「スーパーロボット大戦Z」の版間の差分

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*発売日
+
{{ゲーム
**通常版:2008年9月25日
+
| 読み = スーパーロボットたいせんゼット
**Best版:2011年3月3日
+
| 外国語表記 = Super Robot Wars Z
*機種:[[プレイステーション2]]
+
| シリーズ = [[Zシリーズ]]
*開発:バンプレソフト
+
| 前作 =
*発売:バンダイナムコゲームス
+
| 次作 = [[第2次スーパーロボット大戦Z破界篇]]
*定価
+
| スペシャルディスク = [[スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク]]
**通常版:8,379円(税込)
+
| 移植版 =
**Best版:3,800円(税込)
+
| 開発元 = {{開発 (作品)|バンプレソフト}}
*CERO区分:B(12歳以上対象)
+
| 発売元 = バンダイナムコゲームス
 +
| 対応機種 = [[機種::プレイステーション2]]
 +
| プロデューサー = {{プロデューサー|寺田貴信}}<br />じっぱひとからげ
 +
| ディレクター = 名倉正博
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| シナリオ = {{脚本|名倉正博}}
 +
| キャラクターデザイン = [[スタッフ:河野さち子|河野さち子]]
 +
| メカニックデザイン = [[スタッフ:Mがんぢー|Mがんぢー]]<br />[[スタッフ:明貴美加|明貴美加]]<br />[[スタッフ:大張正己|大張正己]] 他
 +
| 音楽 =
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| 主題歌 = 「Crest of "Z's"」
 +
| 発売日 = [[発売日::2008年9月25日]]<hr>'''Best版'''<br/>2011年3月3日<hr>'''PS2アーカイブス'''<br/>2014年2月19日
 +
| 最新バージョン =
 +
| 価格 = 8,379円<hr>'''Best版'''<br/>3,800円<hr>'''PS2アーカイブス'''<br/>1500円
 +
| CERO区分 = B(12歳以上対象)
 +
| コンテンツアイコン =
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| 初登場SRW =
 +
| 初クレジットSRW =
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}}
 +
『'''スーパーロボット大戦Z'''』は「[[スーパーロボット大戦シリーズ]]」のゲーム作品。「[[Zシリーズ]]」の1つ。
  
*前:[[スーパーロボット大戦A PORTABLE]](PSP)
 
*次:[[スーパーロボット大戦Z スペシャルディスク]](PS2)
 
 
==概要==
 
==概要==
PS2での通常シリーズ作品としては、前作『[[第3次スーパーロボット大戦α|第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]]』から約3年振りに発売された作品。開発も前作『第3次α』開発終了後にスタートしており、製作期間に3年が費やされている。
+
PS2用タイトルとしては、前作『[[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ]]』から約3年振りに発売された作品。開発も『第3次α』開発終了後にスタートしており、製作期間に3年が費やされている。
  
本作そのもので話は完結しており、[[続編]]に関しては本作のヒット次第であると言われていた。ゲーム中はおろか、クリア後にも何の説明もなかったされなかったキャラや設定もあり、また広告展開では「新シリーズ始動」などとも紹介されていることから、明らかに[[続編]]を匂わせる形になっていた。
+
本作のみで話そのものは完結しているが、ゲーム中はおろかクリア後にも何の説明もされないキャラクターや設定もあり、またパッケージの裏面や広告展開では「新シリーズ始動」と紹介されている<ref>アスキー・メディアワークス『[[電撃スパロボ!]]』Vol.9、104頁。</ref>ことから、明らかに[[続編]]を匂わせる形になっていた。2011年初頭に続編となる『[[第2次スーパーロボット大戦Z破界篇]]』が発表、これにより晴れて第3の王道シリーズ「'''[[Zシリーズ]]'''」が本格始動し本作も正式にその第1作目となったため、それに併せてthe Best(廉価版)が2011年3月3日に発売された。
  
2011年初頭にシリーズ続編『[[第2次スーパーロボット大戦Z 破界編]]』が発表され晴れて正式にシリーズ化が確定をされ、本作は前シリーズの旧[[αシリーズ]]に次ぐ第3の王道シリーズ、'''「[[Zシリーズ]]」'''の第1作目となり、それに併せて本作もthe Best(廉価版)が2011年3月3日に発売されることになった。
+
PS2アーカイブス版が2014年2月19日から2020年9月29日まで配信された。
  
== 主要新システム・難易度 ==
+
== システム ==
*[[熟練度]]システムについて、本作では「[[SRポイント]]」と名前が代わり採用。
+
=== 新システム ===
*[[小隊]]システムについて、本作では「トライバトルシステム」が採用。
+
;トライバトルシステム
*[[プレースメント補正]]の新規導入。
+
:『第3次α』までの[[小隊|小隊戦闘]]システムをブラッシュアップさせた新システム。1小隊の編成メンバーが3機までとなり、替わってコスト制が廃止。フォーメーションの要素が新たに導入され、任意で「トライ」「センター」「ワイド」の3種のフォーメーションを選択できる。また、トライフォーメーション時は小隊全機による一斉攻撃「トライチャージ」が使用可能。
*[[連続ターゲット補正]]がA PORTABLEに引き続き導入。
+
;[[照準値]]
*ユニットの[[改造]]可能な[[能力]]に「照準値」が新たに登場。これは[[命中]]率への補正値であり、それまでのスパロボでも固定値として存在していたものである。
+
:ユニットの[[改造]]可能な[[能力]]として新たに登場。[[命中]]率への補正値であり、かつては[[運動性]]の改造で賄われていたものが実質復活する形となった。以降の作品でも機体パラメータとして標準化している。
*[[地形適応]]が機体とパイロット両方SでないとSにならない(A以下も同様)。難易度の上昇に一役買っている。
+
;[[プレースメント補正]]
*[[飛行]]ユニットは空中にいるとき、毎ターンの最初にENが自動的に10消費されるようになっている。これも難易度の上昇に一役買っている。
+
:本作より採用。敵軍ユニットの周囲を自軍ユニットで囲むことで与ダメージにプラス補正がかかる。
*従来のシリーズに比べて[[精神コマンド]]の燃費が悪く、力押しで進めることに多少の歯止めをかけている。また、コマンド自体も最大で5つまでしか覚えない。
+
;[[]]地形待機時のEN消費
 +
:[[飛行]]ユニットが空中で待機した際、毎ターンの最初にENが自動的に10消費されるようになった。[[EN回復]]などがない限り空中に居続けるだけでENが減っていくため、従来作より地上ユニットが有利なバランスとなっている。
  
[[小隊]]システムを改良した「トライバトルシステム」が導入。1小隊のメンバーが3機に変更され、「トライ」「センター」「ワイド」の3種の小隊フォーメーションが実装された。また、熟練度の「[[SRポイント]]」への変更(隠しキャラ、隠し機体には一切関与しない熟練度…の筈だったが、どうやら相当絡んでいる様子)などなど、過去の作品システムを見直し、より発展させた作りとなっている。発売前から言われていた難易度については概ね言われていたとおり。なお、本作はファミ通クロスレビューにおいて、スパロボでは初めての'''プラチナ殿堂'''入りを決めている。
+
=== 主な既存システムと変更点 ===
 +
;[[SRポイント]]
 +
:[[熟練度]]システムが名称変更。発売前は隠しキャラや隠し機体には一切関与しないものとアナウンスされていたが、実際は複数の隠し要素に絡んでいる。
 +
;[[特殊技能]]、[[パイロット養成]]
 +
:本作より名称が「特殊スキル」に変更。
 +
:「[[再攻撃]]」が実質的な新技能として登場。「[[切り払い]]」「[[シールド防御]]」が「[[ブロッキング]]」にひと纏めにされた。
 +
:本作のみの調整として、獲得および養成の際の要[[パイロットポイント]]数が他作品より非常に高くなっている。
 +
;[[精神コマンド]]
 +
:習得数が1人あたり5種(戦艦サブは3種)に変更。「[[熱血]]」「[[魂]]」習得レベルが引き上げられ、また消費SPも高めとなっている。
 +
:新規精神コマンドとして「[[分析]]」「[[迅速]]」「[[希望]]」が登場。
 +
;[[地形適応]]
 +
:機体とパイロット両方の適応をSにしないとSにならない仕様に変更された(A以下も同様)。
  
難易度に関してはHARDで進むと歴代でもかなりの難易度を誇る。なお、1周クリアすると武器・機体改造不可、パイロット育成不可、敵改造済み、難易度常にHARDのEX-HARDを遊ぶことができる。とはいえ、スペシャルモードの出現条件が「ランド・セツコの両方でクリア」に変更された(EX-HARDをクリアする必要が無くなった)為に、かなりコアなプレイヤーでないとプレイする事は無いと思われる。
+
== 難易度 ==
 +
発売前からのアナウンスの通り、精神コマンドや地形適応の調整や[[連続ターゲット補正]]により全体的な難易度は『第3次α』から引き上げられており、HARDで進んだ場合歴代でもかなりの難易度を誇る。
 +
SRポイントのターン制限が厳しい中で敵がワイド・フォーメーションで粘ることが多い一方で味方の小隊員は今ひとつ頼りなく、序盤から自軍の出入りが激しいことによる改造の難しさが更に拍車をかけている。
 +
特に第22話「自分だけのエクソダス」のSRポイントを1周目で取得することは相当な難関として語り継がれている。
  
これまでの据え置き機作品の中でも驚異的にロードが早く、PS2の性能を限界迄発揮させていると言われている。
+
中盤もシナリオの関係で自軍を分けての進行となるため厳しい場面も存在するが、強力なユニットと資材が揃う終盤の難易度については序盤ほど高いものではない。
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『第3次α』同様に1周クリアで「武器・機体改造不可」「パイロット育成不可」「敵改造済み」「難易度HARD固定」のEX-HARDモードを選択が可能。ただし『第3次α』とは異なりスペシャルモードの出現条件が「ランド・セツコの両方でクリア」に変更された(EX-HARDをクリアする必要が無くなった)為、かなりコアなプレイヤーでなければプレイする事は無いと思われる。『第2次Z破界篇』以降に実装されておらず、B.B.スタジオ製スパロボでEXハードが導入されたのは今作までとなった。
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 +
== 演出面 ==
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PS2の最高解像度であるVGAを採用した事により、ユニットグラフィックやカットインがより鮮明かつきめ細やかに表現されている。攻撃のアクションは同じ武器でも地対空・空対地とそれぞれ別のアニメーションが描き起こされている。一方、敵方[[可変モビルスーツ]]([[モビルアーマー]])は一括りで纏められている(攻撃の際に[[モビルスーツ]]と[[モビルアーマー]]の両形態に[[変形]]して攻撃する等)。また、撃墜時の演出もユニットごとに個別の物となっており、以降のB.B.スタジオ製作品にも受け継がれている。
  
 
== 話題 ==
 
== 話題 ==
*もともとは、「[[αシリーズ]]」に続く新シリーズという事で「スーパーロボット大戦Ω(オメガ)」というタイトルになる予定だったが、諸事情(おそらくは商標の関係)でタイトルが「スーパーロボット大戦Z」に変更された。Ωがギリシャ文字で最後の言葉である事からラテンアルファベットにおける最後の言葉であるZがつけられている。総合プロデューサーの寺田貴信は、過去に「シリーズ最終作のタイトルをつけるなら『Z』にしたい」と語っていたが、本作発表後に撤回しており、今作の「Z」の意味は新たな始まりと意味を込めてつけたと語っている。(ウィキペディアのスーパーロボット大戦Zより。)
+
*元々は「スーパーロボット大戦Ω(オメガ)」というタイトルになる予定だったが諸事情で使えず、[[スタッフ:寺田貴信|寺田貴信]]Pが個人的に温存していた「[[スーパーロボット大戦V|V]]」にしようとしたところ<ref name="PB588">エンターブレイン『スーパーロボット大戦Z パーフェクトバイブル』588頁。</ref>提案した段階で周りから反対され<ref>アスキー・メディアワークス『電撃PlayStation』Vol.633、54頁。</ref>、「最終兵器」の「Z」になった<ref name="PB588" />。「Z」というタイトルは、過去に寺田プロデューサーがシリーズ最終作につけることを想定していた名称だった<ref>[https://nlab.itmedia.co.jp/games/articles/0804/22/news067.html アニキの魂が注入された「スーパーロボット大戦感謝祭2008」は真っ赤に燃えた (1/2)] 2020年12月20日閲覧。</ref>。
 
+
**Zシリーズ最終作の『[[第3次Z天獄篇]]』においては、「Ω」というタイトルになるはずだった件をネタにした発言を[[アドヴェント|ラスボス]]が行っている。
 
*今回オリジナルキャラクターを担当した[[声優]]の何人かはスーパーロボット大戦公式BLOG「[[熱血!必中!スパログ!]]」のブログを書いている声優の方々である。タイトルコールもCMとゲーム開始画面の「ゼェェェット!!」も水木一郎氏である。
 
*今回オリジナルキャラクターを担当した[[声優]]の何人かはスーパーロボット大戦公式BLOG「[[熱血!必中!スパログ!]]」のブログを書いている声優の方々である。タイトルコールもCMとゲーム開始画面の「ゼェェェット!!」も水木一郎氏である。
 
+
*シナリオ中盤における「自軍勢力同士が本格的に対立する」というシリーズでも異例となる展開が話題となった。
 
*本作のオリジナル敵キャラクター「[[カイメラ]]」はその個性的(過ぎる)な言動と行動の数々で歴代シリーズでも屈指の異彩を放つ存在となっている。
 
*本作のオリジナル敵キャラクター「[[カイメラ]]」はその個性的(過ぎる)な言動と行動の数々で歴代シリーズでも屈指の異彩を放つ存在となっている。
 +
*本作では主人公が対照的になるように作られている。男主人公(ランド)を選んだ場合には明るく熱血な感じ、女主人公(セツコ)を選んだ場合にはその逆となる。話の雰囲気も主人公ごとにどこまで変えられるかがポイントになっており、顕著な例は[[アサキム・ドーウィン]]で、どちらの主人公を選ぶかで彼の印象が異なるようになっている<ref>エンターブレイン『スーパーロボット大戦Z パーフェクトバイブル』589頁。</ref>。このため、どちらかの主人公で遊んだかによって本作への印象は大きく変わり、ユーザー間での本作の感想の関する話題などで会話が噛み合わないことさえある。なお主人公選択方式の再採用は本作を最後に『[[スーパーロボット大戦V]]』まで8年半もの年月が開いている。
 +
*これまでの据え置き機作品の中でも驚異的にロードが早く、PS2の性能を限界まで発揮させていると言われている。
 +
*シナリオが終盤に行くほどシナリオ間の会話が長くなっていき、終盤には1時間越えのシナリオも散見するほど。以降の作品にはこれらの反省を踏まえ、シナリオ間の会話を短くしている。
 +
*[[キャラクター事典]]や[[ロボット大図鑑]]がウィンキーソフト開発時代の毒が入ったものに戻っており、ファンならずともニヤリとする事が多い。なお1周クリアすると追記されているキャラやロボも多数存在する。
 +
**本作の事典・図鑑の文章は以降のB.B.スタジオ製スパロボにおいても流用されているが、毒の入った部分については削除されている。
 +
*一部の人物の音声が少し、あるいはとても低く再生される[[バグ (ゲーム)|バグ]]が複数発見されている。代表は子安氏の担当キャラ(新録分)と『[[宇宙大帝ゴッドシグマ]]』のジュリィ。さらに『[[超時空世紀オーガス]]』の特殊トライチャージはリーアの声が異常に遅く再生され、およそまともな声には聞こえない。これらのバグは『[[スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク]]』およびベスト版では修正されている(アーカイブスはベスト版準拠)。
 +
*本作では久々に終盤における分岐ルート、通称ifルート([[ザフト]]ルート)がある。詳しい分岐内容は[[隠し要素/Z]]を参照。
 +
**以降のB.B.スタジオ製スパロボにおいても『[[第2次Z破界篇]]』を除いて同様の分岐が存在し、恒例のパターンとして定着していった。
 +
*『[[新スーパーロボット大戦]]』以来久々のスペシャルディスク『[[スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク]]』が製作されている。
 +
*『週刊ファミ通』のクロスレビューにおいて、スパロボシリーズでは初めてとなる'''プラチナ殿堂'''入りを果たしている。
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* 完全新作において旧[[御三家]](東映版[[マジンガーシリーズ]]・[[宇宙世紀]][[ガンダムシリーズ]]・東映版[[ゲッターロボシリーズ]])が出揃った最後のスパロボである。また、「[[長浜ロマンロボシリーズ]]」『[[勇者ライディーン]]』『[[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY|機動戦士ガンダム0083]]』『[[機動戦士ガンダムΖΖ]]』『[[超獣機神ダンクーガ]]』といった『[[スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd|SC2nd]]』以前の常連であった作品が本作を境に参戦頻度を著しく減少させ、一方で本作を機に『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』は以降の常連となるなど、一種の世代交代を印象付ける作品ともなっている。
  
*本作では選択した主人公によってストーリーの印象が全く対極になるように作られている。攻略本の寺田Pでのインタビューによると、女主人公(セツコ)を選んだ場合には陰のイメージを持たせ、男主人公(ランド)を選んだ場合には陽のイメージを持たせたという事である。このため、どちらかの主人公で遊んだかによって本作への印象は大きく変わり、ネット上での本作の感想の関する話題などで会話が噛み合わないことさえある。
+
== 参戦作品 ==
 
+
★は初参戦。
*[[キャラクター事典]]や[[ロボット大図鑑]]がウィンキーソフト時代の毒が入ったものに戻っており、ファンならずともニヤリとする事が多い。なお1周クリアすると追記されているキャラやロボも多数存在する。
 
 
 
*グラフィックについてはPS2の最高解像度であるVGAを採用した事により、ユニットグラフィックやカットインがより鮮明かつきめ細やかに表現されている。また攻撃のアクションは同じ武器でも地対空・空対地とそれぞれ別のアニメーションが描き起こされている。一方、敵方[[可変モビルスーツ]]([[モビルアーマー]])は一括りで纏めてられている(攻撃の際に[[モビルスーツ]]と[[モビルアーマー]]の両形態に[[変形]]して攻撃する等)
 
 
 
*一部の人物の音声が少し、あるいはとても低く再生される[[バグ(ゲーム)|バグ]]が複数発見されている。代表は子安氏の担当キャラ(新録分)と『[[宇宙大帝ゴッドシグマ]]』のジュリィ。<br />さらに『[[超時空世紀オーガス]]』の特殊トライチャージはリーアの声が異常に遅く再生され、およそまともな声には聞こえない。これらのバグについて今のと所公式見解は発表されていない。『[[スーパーロボット大戦Z スペシャルディスク]]』およびベスト版では修正されている。
 
 
 
*本作では久々に終盤における分岐ルート、通称ifルート([[ザフト]]ルート)がある。<br />詳しい分岐内容は[[隠し要素/Z]]を参照。
 
 
 
*『[[新スーパーロボット大戦]]』以来久々のスペシャルディスク『[[スーパーロボット大戦Z スペシャルディスク]]』が製作されている。
 
  
== 参戦作品 ==
 
★は初参戦、☆は据置機初参戦。Rマークは王道シリーズ(王道は英語で「ROYAL(ロイヤル)」と読む。)初参戦および復帰をした作品。
 
 
*★[[オーバーマン キングゲイナー]]
 
*★[[オーバーマン キングゲイナー]]
*☆R [[THE ビッグオー]]
+
*[[THE ビッグオー]]
 
*★[[THE ビッグオー 2nd SEASON]]
 
*★[[THE ビッグオー 2nd SEASON]]
 
*[[無敵鋼人ダイターン3]]
 
*[[無敵鋼人ダイターン3]]
*R[[無敵超人ザンボット3]]
+
*[[無敵超人ザンボット3]]
 
*[[戦闘メカ ザブングル]]
 
*[[戦闘メカ ザブングル]]
*[[劇場版 機動戦士Ζガンダム]]
+
*[[機動戦士Ζガンダム]]
 
*[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]
 
*[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]
 
*[[機動新世紀ガンダムX]]
 
*[[機動新世紀ガンダムX]]
69行目: 104行目:
 
*[[マジンガーZ (TV)|マジンガーZ]]
 
*[[マジンガーZ (TV)|マジンガーZ]]
 
*[[グレートマジンガー (TV)|グレートマジンガー]]
 
*[[グレートマジンガー (TV)|グレートマジンガー]]
*R [[UFOロボ グレンダイザー]]
+
*[[UFOロボ グレンダイザー]]
 
*[[ゲッターロボG]]
 
*[[ゲッターロボG]]
 
*★[[宇宙大帝ゴッドシグマ]]
 
*★[[宇宙大帝ゴッドシグマ]]
79行目: 114行目:
 
*★[[超重神グラヴィオンZwei|超重神グラヴィオンツヴァイ]]
 
*★[[超重神グラヴィオンZwei|超重神グラヴィオンツヴァイ]]
  
:『[[THE ビッグオー]]』や『[[超重神グラヴィオン]]』は第二期も合わせて参戦するのに対して、Ζガンダムや逆襲のシャア、SEED DESTINYは参戦するがガンダムΖΖやSEEDは参戦しなかったりと、構成に興味深い点が多い。特にSEED DESTINYはSEEDの主要キャラが多いので、そのあたりがどのように描かれるかが注目された。
+
『機動戦士Ζガンダム』はグラフィック等が劇場版基準となっている。
:参戦作品の発表は順次行われたが、最後に発表されたのは『[[宇宙大帝ゴッドシグマ]]』であった。
+
 
:[[UFOロボ グレンダイザー]]』と『[[無敵超人ザンボット3]]』は『[[第4次スーパーロボット大戦]]』から約13年振りの王道シリーズでの復帰参戦となった。
+
『THE ビッグオー』や『超重神グラヴィオン』は第二期も合わせて参戦するのに対して、『Ζガンダム』や『逆襲のシャア』、『SEED DESTINY』は参戦するが『ガンダムΖΖ』や『SEED』は参戦しないなど、構成に興味深い点が多い。特に『SEED DESTINY』は『SEED』の主要キャラが多いので、そのあたりがどのように描かれるかが注目された。
:なお、バンプレストはバンダイナムコゲームスの完全子会社の反映として、本作以降の版権シリーズは、オリジナル要素は『[[スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd|SC2nd]]』(リメイクを含めば『[[スーパーロボット大戦A PORTABLE|A PORTABLE]]』)までの「[[バンプレストオリジナル]]」に代わり、「オリジナル」名義での紹介となっている。
+
 
 +
参戦作品の発表は順次行われ、最後に発表されたのは『宇宙大帝ゴッドシグマ』であった。
 +
 
 +
『[[スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2nd|SC2nd]]』(リメイクを含めば『[[スーパーロボット大戦A PORTABLE|A PORTABLE]]』)までスパロボオリジナルの要素は「[[バンプレストオリジナル]]」と表記されていたが、バンプレストがバンダイナムコゲームスの完全子会社となったためか、本作以降は「オリジナル」と表記されるようになった。
  
 
== 世界観 ==
 
== 世界観 ==
→詳細は[[世界観/Zシリーズ]]へ。
+
[[世界観/Zシリーズ]]を参照。
  
== Zオリジナルのメカ&キャラクター ==
+
== バンプレストオリジナル ==
 +
[[オリジナル要素/Z]]を参照。
  
 
=== [[主人公]] ===
 
=== [[主人公]] ===
[[主人公]]はセツコ、ランドの2択。排他ではなく選択されなかった方は脇役として登場。
+
[[主人公]]はセツコ、ランドの2択。選択されなかった方は脇役として登場。
  
 
{| class="wikitable"
 
{| class="wikitable"
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| [[ランド・トラビス]]<br />[[メール・ビーター]] || [[ガンレオン]]
 
| [[ランド・トラビス]]<br />[[メール・ビーター]] || [[ガンレオン]]
 
|}
 
|}
 
;[[セツコ・オハラ]]
 
:女主人公。19歳。[[地球連邦軍]]少尉だが、軍人にしてはやけに気が弱く消極的。自分でも軍人に向いているかどうか疑問に思っているらしい。操縦技術は丁寧で評価が高く、戦技研究班『[[グローリー・スター]]』のパイロットとなる。歴代シリーズを含めても最も不幸な展開を辿るキャラクターになっている。
 
;[[ランド・トラビス]]
 
:男主人公。27歳の修理屋。『ザ・ヒート』を自称し、それに違わぬ豪放磊落な性格。ただし『ザ・クラッシャー』と陰で呼ばれている、やり過ぎてしまう質の男でもある。しかし見た目とは裏腹に脳みそまで筋肉という訳ではなく、周りの状況をしっかり把握したりする等の冷静な部分も持ち合わせる。
 
  
 
=== [[カイメラ]] ===
 
=== [[カイメラ]] ===
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=== その他 ===
 
=== その他 ===
*[[アサキム・ドーウィン]]
+
;[[アサキム・ドーウィン]]
**乗機:[[シュロウガ]]
+
:
*[[ツィーネ・エスピオ]]
+
;[[ツィーネ・エスピオ]]
**乗機:[[エリファス]]
+
:
 +
;[[シエロ・ビーター]]
 +
:
 +
;[[黒のカリスマ]]
 +
:
 +
;[[ジ・エーデル・ベルナル]]
 +
:
  
*[[黒のカリスマ]]
+
== 用語 ==
**[[ジ・エーデル・ベルナル]]
+
<!-- 専用記事がなければ紹介が多少詳細でも可。専用記事が出来たら紹介削除または一行程度に簡略化。 -->
 +
;[[多元世界]]
 +
:あらゆる[[平行世界]]が入り混じり、融合した新たな世界。物語の根幹をなす設定で、『[[超時空世紀オーガス]]』の[[時空振動弾]]が引き金となった。続編の『[[破界篇]]』で複数発生していることが判明した。
 +
;[[UCW]]
 +
:本作の舞台となる多元世界。
 +
;[[ZEUTH]]
 +
:今回の[[スーパーロボット]]軍団の組織名。いろいろと個人主義が影響して結束力に乏しく、一時は敵味方に分かれるなど今までのスパロボではありえなかった展開まで発展した。
 +
;[[新地球連邦]]
 +
:様々な世界の最大勢力が結集し成立した組織。軍閥政治の害が様々に出ている。
 +
;[[アプリリウス同盟軍]]
 +
:新地球連邦に対抗するために宇宙コロニー国家群で組織された軍事同盟。[[プラント]]首都アプリリウスで成立した。
 +
;[[UN]]
 +
:多元世界で普及している通信ネットワーク。所謂インターネットと同じだが長距離通信が制限されている世界観の都合上依存度は大きくなっている、テレビや新聞もUNに依存している。エーデル准将によって敷設された。
 +
;[[セカンド・ブレイク]]
 +
:
 +
;[[カイメラ]]
 +
:新[[地球連邦軍]]の[[エーデル・ベルナル]]准将の直轄部隊。
 +
;[[スカルムーン連合]]
 +
:地球侵略を目的とした複数の異星人勢力で結成された連合軍。[[スカルムーン基地]]を拠点としている。
 +
;[[コペルニクス会談]]
 +
:[[月]]の女王[[ディアナ・ソレル|ディアナ]]の呼びかけにより開催された会議。命名は開催場所である、月面の自由都市[[コペルニクス]]より。スパロボのクロスオーバーを最大限にまで引き出したイベント。
 +
;[[オペレーション・クルセイダー]]
 +
:
 +
;[[第一次多元戦争]]
 +
:
  
→詳細は[[スパロボZのオリジナル要素]]へ。
+
== ゲーム中データ ==
 
 
== 関連記事 ==
 
 
 
=== ゲーム中データ ===
 
 
<!-- 各作品共通の基本情報記事 -->
 
<!-- 各作品共通の基本情報記事 -->
  
158行目: 218行目:
 
|-
 
|-
 
! その他[[オプション]]
 
! その他[[オプション]]
| [[オプション情報/Z]]
+
| [[オプション/Z]]
 
|}
 
|}
 
<!-- 多くの作品で採用されているシステムの記事 -->
 
<!-- 多くの作品で採用されているシステムの記事 -->
170行目: 230行目:
 
*[[補給装置]]
 
*[[補給装置]]
 
<!-- *[[裏技]] -->
 
<!-- *[[裏技]] -->
*[[バグ]]
+
*[[バグ (ゲーム)|バグ]]
 
*[[中断メッセージ]] / [[中断メッセージ/Z]]
 
*[[中断メッセージ]] / [[中断メッセージ/Z]]
 
<!-- 本作独自のシステムに関する記事、或いは本作専用の攻略記事 -->
 
<!-- 本作独自のシステムに関する記事、或いは本作専用の攻略記事 -->
177行目: 237行目:
 
*[[連続ターゲット補正]]
 
*[[連続ターゲット補正]]
 
*[[SRポイント]]
 
*[[SRポイント]]
 
=== 関連用語 ===
 
<!-- 専用記事がなければ紹介が多少詳細でも可。専用記事が出来たら紹介削除または一行程度に簡略化。 -->
 
;[[多元世界]]
 
:あらゆる[[平行世界]]が入り混じり、融合した新たな世界。物語の根幹をなす設定で、『[[超時空世紀オーガス]]』の[[時空振動弾]]が引き金となった。
 
;[[ZEUTH]]
 
:今回の[[スーパーロボット]]軍団の組織名。いろいろと個人主義が影響して結束力に乏しく、一時は敵味方に分かれるなど今までのスパロボではありえなかった展開まで発展した。ちなみに『[[ヒーロー戦記]]』の自部隊名と同音だが、あちらは「Z.E.U.S」である。
 
;[[新地球連邦]]
 
:様々な世界の最大勢力が結集した成立した組織。軍閥政治の害が様々に出ている。
 
;[[UN]]
 
:多元世界で普及している通信ネットワーク。所謂インターネットと同じ。エーデル准将によって敷設された。
 
;[[カイメラ]]
 
:新[[地球連邦軍]]の[[エーデル・ベルナル]]准将の直轄部隊。
 
;[[コペルニクス会談]]
 
:[[月]]の女王[[ディアナ・ソレル|ディアナ]]の呼びかけにより開催された会議。命名は開催場所である、月面の自由都市[[コペルニクス]]より。スパロボのクロスオーバーを最大限にまで引き出したイベント。なお、仲介役及び司会進行は[[ロジャー・スミス]]が行っている。
 
  
 
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2024年4月4日 (木) 08:47時点における版

スーパーロボット大戦Z
読み スーパーロボットたいせんゼット
外国語表記 Super Robot Wars Z
シリーズ Zシリーズ
次作 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
スペシャルディスク スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク
開発元 バンプレソフト
発売元 バンダイナムコゲームス
対応機種 プレイステーション2
プロデューサー 寺田貴信
じっぱひとからげ
ディレクター 名倉正博
シナリオ 名倉正博
キャラクターデザイン 河野さち子
メカニックデザイン Mがんぢー
明貴美加
大張正己
主題歌 「Crest of "Z's"」
発売日 2008年9月25日
Best版
2011年3月3日
PS2アーカイブス
2014年2月19日
価格 8,379円
Best版
3,800円
PS2アーカイブス
1500円
CERO区分 B(12歳以上対象)
テンプレートを表示

スーパーロボット大戦Z』は「スーパーロボット大戦シリーズ」のゲーム作品。「Zシリーズ」の1つ。

概要

PS2用タイトルとしては、前作『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』から約3年振りに発売された作品。開発も『第3次α』開発終了後にスタートしており、製作期間に3年が費やされている。

本作のみで話そのものは完結しているが、ゲーム中はおろかクリア後にも何の説明もされないキャラクターや設定もあり、またパッケージの裏面や広告展開では「新シリーズ始動」と紹介されている[1]ことから、明らかに続編を匂わせる形になっていた。2011年初頭に続編となる『第2次スーパーロボット大戦Z破界篇』が発表、これにより晴れて第3の王道シリーズ「Zシリーズ」が本格始動し本作も正式にその第1作目となったため、それに併せてthe Best(廉価版)が2011年3月3日に発売された。

PS2アーカイブス版が2014年2月19日から2020年9月29日まで配信された。

システム

新システム

トライバトルシステム
『第3次α』までの小隊戦闘システムをブラッシュアップさせた新システム。1小隊の編成メンバーが3機までとなり、替わってコスト制が廃止。フォーメーションの要素が新たに導入され、任意で「トライ」「センター」「ワイド」の3種のフォーメーションを選択できる。また、トライフォーメーション時は小隊全機による一斉攻撃「トライチャージ」が使用可能。
照準値
ユニットの改造可能な能力として新たに登場。命中率への補正値であり、かつては運動性の改造で賄われていたものが実質復活する形となった。以降の作品でも機体パラメータとして標準化している。
プレースメント補正
本作より採用。敵軍ユニットの周囲を自軍ユニットで囲むことで与ダメージにプラス補正がかかる。
地形待機時のEN消費
飛行ユニットが空中で待機した際、毎ターンの最初にENが自動的に10消費されるようになった。EN回復などがない限り空中に居続けるだけでENが減っていくため、従来作より地上ユニットが有利なバランスとなっている。

主な既存システムと変更点

SRポイント
熟練度システムが名称変更。発売前は隠しキャラや隠し機体には一切関与しないものとアナウンスされていたが、実際は複数の隠し要素に絡んでいる。
特殊技能パイロット養成
本作より名称が「特殊スキル」に変更。
再攻撃」が実質的な新技能として登場。「切り払い」「シールド防御」が「ブロッキング」にひと纏めにされた。
本作のみの調整として、獲得および養成の際の要パイロットポイント数が他作品より非常に高くなっている。
精神コマンド
習得数が1人あたり5種(戦艦サブは3種)に変更。「熱血」「」習得レベルが引き上げられ、また消費SPも高めとなっている。
新規精神コマンドとして「分析」「迅速」「希望」が登場。
地形適応
機体とパイロット両方の適応をSにしないとSにならない仕様に変更された(A以下も同様)。

難易度

発売前からのアナウンスの通り、精神コマンドや地形適応の調整や連続ターゲット補正により全体的な難易度は『第3次α』から引き上げられており、HARDで進んだ場合歴代でもかなりの難易度を誇る。 SRポイントのターン制限が厳しい中で敵がワイド・フォーメーションで粘ることが多い一方で味方の小隊員は今ひとつ頼りなく、序盤から自軍の出入りが激しいことによる改造の難しさが更に拍車をかけている。 特に第22話「自分だけのエクソダス」のSRポイントを1周目で取得することは相当な難関として語り継がれている。

中盤もシナリオの関係で自軍を分けての進行となるため厳しい場面も存在するが、強力なユニットと資材が揃う終盤の難易度については序盤ほど高いものではない。

『第3次α』同様に1周クリアで「武器・機体改造不可」「パイロット育成不可」「敵改造済み」「難易度HARD固定」のEX-HARDモードを選択が可能。ただし『第3次α』とは異なりスペシャルモードの出現条件が「ランド・セツコの両方でクリア」に変更された(EX-HARDをクリアする必要が無くなった)為、かなりコアなプレイヤーでなければプレイする事は無いと思われる。『第2次Z破界篇』以降に実装されておらず、B.B.スタジオ製スパロボでEXハードが導入されたのは今作までとなった。

演出面

PS2の最高解像度であるVGAを採用した事により、ユニットグラフィックやカットインがより鮮明かつきめ細やかに表現されている。攻撃のアクションは同じ武器でも地対空・空対地とそれぞれ別のアニメーションが描き起こされている。一方、敵方可変モビルスーツモビルアーマー)は一括りで纏められている(攻撃の際にモビルスーツモビルアーマーの両形態に変形して攻撃する等)。また、撃墜時の演出もユニットごとに個別の物となっており、以降のB.B.スタジオ製作品にも受け継がれている。

話題

  • 元々は「スーパーロボット大戦Ω(オメガ)」というタイトルになる予定だったが諸事情で使えず、寺田貴信Pが個人的に温存していた「V」にしようとしたところ[2]提案した段階で周りから反対され[3]、「最終兵器」の「Z」になった[2]。「Z」というタイトルは、過去に寺田プロデューサーがシリーズ最終作につけることを想定していた名称だった[4]
    • Zシリーズ最終作の『第3次Z天獄篇』においては、「Ω」というタイトルになるはずだった件をネタにした発言をラスボスが行っている。
  • 今回オリジナルキャラクターを担当した声優の何人かはスーパーロボット大戦公式BLOG「熱血!必中!スパログ!」のブログを書いている声優の方々である。タイトルコールもCMとゲーム開始画面の「ゼェェェット!!」も水木一郎氏である。
  • シナリオ中盤における「自軍勢力同士が本格的に対立する」というシリーズでも異例となる展開が話題となった。
  • 本作のオリジナル敵キャラクター「カイメラ」はその個性的(過ぎる)な言動と行動の数々で歴代シリーズでも屈指の異彩を放つ存在となっている。
  • 本作では主人公が対照的になるように作られている。男主人公(ランド)を選んだ場合には明るく熱血な感じ、女主人公(セツコ)を選んだ場合にはその逆となる。話の雰囲気も主人公ごとにどこまで変えられるかがポイントになっており、顕著な例はアサキム・ドーウィンで、どちらの主人公を選ぶかで彼の印象が異なるようになっている[5]。このため、どちらかの主人公で遊んだかによって本作への印象は大きく変わり、ユーザー間での本作の感想の関する話題などで会話が噛み合わないことさえある。なお主人公選択方式の再採用は本作を最後に『スーパーロボット大戦V』まで8年半もの年月が開いている。
  • これまでの据え置き機作品の中でも驚異的にロードが早く、PS2の性能を限界まで発揮させていると言われている。
  • シナリオが終盤に行くほどシナリオ間の会話が長くなっていき、終盤には1時間越えのシナリオも散見するほど。以降の作品にはこれらの反省を踏まえ、シナリオ間の会話を短くしている。
  • キャラクター事典ロボット大図鑑がウィンキーソフト開発時代の毒が入ったものに戻っており、ファンならずともニヤリとする事が多い。なお1周クリアすると追記されているキャラやロボも多数存在する。
    • 本作の事典・図鑑の文章は以降のB.B.スタジオ製スパロボにおいても流用されているが、毒の入った部分については削除されている。
  • 一部の人物の音声が少し、あるいはとても低く再生されるバグが複数発見されている。代表は子安氏の担当キャラ(新録分)と『宇宙大帝ゴッドシグマ』のジュリィ。さらに『超時空世紀オーガス』の特殊トライチャージはリーアの声が異常に遅く再生され、およそまともな声には聞こえない。これらのバグは『スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク』およびベスト版では修正されている(アーカイブスはベスト版準拠)。
  • 本作では久々に終盤における分岐ルート、通称ifルート(ザフトルート)がある。詳しい分岐内容は隠し要素/Zを参照。
    • 以降のB.B.スタジオ製スパロボにおいても『第2次Z破界篇』を除いて同様の分岐が存在し、恒例のパターンとして定着していった。
  • 新スーパーロボット大戦』以来久々のスペシャルディスク『スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク』が製作されている。
  • 『週刊ファミ通』のクロスレビューにおいて、スパロボシリーズでは初めてとなるプラチナ殿堂入りを果たしている。
  • 完全新作において旧御三家(東映版マジンガーシリーズ宇宙世紀ガンダムシリーズ・東映版ゲッターロボシリーズ)が出揃った最後のスパロボである。また、「長浜ロマンロボシリーズ」『勇者ライディーン』『機動戦士ガンダム0083』『機動戦士ガンダムΖΖ』『超獣機神ダンクーガ』といった『SC2nd』以前の常連であった作品が本作を境に参戦頻度を著しく減少させ、一方で本作を機に『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』は以降の常連となるなど、一種の世代交代を印象付ける作品ともなっている。

参戦作品

★は初参戦。

『機動戦士Ζガンダム』はグラフィック等が劇場版基準となっている。

『THE ビッグオー』や『超重神グラヴィオン』は第二期も合わせて参戦するのに対して、『Ζガンダム』や『逆襲のシャア』、『SEED DESTINY』は参戦するが『ガンダムΖΖ』や『SEED』は参戦しないなど、構成に興味深い点が多い。特に『SEED DESTINY』は『SEED』の主要キャラが多いので、そのあたりがどのように描かれるかが注目された。

参戦作品の発表は順次行われ、最後に発表されたのは『宇宙大帝ゴッドシグマ』であった。

SC2nd』(リメイクを含めば『A PORTABLE』)までスパロボオリジナルの要素は「バンプレストオリジナル」と表記されていたが、バンプレストがバンダイナムコゲームスの完全子会社となったためか、本作以降は「オリジナル」と表記されるようになった。

世界観

世界観/Zシリーズを参照。

バンプレストオリジナル

オリジナル要素/Zを参照。

主人公

主人公はセツコ、ランドの2択。選択されなかった方は脇役として登場。

主人公 乗機
セツコ・オハラ
トビー・ワトソン
デンゼル・ハマー
バルゴラシリーズ
ランド・トラビス
メール・ビーター
ガンレオン

カイメラ

レーベン・ゲネラール
シュラン・オペル
ジエー・ベイベル
エーデル・ベルナル

その他

アサキム・ドーウィン
ツィーネ・エスピオ
シエロ・ビーター
黒のカリスマ
ジ・エーデル・ベルナル

用語

多元世界
あらゆる平行世界が入り混じり、融合した新たな世界。物語の根幹をなす設定で、『超時空世紀オーガス』の時空振動弾が引き金となった。続編の『破界篇』で複数発生していることが判明した。
UCW
本作の舞台となる多元世界。
ZEUTH
今回のスーパーロボット軍団の組織名。いろいろと個人主義が影響して結束力に乏しく、一時は敵味方に分かれるなど今までのスパロボではありえなかった展開まで発展した。
新地球連邦
様々な世界の最大勢力が結集し成立した組織。軍閥政治の害が様々に出ている。
アプリリウス同盟軍
新地球連邦に対抗するために宇宙コロニー国家群で組織された軍事同盟。プラント首都アプリリウスで成立した。
UN
多元世界で普及している通信ネットワーク。所謂インターネットと同じだが長距離通信が制限されている世界観の都合上依存度は大きくなっている、テレビや新聞もUNに依存している。エーデル准将によって敷設された。
セカンド・ブレイク
カイメラ
地球連邦軍エーデル・ベルナル准将の直轄部隊。
スカルムーン連合
地球侵略を目的とした複数の異星人勢力で結成された連合軍。スカルムーン基地を拠点としている。
コペルニクス会談
の女王ディアナの呼びかけにより開催された会議。命名は開催場所である、月面の自由都市コペルニクスより。スパロボのクロスオーバーを最大限にまで引き出したイベント。
オペレーション・クルセイダー
第一次多元戦争

ゲーム中データ

分類 記事
全話一覧 全話一覧/Z
隠し要素 隠し要素/Z
精神コマンド 精神コマンド/Z
強化パーツ 強化パーツ/Z
特殊能力 特殊能力/Z
特殊技能
(特殊スキル)
特殊技能/Z
メカ&キャラクターリスト メカ&キャラクターリスト/Z
その他オプション オプション/Z

商品情報

ゲーム本体

スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク

攻略本

サントラ

話題まとめ

http://www.cre.ne.jp/writing/IRC/write-ex1/2008/05/20080508.html#190000
参戦作品一覧に、スクリーンショットが乗っていたので、ちらちらと見ていたら
http://computer.cre.jp/irc/game/2008/06/20080630.html#030000
トップに来ているキャッチコピーは「多元世紀元年 僕らの世界は崩壊した…」
http://computer.cre.jp/irc/game/2008/08/20080809.html#070000
公式サイトでオリジナルキャラクターの公開が始まってた。

脚注

  1. アスキー・メディアワークス『電撃スパロボ!』Vol.9、104頁。
  2. 2.0 2.1 エンターブレイン『スーパーロボット大戦Z パーフェクトバイブル』588頁。
  3. アスキー・メディアワークス『電撃PlayStation』Vol.633、54頁。
  4. アニキの魂が注入された「スーパーロボット大戦感謝祭2008」は真っ赤に燃えた (1/2) 2020年12月20日閲覧。
  5. エンターブレイン『スーパーロボット大戦Z パーフェクトバイブル』589頁。

資料リンク

スーパーロボット大戦Z
公式