「スーパーロボット大戦IMPACT」の版間の差分
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*ただ、ある程度どのユニットも被弾しながら戦闘するのが前提になっている為、[[シールド]]によるダメージ軽減など全体的に一撃のダメージが低め。 | *ただ、ある程度どのユニットも被弾しながら戦闘するのが前提になっている為、[[シールド]]によるダメージ軽減など全体的に一撃のダメージが低め。 | ||
*しかし、敵は基本的に物量で攻めて来るので、HP総量は当然自軍より多くなる。つまり、雑魚とまともに撃ち合うとダメージ負けする。<br />この為、雑魚を倒すだけで一苦労する。特にこれは自軍の火力不足が目立つ序盤に顕著。 | *しかし、敵は基本的に物量で攻めて来るので、HP総量は当然自軍より多くなる。つまり、雑魚とまともに撃ち合うとダメージ負けする。<br />この為、雑魚を倒すだけで一苦労する。特にこれは自軍の火力不足が目立つ序盤に顕著。 | ||
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2013年5月7日 (火) 19:27時点における版
- 発売日:2002年3月28日
- 機種:プレイステーション2
- 開発:トーセ
- 発売:バンプレスト
- 定価:7,980円
- 前:スーパーロボット大戦COMPACT for WSC(WSC)
- 次:スーパーロボット大戦R(GBA)
概要
PS2初のスーパーロボット大戦で、ワンダースワンで発売された『スーパーロボット大戦COMPACT2三部作』(以下C2)を1つにまとめてリメイクしたもの。ただし公式にはC2のリメイクとの表明はなされていない(理由は不明)。
参戦作品が増えた関係で一部シナリオが修正・追加・削減されているが、基本は変わらない。しかし、テキスト量は増えたのでシナリオの厚みが増している。C2同様3部構成で、1部、2部は同時間軸。全99+2話。
後述するように、非常に難易度が高い作品。間違い無くスパロボ史上屈指である。
また、セーブ・ロードが非常に遅い(長いと1分以上)、3Dマップが見辛いなどストレスが溜まる点が多く、それも相まって巷での評価は低い。この為、スパロボ初心者には、敷居が高い作品となってしまっている。しかし、その難度ゆえの早解きやネタプレイなどに走るプレイヤーもいるとかいないとか。
ただ、難易度が高いというのは、作品を評価する上で優劣が付くものではなく、本作が必ずしも悪い点ばかりかというとそんな事はない。代表的な優れている点は、機体ごとの特性が良く練られており、他の作品より戦略性が高い事である。また、もう一つの特徴としては、根本的なゲームデザインが他の作品とやや異なっている点が挙げられ、これが難度の上昇に一役買っている感がある。つまり、低い評価の要因の一つは、シリーズの命題の一つであるキャラゲーとゲーム性の両立に置いて、メインの購買層が求めるものよりゲーム性を重視してしまった事であると考えられる。この為、一つのシミュレーションゲームとして本作を見た場合の評価は必ずしも低くは無く、こちらを求める人には、勧めはしないが悪くは無いと思われる。
ゲームの特色
概ね上述の通りで、一番の特色は熟練者ですら投げ出してしまうと言われている難度とストレス。αシリーズ等に代表される爽快さを求めている人にはオススメできない。
システムの特色
- CPUの思考ルーチンがわざと単純にされており、地上、宇宙篇では、対象への命中率・対象の残りHPといった一切の事を無視して一番近いユニットに攻撃してくる。この為、ターゲットにして欲しいユニットを前に出すだけで狙ってくれる。初心者向けポイントその1。
- ゲームバランスとして、敵・味方ともに被弾率が高い。これは他の作品では回避系であるモビルスーツのエースパイロットも例外ではなく、集中未使用・無改造なら50%程度は当たる。
- ただ、ある程度どのユニットも被弾しながら戦闘するのが前提になっている為、シールドによるダメージ軽減など全体的に一撃のダメージが低め。
- しかし、敵は基本的に物量で攻めて来るので、HP総量は当然自軍より多くなる。つまり、雑魚とまともに撃ち合うとダメージ負けする。
この為、雑魚を倒すだけで一苦労する。特にこれは自軍の火力不足が目立つ序盤に顕著。 - この被弾前提のバランスから、元々被弾する事が前提のスーパー系の重要度が非常に高く、一体居る居ないでかなりの違いが出る。
撤退ボスの撃墜に特定のスーパーロボットの武器改造&気力上げが必須という状況もあり、そう言う意味でも他で代替えが効かない局面がある。 - それと比較してリアル系のユニットは、一体の戦力は大きくないが援護が得意なパイロットが多く、居ないと居ないで困るという感覚。
- また、この関係から、回復系の精神コマンド(根性、信頼等)の重要性が高く、他のシリーズでは殆ど使わない様な愛(回復版)が強力で出番が回ってくる。
- 機体の修理費が全体的にやや安め。初心者向けポイントその2。
- ユニットの特性が精神コマンドを覚えるレベルの段階まで良く練られており、その局面、その局面で機体・パイロットともに特色がある。これは従来二軍のキャラも例外ではない。
- 反面、効率を重視した場合、特に序盤では、原作での機体組み合わせやお気に入りのユニットの改造を見送る必要性が出て来る。
- 64等に見られるフル改造段階の差別化が図られており、二軍級の機体もフル改造する事で一軍級と同等の戦力になる様になっている。
- むしろ二軍級ユニットの方が、フル改造すると同じような武器の攻撃力が主役級よりも高くなるため使いやすい上に、V-UPユニットで更に伸びてしまう。最終的に必殺技クラスの武器を連発できる上に機体性能も低くないなど、逆転しすぎている面もある。
- 味方増援の出現するタイミングが敵フェイズ時に集中している為、精神コマンドが掛かっていない状態の増援ユニットが近くにいる敵から集中砲火を浴びる事もしばしば。それ故、予め増援出現ポイント付近にいる敵を排除しておく必要が有る。
- インターミッションでのセーブ、ロードにかかる時間がやたら長い。シナリオの長さ、簡易戦闘の冗長さと併せてストレスが溜まる一因となっている。
ステージの特色
- 第1話の難易度が普通ではない。詳しくは後述。
- フリーオーダーシナリオシステムを採用している。自由度が高いという見方もあるが、どちらかというと計画的なステージ選択が必要になってしまっていて、この選択順を考えるという所も攻略の一貫になってしまっている。つまり、難度上昇の一因になってしまっている。
- 熟練度やスキルコーディネイトシステムなど、早いターンでのクリアを要求する要素が多く、αシリーズなどと違って獲得する為に機体改造が必須。
- ボスクラスの敵が撤退するケースが多い。特に序盤は獲得した資金の全てを特定のユニット(主にスーパーロボット)に注いだ上で、更に計画的に敵を撃墜して気力調整をしなければ撃墜がほぼ不可能であり、それはつまり熟練度の獲得が不可能と同義。もっと言えば初見殺し的な出現・撤退もある。もっともっと言えば、そう言うユニットは趣味の範囲にとどまらない強力かつ希少なV-UPユニット等の強化パーツを持っている場合が大半なので、撃墜しないと後々更に厳しくなる。
- シナリオが非常に長く、普通にクリアするだけでも99話、隠しシナリオまで加えると101話かかる。
スパロボに熟達したプレイヤーでも、1周するだけでプレイ時間が100時間を越える事はほぼ確実。1マップ2時間かかると200時間である。
ステージの難度よりもゲームを続ける難度の方が高いかもしれない。 - 周回プレイでの資金引き継ぎはあるものの使用分は還元されず、クリア時点で所持している分だけ。どうしても序盤から楽したい人は最終話付近で全滅プレイを繰り返して引き継ぐしかない。
1部終了時に所持資金が一旦リセットされる(3部で戻ってくる)ため、1部に登場する際に改造を行える機体を除き、2部では資金引き継ぎの恩恵は受けられない。
この様な感じなのだが、その割には売り文句が「初心者向けのバランス。人気のあったシステム(援護など)を採用」であった。実際にプレイした人は、後者はともかく前者には大いに疑問を感じたはずである。
ただ、見方を変えれば、「熟練度を獲得しようとすると初心者向けどころではない」とも言え、熟練度獲得を前提とするなら、その難易度は旧シリーズを彷彿とさせる調整であると言える。つまり、ただ全クリするだけなら、そこまで難しくは無いという意味での初心者向けだったのかもしれない(ただしC2の頃に比べて武装追加・シールドの回数制など全体的に自軍ユニットが強化されているので、無茶な作戦を立てても比較的なんとかなる難易度に落ち着いているとも言える。あくまで比較的だが)。援護防御があり、一撃のダメージが低い事で撃墜されるリスクも低い。この為、本当の熟練者にとっての最大の障害は、敵が硬いとかシステムが鈍いとかステージが多いとかの冗長さからくる面倒臭さである。
話題
- COMPACTシリーズに続き、「フリーオーダーシナリオシステム」(シーン中の数話(1シーン6話前後でそのうちの3~4話)を好きな順番でプレイできる)及び「スキルコーディネイトシステム」(クリアターンに応じて各話ごとに一つスキルを得られ、好きなキャラに付けることができる)を採用。前述の通り本作は基本的に難易度が高いため、毎シナリオ早解きを半ば強制させられるスキルコーディネイトシステムは攻略のハードルを押し上げている反面、計画的かつ安定的な低ターン攻略はプレイヤーの腕の見せ所でもある。
- 本作は敵のレベルが固定なので、特定のパイロットのみを育てるのはいささか効率が悪い。シナリオが長い分強制出撃の機会がほとんどのキャラに1回以上はあるので、全キャラを平均的に育てた方が最終的には楽になる。
- αの頃からニュータイプ・オールドタイプ間の格差は少しずつ改善されているが、本作では寧ろオールドタイプの方が使い勝手が良いという逆転現象が発生している。特にファースト~Z間のOVA3作のパイロット(バーニィ、シロー、ノリス、コウ、バニング等)に顕著。
能力に従来作ほどの差がない点に加え、援護攻撃能力の圧倒的な差や魂修得の有無がポイント。 - キャラ同士の交流はファミリーネームや「~君」で互いを呼び合うものになっており、他のシリーズと比べると人間関係に若干、距離感を措いているような印象も受ける。
- 環望によるコミカライズ作品『スーパーロボット大戦IMPACTコミック 衝撃騎士団』が「スーパーロボットマガジン」で連載された。
- 没データの一つとして、ダイターン3とザンボット3の合体攻撃の「コンビネーションクラッシュ」が存在をしていた。この技の音声を破嵐万丈役の鈴置洋孝氏が生前収録していた事が、本作発売から6年後(鈴置氏の死去から2年後)の2008年6月19日に発売された『スーパーロボット大戦A PORTABLE』にて、初めて声付きで披露された事で明らかとなった。
登場作品
新規参戦は無し。C2三部作に『機動武闘伝Gガンダム』、『機動戦艦ナデシコ』を加えたラインナップとなっている。
- 超獣機神ダンクーガ
- マシンロボ クロノスの大逆襲
- 破邪大星ダンガイオー
- 機動戦艦ナデシコ
- 忍者戦士飛影
- 機動戦士ガンダム
- 機動戦士ガンダム 第08MS小隊
- 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
- 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
- 機動戦士Ζガンダム
- 機動戦士ガンダムΖΖ
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- 機動戦士ガンダムF91
- 機動武闘伝Gガンダム
- 無敵鋼人ダイターン3
- 無敵超人ザンボット3
- 聖戦士ダンバイン
- マジンガーZ
- グレートマジンガー
- UFOロボ グレンダイザー
- ゲッターロボ
- ゲッターロボG
- 真ゲッターロボ (原作漫画版)
- 超電磁ロボ コン・バトラーV
- 勇者ライディーン
- バンプレストオリジナル
他、『超獣機神ダンクーガOVA』のシナリオが再現されている。
また、『劇場版マジンガーシリーズ』の機体が登場。C2に隠しで登場した『聖戦士ダンバインOVA』の機体は本作では登場しない。その他リメイク前とは隠しユニットを中心に違いがある。単純に追加されたものも多い。
世界観
「世界観/IMPACT」を参照。
バンプレストオリジナル
登場メカ(オリジナル)
- 主人公機
機体名 | 初登場 |
---|---|
アルトアイゼン | COMPACT2 |
アルトアイゼン・リーゼ | COMPACT2 |
ヴァイスリッター | COMPACT2 |
ライン・ヴァイスリッター | COMPACT2 |
- 敵勢力機(アインスト)
機体名 | 初登場 |
---|---|
アインストクノッヘン | COMPACT2 |
アインストグリート | COMPACT2 |
アインストゲミュート | COMPACT2 |
アインストレジセイア | COMPACT2 |
ペルゼイン・リヒカイト | 本作 |
ノイ・レジセイア | COMPACT2 |
ペルゼイン・リヒカイトは本作初登場。
登場人物(オリジナル)
- 主人公
人物名 | 初登場 |
---|---|
キョウスケ・ナンブ | COMPACT2 |
エクセレン・ブロウニング | COMPACT2 |
- 敵勢力(アインスト)
人物名 | 初登場 |
---|---|
アインスト・アルフィミィ | 本作 |
ノイ・レジセイア | COMPACT2 |
アインスト・アルフィミィは本作初登場。
関連記事
ゲーム中データ
分類 | 記事 |
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全話一覧 | 全話一覧/IMPACT |
隠し要素 | 隠し要素/IMPACT |
精神コマンド | 精神コマンド/IMPACT |
強化パーツ | 強化パーツ/IMPACT |
特殊能力 | 特殊能力/IMPACT |
特殊技能 | 特殊技能/IMPACT |
メカ&キャラクターリスト | メカ&キャラクターリスト/IMPACT |
関連用語
- 第1話
- 恐らくスパロボ史上一番でこの先覆らないであろう凶悪な1話。出撃位置の周囲が水で囲まれていて、こちらの攻撃は効きにくい上に、水中からゴッグがメガ粒子砲を援護込みで乱射してくるという初心者殺しな内容で、シールドを持ったノリスまでいる。おまけに味方の大半がモビルスーツな為、空も飛べず移動すらままならないという極悪さ。3Dマップの見難さ、簡易戦闘演出の長さなども相まって多くのプレイヤーがこの先に不安を抱く。
- 愛
- 据え置きのスパロボでは「愛」の効果が味方ユニット全機のHP全回復だったのは本作が最後である。本作では上述の様に、回復系精神の使用が前提となっており、使えるパイロットにとってはそれが長所として扱われている。いざと言う時は「愛」を使わざるを得なくなる局面も発生する様に調整されており、下手をすれば、第1話からシローの「愛」が飛ぶ。最後の最後に戦術の肝、ある意味では最重要精神コマンドとして扱われているとも見る事ができ、これは有終の美と言って差し支えないだろう。
商品情報
余談
各篇の英名は、地上激動篇が「Earth Crisis」。宇宙激震篇が「Cosmo Quake」。
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