「スーパーロボット大戦F」の版間の差分
(→難易度) |
(→難易度) |
||
72行目: | 72行目: | ||
*これまでの作品をプレイしてきた人に向けて制作されているため、難易度は高めに設定されている。 | *これまでの作品をプレイしてきた人に向けて制作されているため、難易度は高めに設定されている。 | ||
*本作は前編ということもあり、主役機や後継機が登場しない作品は多い。また、『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』に入ると戦力にならない機体も多い。 | *本作は前編ということもあり、主役機や後継機が登場しない作品は多い。また、『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』に入ると戦力にならない機体も多い。 | ||
− | *[[主人公]]のタイプ「[[リアルロボット|リアル系]]/[[スーパーロボット|スーパー系]]」選択による戦力事情の違いと影響が他シリーズと比べてかなり大きい。具体的にはスーパー系は総合的な戦力が、リアル系は主人公とその恋人の副主人公が優遇されるバランスとなっている<ref>大きな違いは「スーパー系のみ[[テキサスマック]]が加入」「スーパー系のみ[[ドモン・カッシュ|ドモン]]([[シャイニングガンダム]])が3話から[[グラン・ガラン]]を救出するまで一時加入」「[[ルー・ルカ|]]・[[カツ・コバヤシ|カツ]]([[Gディフェンサー]])・[[ケーラ・スゥ|ケーラ]]の加入と[[コン・バトラーV]]の武装追加のタイミング(リアル系だとルー・カツは本作の後半、ケーラとコン・バトラーVの武装追加が『完結編』の終盤にまでずれ込む)」「リアル系のみ、主人公組がモビルスーツに乗れてニュータイプ技能付き、さらに恋人の精神コマンドが優秀」などが挙げられる。特にカツと主人公組、コン・バトラーVの難易度の影響は大きい。</ref>。 | + | *[[主人公]]のタイプ「[[リアルロボット|リアル系]]/[[スーパーロボット|スーパー系]]」選択による戦力事情の違いと影響が他シリーズと比べてかなり大きい。具体的にはスーパー系は総合的な戦力が、リアル系は主人公とその恋人の副主人公が優遇されるバランスとなっている<ref>大きな違いは「スーパー系のみ[[テキサスマック]]が加入」「スーパー系のみ[[ドモン・カッシュ|ドモン]]([[シャイニングガンダム]])が3話から[[グラン・ガラン]]を救出するまで一時加入」「[[ルー・ルカ|ルー]]・[[カツ・コバヤシ|カツ]]([[Gディフェンサー]])・[[ケーラ・スゥ|ケーラ]]の加入と[[コン・バトラーV]]の武装追加のタイミング(リアル系だとルー・カツは本作の後半、ケーラとコン・バトラーVの武装追加が『完結編』の終盤にまでずれ込む)」「リアル系のみ、主人公組がモビルスーツに乗れてニュータイプ技能付き、さらに恋人の精神コマンドが優秀」などが挙げられる。特にカツと主人公組、コン・バトラーVの難易度の影響は大きい。</ref>。 |
== 演出面 == | == 演出面 == |
2024年10月17日 (木) 16:56時点における版
スーパーロボット大戦F | |
---|---|
シリーズ | 旧シリーズ |
原作 | 第4次スーパーロボット大戦 |
次作 | スーパーロボット大戦F完結編 |
開発元 | ウィンキーソフト |
発売元 | バンプレスト |
対応機種 |
セガサターン プレイステーション |
プロデューサー | 寺田貴信 |
シナリオ | 阪田雅彦 |
キャラクターデザイン |
湖川友謙 河野さち子 |
メカニックデザイン |
大河原邦男 カトキハジメ 石川賢 永井豪 福地仁 宮武一貴 守谷淳一 ゲストメカデザイン 藤井大誠 寺島慎也 宮豊 かげやまいちこ 山田隆弥 |
音楽 | 藤本大輔 |
発売日 |
1997年9月25日(サターン版) 1998年12月10日(プレイステーション版) |
価格 | 6,800円 |
『スーパーロボット大戦F』は「スーパーロボット大戦シリーズ」のゲーム作品。「旧シリーズ」の1つ。
概要
セガサターンで初めて発売されたSRW作品。タイトルの「F」は「FINAL」または「FINAL OPERATION」のこと[1]。
当初は『第4次(S)』に追加要素を加えた移植作品『第4次スーパーロボット大戦プラス』(『α』と『α for DC』程度の差の作品[2])となる予定であったが、参戦作品の追加によりシナリオの整合性が取れなくなることから完全リメイク作品に変更された[3]。しかし、それに伴い作業量やデータ容量が増加したため、本作と『スーパーロボット大戦F完結編』の前後作品として制作・発売されることとなった[3]。
SS版から約1年後にPS移植版が発売された。SS版『F完結編』で変更された仕様に統一されており、オープニング戦闘デモも追加されている。ただし、ハードの都合によりセーブやロード時間はSS版より遅くなっており、BGMも大きく異なる。
2011年11月9日から2024年3月31日まで『F完結編』と共にゲームアーカイブスで配信(価格:1,200円)。
システム
新規システム
- 前後編シナリオ
- 同一シナリオのマップ変更ではなく、前編・後編に分かれた連続シナリオが初登場。
- 前後編に連続で出撃させた場合は、前編終了時に初期気力から増加していた分だけ後編の初期気力が低下してしまうデメリットが発生する(前編終了時に気力150なら、後編は気力50からのスタートとなる)。
既存システムと変更点
- パラメータの見直し
- パイロットの能力および武器属性が「近距離・遠距離」から「格闘・射撃」に変更された。
- 機体ステータスの見直し
- レベル、改造の制限
-
- パイロットはLv40が上限。
- 機体・武器の改造は、自軍のみ5段階が上限に制限されている(最大値は10段階)。
- ※本作の間のみの仕様。Lvの制限は『F完結編』開始時点、改造の制限は『F完結編』の終盤で解除される。
- 強化パーツの仕様変更
-
- マップ上の特定の座標で獲得から、特定の敵ユニット撃墜で獲得する方式に変更された。
- 一律2スロットから、ユニットごとに1~4スロットが設定されるように変更された。
- ※以降のシリーズでも標準仕様となっている。
- 「修理装置」「補給装置」の仕様変更
- 『LOE』で採用された修理(補給)装置使用時の経験値獲得システムが好評だったため、本作でも導入[4]。ただし、獲得経験値の計算式は異なる。
難易度
- これまでの作品をプレイしてきた人に向けて制作されているため、難易度は高めに設定されている。
- 本作は前編ということもあり、主役機や後継機が登場しない作品は多い。また、『F完結編』に入ると戦力にならない機体も多い。
- 主人公のタイプ「リアル系/スーパー系」選択による戦力事情の違いと影響が他シリーズと比べてかなり大きい。具体的にはスーパー系は総合的な戦力が、リアル系は主人公とその恋人の副主人公が優遇されるバランスとなっている[5]。
演出面
- ロボットグラフィックは再びSDに戻っている。
- DVEが初採用された。
- デモムービーは参戦作品の実際の映像が使われているものもあり、一部には激しい点滅(いわゆるパカパカ)になりうる物があるので注意が必要。また、音声はオリジナルのものとは異なる。
話題
- 分割作品となることについて、笑って許してくれた版元はガイナックスだけだった。逆に出版社には攻略本を2冊にできると喜ばれた。[6]
- SS版はバグが多かったため、『F完結編』発売前に一部バグや敵ターンの思考を修正したディスクが出回った。
- バグの中には「内蔵メモリ・パワーメモリ内の全データが破壊される」といった深刻なものもあった。
- アナウンスされていないが、本作と『F完結編』には信頼補正が採用されている。また、本作には熟練度の原型と思われるシステムも存在しているが、未完成のまま放置されたシステムなのか、序盤の2シナリオの敵構成が変化するという程度の影響しかない。
- 『新』に引き続き戦闘シーンのフルボイスが採用されているが、阪田雅彦氏の方針によって原則としてオリジナルキャストで収録を行うこととなったため[7]、この方針によって登場できなくなってしまったパイロットや作品も存在する[8]。
- なお、この方針は本作と『F完結編』のみであり、その後の作品では『新』と同じく代役での収録も行われている。
- 本作発売前の1997年1月にバンプレストの親会社であるバンダイとセガサターンの発売元であったセガとの合併が発表されため、本作の発売も合併計画の一貫であるとの説があった。だが、発売前の5月時点で合併は断念されている。
- 会話パートの場面に合わせて特定のグラフィックを表示する演出が行われると告知されていたが、実装されることはなかった。
- タイトル案には前述の『第4次スーパーロボット大戦プラス』と『さらばスーパーロボット大戦』があったが、前者は商標の都合、後者は『α』の制作が決定していたため没となった[9]。
- PS版ではテキストの誤字が修正されている。
- PS版の初回生産分には「スペシャル音楽CD」が付属していた。
- CDには「スーパーロボット大戦CMソング(リミックスバージョン)」と、オリジナルボイスドラマ「機動!超闘士グルンガスト」が収録されている。
- PS版は「完全復刻版 超合金マジンガーZ(通常カラー/ブラックバージョン)」が必ず貰えるキャンペーン「スパロボメガトンキャンペーン」の対象商品の一つとなっている。
- 本作には丸型応募シールが同梱されており、応募には『電視大百科』に同梱された応募用紙と、PS版『F完結編』にも同梱された応募シールが必要だった。
- 『F/F完結編』のサウンドトラックはSS版の音源でのみ発売されている。なお、PS版の音源は『コンプリートボックス』のサウンドトラックに収録されているものもある。
- 『F』と『完結編』の間の時期にエニックスから発売された書籍『スーパーロボット大戦大図鑑』では、「旧シリーズの時系列は『2次→3次→EX→LOE1部→F&F完結編→LOE2部』の流れが正史であり、2次Gと4次Sはそれぞれパラレル」と紹介されていたが、その設定が現在も残っているのかは不明。
登場作品
新規参戦は★の3作品。
- 機動戦士ガンダム
- 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
- 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
- 機動戦士Ζガンダム
- 機動戦士ガンダムΖΖ
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- 機動戦士ガンダムF91
- 機動武闘伝Gガンダム
- 新機動戦記ガンダムW
- マジンガーZ
- グレートマジンガー
- ゲッターロボ
- ゲッターロボG
- 超電磁ロボ コン・バトラーV
- 無敵鋼人ダイターン3
- 戦国魔神ゴーショーグン
- 超獣機神ダンクーガ
- ★伝説巨神イデオン
- ★トップをねらえ!
- 聖戦士ダンバイン
- 重戦機エルガイム
- ★新世紀エヴァンゲリオン
上記の他に、「劇場版マジンガーシリーズ」の機体が登場する。また、『グレートマジンガー』『伝説巨神イデオン』『トップをねらえ!』の正式参戦、『機動戦士ガンダムF91』『無敵鋼人ダイターン3』の主人公の参戦は『完結編』からとなる[10]。
リメイク元の『第4次(S)』に参戦していた『UFOロボ グレンダイザー』『無敵超人ザンボット3』『勇者ライディーン』『闘将ダイモス』は不参戦となった(グレンダイザーに関してはオリジナルキャスト採用の方針が原因と言っていい)。
『新世紀エヴァンゲリオン』の参戦は「純粋に(機械部品のみで構成された)ロボットとは言い切れない」作品の最初の参戦例であり、当時は「エヴァはロボットなのか」という議論もあった。だが、結果として参戦作品の幅を広げるきっかけとなったともいえる。
他に参戦候補として『勇者特急マイトガイン』『絶対無敵ライジンオー』や[11]『機動戦士Vガンダム』もあったが、容量の問題などで参戦は叶わなかった[12]。
世界観
バンプレストオリジナル
登場人物・メカ共に、基本的には『第4次』と同様。ただし、一部の人物・メカは『F完結編』からの登場となる。
魔装機系については「魔装機神の登場人物」「魔装機神の登場メカ」を参照。
登場人物
主人公
以下の点が『第4次』と異なる。
- 顔グラフィックが一新(旧グラフィックを選択することも可能)
- 習得精神コマンドは「誕生日・血液型」による決定から「リアル系/スーパー系」「主人公/副主人公」の4パターンによる決定に変更
- MSへの乗り換えはリアル系のみ可能
- 副主人公は「恋人がいる」選択時のみ登場
また、声は顔グラフィックではなく性格によって決定され、スーパー系のみエコーがかかる。
人物名 | 性格 | 組 |
---|---|---|
レナンジェス・スターロード | まじめでやさしい熱血漢 | A |
ミーナ・ライクリング | ちょっと変な性格 | |
イルムガルト・カザハラ | 理論家だけど異性好き | B |
リン・マオ | クールでニヒル | |
ヘクトール・マディソン | ちょっと変な性格 | C |
パトリシア・ハックマン | まじめでやさしい熱血漢 | |
アーウィン・ドースティン | クールでニヒル | D |
グレース・ウリジン | 理論家だけど異性好き |
ゲスト
その他
登場メカ
ゲスト三将軍の専用機が新たに登場。
主人公機
『第4次』でギリアム専用機であったゲシュペンストMk-IIがゲシュペンストの後継機として主人公機に登場。
なお、登場・入手の経緯は「リアル系/スーパー系」と「恋人いる/いない」で大きく異なり、「スーパー系・恋人がいる」以外の場合で主人公機として使用できるのは『F完結編』に入ってからとなる。
副主人公もゲシュペンスト、ゲシュペンストMk-IIに搭乗可能。
ゲスト
用語
ゲーム中データ
分類 | 記事 |
---|---|
全話一覧 | 全話一覧/F |
隠し要素 | 隠し要素/F・F完結編 |
精神コマンド | 精神コマンド/F・F完結編 |
強化パーツ | 強化パーツ/F・F完結編 |
特殊能力 | 特殊能力/F・F完結編 |
特殊技能 | 特殊技能/F・F完結編 |
メカ&キャラクターリスト | メカ&キャラクターリスト/F |
中断メッセージ | 中断メッセージ/F・F完結編 |
その他オプション | オプション/F |
商品情報
ゲーム本体
セガサターン版
プレイステーション版
攻略本
サントラ
その他
余談
- 『月刊コミックボンボン』でミーナ・ライクリングを主人公とした漫画作品『スーパーロボット大戦Fリアルストーリー』が連載されていた。ただし全4話で終わっており、単行本化もされていない。最終話に至っては主人公のミーナは登場しない。
- 本作の作業量が増えたために、本作以前に企画されていた『新スーパーロボット大戦』および『魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』の続編の制作が打ち切られた[2]。なお、『新』の続編は設定の再構築を経て「αシリーズ」のベースとなり、『魔装機神』の続編は本作から約15年後に無事に製作されている。
- 「宇宙世紀ガンダムシリーズ」『聖戦士ダンバイン』『重戦機エルガイム』の登場人物の顔グラフィックは『リアルロボット戦線』の顔グラフィックのベースとして使われている。
- サターン版の予約特典の冊子によると、パーフェクト・ジオング、ゲゼ、サロンズ、スペース・ゴロンゴが登場予定であり、SDの設定画が起こされていた。
- プロデュサーの寺田氏のXにて、分作となった経緯や当時の苦労話などが昔話として投稿されている[13]。
脚注
- ↑ セガサターン版予約特典『The History of Super Robot Wars』41頁、SS版『F完結編』パッケージ裏など。
- ↑ 2.0 2.1 勁文社『スーパーロボット大戦 エンサイクロペディア DC戦争編』254頁。
- ↑ 3.0 3.1 メディアワークス『スーパーロボット大戦F プレイステーション版 完全攻略ガイド』170頁。
- ↑ 徳間書店『ゲームの歩き方Bookシリーズ スーパーロボット大戦F』41頁。
- ↑ 大きな違いは「スーパー系のみテキサスマックが加入」「スーパー系のみドモン(シャイニングガンダム)が3話からグラン・ガランを救出するまで一時加入」「ルー・カツ(Gディフェンサー)・ケーラの加入とコン・バトラーVの武装追加のタイミング(リアル系だとルー・カツは本作の後半、ケーラとコン・バトラーVの武装追加が『完結編』の終盤にまでずれ込む)」「リアル系のみ、主人公組がモビルスーツに乗れてニュータイプ技能付き、さらに恋人の精神コマンドが優秀」などが挙げられる。特にカツと主人公組、コン・バトラーVの難易度の影響は大きい。
- ↑ メディアワークス『電撃PlayStation』Vol.109、31頁。
- ↑ ケイブンシャ『セガサターン必勝法スペシャル スーパーロボット大戦Fを一生楽しむ本』77頁。
- ↑ 双葉社『スーパーロボット大戦F DEEP FILE』19頁。
- ↑ 没タイトル 2020年9月26日閲覧。
- ↑ 『伝説巨神イデオン』『トップをねらえ!』は予告編およびカラオケモードに登場する。
- ↑ ケイブンシャ『セガサターン必勝法スペシャル スーパーロボット大戦Fを一生楽しむ本』79頁。
- ↑ 双葉社『スーパーロボット大戦F完結編 ディープファイル』156頁。
- ↑ 【昔話】セガサターンへのスパロボ投入決定… 寺田貴信(2023年8月5日X投稿)
リンク
|