手になってやる!!」
- 最終決戦にて、デュランダルをも裏から利用した全ての黒幕にして諸悪の根源であるジ・エーデルに対して。己の快楽と私利私欲の為だけに全てを弄び、嘲笑し、戦争を望む、悪意の塊そのものなジ・エーデルの存在は、シンにとっても絶対に許せない存在だった。
- 「俺…みんなに会えなかったら、きっとひどいことになってた…」
- 最終話より。原作本編の境遇を揶揄した台詞なのであろうか? 同時にこの展開がif(この場合は原作との別展開を、スパロボの基幹設定である「平行世界」として表現した事を意味する)であった事を、解り易くユーザーに理解させる事も出来る台詞でもある。シンと同様に、「スパロボで救われた主人公」と評される事の多い『エヴァ』の碇シンジや、原作漫画版「鉄のラインバレル」の九条美海も、それぞれ第3次α・UXで同様の発言をしている。
ZSPD
- 「だから、俺は守りたいんだ。特定の誰かの為じゃなく、全ての人の世界を」
「その上で戦争を無くしたり、自分勝手な奴と戦っていったりするさ…奇麗事かも知れないけどな」 - 時空修復作業を6時間後に控え各々が安定化した多元世界に思いを馳せる中、良い人間も悪い人間も含めて「世界」が成り立っている事を説くキラの言葉を受け、今後の己のスタンスを皆へと告げる。敢えて「奇麗事」を口にする辺り、シンの精神的成長度が窺える。
- 「あんたって人は! こんな戦いが無意味だってどうしてわからないんだよ!」
「自分の言葉に酔ってろ! 誰かの身勝手な戦いで命が失われるのは、もうたくさんだ」
「 お前が戦いたいのなら、俺が相手をしてやる! これがお前の最後の戦いだ!!」 - ギンガナムとの戦闘前会話。エグゼクターの力によって復活を果たし、尚も戦いを望むギンガナムに対し怒りを露にする。
- 「答えろ!俺達は生きる事を許されないのか!?教えてくれよ!俺達は滅びなくちゃいけないような生き物なのか!?」
「答えてくれないなら、俺は…俺は…!」
「自分でそれを見つける!」 - 対峙したXAN-斬-に人類の存在意義を問うも、無言を貫く彼の姿勢を目の当たりにして己自身で回答を示す事を叫ぶ。シンの咆哮は、彼と同世代である少年パイロット達の闘志にも火を点ける結果と成った。
- 「お前の理屈はたくさんだ…! 俺は人の命が失われていくのをもう見たくない!!」
「エグゼクターシステムを作った奴らだって自分の周りで人が死んでいったのを見ていたはずなのに…どうして、こんなものを未来の人間のために遺したんだ!」
「俺は絶対に認めない! 再生のための破壊なんて、この星には必要ない!! 未来を信じて戦ってきた人達のため俺はお前を倒す!!」 - XAN-斬-との戦闘前会話。
第2次Z破界篇
- 「俺は…嫌だ! あんな奴に手を貸すなんて!」
「あいつはセツコさんの…俺達の敵なのに!」 - 第27話宇宙ルート「黒衣の狩人」にてアサキム・ドーウィンと一時的に共闘する羽目になった場面より。シンがZEUTHのメンバーの中でも特にセツコを慕っている事、前作でアサキムがセツコに対して行った数々の非道極まりない所業を顧みれば、彼がアサキムとの共闘を頑なに拒否するのは当然であるといえる。
- 「俺の隊長はアスランですからね。アスランが迷っているのなら、一緒に迷おうと思ったまでです」
- 第28話「放浪のZEUTH」より。ZEXISを信用してもいいのか迷った末に決断したアスランに対して。前作や原作で反抗することが多かったシンからは考えられない台詞。
- 「そんな言葉に騙されるか! マユは死んだんだ…。死んだ人間を取り引きに使うような奴を俺は絶対に許さない!」
「お前は! まだ言うかぁぁぁっ!!」 - 第49話「虹」に於けるアイム・ライアードとの戦闘前会話。中盤で初戦闘した時と同じく、マユをネタに使った嘘を言い放つアイムに激怒するが、嘘を否定された彼は更に「あなたの魂を妹さんと同じ所に送ってさしあげましょう」と憎々しげに挑発したことで、シンを本気で怒らせた。
第2次Z再世篇
- 「わかってもらうまで、やるまでです」
- 第14話より。ZEXISの再結集が決まる中、クラッシャー隊との衝突を危惧する扇要や朝比奈省悟達に対して、何が何でもお互いを分かり合おうとする姿勢を貫く意思を表明する。かつてUNに踊らされ、愚行を犯してしまった苦い経験は、確実に活かされている。
- 「あの時のお前に嘘はなかった。そんな奴なら信じてみる気になる」
- 黒の騎士団ルート第50話にて。全てを告白したルルーシュに対して、シンも彼の真実を全て知った上で、彼を遺恨なく、改めて「仲間」として受け入れる。ちなみに「あの時」とは、再世篇18話にてアッシュフォード学園がテロリストによって占拠された際、ルルーシュが友人達を救う為に自分の危険を顧みないでテロリスト達に立ち向かった時の事。
- 「あんたは! こんな要塞で世界を支配する気か!」
「どんな言い訳をしようと、あんたのやろうとしている事は力による支配だ!」
「それを平気で正当化するような人間を俺は信じる事は出来ない!」 - 黒の騎士団ルート第52話におけるシュナイゼルとの戦闘前会話での台詞。ダモクレス要塞とフレイヤを用いての恐怖支配を「世界に平穏をもたらす為にはやむを得ない」とするシュナイゼルを痛烈に非難する。直接明言はされていないが、シュナイゼルを嘗てのデュランダルと重ねて見ていたのかもしれない。
- (きっとお前はもうゼロの事を…。ただ、それを認められないだけだ)
- 黒の騎士団ルート第53話にて。フジ決戦で無事勝利を収めた後、ユーフェミアが無事に生存していた事実がわかった事で、スザクとルルーシュの確執の最大の原因が無くなったものの、素直にルルーシュと和解する事が出来ないスザクの心中を察しての台詞。カレンや沙慈、アルトや甲児達と共に彼をあたたかく見守る微笑ましい一幕。かつてキラやアスランとの確執を乗り越えて二人と和解したシンの言葉だからこその重みも感じられる。
- 「俺の戦いは俺が決めたものだ! あなたの思い通りにはならない!」
「あなたが俺をどう思おうと知った事じゃない! 俺は俺の意思で、あなたと戦う!」 - 第53話におけるトレーズとの戦闘前会話での台詞。「戦争を憎む戦士であるシンも自分の望んだ戦士の一人である」と語るトレーズに対し、改めて戦争を望む彼を「敵」と宣言、真っ向から立ち向かう。だが、敵対する立場となり、トレーズの思想を否定しても、シンの彼自身に対する敬意は変わらず、この時点でも「あなた」と呼んでいる事からも、それが伺える(ゼクスに対しても同様である)。
- 「ステラだけじゃない。レイにも会えるからな」
- 黒の騎士団ルートEDより。Zシリーズにおいてステラとレイの生存が正史となった事が判明した台詞。
- シン「お前達の支配によってどれだけの人の生命が失われたかわかっているのか!」
リボンズ「それは愚かな人間達の自業自得だよ。僕の管理に従っていれば、世界には平穏が訪れたのだからね」
シン「俺は…戦争を憎む…! だが、お前のように偽りの平和を作り出す奴も許す事は出来ない!」
リボンズ「君の許しなど必要ないよ。なぜなら、僕はリボンズ・アルマーク…真のイノベイターなのだから」
シン「その思い上がり! 俺が正面から粉砕してやる!」 - リボンズ・アルマークとの戦闘前会話での台詞。己のエゴのみで世界を支配しようとするリボンズに激しい怒りを露わにした。
第3次Z時獄篇
- 「気のせいか…? 随分と見た目が変わったみたいだけど…」
- 第13話にて前作とは姿が激変しているウイングゼロについて指摘するシンであったが、デュオ達からは完全にスルーされてしまった。次元力の影響か、それとも単に言わない「お約束」に過ぎないのか?
- 「何なんだよ、あのアクエリオンってロボットは!」
- 第15話にて触愛・天翔突によってカグラを撃退したアクエリオンEVOLの姿を見て。この時はある理由によりアクエリオンの事を忘れていたためこのような反応を示していた。
- シン「顔合わせの時に自己紹介しただろ? 俺はシン・アスカだ。よろしくな、カイエン」
カイエン「俺は馴れ馴れしい男は好きではない」
シン「そう言うなよ。これからは仲間なんだから、仲良くしようぜ。」 - 第17話(分岐における両ルート)にて、自軍の空気に馴染めないカイエンに対しての会話。
- 「カミーユ! シャア・アズナブルって事はあれはクワトロ大尉なのか!?」
- 会談の場でネオ・ジオン総帥として現れたシャアをモニター越しに見た際の反応。そしてカミーユはショックを受けながらも確信を持ってあの人物が共に戦ったクワトロであることを口にするのだった…。
- 「はっきり言ってやる…! お前はクワトロ大尉の影に怯えているんだ!」
「今のお前はデュランダル議長に正しいことを決めてもらっていた頃の俺と同じだ!」
「あの時、俺に言ったよな、カミーユ…!」
「今のお前は自分で判断することをやめて、誰かの決めた正しさに酔ってるだけだ…って!」
「そんなお前が、クワトロ大尉の影に怯えて、自分のやらなきゃいけないことを見失ってどうする!?」
「クワトロ大尉は関係ない…! お前はお前の意思で戦えよ!」 - 中盤、シャアと対峙した事で動揺し結果的にバナージがさらわれてしまった事で落ち込むカミーユに対しての叱咤激励。
- 「とは言うが、俺だって完全に使いこなせてるわけじゃない。あれは集中力を極限まで研ぎ澄ませないとうまくいかないんだ」
「そこらは俺、カミーユと……えーと、誰かに手伝ってもらって身につけたんだ」
「それが……どうしても思い出せないんだ」 - 中盤、ヒビキからデスティニーの「フル・ウェポン・コンビネーション」について聞かれて。ノウハウを培った経緯で絶対にはずせない、Zシリーズのシンにとってあらゆる意味で大きな存在であるセツコのことすら、哀しみのサクリファイの力によって彼の記憶からは消えていた……。
- ちなみに、「集中力を極限まで研ぎ澄ます」とは、シンの場合オーブ近海での戦いに端を発する、SEEDが発動した状態を意味する。FWCは気力制限が130~140であるため、使用可能になると必ずSEEDが発動するのである。
- 「ここは…オーブは…俺の故郷なんです!!」
「俺は…! 戦争を…戦いを引き起こす奴を許さない!」 - 『第3次Z時獄篇』第31話「切り拓かれる運命」より。故郷であるオーブをテロリストから守るため、カミーユ達の協力を受けて一足先に駆けつけ闘うシン。
- かつての仲間同様記憶と力を封印されていたシンだが、故郷を襲った敵への純粋な怒りはスフィアの呪縛を打ち破って「針」を引き抜き、シンカへと至る第四の階梯……SEEDを覚醒させた。
- (セツコさん…俺、必ずまた会えるって信じてますからね)
- 第34話シナリオデモにて。セツコの事を思い出し、彼女との再会を願う独白。
- 「俺…てっきり、アポロニアスの生まれ変わりだと思ってたけど…」
- 第49話にて、アクエリオンに関する記憶を取り戻しアポロが翅犬ポロンの生まれ変わりだということを知って。……ある意味視聴者の気持ちを代弁した台詞ともいえる。なお、再世篇のキャラ時点ではアポロについて「アポロニアスの生まれ変わりと目されていた少年」と書かれており、よく誤解されるが明言されていたわけではない。
- 「これだよ、これ!」
- 第49話にて次元隧道弾と月下狂詩曲の連続攻撃でアンナロッタを撃退したアクエリオンの姿を見て。こちらでは直前にアクエリオンの事を全て思い出したため、1万2000年の時を経ても本質が変わらないアクエリオンに対して喝采を送っている。
第3次Z天獄篇
- (いいじゃないですか。兄が妹を心配するのは当然ですよ)
- オズマの妹への(かつての)過保護っぷりへのフォロー。カッコつきなのはひそひそ話なため。
- 彼自身も妹の悲劇に対して結構引きずっていたので思うところがあるのかもしれない。これを聞いていた妹離れに難のあった二人は同調していた。ついでに、一応兄キャラである為アムロからこの人にも話が振られた。
- シン「興味があるって、ヒビキにですか?」
セツコ「遺跡によ!」 - マクロス・クォータールート第18話「禁断の惑星」にて。この後ヒビキから散々からかわれてキレてしまうことに……。
- Zシリーズのシンは「いつまで経っても姉離れできない弟」と言った方がぴったり来るかもしれない。
- シャア「憎しみという感情を悪だというつもりはない。それも人間を形作る一つの要素だからな」
シン「だけどな! それを持たない人、それを越えた人がこの世にはいるんだよ!」 - 残されの海ルート第29話「深淵よりの目覚め」にて、ガルガンティア船団の人間にサソリの毒が効かなかったことに動揺するギルターに対して。
- 「Z-BLUEがランドのおまけみたいだ」
- 第33話「黒歴史の闇」にて、ランドに固執するダバラーンの態度に呆れて。
- 「カイエンに何かあったのか!?」
- 第35話「1万2000年を越えて」にて、普段アクエリオンのパイロットであるカイエンではなく、妹のミコノが乗っていたことの驚き。鈴村氏の中の人ネタ繋がりでもある。
- 「そっちから呼び出しておいて遅れて来るとは何様のつもりだ!」
- 第60話「永遠へ」にて、後から登場したアサキムに対して。
- 「俺…多元世界に感謝してる。だって、お前やみんなに出会えたから」
- 第61話「黒い太陽」にて。Zの時と同様、多元世界の、ひいてはスパロボという作品の妙を端的に表した台詞。
携帯機シリーズ
K
- 「この部隊にはそんなに異星人がいるのか!?」
- 第20話「裏切りと出会いと」より。味方部隊に参入した直後であり、部隊のメンバーが異星人だらけで驚く。もっとも、普通の人間なら当たり前の反応である。
- 「ルージ…お前の志を馬鹿にできる奴なんていないさ、どこにも…だってルージは、自分の持ってる力を自覚してるだろ?勝手な理屈と正義でやみくもに力を振るってるわけじゃない」
- 第25話「奇襲」より。ディガルドを討伐する作戦で一般市民の住む地域には被害を出さずにディガルドがいるディグへ奇襲することを話し合っていた際、同じ気持ちでありながらも不注意とはいえ、ミロード村での戦闘で一般市民に迷惑をかけてしまったことを負い目に感じていたルージに対して。直後に照れ隠しのように「受け売り」だの「真剣に考えて欲しくない」だのと言っていたが、この様子をアスランは「自分が言った事をちゃんと覚えていてくれた」と嬉しそうに見守っていた。
- 「俺が根性を叩きなおしてやるっ!!」
- 第27話(アークエンジェルルート)「幸せへのカウントダウン」より。初めてミハエルと交戦した際、彼に妹への仕打ちを咎めたところ、「自分達兄妹の問題に口を出すな」と拒絶されたため、宙と共に「兄」としての怒りをぶつける。
- 「…それがゴールかどうかわかんないけど…戦争がなくなった世界での俺が、どんな風にその世界で生きていけばいいのか…ちょっとだけ見えた気がしたんだ」
- 第28話「リンケージ」より。ガラガとプリシラからアドバイスを貰い、プリシラから「いっぱい悩んでカッコイイ大人になってね!」と言われた事を受けて、ルナマリアに対して語った台詞。この言葉に、ルナマリアもシンの事を「前よりももっと変わって、もっと頼もしくなった」と嬉しく思っている。
- 「俺に教えられるのは家族を失う悲しみと、憎しみがいけないって事だけだ! 心を読むってんならそれを読めぇっ!!」
- 第30話竜宮島ルート「情愛~さよなら・前編」より。フェストゥム戦にて。目の前で家族を失い、一時期憎しみに心を囚われてしまったことのあるシンには、それがどんなに悲しいことか解りきっていた。
- 「お前! ウェンディちゃんに心配をかけるのはもうやめろ!」
「世の中には、妹に会いたくたって、二度と会えない奴だっているんだ! 生きてるうちは妹に優しくしてやれ!」
「馬鹿野郎!! あんたみたいな兄貴がーっ!!」 - 第32話「リセットされる世界・前編」におけるミハエルとの戦闘前会話より。妹が生きていながらこの期に及んでも尚もカギ爪の男を妄信し、妹を捨ててまでカギ爪の男の狂気と独善的なエゴに満ちた理想に殉じようとするミハエルを、シンは絶対に許す事ができなかったのだろう。あえて自分がかつて「妹」を失ったことを明かさずに彼の「妹を持つ兄として許されない過ち」を咎めるも、尚も頑なに「大きなお世話だ」と突っぱねるミハエルに対し、シンは更なる怒りと哀しみを露にする。
- 「…二度と妹を泣かせるような事すんなよな」
- ミハエルが仲間に加わる際に、彼に声をかけて。この言葉にミハエルも「そのつもりだ」と、漸くシンの言葉に素直に頷く。
L
- (…俺は戦えるのか? ベルリンで一緒にステラを助けたあの人と…)
- 第16話連合軍の暴走を止めに向かえルート「介入」シナリオデモより。原作とは違い、キラがステラを助けるのに協力してくれたためかシンはフリーダムと戦うのに躊躇いを見せていた。ちなみに戦闘マップ時でも同じくためらいを見せている。
- 「行ってくれ! あんたも助けたい人がいるんだろ!? なら、その人を絶対に助けださないと!」
- 第20話ミネルバの支援メンバーへルート「舞い降りる天使達」より。トロワの暗号でリリーナがジブリールにまた連れ去られたことを知ったヒイロは追跡を行うが、新たに現れた6機目のデストロイの攻撃に狙われた瞬間、シンが乗るデスティニーが瞬く間にデストロイを止める。
- シンは自分と同じく、大切な誰かを助けたいヒイロの姿をステラを助けたキラを重ねて、彼にリリーナの救出を後押しをした。
- 「あんたは俺に教えてくれたはずだ! 誰かを守ることの素晴らしさを! そのための覚悟を!」
「あんた、オーブを…この世界を守るんだろ!? こんな所でやられるつもりかよ!」 - 第27話「戦うべき敵」より。オーブ戦にて、突如として戦場に姿を現したGreATのインペリアルヴァレイに翻弄され、大苦戦を強いられるキラの窮地を救い、彼に檄を飛ばした際の台詞。
- 上記のキラとの初邂逅時の台詞やエンジェル・ダウン作戦時の台詞と並んで、本作のシンとキラの関係の大きな変化を象徴する台詞である。そしてこの直後『SEED』の三大主人公が力を合わせて強大な敵を打ち破る名場面へとつながる。
- 「どれだけあなたの戦いを見てきたと思ってんです。やれますよ。やってみせます!」
- 同上。シナリオエンドデモより。アークエンジェルに同行する事になったアスランに「これからはお前が中心となってミネルバを守れ」と伝えられて、彼に力強く返した言葉。上記のキラに対しての台詞と同じように、本作でのシンとアスランの関係が大きく改善されている事を象徴している台詞である。
- 「レイ。俺、お前に言ったよな? 運命なんて言葉で生き死にを決められるのは嫌だって…」
「人生だってそうだよ…。俺は戦ってきて、そう思うようになった」 - 第33話「選ばれた未来」より。デスティニープランの正当性を説くレイに対して、キラやアスラン、LOTUSの仲間達と同じように、プランに対する異を唱える。第21話でのレイとの会話が、この場面で活きている。
- 「俺だってそうさ。この俺の手でルナやみんなを守っていきたい…」
- 同じく第33話より。どうしてLOTUSに残ったのかというシンの問いに対して、「(デスティニープランによって)自分の人生を否定されたくない、これからもシンと一緒にみんなを守りたい」と答えたルナマリアに対して。いい雰囲気になる二人だったが、そこにステラがやって来て、最終的には三人一緒にいい雰囲気に…と実に微笑ましい場面が展開される。
- 「レイ! お前が俺を気にかけたのは、お前が誰かだったからなのか!?」
「そうじゃないはずだ! お前自身の意思でそうしたいと思ったからじゃないのか!?」
「俺にとってのお前はラウ・ル・クルーゼなんかじゃない! レイ・ザ・バレル、俺の…友達だ!」
「来い、レイ! お前が運命に囚われるなら…俺がそれを断ち切ってやる!」 - 第33話のメサイア攻防戦にて、レイと対峙した際の台詞。Zのifルートと同じく、親友であるレイに必死に呼びかける。シンのレイに対する熱い友情が強く感じられる台詞である。こちらもZのレイ説得場面に負けじ劣らずの熱い名場面である。
- 「知っているからこそ、みんなに教えていけるはずです。俺がみんなと出会って変わったように…」
「それがあなたの未来を否定した俺達の責任だから…」 - 第33話シナリオエンドデモより、メサイア内部でのデュランダルとの最後の対面の際の台詞。前者の台詞は「人の誰もがLOTUSの面々のように強く、優しいわけではない。それでも人は変わり、わかり合えると断言できるのか」と言うデュランダルの言葉に対して「僕達はわかっていける事も変わっていける事も知っている」と言うキラの言葉に続けて言った台詞で、後者の台詞は「君達の選んだ未来を作るのは簡単な事ではない」と言うデュランダルの言葉に対し、「覚悟はある」というキラの言葉に続けて言った台詞。両主人公は、共に未来への覚悟をデュランダルに示し、二人の言葉に、デュランダルも彼らのその覚悟を認め、安堵するのだった。
- 「ああ、守っていこう。俺達みんなで、これからもずっと…」
- 第33話シナリオエンドデモより、レイが復帰した場合の台詞。デュランダルが託してくれた世界の未来を守るべく二人は誓いを新たにする。
- 「戦争は悲しみと憎しみを広げるだけだ! だから俺は戦争を終わらせるっ!」
「世界の運命を決めるのはあんたなんかじゃない! 俺達の地球に手を出すなああっ!」 - 最終話「希望の光」に於けるグロリアとの戦闘前会話。やっと戦禍から立ち直りかけた世界を自身のエゴで焼き払った最後の大敵を前に、シンが咆哮する。
UX
- 「いつまでも花が咲き続ける世界を作るために…」
- 中断メッセージにて、キラの「戦いを終わらせるためには戦わなくちゃいけない」という言葉を受けて。
- 本編中では「何度でも花を植える」事を語ったシンだが、ここでは何気に「花が咲き続ける世界」という前作のフレーズを使っている。
- シン「かつて、人の能力を遺伝子レベルで解析し、その人生を運命づけようとした人がいた…しかし、結局その計画が人々に受け入れられることはなかった。なぜだかわかるか?」
総士「人の運命は、生まれながらに決定されるものではないと…?」
シン「そうだ。たとえ明日、散るとわかっていても人は花を植え続ける…人って、そういう生き物なんだ…」 - 第12話「ホウジョウの王」シナリオエンドデモより。アルヴィスでの皆城総士との会話。ファフナーのパイロットである子供達が、遺伝子適性によってその運命を決定されていることを受けて、自身の経験を踏まえつつ語る。
- この台詞から『UX』世界のシンは議長を否定した側に回ったととれるので、『UX』以前の彼の動向が非常に気になってくる。更に大戦を戦い抜いたトップエースという肩書き(原作では最終的に戦い抜く前に大敗を喫していた)も相成って、どのように考え、そして答えを選んだのだろうかとプレイヤーの想像を掻き立てる隠れた名セリフである。
- 「そう落ち込むなって。誰が聞いたって、お前の方が正しいよ」
「気にするな。胸を張って言ってやればいいんだ。俺は誰かの命を守ったんだぞ、ってさ」 - 第13話「約束-ちかい-」シナリオデモより。フェストゥムに襲われていた連邦軍を独断で助けたことを非難され、落ち込む一騎を励まして。
- かつて、同じように民間人を救出したことをヒーローごっこと非難された経験のあるシンだからこそ、周囲に理解者がいないことの心細さを案じたのだろう。
- 「はは、デスティニーの修理さえ終わっていれば、もう少し良いカッコもできるんだけどさ…」
- 同上。アルヴィスで後輩達に褒められた際のセリフ。何かと成長した様子が描かれる本作のシンだが、こう言うところはまだ少年である。
- 「俺がついていながら、みすみす犠牲者を出してしまうなんて…! まだ子供だったんだぞ! やりたいことだってあったろうに…何でいつもこうなるんだッ!」
- 同上。こちらは戦闘前会話。自分よりもまだ若い翔子が戦いの中で命を落としたことのやりきれなさを胸にシンはフェストゥムに向けてトリガーを引く……。
- 「戦うために生まれてきて…そして戦って、死んでゆく…」
「どれだけ大事に育てた花でも、いくら綺麗に咲いた花でも、人は、また…」
「わかってるよ、ルナ。俺はもう、後戻りはしない…」
「だからせめて、この胸に刻んでおきたいんだ。散って行った花たちの、美しさだけは…」 - 同上。守ろうとして守れず、自分の前から消えて行った者達を知るシンは、かつてのように失われた事実に拘るのではなく、彼らが確かに「ここにいた」ことを記憶して、歩き続けることを選択する。どれだけ傷付き、心は砕かれ、真実の自分さえ見失そうになっても、シンには哀しみを胸に秘めて「守りたい」という思いを貫くしかなかった…。
- 「忘れない事と、縛られる事は一緒じゃない。亡くした人の事を忘れずに前に進むんだ」
「でないと、別の悲劇を生むことだって…」 - 第14話(アメリカルート)「I, ROBOT」シナリオデモより。翔子の件で荒れている甲洋を諌めた際の台詞。
- シン「死者を操るなんて…魔術っていうのは、こんなことまで!」
ティベリウス「フフ、生き返らせたい人間がいるならアタシに任せてちょうだい。もれなくゾンビにして蘇らせてあげるわよ!」
シン「死んだ人はもう帰ってこない…だから、失わないために戦うんだ!」 - 第15話(アメリカルート)「THE INVADERS」に於けるティベリウスとの戦闘前会話。「生き返らせたい人間がいるならゾンビにして蘇らせる」と言う憎々しげな戯言を一蹴しての叫び。ZシリーズやK、Lとは違って、原作やSC2と同じように、マユと両親だけでなくステラとレイをも失った未来を生きるこの世界のシンの言葉だからこそ、より言葉に重みを感じる。
- 「そうさ…誰かに操られたり、不本意な戦いを強要されたり…そんなコトは、あっちゃいけないんだ!」
「必ず助けよう、俺たちの手で!」 - 同上。シナリオエンドデモより。スクラッグによって操られたウィルとニックを助け出す可能性が見つけた際に放ったセリフ。かつて助けられなかった人物を知っているだけにその意志はより強くなっている。
- 「いや、妹である彼女の声なら、彼が正気を取り戻すキッカケになるかもしれないぞ?」
「俺はただ、家族を失う辛さをもう誰にも味わって欲しくないだけだ。少しでも可能性があるなら、それに懸けてみるべきだと思う」 - 第16話(アメリカルート)「アライブ」シナリオデモより。スクラッグとの決戦にウィルを助けたいリナの同行に反対するジョーイに対して、自分の様な経験を他人に味わわせたくはない、という想いが感じられる。
- 「そうやって、真実を見極めようともせず善悪を決めつけて! 連邦ってヤツは、いつまで経っても変わらないんだな!」
- 第17話(アメリカルート)or第16話(ヨーロッパルート)「決別-ともだち-」に於けるジンとの戦闘前台詞。何者かが流した偽情報に乗せられ親友の言い分を聞こうとせず一方的に敵と決めつけるジンの浅慮さをシンはこの一言で切り捨てる。
- 「一騎、お前はそこにいるのか!? 1発殴ってやるから、出て来い!」
- 第20話「分解-すれちがい- 」より。脱走した一騎を見つけた際に。既に修正する気満々でルナマリアに「そんな言い方じゃ…」と宥められる。しかしこのイベント、どういう事かファフナーのシナリオであり、シンは強制出撃ですらないのに「Life Goes On」が鳴り響く。原作におけるアスラン脱走シーンのオマージュだからだろうか?
- 何気に「お前はそこにいるのか!?」とファフナー系の言い回しを使用しているのがポイント(さらに言うなら劇場版で一騎の使用したフレーズでもあるのがミソ)。一騎の意思がそこにあるのか問い正しているようにも聞こえる台詞である。
- 「痛いか? そりゃ痛いよな! 今回はその痛みに免じて許してやる」
「けど、少しは周りに頼ることも覚えろ! 俺たちは、みんなで戦ってるんだからな!」 - 第21話「朋友-おかえり-」シナリオエンドデモより。モルドヴァ基地での戦いを終えた後、脱走を犯した一騎を修正して。かつてステラを死なせてしまった原因の一つは、周りの人間を信じられず一人で抱え込んでしまったことだった。そして一騎もまた、幼少の頃の過ちから「誰かに思い切り叱ってほしい」と悔やみ続けており、総士とのクロッシングとこの修正によって一騎の心の闇は払拭された。
- 「そうじゃない。誰だって、家族も友達も守りたいさ」
「そんな大切な人たちを、戦いで奪われるなんて絶対にあってはならないことだって、俺もそう思ってる」
「だけど、前にも言っただろ? 一騎、お前はひとりじゃないんだ」
「ここには俺たちもいる。どうすれば島の人たちを救えるか、みんなで一緒に考えよう」 - 第25話「生命-めざめ-」シナリオデモより。人類軍に占拠された竜宮島を何とかしようと逸る一騎に対して。
- 「一騎、これは命令だ! 今ここでマークザインを…お前を失うわけにはいかないんだ!」
「お前には、本当に命をかけて守るべき人たちがいるはずだろうッ!」 - 同上。弓子達をフェストゥムの攻撃から庇った事で機体の身動きが取れなくなり、窮地に陥ったシンを、一騎が身を挺して庇う。自身の危機を顧みる事無く、必死に一騎を逃がそうとするシンだが、一騎は「命令」に反抗し、こう反論する。「俺にとっては、あなただって守るべき大切な仲間だ!」
- 「行くぞ、デスティニー! この力で…今度こそ俺は、大切なすべてを守ってみせる!」
「一騎、俺たちで切り拓くんだ! 自らの運命を…この命が、在る限り!」 - 同上。乙姫の導きと共に、シンの選んだ答え…望んだ運命の翼、デスティニーガンダムが舞い降りる。復活の愛機を駆り、シンは一騎の駆るマークザインと共にフェストゥムに立ち向かう。大切なものを守り、運命を切り拓くために。『UX』でのシンは、大切な人を次々に失っているため、「今度こそ」と言う台詞に重みがある。
- 「昔、君みたいな子がいたよ…」
「命令されるまま戦ってさ。俺はその子を、助けてやれなかった…」
「だけど、君は違う! 君にはまだ、意志がある!」
「君自身の想いで…力で! 運命を選ぶことができるはずだ!」 - 同上。カノンに対して。人類軍の命令のままに、フェンリルで自爆を図り、命令されるままに自身の命の燈火をも消そうとする目の前の少女を、かつて救えなかった少女・ステラの姿と重ねて、今目の前にいる少女・カノンを必死の思いで説得する。
- 「彼女は突然、大きな力を手にしたんです」
「自分が凄い人間だ、選ばれた人間なんだと錯覚しているのかもしれません」 - 第27話(地上ルート)「キエルイタミ 」より。ペインキラーのファクターになった九条美海の現状を、昔の自分を重ねていたと思われる発言。
- 「ああ…! この後すぐお母さんに会いに行こう。喜ぶ、きっと…!」
- 第29話(地上ルートを経由した状態で2周目以降)シナリオデモにて生きていた翔子と再会して。助けることが出来なかったはずの後輩が生きていたことにシンが心から喜んでいることが伺える。
- シン「どうしてだよ! 造られた命だからってそんな風に自分の生き方を決め付けて…!」
ガラン「この苛烈な世界では自ら決めねば理不尽に抗うこともできぬ! 正しく生を受けた貴様などに我が意志を理解などはできまい!」
シン「それでも止めてみせる! やっぱり間違ってるんだ、そんな風に世界を巻き込むことは!」 - 第31話「Final Count」に於けるガランとの戦闘前会話。「やっぱり間違ってる」という言い回しに、この世界のシンが原作の時間軸でどんな選択をしたのかが垣間見られる。
- 「今さら、何を言ってるんですか。俺たちがどれだけ苦労したと思ってるんです…!」
「おかげで積めましたよ、役に立つ負けの経験ってやつを」
「これからは、あなたにもたくさん苦労してもらいますからね! アスラン隊長!」 - 第33話「対話の刻」シナリオエンドデモより。キラ・アスランと再会した際に、シンとルナマリアに労いの言葉をかけるアスランに対して。
- 本作でもシンとアスランが良好な信頼関係を築いているのを象徴している台詞である。かつてアスランに対して皮肉を込めて言い放った台詞が良い方向に昇華されているのにも注目。また、自分も「柄じゃない」と自覚しつつも一騎達を指導する立場になり、かつてのアスランの苦労が理解出来たようにも見えなくもない。
- シン「もうやめるんだ、サコミズ王! 憎しみを抱えたまま戦ってちゃ、世界も自分も救えない!」
サコミズ「ならば眼前で惨劇が繰り広げられてもその言葉を吐けるというか!」
シン「知ったんだ、俺は! 苦しみや憎しみを越えた先に、本当の未来があるってことを!」 - 第40話「桜花嵐」でサコミズ王説得イベントにシンを参加させた時の台詞。実際に眼前で惨劇が繰り広げられたコトで兵士の道を選んだどころか、サコミズ同様に故郷を焼こうとした経験まであるシンだからこその非常に重い台詞。
- …なのだが、愛機が核動力だったり、シナリオ上の絡みがなかったりと複数の要素が絡んでか、残念ながら本説得イベントに関しては致命的に相性の悪いモチーフや地獄と同列の外れイベントになってしまっている。
- 「はは、奇跡か。死んだと思ってた人間が、こうして生きて戻ってきてくれるなら…」
「俺はもう一度、神様ってヤツを信じたっていい」 - 第44話「フェイス」(ユニオンルートを経由した状態で2周目以降)にて、アルの復活を心から喜んで。偽りの復活ではなく、本当の意味での生還。その事実にシンは喜びを隠せない。本作は、そんな生還劇が他作品と比較しても多く見られるシナリオとなっている。
- 「ダメだぁぁぁーっ!」
「あんたって人は! どうしていつもそうやって、ひとりだけわかったつもりでいるんだ! そうじゃないだろう! 本当に未来を創るなら、生きろよ! 生きて運命を掴んでみせろよ!」 - 第45話「ユダ」に於ける石神生存フラグ成立時の追加場面より。その身と引き替えに転送フィールドを破壊しようとする石神に対して。ボンボン版の台詞を踏襲しながら、ただ与えられるだけの運命ではなく、自分自身の手で掴み取る運命を選ぶことを説く。
- この言葉にキラ、アスランも同調し、そして、その動きは部隊全体へと広がっていく。
- 「一騎の言葉を思い出せ!残っているはずだ! お前の耳にも、あいつの声が…!」
- 第47話「HEAVEN AND EARTH」における操との会話。操の台詞と合わせて『蒼穹』の歌詞「耳に残響、誰の声も忘れちゃいない」からの引用である。これに限らず、このステージでは「蒼穹」の歌詞ネタが多く見られる。
- 「痛いなら、苦しいなら、お前の中にある何かが傷ついているんだ! お前が伸ばすんだ、その手を! 自分自身を救ってやれ、来主!」
- 同上。こちらは戦闘前会話。本作のシンはファフナーとクロスオーバーするたび、冲方丁氏の掲げているテーマの一つである「選択」、「救い」と「存在の証明」を台詞に乗せる。この台詞は冲方氏の作品に出てくるキャラクターに共通するキーワードにもなっている。一騎達にそうしたように、シンは存在の揺れる操をも救わんと願う。
- 「信じていたぞ…一騎!」
- 同上。復活したマークザインの姿を確認し、真っ先に発した言葉。ここにいることを選んだ一騎が決して消えるはずがないと誰よりも信じていた。
- 「初めから間違ってたんだよ! 世界を望む形で定めて動かす方法は! 未来を決めるのは、運命じゃないんだから!」
- 第51話「STRANGE EONS」に於けるマスターテリオンとの戦闘前会話より。世界の全てを駒として自身の思うままに弄び、自分の思うがままに運ぶはずだった自身の描いたシナリオが音を立てて崩壊していく有様に動揺を隠せないナイアルラトホテップに対して浴びせた痛烈なカウンターを込めた台詞。
- ここでもシンの「他者を自分のエゴによって強制的に従わせようとする運命」への反抗の意思がはっきりと表れている。曲がりなりにも世界と人類の未来を案じて世界に「運命」を強いようとしたデュランダルとは異なり、「運命」を弄ぶ這い寄る混沌が世界全てに仕掛けた無尽蔵の悪意に満ちた運命など、絶対に認められるものではなかった。
- 「それが滅びを迎える道っていうなら、俺たちが切り拓いてやる! そんな運命はッ!」
- 最終話「命の始まり」より。世界に文字通りの終焉を齎そうとする正真正銘の「神」を相手に、滅びの運命を切り拓くべく、運命の翼は最後の戦いに羽ばたく。
- 「やれやれ。相変わらず不器用なんだなぁ」
- EDにて、喫茶「楽園」にて繰り広げられる一騎・総士・真矢・カノン(更に生存していれば翔子も)達の恋模様を見守り、総士の相変わらずの不器用ぶりに破顔する。
- そこには、確かに穏やかな平和があった。幾多の戦いの果てに訪れた、祝福が。もう一騎達に戦いは必要ない。遥かなる行程も彼岸へ往くこともない。どこへだって望むままに歩んでいけるのだから。
Scramble Commanderシリーズ
- 「なんてデカさだよ、こいつらのマシン…」
- 『SC2』の序盤、ユニウスセブンの落下を阻止すべくゲッタードラゴンと共に出撃したときの感想。
- ちなみに、サイコガンダムは40メートル、デストロイガンダムは38.07メートルであるのに対し、ゲッタードラゴンは50メートルである。機体のサイズ差がはっきりと演出されるスクコマシリーズだからこそ、よく映える台詞である。
- Zシリーズのシンもゲッタードラゴンと共に戦ったことがあるが、まさか第2次Zでとんでもなくでかいゲッターと出会うとは思いもしなかっただろう。
- 「怒りにまかせて戦っちゃダメだって今ならわかってるけど…! けど! こいつだけはぁぁぁっ!!」
- 『SC2』の最終決戦における対シュウイチロウ・ユキムラの戦闘前会話。たとえ怒りに身も心も任せる戦いが間違いだと理解していても、世界を破滅へと追いやった最凶の悪魔を前に、シンが怒りを抑えられるはずがなかった。
VXT三部作
- (アスランがどんな意図で俺を呼んだのかわからないが、頼られた以上は全力でやるだけだ!)
(やるぞ……今日からが俺の新たな戦いの始まりだ!) - 『V』第16話アンジュ捜索ルート「絆、再び」での戦闘前台詞。アスランからの招集を受けて意気上がるまま、デスティニーを駆る。が……。
- 「アスラン…! あんた、モテ自慢をするために俺を呼んだのか!?」
アスラン「ち、違う、シン! 断じて、そんな事はない!」
「あんたって人は…!」 - 同ステージのエンドデモでアスランに対して。結果がコレである。
- 言いがかりにも思えるが、この時アスランがシンをアルゼナルに呼んだ理由の一つが「アルゼナルの女性陣に迫られ苦労しているのでその矛先を変えるため」というあんまりなもの。
- しかも、原作終了後の設定の為この時シンは彼女持ちな上、その彼女を同伴してやって来ている。その状態でクリスやロザリーを紹介され、あまつさえ二人から一方的に「眼中に無い」扱いされれば怒っても仕方が無いだろう。
- 「確かに俺は議長の指示であいつ等とも戦った…」
「だが、戦争はもう終わったんだ。俺は俺の目で、あいつ等が何のために戦ったのかを確かめたい」 - 同上。どうやら、本作の世界観では、シンはかつてデュランダル議長の指示でCBと交戦した過去が有る模様。
- しかし、そんな過去を振り切るかのような力強い台詞に、シンの確かな成長を感じる事ができよう。
- 「戦場で何度も敵として戦ってきたけど、こうして顔を合わせると、また違った感じだな」
刹那「お前も変わったように、俺も変わり続けている。だから、こうして手を取り合う事が出来た」
「そうだな …あの人の女難は相変わらずだけど…」 - 同上。かつて敵同士として刃を交えたシンと刹那。しかし、年月を経て共闘し再会した今、両者は互いに相手の成長を認め合う「戦友」の間柄となった。
- それにしても、成長を遂げたシンから「女難は相変わらず」と評されたアスランって…。
- 「その綺麗事を忘れてしまったら、いつまで経っても世界は変わらない」
「確かに現実は、戦いを避けては通れない…。でも、理想とか信念みたいな根っこの部分は、忘れちゃいけないって俺は思うんだ」 - 『V』独自ルート第24話「岐路」or接触ルート第25話「孤立」にて、戦う事に否定的なキラの発言に「綺麗事」と返すヒルダに対して語った自論。フォローする意図があったかは不明だが、この一件でキラへの蟠りが解消されそうだったのだが、直後にアスランが空気の読めない発言をした事で有耶無耶となってしまう。
- 「サリア…。お前は何のため…誰のために戦っているんだ?」
「…何でもない。忘れてくれ…」
(こんな状態の俺に誰かに何かを言うような資格は無い…) - 『V』第31話「永遠の自由」にて、サリアの様子を察し訊ねるが未だ迷いを抱えていたために直ぐに打ち切った。
- 1行目は原作のED「Life Goes On」の2番の歌詞を意識している。
- 「綺麗事の何が悪い!? 理想のために戦う事の何が悪い!?」
- 『V』第31話「永遠の自由」にて、キラの発言を「綺麗事」と切り捨てるグーリーに対して。キラへの蟠りがようやく解消された瞬間である。
- 「どう見ても、向こうの方が年上じゃないか…!」
- 『V』第33話「飛び立て、偉大な勇者!」より。マリーダがプルトゥエルブ、すなわちプル及びプルツーの妹と言える存在であることを知らされて。
- 「それって…オードリーにフラれて嫉妬でもしたのか?」
- 『V』第33話「飛び立て、偉大な勇者!」より。リディがバナージを執拗に狙ってきたと聞いて。
- まさか、自身の指摘が大当たりだったとは、思ってもいないようだ。
- 「大切な人を失うのは悲しい…。でも、そこで止まっちゃ駄目なんだ…!」
「俺たちがやらなきゃならないのは悲しみから目を逸らす事じゃなく、二度と悲しみを生み出さない事なんじゃないのかよ!」 - 『V』第37話「Necessary」にて、エルシャがエンブリヲにより蘇った幼年部の子供たちのために戦っている事を知り「そんなのはおかしい」と説得する。
- 『UX』同様に大切な人々を次々と喪ったシンだからこそ重みがある言葉。エルシャはこの言葉を受け、投降するに至った。
- 「それは…今のお前の姿が、かつての俺と同じだからだ!」
「かつての俺は…いや、俺と俺の友達は自分自身を見失って、誰かの決めた正義や運命にすがっていた…」
「だけど、今ならわかる…! 俺の生き方を決めるのは俺自身じゃなきゃならない…って!」
「だから、サリア…! ジルもエンブリヲも関係ない! 誰かのためじゃなく、お前自身のために生きろ!」 - 『V』第38話西暦世界ルート「歪む世界」より。エンブリヲを盲信し続け、ジルにも牙を剥くサリアに対して。
- ボンボン版におけるアスランの台詞を踏襲しており、かつてのアスランとシンの関係にもなっている点が心憎い。
単独作品
- 「気にするなよ、甲児。 たった一人の弟なんだろ?」
「…絶対に守ってやれよ、甲児。お前の弟をさ…」
「お前が一人で無理なら…俺はいつだって手を貸すから」 - イベント「激戦!魔神達への挑戦状!」にてシローを助けた事で、甲児から謝られた際に。
- シン自身が戦争によって両親および年下のきょうだいを喪っている事実を思うと、実に考えさせられる台詞である。
- (生きてるのに…兄弟なのに…。こんなことって…)
- イベント「悲しみのない世界」より、敵対するユーロ・ブリタニアの指揮官がアキトの兄であり、アキトが兄と殺し合うあまりにも残酷な運命に立ち向かっている事を知り、絶句する。直後、アシュレイの言葉に我に返り、悲しみのない世界を創るために何とでも戦うと決意した事を思い返し、自身を奮起させようとするが…
- 「…本当にこれでいいのか、俺たち…」
「そうだけど…そうなんだけど…。俺…議長の話を聞いた時、あの人に従えば世界は悲しくなくなるって思った」
「だから、アスランやメイリンだって…」
「分かってる…。でも、それで悲しむ人が生まれたのは事実だ。言う通りに戦ったのに…」
「今だってそうだ。目の前で悲しいことが起きようとしてるのに、それを止める手立てがない…」
「本当にいいのかよ、これで…」 - 同上イベントより。ブリタニア軍とマーダル軍によるヴァイスボルフ城への総攻撃が迫り、シン達にはデュランダルよりヴァイスボルフ城からの撤退命令が下される。敵の降伏勧告を撥ね付けて勝ち目の無い戦いに臨もうとするwZEROの面々やジョジョ達を残して撤退に移ろうとする中、心中に生じた迷いを口にする。自分達がこのままアキト達を置いて撤退する事にも、デュランダルに命令されるがままに戦い続ける事にも、シンはそれが正しい事だと信じる思う事が出来なくなっていた。そんなシンに、ハイネが告げる。「何の為に戦うのか、本当に守りたいものが何なのか、お前自身で選んでみろ」と。そして、シンが選んだ答えは…
- 「うまく言えないけど…ここで逃げちゃいけない気がしたんだ。俺が望む世界の為には…」
- 同上イベントより。撤退命令を跳ね除け、ルナマリア達と共にアキト達の前に舞い戻って。自身が望む悲しみのない世界の為に、そして、目の前の仲間達を守る為に、これがシンの出した答えだった。
- 「行ってくれ、アキト! 道は俺たちが拓く!」
「もし殺し合う以外にも未来を創る道があるのなら、俺はそれを見つけたい!」
「だから、その為に…!」 - 同上イベントより。仲間達だけでなく、敵対する兄をも救おうとするアキトの決意を聞き、彼の想いに共鳴すると共に、立ちはだかるハイ・シャルタットの相手を引き受け、アキトの戦いを全力で援護する。
- 「あ、あんた達が…!」
「あんた達があの時、オーブに現れたから!!」
「アークエンジェルは危険分子として認識されてる! 見過ごすわけにいくかよ!」 - 3章Part7「癒えぬ傷跡」にて、ユニウスセブンに向かう最中にアークエンジェルに遭遇して。原作とは異なり、明確にアークエンジェルを家族の死の原因として敵視している。一見して暴走や逆恨みにも思えてしまう台詞だが、最下段の台詞からまだザフトの兵士として冷静さも保っており、その状態で危険分子としてアークエンジェルを攻撃していることから実態は異なり、寧ろ3章Part7時点でアークエンジェル隊が世間からどう思われているかを示す判断材料ともなっている。
- 現にその後、アークエンジェルがユニウスセブンの落下テロ阻止のため現場に現れた際も、非常事態でありながらザフト側には素直に協力を受け入れられたわけではなく議長に警戒されている。連合側も認識は同様なようで、現場に居合わせたファントムペインのスティング・オークレーが直球で「テロリスト」呼ばわりする程である(勿論、他国のMSを強奪しておいて言える話ではないが)。
- 「フリーダム!」
「許さない! 絶対に!!」
「お前があの時、あそこに現れたせいで俺の家族は!!」 - その後、シンを止めるために足止めを買って出たキラに対して。原作より非常に前倒しでの新旧主人公対決と相成った。あくまで死の元凶としてフリーダムを認識しているが、その場に現れたこと自体が元凶という認識であり、フリーダムの撃った弾で死んだという話ではない。
- 何気に第1期OPで描かれた宇宙空間でのインパルスとフリーダムの戦いの場面でもある。
- 「オーブでのお前とインベーダーの戦い…あれに巻き込まれて、俺の両親と妹は死んだんだ!」
「お前を機体から引きずり出して、みんなの墓の前で詫びてもらう!」 - 同話におけるキラとの戦闘前会話。序盤時点でここまで憎悪を向ける展開はかなり珍しい。なお、戦闘はしたものの2人の会話は同話中は成されなかったため、この件については持ち越し、初顔合わせは原作同様の慰霊碑となっている。
- 「じゃあ、どこからともなく現れ、ユニウスセブンの破片を破壊するほどの力を持ち、独自に動くあいつらが…」
「この世界にとって大きな脅威となった時、誰が止めるんです?」
「フリーダムやディバイン・ドゥアーズは確かに強い。だから、あいつらが独善的な大義や正義を翳し、牙を剥いた時の抑止力が必要だと思うんです」
「それで俺はプラントへ移住した後、ザフトへ入隊しました」
「その後、デュランダル議長の推薦で赤服になり、インパルスのパイロットに抜擢されたんです」
「あの時の俺は無力だったけど、今は違う。フリーダムやディバイン・ドゥアーズがこの世界の脅威になるようなら…」
「俺はその抑止力になります。この考えは変わりませんよ」 - 3章Part8「明日への出航」より。オーブに寄港中に第2次大戦が開戦という事態になった際、ディバイン・ドゥアーズに敵意を持つシンに対して説得しようとしたアスランに対して、オーブ解放作戦の件も本当の黒幕が別にいること自体はわかっている、と返した上で、敵視の理由を訊くアスランにシンは自らの考えを語る中の後半の台詞。
- ディバイン・ドゥアーズの圧倒的な力は連合もザフトも沈黙させてしまった。極論、第3世界の行く末はディバイン・ドゥアーズの動向に強く影響される一面は否定できず、アークエンジェル隊を内包するディバイン・ドゥアーズの力は、第3世界の住民に不安を抱かせるには十分なものであった。故にシンは、世界の一般人としてそれを止め得るだけの力を求めてザフトに入隊した。
- 原作とは異なり自らの明確な考えを以てプラントに移ったシンの強さと、同時に自らの力で世界を守ることに固執するシンの頑なさ、脆さが浮き出たシーンでもある。良くも悪くも視点としては「第3世界の一般人代表」としての役割を持っていると言える。
- 「もういい。頼まれなくったって出て行くさ。そして、俺は止める側に回る。敵を、地球軍を…」
「いずれ、あんたが頼ろうとする存在を」 - 同話より。地球連合軍と同盟を結ぶことになってしまい、直接ミネルバに謝罪に来たカガリに対して。この時点で既に遠からずディバイン・ドゥアーズと対峙する事態を予見しており、本作のシンの聡い一面が表れたシーン。この後、経緯はどうあれカガリはディバイン・ドゥアーズに合流し、シンの予見は現実となる。
- 「ドミニオンは抑止力なのかも知れない」
- 同話の戦闘マップ終了後、直前に現れていディスコード・ディフューザーの話題になった際の台詞。後に根拠はないとは語っている。
- これはディバイン・ドゥアーズとわざと睨み合う光景を見せつけたムルタ・アズラエルの手腕により、ディスコード・ディフューザーの行動が一般人視点でどう映っているかの台詞と思われる。ディスコード・ディフューザーがディバイン・ドゥアーズの敵であることは推測もできる状態だが、逆に言えばディスコード・ディフューザーはディバイン・ドゥアーズを止められるだけの戦力があると公に知らしめる形となる。即ち、第3世界の戦力で止めがたいディバイン・ドゥアーズに、同じく世界を渡り干渉できる勢力がある…と世間に思わせるのがアズラエルの出撃した意味ではないかと推測できる。
- この時点で一般人のシンにとって、ディスコード・ディフューザーの善悪はどうであれ、ディバイン・ドゥアーズ一強のパワーバランスにならないこと自体に意味がある…現実であっても敵同士で睨み合いをきかせることがある、そういった意味での発言であると思われる。一般人代表としてはかなり聡い発言。
スパロボシリーズの迷台詞
何故か他者に対するツッコミ台詞が多い。しかしながら、原作では作品の性質上コミカルなシーンが皆無な為、案外戦いから離れた場合のシンはこういった一面があるのかもしれない。
Zシリーズ
- 「約束は守る! ステラは俺が…!」
- 「真っ二つにしてやる!」
- スパロボにおける迷台詞パターンの1つ。最初の台詞はステラへの特殊戦闘台詞で、直後にソードインパルスでエクスカリバーを使用した際の台詞に繋がる。一体、いつそんな約束をしたというのか。後に後輩も同様の惨事を引き起こしてしまった。
- 「ここで終わりだなんて何考えてんだよ!」
- 「こんな所で…こんな所で終わるなんて 俺はっ!」
- 『Z』中断メッセージ「シンとミネルバのみんな」より。これだけだと普通なのだが、実はゲームを中断されて怒っているのであり、あまりの大人気なさにホーク姉妹は呆れ返っていた。ルナマリアにとってこのことは相当印象に残っていたようで、『第3次Z天獄篇』中断メッセージではモノマネを交えて盛大にイジった。
- 『V』では『SEED DESTINY』が原作終了後設定にも関わらず再び採用されている。ただし原作終了後故にレイはいない。
- 「…ヒヨコはニワトリの子供なんだから、成長しても飛べないんじゃ…」
- 『Z』第23話「百鬼の挑戦状」より。エレメントのメンバーを「ヒヨコ」と評した不動GENに対するシンからの正論。が、GENの無言の威圧感に「す、すみません…」と謝ることに。
- 「だからって、こんな金のかけ方があるかよ…」
- 『ZSPD』グローリー・スター レポート第1話「熱闘!戦士の休息」にて別荘地を丸ごと日本風にしていたサンドマンに対して。
- 「エイジの歌か。その声じゃ、期待出来そうにないな」
- 同上。「自慢の歌声を聞かせてやるぜ」と息巻くエイジに対して。お前と同じ声だ。ついでに言えば両者の中の人である鈴村氏は声優以外にアーティスト活動もして多数の楽曲を歌っている方である。
- 「アスランは相変わらず一人で背負い込み過ぎだし、キラさんはまどろっこしいし…やっぱり、俺が頑張るしかない! ここがどこだろうとやるぞ!」
- 『第2次Z破界篇』第28話「放浪のZEUTH」にてZEXISを一時的に離脱した際の戦闘前会話。どこにいっても相変わらずの名(迷?)コンビに若干呆れつつ、一人気合を入れるシンであった。
- 「バ、バカ! そんな事…!」
「…そんな事しなくても…俺達…もう恋人同士だろ…」 - 『第2次Z再世篇』第18話「アッシュフォード・ラプソディ」に於けるアッシュフォード学園にて「キューピッドの日」に参加した際、「タッチしてくれないの?」とせがむルナマリアに対して。
- Zシリーズにおけるシンをめぐる恋の三角関係は、ルナマリアに軍配が上がったようだ。
- 「でも、レディ・アン特佐って聖女っていうよりも鬼ってイメージが…」
- 『第2次Z再世篇』宇宙ルート第23話より。やはり、シンもレディは恐いらしい。
- 「何をのん気なことを言っているんですか! これはどういう状況なんです!?」
- 『第2次Z再世篇』宇宙ルート第23話より。OZを抜けて、ウイングガンダムゼロと戦闘中のキラが、緊迫した状況にも関わらず相変わらずの天然なノリで再会の挨拶した際のツッコミ。
- 「何かが間違ってる!」
- 『第2次Z再世篇』の中盤にイアンからリンダを紹介された際に沙慈・アレルヤに続いて言った一言。直後にルナマリアから「そこでどうしてシンが怒るのよ!」と突っ込まれる事に。キラ曰く「イアンが羨ましいから」らしい。
- そして、第3次Z天獄篇でもまだ納得していなかったようだ。尤も、天獄篇では娘の口から本当にイアンがアウトな事をしていた事が確定してしまったので……
- (だいたい、キラさんはちゃんとラクスさんに気持ちを言葉にしてるんですか?)
- (その…好きだよ…とか、愛してるよ…とか…)
- 『第2次Z再世篇』のフロンティア船団ルート第41話より。美星学園でのランカのコンサート開催を前に、グレイスや三島の思惑によって対バジュラ作戦の為に歌う事を強いられるランカの現況を憂うラクスの姿に、キラに「(ラクスを元気づけるように)何とかしてください」と頼み込み、更に続けて発した一言。シンもキラとラクスの関係を気遣い、心配している様子である。
- しかし、当のキラには逆に「いつもそう言ってもらってるの?」とルナマリアに訊ねられた挙句、彼女からシンもシンでそういった事は口にはしていない事を暴露され、トドメとばかりに「シンとルナがうまくいっているから自分もそうする」と言われ、言葉を詰まらせる事に。お互いの恋仲についてこんな軽口を叩き合うなど、すっかりキラとの関係が良くなった事を改めて認識させられる場面である。
- 「いわゆるラッキースケベか!」
- 『第3次Z時獄篇』ボーナスシナリオ「誠意のカタチ」でアマタがミコノのスカートに頭を突っ込んだ事を聞いての発言。
- だが、本編でそれ以上の事を何度も行った+この言葉の元祖たるシンが言うこと自体何かが間違っている。
- そして、シンのこの台詞にツッコミを入れたのはよりにもよってステラと声優が同じくららであった。
- 「これは見過ごせないな!」
- 『第3次Z時獄篇』第23話「終末を呼ぶもの」にて、宗介だけテッサに特別扱いされたのを見て。何をそこまで。
- 「おかげで俺は助かった。礼を言うぜ、ヒビキ」
- 『第3次Z時獄篇』第24話「シャアの影」にて。セリフ自体は特に普通のものだが、ヒビキだけ理不尽な理由でカレンに怒られたので…。
- 「マジかよぉぉぉっ!!」
- 『第3次Z時獄篇』第30話「揺れるイントゥ・ザ・ブルー」にて、ビンゴ大会の1等賞の景品がテッサからのキスと聞いた時の反応。仮にも彼女がいるのにいいのかそれで。
- …それでも自身の乗機の名前を叫んだ彼とか自分の名前を叫んだ奴とかよりはマシだったが。
- 「カミーユの奴…ラッキースケベかよ…!」
- 『第3次Z時獄篇』第42話「女神の来日」にて、偶然女湯を見たカミーユを指して。本家本元のシンがそれを言うのは…。
- 「アスカが再起不能!?」
- 『第3次Z時獄篇』第49話冒頭の台詞。ここでいうアスカとは当然、式波・アスカ・ラングレーの事だが、画面を遠目で見ると、シン本人が「シンアスカが再起不能!?」と言っているように見えなくもない、メッセージウィンドウを使ったスタッフのおふざけ。
携帯機シリーズ
- 「…別に。ただ、あの国が滅ぶ姿を目の前で見られないのは残念だけどな…」
ルナマリア「そんな…。あなたの生まれ故郷でしょ?」
「アスハなんかが代表をやってる国に、何の未練もない。あんな国、さっさと滅ぼされちまえばいいんだ…!」 - 『K』第19話「星の扉、運命の扉・後編」より。生まれ育った国に対して躊躇もなく放った暴言。
- 原作でオーブ生まれにも関わらずカガリに吐いた暴言を表面だけ濃く映したような台詞であり、原作すら霞んでしまう程の問題発言。歴代迷台詞の中で、これだけはかなり異質な迷台詞といえる。
- 「乙女座の連携って、本当にやるんですか!?」
- 『UX』でのグラハム・エーカーへの特殊援護攻撃台詞。
- お互いに乙女座(シンは9月1日生まれ、グラハムは9月10日生まれ)である事に関連した台詞で、多くのファンを驚かせた。なお、グラハムと再び共演した『第3次Z時獄篇』でも採用されている。
VXT三部作
- 「それはお前がケンカ腰だからだ!」
- 『V』第31話西暦世界ルート「永遠の自由」より。焔龍號との戦いの中、話し合いをするように促されるが聞く耳を持たないとボヤくアンジュに対して指摘する…が、原作で他者に対しケンカ腰な態度が多かったシンなだけに「それ…シンが言っていい台詞?」とルナマリアから突っ込まれる。
- 「グーかよ! こういうのって平手じゃないのか!」
- 『V』第38話西暦世界ルート「歪む世界」より。「一発殴ってくれ」と言ったロザリーに本当にグーパンを見舞ったクリスに対してのツッコミ。
- (ルナの奴…俺というものがありながら、アスランにベタベタして…こうなったら、俺の方がアスランよりも頼りがいがある事を証明するだけだ!)
- 『V』DLC「男たちのジェラシー」に於ける初戦闘時の戦闘前会話。アスランや万丈のリア充ぶりに、クルツやボス、ビーチャと共に嫉妬する。
- 「つ、付き合うって!」
アスラン「お、落ち着け、シン! ルナマリアが言ってるのは射撃訓練の事だ!」
「あんたって人は! そんな言い訳をしてぇぇぇっ!!」 - 同上。シナリオエンドデモより。アスランへの嫉妬を乗り越えたと思いきや、ルナマリアから駄目出しされ、さらに彼女が「(訓練に)付き合ってくださいよね」とアスランに言った事に対して。なおこの時、怒りのあまりシナリオ上この時点では使用できないSEEDまで発現してマジギレしている。
単独作品
- 「竜馬さん! 貴方じゃ彼女を余計怖がらせるだけですって!」
- 『CC』のイベント「聖バレンタインの騒乱」にて、ふとした勘違いでカイルスと対峙してしまった真来梓を問いただそうとした竜馬に対して。
- 確かにOVA版竜馬は「真対ネオ」を除き総じて悪人顔とはいえあんまりな発言である。
搭乗機体
- インパルスガンダム
- 前半の乗機。
- デスティニーガンダム
- 後半の乗機。シンの動きに合わせた調整をされているので実質専用機。
- プロトジン(SRW未登場)
- 漫画『機動戦士ガンダムSEED DESTINY THE EDGE Desire』にて、士官学校時代の過去回想で搭乗していた訓練機。
SRWでの搭乗機体
余談
- 福田己津央監督は自身のTwitter上で、アニメ版『海のトリトン』(富野由悠季氏の初監督作品としても有名)の主人公・トリトンがシン・アスカのモデルとなったキャラクターである事を明かしている。
- 福田監督曰く「故郷を追われても頑張って正しい事を求めていた姿勢」、「素直でない所」、「最後に『お前のやった事は正義じゃない』と言われた所」などがトリトンからインスパイアされた点であるとの事。
- 『DESTINY』自体が、『X-Ω』にて初共演した『機甲戦記ドラグナー』に影響を受けていることは福田監督も発言しているが、シンは『ドラグナー』の主人公であるケーン・ワカバとも共通項が多い。猪突猛進な直情型で命令違反の常習犯、おまけに影の主役に主役の座を奪われがちと、ノリを除けばかなり似たキャラクター性をしている。
- また、本放送時の枠で以前放送された特撮番組『ウルトラマンダイナ』の主人公と名前がほぼ同じだったりする(『ダイナ』の主人公の名は「アスカ・シン」で姓の「アスカ」と呼ばれる)。『ダイナ』と『DESTINY』では「シリーズ前作の直接的な続編」という共通点もある。偶然だろうが、不思議なものである。
- しかし、『ダイナ』は『DESTINY』とは逆に「前作主人公・レギュラー陣がピンポイントなゲスト出演に留まった」ため、最後まで主役を食われる事態が起こらなかった作品でもある。
- シンは、株式会社KADOKAWA発行の週刊TV情報雑誌『ザテレビジョン』2004年11月26日号の表紙に登場している。これは、ガンダムシリーズの主人公としては初となる快挙である。
- ちなみに、ザフトレッドの制服を身に纏い左手にレモンを持っているシンの後ろには、彼の愛機フォースインパルスガンダムがある。
- 前作『機動戦士ガンダムSEED』のHDリマスター版では映像を流用する形で家族共々カメオ出演している。
- ラクス・クラインを演じた田中理恵女史は、シンが主人公ながら憎しみに陥っていく姿から、映画『スター・ウォーズ・シリーズ』の主人公であるアナキン・スカイウォーカー(ダース・ベイダー)に似ていると評している。また『機動戦士ガンダム00』のルイス・ハレヴィは、境遇・言動がシンと似ている(家族を失い軍隊に入り、憎しみと狂気に染まるなど)。
- 玩具企画『ピクチャースタジオ SEED club』での童話をパロディした企画において『三匹の子豚』、『竹取物語』、『かちかち山』で出演しているが、かちかち山における配役はタヌキ(タヌキを懲らしめるウサギ役はカガリ)という全く洒落にならない題材であった。
- 『テイルズ オブ レジェンディア』の主人公、セネル・クーリッジとは「声優が同じ鈴村健一氏」「好意を寄せる女性の名前がステラ・テルメス」「そのステラがシナリオ中盤で死亡退場し、その際「ステラァァァァ!」と悲痛の叫びを上げる」など共通点が多い。リアルタイムにおけるステラの戦死が2005年5月、レジェンディアの発売が2005年8月なので収録時期も一致していることからしばしばネタにされる。
脚注
- ↑ 直接描かれてはいないが、士官学校時代は日頃から上官に対して反抗的な態度を取っていた模様。
- ↑ 「前大戦でウズミが理念を優先して、国民を見殺しにした」と激しく非難しているにも関わらず、今次大戦でカガリが理念を捨ててまでも国民を活かす道を選んだ事に対して、面と向かって罵倒する等。
- ↑ 一方、小説版ではシンが「綺麗事はアスハのお家芸」と罵倒した際に、レイがシンに対してカガリへ謝罪させようとする場面が有る。
- ↑ 4.0 4.1 ただし、アスランの行動が原因と見ることができる事態も多く、その問題を指摘する視聴者の意見もまた少なくない。
- ↑ まあ、組織の迷惑を省みない問題行動に関してはガンダムシリーズにおいて「よくある事例」でもあるのだが。
- ↑ もっとも、高山瑞穂氏の漫画版(ボンボン版)等では「平和な世界を作る為に最良な方法を自分なりに懸命に考えた結果として、デュランダルに従う事を選んだ」とフォローされている。
- ↑ 漫画『機動戦士ガンダムSEED DESTINY THE EDGE Desire』では、家族を失ったことが原因でトラウマにより頑なに心を閉ざし、士官学校時代から同期含め他者との交流を自分から避けていたことが語られている。だが、名台詞の項にもある通り、同作ではヴィーノも悲観的なシンを心配して怒っているシーンもあり、塞ぎ込みがちで他者と壁を作りがちな割に同期にだけは恵まれていたのかもしれない。
- ↑ こうした扱いが公式側においても遂に無視できなくなってしまったのか月刊ガンダムエース連載漫画『HGに恋するふたり』第4話にて、扱いの悪さ(と作品への賛否評価)について言及される事態をも迎えている。
- ↑ SRWでも蔑視描写はなく、『X-Ω』のイベント「運命の騎兵隊」ではケーン・ワカバが出会ったばかりのシンの目を「ナチュラル憎し、って感じの目じゃなかったね!」と評している。
- ↑ 公式外伝である『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』で本編開始直前のシンが登場しているが、あくまでメインがインパルスガンダムである為か殆ど台詞も無くキャラクター描写もほとんどされていない。
- ↑ 彼女が駄々をこねていた時、家族の足が止まってしまったことも一因である。
- ↑ ただし、映像では他にも避難しきれていない国民たちが大勢いるため、単純に避難が遅れていただけとも解釈できる。
- ↑ TV版での描写のためか、「ザフトに入隊したのはフリーダムガンダムに対する復讐心のため」と受け取った意見も見られているが、上記の通りフリーダムの戦いに巻き込まれたと認識していないため、これは誤りである。
- ↑ なお小説版によると、シンの真意としては「オーブを否定する自分をカガリがはっきり否定する事で、当時のオーブは正しかったと言い切ってほしかった」との事で、内心その綺麗事を信じたかったらしい。
- ↑ アニメはもとより、漫画『THE EDGE』でも同様であり、アスランはハイネに「あれじゃ反発されるだけだぜ」と言われている。ボンボン版ではシン・アスラン間で激しい言い争いは少なく、アスランは離反後は寧ろ真摯に声を届けてくれた。これらにより各媒体でシンに大きな違いが生まれるが、それは各媒体の名台詞参照。
- ↑ 2017年に発売したプラモデル「EXスタンダードシリーズ」の組み立て説明書にも引用されており、近年のこの台詞は最早シンの代名詞的な扱いである。
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