レクイエム
レクイエムとは、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』および『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場する兵器。
地球連合軍の軌道間全方位戦略砲。一種の反射衛星砲。
月面基地「ダイダロス基地」に大出力ビーム砲を設営。各宇宙にはあらゆる方向から攻撃するために廃棄スペースコロニーを利用し、コロニーの内側全面にフォビドゥンガンダムが装備していたビーム偏向装置「ゲシュマイディッヒ・パンツァー」を設置した「ビーム偏光ステーション」[1]を中継点に設置し、基地から発射されたビームを、中継点に移動させた各ステーションで方向を変えながら目標を狙い打つ。その設営は実に巧妙に行われ、実際に発射されるまで、その存在はロード・ジブリール以下、地球連合軍の一部にしか知られていなかった。また設営に当たっては、プラントに対する地理も考慮されている。プラント本国方面から見てダイダロスは月の裏側に位置し、ザフトがダイダロスを攻撃するには表側にある月面アルザッヘル基地の地球連合軍主力も相手にする必要があり、その突破は容易ではない。
1度目の照射はビーム偏光ステーションの「フォーレ」、「チェルニー」、「グノー」の三つを配置した「ファースト・ムーブメント[2]」で実施。照準はプラント首都のアプリリウスが目標だったが、発射準備中に「グノー」がザフトに発見され、ジュール隊と連合軍護衛艦隊との戦闘が発生。照射直前にグノーの姿勢制御用スラスターの一部が損傷し、照準がアプリリウスから外れてしまう。それでもプラントのヤヌアリウス・ワンからフォーが直撃を受け全壊、その残骸でディセンベル・セブンとエイトが破壊されて数百万の住民が無差別殺害された。これに対し、ザフトは発射阻止のため全戦力を投入し、第一中継点である「フォーレ」を攻撃。地球連合軍もレクイエムの再チャージを急ぎながらも、ビーム偏光ステーションを「セカンド・ムーブメント」へ配置変更を開始[3]。更に月面アルザッヘル基地から第五・第八機動艦隊を出撃させ、月面ダイダロス基地から第三機動艦隊を「フォーレ」に展開し、熾烈な攻防戦が行われる。
ザフトは本隊を囮に発射点であるダイダロス基地にはミネルバ隊を投入。手薄となったとはいえダイダロス基地側は防衛にウィンダム、ザムザザー、ゲルズゲー、ユークリッド、デストロイガンダムなど最新兵器を惜しみなく投入したが、戦局は劣勢になり、ジブリールはフルチャージ前にレクイエムを発射しようとするが、「フォーレ」が損傷し姿勢制御も不能となる。それでもレクイエムを照射してフォーレ周辺へ展開中のザフト主力を撃滅してジブリールはアルザッヘルへ逃亡を図るが失敗して戦死。直前に基地司令部とレクイエムコントロールルームが破壊され、レクイエムはザフトに接収される。
また、ザフトに奪取されたレクイエムは、その後デュランダルの指示でコントロールを修復され、更に陽電子リフレクターシールドが追加され更に防備を固めている。今度はデスティニープランを公表した議長が、「これに反対するものは人類全体の敵」としてザフトが使用し、地球連合軍アルザッヘル月面基地を破壊している[4]。
その後レクイエムは、クライン派とオーブ連合首長国、地球連合軍残存勢力の合同軍の総攻撃で、インフィニットジャスティスガンダムとアカツキにより破壊される。こうして、二度目の戦争はザフトの敗北に終わった。
第2次大戦後は戦後処理で解体……されることなく秘密裏に修復され、ハリ・ジャガンナートを代表とするザフト過激派の関与により、ファウンデーション王国の手に渡ってしまう。女王アウラ・マハ・ハイバルが握ったレクイエムは、核ミサイルを自国首都イシュタリアに受けた報復という名目でユーラシア連邦に放たれ、大惨事を巻き起こした。この核ミサイル自体ブラックナイツによって奪われた物であり、自作自演によって大量破壊兵器の使用の正当性を得るのがファウンデーションの目論見であった。
第2射の照準をオーブに向ける宰相オルフェ・ラム・タオだったが、ファウンデーションの正当性を覆す証拠を持ったまま生存したキラ・ヤマトの挑発により、急遽出発したばかりのミレニアム単艦にアウラの命で照準を変更し発射。しかしこれは、アーノルド・ノイマンの常軌を逸した操縦技術もあって回避され、再発射の時間を稼がれたまま海賊部隊(という名目で、活動凍結状態から秘密裏に動いていた世界平和監視機構コンパス)との戦闘に突入。3射目は直前にレクイエム直上にアカツキを駆り現れたムウ・ラ・フラガによって阻止され、偏光ステーションを破壊された上にアカツキ単騎に反射されきってしまう。奇策による阻止も限界にあたる4射目の直前、コンパスの戦力がレクイエムに到達。最終的に、デスティニーガンダムSpecIIがゼウスシルエットを用いて放った一撃により完全に破壊された。
- スーパーロボット大戦Z
- 原作通り発射して、その通りの結果となった。なお今回のレクイエムは「マイクロウェーブ送信施設」を経由して、D.O.M.E.で電力を供給していたが、2射目はティファ・アディールの説得に応じたD.O.M.E.により阻止された。
- スーパーロボット大戦K
- 概ね原作通り。最後は破壊されず封鎖される。
- スーパーロボット大戦L
- 原作通り発射したのち、ウイングガンダムゼロに狙撃される。
- スーパーロボット大戦UX
- 原作終了後の参戦であるため既に破壊されていたが、ラクスの指導の元で対ヒトマキナのために修復され、使用される。
- 目的が違うとはいえ、レクイエムが修復され再利用される展開は『FREEDOM』を先取りしていると言えるだろう。
- スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd
- 初登場作品。今作では電力をメガロード01から供給している。また、ジブリールとの最終決戦ではマクロスに命中覚悟で発射されたが、シロッコの手によって「アプリリウスを狙えば誤差が出る」ようにプログラムされていたためにマクロスどころかプラントの目標ポイントからもそれてしまう。
- スーパーロボット大戦DD
- 3章Part19にて初登場。
- 4章Part10では『FREEDOM』設定が初採用されており、最終的にディバイン・ドゥアーズの一斉攻撃により攻略されている。
- 元ネタは『宇宙戦艦ヤマト』に登場した「反射衛星砲」。原理は全く同じだがビームの中継を人工衛星で行うため規模は小さく(それでも設置された冥王星全土をカバーできる射程を持つ)、拠点防衛兵器として用いられた。
続々編にあたる『宇宙戦艦ヤマトIII』では、反射ミラーを装備した有人航宙機でビームの中継を行う「新反射衛星砲」が登場している。 - レクイエムとはラテン語で「安息を」を意味し、死を悼む楽曲としても知られている。ビーム偏向ステーションの名称もレクイエムの作曲者が由来となっている。
- ゲーム『SDガンダムGジェネレーションクロスドライブ』では、事前にレクイエムの情報はプラント側も察知しており、発射前にミネルバ隊の攻撃によってダイダロス基地が制圧され、ジブリールも自分がデュランダルに踊らされていた事を察しながら死亡する。このためこのゲームではプラントは無傷で犠牲者もゼロという救済が行なわれた事になる。
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