「スーパーロボット大戦α外伝」の版間の差分

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*発売日:2001年3月29日
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{{ゲーム
*機種:[[プレイステーション]]
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| 読み = スーパーロボットたいせんアルファがいでん
*発売:バンプレスト
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| 外国語表記 =
*定価:6,980円
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| シリーズ = [[αシリーズ]]
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| 前作 = [[スーパーロボット大戦α]]
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| 次作 = [[第2次スーパーロボット大戦α]]
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| 移植版 =
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| 開発元 = {{開発 (作品)|バンプレソフト}}
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| 発売元 = バンプレスト
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| 対応機種 = [[機種::プレイステーション]]
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| プロデューサー = {{プロデューサー|寺田貴信}}<br />じっぱひとからげ
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| ディレクター =
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| シナリオ = {{脚本|寺田貴信}}
 +
| キャラクターデザイン = [[スタッフ:河野さち子|河野さち子]]
 +
| メカニックデザイン = [[スタッフ:カトキハジメ|カトキハジメ]]<br />[[スタッフ:宮武一貴|宮武一貴]]<br />[[スタッフ:冨士原昌幸|冨士原昌幸]]<br />[[スタッフ:環望|環望]]<br />[[スタッフ:津島直人|津島直人]] 他
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| 音楽 =
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| 主題歌 = 「鋼の救世主(メシア)」
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| 発売日 = [[発売日::2001年3月29日]]
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| 最新バージョン =
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| 価格 = 6,980円
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| CERO区分 =
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| コンテンツアイコン =
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| 初登場SRW =
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| 初クレジットSRW =
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『'''スーパーロボット大戦α外伝'''』は「[[スーパーロボット大戦シリーズ]]」のゲーム作品。「[[αシリーズ]]」の1つ。
  
*主題歌:「鋼の救世主(メシア)」
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== 概要 ==
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PS1でリリースされた最後のスパロボ作品。戦闘アニメーションはパターン数・演出面共に『[[スーパーロボット大戦α]]』から更なるパワーアップを遂げている。
  
*前:[[スーパーロボット大戦COMPACT2第3部|スーパーロボット大戦COMPACT2 第3部 銀河決戦編]](WS)
+
元々は上層部から『α』の[[スペシャルディスク]]としての開発を要望されたが、[[スタッフ:寺田貴信|寺田貴信]]Pが「どうせなら新作を作りたい」と言ってしまい、結果として急遽本作が生まれることとなった<ref>『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ ザ・コンプリートガイド』745頁。</ref>。
*次:[[スーパーロボット大戦α for Dreamcast]](DC)
 
  
==概要==
+
タイトルが「[[第2次α]]」ではないのは、続編を制作するならシステムに手を加えるつもりだったが、本作は従来のシステムをある程度継承しているために「第2次」を冠するべきではないと判断されたため<ref name="魂454">デジキューブ『スーパーロボット大戦α外伝 攻略本 魂!!』454頁。</ref>。またストーリーの舞台が未来に大きく移ることも影響している<ref name="魂454" />
PSでリリースされた最後のスパロボ作品。戦闘アニメーションはパターン数・演出面共に「[[スーパーロボット大戦α]]」より更にパワーアップしている。<br />当初はファンディスク程度のものとして企画されていたが、スタッフの中で「ファンディスクでは無い、1つのシリーズ作品として作りたい」という気運が高まり本作の開発へと繋がった。<br />外伝とは銘打たれているが、ここで初登場した単語やキャラなどは後のαシリーズにも度々登場している。
 
  
ストーリーの柱となるのは、「衝撃波からの防衛」と「未来の地球」である。前作、雷王星軌道上で決行されたブラックホール爆弾による宇宙怪獣殲滅作戦は、その余波がいずれ地球圏に到達することが予測されており、重力波を乗り切る[[イージス計画]]が立案された。しかし計画が進む最中、[[プリベンター]]はイージス計画が失敗した未来の地球に飛ばされてしまう。その荒廃ぶりに直面したプリベンターは、争乱に巻き込まれながら、現代へと戻る手段を探すことになる。
+
タイトルこそ「[[外伝]]」であるが、本作が初出の設定やキャラクターは後のαシリーズにも度々登場している。
  
難易度ノーマル・ハードルートにおいては、前作において発生した衝撃波を、イージスシステムで受け流すデモが見られるが、各スーパーロボット達から送られたエネルギーが、リアル系の[[機動新世紀ガンダムX|ガンダムX]]の[[マイクロウェーブ送信施設]]によって地球圏中に伝達される様子は正にスーパーロボット大戦ならではのクロスオーバー演出となっている。
+
2011年12月21日から2024年3月31日まで前作『α』と共にゲームアーカイブスにて配信された(当初の価格は税込1,500円)。
  
ゲームの欠点として「コンティニュー時間の長さ」と「戦闘画面OFFにおける動作の遅さ」が挙げられる。これは前作の「スーパーロボット大戦α」より遅い。よってプレイ時間が大幅に長くなり、ストレスになるので注意。
+
== ストーリー ==
 
+
ストーリーの柱となるのは、「衝撃波からの防衛」と「未来の地球」である。前作、雷王星軌道上で決行されたブラックホール爆弾による宇宙怪獣殲滅作戦は、その余波がいずれ地球圏に到達することが予測されており、重力波を乗り切る[[イージス計画]]が立案された。しかし計画が進む最中、[[プリベンター]]はイージス計画が失敗した未来の地球に飛ばされてしまう。その荒廃ぶりに直面したプリベンターは、争乱に巻き込まれながら、現代へと戻る手段を探すことになる。
2011年12月21日で前作『α』と共にゲーム・アーカイブスで配信。[[プレイステーション・ポータブル]]での配信に従って『[[銀河旋風ブライガー]]』が携帯機初参戦を果たし、これで本作の初参戦作品の4作品が携帯機に参戦をした事になった。
 
<!-- この頃になると既に滅亡してしまったのか、ゼ・バルマリィ帝国の存在が確認できない。それに伴い霊帝やガンエデンも存在しない。恐らく長い時を経て自然消滅したのだろう。今作での敵対勢力も人外に限定すれば、地下勢力しか存在しない。よって、クリア後の未来世界は至って平穏だと言える。宇宙怪獣もこなければ、プロトデビルンも来ない。外宇宙の脅威に怯える必要もないからだ。 -->
 
  
=== 戦闘システムと難易度 ===
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難易度ノーマル・ハードルートにおいては、前作において発生した衝撃波をイージスシステムで受け流すデモが見られるが、各スーパーロボット達から送られたエネルギーがリアル系の『[[機動新世紀ガンダムX]]』の[[マイクロウェーブ送信施設]]によって地球圏中に伝達される様子は、正にスーパーロボット大戦ならではのクロスオーバー演出となっている。
*難易度は比較的高め。特に[[熟練度]]入手条件はステージの始めから計画的に行動しないと取れない事が多い。
 
  
*[[熟練度]]システムの変更。シナリオ1話につき、+1の取得チャンスのみになった。
+
== システム ==
 +
=== 新規システム ===
 +
;[[援護]]
 +
:『[[COMPACT2]]』にて採用された新システムが好評だったため、本作にも引き続き採用された<ref>デジキューブ『スーパーロボット大戦α外伝 攻略本 魂!!』457頁。</ref>。援護のON/OFFは選べるが、援護に入るユニットや武器は自動選択で変更は不可能となっている。
 +
:いわゆるエース級は援護習得が遅いor覚えないことが多く、能力の低いパイロットは援護Lvが高くなりやすいなど、習得にバリエーションが増している。
 +
;[[指揮官]]
 +
:周囲にいるユニットの[[命中]]率・[[回避]]率を上昇させる[[特殊技能]]。
 +
;[[バザー]]
 +
:インターミッションでユニットや[[強化パーツ]]の購入・売却が行える。売買には資金ではなく[[ブルーストーン]]が用いられる。
 +
;[[コンテナ]]・[[マウンテンサイクル]]
 +
:コンテナは白い箱として、マウンテンサイクルは[[山]]にある洞窟としてマップ上に表示される。どちらもそのマスにユニットを待機させれば中身を獲得するが、先に敵が待機してしまった場合は中身を奪われてしまう。前者には主に[[強化パーツ]]などが、後者には主にユニットなどが入って(埋まって?)いる。
 +
:なお、マウンテンサイクルの中身は難易度によって大きく変化する。
  
*全体的にダメージが控えめになったが、最低ダメージは多め。たとえば4万のダメージは今回は非常に難しく、2万でも非常に高いが、[[分離]]した機体でも素で1000前後は与えられる。<br />それでも距離補正が今回は大きくかかるため、[[射程]]の長い武器が今回は非常に強い。(ただし[[ファンネル]]などにはかからない)
+
=== 既存システムと変更点 ===
 +
;[[熟練度]]の変更点
 +
:最終話以外の各話<ref>前後編ではどちらか一方という場合が多い。</ref>に必ず獲得条件が設定されるようになり、獲得手段はマップ上での行動のみとなった。また、獲得ポイントは1話につき1ポイントとなり、減少することは無くなった。この仕様は以降の作品でも標準化している。
 +
:熟練度ポイントに応じて難易度が『易』『普』『難』に変化。敵の数や性能<ref>熟練度の獲得状況によっては『普』表示で『易』の敵が出現するなど、表記難易度と敵の変化にズレが生じることもある。</ref>、マウンテンサイクルの取得物、中盤と終盤のルート分岐に影響を与える。一方で [[隠し要素/α外伝|隠し要素]]に与える影響はかなり少なくなった。
 +
:[[フロスト兄弟|特定の二機を同時撃破]]など察しが付くものもあるが、相変わらず獲得条件が表示されないので、攻略本などの前情報がないとほぼ手探りでプレイしなければならない問題もあった。
 +
;改造システムの変更点
 +
*ユニット改造は上昇値が固定値から割合に変更され、元の能力の高さに大きく左右されることになった。
 +
*武器改造は武器個別の選択改造から武器全体の一括改造に変更され、改造費も高めに設定された。また、[[マップ兵器]]の多くは上昇率が最低に低下している<ref>『α』では基本的に最高に設定されていた。</ref>。
 +
:初期火力が高いユニットは改造費が高く上昇率は低め、逆に初期火力が低いユニットは改造費が安く上昇率は高めという傾向になっているため、「[[量産型]]の使い勝手が主役機を上回る」という現象が発生しやすい。
 +
*武器フル改造ボーナスの[[武器ランクアップシステム|新武器の追加]]が無くなった。[[ダンクーガ]]の「断空光牙剣」など『α』での該当武器の一部は最初から解放された状態で残っているが、多くは削除された。
 +
*[[分離]]/[[合体]]関係にあるユニット・武器の改造は基本的に全て共有化された。例えば[[コン・バトラーV]]を改造した場合、[[バトルマシン]]5機にも同じ改造が適応される。
 +
:ただし[[Gファルコン]]のみ改造は共有化されておらず、各種ガンダムとの合体後はGファルコンの武器のみGファルコンの改造が適応され、それ以外は全てガンダム側の改造のみが適応される。
 +
;[[運動性]]・[[限界反応|限界]]の変更点
 +
:どちらも[[命中]]率に対して影響を与えなくなった。
 +
;パイロットに関する変更点
 +
*[[能力#パイロット能力|パイロット能力]]「[[防御]]」が登場。同時にダメージ計算式も変更されたため、火力のインフレも大きく抑えられている。
 +
*[[精神コマンド]]「[[祝福]]」が追加。「[[魂]]」など『α』から効果が変更されているものもある。
 +
*レベルアップ時のステータス上昇は一律ではなく、各々に設定された[[成長タイプ]]に合わせて上昇するように変化した<ref>過去のシリーズでもパイロットによって成長速度に差がつけられていることはあった。</ref>。大まかにスーパー系は格闘・防御、リアル系は射撃・回避が伸びやすい傾向にある。
 +
*[[技能ポイント]]システムが命中・回避・防御にも追加された。また、格闘・射撃も含め能力上昇の上限は+50までに設定された<ref>デジキューブ『スーパーロボット大戦α外伝 攻略本 魂!!』19頁。</ref>。
 +
;廃止されたもの
 +
*反撃行動「防御攻撃」。
 +
*[[2回行動]]。以降の作品で再び復活するが、大半が敵ないし[[NPC]]の専用技能となっている。
 +
*パイロット能力「[[反応]]」。
 +
*[[精神コマンド]]「[[捨て身]]」「[[復活]]」「[[激闘]]」「[[挑発]]」「[[大激励]]」「[[奇跡]]」。
 +
*[[特殊技能]]「[[天才]]」「[[社長]]」「[[SP回復]]」「[[勇者]]」「[[集中力]]」。以降の作品で全て復活しているが、多くは『α』から効果が変更されている。
  
*据え置き機作品としては初の[[援護]](1技能で[[援護攻撃]]、[[援護防御]]一括)システムを実装。変わりに[[2回行動]]が廃止された。<br />しかし援護するかは選べるが、誰が援護するか、どの武器で援護するかは選べないため、まだ不便さも感じる。<br />また強いパイロットほど援護を覚えるのが遅い、または覚えない、能力の低いパイロットほど援護を覚えている、レベルも高くなるなど、パイロットの選択肢が増えた。
+
== 難易度 ==
 +
*難易度は比較的高めに設定されており、[[熟練度]]はマップ開始から計画的に行動しないと取れない場面も多い。
 +
*ダメージ計算式の変更により10000超えのダメージを出すのにも一苦労となっている。逆に最低ダメージは多めに出る傾向にあり、低威力の武器でも素で1000前後は与えられる。[[射程#距離補正|距離補正]]も『α』と同様に大きく影響するため、長射程武器は火力面で有利になりやすい<ref>[[ファンネル]]など一部の武器は距離補正が適応されないものもある。</ref>。
 +
:新たに導入された「防御」のパラメータや運動性の仕様変更、引き続き強力な[[底力]]の補正などにより、過去のシリーズと比較して[[スーパーロボット|スーパー系]]が有利なバランスとなっている。
 +
*一部のパイロットは反撃不能時や撃墜されそうになった場合に回避や防御を選択するようになったため、過去の作品よりも倒しにくくなっている。
 +
:さらに、後半のボスの多くはHPが一定値以下になると「[[根性]]([[ド根性]])」などを含む[[精神コマンド]]を使用することが多く、実際は数値以上にHPがあることになる。使われる前に一気に撃破という手段もダメージバランスの関係で難しい。
 +
*[[援護]]([[援護攻撃]]、[[援護防御]]一括)、[[指揮官]]技能の登場と[[マップ兵器]]を使用する敵の少なさから、味方を固めて配置する「待ち戦法」が非常に有効。ただし、後半のボス級は同様の布陣で待っている状況が多いため、いかに切り崩していくかも考えなければならない。
 +
*本作は宇宙マップが最大3回と極端に少なく、全て分岐ルートのみなので一度も通らずに終わることもある。そのため、移動タイプや武器の適応<ref>武器以外の地形適応はバグで機能していないため。</ref>で地上戦が得意かどうかが重要になってくる。
 +
:宇宙世紀MSは相変わらず地上戦を苦手とするユニットが多いものの、「ホバークラフト」や「[[A-アダプター]]」などの新たな強化パーツの追加やバザーシステムの登場もあり、ある程度は改善しやすい作りとなっている。
 +
*[[ニュータイプ]]などの回避の補正は攻略本などで表記されている'''2倍'''の補正が実際にはかかっているため、該当技能を持つ者は敵味方共にかなり強力なパイロットとなっている。
 +
*[[切り払い]]は最大Lv4、[[シールド防御]]は最大Lv5に低下しており、上昇速度も遅くなっている。また、敵はどちらの技能も未修得であることが多く、それらの技能に悩まされる状況は少ない。
  
*パイロットの各能力が下方修正されている。[[ニュータイプ]]、[[念動力]]の先天技能の成長が絶望的に遅い。原作でニュータイプ能力が高いとされた[[カミーユ・ビダン|カミーユ]]や[[ジュドー・アーシタ|ジュドー]]ですらレベル30の段階でニュータイプL3。前作で念動力L9まで上昇した[[ヴィレッタ・バディム]]は'''L2'''までしか成長しない上にキャラクター辞典でも'''微弱ながらも念動力を持つ'''と書かれてしまっている有様。
+
== 話題 ==
**ただし回避補正の修正値が今回は異常に高いため、3、4程度でも恩恵は大きい。
+
*本作より登場の新規キャラは勿論のこと、既存のキャラにも援護専用台詞の他、特定の機体に乗ったときの台詞、特定武器専用台詞等の[[特殊戦闘台詞]]のパターンを大幅に収録。乗り換えや「武器名を言う・叫ぶ」といったスパロボならではの醍醐味が大きく広がった。この傾向は良くも悪くも後の作品にも受け継がれる。
 
+
*[[DVE]]が非常に多く、一部は「何故これを?」といった内容のものもあるが、本作オリジナルのものも多く存在し、別作品の固有名詞に言及したDVEも存在する。
*パイロットの[[能力]]に「[[防御]]」が追加(替わって「[[反応]]」が廃止)され、敵味方共にユニットの耐久力が底上げされた。またユニットの運動性が[[命中]]率に反映されなくなった為「[[必中]]」の重要度が高まった。これらの仕様変更により過去のシリーズ作品群と比較して[[スーパーロボット]]系ユニットが有利となった。
 
 
 
*技能ポイントシステムの仕様変更。αでは格闘、射撃に存在し、かなり際限なく上がった技能ポイントだが、今回は上限が設定され、技量以外の能力が上昇するようになった。
 
 
 
*ユニットの[[運動性]]・[[装甲]]共にαと比べると全体としてかなりの弱体化がされている。具体的には高くても運動性110、装甲1200程度。相対的にHPの重要性が増している。
 
**装甲の低さからくる防御力の問題は上記の[[防御]]以外にも、[[底力]]の効果が増したので、通常700食らっていた攻撃も、瀕死になれば10で抑えることなども可能。
 
 
 
*[[]]、[[陸]][[地形適応]]、[[ホバー]]の重要性。今回は、いずれも選択で合計3回しか宇宙で戦うことは無い。そのため地上戦での地形適応、そして飛行可能か、ホバー搭載かが重要となっている。<br />幸か不幸か武器以外には地形適応が影響しないため実質武器のみだが、ガンダム系のビーム兵器、ファンネルの地形適応の多くが空陸Bであることが響いてしまう。
 
**幸い改善するための[[A-アダプター]]はバザーが使用可能になればすぐ入手できる。
 
 
 
*一部の精神コマンドの廃止、調整。[[捨て身]]、[[復活]]、[[激闘]]、[[挑発]]等が廃止された。[[魂]]、[[信頼]]、[[激励]]の効果が変更された。魂は与えるダメージが3倍から2.5倍になり、総ダメージ量が減少。信頼の回復量が30%から2000に固定され、HPが5000程度のユニットは高い効果を得ることが出来るようになったが、逆にHPが10000を超えている一部のユニットでは効果が薄くなった。激励が自機の周囲4マスに存在するすべてのパイロットの気力を上げるように変更された。
 
 
 
*[[コンテナ]]、[[マウンテンサイクル]]の登場。マップ上に配置されているこれらの上に味方ユニット移動させることで、該当の[[強化パーツ]]、ユニットを獲得できる。<br />しかしマウンテンサイクルで入手できることは、作中で説明されず、30話後編では「これが!?」と思うようなマップ上表記となっている。
 
 
 
*[[バザー]]システムの導入。[[強化パーツ]]、一部ユニットの売買が可能。
 
 
 
*ユニットの[[改造]]が割合での強化に変更。そのため元が高い能力は良く伸びるが、低い能力は上がりにくい。
 
 
 
*武器の[[改造]]をユニット毎に行える、一括改造が導入された。本作では弱い機体ほど攻撃力が上がる上に改造費が安いため、「[[量産型|量産機]]の使い勝手が主役機を上回る」という現象が発生するが、機体性能、最強武器の威力などはまだ面目を保てている。改造費が獲得資金から考えると非常に高価なのも特徴。
 
 
 
*中ボス級の敵機や顔付きパイロットが、回避や防御をして撃墜を避けようとする様になった。このため、予想よりも手数や精神コマンドが必要になるケースも。
 
 
 
*後半の多くのボスが、HPが一定値以下で精神コマンドを使う。殆どの場合、[[根性]]、[[ド根性]]が含まれているので、数値以上にHPがあることになる。また[[必中]]も多いため、味方が[[ひらめき]]を覚えているかも重要になる。使われる前に一気に撃破もダメージバランス上難しい。
 
 
 
=== 話題 ===
 
*本作より登場の新規キャラは勿論のこと、既存のキャラにも援護専用台詞、特定の機体に乗ったときの台詞、特定武器専用台詞等の台詞パターンを大幅に収録。乗り換えや「武器名を言う・叫ぶ」といったスパロボならではの醍醐味が大きく広がった。この傾向は良くも悪くも後の作品にも受け継がれる。
 
 
*シリーズ初のゲーム中に流れる主題歌としてJAM Projectの「鋼の救世主」(タイトル曲)・「POWER」(エンドロール曲)が収録。
 
*シリーズ初のゲーム中に流れる主題歌としてJAM Projectの「鋼の救世主」(タイトル曲)・「POWER」(エンドロール曲)が収録。
*CMについては発売前Ver.は[[ロラン・セアック]]役の朴路美、発売後Ver.は[[ディアナ・ソレル]]/[[キエル・ハイム]]役の高橋理恵子がナレーションを担当。
+
*CMについては発売前Ver.は[[ロラン・セアック]]役の朴路美氏、発売後Ver.は[[ディアナ・ソレル]]/[[キエル・ハイム]]役の高橋理恵子氏がナレーションを担当。
*歴代シリーズでも群を抜いて[[バグ (ゲーム)|バグ]]が多い作品として有名。<br />『[[スーパーロボット大戦α PREMIUM EDITION]]』に収録されているバージョンではいくつかの不都合なバグが修正されている。
+
*歴代シリーズでも群を抜いて[[バグ (ゲーム)|バグ]]が多い作品として有名。廉価版となる「PS one Books」版ではいくつかの不都合なバグが修正されており、『[[スーパーロボット大戦α PREMIUM EDITION]]』にもこちらが付属する。ゲームアーカイブス版もPS one Books版準拠となっている。
 +
*生スパロボチャンネルにて寺田プロデューサーが「プロットは'''僅か8時間で決まった'''」と語っている。また、『ザブングル』や『∀ガンダム』を参戦させるにあたり、「どうすれば無理なくストーリーに登場させられるか」と寺田プロデューサーが悩んでいたところ、じっぱひとからげ氏の「'''未来にタイムスリップさせればいいんだよ'''」という鶴の一声で展開が決まったという(なお、「どうやって未来に行くんですか?」と寺田プロデューサーがじっぱ氏に聞いたところ「'''そこは[[グランゾン]]の力で'''」と回答されたという)。
 +
*製作期間は約9ヶ月。これは通常の半分の製作期間(当時)であるらしい<ref>ケイブンシャ「スーパーロボット大戦α外伝を一生楽しむ本」P102</ref>。
  
 
== 登場作品 ==
 
== 登場作品 ==
新規参戦は★の4作品。☆マークは[[プレイステーション・ポータブル|PSP]]のゲーム・アーカイブス版における携帯機初参戦作品。
+
新規参戦は★の4作品。それ以外は全て『α』からの継続参戦となる。
 +
 
 
*[[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]
 
*[[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]
 
*[[機動戦士Ζガンダム]]
 
*[[機動戦士Ζガンダム]]
87行目: 127行目:
 
*[[超電磁ロボ コン・バトラーV]]
 
*[[超電磁ロボ コン・バトラーV]]
 
*[[超電磁マシーン ボルテスV]]
 
*[[超電磁マシーン ボルテスV]]
*★☆[[銀河旋風ブライガー]]
+
*[[銀河旋風ブライガー]]
 +
 
 +
上記の他に、「[[劇場版マジンガーシリーズ]]」『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン]]』『[[MSV]]<ref>「Ζ-MSV」「CCA-MSV」「M-MSV」</ref>』の機体が登場する。
  
他、[[劇場版マジンガーシリーズ]]の機体が登場する。
+
『戦闘メカ ザブングル』など、原作の世界観の都合で参戦が難しいとそれまで思われてきた作品が"未来世界"という舞台設定の導入により多く新規参戦しており、以後の参戦の幅を広げる契機にもなった。
  
 
== 世界観 ==
 
== 世界観 ==
95行目: 137行目:
  
 
== バンプレストオリジナル ==
 
== バンプレストオリジナル ==
前作『α』に登場していたキャラや機体が続投する形で登場している。<br />そのため設定も『α』同様に「αシリーズ」独自のものとなっているのだが、『魔装機神』のキャラクターやロボットは、事典モードに置いて出典元の設定を併記する形式をとっている。<br />『超機大戦SRX』は本作以降も続投するが、『魔装機神』と『第4次』の主人公キャラは、「αシリーズ」では本作が最後の登場となった。
+
前作『α』から引き続き「αシリーズ」独自の設定となっているが、『魔装機神』のキャラクターやロボットは出典元の設定が事典モードに併記されている。『魔装機神』と『第4次』の主人公キャラは本作が最後の「αシリーズ」出演となった。
  
=== 登場メカ(オリジナル) ===
+
[[主人公]]は設定されておらず、主人公機もない。『[[無敵鋼人ダイターン3]]』の[[破嵐万丈]]が主役の位置に置かれている<ref>デジキューブ『スーパーロボット大戦α外伝 攻略本 魂!!』456頁。</ref>
本作には[[主人公]]が登場しない為、主人公機もない。
 
;'''味方機(魔装機神、超機大戦SRX、他)'''
 
:
 
<br />
 
  
{| class="wikitable"
+
=== 登場人物 ===
|-
 
! 機体名 !! 初登場
 
|-
 
| [[サイバスター]] || [[第2次スーパーロボット大戦|第2次]]
 
|-
 
| [[ヴァルシオーネR]] || [[第4次スーパーロボット大戦|第4次]]
 
|-
 
| [[グランヴェール]] || [[スーパーロボット大戦EX|EX]]
 
|-
 
| [[ガッデス]] || [[スーパーロボット大戦EX|EX]]
 
|-
 
| [[ザムジード]] || [[スーパーロボット大戦EX|EX]]
 
|-
 
| [[ジャオーム]] || [[スーパーロボット大戦EX|EX]]
 
|-
 
| [[ディアブロ]] || [[スーパーロボット大戦EX|EX]]
 
|-
 
| [[ノルス・レイ]] || [[第4次スーパーロボット大戦|第4次]]
 
|}
 
  
<br />
+
==== 魔装機神 ====
 +
;[[マサキ・アンドー]]
 +
:
 +
;[[クロ]]
 +
:
 +
;[[シロ (魔装機神)|シロ]]
 +
:
 +
;[[リューネ・ゾルダーク]]
 +
:
 +
;[[ホワン・ヤンロン]]
 +
:
 +
;[[ランシャオ]]
 +
:
 +
;[[テュッティ・ノールバック]]
 +
:
 +
;[[フレキ]]
 +
:
 +
;[[ゲリ]]
 +
:
 +
;[[ミオ・サスガ]]
 +
:
 +
;[[ジュン]]
 +
:
 +
;[[チョーサク]]
 +
:
 +
;[[ショージ]]
 +
:
 +
;[[プレシア・ゼノサキス]]
 +
:
 +
;[[セニア・グラニア・ビルセイア]]
 +
:
 +
;[[ウェンディ・ラスム・イクナート]]
 +
:
  
{| class="wikitable"
+
==== 超機大戦SRX ====
|-
+
;[[リュウセイ・ダテ]]
! 機体名 !! 初登場
+
:
|-
+
;[[ライディース・F・ブランシュタイン]]
| [[R-1改]]<br />R-ウイング改 || 本作
+
:
|-
+
;[[アヤ・コバヤシ]]
| [[R-3パワード]] || [[新スーパーロボット大戦|新]]
+
:
|-
+
;[[レビ・トーラー]]
| [[R-GUNパワード]] || [[スーパーヒーロー作戦]]
+
:
|}
+
;[[ヴィレッタ・バディム]]
 +
:
 +
;[[ロバート・H・オオミヤ]]
 +
:
 +
;[[カーク・ハミル]]
 +
:
 +
;[[ケンゾウ・コバヤシ]]
 +
:
 +
;[[安西エリ]]
 +
:
  
<br />
+
==== その他(味方) ====
 +
;[[イルムガルト・カザハラ]]
 +
:
 +
;[[リン・マオ]]
 +
:
  
{| class="wikitable"
+
==== 魔装機神(敵) ====
|-
+
;[[シュウ・シラカワ]]
! 機体名 !! 初登場
+
:
|-
+
;[[チカ]]
| [[量産型ゲシュペンストMk-II]] || 本作
+
:
|-
+
;[[サフィーネ・グレイス]]
| [[量産型ヒュッケバインMk-II]] || 本作
+
:
|-
+
;[[モニカ・グラニア・ビルセイア]]
| [[量産型グルンガスト弐式]]<br />量産型Gホーク || 本作
+
:
|}
 
  
;'''敵勢力機(魔装機神、アンセスター)'''
+
==== アンセスター ====
 +
;[[ゼンガー・ゾンボルト]]
 +
:
 +
;[[イーグレット・アンサズ]]
 +
:
 +
;[[イーグレット・スリサズ]]
 +
:
 +
;[[イーグレット・ウルズ]]
 +
:
 +
;[[メイガス]]
 
:
 
:
  
{| class="wikitable"
+
==== その他(敵) ====
|-
+
;イーグレット
! 機体名 !! 初登場
+
:ウルズが人前に姿を現すために変装した姿。
|-
+
;[[ソフィア・ネート]]
| [[グランゾン]] || [[第2次スーパーロボット大戦|第2次]]
+
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| [[セニア・グラニア・ビルセイア]] || [[スーパーロボット大戦EX|EX]]
 
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| [[ウェンディ・ラスム・イクナート]] || [[魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL|魔装機神]]
 
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;ベルゲルミル(ウルズ用)
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== 脚注 ==
:中盤以降の舞台となるイージス計画が失敗した未来の地球の事。
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== リンク ==
 
== リンク ==

2024年4月11日 (木) 09:31時点における最新版

スーパーロボット大戦α外伝
読み スーパーロボットたいせんアルファがいでん
シリーズ αシリーズ
前作 スーパーロボット大戦α
次作 第2次スーパーロボット大戦α
開発元 バンプレソフト
発売元 バンプレスト
対応機種 プレイステーション
プロデューサー 寺田貴信
じっぱひとからげ
シナリオ 寺田貴信
キャラクターデザイン 河野さち子
メカニックデザイン カトキハジメ
宮武一貴
冨士原昌幸
環望
津島直人
主題歌 「鋼の救世主(メシア)」
発売日 2001年3月29日
価格 6,980円
テンプレートを表示

スーパーロボット大戦α外伝』は「スーパーロボット大戦シリーズ」のゲーム作品。「αシリーズ」の1つ。

概要[編集 | ソースを編集]

PS1でリリースされた最後のスパロボ作品。戦闘アニメーションはパターン数・演出面共に『スーパーロボット大戦α』から更なるパワーアップを遂げている。

元々は上層部から『α』のスペシャルディスクとしての開発を要望されたが、寺田貴信Pが「どうせなら新作を作りたい」と言ってしまい、結果として急遽本作が生まれることとなった[1]

タイトルが「第2次α」ではないのは、続編を制作するならシステムに手を加えるつもりだったが、本作は従来のシステムをある程度継承しているために「第2次」を冠するべきではないと判断されたため[2]。またストーリーの舞台が未来に大きく移ることも影響している[2]

タイトルこそ「外伝」であるが、本作が初出の設定やキャラクターは後のαシリーズにも度々登場している。

2011年12月21日から2024年3月31日まで前作『α』と共にゲームアーカイブスにて配信された(当初の価格は税込1,500円)。

ストーリー[編集 | ソースを編集]

ストーリーの柱となるのは、「衝撃波からの防衛」と「未来の地球」である。前作、雷王星軌道上で決行されたブラックホール爆弾による宇宙怪獣殲滅作戦は、その余波がいずれ地球圏に到達することが予測されており、重力波を乗り切るイージス計画が立案された。しかし計画が進む最中、プリベンターはイージス計画が失敗した未来の地球に飛ばされてしまう。その荒廃ぶりに直面したプリベンターは、争乱に巻き込まれながら、現代へと戻る手段を探すことになる。

難易度ノーマル・ハードルートにおいては、前作において発生した衝撃波をイージスシステムで受け流すデモが見られるが、各スーパーロボット達から送られたエネルギーがリアル系の『機動新世紀ガンダムX』のマイクロウェーブ送信施設によって地球圏中に伝達される様子は、正にスーパーロボット大戦ならではのクロスオーバー演出となっている。

システム[編集 | ソースを編集]

新規システム[編集 | ソースを編集]

援護
COMPACT2』にて採用された新システムが好評だったため、本作にも引き続き採用された[3]。援護のON/OFFは選べるが、援護に入るユニットや武器は自動選択で変更は不可能となっている。
いわゆるエース級は援護習得が遅いor覚えないことが多く、能力の低いパイロットは援護Lvが高くなりやすいなど、習得にバリエーションが増している。
指揮官
周囲にいるユニットの命中率・回避率を上昇させる特殊技能
バザー
インターミッションでユニットや強化パーツの購入・売却が行える。売買には資金ではなくブルーストーンが用いられる。
コンテナマウンテンサイクル
コンテナは白い箱として、マウンテンサイクルはにある洞窟としてマップ上に表示される。どちらもそのマスにユニットを待機させれば中身を獲得するが、先に敵が待機してしまった場合は中身を奪われてしまう。前者には主に強化パーツなどが、後者には主にユニットなどが入って(埋まって?)いる。
なお、マウンテンサイクルの中身は難易度によって大きく変化する。

既存システムと変更点[編集 | ソースを編集]

熟練度の変更点
最終話以外の各話[4]に必ず獲得条件が設定されるようになり、獲得手段はマップ上での行動のみとなった。また、獲得ポイントは1話につき1ポイントとなり、減少することは無くなった。この仕様は以降の作品でも標準化している。
熟練度ポイントに応じて難易度が『易』『普』『難』に変化。敵の数や性能[5]、マウンテンサイクルの取得物、中盤と終盤のルート分岐に影響を与える。一方で 隠し要素に与える影響はかなり少なくなった。
特定の二機を同時撃破など察しが付くものもあるが、相変わらず獲得条件が表示されないので、攻略本などの前情報がないとほぼ手探りでプレイしなければならない問題もあった。
改造システムの変更点
  • ユニット改造は上昇値が固定値から割合に変更され、元の能力の高さに大きく左右されることになった。
  • 武器改造は武器個別の選択改造から武器全体の一括改造に変更され、改造費も高めに設定された。また、マップ兵器の多くは上昇率が最低に低下している[6]
初期火力が高いユニットは改造費が高く上昇率は低め、逆に初期火力が低いユニットは改造費が安く上昇率は高めという傾向になっているため、「量産型の使い勝手が主役機を上回る」という現象が発生しやすい。
  • 武器フル改造ボーナスの新武器の追加が無くなった。ダンクーガの「断空光牙剣」など『α』での該当武器の一部は最初から解放された状態で残っているが、多くは削除された。
  • 分離/合体関係にあるユニット・武器の改造は基本的に全て共有化された。例えばコン・バトラーVを改造した場合、バトルマシン5機にも同じ改造が適応される。
ただしGファルコンのみ改造は共有化されておらず、各種ガンダムとの合体後はGファルコンの武器のみGファルコンの改造が適応され、それ以外は全てガンダム側の改造のみが適応される。
運動性限界の変更点
どちらも命中率に対して影響を与えなくなった。
パイロットに関する変更点
  • パイロット能力防御」が登場。同時にダメージ計算式も変更されたため、火力のインフレも大きく抑えられている。
  • 精神コマンド祝福」が追加。「」など『α』から効果が変更されているものもある。
  • レベルアップ時のステータス上昇は一律ではなく、各々に設定された成長タイプに合わせて上昇するように変化した[7]。大まかにスーパー系は格闘・防御、リアル系は射撃・回避が伸びやすい傾向にある。
  • 技能ポイントシステムが命中・回避・防御にも追加された。また、格闘・射撃も含め能力上昇の上限は+50までに設定された[8]
廃止されたもの

難易度[編集 | ソースを編集]

  • 難易度は比較的高めに設定されており、熟練度はマップ開始から計画的に行動しないと取れない場面も多い。
  • ダメージ計算式の変更により10000超えのダメージを出すのにも一苦労となっている。逆に最低ダメージは多めに出る傾向にあり、低威力の武器でも素で1000前後は与えられる。距離補正も『α』と同様に大きく影響するため、長射程武器は火力面で有利になりやすい[9]
新たに導入された「防御」のパラメータや運動性の仕様変更、引き続き強力な底力の補正などにより、過去のシリーズと比較してスーパー系が有利なバランスとなっている。
  • 一部のパイロットは反撃不能時や撃墜されそうになった場合に回避や防御を選択するようになったため、過去の作品よりも倒しにくくなっている。
さらに、後半のボスの多くはHPが一定値以下になると「根性(ド根性)」などを含む精神コマンドを使用することが多く、実際は数値以上にHPがあることになる。使われる前に一気に撃破という手段もダメージバランスの関係で難しい。
  • 援護(援護攻撃援護防御一括)、指揮官技能の登場とマップ兵器を使用する敵の少なさから、味方を固めて配置する「待ち戦法」が非常に有効。ただし、後半のボス級は同様の布陣で待っている状況が多いため、いかに切り崩していくかも考えなければならない。
  • 本作は宇宙マップが最大3回と極端に少なく、全て分岐ルートのみなので一度も通らずに終わることもある。そのため、移動タイプや武器の適応[10]で地上戦が得意かどうかが重要になってくる。
宇宙世紀MSは相変わらず地上戦を苦手とするユニットが多いものの、「ホバークラフト」や「A-アダプター」などの新たな強化パーツの追加やバザーシステムの登場もあり、ある程度は改善しやすい作りとなっている。
  • ニュータイプなどの回避の補正は攻略本などで表記されている2倍の補正が実際にはかかっているため、該当技能を持つ者は敵味方共にかなり強力なパイロットとなっている。
  • 切り払いは最大Lv4、シールド防御は最大Lv5に低下しており、上昇速度も遅くなっている。また、敵はどちらの技能も未修得であることが多く、それらの技能に悩まされる状況は少ない。

話題[編集 | ソースを編集]

  • 本作より登場の新規キャラは勿論のこと、既存のキャラにも援護専用台詞の他、特定の機体に乗ったときの台詞、特定武器専用台詞等の特殊戦闘台詞のパターンを大幅に収録。乗り換えや「武器名を言う・叫ぶ」といったスパロボならではの醍醐味が大きく広がった。この傾向は良くも悪くも後の作品にも受け継がれる。
  • DVEが非常に多く、一部は「何故これを?」といった内容のものもあるが、本作オリジナルのものも多く存在し、別作品の固有名詞に言及したDVEも存在する。
  • シリーズ初のゲーム中に流れる主題歌としてJAM Projectの「鋼の救世主」(タイトル曲)・「POWER」(エンドロール曲)が収録。
  • CMについては発売前Ver.はロラン・セアック役の朴路美氏、発売後Ver.はディアナ・ソレル/キエル・ハイム役の高橋理恵子氏がナレーションを担当。
  • 歴代シリーズでも群を抜いてバグが多い作品として有名。廉価版となる「PS one Books」版ではいくつかの不都合なバグが修正されており、『スーパーロボット大戦α PREMIUM EDITION』にもこちらが付属する。ゲームアーカイブス版もPS one Books版準拠となっている。
  • 生スパロボチャンネルにて寺田プロデューサーが「プロットは僅か8時間で決まった」と語っている。また、『ザブングル』や『∀ガンダム』を参戦させるにあたり、「どうすれば無理なくストーリーに登場させられるか」と寺田プロデューサーが悩んでいたところ、じっぱひとからげ氏の「未来にタイムスリップさせればいいんだよ」という鶴の一声で展開が決まったという(なお、「どうやって未来に行くんですか?」と寺田プロデューサーがじっぱ氏に聞いたところ「そこはグランゾンの力で」と回答されたという)。
  • 製作期間は約9ヶ月。これは通常の半分の製作期間(当時)であるらしい[11]

登場作品[編集 | ソースを編集]

新規参戦は★の4作品。それ以外は全て『α』からの継続参戦となる。

上記の他に、「劇場版マジンガーシリーズ」『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』『MSV[12]』の機体が登場する。

『戦闘メカ ザブングル』など、原作の世界観の都合で参戦が難しいとそれまで思われてきた作品が"未来世界"という舞台設定の導入により多く新規参戦しており、以後の参戦の幅を広げる契機にもなった。

世界観[編集 | ソースを編集]

世界観/αシリーズへ。今作では序盤と中盤以降ではガラリと世界観が変わる。

バンプレストオリジナル[編集 | ソースを編集]

前作『α』から引き続き「αシリーズ」独自の設定となっているが、『魔装機神』のキャラクターやロボットは出典元の設定が事典モードに併記されている。『魔装機神』と『第4次』の主人公キャラは本作が最後の「αシリーズ」出演となった。

主人公は設定されておらず、主人公機もない。『無敵鋼人ダイターン3』の破嵐万丈が主役の位置に置かれている[13]

登場人物[編集 | ソースを編集]

魔装機神 [編集 | ソースを編集]

マサキ・アンドー
クロ
シロ
リューネ・ゾルダーク
ホワン・ヤンロン
ランシャオ
テュッティ・ノールバック
フレキ
ゲリ
ミオ・サスガ
ジュン
チョーサク
ショージ
プレシア・ゼノサキス
セニア・グラニア・ビルセイア
ウェンディ・ラスム・イクナート

超機大戦SRX[編集 | ソースを編集]

リュウセイ・ダテ
ライディース・F・ブランシュタイン
アヤ・コバヤシ
レビ・トーラー
ヴィレッタ・バディム
ロバート・H・オオミヤ
カーク・ハミル
ケンゾウ・コバヤシ
安西エリ

その他(味方) [編集 | ソースを編集]

イルムガルト・カザハラ
リン・マオ

魔装機神(敵)[編集 | ソースを編集]

シュウ・シラカワ
チカ
サフィーネ・グレイス
モニカ・グラニア・ビルセイア

アンセスター[編集 | ソースを編集]

ゼンガー・ゾンボルト
イーグレット・アンサズ
イーグレット・スリサズ
イーグレット・ウルズ
メイガス

その他(敵)[編集 | ソースを編集]

イーグレット
ウルズが人前に姿を現すために変装した姿。
ソフィア・ネート
メイガスがアウルゲルミルのコアとなる前の元々の姿。

登場メカ[編集 | ソースを編集]

魔装機神 [編集 | ソースを編集]

サイバスター
ヴァルシオーネR
グランヴェール
ガッデス
ザムジード
ジャオーム
ディアブロ
ノルス・レイ

超機大戦SRX[編集 | ソースを編集]

R-1改
R-ウイング改
R-3パワード
R-GUNパワード

その他(味方)[編集 | ソースを編集]

量産型ゲシュペンストMk-II
量産型ヒュッケバインMk-II
量産型グルンガスト弐式
量産型Gホーク

魔装機神(敵) [編集 | ソースを編集]

グランゾン
ネオ・グランゾン
ウィーゾル改
ノルス・レイ

アンセスター[編集 | ソースを編集]

スレードゲルミル
ベルゲルミル(量産型)
ベルゲルミル(スリサズ用)
ベルゲルミル(アンサズ用)
ベルゲルミル(ウルズ用)
アウルゲルミル

用語[編集 | ソースを編集]

アースクレイドル
アンセスター
イージス計画
プロジェクト・アーク
ムーンクレイドル
惑星ゾラ
中盤以降の舞台となるイージス計画が失敗した未来の地球の事。
アレグ基地
カエス基地
百里基地

ゲーム中データ[編集 | ソースを編集]

分類 記事
全話一覧 全話一覧/α外伝
隠し要素 隠し要素/α外伝
精神コマンド 精神コマンド/α外伝
強化パーツ 強化パーツ/α外伝
特殊能力 特殊能力/α外伝
特殊技能 特殊技能/α外伝
メカ&キャラクターリスト メカ&キャラクターリスト/α外伝
中断メッセージ 中断メッセージ/α外伝

脚注 [編集 | ソースを編集]

  1. 『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ ザ・コンプリートガイド』745頁。
  2. 2.0 2.1 デジキューブ『スーパーロボット大戦α外伝 攻略本 魂!!』454頁。
  3. デジキューブ『スーパーロボット大戦α外伝 攻略本 魂!!』457頁。
  4. 前後編ではどちらか一方という場合が多い。
  5. 熟練度の獲得状況によっては『普』表示で『易』の敵が出現するなど、表記難易度と敵の変化にズレが生じることもある。
  6. 『α』では基本的に最高に設定されていた。
  7. 過去のシリーズでもパイロットによって成長速度に差がつけられていることはあった。
  8. デジキューブ『スーパーロボット大戦α外伝 攻略本 魂!!』19頁。
  9. ファンネルなど一部の武器は距離補正が適応されないものもある。
  10. 武器以外の地形適応はバグで機能していないため。
  11. ケイブンシャ「スーパーロボット大戦α外伝を一生楽しむ本」P102
  12. 「Ζ-MSV」「CCA-MSV」「M-MSV」
  13. デジキューブ『スーパーロボット大戦α外伝 攻略本 魂!!』456頁。

リンク[編集 | ソースを編集]