シーブック・アノー
シーブック・アノー | |
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外国語表記 | Seabook Arno |
登場作品 | |
声優 | 辻谷耕史 |
デザイン | 安彦良和 |
初登場SRW |
第2次スーパーロボット大戦 第2次スーパーロボット大戦α(キンケドゥ) |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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偽名 | キンケドゥ・ナウ(クロスボーン) |
種族 | 地球人(スペースノイド) |
性別 | 男 |
年齢 |
17歳(F91) 28歳(クロスボーン) |
出身 | フロンティアIV |
所属 | 民間人⇒地球連邦軍→宇宙海賊クロスボーン・バンガード→民間人(パン職人) |
シーブック・アノーは『機動戦士ガンダムF91』の主人公。
概要
機動戦士ガンダムF91
スペースコロニー・フロンティアIVの総合高校の工業科に通う17歳の高校生で、同作の主人公。父レズリー、妹リィズとの3人暮らし。
連邦軍とクロスボーン・バンガードの戦争に巻き込まれ、仲間たちと共にコロニーを脱出しようとしたが、目の前で幼馴染のセシリーをドレル・ロナに連れさられ、その後、連邦軍の練習艦スペース・アークに収容される。
その後、艦の人員不足を補うため、新型MS・ガンダムF91のパイロットとなる。初戦で敵機を2機撃墜するなど、戦いの中でニュータイプの素質を開化させていった。別居状態の母がF91の開発に関わっており、母の開発したバイオ・コンピュータに高い適合性を見せる。
機動戦士クロスボーン・ガンダム
『F91』の続編『クロスボーン・ガンダム』では「キンケドゥ・ナウ」という偽名を使い登場。クロスボーン・バンガードのエースパイロットで、クロスボーン・ガンダムX1を駆る。
クロスボーン・バンガード再結成を決めた恋人のセシリー・フェアチャイルドに、キンケドゥ・ナウと名乗ったものである。彼女はその真意を察しきることはできなかったようだが、作中の台詞からするにトビア・アロナクスの立てた予想通りといったところか。
シーブック=キンケドゥであるのはその容姿やベラ・ロナとの関係はもちろん、「歴史の教科書にも載っていたレジスタンスのパイロット」という言及、F91部隊を見て「懐かしい」と発言(その他回想で何度かF91が登場している)等、物語の初めから細かく暗示されている。それにもかかわらず、彼自身は周りから徹底的に「キンケドゥ・ナウ」として扱われ、物語後半でベラが名前を叫ぶまで一度も「シーブック・アノー」とは明示されず、その名前を呼んだのも結局ベラだけであった。この辺りは、敵味方から「シャア・アズナブル」として扱われることが多かったクワトロ・バジーナとは対照的といえる(シャアにも「キャスバル・レム・ダイクン」という本名があるが)。
かつての優等生も10年の時を経てワイルドな宇宙海賊の雰囲気とともに大人の男としての風格を身に付けたようで、全編を通して主人公・トビアを教え導く良き兄貴分として描かれた。あるいは『クロスボーンガンダム』のもう一人の主人公とも。潜入工作・白兵戦もこなすなど、生身で戦う術も一級品である上、MSの操縦技術にも更に磨きがかかり、不利な状況においても奇策を用いた戦法で敵を撃破していく。これはクロスボーン・ガンダムの特性を活かしたものが多く、キンケドゥによってクロスボーン・ガンダムはその真価を発揮したと言っても過言ではない。
物語後半、木星側に寝返ったザビーネ・シャルとの激闘でコクピットをビームサーベルで貫かれてしまい、その状態で地球に蹴り落とされるのだが、劇中で「コクピットを貫いたビームサーベルが僅かに機体中央から横にずれている」という描写がされており、右腕を失うほどの重傷を負いながらも致命傷は避けることができた(とはいえ、横にずれているのもよく見ると若干程度のものであり、コクピットに風穴があいているほどの直撃を喰らった事に変わりはないのだが…)。更にビームシールドを用いて大気圏突入に成功、傷の治療と義手装着手術を受け(明確に描写されていないが、漂流する彼をサナリィが救出・治療したことが示唆されている)、意識不明の状態から目覚めて僅か5日足らずで戦線に復帰する、という奇跡を成し遂げる。
再登場時には流石に無茶していたらしく、再会したトビアが驚きのあまり肩を掴んだ際に痛がっており、かなり疲労した様子だったが、腕や視界のハンデも感じさせずに最終決戦ではザビーネとの対決を制し、地球に降下したディビニダドとトビアを追って本物のクラックス・ドゥガチに引導を渡す。仲間時代のザビーネとのシミュレーター成績では負けていたそうだが、技量・精神力ともに同時代ではズバ抜けたパイロットであったと思われる。
キンケドゥのその行動理念の根幹を成しているのは「ベラ(あるいはセシリー)のため」という強い意志であり、そのためならば戦争に加担することも汚れ仕事を引き受けることも厭わず、また腕を失ったことすら受け入れてみせるなど、最後までその信念は揺らぐことはなかった。相当彼女にぞっこん、もしくは一途なのが見て取れる(しかしそのセシリーとは、彼女がベラ・ロナを名乗って艦長をやりだしてからは何もなかった辺り、相変わらず真面目でもある)。「愛する人のために自分の全てを懸ける」その生き方は弟分であるトビアに多大なる影響を与え、後の彼の人生の指針となった。
エピローグで「シーブック・アノー」に戻り、「セシリー・フェアチャイルド」に戻ったベラと共に地球の緑の中へ消えた。
余談ではあるが、作中でのベラのシャワーシーンにて、ベラはシャワーに潜り込んだ人物を勝手にキンケドゥと決めつけている(実際に潜り込んだのはベルナデット)。艦長たるベラのシャワー室に闖入するという畏れ多い行為ができるのは恋人のキンケドゥくらいなのということだろう。
その後
木星帝国との戦いが終わって以降はキンケドゥの名を捨て、シーブック・アノーとしてセシリーと共にパン屋を開業。『鋼鉄の7人』では二児の父となった他、パン職人としての評判も上々であると語られている。
『ゴースト』においては『クロスボーン』本編から20年、『鋼鉄』からも17年が経過しており、50代を目前にした壮年の姿で再登場する……が、長谷川氏の絵柄もあってか、作画上はそこまで容姿の老化は感じられない(これはセシリーも同様なのだが)[1]。子供二人は共に「リガ・ミリティアに入る」と言って出て行ったため、現在はセシリーと二人暮らしの模様。「親の言うことなんか聞きやしない」と嘆いていた。この際ザンスカールに襲われ1度だけだが再びクロスボーンガンダムに搭乗、この時代では型落ちしたクロスボーンでブランクを感じない程の活躍をしその腕前を改めて披露した。
登場作品と役柄
ガンダム系主人公としてはアムロ、カミーユ、ジュドーとともに最古参で、彼らとともに一流の能力を持つ実力者である。
旧シリーズでは、その実用性は愛機であるF91の性能、または彼の能力でF91そのものの使い勝手が左右される(特に『第4次』と『第4次S』の差)というやや不安定な立場。
イベント的にも原作の短さ故に影が薄く、作品自体も参戦が減っている傾向にあるが、『機動戦士クロスボーン・ガンダム』が参戦した『第2次α』や『V』では絶大な存在感を見せつけた。
旧シリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦
- ホワイトベース隊のメンバー。セシリーの説得イベントがある。PS版では貴重なひらめきを持つため、本作では射程が短めのF91でも敵の反撃を気にせず戦えるのが利点。
- 第3次スーパーロボット大戦
- ロンド・ベルの一員。セシリーの説得イベントがある。ひらめきがあるので、終盤のボス戦では強みとなるが、SFC版ではF91のV.S.B.R.がビーム兵器扱いなので、ファンネル主体の機体に乗せたい。
- スーパーロボット大戦EX
- コーラルキャニオンでリィナを人質にとられ、ジュドーと共に敵として登場。リィナ救出後、仲間になる。
- すぐに2回行動ができるようになり、F91も強力なので十分主力となれる。空適応がジュドーより高いため、Gフォートレス形態の運用も考えるなら機体交換もあり。今回は幸運も覚えるが習得が終盤のため活用し辛い。
- 第4次スーパーロボット大戦
- 当初はロンド・ベルではなくジュドーと共にエゥーゴに参加している。エゥーゴとの共同でのノイエDCとの戦いの最中にジュドーとともに参戦し、ロンド・ベルに加わった。
- 『EX』での関係からか、ジュドーとセットで扱われているような節がある。
- ヴェスバーや分身の使用には気力が必要なのだが、気合ではなく激励を持っているためにF91と相性は良くなく、F91を気合を持つクェス辺りに奪われ、代わりにヤクト・ドーガなどに乗せられていることも。
- 他のシリーズではセシリーと深く関わるのだが、今作ではセシリーの登場がかなり遅く、最初から味方のために説得もなし、進み方によっては登場すらしないとセシリーとはあまり絡まない。
- 後半のチーム分割で万丈チームに参加する数少ないMSパイロットだが、そのせいでカロッゾやザビーネなど『F91』系の敵キャラが登場するマップではいない。以上のように今作では立ち位置が微妙である。
- スーパーロボット大戦F完結編
- 最初のシナリオで、セシリーと共に参戦する。F91は強力だが無改造のため、地形効果を使って堅実に戦うのが無難。今回はラフレシアやベルガ・ギロスは登場するものの、カロッゾやザビーネら『F91』系の敵キャラが全く出てこないので、相変わらずストーリーでの立ち位置は微妙。『クロスボーン』からのネタで、イモの皮むきをしているシーンがある他、キンケドゥの名がシーブックのキャラクター事典に伏字で記されている。。
- 能力はアムロやクワトロと並ぶほどに高い。集中がないのは残念だが、セシリーとは隣接して配置すると恋人補正が掛かるというおまけつき。補正がかかるカップルの中では最強と言える。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α(DC)
- 高い能力、粒揃いの精神コマンドと死角がない強さを持つが、アムロ、カミーユ、クワトロ、ウッソよりも参戦が遅く撃墜数を稼ぎにくいのがネック(ジュドーは参戦は同時期だが、幸運があるため、マップ兵器で資金と撃墜数を稼ぐのに使うのに向いている)。
- また、イベントが他のニュータイプほど多くないため、影が薄いのも欠点か。
- 初期作同様にセシリーの説得イベントがあるが、説得せずとも必ず自軍入りする上、彼女を説得してしまうとガンダムF90Vの入手機会をみすみす放棄することになるので、今作では説得しない方が良い。
- なお、『第2次α』でF91を持参してきたことから、F91は個人で所有していた様子。
- マチルダと写真を撮ることになった時には名乗りを上げて、セシリーに「ミーハーなんだから」と呆れられたりもしている。
- 第2次スーパーロボット大戦α
- キンケドゥとしては初参戦なのだが、『α』にてシーブックとして参戦したため、顔見知りには正体がバレバレ。また、シーブックを知るかつての仲間からも、最初のうちは「シーブック」と呼ばれていた。
- 作中の経過時間と設定年齢に凄まじい差が生じているが、「色々あって老けた」の一言で解決している。原作では徹底して「キンケドゥ=シーブック」という事は明言しなかったというのに、キャラクター事典では初っ端から正体を書かれている。
- アイビスを主人公に選ぶと、第1話で登場以降、アイビスとの絡みが多い。また、原作を再現して、3種類も顔グラフィックとカットインが用意されている。ただし、負傷した顔を包帯で隠しているバージョンだけはキャラ事典に登録されない。なお、「ノーマルスーツを着た」最終回verのキンケドゥは本作が初出である[2]。αナンバーズの名付け親という役柄も担当した。
- 地球へ落下して奇跡の生還をした後にアムロから「よく無事だったな」との問いに「何も自分が初めてではない」と言っている。これは『機動戦士ガンダム』にてアムロも大気圏突入を体験している(もちろん、彼の場合は半壊した機体ではないが)からで、アムロも「そうだったな」と返している。ただ、元々大気圏突入の機能が備わっていたガンダムに対して、緊急避難的にビームシールドを代用して突入したあたりは流石である。
- F91に搭乗している場合、戦闘時に特殊セリフが多く聴ける。ただし、能力的にはいまひとつ機体と噛みあわないのが残念。
- 第3次スーパーロボット大戦α
- 『クロスボーン・ガンダム』が参戦していないため名前こそ出てこないが、前作終了後に原作通りセシリーと共にパン屋になっていることが、居候をしていたアラドによって言及されている。また部隊名がαナンバーズなのに名付け親であった彼がいないため、封印戦争時の味方は時々彼のことを気にしている。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT
- セシリーと共に参戦。強力だが、参戦が遅い上、F91は無改造。最初は二人だけで戦うことになるので、無理は禁物。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第2部
- シーン6シナリオ「悠久なる風」より、セシリーと一緒に参戦。集中、加速、覚醒を必修し、奇跡または魂のどちらかを必ず覚える優等生。能力もジュドーと同等の高さ。
- 参戦が遅いのと熱血を覚えないのがネック。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第3部
- 第2部に比べて射撃、回避が上昇したのだが、精神コマンドが悪化。集中、加速、覚醒を必修するのは変わらないが魂もしくは奇跡の習得率がガクッと下がった。
- 熱血を覚えない仕様は変わっていないので、5パターン中3パターンも攻撃力アップ系の精神コマンドを覚えないという劣悪な扱い。エース級の能力に、ニュータイプ、防御共に最高のLv9まで伸びるだけに残念。
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 第2部シーン6からセシリーと共に参戦。相変わらず参戦は遅いが、能力や精神コマンドのバランスが良く、F91自体の使い勝手も歴代最強とも言われるほど抜群に良いため、揃って最後まで使っていける。
- 欠点らしい欠点と言えば、援護防御しか援護技能がないことくらいか。イベントも少ないが、終盤では彼とF91がロンド・ベルを救う重要な役割の一端を担うことに。
VXT三部作
- スーパーロボット大戦V
- キンケドゥとして登場。外見は原作最終話Verの右目に傷があるものになっており、時系列的にも木星戦役後となるが、原作と異なり、ガミラスの侵攻等もあって再びキンケドゥを名乗り、自発的に行動を開始してトビア達と合流する。また、音声の新規収録がされている他、カットインが『F91』を思わせる絵柄となっている。
- 『F91』の主人公だった為か、主人公扱いされており、主要なボス敵との戦闘前会話はほぼ用意されている。
- 最初は量産型F91に乗るが、中盤からX1改・改に乗る事になる。能力面では初期機体との相性からか射撃の方が高く、さらにヒット&アウェイを持っている。とは言え、数値の差は僅か1しかないため、格闘型機体でも長射程機体でも問題なく活躍できる。ただ、後述のエースボーナスを生かすならやはり格闘型の機体に乗せたいところ。参戦時期の早さや能力から後輩たちの機体に乗せ換えるプレイヤーが多く、「過去のシーブックとしての参戦時にF91を取られ続けた反動」とか「海賊らしく(後輩のガンダムを)いただいていく」などと言われたりも。
- 木星戦役後の本職がパン屋であることから、シナリオデモでは仲間達に自分が焼いたパンを振る舞うシーンもある。また待機中の服装は『F91』の時に来ていたシャツの上にクロスボーン・バンガードの紋章が入ったジャケットを着ているが、原作では木星戦役後は一回も着ていない(着たのもマザー・バンガードが健在だった頃のみ)のでオリジナル設定である。
- スーパーロボット大戦X
- 『F完結編』以来となる『F91』版での音声が新規収録されたが、発売から約半年後の2018年10月17日に辻谷氏は急逝。シーブック役としては生前最後の音声収録となった。
- シナリオでは第9話にて鉄仮面との決戦直後からの参戦となる。鉄仮面がシャアと手を組んでアクシズ落としを遂行しようとしたという設定になっているためアムロと同時代を戦ったことになっている。味方のガンダム主人公中、シャアを最もフラットな目で見ていると評されている。珍しいところとして精神コマンドで「愛」と「魂」と両方習得する。なお、スパロボシリーズで初めて「ヴェスバー!!」と叫ぶ戦闘台詞が収録、実装された。
- エースボーナスとかみ合わないのであまり意味はないが、シーブック時代の彼をクロスボーンガンダムX1に乗せるという遊びも可能である。
- 過去作では一人称が「俺」であることが多かったが、今作では原作でよく使われていた「僕」のシーンが多い
- ダウンロードコンテンツのボーナスシナリオでは前述のトトカルチョネタが拾われている。
- スーパーロボット大戦T
- キンケドゥとして登場。第6話からX1改・改に搭乗して自軍入りする。担当声優の辻谷氏は2018年に急逝されたが、生前収録された新規音声が一部使用されている。
- 今作では木星戦役後も宇宙海賊として活動を続けていた。また、コスモ・バビロニア建国戦争が本編の2年前に勃発しているため、年齢が低く設定されている。
- 本作では格闘型のMSがX1とフルクロスしかなく、中盤にX1の攻撃力が大きく強化され、フルクロスとほぼ遜色ない攻撃力を得るのでX1のままで良いだろう。
- EDではトビアにクロスボーン・バンガードの事を託し、シーブック・アノーに戻った。
単独作品
- スーパーロボット大戦64
- 『リンクバトラー』とリンクさせることで参戦する(なのでいるだけ参戦)。
- 本作でもエース級の実力を持ち、愛機F91も非常に強力。リンク次第ではセシリーと共に最初から仲間にでき、彼女とのパートナー補正も健在、かつ効果が30%と大幅アップしているため、共に出撃させれば心強い味方となる。戦力の少ない序盤は勿論、終盤まで第一線で使っていけるだろう。
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- イベント「君を見つめて」にて登場。「宿命のクロス・ファイト!」において、ザビーネと続編を意識したようなやり取りをする。
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 第2期参戦作品として登場。
- 2019年3月のイベント「鋼の魂」に合わせてΩスキル搭載型のF91が登場。演出にてボイスが収録された。辻谷氏死去後の作品のため、シーブックとしては初のライブラリ出演となる。
- キンケドゥは初期はトビアのユニットクエストに登場するNPCだったが、2017年10月に行われたスパクロ2周年記念イベント「第2回スパクロフェスティバル」に合わせてプレイアブルユニットとして登場。
関連作品
- ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス
- コスモバビロニアのアーク市に住んでいる学生。ネオ・アクシズの襲撃からF91を守るため、サナリィの工場に隠れていた。その際に父レズリーを亡くしている。
- F91との相性の良さをアムロに認められ、ゼウスのメンバーとなった。
- マサキまたはシュウの参入フラグを満たしている場合はごく僅かな期間で別れることになるが、この条件はノーヒントのため、攻略本などを見ない限りはアムロ、光太郎、ダン、シーブックの四人でアポロン総統との決戦に挑むことになる。他2人と違い標準的なレベルで仲間になるが、レベル99時点で比較した場合のステータスは実は装備の能力の高さや付加効果によって3人中最も高い。
- ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦
- パーティキャラの1人。νガンダムに乗り、仮面ライダースーパー1と共に参入する。後にガンダム・νガンダム・F91の3機を任意で乗り換えできるようになる。
パイロットステータス
能力値
UCガンダム系主人公らしく、射撃・回避・命中・反応が非常に高くリアル系エースの能力値を持つ。しかし、格闘主体で戦っていた『機動戦士クロスボーン・ガンダム』時のことは考慮されていないのか、格闘は低い傾向にある。
キンケドゥ時はシーブックのものとは違い格闘重視の能力で、自軍でもトップクラスの高さ。ベテランエースという風格が出たせいか技量も高い。射撃、回避は初期値では高いのだが、成長タイプが格闘系・万能ということで伸び悩んでしまうのが難点。 『V』では上記のようにほんの僅かながら射撃の方が高くなっているが、あくまでも誤差の範囲。技量は沖田、アムロ、隠しキャラのフロンタルに次いで自軍中4番目に高い(エースボーナスを取得するとアムロに次いで2番目に高くなる)。成長タイプが万能型・回避になったことで第2次αと違い回避も高水準のまま成長していく。
精神コマンド
気合、覚醒を覚える傾向にある。F91のヴェスバーに気力制限がある場合、気合が重宝する。
- 第2次
- 根性、直感、疾風、ひらめき、熱血、目眩まし
- 第2次(PS版) / 第3次
- 加速、ひらめき、根性、熱血、ド根性、気合
- 第2次G
- 根性、気合、熱血、友情、信頼、覚醒
- EX
- 友情、熱血、加速、覚醒、幸運、てかげん
- 第4次
- 集中、根性、信頼、熱血、激励、魂
- 第4次S
- 集中、根性、信頼、熱血、気合、魂
- F完結編 / 64
- ひらめき、熱血、信頼、てかげん、覚醒、魂
- リンクバトラー
- ひらめき、てかげん、熱血、覚醒、魂、信頼
- α
- 集中、ひらめき、熱血、気合、覚醒、魂
- 第2次α
- 集中、ひらめき、加速、気合、熱血、魂
- 戦闘に便利な精神コマンドを取りそろえる。成長タイプにより回避が伸び悩むので、そこは集中でフォローしたいところ。
- IMPACT
- 集中、狙撃、ひらめき、熱血、幸運、覚醒
- V、T
- 不屈、集中、直感、分析、狙撃、魂
- 同作のトビアと違い、オーソドックスなラインナップ。狙撃は射程の短いクロスボーンガンダム向き。加速が外れた為強化パーツでフォローしたいところ。第2次αと違い回避も高水準に成長するので、集中を使えば大抵の雑魚の攻撃は回避する。
- X
- 不屈、集中、直感、突撃、魂、愛
- 前述のように魂と愛の両方を覚える。ちなみに、習得レベルはどちらも同じ。
- 上記の通り、本作のシーブックは「気合」(または「気迫」)を覚えないため、愛の気力上昇分を有効活用したい(習得Lvの関係から終盤限定だが)。
- X-Ω
- 加速、熱血、覚醒
特殊技能(特殊スキル)
NTレベルが高レベルまで育つため、命中・回避が非常に高い。
- 第2次(PS版)・第3次(PS版)
- ニュータイプL5、シールド防御L5、切り払いL5
- EX(PS版)
- ニュータイプL8、シールド防御L8、切り払いL8
- 第4次(S)
- シールド防御L6、切り払いL8、ニュータイプ
- F完結編、64
- ニュータイプL9、シールド防御L9、切り払いL6
- α
- ニュータイプL8、シールド防御L5、切り払いL9
- 第2次α
- ニュータイプL8、シールド防御L3、切り払いL5、強運
- さすがに主人公格であるためニュータイプLvの伸びは良い。コックピットを刺された上に半壊したクロスボーン・ガンダムで大気圏突入してもなお生存したからか強運を覚える。
- IMPACT
- ニュータイプL9、防御L9、援護防御L1
- 原作でビルギットやセシリーを庇いながら戦っていたことを考慮してか、援護防御を覚える。
- V
- ニュータイプL9、底力L7、ヒット&アウェイ
- 『V』ではニュータイプがL9まで上がる。高レベルの底力と合わせて非常に生存率が高い。ヒット&アウェイも便利。
- X
- ニュータイプL9、気力限界突破L2、底力L5、ヒット&アウェイ
- 後の宇宙海賊時代を連想させる内容になっており、優等生の「見本」というべき彼の人物像とは少し離れたラインナップである。
- T
- ニュータイプL9、底力L7、ダッシュL1
- 『V』時代と比較すると、ヒット&アウェイがダッシュに変更された。これにより、切込み型の機体であるX1との相性が更に向上した。
- 本作ではリアル系エースクラスでも終始被弾率が高いため、『V』の時以上に高レベルの底力が有効に機能する。
小隊長能力(隊長効果)
- クリティカル率+10%、命中率+10%
- 『第2次α』での能力。
エースボーナス
- 格闘武器の射程+1、技量+20
- 『V』、『T』にて採用。大幅な技量向上を活かすために再攻撃を習得させたい。
- 『V』では初期搭乗機の量産型F91では前者を活かし辛いので、格闘向きの機体が参戦するまではトビアからX1を借りるのも手。
- 射撃武器の射程+1。攻撃を回避すると本来の気力増減に加えて+3
- 『X』で採用。射程が長くカウンター属性のV.S.B.Rを持ち、気力130でリミッター解除するF91に噛み合ったボーナス。
- F91は射撃主体の機体なので、本作では前作とは異なり乗り換えは特に考え無くても良いが、長射程の射撃武器が充実しているHi-νガンダムともかなり相性が良い。
パイロットBGM
- 「颯爽たるシャア」
- 旧シリーズで主に採用。
- 「F91ガンダム出撃」
- 『F完結編』、『64』で採用。
- 「君を見つめて -The time I'm seeing you」
- 『COMPACTシリーズ』及び『IMPACT』で採用。
- 「クロスボーン・ガンダム」
- 『第2次α』では『SDガンダム Gジェネレーション』シリーズ版をベースにアレンジされたものが使われている。
- 『V』『T』では『機動戦士ガンダム EXTREME VS.』シリーズ版が使用されている。
人間関係
家族
- レズリー・アノー
- 父で47歳。コロニー公社で働いている港湾建設作業員。妻とは別居状態だが、研究に対する情熱を理解し、サナリィに行くことを許していた。
- セシリーを連れ戻そうと単身敵地に乗り込んだシーブックを逃がすために負傷し、F91のコクピット内で息絶えた。
- SRW未登場。『ヒーロー戦記』では故人として名前のみ登場。
- モニカ・アノー
- 母親で44歳。サナリィ所属のコンピューター技師。F91のバイオコンピュータの開発に関わっていた。クロスボーンの襲撃後に息子達と再会した。
- シーブックとリィズは仕事に没頭する母親に不満を持っており、再会当初は反感を持っていたが後に和解。最終局面では宇宙に投げ出されたセシリーを捜すシーブックに助言を与えた。
- SRW未登場だが、『第2次α』では終盤の決戦でαナンバーズを見守る人々の中にリィズと共にいることがシーブック(第2次αではキンケドゥであるが)の口から語られている。
- リィズ・アノー
- 妹。小学4年生で繊細な心を持つ少女。ガンダムF91のバイオ・コンピュータの配線の秘密を解く。
友人
- セシリー・フェアチャイルド
- 同じ高校の普通科の生徒で学園のマドンナ。
- 実はロナ家の娘「ベラ・ロナ」であり、そのために一度は敵同士となってしまうが、再び仲間となってからは彼女の苦悩を理解し、次第に心を通わせてゆく。
- 『クロスボーン』では宇宙海賊クロスボーン・バンガードのリーダーで、キンケドゥの恋人[3]。母艦となるマザー・バンガードの艦長でもある。
- アーサー・ユング / ジョージ・アズマ / ドロシー・ムーア / ドワイト・カムリ / サム・エルグ
- シーブックの友人達。序盤にクロスボーン・バンガードの攻撃で死亡したアーサー以外はシーブックと行動を共にしてスペースアークの支援などを行なった。
- 『機動戦士クロスボーン・ガンダム』では家族と同様に特に消息は描かれていない。
地球連邦軍・レジスタンス
- レアリー・エドベリ
- 練習艦スペースアークの女艦長。作中に登場する連邦軍人としては優秀な人格者であり、シーブックらの理解者でもあった。
- コズモ・エーゲス
- 連邦軍の元大佐。フロンティアIVにおける反クロスボーン・バンガードのレジスタンスのリーダーであるが、常に感情的な上やたらと威張り散らしており、シーブックらも内心嫌っていた。SRW未登場。
- 漫画版ではレアリーのポジションに置かれ、やや強引なところはあるものの良識的で気さくな人物へと性格が変更された。破天荒なシーブックと漫才じみたやり取りをしたり、とっつぁんと呼ばれたりと関係は良好。
- ビルギット・ピリヨ
- 連邦軍のパイロット候補生で、先輩として組む。バグの攻撃によって戦死する。
- ハリソン・マディン
- 地球連邦軍所属。木星帝国の謀略により、お互い顔を知らないまま対決。結果としてキンケドゥに敗北したものの、互いの腕前を認め合う。最終決戦ではキンケドゥを援護する。
クロスボーン・バンガード
- カロッゾ・ロナ
- セシリーの実父であり宿敵。
- ザビーネ・シャル
- 本編では明確に対決する場面はなく、ザビーネの存在も認識していない。一応、建国戦争時は何度か戦ったライバルとされている。
- 『機動戦士クロスボーン・ガンダム』では最初は手を組んでいたが、後に決別。死闘を繰り広げる。彼との戦いで右腕を失い、顔にも傷を負った。
- アンナマリー・ブルージュ
- 本編では仲間となるが、共闘期間は短い。
- ドレル・ロナ
- 『第2次α』ではカロッゾの二の舞になろうとしている彼を説得した。
新生クロスボーン
- トビア・アロナクス
- 弟分。キンケドゥの誘いに応じ、クロスボーン・バンガードのメンバーに名を連ねた。後にキンケドゥから「全て」を受け継ぐこととなる。
- 『X』にてシーブックとして『鋼鉄の7人』でのトビアと共演。トビアに「歳もあまり変わらないから、呼び捨てでいい」と言ったが、彼から謹んで遠慮されている。
- ウモン・サモン
- 仲間。ハッタリも多いが、そのキャリアに裏打ちされた実力を持つベテランパイロット。
木星帝国
- クラックス・ドゥガチ
- 木星帝国の首魁。キンケドゥたちが倒すべき最終目標。
- ギリ・ガデューカ・アスピス
- 木星帝国死の旋風隊の一員で年若いニュータイプ兵。一時はキンケドゥを追い詰めたこともあったが、技量と経験に勝る彼に敗北を重ねる。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
- アムロ・レイ
- 『第2次α』では『α』以来の再会を喜んでいた。また大気圏突破から重傷を負いながらも生還した際には上述のやり取りをする。
- 『V』においてはキンケドゥにとって100年前の人物となる。トビア達がアムロの亡霊とも言える存在に苦戦していた際、ヤマトとともに救援に現れて共にこれを撃破した。後に(別世界の存在ではあるが)本物のアムロと出会う。
- シャア・アズナブル
- 『IMPACT』『第2次α』『X』で敵対する(第2次αではキンケドゥとしてであるが)。
- 『第2次α』では他のガンダム系主人公らと同様に彼を否定し、戦闘中の特殊な台詞も用意されている。偽名を名乗って新たな活動を行い、後継者たるニュータイプを見出し、途中で行方不明になるという点で共通している両者であるが、復帰後に採った道は全くの正反対であり、シャア自身もそれを暗示した言葉を言っている。
- 『X』ではカミーユやアムロと違い、シャアに対して深い関わりを持たないが故の視点でシャアを糾弾する。
- ジュドー・アーシタ
- 兄としての立場にあるがゆえか、割と行動を共にすることが多い。『第2次α』にて、『α』以来の再会を果たした際には「老けた?」などと言われてしまう。
- チェーン・アギ
- 『IMPACT』では完成したばかりのνガンダムを見学していた際、そのスペックについて彼女から説明を受ける。
- フル・フロンタル
- 『V』では彼と初めて交戦した際、かつて戦った仮面の男を想起している。
- ベルリ・ゼナム
- 『X』では遥か未来のガンダムパイロットとして、よき後輩分となる。
- コウ・ウラキ、デュオ・マックスウェル、カトル・ラバーバ・ウィナー
- 『第2次α』では彼らとともに芋や人参の皮剥きを担当した。
- アルゴ・ガルスキー
- 『T』ではハーロックと同じく宇宙海賊の同志。
スーパー系
- ロム・ストール
- 『IMPACT』ではアインスト空間からの脱出ポイントを捜索していた際、彼から「人々の心に応えてくれる剣」として剣狼を貸し与えられた。
- ガデス
- 『IMPACT』では彼が絶命間際に吐露した「永遠の命」への執着心に、カロッゾと同質の妄執を感じ不快感を露わにする。
- 兜甲児、剣鉄也、流竜馬、神隼人、司馬亮
- 『α(DC)』では全ての使徒を殲滅したNERVの今後の動向について、彼らと濃密なディスカッションを行なう。
- 流竜馬
- 『V』ではエンケラドゥスにて出会って以来、付き合いの長い戦友となる。西暦世界にて木連に囚われた際、他の仲間を救うために彼や古代進ともに脱出した。竜馬が隼人や弁慶と合流できた際は、張り詰めることの多かった彼が笑顔になれたことを喜んだ。
- 『T』では時系列上先輩となるため、彼を「さん」付けで呼んでいる。
- 剣鉄也 (真マジンガー)
- 『V』では竜馬と同じく序盤からの戦友。しかし彼が離反した際は、その意志の強さから激突は免れないだろうと予感していた。
- 神勝平
- 『V』DLC「月光の照らす未来」では、自分の生命を捨てるかのような無謀な戦い方が目立つ彼の危険性を指摘。ホイ・コウ・ロウとの戦いの罠により人質とされた連邦兵達を救うため、敢えて冷酷な振る舞いをし、勝平に生命を捨てるのではなく、命を懸けて戦うことを思い出させた。
- ホイ・コウ・ロウ
- 彼の卑劣な戦い方をドゥガチと同じだと断じ、激しい怒りを向ける。
リアル系
- ヤマトクルーの面々(古代進、森雪等)
- 『V』では地球を救うため、彼らとともにイスカンダルを目指す。同じ新正暦世界出身ということもあり、基本的に一緒にいることが多い。本編の描写から、戦闘時以外はヤマトに乗艦しているようだ。DLC「男達の戦場」では、連携の取れない即席の機動部隊に不安を持っていたが、戦術長として覚悟を持って竜馬を守った古代の姿を見て、部隊が団結していけることを確信した。また、なかなか進展しなかった古代と森がやっと恋人関係になった際には、お互いの呼び名について周囲とともに冷やかした。
- ガミラス軍
- 『V』では、遊星爆弾によって地球を死の星へ変えた彼らに対して怒りを燃やす。特殊戦闘台詞も存在する。
- キャプテンハーロック
- 『T』ではアルゴと同じく宇宙海賊の同志。
- 大山トチロー
- 『T』では彼にX1をチューンしてもらう。
バンプレストオリジナル
- リシェル・グレノール
- 『EX』では彼にリィナを人質に取られマサキ達と戦わされる羽目になる。
- アイビス・ダグラス
- 『第2次α』では、序盤から常に親身になって彼女をサポートし続けた。
- アラド・バランガ
- 『第2次α』のED後から『第3次α』の間まで、居候していた。
- イーグレット・イング
- 漫画『ロストチルドレン』での居候。
- 叢雲総司
- 『V』では同じ新西暦世界の出身であり、ヤマトクルーの面々と同じく一緒にいるシーンが多い。ソウジも木星戦役の英雄でもあるキンケドゥに対しては、軽口を叩きつつも信頼と敬意を寄せている。
- 如月千歳
- 総司と基本的な立ち位置は同じ。彼女もまた信頼の厚い戦友となる。
名台詞
機動戦士ガンダムF91
- 「F91ガンダムは、シーブック・アノーでいきます!」
- 出撃時の台詞。
- 「だってよ……アーサーなんだぜ……?」
- 友人アーサーが攻撃に巻き込まれて死亡し、彼の死を受け入れられず、もう一人の友人であるアズマに「もう楽にしてやろうぜ」と言われた際の台詞。
- 不思議と一部で有名になってしまっているこの台詞だが、(同名のキャラが多数出たことはあれど)スパロボにこのアーサーが登場したことは現在まで一度もない。
- 「大人の都合だけで殺されてたまるか!」
- コロニーから脱出する際に叫んだ一言。
- 「子供を盾にするだと……本当か!?」
- ガンタンクR44で仲間と脱出しようとするのを邪魔した上、「子供を盾にすれば敵は攻撃しない」とのたまう連邦軍人への怒り。F91の時代における連邦軍の弱体化と腐敗が感じられる一シーン。しかし『機動戦士Vガンダム』の時代では軍人としての責務を果たさない連邦軍人が大部分を占めるなど腐敗が更に深刻化し、彼らは抵抗しているだけまだマシという凄まじい事態に陥っている。
- 「逃げまわりゃ、死にはしない!」
- 出撃時につぶやいた台詞。ゲームでは回避時の台詞に採用されている。
- 「パイロット適性の高い人のことだよ」
- リィズに「ニュータイプとは何者なのか」と問われての返答。この時代ではニュータイプの概念が変わってきているようである。
- 「誰かがやるしかないでしょう? サナリィにいたF91の開発チームは、みんな逃げちゃったんですし」
- F91の整備を手伝っていることを皮肉られての返答。
- (セシリー……軍事力を持って出てきた者は武力制圧しか考えないという事を何故分からないんだ!?)
- 制圧されたフロンティアIVにて行われたカロッゾの演説を聞いて心の中で呟いた台詞。実際、カロッゾはこのシーブックの言葉以上の武力による愚挙を引き起こしてしまう。
- 「この……ジジイが!!」
- レジスタンスのリーダーであるコズモ・エーゲス元大佐の傲慢すぎる態度に毒づいた台詞。
- 「こいつは……強力すぎる!」
- V.S.B.R.で初めて敵機を撃墜し、戦慄する。V.S.B.R.の威力を端的に表した名言。
- 余談であるが、阪田雅彦氏によると、シーブックを演じる辻谷耕史氏に「ヴェスバー」の台詞を入れてもらったものの、発音のし辛さにより、戦闘台詞を没にしたという逸話を持つ[4]。そのため『第2次α』でもこの台詞を言う。
- 「いいんだよ……セシリーはここにいてもいいんだ……」
- クロスボーン・バンガードを裏切りスペースアークにやってきたセシリーを迎えた時の台詞。
- 「あの光、僕には宇宙を汚す物の怪に感じられるな」
- 物語終盤、ラフレシアの気配を感じ取っての一言。
- 「なんとぉ!」(原作) / 「なんとぉーっ!」(ゲーム)
- ラフレシアの攻撃を回避しきれず、 F91の左腕を破壊されてしまった際に言ったセリフ。スパロボでは被弾時ではなく回避の際に発する。『X』ではビームサーベルで斬りつける際に発する。
- 上記の通り、原作ではそこまで大きな声を張り上げて発したセリフではないのだが、ゲーム作品ではやたら気合の入ったセリフとして音声収録されている事が多く、シーブックといえばこれ、という感じで印象に残る人も多い。
- ちなみに『重戦機エルガイム』のダバ・マイロードや『無敵鋼人ダイターン3』の破嵐万丈も同様のセリフを発しており、富野作品ならではの言い回しともいえる。
機動戦士クロスボーン・ガンダム
- 「おまえのとるべき道は2つある。ひとつは何も聞かずに地球へ帰り、全てを忘れ、貝のように口をつぐむ事……。そしてもうひとつは、われらと共に……真実に立ち向かうことだ!」
- 木星帝国の真実を知り、殺されそうになったトビアを救った直後、トビアに投げかけた言葉。この言葉をきっかけに、トビアはクロスボーン・バンガードに参加した。
- 続編である『ゴースト』『ダスト』(いずれもSRW未参戦)でも類似した台詞が登場しており、『クロスボーン』シリーズのお約束とも言える流れになっている。
- 『第2次α』ではDVEで再現。
- 「おれはそんなベラの力になると決めた。それが独善でも偽善でも、おれには関係ない! たとえ自分のしていることで地獄に落ちようとも――おれは彼女を守り続ける! それだけだ!」
- 帝国基地への潜入中、木星圏、そして戦争の現実を目の当たりにしてしまい、それまで積み重ねてきた「敵を殺さないのはただの独善なのではないか」という疑問を爆発させてクロスボーン・バンガードのやり方を非難したトビアに対し、キンケドゥがベラの過去と、彼女が不殺を貫き闘い続けようとする理由を説明した上で、最後に返した言葉。
- ベラを庇うように自らの想いを切々と語る様は、トビアの心を動かし、認識を改めさせた。
- 「自分の命すら大事だと思えないから人の命を奪うっ! なぜ部下の命をすらたやすく切り捨てる男が、人類すべてのことを考えられると思う! 死を強いる指導者のどこに真実があるっ! ねごとを言うな!」
- 帝国の基地に侵攻した際、基地自爆寸前になお、自爆阻止を阻もうとする木星の兵士達に向かって。
- 「マシンがよくても、パイロットが性能をひき出せなければ!」
- 連邦軍のF91部隊を相手取った際に。エースとしての貫録を感じさせる、そして試作機の性能を限界まで引き出したキンケドゥだからこそ言える台詞である。ゲームに登場した際もよく口にしている。
- 「あんたが初めてだぜ! おれにクロスボーンのシールドを使わせたのはっ!」
- そして上の直後の対ハリソン戦にて。キンケドゥ、そしてその相手をしたハリソン双方の腕の良さを如実に表した言葉。
- 「そして…俺達の切り札はクロスボーン・ガンダムなんだ! 奇跡を見せてやろうじゃないか!」
- 最終決戦前、「この状況をひっくり返せる奇跡的な切り札があるとは思えない」と嘆くバーンズに対して。『第2次α』では「奇跡を~」の部分のみDVE。
- 「おれは――まだ、キンケドゥ・ナウだからな……。行かなくちゃ……。セシリー・フェアチャイルドを取り返さなくちゃいけない……おれに――とってははじめからそのための戦いだった。木星帝国なんかどうでもよかったのかもしれない――だけど、戦争は終わらせなくちゃいけない――彼女が戻ってこれないから……」
- 最終決戦前、「シーブック」に行かないでほしいと告げるベラに対して。
- 「おまえが――最も支配者にふさわしいと言った女性はな――支配など正しいとは思っていない! 支配をよしとしない者が最も支配者にふさわしいのなら、それを望む者は支配にふさわしくはないことになる。貴族主義ははじめからまちがっていたんだよ……ザビーネ」
- ライバル、ザビーネ・シャルの今際の際にて。
- 「そうだな……俺は、山道を歩いて、雨露をすすって、好きな女を抱いて……もう一度じっくり考えてみるさ……。もともと人間が何だったのかを。そのための時間はいくらでもあるから」
- エピローグにて、トビアにこれからどうするのかと訊ねられて。
- 「……おかえり、セシリー」
- 最終話にて、「シーブック」と呼ぶベラに対して返す。本当の意味で『F91』の物語が終わったことを象徴する台詞。
その他
- 「仕方ねぇ! 少し借りるぜ!」
- 『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』(SRW未参戦)において、クロスボーン・ガンダムX0に搭乗した際の台詞。この後、20年のブランクをものともせずザンスカール帝国軍のMS部隊を蹴散らしていく。
- …のだが、『V』において、他人の機体に乗り換えるプレイヤーが頻出したため、ネタ的な意味で扱われる場合も。
スパロボシリーズの名台詞
戦闘台詞
- 「鉄仮面の亡霊め!!」
- 『第2次α』にて、カロッゾ・ロナの亡霊としてのラフレシアとの特殊戦闘台詞。
- 「人間だけを殺す機械など!」
- 同じく『第2次α』にて、バグとの特殊戦闘台詞。
- 「クワトロ大尉!地球を潰すことに何の意味があるっ!?」
- 『第2次α』におけるシャアとの特殊戦闘台詞。
- 「セシリーのため…俺は何度でもキンケドゥになる!」
- 『V』の汎用台詞。
- 「F91は、キンケドゥ・ナウで行く!」
- 『V』『T』での量産型F91搭乗時の台詞。
- 「あの戦いが終わっても、帝国は何も変わっちゃいない!」
- 『V』の対木星帝国特殊戦闘台詞。
- 「ガミラス…! 決して許さない!」 / 「地球にしたことのツケは必ず払わせる!」 / 「地球人はまだ健在だ! それを教えてやる!」
- 『V』の対ガミラス軍特殊戦闘台詞。
- 「悪くない武器だな、トビア!」
- 『V』にて、X1改・改及びX1フルクロスのピーコック・スマッシャー、ムラマサ・ブラスター使用時の台詞。原作ではこれらの武器を扱ったことが無いため台詞回しは良いのだが、後者は元々キンケドゥ用に開発されたと思わしき節が存在する…。
- 『T』では、大山トチローに頼んで制作してもらったため使われない。
旧シリーズ
- 「まずは戦うふりをして、みんなに説明しよう。そうだな…さやかさんが一番、話が通じそうだ。オレが話してみる」
- 『EX』第7or8話「コーラルキャニオン」で、リィナを人質にとられ、やむを得ず戦う事情を話そうとする。
- 確かに、さやかなら気が荒いマサキや甲児よりは話しやすいだろう。
αシリーズ
- 「どこまで出来るか分かりませんが…俺で良ければ」
- 『α』第25話(宇宙へ向かうルート)「クロスボーン・バンガード」で初戦闘を終えた後、「F91のテストパイロットとしてリガ・ミリティアに協力して欲しい」というゴメスからの提案を受け入れ、セシリー奪還のために戦う意思を固める。
- (クロスボーン・バンガードに連れ去られたセシリーを取り戻すには…俺がF91を使いこなせるようになるしかない)
- 『α』第26話「紅いエヴァンゲリオン」のランバ・ラル隊戦で、宇宙へ向かうルート以外を経由した場合に発生するモノローグ。コウからの気遣いを受けた後、初の重力下戦闘へと果敢に臨む。
- 「…地球圏の混乱を目論む木星帝国と言った方が相応しいな」
- 『α』第38話「帝国の女王」or第37話「木星からの逃亡者」にてジュピトリアンが女王がトップにいることを知った時の言葉であるが、まさか『第2次α』でその木星帝国と戦うことになろうとは彼も思わなかったであろう。
- 一応、『α』の時点ではただのお遊び的な台詞だったと思われる。
- また、『スーパーロボット大戦α攻略本 魂』において、寺田プロデューサーも「なお、シーブックが木星帝国と発言するシーンがありますが、クロスボーンガンダム参戦の前振りではありません」と発言しているので、やはりこの時点では参戦させる予定はなかったのだろう。
- 「ぜい弱だと!? それは仮面を捨てられない貴様のことだろうが! そんな人間に地球圏を粛清する権利はない!!」
- 『α』の終盤でカロッゾと戦闘した時の台詞。「ぜい弱な者はこれからの時代を生き抜けん」と述べた彼を上の台詞で断じた。
- 「流石に、マジンガーZやコン・バトラーVにドクロマークを付けるわけにはいかないだろう?」
- 『第2次α』アラド編第20話「ミッション・イミテイション」orアイビス編第19話「勇の戦い」より。甲児や豹馬に「海賊をやるなら誘って欲しかった」と言われた時に返した台詞。まんざらでも無さそうな甲児にデュオは「それで鎌を付けたら機械獣だぜ」とツッコミを入れていたが、後年本当にドクロのついたマジンガーが参戦することになる。
- 「見損なったよ、クワトロ大尉。あんたがシャアに戻ったのはこんな事をするためだったのか!」
シャア「ならば、どうするというのだ?シーブック・アノー」
「決まっているさ。クラックス・ドゥガチと手を組むような男を俺は認めるわけにはいかない!」
シャア「失望したのはこちらだ。少しは大人の見方が出来るようになったと思っていたが…。結局はお前も大局で物を見ることは出来ないようだ!」
「それこそ理屈だ!俺は目の前の人の死を見過ごせるほど達観はしていない!」 - 『第2次α』リアル系38話「星の屑再び」におけるシャアとの戦闘前会話。
- 「シャア!俺はお前を倒す事をためらいはしないぞ!」
シャア「どうやら、その言葉は強がりではないようだな…」
シャア「キンケドゥ…その名は偽りの仮面にはならずお前を強くしたようだ…」
「あんたはどうなんだ!?赤い彗星に戻ったのは、全てにケリをつけるためではなかったのか!?」
シャア「その通りだ。だから、私に退く事は許されんのだよ!」 - こちらは『第2次α』ハマーン休戦ルート54話「逆襲のシャア」もしくは拒絶ルート「BEYOND THE TIME」におけるシャアとの決戦時における戦闘前会話。共通点の多い彼らだが、進む道は明確に違った。
COMPACTシリーズ
- 「まるで昔の怪獣映画だ」
- 『IMPACT』第3部銀河決戦篇第2話「生命の種子が呼んだもの」より。植物惑星に出現したギルギルガンを目の当たりにして、ストレートな感想を述べる。
- 「みんながみんな、地球の重力に引かれている訳じゃあるまいし」
- 『IMPACT』第3部銀河決戦篇第20話「復讐鬼たち」より。あらゆる敵勢力が地球に集う状況に疑問を感じて発した台詞。
VXT三部作
- 「木星圏のガミラスを倒しても、それで事が済んだわけじゃない」
「人類の生まれた星…地球が滅んでいくのをこの木星から眺めるだけなんてのは我慢ならないからな」 - 『V』第4話「木星戦線、異常あり」エンドデモにて、トビアとともにヤマトに乗艦し、イスカンダルへ向かう決意をした際の台詞。
- 「こんな状況だからな。少しでも動けるものは誰かのために自分にできる事を見つけるべきだ」
「俺達も、そう生きる…。それが終わるまで、彼女はベラ・ロナで俺はキンケドゥ・ナウだ」 - 上記と同じく第4話の台詞。浮遊大陸のガミラス前線基地を壊滅させたものの、未だ地球は瀕死の状態であり、またガミラスの影響が強かった木星圏の人々も非常に不安定な状況下に置かれたままである。自分の為すべきことを為すため、彼と彼の愛する女性は再び「宇宙海賊」として戦うことを決意する。
- 「91年ぶりに新造されたガンダムに乗ってたんだ。少しは詳しくもなるさ」
- ソウジ編第8話「大宇宙の墓場」」orチトセ編第8話「ガミラスの使者」より。刹那とトビアとの対話の中、ガンダムについて語った時、主人公に「ガンダムマニア」or「ガンダム好き」と聞かれての返答。
- 「あの箱は、絶望であり、希望でもあった…。地球と宇宙がわかり合う事が出来た時にそれは初めて戦争を終わらせる力になるんだ」
- 「俺達の獲物にピッタリだな」
- シークレットシナリオ「長き旅路を支えるもの」より。補給物資が不足気味でかつ精鋭ともいえるガミラス総統親衛隊と戦闘に入る。普通なら激戦を覚悟するものだが前職の「宇宙海賊」の血が湧だつのだった。
- ちなみにこの台詞と同時に「クロスボーン・ガンダム」が流れる。
- 「食べる…という生きていく上で当たり前の行為に触れていたかったんだ」
- ヤマトルート第45話「人の生きる意味」にて、パン屋になった理由を問われての回答。『自分が焼いたパンを若いパイロットに振る舞い、“命”について語る』というのは『ゴースト』(SRW未参戦)を意識したシーンとも見える。
- (ザビーネ…。お前達が地球をすてるのであれば、それはそれでいい…)
(だが、人間である事は捨てるな…。俺達はまだ…その域にまで達していないんだ…) - 上記台詞の後。貴族主義という妄執に囚われ自己を見失い、あろうことか地球を死の星に追いやったデスラーに忠誠を誓い、暴走を続けるかつての宿敵への想い。
- 「ザビーネ…。結局、貴族主義という妄執に囚われ…、そして、死んでいったか…」
(世界を統べる正しい方法…。歴史の中でも、その答えは出ていない…)
(だが、ザビーネ…。かつておまえが最も支配者にふさわしいと言った女性は支配など正しいとは思っていなかった…)
(貴族主義に未来はない…。地球にも…そして、宇宙にもだ…) - ザビーネとの最終決戦後の台詞。原作の台詞をアレンジしている。最終的に和解することができた宇宙世紀世界のネオジオンと違い、最後まで敵対して死んでいった宿敵に向けて。
- 「この状況で、そんな事にこだわるとは相変わらずの執念深さだな!」
「そんな男に俺とセシリーの未来を潰させてなるものか!!」 - ガミラスとの最終決戦時、復活したドゥガチとの戦闘前会話。時空融合によって地球が消滅の危機に晒されているにも関わらず、あくまでも個人の私怨のみに囚われて戦いを続けるドゥガチに対し、キンケドゥは愛する女性との未来のため、最後の戦いを挑む。
単独作品
- シーブック「何も海賊全てがそうとは言えないのさ」
ザビーネ「海賊に興味でも持ったか?」
シーブック「冗談だろ」
ザビーネ「もしそうなったら、私がお前を撃ってやるよ」 - 『CC』でのイベント「宿命のクロス・ファイト!」にて。シャレになっていません。
- 「ヴェスバー!」
- 『X』にて、V.S.B.R.使用時の台詞。辻谷耕史氏は発音しづらいという理由で今まで「ヴェスバー」の戦闘台詞の収録を拒んでいたが、『X』にて遂に収録されることになった。
- 「そんな事をして何の意味がある! 答えろ、シャア・アズナブル!」
「何が赤い彗星だ! 自分の弱さを誰かの犠牲で乗り越える人間に人類の未来を口にする資格があるものか!」 - 『X』対ミスルギルート第33話「シャアの迷い」にて、自分の迷いを振り切るためにカミーユを手に掛けようとするシャアに対して、シャアとの接点を持たないが故に直接的に批判する。
スパロボシリーズの迷台詞
- 「では、別れの挨拶は海賊らしく、俺がいただいていく!じゃあな、みんな!」
- 『V』中断メッセージにて、他人の名言を「いただき」つつ。
- 「お、おい、おい…プレイヤー! 何してるんだよ! こんな所で…おい! 冗談やってる時じゃないだろ!? ゲームを続けてくれ!」
「だってよ…スパロボなんだぜ?」 - 『X』中断メッセージでの一言。原作のアーサーが死亡した際のやり取りのパロディをやってくれるが、見ての通り意味不明であり、セシリーじゃなくても何をやっているのかとツッコみたくなるだろう。
- 「頼んだよ、セシリー! 君のクィーンに小遣い全部賭けたんだから!」
- 『X』ボーナスシナリオ『強く正しく美しく』にて、セシリーへの応援の際に。原作映画冒頭のミスコンに触れた一幕なのだが、思いっきりトトカルチョをやっている。これにはヒルダも「随分と俗っぽい」と呆れ顔。
- 「じゃあ、ハマーンは姉さんか?」
- 『T』ボーナスシナリオ「美しき罪人たち」にて。ハマーンとプルツーの戦いを観戦しながら、プルツーを妹みたいなものと言ったジュドーに対して。ジュドーからは即座に「あんなおっかない姉さんがいたら、たまったもんじゃない!」と切り返された。
搭乗機体
- ガンタンクR-44
- ロトを原型とした試作MS・F50のレプリカ機。ロイ・ユングが戦争博物館にて保存していた。
- フロンティアIVを脱出する際に仲間たちと共に搭乗。SRW未登場。
- ガンダムF91
- クロスボーン・ガンダムX1
他作品の搭乗機体
- ガンダム、νガンダム
- 『ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦』で搭乗。
スパロボでの搭乗機体
- 量産型ガンダムF91
- 『V』。
- クロスボーン・ガンダムX1改・改
- 『V』、『T』。
余談
- よく、シーブックを評す際に「アクがなく、優等生的」と言われることがある。それ故にキンケドゥ登場前までは影も薄いと言われていた。確かに、それ以前のガンダムシリーズの主人公は内向的なアムロ、ヒステリックなカミーユ、妹のためなら悪事にも手を染めるジュドーと、一癖も二癖もある連中ばかり。後にコウやロランのようなまともなタイプの主人公も登場するが、こういった人間性の主人公の先駆けは、間違いなくシーブックである。名前の由来は「See book」で「見本」。アムロやカミーユ、ショウといった富野作品の主人公に多く共通している“子供を顧みない親を持つ”という部分がなく(その役目はセシリーが担当することに)、両親共に人格者だったからこそ形成された性格なのかもしれない。
- ただし、劇場版という時間が少ない作品の関係上そう見えるだけ、という側面もある。小説版において深く描写されているが、計算や翻訳など興味のある分野には突出した才能を発揮するものの、通常の授業の成績は良い方ではないと明言されているほか、友人達と共に本編冒頭で行われていたミスコン(劇中ではミス・カントリーサイドと呼ばれていた)にトトカルチョを導入した上、説明もせずに勝手にセシリーをノミネートしたり、「男子の嗜み」として財布の中にしっかり「アレ」を入れていたり等々、歳相応に弾けた部分も持っており、後にワイルドな宇宙海賊になることを考えても一概に優等生キャラとは言い切れない。原作でも連邦兵を始め「身勝手な大人」に対して毒づく場面が何度かあり、ニュータイプであることを除けば「ごく普通の一般的な高校生」といったところか。
- また、小説版には趣味に没頭するやや内向的な少年であったシーブックが、セシリーとの出逢いや前述のトトカルチョを主催することで人との付き合いや世界の広がりを意識し、外に目を向け、変わっていく過程も描かれている。本編開始前からすでに人間的な成長の兆しがあり、なおかつ劇場版においては戦争という危機的状況下で生来の生真面目さが前面に出ていたことも「優等生」と解釈される一因になっていると思われる。
- 総じて「少年としてのシーブック・アノー」は実質劇場版1作分のみでしか描かれておらず、そこまで深く掘り下げられていないという点では不遇と言える(これは『ガンダムF91』に登場するキャラ全般、ひいては作品そのものにも通じることであるが)。
- 公開当時にコミックボンボンに載った井上大助氏の漫画版では優等生の要素がなく、原作とかけ離れたノリの軽い熱血漢となっており、ラフレシアを「チ○ポコユリ」呼ばわりするなど、相当にフリーダムなキャラクターがよくネタにされる。一方で原作よりもセシリーとの関係性が強調され、物語当初から良い仲に描かれている。
- 辻谷氏は『GジェネレーションF』の収録の際、「キンケドゥ=シーブック」である事を収録現場で教えてもらったとの事で、「知っていればもっと役作りが出来た」と漏らしている。
脚注
- ↑ これはゴーストにシーブックを出すと決めた際、本当はふくよかな壮年として登場させる予定だったのだが、ページの都合で読み進めるとシーブックだと判明するまでを描き切れないと判断し、ストレートにキンケドゥと解り易い見た目に変えた為である。また、サンライズ側に登場のウマを伝えた際に太らせて登場させることに難を示したのも理由に含まれている。
- ↑ 原作では最終話の元の名前に戻る際までは終始包帯で覆っている
- ↑ と、周囲からもそのように見られていたのは間違いないが、トビアに「(キンケドゥと)恋人だったんですよね?」と聞かれたベラは「昔、一時期はね」と発言しており、形としては別れた事になっていた模様。
- ↑ ケイブンシャ『プレイステーション必勝法スペシャル 第4次スーパーロボット大戦Sを一生楽しむ本』P129より。
資料リンク
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