モビルスーツ

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ガンダムシリーズにおける搭乗型戦闘用ロボットの総称。外国語で「Mobile Suit」と記し、主にMSと略される。多くの場合、全高15~20m程度の人型をしている。

概要[編集 | ソースを編集]

非人型への可変機構を持つ可変モビルスーツの場合、人型の状態を「MS形態」と呼ぶ。だがそれぞれの世界でMSの定義に差異があることから、その定義は曖昧である。特に「人型である」という一番大きな定義は、『機動戦士ガンダムSEED』に登場する4足歩行型MS「バクゥ」によって覆されている。

元々『機動戦士ガンダム』ではパワードスーツを使う予定であったが、当時ヒットしていた『マジンガーZ』の流れに合わせて巨大ロボット化した経緯がある。モビル「スーツ」という呼称はその名残。

モビルスーツより巨大だったり、完全な人型ではない機体の内、既存兵器類の延長ではない異形寄りの機体は「モビルアーマー」と呼ばれる。

作品世界ごとの扱い[編集 | ソースを編集]

宇宙世紀におけるMS[編集 | ソースを編集]

Mobile Space Utilty Instruments Tactical(機動戦術汎用宇宙機器)」の略称。

開発初期 [編集 | ソースを編集]

ミノフスキー粒子の発見により、レーダーのかく乱を人為的に行えるようになったため、有視界戦闘の必要性が高まったことに加え、量の面で圧倒的に上回る地球連邦軍に対抗するため、全く新しい兵器を必要としたジオン公国軍によって搭乗型戦闘用兵器「モビルスーツ」が開発された。ミノフスキー粒子の効果によって核融合炉の小型化に成功し、それを動力源とする高出力ジェネレーターを搭載している。また、四肢によるAMBAC機動によって高い機動性を獲得し、従来の兵器より圧倒的な性能を誇り、ジオンによって開戦に持ち込まれた『一年戦争(初代)』の初期はジオン側の優位となった。

一方、地球連邦軍側でもジオンに捕らわれの身から脱出してきたヨハン・イブラヒム・レビル将軍の演説における「ジオンに兵無し」の言葉と共に、モビルスーツの開発計画である「V作戦」が実行に移され、試作機である「RXシリーズ」の開発に成功。実戦データの取得を目的に、幾つかの部隊には実験的にモビルスーツが配備され、「ジャブロー攻防戦」以降は量産化も整った事で、本格的にモビルスーツ同士の戦いが主流となっていく事になった。

次世代機の開発 [編集 | ソースを編集]

一年戦争終結から数年後となる宇宙世紀0083年あたりの時期には、「アナハイム・エレクトロニクス」が中心になる形で次世代型のモビルスーツの開発が検討され、連邦が運用するガンダムタイプの新型モビルスーツ開発計画である『ガンダム開発計画』を実行。後の新世代型モビルスーツと比べても規格外と言える高性能な機体が幾つも開発されたが、『デラーズ紛争(0083)』時にテロリストであるデラーズ・フリート一部の機体が悪用され、多大な犠牲者を出す事態となってしまった結果、機密書類の発効により計画で開発されたGPシリーズは登録を抹消。それに関連するあらゆる書面・資料・部品など痕跡を残す物全てが破棄され[1]、研究成果や技術自体も封印されている。

グリプス戦役(Ζ)』の勃発する宇宙世紀0087年には、「ムーバブルフレーム」といった革新的な新規技術を導入した新世代型のモビルスーツ開発が本格的に開始され、地球連邦軍、ティターンズエゥーゴアクシズといった様々な勢力で使用される事になっている。一方、地球連邦軍のムラサメ研究所では、連邦とジオンの技術を融合させた最強のモビルスーツを目指して研究開発が行われていたが、当時の技術ではサイコミュの小型化が実現出来なかった為に、最終的にその完成型は「大型モビルアーマー」に分類されてしまう事になっている。

しかし、この頃になるとモビルスーツの開発における発展・進化のインフレが激しくなっており、特にアナハイムの「Ζプロジェクト」を始めとした「モビルスーツから別形態への可逆変形機構を持つ可変モビルスーツ」の開発に精力が注がれた結果、グリプス戦役の初期では最新鋭の機体であったにも拘らず、それから半年以上過ぎた末期の頃には完全に旧式化してしまうモビルスーツが多数出てしまっている[2]

高性能・大型化による発展 [編集 | ソースを編集]

第1次ネオ・ジオン抗争(ΖΖ)』の時期には試作型、量産型等をほぼ問わない形で、1機のモビルスーツに高性能と多機能が要求される様になった事から、モビルスーツの大型化が進行。更にニュータイプとされる者達による運用を前提としたサイコミュ搭載機を始め、汎用性や生産性を完全に無視したワンオフ機の開発にも重点を置かれるようになった。

しかし、『第2次ネオ・ジオン抗争(逆シャア)』の頃になると、膨大な製造コストが掛かる上に整備性も悪く、さらにはそういった機体を乗りこなすパイロットの育成にも時間と金が掛かるといった多くのデメリットが考慮されたのか、可変・合体機構を備えたモビルスーツや多機能のモビルスーツは開発されなくなり(あっても簡易的な変形機構の機体のみ)、むしろモビルスーツが活躍を始めた一年戦争時代に原点回帰したと言える形で、純粋に性能を引き上げた人型形態のみのモビルスーツしか開発されておらず、ワンオフ型の機体もごく限られた数しか開発されず、フラッグシップ機としての役目も兼ねて運用されている。モビルスーツの大型化に関してはこの時期において実質的なピークを迎えたと言える。

その後は、アクシズ・ショックの影響によって、ネオ・ジオンで生み出された技術であるサイコミュの基礎機能を持つ金属粒子サイズのコンピュータ・チップを鋳込んだ金属フレーム「サイコフレーム」が大きな注目を浴びる事になり、サイコフレームを搭載したモビルスーツが精力的に開発される事になり、遂には機体のフレーム全てをサイコフレームで構成させた破格の機体である「フルサイコフレーム機」の開発までに至っている。しかし、『ラプラス戦争(UC)』の終盤に巻き起こった「サイコフィールド」による物理法則をも無視した力を恐れたミネバ・ラオ・ザビが連邦軍との間に今後のサイコフレームの使用を一切禁ずる「サイコフレーム封印協定」を締結。一応、表向きはサイコフレームを搭載したモビルスーツは開発されなくなった。一方で、グリプス戦役、第一次ネオ・ジオン抗争等で活躍した可変モビルスーツの何機かが、現行の量産機と一部パーツの共有化等によって近代化された上で、新規の主力機として量産されている。

ラプラス戦争以降は、モビルスーツのサイズに関しては停滞期を迎え、小型化させたモビルスーツの開発が考案され始める様になっていたが、より大型化したモビルスーツが全く開発されなかった訳ではなく、『マフティー動乱(閃ハサ)』の時期には「ミノフスキークラフトの搭載による飛行性能も加えた高性能・多機能の機体」というかなり複雑な条件のモビルスーツ開発が半ば試験的に行われた結果、30m級のモビルスーツが新規開発されている。ただし、これだけの条件を合わせた上でのモビルスーツの開発となるとコストパフォーマンスは劣悪となってしまうのは避けられず、ワンオフ型しか開発出来なかった事から、結局の所、僅か数機のみの開発で終わったようである。

小型化される新世代機 [編集 | ソースを編集]

マフティー動乱から5年程が過ぎた宇宙世紀0110年の時期より、コストパフォーマンスの高騰やメンテナンス性の低下等の事情で、モビルスーツを15m級に小型化する動きが本格的に見られる様になる。当初は、モビルスーツの大手メーカーと言えたアナハイムが担当していたが、アナハイムの技術で開発された小型モビルスーツの性能は当時の軍縮主体の世情には適していたものの、これを「低性能」と判断し業を煮やした地球連邦軍の海軍戦略研究所「サナリィ」は独自に小型モビルスーツを開発すべく、「フォーミュラ計画」を発動。徹底したコストダウン、無駄な装備の排除、ハードポイントの設置、一つに特化した機能、熱処理機能の向上といった様々な条件や問題を解決させた形で、小型・高性能化したモビルスーツの開発を成功させたかに見えたが、実際は高性能の追及によって熱核融合炉の仕様変更でより高出力を得やすい構造に変更したが、耐久性にかなり問題のある機体となってしまい、被弾時の誘爆率が高まり、撃破時の爆発もより大きくなる様になるなどの諸問題を抱えた上、高価でも問題無い実験機や試験機の類のみの成功に留まり、量産機原型では戦時用レベルの過剰性能、動作確実性の低さ、整備コストの高さなどから運用に適しないと突き返された機体を機密の名の元に隠匿したり情報操作工作としてサナリィ側に都合の良くAE側を貶す内容が主体のネガティブキャンペーンを行う有様であった[3]。これに対しアナハイム側も、サナリィ側の欺瞞を見抜いた連邦軍側の協力も有ってフォーミュラ計画の一部を盗用する形で新たに小型・高性能化したモビルスーツを完成させる。大規模生産工場を所有しコストパフォーマンスや軍縮世情などの要求にキチンと応える故に、地球連邦軍の量産機の開発・製造に関しては依然としてアナハイムが握り続ける事になっている。

そんな中、「ブッホ・コンツェルン」が独自の形で小型・高性能化した15m級モビルスーツの大量生産に成功する。この機体は当時の連邦軍主力配備機体に対する対策研究の末に開発された物である為、既存の連邦軍機体を圧倒できるのは至極当然の代物であった。ブッホ・コンツェルンは私設軍隊「バーナムの森」を本格的な軍事組織とした「クロスボーン・バンガード」を結成し、地球連邦軍へ宣戦布告する形で『コスモ・バビロニア建国戦争(F91)』を引き起こす。この戦いでは、サナリィの開発したフォーミュラ計画の最高級実験機であるF91が多大な戦果を挙げ、戦後に量産化が決定。数年後には地球連邦軍への次期主力機として配備されるまでに至った、と思いきや実際は高コスト過ぎる点や過剰性能とそれによる既存機体との連携運用の難しさ、機体性能を引き出し切れるパイロットの不足などから特務部隊の高級機として少数量産がされた程度であった。そんな中、モビルスーツは木星圏においても新たに開発が行われる事になり、地球以上の高重力である木星の環境に耐えられる設計が求められた結果、これまでのモビルスーツよりも大型かつ大出力のスラスターを搭載したタイプが開発されていったのだが、強大な軍事力を得た木星圏で新たに『木星帝国』が興され、これが地球圏と木星圏の戦争である『木星戦役(クロスボーン)』にまで繋がった。だが、地球連邦軍の最新鋭主力機として量産された先述の機体は、高性能を追求し過ぎてしまったが故に、リミッターを設けてもパイロット達に扱いきれないピーキーな機体となってしまうという本末転倒な事態となってしまい、結局は木星帝国を相手に対した戦果は上げられずに終わった結果、高性能よりも安定した性能の機体が連邦軍の主力となっていった。

小型モビルスーツの衰退[編集 | ソースを編集]

木星戦役から更に十数年後、それまでサイド国家主義であったスペースノイドの間では、コロニー単位の国家主義へと傾倒していく事になり、コロニー同士による対立が深刻化。所謂「宇宙戦国時代」へと突入し、その中でも最も力を持ったサイド2が「ザンスカール帝国」を名乗り、サナリィの生産工場や研究所を含む施設、人員を接収する形で独自にモビルスーツを開発。『ザンスカール戦争(V)』を引き起こした結果、ザンスカールのモビルスーツへの対抗として、再び小型・高性能のモビルスーツが求められる事になった。だが、肝心の抑止力であるはずの地球連邦軍はその衰退もあってあてには出来ず、ザンスカールに独自抵抗する組織「リガ・ミリティア」が発動させた『Vプロジェクト』によって、ザンスカールに対抗出来る小型・高性能の新型モビルスーツが開発される事となった。

Vプロジェクトの機体が本格的に配備された後は、リガ・ミリティアとザンスカール双方で小型・高性能化したモビルスーツが運用され、また「ミノフスキー・フライト」による標準的飛行や、「ミノフスキー・コントロール」によるニュータイプ能力を持つ人間でなくても機械的なサイコミュの再現等も可能となっている。また、ザンスカール戦争が終盤に差し掛かっていくと、モビルスーツは操縦性よりもひたすら性能のみを追求されるようになった結果、コストパフォーマンスはおろかメンテナンス性に関しても、以前の大型モビルスーツ以上に劣悪となってしまい、本来コストダウンやメンテナンス性の向上を目指したはずの小型・高性能モビルスーツの存在意義はザンスカール戦争の終結後には失われていく事になった。

余談 [編集 | ソースを編集]

モビルスーツに使用される熱核融合炉は一般的には「原理上破壊しても核爆発を起こすことは無い」とされるのだが、ガンダムシリーズではしばしば大爆発を起こす場面が見られる。これは推進剤への引火爆発や『機動戦士ガンダムNT』でヘリウム3が高圧状態でミノフスキー粒子と結合し、臨界反応を起こすためと設定された。また、『NT』入場者特典のコラムペーパーによれば、サイドひとつを壊滅させる程の大爆発を起こすためには地球圏のミノフスキー粒子発生装置(=熱核融合炉)全てをかき集めても難しいと解説されている。U.C.110年以降の小型MSでは熱核融合炉の仕様が変更された影響でより高エネルギーの爆発が生じる様になっている。

未来世紀におけるMS[編集 | ソースを編集]

元々は作業用として開発されたが、各国のコロニー浮上時の戦乱にて武装されるようになり、第一次カオス戦争にて急速に発展していった。

ガンダムファイトが行われるようになった後は、ガンダムファイト用に開発されたモビルスーツ「モビルファイター」が登場する。通常のモビルスーツと違い、操縦系統はモビルトレースシステムが採用されている。詳細は「モビルファイター」の頁を参照。

通常のモビルスーツは、ガンダムファイト後も民間人や各国の正規軍などが警備用に所持している。主にライフルなどの火器で武装しているが、戦闘能力は各国の技術の粋を集めて作られたモビルファイターには遠く及ばない。

アフター・コロニーにおけるMS[編集 | ソースを編集]

元はスペースコロニーの開発に利用される作業用動力付き宇宙服の名称で、「Manipulative Order Build and Industrial Labors Extended Suit(建設および工業労働用有腕式拡充型スーツ)」の略称でもある。

レーダー・ステルス技術の発展に伴って「武装化した兵器」として発展していく事になり、やがては人間を模した形状を獲得。それまでの既存の兵器を凌駕する優れた汎用性を発揮する事になった。人型となった理由は、「二本の足を使って歩く」白兵戦闘用兵器というロームフェラ財団の王侯貴族的な思想・哲学の影響と言われる。

本格的な量産型モビルスーツの完成後は、モビルスーツの開発研究の権威が全員行方をくらました事も加わって、生産性向上とコストダウンのみが重点に置かれる形でモビルスーツの研究開発が行われ、性能に関しては一種の停滞期を迎えてしまっていた。しかし、コロニー側が送り込んできたそれまでのモビルスーツと比べても規格外な性能とガンダニュウム合金の装甲材質を持つモビルスーツ「ガンダム」の登場により、新規の高性能モビルスーツの必要性が証明される事になった。

しかし、新型モビルスーツの開発が進む中、「その性能を完全に使いこなすだけの技量を持ったパイロットを養成するのが非常に困難」という問題とぶつかる事になってしまう。事実、ガンダムのパイロット達も、機体の性能を完全に発揮させる為に特殊な戦闘訓練を積んだ者やモビルスーツでの実戦経験が豊富な者ばかりとなっており、更には新型モビルスーツに登場する予定のパイロット達も破壊工作等によって失われてしまい、この問題の解決策として、ロームフェラ財団の技師であるツバロフによってパイロットを除外した無人自律型モビルスーツである「モビルドール」が開発された。モビルドールの圧倒的性能によって、一時はガンダムタイプのモビルスーツですらも太刀打ち出来ない状況となっていたが、プログラムで稼働するが故の弱点を抱えていたモビルドールは次第に戦いの中で問題点を露呈させていき、その力は過度に利用していたデルマイユ派のOZホワイトファングは戦略的な失敗をする形で敗戦する事になった。

イヴ・ウォーの終戦から約1年後には、再び有人操縦のモビルスーツが主力となり、モビルドールは拠点防衛システムの代替品としてしか利用されなくなった。

新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop』にて、火星で使用されるモビルスーツを「マーズスーツ」と呼ぶ。

アフター・ウォーにおけるMS[編集 | ソースを編集]

詳細な設定はされていないが、操縦システムや武装等は主に宇宙世紀のMSと似た認識となっている場合が多い。

ただし、荒廃した世界設定から、個人でモビルスーツを持っている「モビルスーツ乗り」と呼ばれる者達が数多く存在している。

また、「ビットモビルスーツ」と呼ばれるMS型攻撃端末も存在している。

正暦におけるMS[編集 | ソースを編集]

全てのガンダムシリーズの遠い未来という設定から、地球各地のマウンテンサイクルでどこかで見たようなMSが数多く発掘され、「機械人形」と呼ばれて用いられている。

また、ムーンレィスは自ら開発したMSを複数所持しているが、失われた黒歴史時代の超技術も多いとされている。

機体制御にまで用いられる高機能なIフィールドナノマシン技術、完全な飛行性能など、他シリーズと比べても技術レベルは非常に高い。ただし、黒歴史時代の頂点に比較すると一部の技術は再現不可能なため退化しており、それらはダウングレードされた状態で使用されている。

コズミック・イラにおけるMS[編集 | ソースを編集]

ジョージ・グレンが使用した外骨格補助動力装備の宇宙服が起源とされる。ニュートロンジャマーの影響で起きる核分裂反応・電磁妨害効果により、有視界戦闘の重要性が増すことを予測して、プラントの国防軍であるザフトによって先駆けて開発された。

一方、対する地球連合軍の戦力はメビウスをはじめとする汎用重戦闘機「モビルアーマー」であったが、ザフトのモビルスーツの脅威を目の当たりにして後追いでモビルスーツの開発が推し進められている。しかし、連合独力だけではモビルスーツに開発に難航していた結果、オーブ連合首長国のサハク家と裏取引を行い、サハク家はアスハ家を始めとする他のオーブ五大士族家系やオーブの中立の理念を無視する形でモビルスーツの開発に協力。連合の主力モビルスーツとなっていく「GATシリーズ」の開発に成功し、更にはそれに並行する形で、GATシリーズの技術を応用したモビルスーツである「アストレイシリーズ」の試作機も開発している。結果論であるが、このサハク家のオーブの理念を無視した能動的介入により、オーブもまた自衛手段としての量産型モビルスーツを開発する皮肉な事に至っている。なお、地球連合軍では当初、「大西洋連邦」のみがモビルスーツを戦力として保有していたが、後に「ユーラシア連邦」でもアクタイオン・インダストリー社との共同で行われた「X計画」によって、自国の独自戦力のモビルスーツである「CATシリーズ」の開発に成功している。

バッテリーによる電力で駆動しているため稼働時間の短さが欠点で、劇中エネルギー切れを起こす場面もあった。その解消のため、ストライカーパックシステムによるバッテリー交換、デュートリオンビーム送電システムによる充電、ニュートロンジャマーキャンセラーの開発による核分裂動力の搭載、あるいは武装のバッテリーを機体から独立させるなど、様々な対策・技術革新が行われている。

なお、C.E.世界では、核融合動力の実用化はされていない設定。反面、C.E.73年(『SEED DESTINY』)後期には、アフター・コロニーの世界観同様、無人稼働モビルスーツの開発に精力が注がれている。こちらの方も兵力に劣っていたプラント側が先駆けて開発に成功しており、「搭載されているAIに優秀なパイロットの戦闘データを学習させなければならない」という点を除けば、実用化も遠くない状況にあり、実際にC.E.75年(『SEED FREEDOM』)では地上の新興国であるファウンデーション王国が無人化されたジンやディンを運用している。この事への焦りから、地球連合軍は探査用としてだが無人稼働機として完成しつつあったモビルスーツを開発している深宇宙探査開発機構である『D.S.S.D』に着目。ファントムペインによって強制的に接収する事件を起こしているが、最終的に失敗している。

西暦世界におけるMS[編集 | ソースを編集]

イオリア・シュヘンベルグが提唱する軌道エレベーター建設の際に考案した大型作業用機械を原型とする。

物語当初は可変モビルスーツであるユニオンフラッグAEUイナクトが最新鋭のモビルスーツであったが、ソレスタルビーイング所属のガンダムタイプにその座をすぐに奪われることになる。

また、上記の機体よりも運動性に劣る人類革新連盟ティエレン地上型や、ワークローダー(作業用機械)に銃器や大砲等の武装を取り付けただけのアンフ(SRW未登場)等のモビルスーツも存在する。

他のガンダムシリーズと異なり水陸両用モビルスーツの概念が存在せず[4]、水中戦の際には水中戦用モビルアーマーを使用する。

アドバンスド・ジェネレーションにおけるMS[編集 | ソースを編集]

本編の数百年前より戦闘兵器として広く普及しており、高度な技術を使用したモビルスーツも多数開発されていた。救世主の異名を持つ伝説のMS「ガンダム」と本編でヴェイガンギアと呼称されていた機体はこの時代に開発されたもの。 「コロニー国家戦争」終結時に、各国家間で兵器、軍事技術に関わるデータは全て破棄、もしくは封印をする「銀の杯条約」が締結された。

上記の条約の影響で、軍事用MSの開発系譜は長らく断絶する。以後、モビルスーツはその能力を用途別に厳しく制限され、民生用の3種の「MS」=作業重機「モビルスタンダード」(デスペラード等)、競技機器「モビルスポーツ」(シャルドール等)、警備用機器「モビルセキュリティ」(ジェノアス等)としてのみ存続することとなった。

しかし、アンノウン・エネミーが突如地球圏に襲来したために、戦闘用モビルスーツが再生産され、条約を逸脱した性能の武装やモビルスーツが開発されるなど「銀の杯条約」は半ば放棄された形となる。

連邦政府によって厳密に規格化されたMSは世界中に広く普及し、貧民街で暮らすイワーク・ブライア(SRW未登場)が安価なモビルスタンダードを持つ描写が存在したりと一般人でも所有することが可能だった。娯楽方面でもモビルスポーツを使用したレースが人気を博したり、高校でMSを自作してコンテストで戦うモビルスーツ部が存在している。

なお、アドバンスド・ジェネレーションの世界ではモビルアーマーの概念が存在しないため、シドグルドリン等の様な人型でないものも「モビルスーツ」と呼称される。

ポスト・ディザスターにおけるMS [編集 | ソースを編集]

登場する全てのモビルスーツは、約300年前の厄祭戦時に高硬度レアアロイを使用して製造された「フレーム」を元に装甲や武装が組み立てられている。「ガンダム・フレーム」、「グレイズ・フレーム」、「テイワズ・フレーム」、「ヘキサ・フレーム」、「ヴァルキュリア・フレーム」など様々な種類が存在する。

機体の動力源にはエイハブ・リアクターが用いられており、さらにビーム兵器に耐性を持つ特殊装甲のナノラミネートアーマーが採用されているため、生半可な攻撃では損傷すらしない。そのため、敵を確実に撃破するには近接打撃攻撃が必須となっている。ゆえに作中のMSはビーム兵器を装備せず、射撃武器は実体弾を放つライフルやバズーカ、近接武器は実体剣や槍、斧、ハンマー等が使われている[5]

『00』同様に水中活動用のモビルスーツは原則存在しない。

関連用語[編集 | ソースを編集]

シリーズ全般[編集 | ソースを編集]

ビームライフル
MSの標準的な射撃武装。
ビームサーベル
MSの標準的な近接白兵武装。
ビームシールド
従来の実体シールドより高い防御力を誇るビームで構成されたシールド。
ファンネル
思念により無線誘導を行える小型攻撃端末群。

宇宙世紀[編集 | ソースを編集]

核融合炉
宇宙世紀のモビルスーツの主機関。ヘリウム3を燃料とする。
第1期モビルスーツ
宇宙世紀において誕生から0120年代まで主に使用された18m級を基準とするMS。万能化を目指し、機能の多様化を目指した設計。
第1世代モビルスーツ
第1期モビルスーツの中でも最初期のMS。モノコック構造を特徴とする。一年戦争からグリプス戦役初期までは主力だった。
第2世代モビルスーツ
装甲材にガンダリウムγを使用し、後述のムーバブル・フレームとビーム兵器や全天周囲モニターやリニアシートを導入したMS。第1世代よりも整備性、生産性、拡張性に優れ、更に人間に近い動きと柔軟性、運動性能を実現している。宇宙世紀0080年代後半に登場し、以後主力となった。グリプス戦役後半以降の量産機はほとんどがこの区分に該当する。なお、先駆けとも言えるガンダムMk-IIはガンダリウムγを採用しておらず、厳密には本区分には該当しないため「第1.5世代モビルスーツ」と分類される事もある。
第3世代モビルスーツ
後述の可変モビルスーツのこと。第2世代MSに可変機構(別形態への変形システム)が加わった。人型・可変形態の使い分けによる機動力と速力、汎用性の高さを最大の長所とする。しかし、構造が複雑で耐久性や生産性に難があり、扱いも難しいため主力にはなれなかった。
第4世代モビルスーツ
機体の大型化を軸として、更なる多機能化・高性能化を追求した重MS。第2世代MSにサイコミュとモビルアーマー並みの高出力ジェネレーターそしてジェネレータ直結式の高出力メガ粒子砲が加わった。度重なる戦乱で激化したMS開発競争の影響により、従来の世代から一気に隔絶した恐竜的進化を遂げており、高火力・高機動・重装甲を全て兼ね備えた非常に高い性能を誇るワンオフ機が多い。準サイコミュも含まれるのでニュータイプ専用というわけでないものの、生産性やコスト面はほぼ度外視されていたため、扱えるパイロットがごく少数に限られる極めて偏った区分となってしまった。主力にはなれなかったが人員の少ないネオ・ジオンでは一騎当千のエース機として運用され続けた。逆に連邦はサイコミュを装備した第2世代MSを開発している。
第5世代モビルスーツ
宇宙世紀0105年頃に登場し、完全な単独飛行能力を獲得したモビルスーツ。ミノフスキークラフトを小型化して標準搭載しており、従来のサブフライトシステムやMA形態による飛行を遥かに凌ぐ機動力と安定性を実現しているが、その分、機体は更に大型化しており、生産コストも非常に高い。しかし、間もなく第2期MSの時代になって開発が中止されたため、該当する機体はごく僅かしかない。
第2期モビルスーツ
大型モビルスーツの維持・管理コストの増大が問題となり、宇宙世紀0110年代から普及した15m級基準のMS。機能を全て縮小し、高性能化を目指した設計。新型動力源の採用により、出力面でも従来の第1期モビルスーツを凌ぐが、動力源の誘爆の危険性が増してしまうという新たな欠点も出ている。本区分の特徴の一つである機体の小型化は以前から進められていたが、従来機を今さら無理に小型化しても具体的な発展は見込めなかったことから、全く新しいタイプの機体の開発が必要になったという経緯がある。しかし、結局モビルスーツの小型化を最初に考案したサナリィはその秘匿主義や技術パテント収益などに拘った結果この区分の機体を主力MSとして実用化することは出来ず、敵勢力がそれを実現するという皮肉な事態になっており、『F91』の時代以降の苦戦に繋がっている。
モノコック構造
モビルスーツ用語と言う訳ではないが、第一世代のMSを特徴付ける用語としてここに記載する。
MSの基本機体構造分類の一つで外板(MSの場合、装甲材)が機体の構造を支える外骨格の役割を併せ持つ構造であり、構造が単純化するために生産コストの低下が可能であること、内部にスペース的余裕が生まれやすいというメリットを持つが、装甲全体に一定以上の強度を持たせなければならない制約上、壊れたら装甲ごと取り替えなければならず、更に関節部などの可動範囲が限定されやすいデメリットがある。また勘違いされ易いがモノコック構造の機体では内装パーツはただ単にセクション毎に積まれているだけで自重を支える事は無い。
ムーバブル・フレーム
宇宙世紀0080年代に考案され、以降主流になったモビルスーツの基本機体構造分類。
上記のモノコック構造で作られたモビルスーツの「関節部などの自由度が低い」と言う問題点を解消するため、装甲とは別に本体としてそれのみで自立稼動可能な骨格を内蔵する事で、装甲を分割したりスライド可動させ自重を支えない方式が可能になり、可動範囲の拡大、ひいては変形機構の進歩にまで繋がった。要するにムーバブル・フレームという「シリンダーやアクチュエータ、モーターといった筋肉や腱、関節などを内蔵した骨格」にスラスターなど内装品を取り付け、最後に装甲を被せるという、より人体に近い構造となったのである。今までのモノコック構造とは異なり内部フレームを追加で搭載するため、機体重量は単純に増す事になるのだが、この技術の誕生に合わせて材質自体もより軽量なものへの改良が進んでおり、実際は機体の総重量としてはむしろ軽量化している。
これの原型と見られるものにヘビーメタルのムーバル・フレームがある。
リニアシート
宇宙世紀0080年代に実用化。アームと電磁機構でシートを浮かせた状態にする事で衝撃などを吸収しやすくした機構。全天周囲モニターと脱出ポットを合わせ、操縦を快適にさせた。一部の作品で強化パーツになっている。
可変モビルスーツ
宇宙世紀0080年代に実用化した可逆変形式MS。人型から特定の形態[6]に変形して特定のフィールドで高速移動する。
サブフライトシステム
「重力下では単なる陸戦兵器の域を出ない」「航空兵器等に比して活動可能範囲が狭い」というMSの問題点を解消すべく、MSに飛行能力や航続距離を付加するために開発された支援兵器の総称。略称はSFS。一年戦争期に運用されたドダイYS重爆撃機などのMS補佐用途に端を発しグリプス戦争期に定義確立された物でMSを乗せたまま安定して飛行可能な優れたペイロードを有する。ほとんどは全翼機をベースとする。
宇宙世紀0120年代には、MSの飛行能力がほぼ標準化されたこともあって一旦姿を消すが、一方で0130年代には地球~を単独航行できる高性能機をサナリィが開発している。0150年代にはザンスカール帝国が「中央にミサイルポッドやビーム砲を付けた空飛ぶ巨大なタイヤの中にMSを載せる」という奇抜な形で再び運用している。

スーパーロボット大戦における特徴[編集 | ソースを編集]

基本性能
基本的に運動性が高く、HP装甲は低めという、リアル系のスタンダード的な存在。
シリーズが進むにつれ、オーラバトラーSPTATKMFなど回避においてはSサイズのリアル系に譲るようになった分、耐久力はそれらよりも高めに設定されるようになった。特に、原作でも装甲で受け止める描写の目立った『W』や『X』の主役機はスーパー系に匹敵する装甲を持つ場合も。
また、シールド防御切り払い(任天堂携帯機シリーズでは撃ち落としも)ができる機体が多いのも特徴であり、総合的な生存力は高めになる。
移動面
宇宙世紀前半の年代においては、可変MS一部でない限り、移動タイプは陸限定となっている。その為、市街のようなマップでは移動に苦労させられる面もある。
ただし、例外として『F91』以降の宇宙世紀作品や、2000年代以降のガンダムシリーズ(コズミック・イラ・『00』等)のMSには飛行可能な機体も豊富に存在する。
攻撃面
基本的には射撃武器が主体で、ビーム兵器が多い(このため、旧シリーズでは一部の敵には無力化されてしまうこともあった)。また、一部ファンネルやビットに代表されるサイコミュ兵器の使用に関してはNT強化人間といった技能が必要となる為、乗せ換えには注意を要する(非・宇宙世紀作品の場合は技能の制限は基本なく、その代わり乗せ換え自体に制限がある)。
格闘武器は旧来においては軒並み射程1でかつ空を飛べないと空の敵に当たらないという欠点があるため使い出が悪く、ビームライフル等が移動後に使えるようになると存在意義が薄くなっていた。現行のシリーズでは原作を反映してか、空中への格闘攻撃も問題なく行えるようになっている上、強力な必殺級格闘武器を持つ機体も存在するようになった(『MX』においては特に顕著)。
また、旧シリーズでは主役機であっても単独で高火力な武装の設定がない機体は攻撃力不足に陥いりやすかったが、現行シリーズでは複合攻撃などの特殊な攻撃パターンを武装として設定するなどして、火力の向上がされることも多くなっている。
乗り換え
乗り換えの融通が利きやすいのも一つの特徴。ただし、宇宙世紀作品(ならびに『』・『Gレコ』含む)とアナザーガンダムでは乗り換え系統は別枠扱いとなってしまう(アナザーガンダムも個々のシリーズごとに別枠扱いとなる)。この乗り換えの柔軟性や敵パイロットが自軍入りする展開も少なくないことから、敵勢力の機体や原作未登場の機体などが使用可能になることも多い。
また乗り換えに対応せずパイロットが固定される場合も増えてきており、特化型の機体が多いOVA版『W』や『00』等の機体によく見られるが、宇宙世紀作品でも『UC』の主役機であるユニコーンガンダムがこれに該当することとなった。
Ζを中心に「乗り換え可能だけど必殺技が特定のパイロット専用」となっていて、実質専用機となっているケースもある。
敵ユニットとしては
敵側のモビルスーツは基本的に「当たれば落ちる」程度の雑魚扱いであり(ザクシリーズが顕著)、クロスボーン・ガンダムX2改リグ・コンティオなどのカスタム機・専用機もHPは割合少なめ。
ただし、サザビーキュベレイプロヴィデンスガンダムなど、原作においての大ボス格が乗る機体はゲーム上の事情もあってHPが100000近くまで跳ね上がっている上に装甲が高く、スーパー系の大ボスと比べても遜色ない戦闘力を誇る(宇宙世紀シリーズの場合はパイロットが大抵ニュータイプ持ちのため更に強い)。
ちなみに、敵モビルスーツで100000越えを達成したのは『第2次α』のナイチンゲールが初。

登場作と扱われ方[編集 | ソースを編集]

ほぼ全ての版権スパロボにおいて体制側組織の主力として運用され、もはやスパロボの世界観の根幹の一つと言っても過言ではない。モビルスーツが存在しないOGシリーズにおいてさえ、パーソナルトルーパーという「代役」が同様の役割を担っている程。シナリオ冒頭で名も無き連邦兵の乗るモビルスーツが次々に落とされ、侵略者の脅威が強調されたところにようやく自軍が駆けつけるといった展開もお約束。だが、どの作品でも似たように見えて実は作中の立ち位置は作品によってかなり異なる。特に『NEO』や『V』は明確にモビルスーツの扱いが特殊な作品と言えるだろう。

作中で数が出回っているためにスーパー系の敵に寄生されたり、メガノイドのコレクションになったりすることもある。

旧シリーズ
まだまだリアル系の参戦作品が少なく、ガンダムが優遇されていたこともあって地球連邦軍の戦力は100%モビルスーツである。後のシリーズと異なり、連邦軍(ティターンズ)と戦う事になった場合は一部例外(ドレイク軍との同盟など)を除いて敵は全てモビルスーツである。
αシリーズ
変わらず連邦軍の主力だが、本シリーズではEOT由来のバルキリーバスターマシンなどの新兵器に対するスタンダードな従来機という立場となった。前述の新兵器を運用するのはSDFや移民船団などで、正規軍はモビルスーツを使用している。
『第3次α』で一部作品がリストラされたことから、連邦兵(宇宙世紀)の機体が量産型ガンダムF91ヘビーガンからジェガンに退化していることはネタにされた。また、『SEED』の参戦でバッテリー式のストライクダガーも採用されることになるが、これはヘリウム3の主要な採取地である木星ブラックホール爆弾になったことによる将来の核融合燃料不足を懸念してのもの、という考察もある。
『第2次α』ではゾンダーメタルに乗っ取られた機体が登場し、以後はパイロットの洗脳や機体への寄生で他組織の尖兵となるモビルスーツが登場するようになった。
携帯機シリーズ、Zシリーズ
体制側と戦う際にはステルンクーゲルアーム・スレイブグノーシス・モデルなどの他作品の量産型がモビルスーツに混じって登場するようになった。また携帯機シリーズでは『J』から『L』にかけて宇宙世紀作品が参戦しなかったこともあり、モビルスーツといえば殆どがコズミック・イラの機体になっている(『UX』も宇宙世紀作品はないが、『DESTINY』が原作終了後のためか出てくるのは西暦の機体)。『BX』では宇宙世紀の(アナハイム製)MSが連邦の主力を務めている設定になっているが、ゲーム上は西暦やアドバンスド・ジェネレーションのMSばかりでジェガンはやられメカとしてアイコンのみの登場である。
旧シリーズやαシリーズにおけるやられメカ寡占状態も是正され、特に『D』や『BX』の前日譚ではバルキリーを擁する統合軍(連邦軍)がジオン公国のモビルスーツに圧倒されるというαシリーズとは真逆の状態になっている。
スーパーロボット大戦IMPACT
『第2次α』に先駆けて、コマンダー・ベンメルベンメルコレクションとして一部の機体を繰り出してくる。
スーパーロボット大戦MX
久々にやられメカ的な扱いで、ギガノスメタルアーマーに圧倒される。その後もドラグーンが開発され主力の座を奪われることに。
スーパーロボット大戦GCXO
基本一年戦争時代の設定であるため、連邦軍はジムばかりで非常に心もとない。陸戦型ガンダムもプレイヤー部隊に配備される分以外はゲーム中登場せず、後は放棄された陸戦型ジムが登場するぐらい。終盤でもジムは一応頑張って出てくるが、今度もドラグーンが開発・配備されている為はっきり言って喰われている印象。捕獲システムが採用されている本作ではジオン軍の機体も多数運用可能なのも特徴。
スーパーロボット大戦NEO
異色作その1。参戦ガンダム作品が、モビルファイターが主に活躍する『機動武闘伝Gガンダム』のみのため、体制側がモビルスーツを採用していない。
スーパーロボット大戦V
異色作その2。新正暦の世界ではやられメカを通り越し、ガミラスの猛攻によってモビルスーツそのものが戦艦に駆逐されるという原作と逆の状況に陥っている。どうやら避ける隙間もない戦艦の飽和攻撃で接近する前に七面鳥撃ちにされ、例え掻い潜れてもモビルスーツを超える高機動のガミラスの戦闘機に撃ち落とされ、運良く近づくことが出来てもモビルスーツの火力では有効打を与えられなかったようである。なお、ガミラス艦は装甲に帯磁性特殊加工(ミゴウェザー・コーティング)なるものが施され、原作でもこれで地球側の光線砲を易々と弾いている。ビーム兵器主体のモビルスーツが歯がたたないのはある意味当然なのかもしれない。
ガミラス艦は恒星間どころか銀河間を艦隊で横断可能な性能を持っているわけで、遠出しても太陽系内がやっとなガンダム系の戦艦を基準とした戦術ドクトリンが通用しないのは当然といえる。実際に宇宙世紀世界におけるゲール艦隊との初交戦にて、新正暦組が他の世界の面々に地球の戦艦との性能の違いを警告するシーンが存在する。
巡洋艦の火力と戦闘機の機動力を持った人型機動兵器が存在しない新正暦の世界でガミラスの戦艦に傷をつけられたのはガンダムタイプぐらいであり、このことから真田はガンダムをスーパーロボットと評している。その事実もあってガミラスは人型機動兵器を舐めきっており、戦闘セリフでは度々玩具呼ばわりする姿が拝見できる。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 鳥山明氏のSFギャグ漫画『Dr.スランプ』にはモビルスーツと銘打たれたロボ兵器「リブギゴ」が登場。外見はドムを始めとするジオン系MSに酷似している。映画『Dr.SLUMP “ほよよ!”宇宙大冒険』でも「モビルスーツ」の呼称は特に修正されていない。
    • プラモデルでは「M.S.」と頭文字表記となっている。
    • 『スランプ』劇中にはザクウルトラマンゴジラなどがほぼそのままの姿で登場している事が知られており、作品連載当時の著作権への緩さが伺える。なお、文庫版などでは流石に修正され別のキャラクターへと差し替えられている。
  • 旧スクウェア(現:スクウェア・エニックス)のゲームボーイソフト『魔界塔士Sa・Ga』にはモビルスーツという名称のロボット(機械兵)系モンスターが登場。同じグラフィックには28ごうというモンスターも登場している。こちらも移植版では修正され、それぞれモビルマシーン、27ごうに改名されている。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. 開発計画に特に深く関わった人物も謎の死を遂げており、表向きには「自殺」という形で処理されている。
  2. 例として挙げるなら、ガンダムMk-IIリック・ディアス百式マラサイガルバルディβネモ
  3. 基本的に現行主流の設定書籍の情報はサナリィ側の欠点を記さずAE側やブッホ側の悪辣さを過剰に強調した「サナリィ史観」に偏った記述の物が多い為、その辺りを割り引いて鵜呑みにせず偏りを省き公正に見る必要が有る。
  4. 唯一の例外は、公式外伝『機動戦士ガンダム00V』(SRW未参戦)に登場するスペルビアジンクス。GNドライヴ搭載機は水中でも問題無く活動可能だが、明確に「水陸両用」と定義されているのはこれのみ。
  5. ビーム兵器そのものが存在しないわけではない。
  6. SRWシリーズなどではゲームシステムなどの関係上十把一絡げで「MA形態」と分類呼称しているが実際は作品や機体種系列毎に異なるので注意

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