地球連邦軍
地球連邦軍(United Nation Troops / Earth Federation Force)とは、『ガンダムシリーズ』等に登場する組織。
特に何の断りもなく「地球連邦軍」と言う場合、宇宙世紀系の『ガンダムシリーズ』のものを指すことが多いため、以下は宇宙世紀シリーズの地球連邦軍について述べる。
- 『機動戦士ガンダム00』の連邦軍は「地球連邦軍 (00)」を参照。
- 『OGシリーズ』の連邦軍は「地球連邦軍 (OG)」を参照。
概要
地球連邦政府の軍事部門である。宇宙世紀ガンダムシリーズの主人公は、概ね地球連邦軍(ないしその系列の軍事組織)に所属している事が多い。
しかし、地球連邦軍は官僚主義・事なかれ主義・派閥争い等が常態化しており、腐敗しきった組織として描かれる事が少なくない。また、所属している軍人が当たり前のように議会に議席を持っている等、シビリアンコントロールが機能しているのかについてもかなり疑問である。さらに、政府と軍の区別も曖昧であり、しばしば連邦軍=連邦政府という認識で語られることもある。
一年戦争でジオン公国に勝利した後も、地球至上主義寄り故にネオ・ジオンを初めとしたスペースノイドの反乱やティターンズの台頭等を生んだが、結局『機動戦士ガンダム』から『機動戦士Vガンダム』の時代まで存続し、地球のみならず地球圏全体に支配が及んでいる。ただし、『Vガンダム』の世界では戦況の蚊帳の外にある状態なので、統治能力の低下が推測できる。 擁護するなら、一年戦争後も異常なまでのジオン残党による暗躍やらテロなど被害の対応などに忙しく復興に尽力できなかった結果、腐敗を進行させてしまったという面もある。
Jなど宇宙世紀系ガンダムが参戦していない作品を除けば、SRWにおける正規軍は基本的に地球連邦軍である(Dのように宇宙世紀系ガンダムが参戦していても地球統合軍が正規軍という作品もある)。
なお、『J9シリーズ』や『忍者戦士飛影』にも同名の軍が存在しており、前者は「地球連邦正規軍」とも呼ばれる。
登場作品
旧シリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦
- 第2次の国連軍を元に結成される。
- 第4次スーパーロボット大戦(S)
- 機動戦士Ζガンダムの頃の雰囲気でジャミトフによって一部の旧DCメンバーで構成されたティターンズが結成され、実権を掌握している。
- スーパーロボット大戦F
- 第4次と同じ。
- スーパーロボット大戦F完結編
- ロンド・ベルがティターンズと対立したため連邦軍とも敵対状態になってしまう。ただし、ロンド・ベルは連邦軍との戦闘は避けるようにしており、真面目に戦う事態はあまり起こらず、戦う場合も敗北条件が「敵の全滅」や「連邦軍に攻撃を仕掛ける」と特殊。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- 機動戦士Ζガンダムの頃の時代背景のため、ティターンズが台頭しているが、主力機はジェガンとなっている。
- スーパーロボット大戦α外伝
- ティターンズが実質的な地球圏の実権を握りつつあるという設定。
- 第2次スーパーロボット大戦α
- 量産型ガンダムF91やヘビーガンが連邦軍の主力機となっている(第3次αではF91やクロスボーンが参戦しないために登場しないが)。
- 三輪長官の横暴が目立つとはいえ、ティターンズやブルーコスモスが登場しないのでαシリーズでは比較的良識的に見えるが、一部ネオ・ジオンに奔る連邦軍の部隊も登場する。
- 第3次スーパーロボット大戦α
- ブルーコスモスの台頭によって、ザフトと戦争状態に陥る。一部を除いて艦長や一般兵はSEEDの連合の制服だが、連邦兵表記である。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 別の世界が一つとなっているために地球連合も地球連邦も存在する。各作品の体制派が糾合して「新地球連邦」が成立しており、軍の名義も「新地球連邦軍(兵)」となる。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A
- ティターンズ壊滅後という設定。ギガノス帝国やジオン残党、異星人勢力と戦争状態にある。シャドウミラーも「むこう側」の世界の連邦軍に所属していた。
- 『BX』が出るまではこの『A』が携帯機シリーズで(宇宙世紀準拠の)地球連邦軍が正規軍である唯一の作品となっていた。
- スーパーロボット大戦R
- 完全平和主義を理念とした地球圏統一国家が樹立し軍縮を進めたので、地球連邦軍は解体し、大量の失業軍人が出ている。
- 当初は正規軍と呼べるものがなかったが、多数の侵略者出現に地球圏統一国家防衛隊(ラウンドナイツ)を設立し、これが事実上の正規軍。ただし、一般兵は連邦兵名義。
- 序盤の現代編では、地球圏統一国家をクーデターで打倒して新地球連邦政府および新地球連邦軍が樹立している。
- スーパーロボット大戦BX
- 『ガンダムUC』が参戦したことで携帯機シリーズでは久しぶりに正規軍として登場するが、南米の連邦軍本部はジャブローではなくロストロウランであったりなど『00』や『AGE』の連邦軍も内包した形になっており、一般兵の機体も基本その二作準拠なので宇宙世紀の連邦軍のイメージはやや薄めである。またマクロスシリーズの統合軍の設定も含まれているらしく、ロッドが「バルキリーは地球では御役御免になった」と発言する場面がある。
単独作品
- 新スーパーロボット大戦
- 地球防衛軍の前身となった存在として、名前のみ登場。
- スーパーロボット大戦64
- 3年前の異星人との戦争で敗北し、名前のみ登場。その為旧連邦軍という言い方をする。
- スーパーロボット大戦MX
- 『機甲戦記ドラグナー』のドラグーンが主力機として採用されている。連邦兵のグラフィックはドラグナーの一般兵(連合兵)を採用。
- スーパーロボット大戦GC(XO)
- 序盤は一年戦争メインなので久々にジムが主力。中盤中頃からドラグーンやドールを量産する。
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- スーパーロボット大戦V
- 本編開始時点でガミラスに大敗を喫しており、残された戦力も僅かとなっている。
人物
軍幹部
- レビル将軍
- 一年戦争時の地球連邦軍総司令官。ア・バオア・クーにてジオンのソーラ・レイにより乗艦ごと消滅した。
- ジョン・コーウェン
- 0083に登場。階級は中将でガンダム開発計画の責任者を務めた改革派だが、ジャミトフ・ハイマンらの謀略により失脚した。
- ジャミトフ・ハイマン
- ティターンズ総帥。政敵であったジョン・コーウェンを追い落とし、ティターンズを創設した。
佐官・艦長クラス
- バスク・オム
- ティターンズの実戦司令官。30バンチ事件など数々の残虐な作戦を行った。
- ブライト・ノア
- 一年戦争時、非常時ながら弱冠19歳でホワイトベースの艦長を務めた。後にエゥーゴを経てロンド・ベル司令となるが、宇宙世紀0105年に退役した。
主要なパイロット等
- アムロ・レイ
- 『機動戦士ガンダム』の主人公。弱冠15歳でガンダムに搭乗して多大な戦果を挙げ、その力を恐れた連邦上層部による7年間の幽閉を経て、カラバに復帰。その後は、ロンド・ベルのモビルスーツ隊の隊長を務めた。
- シロー・アマダ
- 『08小隊』の主人公。
- コウ・ウラキ
- 『0083』の主人公。
- レーン・エイム
- 『閃光のハサウェイ』に登場するパイロット。
- ハリソン・マディン
- 『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場する宇宙世紀130年代におけるエースパイロット。連邦政府に働きかけて、政府拠点を地球から月へと移転した功績がある。
その他
- 連邦兵
- 連邦軍の一般兵士。
兵器
モビルスーツ
モビルアーマー
戦艦
戦闘機
主要基地
- ジャブロー
- 一年戦争時の連邦軍拠点。グリプス戦役時にティターンズの手により爆破された。
- ラサ
- 第2次ネオ・ジオン抗争時の地球連邦軍の本部があったが、ネオ・ジオン軍のフィフス・ルナ落としで壊滅。
- ベルファスト基地
- 連邦軍の基地。
- トリントン基地
- 0083時には核が貯蔵されていたが、デラーズ・フリートにより奪取された。
- ルナツー
- 連邦軍の宇宙基地。
- アデレード
- オーストラリアにある地球連邦政府の拠点と共に、軍基地としても機能。
関連用語
- 宇宙世紀
- 通称UC。「ユニバーサル・センチュリー」。
- 地球連邦政府
- 連邦軍は基本的に連邦政府の軍事部門であるが、しばしば政府と軍が一体化しているような節も見られる。
- アナハイム・エレクトロニクス
- 地球連邦軍のモビルスーツ発注先である大企業。
- サナリィ
- 地球連邦軍の海軍研究所。アハナイムより次期主力モビルスーツの座を勝ち取った。
- ガンダム
- 連邦軍が採用する高性能モビルスーツの名。
- ロンド・ベル
- 宇宙世紀0090年からほぼ10年余りにかけて活躍した地球連邦軍の外郭独立部隊。ブライト・ノアが司令を務める地球連邦軍の精鋭部隊である。
- (初期の)SRWにおいては、自軍の部隊名としてお馴染の存在である。
余談
- かつて、「地球連邦軍は、地球連邦政府成立から10年を経た西暦2009年に成立した」という説も存在していたが、現在では公式において地球連邦軍の具体的な成立年に関する明言がなされていない。
- 地球連邦軍では基本的に「士官学校を卒業していなければ、佐官以上の階級の昇進が不可能」である。
資料リンク
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