第2次スーパーロボット大戦Z破界篇

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第2次スーパーロボット大戦Z
破界篇
読み だい2じスーパーロボットたいせんゼット はかいへん
シリーズ Zシリーズ
前作 スーパーロボット大戦Z[1]
次作 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
開発元 B.B.スタジオ
発売元 バンダイナムコゲームス
対応機種 プレイステーション・ポータブル
プロデューサー 寺田貴信
じっぱひとからげ
ディレクター 名倉正博
シナリオ 名倉正博
キャラクターデザイン 河野さち子
Chiyoko
メカニックデザイン 小野聖二
岡本光晴
杉浦俊朗
主題歌 「NOAH」
発売日 2011年4月14日
ダウンロード版
2012年3月8日
価格 7,329円
ダウンロード版
7,330円
SPECIAL ZII BOX
7,859円
CERO区分 B(12歳以上対象)
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概要

『スーパーロボット大戦』シリーズ20周年記念作品のひとつにして、多くの伏線を残した『スーパーロボット大戦Z』の正式な続編となる『第2次スーパーロボット大戦Z』の前編。また、PSP初の完全新作スパロボでもある。

原作で2部構成だった『ガンダム00』『コードギアス』『グレンラガン』といった参戦作品に合わせて2部構成作品となっており、本作はその第1部に当たる。

シナリオ分割構成の作品は『COMPACT2』以来となる。

SPECIAL ZII BOXにはその名の通り第2次Zの前後編を収納するボックスと、特典の小冊子が付属する。また予約特典としてPSPのカスタムテーマをダウンロードできるコードが付属した。

ストーリー

時空振動弾の発動により複数の世界は統合され、新たな世界……多元世界が誕生した。しかし、それは一つの世界に止まらずに「複数の多元世界」が誕生することとなった。今回はその複数の多元世界の内の一つが舞台。序盤はZシリーズ初参戦作品だけで物語が進むうえ、2部作の作品以外も完結しない作品も多い。

システム

主な既存システムと変更点

戦闘システムの変更点
『Z』のトライバトルシステムは不採用とし、王道シリーズとしては『α外伝』以来となる単機出撃制となった。戦闘シーンの早送り機能は廃止され、部分的なスキップ機能で代替されている。
精神コマンドの変更点
単機制となった関係で、メインパイロットの習得コマンド数も1人6個へ戻っている。
ラインナップについては王道シリーズでは初めて突撃を採用。また久々に再動が加わっている。他方、『Z』から迅速希望が削除された。
パイロット養成の変更点
『Z』にて増大していた獲得および養成時の必要PPが従来の数値に戻されている。
新たに追加された養成可能スキルには連続行動ダッシュパーツ供給がある。
強化パーツの変更点
『NEO』にて採用された、消費系パーツの仕様(1マップごとの再利用可)を輸入。
エースの変更点
パイロット固有型のエースボーナスを王道シリーズで初採用。要エース撃墜数が70機に変更。敵のネームドパイロットにも設定されており、ハードモードでは後半よりエースボーナスを発動させてくる。
周回プレイの変更点
クリア後特典より「EXハードモード」「スペシャルモード」が廃止された。

新規システム

サブオーダー
インターミッション直前のマップに出撃しなかったパイロットへ「任務」を与えてボーナスを得る。自動割り振りも可能。これはメインパイロットで使わない、パイロット(二軍)への救済システムと言える。1人のパイロットに複数の任務を与える事は出来ないので、自分のプレイスタイルによって各パイロットにどの任務に与えるかを判断しよう。基本的に強制出撃の艦長勢は対象外だが、ルート分岐直後のインターミッションに限り、全員が前のステージで未出撃だった扱いになるので適用可能。サブパイロット専門キャラは選択できないが経験値に限りメインパイロットと同時に同量を得られる。
トレーニング 参加した各パイロットがPP 20を得る
パトロール 参加した各パイロットが撃墜数2を得る
シミュレーター 参加した各パイロットが経験値500を得る
資金調達 参加した各パイロットのレベルの合計×500の資金を得る
データインストール
一部ゲームデータを外部ストレージに移してローディングをスムーズにする機能。インストールデータをONにした際の戦闘画面のローディング速度は『Z』とほぼ同じになる。なお使用ストレージが「MemoryStick Pro DUO」でないとインストール機能は動作しない。

演出面

  • 戦闘アニメーションは携帯機作品ながら据置き機作品であった前作に引けを取らぬクオリティで地対空・空対地のアニメ演出変化なども前作から引き継がれている。またパイロットカットインに口パクアニメが復活、一部を除きボイスと巧くシンクロさせたものとなっている。これは今回、戦闘デモの早送りが出来ない事も大きい。
  • キャラクターグラフィックもバストアップから四角の枠によるフェイスアイコン型に変更されている、表情変化はあり、イベントの1枚絵演出も豊富である。
  • 諸事情によりSC以外作品リアルサイズカットインが採用されていなかったガンダムシリーズは、本作にてリアルサイズカットインが解禁された(新規参戦組のWと00もちろん、継続参戦組の全機体は最低限でも1つ以上のリアルサイズカットインが存在する)、それに伴い、本作の全参戦作品は最低でも1つ以上リアルサイズ演出が用意されている。
  • 前作で少なかったDVEも多数追加されている。
  • マップ画面はαシリーズ前作のようなクォータービュー型マップからトップビュー型マップに変更された。王道シリーズでは『F完結編』以来となる。

難易度

本作はSRポイントによりノーマル・ハードの2段階に難易度が変化する。1話につき1ポイント入手可能。最初4話はノーマル固定、5話以降で8割以上のポイントを獲得している場合にハードになる。イージーは廃止され、またEXハードモード・スペシャルモードも実装されていない(15段階改造は4周目で解禁される)。全体的な難易度は前作『Z』ほどではないが、従来の携帯機作品よりは高め。連続行動等強力なスキルの追加や修理装置補給装置によるレベル上げが容易となり、加えてそれらとサブオーダーを併用した資金稼ぎが可能となっている。SRポイントの習得度による隠し要素は無いため、手間さえかければかなり易しくなる。

注意

データインストール機能を正常に作動させるには、SONY純正の「Mark2」のロゴが入ったメモリースティックが望ましい。サードパーティー製だとインストール失敗や途中で解除されたなどの報告がある。インストール容量は909MBのため1GBのメモリでもぎりぎり入るが、後編の『再世篇』や他のゲームのことも考え、予算が許すなら大きめのものを用意しておこう。

参戦作品

★は新規参戦、☆はそれ以外のZシリーズ新規参戦。

総参戦数、新規参戦数共に史上最多の34および12。また、『ゴッドマーズ』『ダンクーガノヴァ』『真ゲッターロボ』『マクロスF』は初の声付き参戦。『Z』の参戦作品から『マジンガーZ』『グレートマジンガー』『UFOロボ グレンダイザー』『ゲッターロボG』『交響詩篇エウレカセブン(TV版)』が不参戦となり、逆にそれらを再構成した作品群が参戦している。

『グレンラガン』や『コードギアス』、『ボトムズ』など所謂「人気が高いが世界観が特殊である為や版権上の理由で参戦が難しい」と言われていた作品や、『真ゲッター』や『真マジンガー』といったパラレルワールドを前面に押し出した作品など前作と異なる世界設定を利用し参戦した作品が非常に多く、発売前からも大きく注目された。

前作から継続して参戦する作品は、小隊制廃止と容量の兼ね合いか基本的に主役級のメカとキャラクターのみの参戦となる。

『機動戦士Ζガンダム』はグラフィック等は劇場版基準となっている。

『ガンダムW』は『SC』以来、7年半ぶりのTVアニメ版の参戦となる。

継続参戦となる『THE ビッグオー』は第2期が参戦リストに記載されていないが、『SC2』における『ゴーダンナー』のように一期二期併せての表記なのか、単に第1期の人物・機体のみでの参戦なのかは発表当時は不明だったが、ゲーム中では第2期の武装であるOサンダーが確認できるため併せての表記である(ただし今作では継続参戦組の最強武器は解禁されていない)。

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』は前作に引き続いて機体(とアムロのノーマルスーツ)のみの登場。初参戦の『劇場版 マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜』も同じく機体のみ登場となっている。

世界観

世界観/Zシリーズを参照。

第2次Zオリジナルのメカ&キャラクター

オリジナル要素/第2次Zを参照。

オリジナルキャラクター

クロウ・ブルースト
本作の主人公。軍の特殊部隊出身。女嫌いを公言しており「美人は信用しない」が口癖。亡父の事業失敗による莫大な借金を抱え込んでいる。
トライア・スコート
アクシオン財団第13防衛研究所の責任者。ブラスタの開発者でもある。
カルロス・アクシオン・Jr.
アクシオン財団総裁。トライアとは学生時代からの付き合いだが犬猿の仲。金持ちであることを鼻にかけまくっている。
エスター・エルハス
次元獣に街を滅ぼされ、ただ一人生き残った少女。

国連サイド

エルガン・ローディック
国際連合の理事。
シオニー・レジス
リモネシア共和国の外務大臣。担当声優は小林沙苗氏。

敵役サイド

アイム・ライアード
クロウを狙う謎の男。
マルグリット・ピステール
謎の女戦士。次元獣とはなにか関わりがあるらしいが?
シュバル・レプテール
謎の男戦士。マルグリットとは同郷。
破界の王 ガイオウ
次元獣を操る謎の存在。

その他

アサキム・ドーウィン
前作『スーパーロボット大戦Z』に登場したキャラクター。
ゼニトリー
クロウの借金の取り立て人。フルネームは『再世篇』で明らかに。

オリジナルメカ

主人公

ブラスタ
今回の主人公機。対次元獣用にトライア・コーストが開発した機動兵器。序盤で射撃型か、格闘型を選べる。

新帝国インペリウム

パールネイル
マルグリット・ピステールの乗機。
エメラルダン
シュバル・レプテールの乗機。
アリエティス
アイム・ライアードの乗機でスフィア持ち。
グレート・アクシオン
シオニー・レジスがパイロットとなる戦闘艦。

次元獣

今回の敵役で、全世界から敵視されている謎の存在。

次元獣ダモン
本作開始以前から確認されている。
次元獣ブルダモン
次元獣ライノダモン
次元獣ディノダモン
次元獣リヴァイダモン
ゲールティラン
破界の王 ガイオウが座る玉座型次元獣。

その他

シュロウガ
前作にも登場したアサキム・ドーウィンの乗機。
アクシオ
各国やテロリストで普及している人型機動兵器。

用語

多元世界
時空振動弾により複数の別世界(平行世界)が一つの世界に融合した世界。
次元獣
別の次元から散発的に現れる謎の生命体。人類共通の敵として認識されている。
アクシオン財団
世界最大の企業グループ。若干25歳のカルロスが現総裁に就いて以降飛躍的に成長した。
WLF(世界解放戦線)
アクシオン財団と対立するテロ組織。
リモネシア共和国
カラミティ・バース
破界事変
本作の出来事。

関連記事

ゲーム中データ

各作品共通の基本情報記事

分類 記事
全話一覧 全話一覧/第2次Z破界篇
隠し要素 隠し要素/第2次Z
精神コマンド 精神コマンド/第2次Z
強化パーツ 強化パーツ/第2次Z
特殊能力 特殊能力/第2次Z
特殊技能
(特殊スキル)
特殊技能/第2次Z
メカ&キャラクターリスト メカ&キャラクターリスト/第2次Z破界篇
ネタバレ ネタバレ/第2次Z破界篇
その他オプション オプション/第2次Z

多くの作品で採用されているシステムの記事

余談

  • 全50話であるが、参戦作品の多さ故かルート分岐が多いのが特徴。分岐によって使用するユニットに隔たりがあり、登場作品の多さゆえに一周目ではユニットを満遍なく育成することが出来ない。中にはスーパーロボットに分類される機体が出撃不可能なステージも存在するため、場合によっては困難な状況に陥る。
  • 前作に引き続いて登場するビッグオーの格闘、∀ガンダムの手刀を除き、本作では「無消費武器」が基本存在しない、『L』に近い仕様となった。また、ニルヴァーシュ type ZEROおよびニルヴァーシュ type ZERO spec2が無消費武器を持つが、別機体に変わるため使用出来なくなる。
  • 本作では従来のシリーズのように話の展開が大きく変わるような隠し要素などは用意されていない(基本的には武装追加や換装追加、強化パーツの入手フラグのみ)。
  • Z』まで王道シリーズのオリジナルキャラクターデザインを一手に担当していた河野さち子氏だが、本作においては一部主人公サイド(クロウ、トライア、エスター)のデザインに留まり、その他のキャラクターはChiyoko氏が担当している。これは同時期に『第2次スーパーロボット大戦OG』を受け持ったことによる仕事量の増加が影響しているとされている。
  • 2011年3月19日に全国5ヶ所(札幌・東京・名古屋・大阪・福岡)において第3弾PVの先行街頭上映を予定していたが、同月11日に発生した「東日本大震災」の影響を受け中止となり、第3弾PVは公式サイトのPMCにて同月25日よりにて先行公開し29日以降店頭用PVを展開させるという形に変更された。なおPVは権利上の関係でWeb公開用と店頭公開用で使用BGMが異なる仕様となっている。
  • オープニング戦闘デモの本作の新規参戦作品の『コードギアス 反逆のルルーシュ』の主人公のルルーシュがスザクに負けてしまい、同デモで味方が負けたのはシリーズ初の出来事である。
  • 一言台詞の中でのみ登場する人物が何人かいる。大抵は前作人物ばかりだが、単純に前作で生存していると思われるが今回出ていない人物や、そもそも前作にも本作にも登場しないはずの人物もいる。
  • 近年のスパロボ作品としてはバグが非常に少なく、49話のフリーズ発生バグを除きゲームプレイに支障をきたすレベルのバグは確認されていない。一方で本編中のテキストやキャラクター事典、およびロボット大図鑑での誤字・脱字が非常に多く、更には一部のキャラの名前と顔グラフィックが不一致というミスも起きている。
  • 本作のクリアデータは後編である『再世篇』への引継ぎが可能。引継がれるのは周回データ同様資金・PP・撃墜数で最大10周分まで。
  • 小隊制を廃された本作だが、前作で全体攻撃だったものを含め、一部戦闘演出では攻撃範囲が明らかに広いものが散見される。新規参戦ユニットの武装にもそうしたものがあるため「小隊制で開発していたものを途中から単独戦闘制に変更したのではないか」という説もあるが、真相は不明。

商品情報

ゲーム本体

blog記事

脚注

  1. リリース時系列としては間にファンディスク『スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク』が挟まる。

資料リンク

  • 公式サイト
    • キャラクター覧にはロボットのアクションビューワーと、新規参戦作品主人公出演の声優メッセージが書かれている。