カイ・シデン

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概要

機動戦士ガンダム

一年戦争当時サイド7に住んでいた不良少年。

ホワイトベースに避難した後は大型の免許も持っていたので、ガンキャノンに搭乗した。

皮肉や憎まれ口を叩きがちで戦争にも消極的であったが、ミハル・ラトキエとの出会いが彼の心境を大きく変える事になる。ただ、「臆病なくらいがちょうどいい」とのスタンスは変えなかった。

アムロ・レイの影に隠れがちであるが、彼の撃墜数もまたエースパイロット並であったことはあまり知られていない。

ちなみに名前の元ネタは第2次大戦の名戦闘機「紫電改」である。ただし、カイの血筋は日系ではなくプエルトリコ系とのこと。

小説版

民間人ではなく最初から軍人である。終盤ニュータイプ覚醒し、アムロが死亡した終盤以降は実質主人公を務めた。

ゲーム『SDガンダム GGENERATION DS』ではこの小説版の設定を再現し、ニュータイプ技能を所持している。

機動戦士Ζガンダム

一年戦争終了後、他のホワイトベース隊メンバーと同じく宇宙に出られなくなったが、ジャーナリストとして活動。

グリプス戦役ではエゥーゴカラバには参加しないもののジャーナリストとしてジャブローに潜入するなどの活動を行っている。一年戦争時代と比べると軟弱さは影を潜め、精神的にも非常に成長しており、クワトロ・バジーナを一目でシャア・アズナブルだと看破した。

劇場版 機動戦士Ζガンダム

立ち位置はTV版と同じだが、クワトロ=シャアという事実をTV版ではメモでハヤト・コバヤシに伝えているのに対し、劇場版では直接会っている。また、エンディングでセイラ・マスと会う場面が追加されている。

ことぶきつかさ氏による、劇場版の設定を元にした漫画『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』では彼が主人公となっており、グリプス戦役においての彼の裏側での活躍が描かれている。

その後

宇宙世紀0091年頃には、ロンド・ベル隊発足記念式典に登場したアムロ・レイ影武者と発表するも、後に撤回するという騒動を起こしている(漫画『機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス』)。

宇宙世紀0096年を舞台にした『機動戦士ガンダムUC』にも登場。作中の会話によると、アクシズ落としを行ったシャアに対しては徹底して批判の立場を取っている模様。漫画版では彼に視点をあてたストーリーも展開され、戦争がもたらす傷痕が描かれた。

また、その頃にはユニバーサル・ピュリッツァー賞やコロニー・ネットワーク記者クラブ賞などの多数の賞を受賞し、アナハイム・エレクトロニクス社の会長から指名されるほど、有名なジャーナリストとなっていた。

その後も鋭意的に様々な著書を世に発表し、世界の矛盾を世間に突きつけていった。

登場作品と役柄

初代設定よりもΖ以降のジャーナリストとして登場する事が多いが、指揮官格のハヤトよりも登場頻度は少ない。

旧シリーズ

第2次スーパーロボット大戦
FC版では登場しなかったが、PS版でGアーマーをくれる隠しキャラとして登場。
第3次スーパーロボット大戦
初出演作。原作通りガンキャノンに搭乗する。
パイロット登録されたファーストのホワイトベースクルーではリュウハヤト、そしてルートによってはセイラスレッガーも離脱していく中、アムロブライト以外で最終話まで残るキャラでもある。能力はさほど高くないが、第1話から登場し幸運を持つため序盤は頼りになる。が、PS版では幸運が努力に変えられてしまい資金稼ぎ役はできなくなった。ただし成長が早いキャラであることは変わらず、SFC版より集中の効果も上がったため使おうと思えば使っていける。
また、ミハルとのイベントがある。
第4次スーパーロボット大戦S
ラ・ギアス事件の間に老け込んでしまい、『機動戦士Ζガンダム』のジャーナリストバージョンで登場。今回は情報屋といった位置付けで戦闘には参加しない。
スーパーロボット大戦Fスーパーロボット大戦F完結編
第4次と役回りは一緒。

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
シャアダカール演説を焚き付ける事となる。
第3次スーパーロボット大戦α
直接は登場しないがブルーコスモス連邦内でも大きな勢力を持ってきていることをアムロに伝えた。

Zシリーズ

スーパーロボット大戦Z
劇場版設定の非戦闘キャラで登場。エゥーゴカラバの他、エゥーゴとは対立関係のアークエンジェル隊にも秘密裏に協力していた。
クワトロブレックスのメッセージを持ってきた。
なお、上記にもある『デイアフタートゥモロー』の設定も少しながら入っている。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
最終話において、Z-BLUEに声援を送る人々の中にハヤトベルトーチカと共に姿が確認できる。
なお、顔グラフィックが新しいものになっている他、キャラクター事典では参戦作品が『機動戦士ガンダムUC』になっている。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦BX
『UC』設定で登場。

単独作品

スーパーロボット大戦GC
1st設定であり、序盤から最後までパイロットとして使える。
スーパーロボット大戦XO
GCのリメイク作だが、追加サブシナリオで原作の「大西洋、血に染めて」が再現。
スーパーロボット大戦OperationExtend
第一章より参戦。PVでは台詞もある。

関連作品

ヒーロー戦記
アムロと同じ『エゥーゴ共和国』の軍人だったが、序盤に起きる同時多発テロ直後に除隊、ジャーナリストとしてゼウスメンバーに情報を提供してくれる。
グラフィックスも1st設定及びΖ設定の2種類が用意されており、両方のカイを見ることができる貴重な作品。
ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦
最初からジャーナリストとして登場し、同盟に情報を提供する。
リアルロボット戦線
ファースト版の設定で第1面から味方パイロットとして登場するが、ルート確定後グレンのブランチに対する振る舞いに激怒し脱走。シャアルートとラズロルート以外ではそれきり行方不明となる。
必中・幸運・努力を覚えるため育てやすいが、能力はそれほど高くなく、特に近接攻撃力は一般兵並み。

パイロットステータス設定の傾向

精神コマンド

セイラから「軟弱者」呼ばわりされたカイであるが、彼女の評価に反して「根性」、「不屈」、「気合」、そして「熱血」を持っている点が面白い。

第3次
根性幸運気合加速熱血集中
第3次(PS版)
根性努力気合加速熱血集中
GCXO
集中不屈ひらめき熱血直撃脱力
OE
不屈気合
リアルロボット戦線
鉄壁幸運必中脱力努力隠れ身

特殊技能(特殊スキル)

第3次(PS版)
シールド防御L3切り払いL3
GCXO
底力L6援護L3シールド防御
OE
底力サポート闘争心

固有エースボーナス

OE
CT(CT率+20%)

人間関係

機動戦士ガンダム

ホワイトベース隊

アムロ・レイ
仲間。ミハル編においてはアムロ自体は特にカイに好意を抱いている訳ではなかったが、カイ自体はわりとアムロに対しては好意的である事が分かる。
ブライト・ノア
仲間であり上官。彼に修正されたりする事がありながらも一応は従っている。
セイラ・マス
仲間。初っぱなからセイラから「軟弱者」呼ばわりされ、彼女に反発したが割と好意を持つ場面も。
劇場版Ζでは、セイラと会う場面が追加されている。
ハヤト・コバヤシ
仲間。比較的絡みが多く、どちらかといえばハヤトが年上のカイに引っ張られる方である。
リュウ・ホセイ
ホワイトベース隊では兄貴分であるが、脱走しようとした時は彼に張り飛ばされた。
スレッガー・ロウ
割とウマがあっていた関係。

地球連邦軍

マチルダ・アジャン
アムロと同じくカイにとっては憧れの女性で、他の隊員と共に彼女と写真を撮った。
ワッケイン
ルナツーに寄港した時はアムロ達と共に収監されたので良い印象は持っていなかったが、後に再会した時は認識を改めており、TV版で彼のマゼランがシャアに沈められていた時は憤りの表情を見せた。

その他

ミハル・ラトキエ
ジオンの女スパイ。一度ホワイトベースを降りようとした時に出会うが……
なお、カイはミハルの正体に薄々気付きながらも淡い想いを抱いていたようである。彼女との悲しい別れは、カイのその後の人生に大きな影響を与えた。

機動戦士Ζガンダム

エゥーゴ

カミーユ・ビダン
ジャブローでは彼に救出される。
シャア・アズナブルクワトロ・バジーナ
彼をシャアであると看破した。
レコア・ロンド
一緒にジャブロー潜入を試みるが、捕まってしまう。

機動戦士ガンダムUC

ローナン・マーセナス
彼から情報のリークを要請されるが交渉は物別れとなった。
スベロア・ジンネマン
OVA版ではブライトからガランシェールに協力してもらうよう交渉を頼まれ、成功させた。

他作品との人間関係

ガンダムシリーズ

正暦作品

フラン・ドール
Zではジャーナリスト仲間。

ガンダムSEEDシリーズ

ミリアリア・ハウ
Zではジャーナリスト仲間。
アンドリュー・バルトフェルド
Zでは協力関係。

ガンダムAGE

フリット・アスノ
BXでは旧知の仲で、第1次ネオ・ジオン抗争以来の協力関係にある。
キャプテン・アッシュ(アセム・アスノ)
BXでは協力関係。

名台詞

機動戦士ガンダム

TV版

「お高く留まりやがって。あ、あんたセイ…セイラとか言ったよな?」
第2話でセイラから「軟弱者」と罵られ、頬を張られた際の恨み節。
この「不良みたいな口の利き方」に対するセイラのリアクションも含め、本作序盤における有名な遣り取りのひとつとなっている。
「ヘッ、裏切られたな。ヤツもエリート族かよ」
ミライ「地球に住む人は、みんなエリートじゃないわ。現にアムロのお父さんは宇宙暮らしで、アムロは…お母さんとほとんど暮らしたことが無いのよ」
「地球に家があるだけでもエリートさ」
第13話より。アムロが母に会いに故郷に向かったと聞いての台詞。
カイの性格を表した台詞であると同時に、その後長きに渡り語られ続けるスペースノイドアースノイドの軋轢を表した最初期の表現でもある。
「空襲か?」
(ホワイトベースが攻撃されている? ミハルが知らせたにしちゃ、早過ぎるようだけど…)
第27話より。ホワイトベースを一時降りてミハルの自宅に泊まっている際に。カイはミハルと接しているうちに、彼女の正体がジオン軍の現地スパイであることに薄々気付いていく。
「一歩退いた所から物事を見る」カイであるが、彼の洞察力が優れている証左であるとも言えるだろう。
「ホント、軟弱者かもね」
ジオン軍の襲撃を受けたホワイトベースに戻って来た際に、セイラから「軟弱者」と言われて。
ここで言う「軟弱者」とは「ホワイトベースを降りる、とか言いながらも結局戻って来た」件を指すのだろう。
「…ミハル、いなくなっちまって…」
「なんで死んじまったんだーっ!」
第28話より。カイと一緒にジオン軍を迎撃していたミハルの死を知ったカイは、独り嘆き悲しんだ。
「ミハル…俺はもう悲しまないぜ。お前みたいな娘を増やさないためにジオンを叩く。徹底的にな!!」
第29話より。ジャブロー戦の出撃時に呟いた一言。『機動戦士ガンダム』屈指の名台詞と言われる。
「うちのチビ達はね、そんじょそこらのとはちと違うのよ。今まで何度も何度もドンパチの中、俺達と一緒に潜り抜けて戦ってきたんだぜ?大人のアンタにだって想像のつかない地獄をね、このちっこい目でしっかり見てきたんだよ!分かって?俺達と離れたくないんだよ」
30話で、カツ達3人のホワイトベース残留を、ここぞとばかりまくしたてる。
「スレッガーさんかい? 早い、早いよ!」
第32話で、ガンダムホワイトベースを叩くためドレン率いるムサイとキャメル、トクメル艦隊と、モビルスーツ隊であるリック・ドム6機の強襲部隊の迎撃作戦で、前話での活躍が認められGアーマー2号機で出撃を命じられたスレッガーが、先手を打って敵部隊に攻撃を仕掛けたのを見て呟いた独白。
GCXO中断メッセージでも聞くことが出来る。
「そりゃそうだな。逆立ちしたって人間は神様にはなれないからな。」
第42話で、ア・バオア・クー戦前のアムロのハッタリを見抜いた後に吐いた台詞。ニュータイプは決して万能な存在ではないということを評している。

劇場版

「冗談じゃないぜ! 教本でもあるのかよ? 無いんだろ?」
ブライト「連邦はジオンに比べて10年は遅れている。与えられた状況のなかで、最大限の努力をするんだな」
「親孝行しにいっちゃいけないのか?」
ブライト「生き延びたいのなら、それもいい。」
「俺の言いたいのはそういう事じゃないんだぜ。俺達、兵士が連邦の無能な官僚や参謀の盾となって死ぬのは嫌っだって事だ。」
劇場版III「めぐりあい宇宙編」より。エルメスへの対処法を話し合っている時にて。皮肉まじりだが筋の通った正論であり、ミライも彼の言葉に同意している。
なお、この台詞に似たようなことをαにてアスカが発言している。
「そそっかしいからよ。こういう時は、臆病なくらいがちょうどいいのよね」
ア・バオア・クー戦にて功名を焦るあまりに敵軍に撃墜された友軍機に対して。
「一歩退いた所から物事を見る」カイらしい台詞であるが、数多くの激戦をかいくぐって来たエースパイロットとしての風格も感じさせる。

機動戦士Ζガンダム

「カイ・シデンっていう。フリーのジャーナリストってさあ、いつバチカンに取材に行くか分からないだろう?」
第9話でレコアに自己紹介した際の台詞。

スパロボシリーズの名台詞

「あなたや昔のセイラさんシーラ女王エレ王女…」
「相変わらずブライトさん達はそういう連中と縁があるな」
αDC)』第50話「ヴァリアブル・フォーメーション」シナリオデモより。ロナ家を離れてロンド・ベルに居るセシリーに対して。
「…パイロットの立場に甘んじているあなたも、彼女の行動を見習ってみればどうです?」
同上。未だにパイロットの立場に甘んじているクワトロに対してカイはリリーナを見習って表舞台に出てくるよう促す。
「そうだ。あの人に起ってもらわなきゃならん時が来ちまったって事さ…」
Z』第46話「混迷の中の正義」シナリオエンドデモより。
ラクス達の付き添いでオーブに降りてきたカイは、暗殺されたブレックス准将の遺言を伝えにZEUTHへと赴いた。

搭乗機体

ガンキャノン
作中でのメイン搭乗機。後に、カイの乗っていた機体のレプリカが戦争博物館に展示される。
ガンタンク
第3話で搭乗し、操縦を担当。
ガンペリー
SRW未登場。ホワイトベースに搭載されているMS輸送用の輸送機。第28話ではミハルと共に搭乗したが、彼女の死を招いてしまう。

資料リンク