「モビルスーツ」の版間の差分

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[[ミノフスキー粒子]]の発見により、[[ジャミング機能|レーダーのかく乱]]を人為的に行えるようになったため、有視界戦闘の必要性が高まったことに加え、量の面で圧倒的に上回る[[地球連邦軍]]に対抗するため、全く新しい兵器を必要とした[[ジオン公国軍]]によって搭乗型戦闘用兵器「モビルスーツ」が開発された。ミノフスキー粒子の効果によって[[核融合炉]]の小型化に成功し、それを動力源とする高出力ジェネレーターを搭載している。また、四肢によるAMBACによって高い機動性を獲得し、従来の兵器より圧倒的な性能を誇った。
 
[[ミノフスキー粒子]]の発見により、[[ジャミング機能|レーダーのかく乱]]を人為的に行えるようになったため、有視界戦闘の必要性が高まったことに加え、量の面で圧倒的に上回る[[地球連邦軍]]に対抗するため、全く新しい兵器を必要とした[[ジオン公国軍]]によって搭乗型戦闘用兵器「モビルスーツ」が開発された。ミノフスキー粒子の効果によって[[核融合炉]]の小型化に成功し、それを動力源とする高出力ジェネレーターを搭載している。また、四肢によるAMBACによって高い機動性を獲得し、従来の兵器より圧倒的な性能を誇った。
  
その後、1機あたりに要求される性能の高さからモビルスーツの大型化が進み、『[[機動戦士ガンダムΖΖ|ΖΖ]]』および『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア|逆襲のシャア]]』の頃に巨大化のピークを迎えたが、コスト高やメンテナンス性の低下等の事情でモビルスーツが小型化する動きが見られ、『[[機動戦士ガンダムF91|F91]]』や『[[機動戦士Vガンダム|V]]』へと続く。しかし、宇宙世紀0200年代(TVドラマ『G-SAVIOUR』)には、既に再び大型化へ回帰しているようである。また、[[小説]]『ガイア・ギア』では過去の遺物となっており、機体全体を複合モジュールで形成したマン・マシーンにその立ち位置を奪われている。
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[[一年戦争|一年戦争(初代)]]』の終結から数年後となる宇宙世紀0083年あたりの時期には、[[アナハイム・エレクトロニクス]]が中心になる形で次世代型のモビルスーツの開発が検討され、連邦が運用するガンダムタイプの新型モビルスーツ開発計画である『[[ガンダム開発計画]]』を実行。後の新世代型モビルスーツと比べても規格外と言える高性能な機体が幾つも開発されたが、『[[デラーズ紛争|デラーズ紛争(0083)]]』時に[[テロリスト]]である[[デラーズ・フリート]]に一部の機体が悪用され、多大な犠牲者を出す事態となってしまった結果、機密書類の発効により計画で開発されたGPシリーズは登録を抹消。それに関連するあらゆる書面・資料・部品など痕跡を残す物全てが破棄され<ref>[[オサリバン|開発計画だけでなくジオン側との裏取引等に関わった人物]]も謎の死を遂げており、表向きには「自殺」という形で処理されている。</ref>、研究成果や技術自体も封印されている。
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『[[グリプス戦役|グリプス戦役(Ζ)]]』の勃発する宇宙世紀0087年には、「ムーバブルフレーム」といった革新的な新規技術を導入した新世代型のモビルスーツ開発が本格的に開始され、地球連邦軍、[[ティターンズ]]、[[エゥーゴ]]、[[アクシズ]]といった様々な勢力で使用される事になっているが、この頃になるとモビルスーツの開発における発展・進化におけるインフレが激しくなっており、グリプス戦役の初期では最新鋭の機体であったにも拘らず、それから半年以上過ぎた末期の頃には完全に旧式化してしまうモビルスーツが多数出てしまっている<ref>例として挙げるなら、[[ガンダムMk-II]]、[[リック・ディアス]]、[[百式]]、[[マラサイ]]、[[ガルバルディβ]]、[[ネモ]]等</ref>。また、『[[第1次ネオ・ジオン抗争|第1次ネオ・ジオン抗争(ΖΖ)]]』の時期には試作型、量産型等をほぼ問わない形で、1機のモビルスーツに高性能と多機能が要求される様になった事から、モビルスーツの大型化が進行。更には[[ニュータイプ]]とされる者達による運用を前提とした機体を始め、汎用性や生産性を完全に無視したワンオフ機の開発にも重点を置かれるようになったが、『[[第2次ネオ・ジオン抗争|第2次ネオ・ジオン抗争(逆シャア)]]』の頃になると大型化は実質的なピークを迎えた。ただし、その後もモビルスーツのサイズに関しては停滞期を迎えながらも、より大型化したモビルスーツが全く開発されなかった訳ではなく、『[[機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ|マフティー動乱(閃ハサ)]]』の時期には「[[ミノフスキークラフト]]の搭載による飛行性能も加えた高性能・多機能の機体」という複雑な条件のモビルスーツ開発が試された結果、30m級のモビルスーツが新規開発されている。
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マフティー動乱から15年が過ぎた宇宙世紀0120年の時期より、コスト高やメンテナンス性の低下等の事情でモビルスーツが小型化する動きが見られ、『[[コスモ・バビロニア建国戦争|コスモ・バビロニア建国戦争(F91)]]』や『[[ザンスカール戦争|ザンスカール戦争(V)]]』へと続く事になる。しかし、ザンスカール戦争終結後、地球連邦の更なる弱体化が原因となる形で地球圏のかつて無いまでの荒廃が進んでしまい、宇宙世紀0160年代にはMSの新規開発や生産はおろか既存の機体の修復やコロニーの維持すらも難しいまでに技術力が低下。それから数十年後に当たる宇宙世紀0200年代(TVドラマ『G-SAVIOUR』)には、再び技術の向上に成功させたものの再び大型化へ回帰しているという堂々巡り的な状況に陥っている。また、[[小説]]『ガイア・ギア』では過去の遺物となっており、機体全体を複合モジュールで形成したマン・マシーンにその立ち位置を奪われている。
  
 
余談だが、モビルスーツの核融合炉は原理上破壊しても核爆発を起こすことは無いのだが、ガンダムシリーズではしばしば大爆発を起こす場面が見られる。これは『[[機動戦士ガンダムNT]]』でヘリウム3が高圧状態でミノフスキー粒子と結合し、臨界反応を起こすためと設定された。また、『NT』入場者特典のコラムペーパーによれば、サイドひとつを壊滅させるほどの大爆発を起こすためには地球圏のミノフスキー粒子発生装置をかき集めても難しいと解説されている。
 
余談だが、モビルスーツの核融合炉は原理上破壊しても核爆発を起こすことは無いのだが、ガンダムシリーズではしばしば大爆発を起こす場面が見られる。これは『[[機動戦士ガンダムNT]]』でヘリウム3が高圧状態でミノフスキー粒子と結合し、臨界反応を起こすためと設定された。また、『NT』入場者特典のコラムペーパーによれば、サイドひとつを壊滅させるほどの大爆発を起こすためには地球圏のミノフスキー粒子発生装置をかき集めても難しいと解説されている。

2021年2月19日 (金) 19:04時点における版

ガンダムシリーズにおける搭乗型戦闘用ロボットの総称。外国語で「Mobile Suit」と記し、主にMSと略される。多くの場合、全高15~20m程度の人型をしている。

概要

非人型への可変機構を持つ可変モビルスーツの場合、人型の状態を「MS形態」と呼ぶ。だがそれぞれの世界でMSの定義に差異があることから、その定義は曖昧である。特に「人型である」という一番大きな定義は、『機動戦士ガンダムSEED』に登場する4足歩行型MS「バクゥ」によって覆されている。

元々『機動戦士ガンダム』ではパワードスーツを使う予定であったが、当時ヒットしていた『マジンガーZ』の流れに合わせて巨大ロボット化した経緯がある。モビル「スーツ」という呼称はその名残。

モビルスーツより巨大なものや、人型でないものは「モビルアーマー」と呼ばれる。

世界観別の詳細

宇宙世紀

Mobile Space Utilty Instruments Tactical(機動戦術汎用宇宙機器)」の略称。

ミノフスキー粒子の発見により、レーダーのかく乱を人為的に行えるようになったため、有視界戦闘の必要性が高まったことに加え、量の面で圧倒的に上回る地球連邦軍に対抗するため、全く新しい兵器を必要としたジオン公国軍によって搭乗型戦闘用兵器「モビルスーツ」が開発された。ミノフスキー粒子の効果によって核融合炉の小型化に成功し、それを動力源とする高出力ジェネレーターを搭載している。また、四肢によるAMBACによって高い機動性を獲得し、従来の兵器より圧倒的な性能を誇った。

一年戦争(初代)』の終結から数年後となる宇宙世紀0083年あたりの時期には、アナハイム・エレクトロニクスが中心になる形で次世代型のモビルスーツの開発が検討され、連邦が運用するガンダムタイプの新型モビルスーツ開発計画である『ガンダム開発計画』を実行。後の新世代型モビルスーツと比べても規格外と言える高性能な機体が幾つも開発されたが、『デラーズ紛争(0083)』時にテロリストであるデラーズ・フリートに一部の機体が悪用され、多大な犠牲者を出す事態となってしまった結果、機密書類の発効により計画で開発されたGPシリーズは登録を抹消。それに関連するあらゆる書面・資料・部品など痕跡を残す物全てが破棄され[1]、研究成果や技術自体も封印されている。

グリプス戦役(Ζ)』の勃発する宇宙世紀0087年には、「ムーバブルフレーム」といった革新的な新規技術を導入した新世代型のモビルスーツ開発が本格的に開始され、地球連邦軍、ティターンズエゥーゴアクシズといった様々な勢力で使用される事になっているが、この頃になるとモビルスーツの開発における発展・進化におけるインフレが激しくなっており、グリプス戦役の初期では最新鋭の機体であったにも拘らず、それから半年以上過ぎた末期の頃には完全に旧式化してしまうモビルスーツが多数出てしまっている[2]。また、『第1次ネオ・ジオン抗争(ΖΖ)』の時期には試作型、量産型等をほぼ問わない形で、1機のモビルスーツに高性能と多機能が要求される様になった事から、モビルスーツの大型化が進行。更にはニュータイプとされる者達による運用を前提とした機体を始め、汎用性や生産性を完全に無視したワンオフ機の開発にも重点を置かれるようになったが、『第2次ネオ・ジオン抗争(逆シャア)』の頃になると大型化は実質的なピークを迎えた。ただし、その後もモビルスーツのサイズに関しては停滞期を迎えながらも、より大型化したモビルスーツが全く開発されなかった訳ではなく、『マフティー動乱(閃ハサ)』の時期には「ミノフスキークラフトの搭載による飛行性能も加えた高性能・多機能の機体」という複雑な条件のモビルスーツ開発が試された結果、30m級のモビルスーツが新規開発されている。

マフティー動乱から15年が過ぎた宇宙世紀0120年の時期より、コスト高やメンテナンス性の低下等の事情でモビルスーツが小型化する動きが見られ、『コスモ・バビロニア建国戦争(F91)』や『ザンスカール戦争(V)』へと続く事になる。しかし、ザンスカール戦争終結後、地球連邦の更なる弱体化が原因となる形で地球圏のかつて無いまでの荒廃が進んでしまい、宇宙世紀0160年代にはMSの新規開発や生産はおろか既存の機体の修復やコロニーの維持すらも難しいまでに技術力が低下。それから数十年後に当たる宇宙世紀0200年代(TVドラマ『G-SAVIOUR』)には、再び技術の向上に成功させたものの再び大型化へ回帰しているという堂々巡り的な状況に陥っている。また、小説『ガイア・ギア』では過去の遺物となっており、機体全体を複合モジュールで形成したマン・マシーンにその立ち位置を奪われている。

余談だが、モビルスーツの核融合炉は原理上破壊しても核爆発を起こすことは無いのだが、ガンダムシリーズではしばしば大爆発を起こす場面が見られる。これは『機動戦士ガンダムNT』でヘリウム3が高圧状態でミノフスキー粒子と結合し、臨界反応を起こすためと設定された。また、『NT』入場者特典のコラムペーパーによれば、サイドひとつを壊滅させるほどの大爆発を起こすためには地球圏のミノフスキー粒子発生装置をかき集めても難しいと解説されている。

機動武闘伝Gガンダム

元々は作業用として開発されたが、各国のコロニー浮上時の戦乱にて武装されるようになり、第一次カオス戦争にて急速に発展していった。

ガンダムファイトが行われるようになった後は、ガンダムファイト用に開発されたモビルスーツ「モビルファイター」が登場する。通常のモビルスーツと違い、操縦系統はモビルトレースシステムが採用されている。詳細は「モビルファイター」の頁を参照。

通常のモビルスーツは、ガンダムファイト後も民間人や各国の正規軍などが警備用に所持している。主にライフルなどの火器で武装しているが、戦闘能力は各国の技術の粋を集めて作られたモビルファイターには遠く及ばない。

新機動戦記ガンダムW

Manipulative Order Build and Industrial Labors Extended Suit(建設および工業労働用有腕式拡充型スーツ)」の略称。レーダー・ステルス技術の発展に伴って開発された兵器となっている。

人型である理由は、「二本の足を使って歩く」白兵戦闘用兵器というロームフェラ財団の王侯貴族的な思想・哲学の影響と言われる。

また、「モビルドール」と呼ばれる無人機も存在する。

新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop』にて、火星で使用されるモビルスーツを「マーズスーツ」と呼ぶ。

機動新世紀ガンダムX

詳細な設定はされていないが、操縦システムや武装等は主に宇宙世紀のMSと似た認識となっている場合が多い。

ただし、荒廃した世界設定から、個人でモビルスーツを持っている「モビルスーツ乗り」と呼ばれる者達が数多く存在している。

また、「ビットモビルスーツ」と呼ばれる無人機も存在しており、ニュータイプ能力者がフラッシュシステムによって遠隔操作を行うというもの。

∀ガンダム

全てのガンダムシリーズの遠い未来という設定から、地球各地のマウンテンサイクルでどこかで見たようなMSが数多く発掘され、「機械人形」と呼ばれて用いられている。

また、ムーンレィスは自ら開発したMSを複数所持しているが、失われた黒歴史時代の超技術も多いとされている。

機体制御にまで用いられる高機能なIフィールドナノマシン技術、完全な飛行性能など、他シリーズと比べても技術レベルは非常に高い。ただし、黒歴史時代の頂点に比較すると一部の技術は再現不可能なため退化しており、それらはダウングレードされた状態で使用されている。

コズミック・イラ

ジョージ・グレンが使用した外骨格補助動力装備の宇宙服が起源とされる。ニュートロンジャマーの影響で起きる核分裂反応・電磁妨害効果により、有視界戦闘の重要性が増すことを予測してザフトによって開発された。

一方、対する地球連合軍の戦力はメビウスをはじめとする汎用重戦闘機「モビルアーマー」であったが、ザフトのモビルスーツの脅威を目の当たりにして後追いでモビルスーツの開発が推し進められている。

バッテリーによる電力で駆動しているため稼働時間の短さが欠点で、劇中エネルギー切れを起こす場面もあった。その解消のため、ストライカーパックシステムによるバッテリー交換、デュートリオンビーム送電システムによる充電、ニュートロンジャマーキャンセラーの開発による核分裂動力の搭載、あるいは武装のバッテリーを機体から独立させるなど、様々な対策・技術革新が行われている。

なお、C.E.世界では、核融合動力の実用化はされていない設定。

機動戦士ガンダム00

イオリア・シュヘンベルグが提唱する軌道エレベーター建設の際に考案した大型作業用機械を原型とする。

物語当初は可変モビルスーツであるユニオンフラッグAEUイナクトが最新鋭のモビルスーツであったが、ソレスタルビーイング所属のガンダムタイプにその座をすぐに奪われることになる。

また、上記の機体よりも運動性に劣る人類革新連盟ティエレン地上型や、ワークローダー(作業用機械)に銃器や大砲等の武装を取り付けただけのアンフ(SRW未登場)等のモビルスーツも存在する。

なお、『00』の舞台である西暦世界には、他のガンダムシリーズと異なり水陸両用モビルスーツの概念が存在せず[3]、水中戦の際には水中戦用モビルアーマーを使用する。

機動戦士ガンダムAGE

「コロニー国家戦争」終結時に、各国家間で兵器、軍事技術に関わるデータは全て破棄、もしくは封印をする「銀の杯条約」が締結された。

上記の条約の影響で、軍事用MSの開発系譜は長らく断絶する。以後、モビルスーツはその能力を用途別に厳しく制限され、民生用の3種の「MS」=作業重機「モビルスタンダード」(デスペラード等)、競技機器「モビルスポーツ」(シャルドール等)、警備用機器「モビルセキュリティ」(ジェノアス等)としてのみ存続することとなった。

しかし、アンノウン・エネミーが突如地球圏に襲来したために、戦闘用モビルスーツが再生産され、条約を逸脱した性能の武装やモビルスーツが開発されるなど「銀の杯条約」は半ば放棄された形となる。

なお、アドバンスド・ジェネレーションの世界ではモビルアーマーの概念が存在しないため、シドグルドリン等の様な人型でないものも「モビルスーツ」と呼称される。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 

登場する全てのモビルスーツは、約300年前の厄災戦時に高硬度レアアロイを使用して製造された「フレーム」を元に装甲や武装が組み立てられている。「ガンダム・フレーム」、「グレイズ・フレーム」、「テイワズ・フレーム」、「ヘキサ・フレーム」、「ヴァルキュリア・フレーム」など様々な種類が存在する。

機体の動力源にはエイハブ・リアクターが用いられており、さらにビーム兵器に耐性を持つ特殊装甲のナノラミネートアーマーが採用されているため、生半可な攻撃では損傷すらしない。そのため、敵を確実に撃破するには近接打撃攻撃が必須となっている。ゆえに作中のMSはビーム兵器を装備せず、射撃武器は実体弾を放つライフルやバズーカ、近接武器は実体剣や槍、斧、ハンマー等が使われている[4]

なお、シリーズでも比較的珍しい水中戦や水場で動くモビルスーツが全く存在しない作品である。

関連用語

シリーズ全般

ビームライフル
MSの標準的な射撃武装。
ビームサーベル
MSの標準的な格闘武装。
ビームシールド
従来の実体シールドより高い防御力を誇るシールド。
ファンネル
思念により無線誘導を行える小型ビーム砲。

宇宙世紀

核融合炉
宇宙世紀のモビルスーツの主機関。ヘリウム3を燃料とする。
第1期モビルスーツ
宇宙世紀において誕生から0120年代まで主に使用されたMS。万能化を目指し、機能の多様化を目指した設計。
第1世代モビルスーツ
第1期モビルスーツの中でも最初期のMS。モノコック構造を特徴とする。一年戦争からグリプス戦役初期までは主力だった。
第2世代モビルスーツ
装甲材にガンダリウムγを使用し、後述のムーバブル・フレームとビーム兵器や全天周囲モニターやリニアシートを導入したMS。第1世代よりも整備性、生産性、拡張性に優れ、更に人間に近い動きと柔軟性、運動性能を実現している。宇宙世紀0080年代後半に登場し、以後主力となった。グリプス戦役後半以降の量産機はほとんどがこの区分に該当する。なお、先駆けとも言えるガンダムMk-IIはガンダリウムγを採用しておらず、厳密には本区分には該当しないため「第1.5世代モビルスーツ」と分類される事もある。
第3世代モビルスーツ
後述の可変モビルスーツのこと。第2世代MSに可変機構(MA形態への変形システム)が加わった。MS・MA形態の使い分けによる機動力と速力、汎用性の高さを最大の長所とする。しかし、構造が複雑で耐久性や生産性に難があり、扱いも難しいため主力にはなれなかった。
第4世代モビルスーツ
大型化による高性能化を追求したニュータイプ専用の重MS。高火力・高機動・重装甲を全て兼ね備えた非常に高い性能を誇るが、ニュータイプ専用ということも相俟って、扱えるパイロットがごく少数に限られる極めて偏った区分となってしまった。主力にはなれなかったがMS開発に与えた影響は大きく、他世代の区分にも重MSが数多く開発され、機体の大型化に拍車をかける一因となった。
第5世代モビルスーツ
宇宙世紀0105年頃に登場し、完全な単独飛行能力を獲得したモビルスーツ。ミノフスキークラフトを小型化して標準搭載しており、従来のサブフライトシステムやMA形態による飛行を遥かに凌ぐ機動力と安定性を実現しているが、その分、機体は更に大型化しており、生産コストも非常に高い。しかし、間もなく第2期MSの時代になって開発が中止されたため、該当する機体はごく僅かしかない。
第2期モビルスーツ
大型モビルスーツの維持・管理コストの増大が問題となり、宇宙世紀0120年代から普及したMS。機能を全て縮小し、高性能化を目指した設計。新型動力源の採用により、出力面でも従来の第1期モビルスーツを凌ぐ。本区分の特徴の一つである機体の小型化は以前から進められていたが、従来機のままでは性能向上との両立が図れなかったため、新しいタイプの機体の開発が必要になったという経緯がある。しかし、結局モビルスーツの小型化を最初に考案した地球連邦軍はこの区分の機体を主力MSとして実用化することは出来ず、敵勢力がそれを実現するという皮肉な事態になっており、『F91』の時代以降の苦戦に繋がっている。
マン・マシーン
『ガイア・ギア』(SRW未参戦)における宇宙世紀0200年代以降に活躍する、モビルスーツの進化形。単独の飛行システムやオプションで飛行可能になり、高級機は並の威力なら全属性の攻撃を無効化するIフィールドバリア等を装備するなどあらゆる状況に対し万能化された。
「運用にサポートが殆ど必要無く、火力等も桁外れな為に存在意義自体が変わってしまい、モビルスーツという呼称は使われなくなった」という設定。ただし、現在は設定の整合性からパラレル的な扱いとなっている。
モビルウェポン
『G-SAVIOUR』(SRW未参戦)に登場する、宇宙世紀220年代に実用化された無人モビルスーツ。事前の命令に沿った行動を行い、有人MSが指揮官用に配置される。
モノコック構造
モビルスーツ用語と言う訳ではないが、第一世代のMSを特徴付ける用語としてここに記載する。
外板(MSの場合、装甲材)が機体の構造を支える外骨格の役割を併せ持つ構造で、構造が単純化するために生産コストの低下が可能であること、内部にスペース的余裕が生まれやすいというメリットを持つが、装甲全体に一定以上の強度を持たせなければならない制約上、壊れたら装甲ごと取り替えなければならず、更に関節部などの可動範囲が限定されやすいデメリットがある。
ムーバブル・フレーム
宇宙世紀0080年代に考案されたモビルスーツの基本骨格。
上記のモノコック構造で作られたモビルスーツの「関節部などの自由度が低い」と言う問題点を解消するため、装甲とは別に本体を支える骨格を内蔵する事で、装甲を分割したり可動させる構造が可能になり、可動範囲の拡大、ひいては変形機構の進歩にまで繋がった。要するにムーバブル・フレームという「骨格」をベースにしてシリンダやアクチュエータといった「筋肉」、エンジンなどの「内臓」を肉付けしていき、最後に装甲という「皮膚」を被せるという、より人体に近い構造となったのである。今までの装甲とは別に内部フレームを追加で搭載するため、機体重量は単純に増す事になるのだが、この技術の誕生に合わせて材質自体もより軽量なものへの改良が進んでおり、実際は機体の総重量としてはむしろ軽量化している。
これの原型と見られるものにヘビーメタルのムーバル・フレームがある。
リニアシート
宇宙世紀0080年代に実用化。全天周囲モニターと脱出ポットを合わせ、操縦を快適にさせた。一部の作品で強化パーツになっている。
カメラで撮影した画像をそのまま投影するのではなく、各種センサーなどで拾った画像を元にCGで合成して表示している。そのため、視覚的に見れば明らかに違う物であるダミーバルーンやMEPEを「本物のMSである」とコンピューターが誤認して表示してしまうという不具合も発生している。
可変モビルスーツ
宇宙世紀0080年代に実用化。人型から変形して特定のフィールドで高速移動する。
サブフライトシステム
「重力下では単なる陸戦兵器の域を出ない」「航空兵器等に比して活動可能範囲が狭い」というMSの問題点を解消すべく、MSに飛行能力や航続距離を付加するために開発された支援兵器の総称。略称はSFS。一年戦争期に運用されたドダイYS重爆撃機に端を発し、MSを乗せたまま安定して飛行可能な優れたペイロードを有する。ほとんどは全翼機をベースとする。
宇宙世紀0120年代には、MSの飛行能力がほぼ標準化されたこともあって一旦姿を消すが、一方で0130年代には地球~を単独航行できる高性能機をサナリィが開発している。0150年代にはザンスカール帝国が「中央にミサイルポッドやビーム砲を付けた空飛ぶ巨大なタイヤの中にMSを載せる」という奇抜な形で再び運用している。

スーパーロボット大戦における特徴

基本性能
基本的に運動性が高く、HP装甲は低めという、リアル系のスタンダード的な存在。
シリーズが進むにつれ、オーラバトラーSPTATKMFなど回避においてはSサイズのリアル系に譲るようになった分、耐久力はそれらよりも高めに設定されるようになった。特に、原作でも装甲で受け止める描写の目立った『W』や『X』の主役機はスーパー系に匹敵する装甲を持つ場合も。
また、シールド防御切り払い(任天堂携帯機シリーズでは撃ち落としも)ができる機体が多いのも特徴であり、総合的な生存力は高めになる。
移動面
宇宙世紀前半の年代においては、可変MS一部でない限り、移動タイプは陸限定となっている。その為、市街のようなマップでは移動に苦労させられる面もある。
ただし、例外として『F91』以降の宇宙世紀作品や、2000年代以降のガンダムシリーズ(コズミック・イラ・『00』等)のMSには飛行可能な機体も豊富に存在する。
攻撃面
基本的には射撃武器が主体で、ビーム兵器が多い(このため、旧シリーズでは一部の敵には無力化されてしまうこともあった)。また、一部ファンネルやビットに代表されるサイコミュ兵器の使用に関してはNT強化人間といった技能が必要となる為、乗せ換えには注意を要する(非・宇宙世紀作品の場合は技能の制限は基本なく、その代わり乗せ換え自体に制限がある)。
格闘武器は旧来においては軒並み射程1でかつ空を飛べないと空の敵に当たらないという欠点があるため使い出が悪く、ビームライフル等が移動後に使えるようになると存在意義が薄くなっていた。現行のシリーズでは原作を反映してか、空中への格闘攻撃も問題なく行えるようになっている上、強力な必殺級格闘武器を持つ機体も存在するようになった(『MX』においては特に顕著)。
また、旧シリーズでは主役機であっても単独で高火力な武装の設定がない機体は攻撃力不足に陥いりやすかったが、現行シリーズでは複合攻撃などの特殊な攻撃パターンを武装として設定するなどして、火力の向上がされることも多くなっている。
乗り換え
乗り換えの融通が利きやすいのも一つの特徴。ただし、宇宙世紀作品(ならびに『』・『Gレコ』含む)とアナザーガンダムでは乗り換え系統は別枠扱いとなってしまう(アナザーガンダムも個々のシリーズごとに別枠扱いとなる)。
また乗り換えに対応せずパイロットが固定される場合も増えてきており、特化型の機体が多いOVA版『W』や『00』等の機体によく見られるが、宇宙世紀作品でも『UC』の主役機であるユニコーンガンダムがこれに該当することとなった。
Ζを中心に「乗り換え可能だけど必殺技が特定のパイロット専用」となっていて、実質専用機となっているケースもある。
敵ユニットとしては
敵側のモビルスーツは基本的に「当たれば落ちる」程度の雑魚扱いであり(ザクシリーズが顕著)、クロスボーン・ガンダムX2改リグ・コンティオなどのカスタム機・専用機もHPは割合少なめ。
ただし、サザビーキュベレイプロヴィデンスガンダムなど、原作においての大ボス格が乗る機体はゲーム上の事情もあってHPが100000近くまで跳ね上がっている上に装甲が高く、スーパー系の大ボスと比べても遜色ない戦闘力を誇る(宇宙世紀シリーズの場合はパイロットが大抵ニュータイプ持ちのため更に強い)。
ちなみに、敵モビルスーツで100000越えを達成したのは『第2次α』のナイチンゲールが初。

登場作と扱われ方

OGシリーズを除くほぼ全てのスパロボにおいて体制側組織の主力として運用され、もはやスパロボの世界観の根幹の一つと言っても過言ではない。シナリオ冒頭で連邦兵の乗るモビルスーツが次々に落とされ、全滅したところにようやく自軍が駆けつけるという展開はスパロボの風物詩の一つといえるだろう。だが、どの作品でも似たように見えて実は作中の立ち位置は作品によってかなり異なる。特に『NEO』と『V』は明確にモビルスーツの扱いが特殊な作品と言えるだろう。

作中で数が出回っているためにスーパー系の敵に寄生されたり、メガノイドのコレクションになったりすることもある。

旧シリーズ
まだまだリアル系の参戦作品が少なく、ガンダムが優遇されていたこともあって地球連邦軍の戦力は100%モビルスーツである。後のシリーズと異なり、連邦軍(ティターンズ)と戦う事になった場合は一部例外(ドレイク軍との同盟など)を除いて敵は全てモビルスーツである。
αシリーズ
変わらず連邦軍の主力だが、本シリーズではEOT由来のバルキリーバスターマシンなどの新兵器に対するスタンダードな従来機という立場となった。前述の新兵器を運用するのはSDFや移民船団などで、正規軍はモビルスーツを使用している。
『第3次α』で一部作品がリストラされたことから、連邦兵(宇宙世紀)の機体が量産型ガンダムF91ヘビーガンからジェガンに退化していることはネタにされた。また、『SEED』の参戦でバッテリー式のストライクダガーも採用されることになるが、これはヘリウム3の主要な採取地である木星がブラックホール爆弾になったことによる将来の核融合燃料不足を懸念してのもの、という考察もある。
『第2次α』ではゾンダーメタルに乗っ取られた機体が登場し、以後はパイロットの洗脳や機体への寄生で他組織の尖兵となるモビルスーツが登場するようになった。
携帯機シリーズ、Zシリーズ
体制側と戦う際にはステルンクーゲルアーム・スレイブグノーシス・モデルなどの他作品の量産型がモビルスーツに混じって登場するようになった。また携帯機シリーズでは『J』から『L』にかけて宇宙世紀作品が参戦しなかったこともあり、モビルスーツといえば殆どがコズミック・イラの機体になっている(『UX』も宇宙世紀作品はないが、『DESTINY』が原作終了後のためか出てくるのは西暦の機体)。『BX』では宇宙世紀の(アナハイム製)MSが連邦の主力を務めている設定になっているが、ゲーム上は西暦やアドバンスド・ジェネレーションのMSばかりでジェガンはやられメカとしてアイコンのみの登場である。
旧シリーズやαシリーズにおけるやられメカ寡占状態も是正され、特に『D』や『BX』の前日談ではバルキリーを擁する統合軍(連邦軍)がジオン公国のモビルスーツに圧倒されるというαシリーズとは真逆の状態になっている。
スーパーロボット大戦IMPACT
『第2次α』に先駆けて、コマンダー・ベンメルベンメルコレクションとして一部の機体を繰り出してくる。
スーパーロボット大戦MX
久々にやられメカ的な扱いで、ギガノスのメタルアーマーに圧倒される。その後もドラグーンが開発され主力の座を奪われることに。
スーパーロボット大戦GCXO
基本一年戦争時代の設定であるため、連邦軍はジムばかりで非常に心もとない。陸戦型ガンダムもプレイヤー部隊に配備される分以外はゲーム中登場せず、後は放棄された陸戦型ジムが登場するぐらい。終盤でもジムは一応頑張って出てくるが、今度もドラグーンが開発・配備されている為はっきり言って喰われている印象。
スーパーロボット大戦NEO
異色作その1。参戦ガンダム作品が、モビルファイターが主に活躍する『機動武闘伝Gガンダム』のみのため、体制側がモビルスーツを採用していない。
スーパーロボット大戦V
異色作その2。新正暦の世界ではやられメカを通り越し、ガミラスの猛攻によってモビルスーツそのものが戦艦に駆逐されるという原作と逆の状況に陥っている。どうやら避ける隙間もない戦艦の飽和攻撃で接近する前に七面鳥撃ちにされ、例えかいくぐれてもモビルスーツを超える高機動のガミラスの戦闘機に撃ち落とされ、運良く近づくことが出来てもモビルスーツの火力では有効打を与えられなかったようである。なお、ガミラス艦は装甲に帯磁性特殊加工(ミゴウェザー・コーティング)なるものが施され、原作でもこれで地球側の光線砲を易々と弾いている。ビーム兵器主体のモビルスーツが歯がたたないのはある意味当然なのかもしれない。
ガミラス艦は恒星間どころか銀河間を艦隊で横断可能な性能を持っているわけで、遠出しても太陽系内がやっとなガンダム系の戦艦を基準とした戦術ドクトリンが通用しないのは当然といえる。実際に赤の地球におけるゲール艦隊との初交戦にて、新正暦組が他の世界の面々に地球の戦艦との性能の違いを警告するシーンが存在する。
巡洋艦の火力と戦闘機の機動力を持った人型機動兵器が存在しない新西暦の世界でガミラスの戦艦に傷をつけられたのはガンダムタイプぐらいであり、このことから真田はガンダムをスーパーロボットと評している。その事実もあってガミラスは人型機動兵器を舐めきっており、戦闘セリフでは度々玩具呼ばわりする姿が拝見できる。

脚注

  1. 開発計画だけでなくジオン側との裏取引等に関わった人物も謎の死を遂げており、表向きには「自殺」という形で処理されている。
  2. 例として挙げるなら、ガンダムMk-IIリック・ディアス百式マラサイガルバルディβネモ
  3. 唯一の例外は、公式外伝『機動戦士ガンダム00V』(SRW未参戦)に登場するスペルビアジンクス。GNドライヴ搭載機は水中でも問題無く活動可能だが、明確に「水陸両用」と定義されているのはこれのみ。
  4. ビーム兵器そのものが存在しないわけではない。

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