ザクIII

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ザクIII
読み ザク スリー
外国語表記 Zaku III[1]
登場作品

ガンダムシリーズ

デザイン 小田雅弘
初登場SRW 第2次スーパーロボット大戦
SRWでの分類 機体
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スペック
分類 モビルスーツ
生産形態 量産機
型式番号 AMX-011
頭頂高 21.0 m
本体重量 44.2 t
全備重量 68.3 t
動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 2,150 kw
スラスター推力

28,400 kg×2
19,300 kg×6

総推力
172,600 kg
装甲材質 ガンダリウム・コンポジット
センサー有効半径 9,700 m
開発 ネオ・ジオン
所属 ネオ・ジオン
主なパイロット ラカン・ダカラン
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ザクIIIは『機動戦士ガンダムΖΖ』の登場メカ

概要[編集 | ソースを編集]

ネオ・ジオン量産型モビルスーツ

地球連邦軍が中心となって開発されたハイザックを、ザクの正統な後継機と認めなかったアクシズの技術者によって完成された機体である。この為、生粋のジオンの技術で構成されたザクII直系の後継機と呼べる存在で、故に正当な継承者の証として、ザクI、ザクIIに次ぐ「III」の名が与えられている。

機体の特性としては、前述の様にザクIIのアッパーバージョンと言えるもので、これのコンセプトをそのままに、技術を現在のレベルにリファインした機体である。その為、本体は汎用性、生産性に重点が置かれており、目立った特性は無く、豊富なオプション装備を携行する事によって、様々な局面に対応できるように設計された。また癖の強い武装やサイコミュといった特殊な機能も搭載されていない事から、純粋にパイロットの技量さえあればオールドタイプニュータイプを問わずに活躍可能で、宇宙や大気圏内といった場所も問わない形で運用出来るという優秀な機体である。

だが、本機が完成した局面では、既にネオ・ジオンには新型機を量産できる余力とそれを扱う豊富な人材はなく、その汎用性を強化するオプション装備を開発する事すらもままならなかった。この事から、本機は決して失敗作ではなかったものの、コンセプトを生かせる状況になく、汎用性を捨てた代わりに火力・機動力を備えたドーベン・ウルフが採用され、量産される事となった[2]。しかし、名機ザクシリーズの秘めたポテンシャル故か、僅かながら生産された数機はラカン・ダカランら一部の指揮官エースパイロットによって運用され高い戦果を上げた。また、マシュマー・セロには彼専用ザクIIIとも言えるザクIII改が与えられている。

第一次ネオ・ジオン抗争後[編集 | ソースを編集]

ハマーン・カーンの死後、シャア・アズナブルがネオ・ジオンを再興した際、主力機の開発を請け負ったAE社が用意した機体がマラサイの流れを汲むギラ・ドーガだったため、純粋な「ザク」の系統はザクIIIで絶えることとなる。一方でハマーン派残党は本機を独自に改良しザクIVなる機体を開発している。

袖付き』仕様 [編集 | ソースを編集]

ラプラス戦争が描かれる『機動戦士ガンダムUC』に登場。

ネオ・ジオンの残党勢力である「袖付き」で使用されている機体であるが、元々生産数が多くなかった事もあってか、ドライセン等に比べると配備数は極めて少ない。登場した機体はギラ・ドーガの物と思われるビームマシンガンを主武装とし、腰部フロントアーマーに内蔵されていたビームキャノンはビームサーベルを装備した隠し腕に変更されており、胸部と腕部には袖付きの証であるエングレービングが施されている。

口部のメガ粒子砲や隠し腕を用いて奮戦していたが、味方のアンジェロ・ザウパーが搭乗するローゼン・ズールに「戦争屋」呼ばわりされた挙句、ユニコーンガンダムごと狙われ撃墜されてしまっている。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

旧シリーズ[編集 | ソースを編集]

第2次スーパーロボット大戦
初登場作品。中盤から登場。ラカン機が一度、ボスユニットとして登場する。グラフィックが容量の都合か、ザクIII改の色違いになっている。デザインが大きく違うためかなり無理のある姿となってしまっている。
第2次スーパーロボット大戦G
中盤に一度ガルマ・ザビが乗る。以降は改造されたマシュマー機が一度登場し、雑魚としても出現する。
第3次スーパーロボット大戦
DCの戦力として登場する。名のあるパイロットは乗らないが、油断していい相手ではない。
スーパーロボット大戦EX
シュウの章で登場。通常プレイでは一機のみが一度だけの登場、リューネたちと戦うことになった場合にはフォウ・ムラサメが何故かこれに乗って出撃する(彼女の本作における本来の乗機はザクIII改の方)。
リメイク版ではフォウの乗機については修正され、本機はよりレアな機体となった。
スーパーロボット大戦F完結編
DCの戦力として登場する。最初はラカンが乗っている。後半はエリート兵搭乗機が雑魚敵として多数登場。シールド防御によりしぶとい敵に。ザクIII改との都合でグラフィックが結構無理のある形である。

αシリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦α
イリアラカンシュタイナーオウギュストクランプコズンアコースが搭乗と妙に人気があり、他にジオン兵ネオ・ジオン兵も多数搭乗する。性能自体はやや耐久力が高めという程度しか長所は無く、地上戦も弱い。
スーパーロボット大戦α外伝
未来前半でミリシャ兵ムーンレィス兵が搭乗。HPがやや高めという以外これといったものは無いが、2つのビーム兵器が陸Aになっている。

COMPACTシリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦COMPACT
一般兵の他、マシュマーが搭乗する。ちなみにザクIII改は登場しない。
スーパーロボット大戦COMPACT2 第1部:地上激動篇
終盤ジャブローでザコとして登場。射程に穴があるものの、性能はかなり高い。
スーパーロボット大戦COMPACT2 第2部:宇宙激震篇
マシュマー機がボスとして登場。終盤までマシュマーが乗り続ける。
スーパーロボット大戦COMPACT2 第3部:銀河決戦篇
やはり今回もマシュマー機としての印象が強い。第1部と第2部に比べ、HPや装甲が跳ね上がっている。武装はそのままなので、射程の穴を突くか射程外からの攻撃を。
スーパーロボット大戦IMPACT
後半に出てくる機体はHPが8000程度あり最早ザクではないと言っていいほど固い。

VXT三部作[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦V
『ΖΖ』と『UC』が同時参戦しているが、今回は『ΖΖ』版で登場。武装がビームライフルしかない。
スーパーロボット大戦X
『ΖΖ』版で登場。今作でも武装はビームライフルのみ。
DLCアムロ・レイの夢」では、ドーベン・ウルフとのコンペが、旧ネオ・ジオンのMS開発コンセプトが肥大化の一途を辿り、同時にそれが頂点に達しつつあったことの証明とされている。
スーパーロボット大戦T
『ΖΖ』版で登場。

単独作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦GCXO
ラカンやデザート・ロンメルがこれに乗る。捕獲可能。今回もザクIII改は登場しない。自軍で運用する場合、武器がビーム兵器ばかりなのでヘビーメタルなどビームコート持ちとは相性が悪いが、基本的には十分使える機体である。強化パーツ「リニアシート」に変換できる機体のため、その点でも有用。余談だが、バーニィを搭乗させると例によって専用の台詞(ザクモビルスーツ搭乗時のもの)を喋る。…ザク系モビルスーツとはいえ、さすがにこの機体ならば彼も文句はあるまいが……。
スーパーロボット大戦Operation Extend
『GC』から約9年ぶりの登場。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺武器[編集 | ソースを編集]

基本装備[編集 | ソースを編集]

シールド
右肩アーマーと一体になった盾。ウェポンラックを兼ねており、サーベルやクラッカーを収納できる。
メガ粒子砲
口吻部に内蔵されている武装。口からビームというモビルスーツらしからぬ個性的な武装[3]だが、『ΖΖ』ではまともな使用シーンがない。『UC』では逆に頻繁に使われ、両腕を失った後もこの武装で奮戦していた。小型であるため出力はビームライフルより低い。
F完結編』では装弾数15で威力、射程とも優れるため、積極的に使ってくる。
ビームキャノン
フロントアーマー左右に一門ずつ内蔵されている。アーマー側面からグリップを展開し、それを保持して発射する。
ビームサーベル
近接戦闘用の武装。ビームキャノンの砲身を兼ねている。
ビームサーベル
通常タイプのビームサーベル。シールドの内側に収納。
クラッカー
ザク伝統の手投げ式グレネード。模型などで確認することが出来るが、ゲームで再現されることはほとんどない。

オプション装備[編集 | ソースを編集]

バズーカ
設定上存在する脇部分のラッチに接続可能なバズーカ。
ビームライフル
R・ジャジャの装備している物と同型。汎用性を意識した思想がみられる。なお、開発が遅れているために流用しているだけで専用の物もあるという設定である。
ビームサーベル
ゲーマルクと同じ物。1話だけ装備。
ビームマシンガン
ギラ・ドーガの装備している物と同型。袖付き所属機が使用。
隠し腕
袖付き所属機がビームキャノンから換装して使用。
ジ・O」と全く同じ機構で、ビームサーベルを使用する。

特殊能力[編集 | ソースを編集]

剣装備、盾装備
切り払いシールド防御を発動。

移動タイプ[編集 | ソースを編集]

サイズ[編集 | ソースを編集]

M

カスタムボーナス[編集 | ソースを編集]

装甲値+200。
T』で採用。

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

ΖΖガンダム
ダブリンへのコロニー落としが確実なものとなる中、住民の避難誘導中であったジュドー・アーシタに対し、ラカン・ダカランのザクIIIが攻撃を仕掛ける。
形勢が不利と見たジュドーはΖΖへの合体を試みるも、それを看破していたラカンの追撃により窮地に陥る。ハヤト・コバヤシのドダイ改による決死のサポートに気が逸らされている隙をついてΖΖへの合体は成功するものの、この無謀な攻撃によりハヤトは犠牲となってしまう。
怒りに燃えるジュドーはドライセン2機を瞬く間に撃墜。コロニーがダブリンへと落着する中、さらにザクIIIへの追撃を仕掛け、ダブルビームライフルにより両脚を破壊。ラカンは撤退を余儀なくされた。

関連機体[編集 | ソースを編集]

ザクIII改
高機動戦用装備に換装したバージョン。マシュマー・セロが搭乗したほか、シャア・アズナブルの搭乗を想定した機体も存在した。
ザクIII-R型(SRW未参戦)
外伝漫画『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』に登場。ザクIIに似せた外見となっている。
ザクIV(SRW未参戦)
外伝漫画『機動戦士ムーンガンダム』に登場。本機の発展機。
ザクII
本機の基となった機体。
ギラ・ドーガ
開発に際して本機も参考になっている。
ハイザック
本機の開発者にとっては、地球連邦軍の手に落ちたザクのパチモン。しかしザクIIの見た目や機体のコンセプトはむしろハイザックの方に強く残っており、ジオン系統の組織からも好まれた
なお、ギラ・ドーガはマラサイからの発展なので源流はハイザックになる
ドーベン・ウルフ
トライアルの相手となったモビルスーツ。その源流はガンダムMk-Vであり、ガンダムの亜種ともいえる機体である。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 実はスラスター推力はドーベン・ウルフより高いが、高すぎて一般兵には扱えなかったのが、トライアルに負けた真の理由だと言われている(ジ・Oシナンジュのようなワンオフ機より推進力が高い)。
    • ......もっとも、ドーベン・ウルフの方は武装が多すぎる他にコックピットのすぐ近くにメガ粒子砲を内蔵してたりと安全性や操縦性が悪く、これまた一般兵には扱いきれなかったのでどっちもどっちだが。
  • また、その他にも汎用性の高い量産機だったら、ドライセンガルスJがあるから採用されなかったのでは?という説もある。
  • 脚部のデザインはザクよりもむしろゲルググに酷似しているが、これは大元を辿ればゲルググの前身にあたる高機動型ザク(R-3型)に行き着く。高機動型ザクはエース向けに開発された機体であり、その発展型であるゲルググも(実際の運用についてはともかく)コンセプトを受け継いでいる。ザクIIIの化物染みた大推力もこれを継承したものであると推測される。……つまり本機はどちらかというとザクではなくゲルググの後継機と呼ぶべき機体となっている。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. MS、機動戦士ガンダムZZ 公式サイト、2022年2月5日閲覧。
  2. ドーベン・ウルフは元を辿ればガンダムMk-Vであり、ザクの正統な後継機を目指して開発された機体がガンダムの流れを組む機体に負けるという皮肉な結果となった。
  3. とはいえ、一年戦争の時点でジオングが同様の武装を装備している。

商品情報[編集 | ソースを編集]

資料リンク[編集 | ソースを編集]