スーパーロボット大戦F
スーパーロボット大戦F | |
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シリーズ | 旧シリーズ |
原作 | 第4次スーパーロボット大戦 |
次作 | スーパーロボット大戦F完結編 |
開発元 | ウィンキーソフト |
発売元 | バンプレスト |
対応機種 |
セガサターン プレイステーション |
プロデューサー | 寺田貴信 |
シナリオ | 阪田雅彦 |
キャラクターデザイン |
湖川友謙 河野さち子 |
メカニックデザイン |
大河原邦男 カトキハジメ 石川賢 永井豪 福地仁 宮武一貴 守谷淳一 ゲストメカデザイン 藤井大誠 寺島慎也 宮豊 かげやまいちこ 山田隆弥 |
音楽 | 藤本大輔 |
発売日 |
1997年9月25日(サターン版) 1998年12月10日(プレイステーション版) |
価格 | 6,800円 |
『スーパーロボット大戦F』は「スーパーロボット大戦シリーズ」のゲーム作品。「旧シリーズ」の1つ。
概要
セガサターンで初めて発売されたスパロボ作品。「旧シリーズ」最終作の『第4次スーパーロボット大戦(『第4次スーパーロボット大戦S』)』をベースにしたリメイク作品であるが、新規参戦作品の追加に伴いシナリオが一新されており、内容的にはほぼ新作と言ってよい。
当初は『第4次』に追加要素(『スーパーロボット大戦α』と『スーパーロボット大戦α for Dreamcast』程度の差[1])を加えたセガサターンへの移植作品「第4次スーパーロボット大戦プラス」となる予定だったが、参戦作品の追加によりシナリオの整合性が取れなくなることから完全リメイク作品に変更された[2]。
そのためキャラクターの声やシナリオが膨大なものとなってしまい、前後編に分割して制作・発売されることとなった[2]。本作ではその前半部分を収録。後半のシナリオは『スーパーロボット大戦F完結編』に持ち越された。
タイトル案には前述の「第4次スーパーロボット大戦プラス」と「さらばスーパーロボット大戦」があったが、前者は商標の都合で没、後者はすでに『α』の制作が決定していたにもかかわらず本当にスパロボが終わるかのようなもののため没となった[3]。
2011年11月9日には『F完結編』と共にゲームアーカイブスで配信(価格:1,200円)。
システム
既存システムと変更点
- パラメータの見直し
- 「近距離・遠距離」だったパイロットの能力及び武器属性が「格闘・射撃」に変更された。
- 機体ステータスの見直し
- EN、限界反応に設定されていた上限値255が撤廃され、どの機体も改造段階の最大値まで増加できるようになった。
- 運動性や装甲、武器の攻撃力等にも修正が入った。
- レベル、改造の制限
- パイロットの最大レベルは40が上限。
- ユニット、武器共に改造の最大値は10段階だが、自軍のみ5段階が上限に制限されている。
- これらの制限は『F完結編』で解除される。
- 強化パーツの仕様変更
- 入手手段はマップ上で拾う方式から、特定の敵ユニット撃墜で獲得する方式に変更された。
- パーツ装備スロットも一律2スロットからユニットごとに1~4スロットの差異が設定されるようになった。
- これらは以降のシリーズでも標準仕様となっている。
- 前後編マップにおける変更点
- 同一マップに前編・後編が存在するシナリオが初登場。
- 前後編連続で出撃させた場合、前編終了時に増加していた分だけ後編の初期気力が低下する(前編終了時に気力150なら後編は50でスタート)。母艦搭載などを利用して気力100以下まで減らしてから前編を終えれば後編の気力低下は防げる。
難易度
- 最初に主人公のタイプで序盤などルートが変わる。仲間の揃いはスーパー系のほうが良く、特にゲシュペンストMk-IIはスーパー系では中盤に入手できるが、リアル系では最終話後、つまり『F完結編』まで持ち越される。
- 難易度はこれまでの作品をプレイしてきた人向けに制作されたこともあり、前後作の『第4次(S)』『新』『α』と比較するとかなり高い。それでも『F完結編』ほどではない。
- 本作は前編という扱いのため、登場しない主役機が多く戦力が不足気味。特にMSは主力として使える機体がΖガンダムとリ・ガズィ2機の計3機しか登場せず、本作からビームコートの仕様が「無効化」から「軽減」に変更され、またそれを持つポセイダル軍が大半のマップで出現するため、MSメインのプレイはかなり難しい。スーパー系ユニットやビルバイン、シャイニングガンダム、エヴァンゲリオン各機を上手く活用せねばならない。
- 後編の『F完結編』ではゲーム開始早々に難易度が跳ね上がる。そのため、攻撃を当てられないどころか大半が宇宙Bのスーパー系や、主力MSとして使ってきたZガンダムすら2軍落ちしてしまい、『F完結編』にて登場する機体を改めて運用する必要がある。
演出面
- ロボットのグラフィックはリアル頭身であった『新』『魔装LOE』とは異なりSDサイズを再び採用。
- 一部のデモムービーは参戦作品の実際の映像が使われている。ただし、音声はオリジナルのものとは異なる。一部には激しい点滅(いわゆるパカパカ)になりうる物があるので注意が必要。
話題
- セガサターン版にはバグが多く、特にフリーズバグはデータセーブ中に発生すると他データを破壊してしまうという悪質なものであった。『F完結編』発売前には一部バグや敵ターンの思考を修正したディスクが出回った。
- 本作発売前の1997年1月には、バンプレストの親会社であるバンダイとセガサターンの発売元であったセガとの合併が発表された。そのため、本作の発売もその合併計画の一貫であるとの説が上がったが、発売前の5月時点で合併は断念されている。
- 合併解消の影響か、約1年後にはプレイステーションへの移植版も発売された。サターン版で見かけられたバグが修正され、『完結編』で変更された仕様が統一されている。オープニング戦闘デモも完結編限定キャラの一部を省いて採用された。ただしハードが変更されたことでBGMが大きく異なっており、セーブのスピード差のようにサターン版のほうが優れている要素も存在する。
- 『新』に引き続き戦闘画面でのフルボイスを採用。代役声優を多数起用していた『新』とは異なり、本作では阪田雅彦氏の方針により原則としてオリジナルキャストを採用[4]。そのため、『第4次』に登場したメイン級のキャラクターであってもオリジナルキャストを起用できなかった場合は、そのキャラクターを登場させなかったり、戦闘に参加させなかったりしている。またこの関係で、『第4次』に参戦していた『UFOロボ グレンダイザー』は作品ごと不参戦となった[5]。なおこの方針が行われたのは『F』と『F完結編』のみであり、その後の作品では『新』と同じく代役の採用も行う形となった。
- 後に『F』のシステムを流用した、『第2次スーパーロボット大戦』『第3次スーパーロボット大戦』『スーパーロボット大戦EX』のリメイク作品『スーパーロボット大戦コンプリートボックス』がリリースされた為、「旧シリーズの完結作として扱われるべきなのは、『第4次』よりも『F』『F完結編』の方である」と見なされる風潮が一部メディアやユーザーからあったが、公式における旧シリーズのシナリオの正統完結作はあくまでも『第4次』となっている。
- 本作の作業量が増えたために、本作以前に企画されていた『新スーパーロボット大戦』および『魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』の続編の制作が打ち切られた[1]。なお『新』続編は設定の再構築を経て「αシリーズ」のベースとなり、『魔装機神』の続編は本作発売の約15年後にプレイステーション・ポータブルで『スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD』としてようやく日の目を見る形となった。
- 事前情報ではインターミッションの会話パートで、特定の場面で特定のグラフィックが表示される演出が行われると告知されていた。エヴァ初号機初出撃シナリオで格納庫のエヴァ初号機が表示されることが挙げられ、開発中の画面も公開されていたが、製品版ではカットされてしまった。
- 版権キャラの顔グラフィックは『リアルロボット戦線』に(若干改変されて)流用されている。
登場作品
新規参戦は★の3作品。
- 機動戦士ガンダム
- 機動戦士ガンダム 0080 ポケットの中の戦争
- 機動戦士ガンダム 0083 スターダストメモリー
- 機動戦士Ζガンダム
- 機動戦士ガンダムΖΖ
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- 機動戦士ガンダムF91
- 機動武闘伝Gガンダム
- 新機動戦記ガンダムW
- マジンガーZ
- グレートマジンガー
- ゲッターロボ
- ゲッターロボG
- 超電磁ロボ コン・バトラーV
- 無敵鋼人ダイターン3
- 戦国魔神ゴーショーグン
- 超獣機神ダンクーガ
- ★伝説巨神イデオン
- ★トップをねらえ!
- 聖戦士ダンバイン
- 重戦機エルガイム
- ★新世紀エヴァンゲリオン
他、「劇場版マジンガーシリーズ」の機体が登場する。
リメイク元の『第4次』に参戦していた『UFOロボ グレンダイザー』『無敵超人ザンボット3』『勇者ライディーン』『闘将ダイモス』は不参戦となった。
『伝説巨神イデオン』、『トップをねらえ!』の登場は予告編及びカラオケモードのみ。『真ゲッターロボ (原作漫画版)』『グレートマジンガー』も含めた4作品の正式参戦は『完結編』から。『機動戦士ガンダムF91』と『無敵鋼人ダイターン3』はサブキャラクターが登場するのみで、主人公の参戦は『完結編』から。
『新世紀エヴァンゲリオン』の参戦は「純粋に(機械部品のみで構成された)ロボットとは言い切れない」作品の最初の参戦例であると言え、当時は「エヴァはロボットなのか」という議論がファンの間で巻き起こったが、結果として現在のSRWへの幅広い参戦に繋がるきっかけとなったとも言える。
参戦候補として、『勇者特急マイトガイン』や『絶対無敵ライジンオー』も挙がっていた[6]。いずれも後に参戦を果たしている。
世界観
バンプレストオリジナル
登場人物
主人公
基本的に『第4次スーパーロボット大戦』と同様。
ただし本作では顔グラフィックが一新されており(旧グラフィックを選択することも可能)、『スーパーロボット大戦α』で再登場するイルムとリンはこちらのグラフィックがベース。SPが多く精神コマンドが使いやすい。さらにリアル系主人公と恋人はニュータイプ技能を持ち、宇宙世紀MSに乗り換えできる。ゲーム開始時に名前や愛称などプロフィールを任意に設定できるが、今回は誕生日や血液型の組み合わせで特殊技能や精神コマンドが変わったりしない。また、声と性格はセット。本作では全員に中の人が同じ版権キャラがいる。スーパー系のみ、声にエコーがかかる。
人物名 | 性格 | 組 |
---|---|---|
レナンジェス・スターロード | まじめでやさしい熱血漢 | A |
ミーナ・ライクリング | ちょっと変な性格 | |
イルムガルト・カザハラ | 理論家だけど異性好き | B |
リン・マオ | クールでニヒル | |
ヘクトール・マディソン | ちょっと変な性格 | C |
パトリシア・ハックマン | まじめでやさしい熱血漢 | |
アーウィン・ドースティン | クールでニヒル | D |
グレース・ウリジン | 理論家だけど異性好き |
ゲスト
基本的に『第4次スーパーロボット大戦』と同様。
オリジナルキャラクターではないが、『超獣機神ダンクーガ』のシャピロ・キーツがゲスト側に寝返る点が多少異なる。
その他
登場メカ
主人公機
『第4次スーパーロボット大戦』と同様にゲシュペンストが前半主人公機として登場するが、ヒュッケバイン及びグルンガストは『F完結編』からの登場となる。
また、ゲシュペンストMk-IIが登場するが、こちらは『第4次』とは異なり(『第4次』ではリアル仕様のみ)リアル系とスーパー系で性能が異なる。スーパー系主人公では選択肢次第で入手でき、本作での後半主人公機として使用できる。一方リアル系では『第4次』と同様にギリアムの搭乗機として登場した後、最終話終了後にギリアムから譲られる形で入手できるが、使用できるのは『F完結編』からとなる。
- ゲシュペンスト(リアル)
- リアル系初期機。
- ゲシュペンスト(スーパー)
- スーパー系初期機。
- ゲシュペンストMk-II(リアル)
- リアル系後継機。
- ゲシュペンストMk-II(スーパー)
- スーパー系後継機。
ゲスト
『第4次スーパーロボット大戦』で登場したメカに加え、三将軍の専用機が新登場。
また、ゲイオス=グルード、ゼラニオ、バラン=シュナイルは『完結編』からの登場。
用語
ゲーム中データ
分類 | 記事 |
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全話一覧 | 全話一覧/F |
隠し要素 | 隠し要素/F・F完結編 |
精神コマンド | 精神コマンド/F・F完結編 |
強化パーツ | 強化パーツ/F・F完結編 |
特殊能力 | 特殊能力/F・F完結編 |
特殊技能 | 特殊技能/F・F完結編 |
メカ&キャラクターリスト | メカ&キャラクターリスト/F |
中断メッセージ | 中断メッセージ/F・F完結編 |
その他オプション | オプション/F |
商品情報
ゲーム本体
セガサターン版
プレイステーション版
攻略本
サントラ
その他
余談
- 『月刊コミックボンボン』において、ミーナ・ライクリングを主人公とした漫画作品『スーパーロボット大戦Fリアルストーリー』が連載されたが、全4話で終わっており、最終話に至っては主人公のミーナは登場しない。単行本化もされていない。
- 宇宙世紀ガンダムシリーズ、『ダンバイン』、『エルガイム』の登場人物の顔グラフィックは、一部改変されたうえで『リアルロボット戦線』にも用いられている(完全な流用ではない)。
脚注
リンク
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