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2024年1月4日 (木) 16:56時点における版
ラウ・ル・クルーゼ | |
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外国語表記 | RAU LE CREUSET[1] |
登場作品 | |
声優 | 関俊彦 |
デザイン | 平井久司 |
初登場SRW | 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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本名 | ラウ・ラ・フラガ |
種族 | 地球人(ナチュラル・クローン人間) |
性別 | 男 |
年齢 | 27歳 |
身長 | 183 cm |
体重 | 77 kg |
血液型 | O型 |
所属組織 | ザフト |
所属部隊 | クルーゼ隊 → FAITH |
役職 | 白服 |
ラウ・ル・クルーゼは『機動戦士ガンダムSEED』の登場人物。
概要
ガンダムシリーズでお馴染みの「仮面の男」。ザフトのエリート軍人であり、ナスカ級の高速艦「ヴェサリウス」を旗艦とする「クルーゼ隊」の隊長を務めるが、その複雑な生い立ち故に、心中にはある目論見があった…。
人物
物語の開始以前からザフトのトップエースとして多大な戦果を挙げており、プラント最高評議会議員の血縁者を赤服として指揮下に置いている。プラント最高評議会、特にパトリック・ザラからも人望が厚く、ザフトの一大反抗作戦である「オペレーション・スピットブレイク」の全容についても、発動事前にパトリック本人から聞かされていた程。
しかし、経歴不明な上に並外れた戦果を挙げている事から、同じ隊長格との折り合いは悪いらしく、アンドリュー・バルトフェルドからは怪しまれ、マルコ・モラシムからは激しく妬まれていた。
ムウ・ラ・フラガとは深い因縁があり、経歴不明とされているその正体は、ムウの実父、アル・ダ・フラガのクローンで、実はコーディネイターではなくナチュラル(ただし通常のナチュラルともまた概念的に異なるが)であった。本名は「ラウ・ラ・フラガ」。資質・能力は通常のナチュラル(ムウを含めた)を遥かに凌駕したものではあったが、テロメアが短いという欠点があったのを理由に、自らを生み出すよう命令したアルに棄てられてしまい、独力で出生を突き止めたクルーゼは、復讐するべくアルを殺害。やがてその憎しみは自らを生み出した世界そのものへと向ける事になり、狂気にも等しい憎悪に取り付かれる事になる。公式ガイドブック3に掲載された監督のインタビューによると、「彼の中には人類を滅ぼしたい自分とそうしたくない自分が同時に存在し、自分に未来が無く死期が見えていた。フレイを送り出したのは意識的に扉を開くというよりもコインを投げる賭けの感覚に近く、世界の行く末を決める重要な場面を人智を超えたところに判断を委ね、結果データは渡った為行くところまで行くしかないのだ、となった。」とあり、完全に世界に絶望していたわけではなく心のどこかで自分の行いを止めてくれる存在を求めていたことが伺える。最後の瞬間に笑みを浮かべていたのも、自分の行いを止めてくれたことに対する安堵によるものだろう。
ナチュラルでありながらザフト最高パイロットの地位に立ち(戦闘だけでなく頭脳その他技量も試されるアカデミーでも主席だった)、尚且つスーパーコーディネイターであるパイロットのキラと互角に渡り合っており、当初ナチュラルでは操縦できないとまで言われていたMSを自在に乗りこなしていたことからも、彼の操縦技術が並外れたものであることがわかる。能力的にはSEED作中でも最高クラスで、クローン培養で生み出されたとはいえ、その資質面は正真正銘の天才であった。この辺は前述のアル・ダ・フラガが、純粋なクローンではなく色々と技術的に細工をした上で「創り出した」可能性を示唆しているといえる。同じくテロメアに関しても、あるいは、その対価として異常が生じてしまったのかもしれない。
ザフトでは彼の仮面の下の素顔を見ようとしたものは死亡するというジンクスがある。ミゲル・アイマンとニコル・アマルフィが見たがっていたらしい。また仮面はかなり丈夫に作られているようで、ジェネシスの直撃を受けても原形をとどめたまま宇宙空間を漂っていた(ムウのヘルメットも似たようなものだが…)。
また、彼がコーディネイターではない、というのは放送初期からすでに設定されており、TCG「ガンダムウォー」では「条件によってコーディネイター技能を得る」という、彼の偽装設定を反映したものであった。
彼のその過酷な人生は理解者であり親友であったギルバート・デュランダルの考えにも影響を与えたようである。その一方で漫画版『SEED DESTINY THE EDGE』でのレイ・ザ・バレルの回想では、彼の弾くピアノを笑顔で聴き、ギルバートを待っていたシーンもあり、自分と同じ境遇であったレイのことは可愛がっていたようでもある。TV本編「FATES」ではデュランダルとの会話で自らの生い立ちと思想を語り、SE「選ばれた未来」では、幻影でギルバートやレイの前に現れ、レイに至っては、ラストで仮面を外した素顔で優しい笑顔を見せており、この事からもレイとクルーゼにとって、お互いが特別な存在であったことが伺える。上官として人間関係が深い、アスラン、ディアッカ、イザークらに、原作中では本性を表した後の彼との会話はなかった。スパロボにおいてはその辺の戦闘前会話がフォローされているので、要注目。
来歴
本編開始前
ラウのオリジナルとなるアル・ダ・フラガは、代々続く資産家フラガ家の当主であった。フラガ家は特殊な感(空間認識能力)を持ち、その能力で絶対的な権力と莫大な財を築いた。アルはかなり傲慢な性格をした人物で、息子のムウに家業を継がせようとするも、ムウには自分の才能が100%受け継がれているわけではないと分かると彼を忌避する。また、ムウは母の影響を受けて育っており、それを嫌ったアルはユーレン・ヒビキ(キラ・ヤマトの実父)に違法[2]であるクローン製法を上記の権力と財を使い自身のクローンを作るように指示。ヒビキ博士は当初は引くが、アルは「法など変わる。所詮は人が定めたものだ」と押し通し、ヒビキ博士もスーパーコーディネイターの研究資金を渇望していたため了承してしまった。
しかし、ヒビキ博士は体細胞クローンの宿命であるテロメア遺伝子の減少短縮問題を技術的に解決することが出来ず、生まれたクローンのラウはテロメアにより寿命が短い事を知り、アルに用済みと見なされたラウは棄てられ、やむを得ずムウに家業を継がせる事にした。だが、ラウは自分の出生の秘密を独力で知ると、フラガ家の自宅を焼き払い、アルを殺してしまった。そして世を呪い、世界を破滅へと導こうとする。
それから数年後、自らをコーディネイターの「ラウ・ル・クルーゼ」と偽ってプラントのザフトに入隊。コーディネイターをも遥かに凌駕する能力を持っていた為に、クルーゼがナチュラルであったという事に気付く者は殆どいなかった。クルーゼがナチュラルであることを知っていたのは、デュランダルとレイの二人だけだった。
エースパイロットとして評価を高めていったクルーゼは、C.E.70年2月22日の「世界樹攻防戦」で、モビルスーツでモビルアーマー37機・戦艦6隻を撃破。その功績を称えられ、トップエースのみが与えられる「ネビュラ勲章」を授与される。
さらに同年6月2日、ジン・ハイマニューバの量産型1号機に搭乗しグリマルディ戦線で地球連合軍第三艦隊を壊滅させるなど、トップガンとして獅子奮迅の活躍を見せている。
本編
自らの部隊である「クルーゼ隊」に、アスラン・ザラ、イザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマン、ニコル・アマルフィの4人を部下に加え、さらに情報屋のルキーニから「ヘリオポリスに連合のMS」の情報を得たクルーゼは、独断でガンダム強奪作戦を行い、ガンダム4機を入手。このガンダム4機のデータは、後のザフトのモビルスーツ開発においても、大きな影響を与える事になる。
密かに目論んでいた「世界そのものへの復讐」を成し遂げるべく、大戦中に二重スパイとして暗躍していたクルーゼは、ザフトと地球連合に情報を引き渡して地上での争いを激化させていく。「オペレーション・スピットブレイク」時には大西洋連邦のアラスカ基地である「JOSH-A」に潜入するも、偶然フレイ・アルスターに遭遇。彼女を拉致してザフトの元へと連れて行く事になる。
宇宙に上がった後、フレイを利用してムルタ・アズラエルにニュートロンジャマーキャンセラーのデータを提供。地球連合が再び核を使用するよう仕向け、パトリックがジェネシスで地球を直接攻撃する事態にまで向けて、世界を破滅の一歩手前まで追い込んだが、最期はキラとの死闘の末、ビームサーベルでコックピットを貫かれ行動不能に陥ったところをジェネシスのレーザーに焼かれ絶命。ジェネシスそのものもアスランに破壊され、彼の野望は潰えた。
戦後、ユニウス条約の取り決めにより国際法廷は開かれず、地球連合・プラントの両陣営で戦争犯罪人が裁かれたが、この時クルーゼは被疑者死亡のままプラント側の戦犯に指定されている(具体的な罪状は不明。ただし小説版では地球連合に対する内通が露見したと思われる描写がある)。これによりMS「プロヴィデンス」の改良発展型は戦犯の乗機であることを嫌い「レジェンド」に名称が変更されたといわれているが、ザフト側は否定している。
登場作品と役柄
登場回数は多くないが、 敵役としてはシャアやシロッコ、ハマーン・カーンらと同格のガンダムシリーズ屈指の大ボスとしての地位を得ている。ただ、曲がりなりにも世界や人類のことを考えて行動しているシャアやシロッコとは違い、クルーゼの最終的な目標は、完全な個人的私怨による破壊と殺戮なせいか、その行動に共感する者は少ない。また、「世界の破滅のためなら手段は選ばない」という姿勢が多数の勢力が入り乱れるSRWではさらに強調されていることが多く、どこぞの特殊任務実行部隊よろしく様々な勢力に節操無く取り入り自軍の邪魔をしてくるため、大ボスクラスの能力・立ち位置にいる存在の割にやっていることが非常に小賢しいのも特徴である。
反面クルーゼ自身にも「利己的な理由でクローンとして生み出されるも失敗作と見なされ捨てられた」という人類の負の側面も抱えており、その生い立ちと境遇には同情できる点も少なからずある事からか、他作品の似たような境遇のキャラクターとの絡みが描かれることもある。
なお、DESTINY準拠の作品には演出の一環として登場する事はある。
αシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
- 初登場作品。原作の暴れっぷりが忠実に再現されている。人間の底力を幾度も見せつけ世界を救ってきたαナンバーズに対する憎悪と屈辱感は凄まじく、最期はαナンバーズの経歴・戦歴・所属隊員のパーソナルデータ等を知り尽くした上で、彼らに人間の憎悪は決して消えない事を悟らせた。
- 特筆すべきは、各キャラとの戦闘前会話で明かされたαナンバーズの面々のパーソナルデータに関する驚異の情報収集能力で、司馬宙がサイボーグである事や竜崎一矢とエリカの関係、果ては兜十蔵・剣造父子の死に至る経緯まで完全に調べ上げており、原作以上に偏執的かつ粘着的な性格が強調されている(更には存在そのものすら極少数の人間しか知らない人類補完計画の真実、ディス・レヴの秘密にも辿り着いている)。ちなみに、U.C.ガンダム系の主人公クラスにもSEED系同様、特殊戦闘台詞が用意されている。しかし、返しの台詞としてはガンダム全般のみ。セレーナ編では一部のシナリオでスポット参戦扱いだが使用できる。現時点で一時的にではあるがプレイヤーの手で操作できるのはこの作品のみ。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 既に故人であるため登場はしないが、何度か名前が触れられる。また、フロスト兄弟も彼の運命を知っていた。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 本作では、彼の出自が、クロノの一員であるフラガ家のアル・ダ・フラガが権力を求めて作り上げた存在である事、そして彼のクローンであるレイは万が一に備えてのスペアである事が発覚する。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦J
- 概ね原作準拠の活躍で、版権作品の敵パイロットとしてはル・カインと並んで最後に戦う大ボスクラスのキャラとなる。声が同じで、似たような思想を持つ木原マサキとの対決が期待されたが、実現せず。その代わり、彼のクローンである秋津マサトとは対決会話があり、さらにマサトに対しては戦闘台詞が全て特殊なものになるという特徴がある。そのマサトからは「虫唾が走る」と完全否定された。また、原作でも死亡していない草壁春樹を艦ごと撃ち落してしまい、劇場版ナデシコを知るプレイヤーの溜飲を下げた。設定上、コーディネイターではないが、コーディネイター技能を持つ。
- スーパーロボット大戦W
- 終盤のヤキン・ドゥーエ攻防戦にて原作通りに倒されるも密かに生き延びており、地球文明の破壊を狙うザ・データベースと結託。彼らの尖兵としてDr.ヘルと共に現れ、ノイ・ヴェルターの前にJ同様に版権作品最後の敵として立ちはだかる。キラやムウの他、似たような生い立ちであるプレアとも絡む。プレアとは少し異なるが、やはり生い立ちに共通した点を持つ叢雲劾からは同情を受けながらもその思想も行動も「無意味」「命の無駄使い」と完全否定された。今回はコーディネイター技能はない。また、戦闘前会話ではボン太くんに心癒されかけてしまっていた。今作では彼以上に過酷な運命を背負っているキャラが多くいるため、若干小物臭く見える。
- スーパーロボット大戦K
- 既に故人であるため登場しないが、キラとレイの戦闘前会話に彼の名前が出てきたり、レジェンドのドラグーン使用時などにカットインで登場したりする。
単独作品
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- 『W』以来の登場となる。……のだがレイドボスイベントを通過していないと倒されたことを語られず「気がついたらいつの間にか『DESTINY』シナリオに入ってた」状態になる。
- 「理性無き戦争」にて、本格的にストーリーでの活躍が描かれる。『J』に引き続きマサトとの絡みも健在であり、塞臥との関わりでは『第3次α』や『J』、『W』以上に「他者のエゴによって生み出され弄ばれた者」としての悲哀を覗かせている。そして「放たれたタマシイ」にて亡者として復活し、宇宙全ての崩壊を企てカイルスと激突、最期はレイに引導を渡され、今度こそ打倒された。
- スーパーロボット大戦X-Ω
- プロヴィデンスガンダムのパイロット。ストーリークエストでは第3章にてH.I.A.W.Dの前身のプレイヤー部隊に敗北し戦死する。
- イベントシナリオ「錯綜する意志」では原作通り打倒されていたが、エンブリヲに蘇生されて復活し、彼と手を結び暗躍する。
- 別の世界線のイベント「夢見た楽園は遠く」では『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の原作終了後設定の時系列ではあるが生存していたという設定で登場。ロゴスの残党ら現世界への不穏分子達の首魁として暗躍し再び世界を戦火に包む事を企て、メサイアを地球に落とし第2のブレイク・ザ・ワールドを引き起こそうとするが、キラとシンに打倒され今度こそ最期を遂げた。
- スーパーロボット大戦DD
- 序章ワールド3から登場。敵方の司令官としてシナリオパートに登場する。今作では素顔のグラフィックが用意されている。
- 2章Part1ではプロヴィデンスガンダムに搭乗するボスユニットとして参戦し、『第3次α』以来15年ぶりに声が付いた。フレイの殺害に失敗した事以外は原作通りの流れで敗北し、最期に不吉な予言を言い残し散っていった。その後、3章part7にて『SEED』は『DESTINY』のストーリーへと移行し、part9ではデュランダルの回想という形で登場する原作の場面が再現されている。
パイロットステータス
能力値
全能力が非常に高く欠点が見当たらない。第3次αでは前作のシャアやハマーンに匹敵する。
精神コマンド
「直感」「直撃」「魂」は必ず取得する。「直感」は感の鋭さを、「魂」は世界への復讐に燃えている事を示しているのだろう。
特殊技能(特殊スキル)
『W』ではコーディネイター技能を未修得。彼の正体の関係上当然ではあるが、お蔭でコーディネイター達のボス格が気力で能力が上がらないという事になる(これはレイにも同じ事が言える)。
- 第3次α
- 底力L8、カウンターL8、シールド防御L7、切り払いL8、指揮官、見切り
- 彼の高い能力と高レベルの底力による補正は凄まじい強さ。これでニュータイプ等の技能があったら更に厄介だったが、『第3次α』では持たなかった(SEEDの設定ではニュータイプと言う概念が無い)。
- プロヴィデンスに搭乗すると、指揮官が「気力+ (ダメージ)」に変わる。
- J
- 斬り払い、撃ち落し、シールド防御、カウンター、ヒット&アウェイ、コーディネイター、底力L9、援護攻撃L4、指揮L4、コンボL4
小隊長能力
- 小隊移動力+1
- 『第3次α』で採用。
人間関係
プラント
- パトリック・ザラ
- 腹心の部下を装い、アズラエルと同様に彼を利用する。内心では憎しみによって盲目的になり、自分の暗躍に全く気付かない彼を見下し嘲笑していた。
- ギルバート・デュランダル
- クルーゼの唯一の友人。老化を抑える薬を渡した。彼の思想をデュランダルはどう捉えたのであろうか?
- デュランダル曰く「運命に逆らえし者」
- レイ・ザ・バレル
- クルーゼのクローン(クルーゼと同じくアル・ダ・フラガのクローンであるとする資料もある)。クルーゼにとって、数少ない心を通わせた人物。
- 境遇はクルーゼに似ている彼だが、友人のシン・アスカ、両親的な存在のデュランダルとタリア・グラディスが存在するレイは、クルーゼより隣人に恵まれていたといえる。そのおかげか、クルーゼのようにただ憎悪に身を浸すことはなかった。
- 『CC』では、彼に引導を渡されるも、レイへの希望を見出していた。
ザフト
- アスラン・ザラ
- 部下。意外にも原作では離反後に一度も対峙していないがスパロボでは直接対決の機会がある。
- ニコル・アマルフィ
- 部下。戦死。ニコルはクルーゼの素顔が気になっていたらしい。
- 『W』で生存した場合は直接対決の機会がある。生存していたことに関してはクルーゼも驚いており同時にニコルから説得を受けるが「生き延びた君には死んでいくだけの私の気持ちはわからない」と一蹴してしまう。
- ディアッカ・エルスマン
- 部下。最終決戦で彼のバスターガンダムを中破させた。スパロボでは対決した際にクルーゼの本性を見た彼から明確に決別される。
- イザーク・ジュール
- 部下。スパロボでは直接対決の機会があり、全ての元凶である事から怒りを向けられる。
- ミゲル・アイマン
- 部下。
- フレデリック・アデス
- 部下。ヘリオポリスを結果的に壊滅させてしまったことを気にも留めない自身の態度に対して懸念されていた。
- アンドリュー・バルトフェルド
- 同僚であるが、元々「僕はアイツが嫌いなんでね」と公言するレベルで彼からは快く思われていない。
三隻同盟
- ムウ・ラ・フラガ
- 遺伝子的には親子関係と言える。そのためなのか、近くにいるとニュータイプのようにお互いの存在を感じあえる。
- キラ・ヤマト
- 自分と同じく人のエゴで生まれた者でありながら、闇に囚われずに生きる彼を許せなかった。最終決戦では世界とキラに対する憎悪をむき出しに死闘を繰り広げ、最終的には敗北するが、クルーゼの存在と憎悪は二年経っても彼の心に影を落としている。
- 自身とは人間の欲望そのものという同じ存在であった故に、憎悪とは別にラウはキラを特別視しており、本心では彼に対し同情心等も入り混じった非常に複雑な想いを抱いていた。
その他
- アル・ダ・フラガ
- 自身のオリジナルで、ムウの父。ラウ(クルーゼ)のテロメアが短い事を理由にアルから捨てられ、最終的には彼を殺害するに至る。クルーゼの心を歪ませた元凶と言える人物。SRW未登場。
- ユーレン・ヒビキ
- キラの実父で、スーパーコーディネイターの研究資金を欲してアルの体細胞クローンとしてラウ(クルーゼ)を産み出す禁忌を犯す。SRW未登場。
- ムルタ・アズラエル
- 彼とは裏で取引しており、戦争を泥沼化の一途を辿らせるべく彼を利用した。フレイを介して彼にニュートロンジャマーキャンセラーの技術を渡し、世界の破滅への引き金の一歩とする。
- フレイ・アルスター
- アラスカにて彼女を拉致し、自身の計画の為に彼女を利用した。散々利用した挙句、最終的にはキラの眼前で彼女を殺害した。
- 彼女を連れ去った理由は、自分を見て「パパ?」と呟いたことでアルの関係者ではないかと疑い、それを確かめるためだったとされる。しかし実際は何の関係もなかったため、自身の計画に利用することにした。
- カナード・パルス
- 彼にキラの存在を教えたのはクルーゼ。この時のクルーゼはカツラを被っていたらしく黒髪。Wにおいてこの設定はしっかり反映され、彼と対峙した際にはそれにまつわる会話が発生、カナードはクルーゼがキラの存在を教えた男であることにはっきりと気づき対峙する。
- ちなみに、カナードにキラの存在を教えた男=クルーゼである事が公表されたのは、ゲーム『GENERATION of C.E.』からであり、この時以前まではギルバート・デュランダルが仕組んでいたという疑いがあった。
他作品との人間関係
機動戦士ガンダムSEEDシリーズ
- プレア・レヴェリー
- 『W』で共演。似たような宿命を背負うがプレアは人類への希望を捨てていないため対峙する。
- 叢雲劾
- 『W』にて激突。クルーゼと同じく他者の欲望のために生み出された者として彼に対して理解を示すが、人類と世界の滅亡を画策するクルーゼのその所業に関しては「無意味」「命の無駄使い」と完全否定する。シリーズを通してクルーゼに舌戦で一切の反論を許さず、完全に勝利した(それも二度も)希有な人物。ある意味ではクルーゼの天敵といえる存在である。
- 風花・アジャー
- 『X-Ω』のイベント「錯綜する意志」ではアンジュの身柄の確保の為に彼女を人質に取るが、自身と似た境遇にあった人物を知る彼女から説得を受ける。説得こそ拒絶はしたものの、その言葉を決して無下にはしておらず、彼女の言葉に思うところもあった様子を見せた。
- ステラ・ルーシェ
- 『X-Ω』のイベント「夢見た楽園は遠く」では彼女をかどわかし、味方に引き入れて利用するが、一方で自身と同じく他者の欲望によって生み出された存在である彼女に対しては少なからず同情を抱いていた。
- シン・アスカ
- 原作では絡みは無いが、『CC』と『X-Ω』のイベント「夢見た楽園は遠く」にて対峙しており、『X-Ω』では彼とキラの連携攻撃によって引導を渡された。
ガンダムシリーズ
- アムロ・レイ、カミーユ・ビダン、ジュドー・アーシタ
- 『第3次α』にて激突。散っていったシャアやハマーンの想いを汲み、人類の可能性を信じて戦う彼らに、その憎悪を真っ向から否定される。アムロには「エゴの塊」と断じられ、カミーユとジュドーには「弱虫」と切り捨てられる。
- シャア・アズナブル
- 『第3次α』においては『第2次α』での彼の逆襲を肯定していたが、「根底には曲がりなりにも人類全体の事を考えていた」「クルーゼと異なり全世界の破滅そのものは望んでいない」という真意を全く理解しておらず、自身の憎悪の正当化の為に彼の事を引き合いに出した事でアムロやカミーユ達の更なる激怒を招く。尤も、シャア本人も『X-Ω』のイベント「スパクロフェスティバル2」においてクルーゼの存在を許しておらず、直接対決が実現された。
- ヒイロ・ユイ
- 『第3次α』では序盤からその本性を感づかれていた。『W』でも「お前のエゴを俺は許さない」「お前のような人間を全てそこ(闇)へ送るつもりだからな」と切り捨てられる。
- 張五飛、トロワ・バートン
- 『第3次α』ではセレーナ同様に一時的な部下。
- フロスト兄弟(シャギア・フロスト、オルバ・フロスト)
- 彼らもまた、ガンダムシリーズにおいて失敗作扱いされた事から来る憎しみのままに世界を滅ぼそうとした者達。
- 『Z』では既にクルーゼが故人の為直接絡む事は無いが、彼らはクルーゼの事やその辿った運命についても知っており、「自分達は破滅に向かっていっただけのクルーゼとは違う」と主張するが、キラは彼らを「あの人と同じだ」と、クルーゼの同類と断じている。ただし原作でもZシリーズでもクルーゼと比べると最終的な結末は異なっている。
- アレハンドロ・コーナー、リボンズ・アルマーク
- 『CC』では裏で彼らと協力関係にあった。
リアル系
- 草壁春樹
- 『J』では彼の悪あがきを嘲笑的な目で見ていた。最後は引導を渡す。
- 北辰
- 『W』では一時共闘し、彼にラクスを誘拐させた。北辰はクルーゼの闇に気付いていた。
- ボン太くん
- 『W』ではなんと彼に心癒されかけてしまう。その前作のJでは逆に殺る気満々だったのとは対照的。
- ガウルン
- 『DD』では彼を雇う。表向きは彼の雇い主から連絡があったとのことだが、アラスカ基地でサイクロプスの作動を共に確認しているあたり、単なる一介の傭兵として扱っているわけではないようだ。
- ショット・ウェポン
- 『CC』では死後にバイストン・ウェルにて彼と結託し、宇宙全ての崩壊を企てる。
- エンブリヲ
- 中の人が同じであり、クルーゼとは似た立ち位置であると同時に対極にあるキャラクター性も持ち合わせている人物。
- 『X-Ω』のイベント「錯綜する意志」では彼によって蘇生され、協力関係を結び共に暗躍する。
- アンジュ
- 『X-Ω』のイベント「錯綜する意志」ではエンブリヲの依頼により彼女の捕縛を狙うが、彼女からはエンブリヲの同類と見なされ、強い敵意を向けられている。
- グラドス軍
- 『X-Ω』のイベント「夢見た楽園は遠く」では密かに救助されており、彼らの地球侵略(原作『蒼き流星SPTレイズナー』における東西冷戦過激化による漁夫の利を得る作戦を、そっくりそのままプラントと地球に置き換えた物)に嬉々として協力し、ザフト脱走兵やロゴスの残党を纏め上げた。
スーパー系
- ユウキ・コスモ
- 『第3次α』にて激突。『無限力・イデ』を有する機体・イデオンのパイロット。イデを「滅びの力」と捉えるクルーゼは彼に対して全てを滅ぼす事を望むが、真っ向から否定される。彼からは「生きる事をリタイアした奴」と切り捨てられる。
- 碇シンジ
- 『第3次α』にて激突。『補完を導く力』を秘めた機体・EVA初号機のパイロット。「補完」を「滅び」と捉えるクルーゼは彼に補完によって全てを滅ぼす事を望むが、彼にもその憎悪を真っ向から否定される。
- 秋津マサト
- 『J』ではクローン設定や中の人が同じであるなどの共通点がある故に唯一SEED系以外で特殊な戦闘台詞がある。最後まで一貫して彼を「木原マサキ」と呼び続け、マサトからは「あんたの悪意には吐き気がする」と否定された。
- 『CC』においても彼を「木原マサキ」と呼び、対峙する。
- 木原マサキ
- 『J』では対峙する事はなかったが、彼の冥王計画を引き継ごうとする。クルーゼが自身に類似した存在を生み出し、利用し続けたマサキ個人をどう思っていたかは不明だが、マサトをマサキ扱いした上で自身の憎悪を否定した事に関して「君にそれを言う権利があるとは思えんが」とさり気なくマサキが行った事への反発心を垣間見せている。
- 『CC』においても直接対峙は実現しなかったが同作においてもクルーゼは冥王計画に興味を示しており、同時に八卦達の命を散々弄んだ彼に対する強い怒りも抱いている。
- 塞臥
- 『CC』では協力関係。デュランダルやレイを除いて、スパロボシリーズに置いて現状唯一人、クルーゼの友と成り得た人物。一度ゼオライマーに敗れ敗走した彼を救出しており、彼が木原マサキのエゴによって生み出されたクローン人間であるという自らの正体を明かし怒りと哀しみを吐露した際には、クルーゼも自身の正体と胸の内を明かして彼に共に来るように誘うなど、彼に対しては強い同情の念と共感を抱いていた。最終的には自らの運命にケリをつけるべく死地に向かう彼を見送り、彼の戦死後にヤキン・ドゥーエ攻防戦にてゼオライマーと対峙した際には、彼の無念を思い起こす発言をしている。
- ボルテスチーム、獣戦機隊
- 『J』にて目の前でフレイを殺された事で、クルーゼに対して激怒した。
- Dr.ヘル
- 『W』では共にインファレンスに拾われ、冥王星近海にて版権作品最後の敵として共にノイ・ヴェルターに挑む。
- ギル・バーグ
- 『CC』では一度ダンガイオーに敗れた彼を救出している。
バンプレストオリジナル
- セレーナ・レシタール
- 『第3次α』では一時期部下だった。セレーナ自身は早い段階からクルーゼの闇に気付いていた。
- フューリーの面々
- 『J』では全ての破滅を望むクルーゼと、人類の排除を望むフューリー側の思惑が一致した事で彼らと結託。彼らからニュートロンジャマーキャンセラーの技術を受け取り、ナチュラルとコーディネイターの共倒れを目論んだ。
- 紫雲統夜 / カルヴィナ・クーランジュ
- 『J』にて目の前でフレイを殺された事で、クルーゼに対して激怒した。
- インファレンス
- 『W』ではクルーゼの憎悪の感情に興味を持ち、ジェネシスの光に飲み込まれた彼を助け、味方に引き入れた。
名台詞
SEED
- 「…いや、遅いな…。私の勘がそう告げている。ここで見過ごさば、その代価…いずれ我らの命で支払わなければならなくなるぞ」
- 「(連合のモビルスーツの強奪は)最高評議会からの返答を待ってからでも遅くないのでは?」というアデスの問いに対して。
- クルーゼの記念すべき第一声の発言であり、この独断行為がSEEDの始まりを告げた…。
- 「君のかつての友人でも、いま敵なら我らは討たねばならぬ。それは分かってもらえると思うが?」
- アスランがストライクのパイロットを告白した気遣いと忠告をする。
- 「ストライク、討たねば次に討たれるのは君かも知れんぞ…」
- 上記の事とイザークのこともあり、再度忠告をするが…。
- 「……以上の経過で御理解頂けると思いますが。我々の行動は決してヘリオポリス自体を攻撃したものではなく、あの崩壊の最大原因はむしろ地球軍にあるものと、ご報告致します」
- ヘリオポリス崩壊がプラント政府で問題視され、召喚された最高評議会でのクルーゼの報告。
- 戦艦に対して過剰とも言えるジンにD装備(重爆撃・対要塞戦装備)で出撃されておきながら中立国であるヘリオポリス攻撃を企図した訳ではないとの報告は本来かなり苦しい言い訳[3]としか思えないが、特に問題にされる事はなかった。
- オーブがプラントとの条約を無視し、地球連合の新兵器開発に協力していた事実もあり、本来の中立国の定義が適応されない点もあるが、議員の「地球に住む者の言葉など、当てになるものか」との発言もあり、単にナチュラルと中立の小国を軽視しているともとれる。
- 「もしくはその亡骸を号泣しながら抱いて戻れ、かな?」
- アスランの婚約者であるラクスが乗った民間船が行方不明になってしまい、クルーゼ隊が休暇を切り上げて捜索に駆り出される事になったため「彼女を助けてヒーローのように戻れ…ということですか?」と呟いたアスランに対する返答。
- パトリック・ザラの意図する事はプロパガンダに繋がる事であるため、生きていたらアスランの指摘通り。死んでいたらクルーゼの指摘通りで間違いはないのだが、幾らなんでも行方不明者の婚約者の前で口に出す事ではない。
- (平和の象徴と言われる鳩は、必殺の一撃を与える、鋭い嘴や爪を持たぬため、互いに戦えばその様相は、長く……凄惨なものになるという)
- (……我らもまた、似てはいまいか……?)
- 第14話「果てしなき時の中で」より。
- Nジャマーにより核兵器が使用不可能となった事とザフトのMS投入によって、戦争が泥沼化した事を皮肉る。
- 「……クルーゼです」
- 第20話「おだやかな日に」より。
- パトリック・ザラから掛かってきた電話に対する返答。これだけなら変哲もない唯の台詞だが、この時クルーゼは細胞分裂を抑えるための薬が切れて発作を起こしていた。
- 直前に薬を服用していたが発作は収まりきっておらず、苦しんでいたが電話に出た瞬間に完全に抑制された声が出ており、ある種のインパクトを残す。
- 通話終了後にまた苦しみだしており、結構無理をしていた模様。それでも「せいぜい思い上がれよ……パトリック・ザラ…!」と嘲笑していた。
- 「アラスカは核の直撃にも耐えうる構造を持つと言われている。尤も今は使えんし、ザフトは使うつもりもないがね」
- 「叩くには『グランド・ホロー』と呼ばれる内部に侵入するしかないが、それもまた至難の業だ。不用意に手は出せぬとこだがな」
- 「アラスカの情報は常に手にして置かねばならぬ。しかし特務故、守秘義務が架せられる。誰かに冒険譚を話したくとも戦後まで待てよ」
- 「……情報というものは何処から漏れるか分かったものではないのでね……」
- 地球連合軍最高司令部であるアラスカ基地を偵察中のボズゴロフ級内部ブリーフィングルームで部下にアラスカ基地と作戦概要を説明している場面。最後の一行は振り返って不敵な笑みを浮かべながら。
- 今までクルーゼはザフトに対しても不穏な言動が見え隠れしていたため、「お前がバラすんだろ」と感づいたと視聴者も多かったと思われる。
- 「ふむ、アズラエルの情報は確かなようだな」
- 第34話より。強固な防空システムを誇るアラスカ基地の対空迎撃を難なく掻い潜り、サブゲートから基地内に侵入した際に。
- 地球連合軍の将官達が語っていたアズラエルと取引していたため、当初は連合軍と内通していると思われたが……。
- 「足つきがいるせいか、メインゲートがまだ破れずにいる。出来れば君にはそちらを応援して貰いたい」
- アラスカ基地攻略作戦中に帰還した母艦で補給中のイザークと鉢合わせた際に「今度は中(アラスカ基地・グランドホロー内部)で暴れて来ます」と発言したイザークへの台詞。
- この時、クルーゼはアラスカ基地内の管制室で基地最深部に自爆兵器「サイクロプスシステム」が仕掛けられている事を知っており、イザークが命を拾える様に誘導するために宿敵であるアークエンジェルの居場所を教えている。
- イザーク本人はクルーゼが自分の心情に気を遣ってくれたと感じた様で「ありがとうございます!」と礼を言っている。
- 小説版ではイザークを助けるために誘導した事を明記する反面、実際に助かるかを運命に委ねるのも一興と考えており、助かろうが、死のうがどうでも良かった模様。
- 「してやられましたな、ナチュラル共に」
- アラスカ基地がサイクロプスシステムで消し飛んでしまう瞬間を目撃し、絶句したザフトの司令官に対して。
- 地球連合軍のアズラエルにスピットブレイクの攻撃目標情報を漏洩させ、戦闘中も単独で基地地下に侵入、サイクロプスを知りながら誰にも伝えなかった為、あまりにも白々しい発言である。
- 彼としては事が計画通りに運んだことで高笑いの一つでも上げたい所であろうが、あくまでザフト側の人間としての体裁を保つための発言だろう。事実、この台詞の直後に後ろを向き、誰にも見られない様に笑みを浮かべている。
- 「さて、新たな舞台の幕開けとなるかな?」
- 地球連合軍のパナマ基地が陥落し、グングニールで行動不能になった連合のストライクダガーや通常兵器を無差別攻撃するザフト軍の姿を眺めながらつぶやいた一言。
- アラスカで情報を売り渡して大被害を出したザフトを嘲笑ったため、地球連合への裏切り者かと思いきや今度は虐殺される連合軍も嘲る場面が映されている。これらの真意が明かされるのはもうしばらく後となる。
- 「しかし、傑作だな、ザラ議長殿」
- 本国にいる時にクライン派によるエターナル強奪の映像を眺めながら、内心でパトリック・ザラを嘲笑。
- 小説版ではパトリックがバルドフェルドをエターナルの艦長に任命した経緯は自身の能力不振と「砂漠の虎」の名声を利用した人気取りの結果と説明されているため、クルーゼがその経緯を知っていたのなら正しく失笑ものであろう。
- 「貴様に討たれるならそれもまたとも思ったがね、ここで! だがどうやら、その器ではないようだ」
- (所詮子は親には勝てぬということかね)
- 第44話「螺旋の邂逅」にて。コロニー・メンデルでの戦闘で、専用のゲイツでムゥの乗るランチャーストライクを追い詰めて。
- ムゥになら倒されても良いという彼の思想の一部が垣間見える。また、彼の正体に関する伏線でもある。
- 母親A「目はブルーがいいな。髪はブロンドで……」
- 父親A「子供には才能を受け継がせたいんだ」
- 医者A「優れた能力は子供への未来の贈り物ですよ」
- 父親B「流産しただと!? 何をやってたんだ! せっかく高い金をかけて遺伝子操作したものを!」
- 医者B「妊娠中の栄養摂取は特に気を付けて下さい。日々の過ごし方もこの指示通りに……」
- 医者C「完全な保証など出来ませんよ。母胎は生身なんですし、それは当然胎児の生育状況にも影響しますよ」
- 母親B「目の色が違うわ!」
- 「高い金を出して買った夢だ! 誰だって叶えたい。誰だって壊したくはなかろう」
- 「だから挑むのか! それが夢と望まれて叶えるために!」
- 「人は何を手に入れたのだ! その手に、その夢の果てに!」
- 「知りたがり、欲しがり! やがてそれが何の為だったかも忘れ、命を大事と言いながら弄び殺し合う!」
- 「何を知ったとて! 何を手にしたとて変わらない!!! 最高だな、人は……」
- 「そして妬み! 憎み! 殺し合うのさ! ならば存分に殺し合うがいい! それが望みなら!」
- 第45話「開く扉」より。
- 小説版ではショッピングに例えられる、思い通りの子供を作ろうとする親達を引き合いに出し、この時期の人間の倫理観の欠如を皮肉る。
- この回想シーンに登場する親達の生命倫理は確かに常軌を逸しており、子供をオンラインゲームのアバターでも作るかの如く、能力や特徴をゲーム感覚で設定しており、クルーゼでなくてもこう言いたくもなるだろう。特に最後の子供の目の色が望んだものと違うだけで怒る母親の様子は殊更衝撃的なシーンとして有名。
- さらに外伝『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』では、そのような親のエゴで作られ、思い通りに生まれなかったからとして親から捨てられたコーディネイターたちの存在についても取り扱われている。
- また、「命を大事と言いながら(人間同士が)弄び殺し合う」という皮肉はこの作品のラスボスの思想にも通じるものがある。
- 「私にはあるのだよ! この宇宙でただ一人、全ての人類を裁く権利がな!」
- 「私は己の死すら金で買えると思い上がった愚か者…貴様の父、アル・ダ・フラガの出来損ないのクローンなのだからな!」
- 後者は兎も角、前者は傍から見れば、妄想に取り付かれた独善とも捉えられるセリフ。
- メンデル内でムウと対峙した際、彼に自身の正体を告げた。
- 放送当時はよかったのだが後から後から似たような境遇のキャラクターが現れた今となっては本当に独善的な台詞となってしまった感がある。しかも後者は自身のクローン(同じ人物を元にしたクローン要するに完全に同じ境遇とも)でありただ一人の基準とはいったいなんなのか問い詰めたくなる。
- ただ、後半で「アル・ダ・フラガの傲慢さ」に触れているため、「自分はそんな人間のクローンなのだから同じようにそれぐらい思い上がっても良いだろう」と言ったような開き直りとも取れなくは無い。いずれにしても、彼が全人類に復讐をするひいては世界に裁きを下す理由としては極めて正当かつ当たり前のもの。しかもヒビキ博士の記録も回収したために、そんな愚にも付かぬ理由で生まれた上に捨てられたのでは、全ての人類に復讐をするという発想に至るのも無理ないため、特に彼の呪詛を直接聞いたキラもムウも頭ごなしに否定をすることが出来なかった。
- 「アデス!」
- アデス「隊長!? どうなさ……」
- 「ヴェサリウス発進する! モビルスーツ隊出撃用意! ホイジンガーとヘルダーリンにも打電しろ!」
- アデス「しかし……」
- 「このまま見物してるわけにもいかんだろ! あの機体、地球軍の手に渡すわけにはいかんのだからな!」
- アデス「ですが……」
- 「私も出る! シグーを用意させろ! すぐブリッジへ上がる! ハァハァハァ…………ふっ。さて、君にも手伝ってもらおう。最後の賭だ。扉が開くかどうかのね」
- ヴェサリウスの私室からアデスにMS部隊の展開命令を出した後、フレイに向き直って。
- この時彼は薬切れによって激しい発作を起こしており、薬を飲みつつ外れた仮面を予備(デスクの中にいっぱいある)に付け替え、その勢いのままアデスに激しい口調で命令を出す。普段とは真逆のただならぬ様子にアデスも驚くが、彼の発言を全て無視して通信を打ち切る。その後数秒程かけて息を整えた後、急にいつもの落ち着き払った態度に戻る。上記の電話越しのパトリック・ザラとのやり取りにも似た、余りに急激なクルーゼの変調にはフレイも若干引いていた。
- 小説版では薬切れで苦しみつつもも笑いながら薬を飲み下す[4]という狂気性の強い場面となっている。また、仮面を付けたのもラウが仮面を付けていないことに気付いたフレイが恐怖心よりも興味心を優先して覗き込もうとしたため、慌てて仮面を取り付けたと解釈されている(小説版のラウの素顔は老人の様な顔と説明されている)。
- 「私も疲れた……。だから、届けて欲しい。それが地球軍の手に渡れば戦争は終わる」
- 上記の場面の後、フレイにフリーダムとジャスティスのデータが入ったディスクを渡しながら。当然ながらNジャマーキャンセラーを使用している二機のデータが地球軍の手に入れば核攻撃の再使用が可能となるため、殲滅戦の果てに戦争が終結することを意味しているが、中身を知らないフレイはこの時点では知ることはなかった。
- なお、フレイには演技をしていた訳ではなかったようで、小説版ではその姿を見てフレイは「もうラウも本気で戦争にウンザリしている」と解釈し、彼のためにもディスクを届けようと決意してしまった。そのため、ボアズへの核攻撃を見て自分がしてしまったことに対する深い後悔と、ラウに対する激しい憤りを見せている。
- 「ここで地球軍とやりあっても何にもならんよ」
- メンデルコロニー周辺、クルーゼが指揮していた艦が轟沈した直後の台詞。一見すると長い付き合いであった副長等ヴェサリウスのメンバーがほぼ全員死んでしまったが、それでもその場の最高責任者としての責務を果たす…という様に見えるが、小説版では付き合いの長いイザークだけは、本当になんとも思ってない事に気づく。長い付き合いのメンバーが死んだのに、何の感情も抱かなかったクルーゼに不信感をもった瞬間でもある。
- 「使って見せるさ…あの男にできて、私にできないはずはない…」
- 「ラウ・ル・クルーゼだ。プロヴィデンス、出るぞ!」
- プロヴィデンスに搭載されたドラグーンシステムの説明を受けて。この言葉通り、初見であるはずのドラグーンシステムを完璧に操って並み居る強敵を次々屠っていく。第3次αではプロヴィデンスに乗り込んで出撃する際のDVEとして収録された。スパロボではムウがアカツキのドラグーンを使う際に似たような台詞がある。
- ムウ「これが望みか! 貴様の!」
- 「私のではない! これが人の夢、人の望み、人の業! 他者より強く! 他者より先へ! 他者より上へ!」
- 「競い! 妬み! 憎んで! その身を喰いあうッ!!」
- ムウ「貴様の理屈だ!思い通りになど!」
- 「既に遅いさ、ムウ。私は結果だよ。だから知るッ! 自ら育てた闇に食われて、人は滅ぶとなぁ!!」
- 激しい競争社会の果てが「破滅」を意味する、とクルーゼは叫ぶ。
- ロシアンルーレットにも等しいやり方でNジャマーキャンセラーが渡って、思い描いたとおりに事が運んだという事実がラウに「戦争」の枠を超えた殺し合いとそれによる「破滅」こそが人類の、世界の望みの極地だと確信させていた。
- 「また君か。厄介な奴だよ、君は! 在ってはならない存在だというのに」
- キラ「何を!」
- 「知れば誰もが望むだろう! 君の様になりたいと!」
- キラ「ぐっ……!」
- 「君の様でありたいと!」
- キラ「そんな事!」
- 「……故に許されない。君という存在も!」
- キラ「僕は……それでも僕は! 力だけが、僕の全てじゃない!」
- 「それが誰に分かる。何が分かる。分からぬさ! 誰にも!」
- 最終決戦で対決したキラに対して。Wでは「知れば誰もが~」に「あのカナード・パルスのように!」と続く。
- 「人類の夢」スーパーコーディネイターとして生まれる為に多大な犠牲が支払われたキラ。
- キラが究極の能力を持った人間であると[5]多くの人間が知れば、この世界であれば「我が子をスーパーコーディネイターに!」と考える親も多数出るだろう。だがそれは、キラが生まれた時と同様にまたもや多数の犠牲を強いる行為である。
- 「自分が持つのは能力だけではない」と否定するキラだが、クルーゼもまた「そんな事は誰も理解しない」と否定する。
- 因みに「分からぬさ!」の時、唐突に叫び声を上げるクルーゼの顔がドアップになるため、妙に印象に残っている、もしくは唐突過ぎて真面目なシーンなのに思わず笑ってしまったという視聴者が多発した。
- 「能力だけが全てではない」というキラの言葉は、もはやラウにとって自分がそうであるかないかを認める問題ではなく『それが分かるのなら、自分のようなモノを作らないし……能力や容姿目当てに買い物をしたりしない』という人間の悪性を断じていた。現に二年後には彼の旧友が遺伝子に基づく能力以外は不要と断じるような社会を作ろうとしており、クルーゼの言葉は当たらずとも遠からずで……正論であった。
- 「君の歌は好きだったがね……だが、世界は歌のように優しくはない!」
- エターナルに銃口を向けるクルーゼ。
- ラクスの「歌が好きだった」の言葉に込められたのは皮肉か、それとも本心か。
- 「これが定めさ! 知りながらも突き進んだ道だろう!」
- キラ「何を!?」
- 「正義と信じ、分からぬと逃げ、知らず! 聞かず! その果ての終局だ! もはや止める術など無い!」
- 「そして滅ぶ! 人は! 滅ぶべくしてなぁ!」
- この台詞が流れるシーンでは該当する様々なキャラクターの回想が入る。
- ザフトを「正義と信じ」入隊したアスラン達、地球軍としては異質な存在であるキラを「分かろうとしなかった」マリューやフレイ、キラの苦悩を「知らず」に傷付けたサイ、そのサイの言葉も「聞かなかった」キラ。確かに多くのキャラは彼の言った通りの行動を取っている。
- しかし、彼が利用していたアズラエル、パトリックの両名の暴走はどちらも傍の人間によって止められている。
- 二年後にも、ある少年は「自分だけが正しく、それを認めないモノは間違っている」という状態に陥っていた。精神状態を顧みてもそれは覆らない事実でラウが憎む人類そのもの。
- キラ「そんな、あなたの理屈!」
- 「それが人だよ、キラ君!」
- キラ「違う! 人は、人はそんなものじゃない!」
- 「っは! 何が違う! 何故違う!」
- 「この憎しみの目と心と! 引き金を引く指しか持たぬ者たちの世界で! 何を信じる、何故信じる!」
- クルーゼの思考を否定するキラだが、クルーゼは憎しみの連鎖が止まらない現状を引き合いに出す。醜悪な欲望と悪意、憎悪こそが人間でその権化であるラウに言わせれば、人間など初めから信じるに値しない生き物と断じるに足る根拠であった。
- このシーンの直前ではパトリック・ザラがジェネシス発射指示に反対した側近のレイ・ユウキを銃撃しており、もう一人の側近がザラの凶行に慄く様、そして「憎しみの目と心と~」のパートではパトリックの横顔が映される。
- 遺憾ながら、この時の世界の状況はクルーゼの言う通りでもある。そして、僅か二年でまた同じ事を人間は繰り返すのである。
- キラ「それしか知らないあなたが!」
- 「知らぬさ! 所詮人は己の知る事しか知らぬ!!」
- 「まだ苦しみたいか。いつかは、やがていつかはと! そんな甘い毒に踊らされ、一体どれほどの時を戦い続けて来た!」
- 悪意以外を知らないのかと指摘されるが、ここに至りクルーゼは遂に開き直る。
- 最早議論を放棄する行為であり、この時点でキラはクルーゼとの舌戦に勝ったとも言えなくもない。しかし「人は己の知る事しか知らぬ」というクルーゼの言葉を聞いてキラが思い出したのは、地球軍に入隊した直後、キラの事情を理解せずに放ったアスラン、ジェラード・ガルシア、フレイ、サイなどの無遠慮・無神経な言葉の数々だった。
- 悪意以外知らないと豪語しているが、そもそも出生自体が『研究資金』と『気に入らない息子に代わる後継者のクローン』というエゴであるラウはモノ以外の価値を求められなかった。モノ故にオリジナルの意志以外何も知らないラウにとっては『全人類=アル・ダ・フラガ』なのである。
- 「フ…フフフフ、ハーハッハッハ!どの道、私の勝ちだ!ヤキンが自爆すれば、ジェネシスは発射される!」
「最早止める術はない! 地は焼かれ、涙と悲鳴は新たなる争いの狼煙となる!」
「人が数多持つ予言の日だ!」
「それだけの業、重ねてきたのは誰だ!? 君とてその一つだろうが!!」 - 最期まで人間を否定し続けたラウ・ル・クルーゼ。確かに彼はお膳立てこそしたが、その上で殲滅という道を選んだのは人類である。その揺るぎない事実に対し、キラが出した答えは「それでも、手の届く限りを守りたい」というエゴを抱いてぶつかることだった。
- クルーゼの主張と行動は一貫して「人の悪性こそがこの世の真理であり、だからこそ私が何もしなくても勝手に人は殺し合い、そして滅ぶ」という理屈に基づいたものであり、実際身勝手な意見ではあるのだが、コズミック・イラという時代がその「身勝手な意見」通りに動いたことがクルーゼの主張に裏付けを与えてしまっていた。
- むろん三隻同盟を始め、ザフト内にもイザークやレイ・ユウキなどこの状況を止めようとする者は少なからずおり、そのおかげで本物の絶滅はギリギリで免れたが、裏を返せばその時点まではまさにクルーゼの言った通りに事が運んでいたのである。その観点では、人類に己自身を滅ぼさせようとしたクルーゼは、ある意味最後まで人間を信じていたと言えるかもしれない。
SEED DESTINY
- 「全ての者は生まれ、やがて死んでいく。ただそれだけのことだ」
- デュランダル「だから何を望もうが、願おうが、無意味だと?」
- 「いやいやそうではない。ただそれが我らの愛しきこの世界、そして人という生き物だということさ。どれだけどう生きようと、誰もが知っていることだが忘れていること。だが私だけは忘れない。決してそれを忘れない。こんな私の生に価値があるとしたら、知ったときから片時もそれを忘れたことがないということだけだろうがね。ふっふふふ……ふっははははははは……」
- デュランダル「だが君とて望んで生きたのだ。まるで何かに抗うかのように。求めるかのように。願いは叶わぬものと知った時、我等はどうすればいい? それが定めと知った時に……」
- 「そんなことは私は知らない。私は私のことしか知りはしない」
- 「迷路の中を行くようなものさ。道は常に幾つも前にあり、我らは選びただ辿る。君達はその先に願ったものがあると信じて。そして私は……やはりないのだとまた知るために」
- 第29話「FATES」にて。
- デュランダルのクルーゼとの会話の回想。クルーゼの人生観・世界観が窺い知れる台詞。上記の「人は己の知る事しか~」と似た台詞がここでも出て来ている。
- デュランダル「選び得なかった道の先にこそ、本当に望んだものがあったのではないか?」
- 「そうして考えている間に時はなくなるぞ? 選ばなかった道などなかったと同じ」
- 「もしもあの時……もしもあの時……いくら振り返ってみても、もう戻れはしない。何も変えることなど出来ない。我らは常に見えぬ未来へと進むしかないのだ」
- 「今ではないいつか、ここではないどこか、きっとそこにはあるもの。素晴らしいもの。それを求めて永劫に、血の道を彷徨うのだろう? 君達は。不幸なことだな」
- デュランダル「救いはないと?」
- 「救いとは何だ? 望むものが全て、願ったことが全て叶うことか? こんな筈ではなかったと、だから時よ戻れと祈りが届くことか? なれば次は間違えぬと、確かに言えるのか、君は? 誰が決めたと言うのだ。何を?」
- デュランダルに自らの生い立ちと本心を語った台詞。狂気に等しい憎悪の裏に隠された運命への諦念。
- 「もしもあの時……もしもあの時……」「こんな筈ではなかったと、だから時よ戻れと~」の部分では、シン・アスカの家族が戦闘に巻き込まれて死亡するシーン、ウズミが自爆するシーン、アスランがパトリックと対立するシーン、フレイが死亡するシーン、シンが地面に横たわるマユの腕を前に慟哭するシーンが描かれている。何れも後に深い後悔ややりきれない思いが残る場面である。
- 人類に絶望し、世界を滅ぼそうとして死んだ男の言葉を思い出したデュランダルは一つの決意を固めた。戻れぬのなら、初めから正しい道を―――。
- デュランダル「しかし、凄いモノだな。」
- 「何が?」
- デュランダル「戦い…戦い…戦い…戦いだ。人は本当に戦うのが好きだな。」
- 「ふふ…君は違うのか?」
- デュランダル「私は勝ちたいだけだ…戦いたいわけではない。」
- 「だが、勝てないモノもある。」
- デュランダル「ああ…………戦っても勝てない。どうしても得られない。なら人は、何故生きる?何故生まれる?」
- 「ふっはっはっはっはっは。言ったはずだ、ただ絶望(それ)を知るためにだと。君は気にいらんかも知れんがね。」
- デュランダル「ああ、気に入らないね。私はごめんだ。君のようにあがくのも、負けるのも。」
- 最後の戦いを見つめながら、記憶の中のラウと語るデュランダル。「人が生まれて、生きるのは何故か?」という問いに対してラウは「人間の欲望故に絶望を突きつけられた自分自身」の生まれから、「人は絶望を知るために生きる」と、改めて突きつける。
- 「勝てないモノもある」、「絶望を知る」という意味ではデュランダルはタリア・グラディスと遺伝子によって引き裂かれたが故に実感していた。デュランダルがそれを気に入らないのを分かりながらも、ラウは笑って断言していた。
- が、この時ラウは自分自身が世界を滅ぼすためにあがいて、勝とうとしていた事を自覚していたのかは分からない。
- デュランダルはそんなラウと違う道を選ぶため、「あがくことも、負けることも我慢できない」ために今の道を選んだ。それは、目の前まで来ていた。
迷台詞
- 「プロヴィデンス…!?馬鹿な、何処から情報が漏れた…!?」
- PSPゲーム『機動戦士ガンダム ガンダムVSガンダム NEXT PLUS』にてプロヴィデンス同士で出撃した際の特殊台詞。
- 原作で「情報というものは…」と言いながらオペレーション・スピットブレイクの内容やニュートロンジャマーキャンセラーのデータを漏らした彼が情報漏洩で動揺し、グラフィックの都合上不敵な笑みを浮かべながら言うのはなんともシュール。
スパロボシリーズの名台詞
戦闘台詞
- 「手間をかけさせてくれる」
「まだ死なれては困るのでな」 - 『第3次α』での援護防御時の台詞。何だかんだ言って面倒見がいい。
- 「アスラン、ここは退きたまえ」
「父上殿の手前もあるのでな…」
「ニコル、もっと機体の特性を活かしたまえ」
「ディアッカ、君は弾幕を張れ」
「熱くなり過ぎだぞ、イザーク」 - アスラン、ニコル、ディアッカ、イザークに対する援護防御時の専用台詞。何故かアスランだけ2つ用意されている。部下には優しい(?)クルーゼ隊長。
- アニメでも僅かながらアスランやイザークに対して気遣いや優しさを感じさせる場面があったのだが、それが建前だったのか本心からだったのかは闇の中。
- 「あってはならない存在だというのに!」
「人のねたみなど君にはわからぬさ!」
「君は世界にいてはいけないのだよ…君は!」 - キラへの特殊戦闘台詞。スーパーコーディネイターとして誕生したキラの存在を認めず、亡き者にしようとする。
- 「私の元から離れたのを後悔するがいい!」
「アスラン、せめて苦しまずに沈めてあげよう…」
「君の父上には随分と世話になったよ!」 - アスランへの特殊戦闘台詞。ザフトを離れたアスランと激突する。
- 「君達が人の心を力にするのなら、私は憎悪を力にしよう」
「ガンダムに流れる力だと!?笑わせてくれる!」 - カミーユ、ジュドーとの特殊戦闘台詞。人の心を力にするニュータイプ達に対抗すべく、憎悪を持って攻撃しようとする。
- 「人の心の光など、幻想だったということだよ!」
- アムロとの特殊戦闘台詞。人の心の光を無意味と決めつけている。
- 「舞台の主役が常にガンダムというわけではないのだよ!」
「機体は上々のようだが、パイロットはどうかな?」
「ガンダムの神話など、私が消し去ってやる!」
「ガンダムの力…見せてもらおうか!」
「誰もがその名を聞けばひるむと思うなよ、ガンダム!」 - ガンダムタイプへの特殊戦闘台詞。こちらはプロヴィデンスガンダムに乗る前の台詞。ガンダムが相手であってもクルーゼは怯まない。
- 「ガンダムへのこだわりなど、私が断ち切ってくれる!」
「君達のガンダムと同じと思ってもらっては困るな」 - ガンダムタイプへの特殊戦闘台詞。こちらは最終決戦時の台詞。プロヴィデンスガンダムの力を以て他のガンダムを否定しようとする。
- 「その白き翼…漆黒に染めてくれる!」
- ウイングガンダムゼロへの特殊戦闘台詞。闇で覆いつくそうとするクルーゼにとって白く輝く翼を持つウイングガンダムゼロは目障りのようである。
- 「無限の力があるとするならば、それは私の憎しみだよ」
「伝説の巨神の力さえ闇の前では無意味だ」 - イデオンに対する特殊戦闘台詞。自身の持つ無限の憎しみを以てイデオンを攻撃する。
- 「無邪気に勇気を叫ぶがいい。私はそれを砕く」
「戦いに必要なのは勇気ではない。光すら飲み込むほどの憎しみだ!」 - 勇者ロボへの特殊戦闘台詞。勇者ロボ軍団の持つ勇気を否定し、憎しみで覆いつくそうとする。
- 「君に代わって、私が冥王計画とやらを成し遂げてあげよう…」(攻撃)
「偽善ぶる事など無いのだよ! 心の声を聞き、自らの運命を、ただ受け入れれば良いっ!」(攻撃)
「君もいわば、コーディネイター、いや、私と同じクローンと言ったところか…」(攻撃)
「あまいっ! そんな事ではこの世に終焉を迎える事など出来ぬぞ!」(回避)
「そうだ、それで良い! どの道貴様は戦う運命にあるのだよ!」(小破)
「ふっ…私と貴様、どちらが残ろうともこの世の終焉が拝めそうだな!」(中破)
「いいぞ! 己の血のおもむくまま、破壊の限りを尽くすが良い!」(大破)
「その力…。所詮貴様も宿縁には逆らえぬという事だよ! はーっはっはっはっはっ!」(撃墜) - 『J』における対ゼオライマー特殊戦闘台詞の数々。本作屈指の気合を見せるクロスオーバー戦闘台詞である。
- なお、二行目の「偽善ぶる」は日本語の文法上では誤りであり、むしろ「善人ぶる」と言う方が適切である。
- 「見える……見えるぞ世界の終焉が!はーっはっはっはっは! はーっはっはっはっは!!」
- 最終戦での撃墜時。『J』・『W』では表示枠の都合上二枠に分けられている。
シナリオ
第3次α
- 「君達が余計なことをしなければ、私が歴史の表舞台に立つことなどなかったのだ! 今日の滅びを呼んだのは君達が人類の未来に希望などを見せたからなのだよ!」
「欠陥品である私には元々未来も希望もなかったのさ。だから、私はこの世界が滅びるのを幼き日から望んでいた。そして、新西暦187年世界はついに滅びの日を迎えようとした!」
「それからの数年間、地球は常に死と隣り合わせにあった。バルマー戦役、超重力崩壊の衝撃波、そして、封印戦争…しかし、その度に地球は救われてきた!」
「それだよ! 君達の存在こそが私の望みにとって最大の障壁なのだよ! 君達が人類に希望を与えるたびに私がどれだけみじめな想いを味わったかわかるか!」 - 第51話「終わらない明日へ」より。ジェネシス内部での決戦にてαナンバーズと対峙した際に彼らに吐露した心中。
- その身勝手な私怨はαナンバーズの多くのメンバーの怒りを買い、バサラにも「みっともない恨み節」とその憎悪を否定された。
- 「そうかな…。君達もそろそろ疲れてきているのではないか?」
「私を倒し、ジェネシスを止めたところで人の歴史から戦いはなくならない…なくなるはずがない!」
「まだ苦しみたいか! いつか…やがていつかはとそんな甘い毒に踊らされ、いったいどれほどの時を戦い続けてきた!」 - 上の場面で怒りの言葉をぶつけてきたαナンバーズの面々に対して、クルーゼが返した反論。
- 「『α』から本作に至るまでの経緯」や「『SEED DESTINY』の世界観」を考えると、かなり皮肉な台詞ともとれる。
- 「あの光を見たからこそなのだよ、アムロ大尉! 私の夢を砕いたあの光が私にもたらしたものは希望ではなく絶望だ! だから滅ぼす! 愚かな争いを繰り返す人類には下されて当然の裁きだ! そう…あの男…シャア・アズナブルが下した結論は正しかったのだよ!」
- 同上。アムロとの戦闘前会話。直後にアムロに「シャアが本当に絶望したのはお前のようなエゴの塊の人間ばかりとなった世界に対してだ」と、その考えを否定される。
- 「人造人間エヴァンゲリオン! 早く君は使命を果たしたまえ! 補完という名の滅びを!」
- 同上。シンジとの戦闘前会話。「逃避」「破滅」に過ぎない「補完」を「救い」と考えてごまかそうとしているゼーレやゲンドウとは異なり、クルーゼは全ての滅びを望むが故にある意味補完の本質をするどく捉えている。しかし、シンジは「EVAは人類を滅びから救う力」とし、補完を肯定はせず、クルーゼの考えを否定する。
- なお、知る者が殆ど居ない人類補完計画の真実をクルーゼがどのようにして知ったのかは不明。
- 「セレーナか…。その薄まった憎悪の心で私に勝てるつもりかね? 君の原動力は深淵にも似たあの異常なまでの憎しみだったというのに!」
- 同上。セレーナとの戦闘前会話。序盤からクルーゼの本性に薄々気付いていた彼女に「ようやく本性を現した」と言われて。確かに両者の原動力は憎悪ではあるが、成長したセレーナとクルーゼでは戦う理由には大きな違いがあった。
J
- 「ほほう、ようやく迷いを捨てたか、ディアッカ。だがあいにく、バスター程度ではな!」
- 第48話宇宙に残るルート「終末の光 後編 」に於けるディアッカとの戦闘前会話。フレイの死を目の当たりにし「もうアンタを隊長とは呼ばねえ」と激昂するかつての部下に対して「迷いを捨てた」と評しつつ冷徹に切り返す。ディアッカをバスターガンダムに乗せていないと聞けない。
- 「ふふ、人道主義者に生まれ変わったものだな、木原マサキ。君にその質問をする権利があるとは思えんが」
- 第48話宇宙に残るルート「終末の光 後編」に於けるマサトとの戦闘前会話。フレイをキラの眼前で殺害したクルーゼの所業とその悪意に嫌悪と怒りを露にするマサトに対し、命を散々弄んだ「木原マサキ」への反発心と嫌悪を垣間見せる。だが、彼は「木原マサキ」ではなく、「秋津マサト」なのだ。
- 「君の悪あがきも、楽しませてもらったがね、だが世界は、正義と悪だけで語れる物とは思えんな」
「信じていた物に裏切られるのは辛いだろう? 楽になりたまえ」 - 第49話「憎悪の果て」より。自軍部隊とかつての部下たちに追い詰められてもなおも見苦しく悪あがきをする草壁をこの台詞で一蹴し、直後かぐらづきごと撃ち落とす。
- 『劇場版ナデシコ』を知るユーザーにとっては、ある意味溜飲の下がる場面と言える。
W
- 「知れば誰もが望むだろう!君のようになりたいと!」
「あのカナード・パルスのように!」
「彼をあそこまで追い詰めたのは君の責任だよ、キラ・ヤマト君!」
「人類の夢を背負ったスーパーコーディネイターの君なんだよ!」 - 第51話プラントルート「進んだ道の先」より、キラとの戦闘前会話。周知の通り、カナードを煽ったのはクルーゼ自身であるため「お前が言うな!」とツッコミを入れたくもなる。しいて言うなら、キラの生みの親であるユーレン・ヒビキ博士の責任であろう。
- 「アスラン!君の父上はよく働いてくれたよ!」
「私はきっかけを与えただけさ!今日の滅びは人の必然なのさ!」 - 同上。アスランとの戦闘前会話。原作ではアスランが三隻同盟に加入してからはクルーゼとの絡みがなかっただけに新鮮さすら感じさせる。
- 「世界は私を拒絶した!だから私も世界を拒絶したのだ!」
- 同上。ヒイロとの戦闘前会話。ヒイロには「世界はお前一人だけのものではない。お前のエゴを俺は許さない」と否定される。
- 「知ったような口を!お前ごときに私の何がわかる!」
- 同上。叢雲劾との戦闘前会話。劾に「お前が闇に包んでいるのは世界ではない。お前自身だ」「生命は誰にとっても限りあるものだ。その価値は長さではない」と論破され、こう言い返すことしか出来なかった。
- そして後述の通り、もう一度言い負かされることに…。
- 「何を言うんだ、キラ・ヤマト君? 君も生きているというのに」
「自分だけが特別だと思うのは君の悪いクセだよ」 - 第54話「忘れえぬ思い出を胸に」より。ザ・データベースの尖兵となってノイ・ヴェルターの前に再び姿を現した際、クルーゼの復活に驚愕するキラに対して言った皮肉。
- 「本来ならば私は歴史に介入し、その流れを操って目的を果たすはずだった…」
「だが、力を得たのならば直接、人類に裁きを下す事も悪くはないだろう!」 - 同上。本来の目的こそ頓挫したがザ・データベースの力を使い直接人類滅亡を目指すと発言。ただし同じくザ・データベースの尖兵となったDr.ヘルと比べるとなんとも小物じみたイメージが付きまとう。
- 「ニコル、君が生きていたとは驚きだったよ」
「君は死の淵から帰ってきたが私はそこへ向かうだけなのだよ!君に私の絶望はわからんよ!」 - 同上。ニコルとの戦闘前会話。ニコルの生存を知って驚きの意を示すが、それと同時に自分の短命から呪詛を投げつける。
- 「ディアッカか…。まさか、あの狡猾な君がノイ・ヴェルターにつくとはな」
- 同上。ディアッカとの戦闘前会話。さり気なくディアッカの初期設定の一部に触れた台詞。
- 「もう地球もプラントも私には関係ないんだよ、イザーク」
「だが、君の事だ。益々私を許さないだろうな」 - 同上。イザークとの戦闘前会話。
- 「まさか、君がキラ・ヤマトと共にいるとはな…」
「だが、君は別の方法で己の存在の証を見つけることができたようだな」 - 同上。カナードとの戦闘前会話。カナードはこの時、クルーゼが自分にキラの存在を教えた男であるとはっきりと気付く。上記の通り、『GENERATION of C.E.』で明かされた設定をしっかり反映した台詞。
- 「無意味な戦いだと…!?」
- 同上。劾との戦闘前会話。クルーゼの行為を「無意味な戦いをするために残り少ない命を使うか…」と否定されたことに対して。
- 前述の通りヤキン・ドゥーエでも同様に劾に言い負かされており、劾は当然『SEED』の世界でも活動しているので、原作におけるコズミック・イラ世界に存在するキャラに完全に口で負けてしまったことになる。
- 「ナチュラルもコーディネイターも既に関係ない!全ての人類に滅びを送るために私はいる!」
- 同上。宗介との戦闘前会話。イザークとの戦闘前会話に若干似てるのは声優が同じなためか?これに対して宗介は「私怨で戦うお前はもう兵士ではない」と切り捨てている。なおボン太くんの場合は…(後述)。
CC
- 「それが君の答えか、レイ…。ならば、辿ればいいさ…。君が選んだ、その道を…」
「願ったものが先にあると信じるのは…君次第だからな…」
「フ…フフフ…ハハハハ。ハハハハハハハハハハ!」 - 『CC』の「放たれたタマシイ」にて、レイに倒されての最期の言葉。かつて苦楽を共にし、誰よりも信頼関係にあったが、世界に絶望しきっていた自分と違い、世界に希望があると信じ続け、人の心の光を信じるレイ。その彼に敗れ、クルーゼはレイを否定することなく、最期は彼を後押しするこの言葉を遺して、今度こそ逝った。これまでのSRWシリーズでの最期と違い、ほんの少しだけでも正しい「希望」を信じて逝けたとも言える、原作や過去のSRW登場作品と比べてずっと救われた最期かもしれない。
DD
- 「予言の日は…必ずや現実となる…」
「人がいる限り…全ての世界で………」 - 第2章Part1『終わらない明日へ』より。原作のようにキラに討たれての最期の台詞。この世の全て、もしくは数多の並行世界全てを呪う呪詛の断末魔。
スパロボシリーズの迷台詞
搭乗機体
- ジン
- 赤服時代に使用した機体。『SEED Re:』では、パーソナルカラーの白に染められた専用のジンとなっている。
- 当時、この機体と地球連合軍の主力MAメビウスとの戦力比は1:3であったが、彼はこの機体でMAメビウスを37機、戦艦6隻を撃墜するという異常な戦果を挙げ、その功績を称えられネビュラ勲章を授与された。この事からも彼の能力の高さが分かる。
- ジン・ハイマニューバ
- グリマルディ戦線で一度だけ搭乗した。ムウと初戦を交えた機体でもある。当然この機体でも多大な戦果を挙げた。
- クルーゼ専用ジン
- 『SEED Re:』に登場した専用ジン。パーソナルカラーである白に染められている。同作では、上記2機による活躍もこの機体で戦ったことになっている。
- シグー
- 初期に搭乗していた機体。地球降下後はヴェサリウスに残してきたのか、登場しなくなる。後にビーム・ライフルを装備した状態で再搭乗した。
- ディン
- 連合の本部を攻める際に搭乗。
- 『第3次α』では1話のみ搭乗するが、イベントですぐに離脱してしまう為、戦う機会がない。
- ゲイツ
- 先行量産タイプに搭乗。ムウのランチャーストライクを大破させ勝利したが、その後駆けつけたフリーダムに瞬時に撃墜されてしまった。核エンジン搭載の機体相手では分が悪過ぎたのだろう。
- プロヴィデンスガンダム
- 原作ラスト2話前に登場する。乗りなれていない機体ではあるが、この機体独自の武装であるドラグーン・システムを瞬時に使いこなした。
余談
- 仮面を見ればわかるようにシャア・アズナブルのオマージュキャラクターである。
- 声を担当した関俊彦氏はその後、アニメ『聖闘士星矢』にて池田秀一氏が担当していたキャラを引き継いで演じる事となるが、その際に池田氏は古谷徹氏との飲み会にて「あいつはガンダムもどきでもシャアみたいな役やってたなあ。あいつは俺の二代目かよ!」と苦笑していた様子。
- その後も関氏は『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』で本物のシャア・アズナブルや『ガンダムビルドファイターズ バトローグ』でAIのシャアの声を担当するなど、奇妙な縁が続くようになる。
- 声を担当した関俊彦氏はその後、アニメ『聖闘士星矢』にて池田秀一氏が担当していたキャラを引き継いで演じる事となるが、その際に池田氏は古谷徹氏との飲み会にて「あいつはガンダムもどきでもシャアみたいな役やってたなあ。あいつは俺の二代目かよ!」と苦笑していた様子。
脚注
- ↑ 機動戦士ガンダムSEEDシリーズ公式サイトより
- ↑ そもそも第45話「開く扉」での回想シーンに代表されるように、遺伝子操作による人類を誕生させるのに躊躇が無かったコズミック・イラにおいては現実世界の倫理観など著しく欠如していると言えなくもなく、だからこそアルもクローン人間の制作に何の躊躇いも持たなかったといえる。
- ↑ 事実、トドメを刺したのはAAのゴットフリートの射撃の余波だが、ヘリオポリスの構造シャフトの大破はジンの爆発で誘爆したもの以外はザフト側の攻撃によるものである。
- ↑ 解釈によっては笑いながら部屋に入って来たとも受け取れる文章となっている。
- ↑ 厳密にはこの認識は誤りである。詳しくはスーパーコーディネイターの項を参照。
資料リンク
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