「天使・悪魔」の版間の差分

提供: スーパーロボット大戦Wiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
(間違えました。)
 
(29人の利用者による、間の96版が非表示)
1行目: 1行目:
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教を始めとする[[宗教]]の聖典や伝承に登場する神の使いである。'''御使い'''とも言われている。<br/>
+
'''天使'''もしくは'''悪魔'''とは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教をはじめとする[[宗教]]の聖典や伝承に登場する存在。
本項では「天使」そのものやそれに関わる人物、「天使」に由来する要素(ネーミング)などスパロボにおける「天使」にまつわるデータを取り扱う。
 
  
== 天使が語源となっている作品 ==
+
== 概要 ==
[[新世紀エヴァンゲリオン]][[使徒]][[機動戦士ガンダム00]]に出てくる[[モビルスーツ]]等にその名前が使われている。
+
天使は「[[神]]の使い」で、悪魔は「神に敵対する存在」を指している。また、キリスト教によってキリスト教以外の宗教で信仰されている神々が貶められて「悪魔」となった例もある。
 +
 
 +
== 天使・悪魔が語源となっている作品 ==
 +
;[[デビルマン (原作漫画版)]]
 +
:作品そのものが悪魔を取り扱っている。ただし神話由来の名称は少ない。[[デーモン]]を参照。
 +
;[[新世紀エヴァンゲリオン]]
 +
:[[使徒]]の名は天使の名を由来とする。
 +
;[[機動戦士ガンダム00]]
 +
:[[ソレスタルビーイング]](とその系列に繋がる組織)に所属する機動兵器「[[ガンダムタイプ #西暦作品(機動戦士ガンダム00シリーズ)|ガンダム]]」に天使の名が使われている。
 +
;[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]]
 +
:厄災戦に使われた[[モビルスーツ|機動兵器]]「ガンダム」に悪魔の名が使われている。
 +
:一方、厄祭戦勃発の原因である自律型無人機動兵器「[[モビルアーマー]]」には天使の名が使われている。
 +
;[[バンプレストオリジナル]]
 +
:[[御使い]]は天使、[[修羅神]]の名は悪魔がモチーフとなっている。
  
 
== 天使の階級 ==
 
== 天使の階級 ==
 +
5-6世紀ごろのキリスト教神学者「偽ディオニュシオス・アレオパギテス」が自身の著作で定めたものとされる。上位ほど神に近く、下位ほど人に近い。
 +
 +
キリスト教の聖典『新約聖書』の一つ『コロサイ人への手紙』1:16の「万物は、天にあるものも地にあるものも、見えるものも見えないものも、位(トロノス)も主権(キュリオテーテス)も、支配(アルケー)も権威(エクスーシア)も、みな御子にあって造られたからである。」という文章と、同じく『エペソ人への手紙』1:21の「彼を、すべての支配(アルケー)、権威(エクスーシア)、権力(デュナミス)、権勢(キュリオテーテス)の上におき、また、この世ばかりでなくきたるべき世においても唱えられる、あらゆる名の上におかれたのである。」という文章から、それぞれ座天使(トロノス)・主天使(キュリオテーテス)・権天使(アルケー)・能天使(エクスーシア)・力天使(デュナミス)と解釈されたと考えられている。そのため宗派によってはこれらを誤訳として存在を認めていない。
 +
 +
新約聖書の原著は、概ねギリシア語で書かれているとされているので、これらの天使の名称もギリシア語由来で、誕生経緯からか英訳した呼び名が用いられることもある。
 +
 
=== 上位三隊「父」 ===  
 
=== 上位三隊「父」 ===  
;熾天使(Seraphim)
+
;熾天使(セラフィム:Seraphim)
:名は「燃える」、「炎のような」を意味し、人間に神の聖愛を伝える存在。人前に現れる時は、三対六枚の翼と四つの顔の姿で現れる。「熾(燃えている)」天使の名の由来は、その体が神への愛と情熱によって燃えているからである。
+
:名は「燃える」あるいは「炎のような」を意味し、人間に[[神]]の聖愛を伝える存在。人前に現れる時は、三対六枚の翼と四つの顔の姿で現れる。「熾(燃えている)」天使の名の由来は、その体が神への[[愛]]と情熱によって燃えているからである。単数形は「セラフ」。ケルビムと共にヘブライ語の音写がそのまま使われている。
:*[[機動戦士ガンダム00]]にMS[[セラヴィーガンダム]]および[[セラフィムガンダム]]の由来となっている。
+
:*[[機動戦士ガンダム00]]』のMS[[セラヴィーガンダム]]および[[セラフィムガンダム]]の名称由来となっている。
:*また、アーマード・コアシリーズに登場する「ナインボール・セラフ」の由来でもある。
+
;智天使(ケルビム:Cherubim)
;智天使(Cherubim)
+
:名は「智慧」あるいは「仲裁する者」を意味し、四つの顔と四つの翼を持ち、その翼の下には人の手らしき物がある。その名や智慧を伝える役割から「智」天使と言われている。単数形は「ケルブ」。セラフィムと共にヘブライ語の音写がそのまま使われている。
:名は「智慧」あるいは「仲裁する者」を意味し、四つの顔と四つの翼を持ち、その翼の下には人の手らしき物がある。その名や智慧を伝える役割から「智」天使と言われている。
+
:*[[機動戦士ガンダム00]]』のMS[[ケルディムガンダム]]の名称由来となっている。
:*[[機動戦士ガンダム00]]にMS[[ケルディムガンダム]]の由来となっている。
+
:*[[創聖のアクエリオン]]』および『[[アクエリオンEVOL (TV)|アクエリオンEVOL]]』の[[ケルビム兵 (兵器)|ケルビム兵]]の名称由来となっている。
:*[[創聖のアクエリオン]][[ケルビム兵 (兵器)|ケルビム兵]]が登場。
+
;座天使(スローネズ:Thrones/オファニム:Ofanim/ガルガリン:Galgalim)
;座天使(Thrones、Ofanim、Galgalim)
+
:名は「玉座」あるいは「車輪」の意で、無数の眼が付いた燃え盛る車輪の姿で描かれる。唯一神たる主を運ぶ神の戦車をとされ、転じて「座」天使の由来となった。
:名は「玉座」や「車輪」の意で、無数の眼が付いた燃え盛る車輪の姿で描かれる。唯一神たる主を運ぶ神の戦車をとされ、転じて「座」天使の由来となった。
+
:これはユダヤ教の聖典『旧約聖書』の一つ『エゼキエル書』に登場する智天使と行動を共にする輪と同一視されたため。名称が複数あるのも同じ理由である。
:*[[機動戦士ガンダム00]]にMS[[ガンダムスローネアイン]]、[[ガンダムスローネツヴァイ|ツヴァイ]]、[[ガンダムスローネドライ|ドライ]]の由来となっている。
+
:*[[機動戦士ガンダム00]]』のMS[[ガンダムスローネアイン]]、[[ガンダムスローネツヴァイ|ツヴァイ]]、[[ガンダムスローネドライ|ドライ]]の名称由来となっている。
  
 
=== 中位三隊「子」 ===
 
=== 中位三隊「子」 ===
;主天使(Dominions、Κυριοτητες)
+
;主天使(ドミニオンズ:Dominions/キュリオテテス:Κυριοτητες)
:名は「統治」、「支配」をあらわし、神の威光を世に知らしめる任を背負い、神の主権を広める事から「主」天使と呼ばれている。その一方で、人間への慈愛伝達をしたりもする。
+
:名は「統治」「支配」の意で、[[神]]の威光を世に知らしめる任を背負い、神の主権を広める事から「主」天使と呼ばれている。その一方で、人間への慈愛伝達をしたりもする。
:*[[機動戦士ガンダムSEED]]に戦艦[[ドミニオン]]の由来となっている。
+
:*[[機動戦士ガンダムSEED]]』の[[母艦]][[ドミニオン]]の名称由来となっている。
:*[[機動戦士ガンダム00]]にMS[[ガンダムキュリオス]]の由来となっている。
+
:*[[機動戦士ガンダム00]]』のMS[[ガンダムキュリオス]]の名称由来となっている。
;力天使(Virtues、Δυναμεις)
+
;力天使(ヴァーチューズ:Virtues/デュナメイス:Δυναμεις)
:名は「高潔」、「美徳」を意で、実現像としての奇跡を司り、それをもって英雄に勇気づける役割を持っている。「力」天使という表記は、難局に立たされた善人に、勇気づけて、力を引き出す存在から来ている。
+
:名は「高潔」「美徳」の意で、実現像としての奇跡を司り、それをもって英雄に勇気づける役割を持っている。と言われるが原語であるギリシア語を鑑みるに「効力」「武勇」の意だと思われる。「力」天使という表記は、難局に立たされた善人に、勇気づけて、力を引き出す存在から来ている。
:*[[機動戦士ガンダム00]]にMS[[ガンダムヴァーチェ]]および[[ガンダムデュナメス]]が登場。
+
:*[[機動戦士ガンダム00]]』のMS[[ガンダムヴァーチェ]]および[[ガンダムデュナメス]]の名称由来となっている。
;能天使(Powers、Εξουσιαι)
+
:*[[バンプレストオリジナル]]の異種生命体[[デュミナス]]([[デュナミス|デュナミス3]])の名称由来となっている。ただしデュミナス関連は全てギリシア語が用いられているため、ギリシア哲学としてのデュナミスが直接の由来と思われる。
:天使の中で尤も調和的な存在であり、万物の原理と同一化する性質とされ、これが「能」天使の由来となっている。地獄の悪魔達との戦いにおいて最前線に立つことが多く、それ故に悪魔との接触機会が多いなど、使命も過酷である。堕天使になったのもこの階級の天使が多い。
+
;能天使(パワーズ:Powers/エクスシーアイ:Εξουσιαι)
:*[[機動戦士ガンダム00]]にMS[[ガンダムエクシア]]の由来となっている。
+
:名は「権限」の意で、天使の中で最も調和的な存在であり、万物の原理と同一化する性質とされ、これが「能」天使の由来となっている。ギリシア語単数形は「エクスシーア:Εξουσία」。
 +
:地獄の悪魔達との戦いにおいて最前線に立つことが多く、それ故に悪魔との接触機会が多いなど、使命も過酷である。堕天使になったのもこの階級の天使が多い。
 +
:*[[機動戦士ガンダム00]]』のMS[[ガンダムエクシア]]の名称由来となっている。
  
 
=== 下位三隊「聖霊」 ===
 
=== 下位三隊「聖霊」 ===
;権天使(Arkhai)
+
;権天使(プリンシパリティーズ:Principalities/アルケー:Αρχη)
 
:「権」天使の名が示すように、地上の国や大都市及び、その指導者を守る使命を帯びている。
 
:「権」天使の名が示すように、地上の国や大都市及び、その指導者を守る使命を帯びている。
:*[[機動戦士ガンダム00]]にMS[[アルケーガンダム]]の由来となっている。
+
:*[[機動戦士ガンダム00]]』のMS[[アルケーガンダム]]の名称由来となっている。
;大天使(Archangels)
+
;大天使(アーケインジェルズ:Archangels)
:「使者の長」「卓越した使者」を意味し、「大」天使の名の由来は、天使の中でも特に偉大な天使への敬称から来ている。
+
:「使者の長」「卓越した使者」を意味する。ちなみに、「大」天使の名の由来は、天使の中でも特に偉大な天使への敬称から来ている。
:*[[機動戦士ガンダムSEED]]に戦艦[[アークエンジェル]]の由来となっている。
+
:ところが、偽ディオニュシオスは、人に直接啓示を与える大天使を人に近い存在だと考えたのか、下層第二位に組み込んだ。
;天使(Angels)
+
:実は旧約聖書に大天使の記述はなく、新約聖書でも2回しかない。特定の天使が特定の重要性を帯びるようになり独自の個性と役割を発展させ、偉大な天使だと区別された結果である。
:天使の中で兵卒にあたる存在。
+
:*[[機動戦士ガンダムSEED]]』の[[母艦]][[アークエンジェル]]の名称由来となっている。
:*[[THE ビッグオー]][[THE ビッグオー 2nd SEASON|2nd SEASON]])では人物[[エンジェル]]の由来となっている。
+
;天使(エインジェルズ:Angels)
:*[[バンプレストオリジナル]]では機動兵器[[アンゲロイ]]の名前元として使われている。
+
:天使の中で[[一般兵|兵卒]]に相当する存在。その原義は「伝令」。
 +
:*『[[機動戦士Vガンダム]]』では戦略兵器[[エンジェル・ハイロゥ]]の名前元として使われている。
 +
:*『[[THE ビッグオー]]』(『[[THE ビッグオー 2nd SEASON|2nd SEASON]]』)では登場人物[[エンジェル]]の名前元として使われている。
 +
:*『[[クロスアンジュ 天使と竜の輪舞‎‎]]』の[[アンジュ]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[楽園追放 -Expelled from Paradise-]]』の[[アンジェラ・バルザック]]の名称由来となっている。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の機動兵器[[アンジュルグ]]の名称由来となっている。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の機動兵器[[アンゲロイ]]の名称由来となっている。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の勢力である[[御使い]]のモチーフとなっている。
  
 
== 天使の一覧 ==
 
== 天使の一覧 ==
 
;サキエル(Sachiel)
 
;サキエル(Sachiel)
 
:「水」を司る天使。七大天使の一人で木曜日の守護聖人と言われている。
 
:「水」を司る天使。七大天使の一人で木曜日の守護聖人と言われている。
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]では[[第3使徒サキエル]]の由来となっている。
+
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]』の[[第3使徒サキエル]]の名の由来となっている。
 
;シャムシェル(Shamsiel)
 
;シャムシェル(Shamsiel)
 
:「昼」を司り、エデンの園を守護する天使。天国の王子ともいわれている。
 
:「昼」を司り、エデンの園を守護する天使。天国の王子ともいわれている。
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]では[[第4使徒シャムシェル]]の由来となっている。
+
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]』の[[第4使徒シャムシェル]]の名の由来となっている。
 
;ラミエル(Ramiel)
 
;ラミエル(Ramiel)
:「雷」を司り、幻視を支配する天使。神のメッセンジャーでもある。
+
:「雷」を司り、幻視を支配する天使。神のメッセンジャーでもある。四大天使と合わせて、七大天使の一角として扱われる場合がある。
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]では[[第5使徒ラミエル]]の由来となっている。
+
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]』の[[第5使徒ラミエル]]の名の由来となっている。
 
;ガギエル(Gaghiel)  
 
;ガギエル(Gaghiel)  
 
:「魚」を司り、第6天「マコン」を守護する天使。
 
:「魚」を司り、第6天「マコン」を守護する天使。
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]では[[第6使徒ガギエル]]の由来となっている。
+
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]』の[[第6使徒ガギエル]]の名の由来となっている。
 
;イスラフェル(Israfel)
 
;イスラフェル(Israfel)
 
:イスラム教における「音楽」を司り、「最後の審判」の時にラッパを吹く天使。
 
:イスラム教における「音楽」を司り、「最後の審判」の時にラッパを吹く天使。
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]では[[第7使徒イスラフェル]]の由来となっている。
+
:なお、イスラフェルとは、ユダヤ教およびキリスト教における四大天使の一人として知られる「ラファエル」のことを指す。
 +
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]』の[[第7使徒イスラフェル]]の名の由来となっている。
 
;マトリエル(Matarael)
 
;マトリエル(Matarael)
 
:「雨」を司る天使。
 
:「雨」を司る天使。
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]では[[第9使徒マトリエル]]の由来となっている。
+
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]』の[[第9使徒マトリエル]]の名の由来となっている。
 
;バラキエル(Barakiel)
 
;バラキエル(Barakiel)
:「霰」を司る天使。別名は「バルディエル」。
+
:「霰」を司る天使。別名は「バルディエル」。七大天使の一角として扱われる場合がある(ラミエルとは別文書)。
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]では[[第13使徒バルディエル]]の由来となっている。
+
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]』の[[第13使徒バルディエル]]の名の由来となっている。
 
;ゼルエル(Zeruel)
 
;ゼルエル(Zeruel)
 
:「力」を司る天使。
 
:「力」を司る天使。
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]では[[第14使徒ゼルエル]]の由来となっている。
+
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]』の[[第14使徒ゼルエル]]の名の由来となっている。
 
;アルミサエル(Almisael)
 
;アルミサエル(Almisael)
 
:「子宮」を司る天使。
 
:「子宮」を司る天使。
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]では[[第16使徒アルミサエル]]の由来となっている。
+
:*[[新世紀エヴァンゲリオン]]』の[[第16使徒アルミサエル]]の名の由来となっている。
 
;アズラエル(Azrael)
 
;アズラエル(Azrael)
 
:イスラム教における「死」を司り、人間の罪を裁く天使。
 
:イスラム教における「死」を司り、人間の罪を裁く天使。
:*[[機動戦士ガンダムSEED]]ではの由来となっている[[ムルタ・アズラエル]]の名前元として使われている。
+
:*[[機動戦士ガンダムSEED]]』の[[ブルーコスモス]]盟主である[[ムルタ・アズラエル]]の名称由来となっている。
:*[[魔装機神シリーズ]]では[[ソルガディ]]の必殺技、アズライールの由来となっている。
+
:*[[魔装機神シリーズ]][[ソルガディ]]の必殺技「アズライール」の名の由来となっている。
 
;ラファエル(Raphael)
 
;ラファエル(Raphael)
:旧約外伝『トビト記』に登場する四大天使の一人。
+
:旧約外伝『トビト記』に登場する四大天使の一人で、彼らは天使の中でも神の側近の位置にある。その名は[[ヘブライ語]]で「神は癒される」の意である。
:*[[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-]]ではMS[[ラファエルガンダム]]の由来となっている。
+
:なお、ラファエルのアラビア語名が「イスラーフィール」(イスラフィル、イスラフェルとも)である。
 +
:また、聖書においてエデンの中央にある生命の樹(セフィロト)を構成する10の要素「セフィラ」のうち、第8セフィラ「栄光(ホド)」の守護天使でもある。
 +
:*『[[サクラ大戦]]』の[[エリカ・フォンティーヌ]]が所持する単銃身タイプの機関銃の名称由来となっている。
 +
:*[[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-]]』のMS[[ラファエルガンダム]]の名称由来となっている。
 
;ガブリエル(Gabriel)
 
;ガブリエル(Gabriel)
 
:旧約聖書『ダニエル書』に登場する四大天使の一人。
 
:旧約聖書『ダニエル書』に登場する四大天使の一人。
:*[[THE ビッグオー 2nd SEASON]]では人物[[アラン・ゲイブリエル]]の由来となっている。
+
:ガブリエルのアラビア語名は「ジブリール」。
:*[[スパロボ学園]]では人物[[天使吹雪]]の本名、天使噛恵留の由来となっている。
+
:ラファエル同様、セフィロトの第9セフィラ「基礎(イェソド)」の守護天使でもある。
;;ジブリール
+
:*『[[サクラ大戦]]』の[[エリカ・フォンティーヌ]]が所持する二連タイプの機関銃の名称由来となっている。
::ガブリエルのアラビア語名。
+
:*『[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]]』の登場人物[[ガブリエル・ラミレス・ガルシア]]の名称由来となっている。
::*[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]での[[ブルーコスモス]]の盟主および[[ロゴス]]代表[[ロード・ジブリール]]の名前元として使われている。
+
:*[[THE ビッグオー 2nd SEASON]]』の登場人物[[アラン・ゲイブリエル]]の名前元として使われている。
 +
:*[[スパロボ学園]]』の人物[[天使吹雪]]の本名「天使噛恵留」の名称由来となっている。
 +
:*『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』の[[ブルーコスモス]]盟主および[[ロゴス]]代表である[[ロード・ジブリール]]の名称由来となっている(アラビア語名が由来)。
 +
;ミカエル(Michael)
 +
:旧約聖書『ダニエル書』に登場する四大天使の一人。ルシフェルの弟であり、ルシフェル(≒サタン)にとって最大の[[ライバル]]である。
 +
:[[英語]]では「マイケル」、[[フランス語]]では「ミシェル」、スペイン語では「ミゲル」と呼ばれ、広く人名として使われている。
 +
:ラファエル同様、セフィロトの第6セフィラ「美(ティファレト)」の守護天使でもある。なお、同じく四大天使の一人とされるウリエルだけは外典にしか登場しないためか、セフィラの守護天使ではない。
 +
:*『[[サクラ大戦]]』では『1』の終盤にて'''ミカエル本人'''が登場する。その後の作品では本人の出番こそないものの、神に仕える見習いシスターである[[エリカ・フォンティーヌ]]の必殺技の演出などで間接的に登場する。
 +
:*『[[忍者戦士飛影]]』の[[マイク・コイル]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-]]』の[[マイケル・チャン]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[機動戦士ガンダム 第08MS小隊]]』の[[ミケル・ニノリッチ]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[機動武闘伝Gガンダム]]』の[[ミケロ・チャリオット]]の名称由来となっている。
 +
:*[[機動戦士ガンダムSEED]]』の[[ミゲル・アイマン]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]]』の[[ミハイル・カミンスキー]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY]]』の[[ミハイル・コースト]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[ガン×ソード]]』の[[ミハエル・ギャレット]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[機動戦士ガンダム00]]』の[[ミハエル・トリニティ]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[マクロスF]]』の[[ミハエル・ブラン]]の名称由来となっている。
 
;ルシファー(Lucifer)
 
;ルシファー(Lucifer)
:堕天使の長。キリスト教における七つの大罪の一つ「傲慢」を司る。悪魔「サタン」と同一視されることもある。ダンテの叙事詩『神曲』やミルトンの叙事詩『失楽園』にも登場する。
+
:'''堕天使の長'''。その名は[[ラテン語]]で「明けの明星」「光をもたらす者」を意味する。「ルシフェル」([[フランス語]]他)等とも呼ばれる。
:*[[マクロスF]][[VF-27γ ルシファー]]の名前元として使われている。
+
:ルシファーは元は高位の天使であったのだが、創造主たる[[神]]に対して反逆し、堕天使となる。なお、神への反逆の理由は「高位の天使だった故に傲慢な気持ちを抱いた」あるいは「神に対して嫉妬心を抱いた」等の諸説が存在している。
 +
:堕天使ルシファーはキリスト教における七つの大罪の一つ「傲慢」を司り、'''悪魔「サタン」と同一視'''されることもある。また、ダンテの叙事詩『神曲』やミルトンの叙事詩『失楽園』にも登場し、「地獄の底に突き落とされ、今なお堕天使や悪魔を従え神を憎み続けている」とされる。
 +
:元々は旧約聖書『イザヤ書』での「輝く者が天より墜ちた」という比喩表現を後世のキリスト教教父が「輝く者という名前の堕天使が天から追放された」と解釈したものである。
 +
:*[[マクロスF]]』の[[VF-27γ ルシファー]]および[[VF-27 ルシファー]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[マジンカイザーSKL (OVA)|マジンカイザーSKL]]』の[[真上遼]]のコードネーム「ルシファー4」の名称由来となっている。
 +
:*『[[ガンダム Gのレコンギスタ]]』のMS[[G-ルシファー]]の名称由来となっている。ただし明けの明星([[金星]])の方が由来。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]では[[エクセレン・ブロウニング]]及び[[ヴァイスリッター]]、[[ライン・ヴァイスリッター]]のテーマソング「白銀の堕天使 (ルシファー) 」の名称由来となっている。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]では[[至高神Z|新たな神]]になろうとした[[アドヴェント|聖アドヴェント]]の人物像のモデルとなっている。
 
;アリオク(Arioch)
 
;アリオク(Arioch)
:名は[[ヘブライ語]]で「獰猛な獅子」を意味する。元々は人間や悪魔の名前であるが、ミルトンの叙事詩『失楽園』では堕天使として登場する。別名は「アリオーシュ」。
+
:名は[[ヘブライ語]]で「獰猛な獅子」を意味する。元々は人間や悪魔の名前であるが、ミルトンの叙事詩『失楽園』では'''堕天使'''として登場する。別名は「アリオーシュ」。
:*[[機動戦士ガンダム00]]にMS[[アリオスガンダム]]の名前元として使われている。
+
:*[[機動戦士ガンダム00]]』のMS[[アリオスガンダム]]の名称由来となっている。
 
;ザバーニーヤ(Zabanya)
 
;ザバーニーヤ(Zabanya)
 
:天使にして地獄の管理者。イスラームの経典『クルアーン』に登場する。
 
:天使にして地獄の管理者。イスラームの経典『クルアーン』に登場する。
:*[[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-]]にMS[[ガンダムサバーニャ]]の名前元として使われている。
+
:*[[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-]]』のMS[[ガンダムサバーニャ]]の名称由来となっている。
 
;ハールートとマールート(Harut wa Marut)
 
;ハールートとマールート(Harut wa Marut)
:古都バビロンに住む二人組の堕天使。イスラームの経典『クルアーン』に登場する。
+
:古都バビロンに住む二人組の'''堕天使'''。イスラームの経典『クルアーン』に登場する。
:*[[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-]]にMS[[ガンダムハルート]]の名前元として使われている。
+
:*[[劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-]]』のMS[[ガンダムハルート]]、および同機の形態「マルートモード」の名称由来となっている。
 +
;ザカリエル(Zachariel)
 +
:教皇グレゴリウス1世時代のカトリック教会では七大天使の一人として数えられている。
 +
:*『[[サクラ大戦]]』の[[光武F2 (エリカ機)]]の武装であるガトリングアームの名称由来となっている。
 +
;ハシュマル(Hashmal)
 +
:旧約聖書『エゼキエル書』に登場する、天使の階級第四位「主天使」を率いる[[指揮官|天使長]]。カスマル(Chasmal)、ハイヤ(Hayyah)とも言う。
 +
:*『[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]]』の[[モビルアーマー|MA]][[ハシュマル]]の名称由来となっている。
 +
;メタトロン(Metatron)
 +
:神に最も近い存在とされている天使。双子の弟のサンダルフォン<ref>いずれもSRW未登場の例となるが、『[[新世紀エヴァンゲリオン]]』に登場する第8使徒の名前、および『[[機神咆吼デモンベイン]]』に登場するリューガ・クルセイドの変身形態の名前の由来。</ref>共々、'''地球と同じ身長'''を有するとされる。
 +
:*『[[機神咆吼デモンベイン]]』の[[メタトロン]]の名称由来となっている。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]では[[アダマトロン]]の名称由来の1つとなっている。
 +
;黄道十二宮の天使
 +
:16世紀ドイツのオカルティスト「ハインリヒ・コルネリウス・アグリッパ」によって[[黄道十二星座]]と関連付けられた12の守護天使のことを指す。
 +
:また、黄道十二宮の天使達は、元々はそれぞれの宮を守護する立場にいたが、'''堕天して宮を支配する悪魔と化した'''と言う説もある。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]では[[御使い]]が[[スフィア・リアクター]]に名付ける洗礼名の由来であり、[[ネオ・リアクター]]の各個体の名の由来にもなっている。
 +
:;マルキダエル(Malchidael)
 +
::コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の白羊宮に対応する精霊。天の階級は「熾天使」である。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ネオ・リアクター|ネオ・マルキダエル]]の由来となっている。
 +
:;アスモデル(Asmodel)
 +
::コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の金牛宮に対応する精霊。天の階級は「智天使」である。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ネオ・リアクター|ネオ・アスモデル]]の由来となっている。
 +
:;アムブリエル(Ambriel)
 +
::コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の双子宮に対応する精霊。天の階級は「座天使」である。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ヒビキ・カミシロ]]の洗礼名「アムブリエル・ジ・オーバーライザー」の由来となっている。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[西条涼音#アムブリエル(Ambriel)|アムブリエル]]の名の由来となっている。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ネオ・リアクター|ネオ・アムブリエル]]の由来となっている。
 +
:;ムリエル(Muriel)
 +
::コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の巨蟹宮に対応する精霊。天の階級は「主天使」である。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[尸空]]の洗礼名「ムリエル・ザ・ゲート」の由来となっている。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ネオ・リアクター|ネオ・ムリエル]]の由来となっている。
 +
:;ウェルキエル(Verchiel)
 +
::コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の獅子宮に対応する精霊。天の階級は「能天使」である。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ランド・トラビス]]の洗礼名「ウェルキエル・ザ・ヒート」の由来となっている。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ネオ・リアクター|ネオ・ウェルキエル]]の由来となっている。
 +
:;ハマリエル(Hamaliel)
 +
::コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の処女宮に対応する精霊。天の階級は「力天使」である。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[セツコ・オハラ]]の洗礼名「ハマリエル・ザ・スター」の由来となっている。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ネオ・リアクター|ネオ・ハマリエル]]の由来となっている。
 +
:;ズリエル(Zuriel)
 +
::コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の天秤宮に対応する精霊。天の階級は「権天使」である。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[クロウ・ブルースト]]の洗礼名「ズリエル・ジ・アンブレイカブル」の由来となっている。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ネオ・リアクター|ネオ・ズリエル]]の由来となっている。
 +
:;バルビエル(Barbiel)
 +
::コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の天蝎宮に対応する精霊。天の階級は「大天使」である。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[バルビエル・ザ・ニードル]]の由来となっている。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ネオ・リアクター|ネオ・バルビエル]]の由来となっている。
 +
:;アドナキエル(Adnachiel)
 +
::コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の人馬宮に対応する精霊。天の階級は「天使」である。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[次元将ヴィルダーク]]の洗礼名「アドナキエル・ザ・ジェネラル」の由来となっている。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ネオ・リアクター|ネオ・アドナキエル]]の由来となっている。
 +
:;ハナエル(Hanael)
 +
::コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の摩羯宮に対応する精霊。天の階級は「罪なき者」である。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ネオ・リアクター|ネオ・ハナエル]]の由来となっている。
 +
:;ガムビエル(Gambiel)
 +
::コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の宝瓶宮に対応する精霊。天の階級は「殉教者」である。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ネオ・リアクター|ネオ・ガムビエル]]の由来となっている。
 +
:;バキエル(Bachiel)
 +
::コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の双魚宮に対応する精霊。天の階級は「証聖者」である。
 +
::*[[バンプレストオリジナル]]の[[ネオ・リアクター|ネオ・バキエル]]の由来となっている。
 +
 
 +
== 天使と関係がある物 ==
 +
;メルカバー(Merkabah)
 +
:ユダヤ教の聖典『旧約聖書』の一つ『エゼキエル書』に登場する[[神]]の戦車。なお、この戦車は現在の「タンク」ではなく、古代の戦車「チャリオット」を意味する言葉である。
 +
:*現実世界におけるメルカバ戦車、またそれをモチーフにした『[[巨神ゴーグ]]』の[[エスクワィアー]]の名の由来となっている。
 +
 
 +
==ゴエティアの悪魔==
 +
地獄における爵位(悪魔の階級)を持ち、大規模な軍団を率いている72体の悪魔。
 +
 
 +
『旧約聖書』に名を残すイスラエル王国3代目のソロモン王が封印したとされる為、「'''ソロモン72柱'''」とも呼ばれている。
 +
===王(King)===
 +
;バエル(Bael)
 +
:66の軍団を率いる序列1番の悪魔。「バアル」とも言う。召喚される際には「猫、人間、蛙の頭、蜘蛛の足を合わせ持った姿」で現れる。
 +
:人間を透明にする能力や人間を賢くさせる能力を持つ。
 +
:実は、オリエント世界で崇拝されていた「バアル」と呼ばれる高位の神であったが、『旧約聖書』では悪魔という扱いになっている。その名は「主人」を意味し、地方によって「バアル・○○」と後ろに地名などが続く。その為「バアル」の名を持ち悪魔に堕とされた神には、ベルゼブブ(元の名前は「バアル・ゼブル(崇高なる主神の意)」。詳細は[[#悪魔の一覧|後述]])、ベルフェゴール(元の名前は「バアル・ペオル(ペオル山の主神の意)」。こちらは、キリスト教における七つの大罪の一つ「怠惰」や、クリフォトの第6セフィラ「醜悪(カイツール)」を司る)等、複数存在している。
 +
:*『[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]]』のMS[[ガンダム・バエル]]の名称由来となっている。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の[[バアル]]の名称由来となっている。
 +
;ベリアル(Beliar)
 +
:80の軍団を率いる序列68番の悪魔。その名は[[ヘブライ語]]で「無価値」を意味する。召喚される際には「炎に包まれた戦車に搭乗した美しい天使」の姿で現れる。
 +
:全ての者を欺く弁舌に長けており、召喚者が生贄を捧げないと要求に対して真実を答えようとしないと言う。
 +
:元々はルシファーに次いで創造された高位の天使であったが、罪を犯したことによって堕天使となった。『新約聖書』や、ミルトンの叙事詩『失楽園』にも登場する。
 +
:一説には、(堕天使ルシファーの代わりに)キリスト教における七つの大罪の一つ「傲慢」を司るとも言われている。
 +
:*『[[フルメタル・パニック! (原作小説版)]]』の[[プラン1055 ベリアル]]の名称由来となっている。
 +
 
 +
===君主(Prince)===
 +
;ウァサゴ(Vassago)
 +
:26の軍団を率いる序列3番の悪魔。召喚される際の姿は不明。過去・現在・未来の出来事に関して詳しく、隠されたものを発見する。
 +
:*『[[機動新世紀ガンダムX]]』のMS[[ガンダムヴァサーゴ]]の名称由来となっている。
 +
 
 +
===公爵(Duke)===
 +
;アガレス(Agares)
 +
:31の軍団を率いる序列2番の悪魔。召喚される際には「クロコダイルに乗り、手にオオタカをとまらせた老人」の姿で現れる。
 +
:逃亡者を戻ってこさせる能力や、地震を起こす能力を持ち、あらゆる[[言語]]を教えることができる。
 +
:力天使の階級に属していたとされる為、厳密に言えば堕天使というべきか。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の[[修羅神]]の一体[[アガレス]]の名称由来となっている。
 +
;ウァレフォル(Valefor)
 +
:10の軍団を率いる序列6番の悪魔。召喚される際には「人間またはロバの頭を持った[[ライオン]]」の姿で現れる。
 +
:人々を盗みに働くように誘惑したり、泥棒と和解させることができる等、[[盗賊]]と関連の深い悪魔とされている。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の[[修羅神]]の一体[[ビレフォール]]の名称由来となっている。
 +
;バルバトス (Barbatos)
 +
:30の軍団を率いる序列8番の悪魔。召喚される際には「トランペットを持った4人の王を従えた狩人」の姿で現れる。
 +
:動物の言葉を理解でき、友情を回復する力を持つと言われる。
 +
:*『[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]]』のMS[[ガンダム・バルバトス]]([[ガンダム・バルバトスルプス|ルプス]]、[[ガンダム・バルバトスルプスレクス|ルプスレクス]])の名称由来となっている。
 +
;グシオン(Gusion)
 +
:40の軍団を率いる序列11番の悪魔で大公爵。「グソイン」または「グサイン」とも言う。召喚される際の姿は一定していないが「犬頭」などとされる。
 +
:過去・現在・未来の知識を持ち、召喚者の質問に答えると言われる。召喚者に敵対する者の気持ちを逆転して友好的にさせると言う。
 +
:*『[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]]』のMS[[ガンダム・グシオン]]([[ガンダム・グシオンリベイク|リベイク]]、[[ガンダム・グシオンリベイクフルシティ|リベイクフルシティ]])の名称由来となっている。
 +
;エリゴス(Eligos)
 +
:60の軍団を率いる序列15番目の悪魔。「エリゴール」または「アビゴル」とも言う。召喚される際には「槍等を持つ端正な騎士」の姿で現れる。
 +
:未来を予見する力を持っており、隠された物や戦争について語ると言われる。また、召喚した人間は、王や偉人からの寵愛を受けると言う。
 +
:*『[[機動戦士Vガンダム]]』のMS[[アビゴル]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[フルメタル・パニック! Invisible Victory]]』の[[プラン1065 エリゴール]]の名称由来となっている。
 +
;ベリト(Berith)
 +
:26の軍団を率いる序列28番の悪魔。「ボフリィ」とも言う。召喚される際には「赤い衣服と王冠を身につけ、赤い馬にまたがった兵士」の姿で現れる。
 +
:金属を黄金に変える力を持つ他、召喚した人間に過去と未来の知識と揺るがぬ尊厳を与えることができるが、しばしば嘘をつくことも。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の[[修羅神]]の一体[[ボフリィ]]の名称由来となっている。
 +
;アスタロト(Astaroth)
 +
:40の軍団を率いる序列29番の悪魔。召喚される際には「ドラゴンにまたがる右手に毒蛇を持った天使」の姿で現れる。クリフォトの第4セフィラ「無感動(アディシェス)」を司る。
 +
:高位の悪魔として有名で、元は座天使(あるいは熾天使)の階級にあった堕天使だという。
 +
:実は、オリエント世界で崇拝されていた「アスタルト」=「イシュタル」と呼ばれる豊穣多産の女神であったが、『旧約聖書』では悪魔という扱いになっている。
 +
:一説には、(悪魔ベルフェゴールの代わりに)キリスト教における七つの大罪の一つ「怠惰」を司るとも言われている。
 +
:なお、表記の違いでアシタロス、アシュタロス、アシュタロト、アスタロス、アステロト等とも言う。
 +
:*『[[機動新世紀ガンダムX]]』のMS[[ガンダムアシュタロン]]の名称由来となっている。
 +
;フラウロス(Flauros)
 +
:36の軍団を率いる序列64番の悪魔。召喚される際には「恐ろしく力強い豹」の姿か「人間」の姿で現れる。
 +
:召喚した人間に過去、現在、未来全ての質問に対して正しく返答するが、魔法陣の三角形の中にいないと嘘の答えを言ってしまう。
 +
:*『[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]]』のMS[[ガンダム・フラウロス]]の名称由来となっている。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の[[修羅神]]の一体[[フラウス]]の名称由来となっている。
 +
 
 +
===侯爵(Marquess)===
 +
;アモン(Amon/Aamon)
 +
:40の軍団を率いる序列7番の悪魔。召喚される際には「梟の頭と狼の胴および前脚と蛇の尾」を持つ姿で現れる。
 +
:召喚した人間に対して、過去や未来の知識を与えたり、仲たがいした者との仲裁をする能力を持つ。
 +
:義侠心あふれる悪魔で、アモンの盟友である天使ルシファーが[[神]]に反逆した際には、彼に始終味方し続けたと言う。
 +
:*『[[マジンカイザーSKL (OVA)|マジンカイザーSKL]]』の[[海動剣]]のコードネーム「アモン6」の名称由来となっている。
 +
:*『[[デビルマン (原作漫画版)|デビルマン]]』の主人公[[デビルマン|不動明]]が[[合体]]する悪魔がアモンである。
 +
;フォルネウス(Forneus)
 +
:29の軍団を率いる序列30番の悪魔。召喚される際には「[[海]]に棲む怪物」の姿で現れる。
 +
:召喚した人間に対して、[[言語]]の知識や立派な命名ができる能力を持つ。また、敵を友人の様に召喚した人間を愛するようにさせる能力も持っている。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の[[カーツ・フォルネウス]]の名称由来となっている。
 +
;フェネクス(Phenex)
 +
:20の軍団を率いる序列37番の悪魔。「フェニックス」とも呼ばれる。召喚される際には[[鳥]]のような姿で現れる。
 +
:詩作に優れていて話す言葉が詩になる程であるが、人間の姿を取った時には聞き苦しい声でしゃべると言う。
 +
:実は、[[ギリシア神話]]に登場する不死鳥フェニックスが悪魔として扱われたものである。
 +
:*『[[グレートマジンガー (TV)|グレートマジンガー]]』の鳥類型[[戦闘獣]][[ゴールドフェニックス]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[GEAR戦士電童]]』の[[フェニックスエール]]のモチーフおよび名称由来となっている。
 +
:*『[[マクロスゼロ]]』の[[VF-0 フェニックス]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[機動戦士ガンダムNT]]』の[[フェネクス]]の名称由来となっている。
 +
;ハルファス(Halphas)
 +
:26の軍団を率いる序列38番の悪魔。「ハルパス」とも言う。召喚される際には「ヒメモリバト」「コウノトリ」の姿で現れる。
 +
:塔や町を建設し、武器弾薬で満たす力を持つ他、軍勢を命じられた場所に送り込める。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の[[修羅神]]の一体[[ハルパス]]の名称由来となっている。
 +
;サブナック(Sabnac)
 +
:50の軍団を率いる序列43番の悪魔。召喚される際には「ライオンの頭を持つ戦士」の姿で現れる。
 +
:上記のハルファスと似た能力を持つ他、人を[[変身]]させる力を持つ。
 +
:*『[[機動戦士ガンダムSEED]]』の登場人物[[オルガ・サブナック]]の名称由来となっている。
 +
;アンドラス(Andras)
 +
:30の軍団を率いる序列63番の悪魔。召喚される際には「天使の身体に黒い鳥の頭を持った」姿で現れる。
 +
:'''召喚した者を殺害しようとする一面が有る'''物騒極まりない悪魔である。
 +
:*『[[機動戦士ガンダムSEED]]』の登場人物[[シャニ・アンドラス]]の名称由来となっている。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の[[修羅神]]の一体[[アンドラス]]の名称由来となっている。
 +
;キマリス(Kimaris)
 +
:20の軍団を率いる序列66番の悪魔。召喚される際には「黒馬に跨った勇猛な戦士」の姿で現れる。
 +
:召喚した人間に対して文法・論理学・修士学の知識を与える。また、アフリカ全ての悪霊を統べる悪魔でもある。
 +
:*『[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]]』のMS[[ガンダム・キマリス]]の名称由来となっている。
 +
 
 +
===総裁(President)===
 +
;ブエル(Buer)
 +
:50の軍団を率いる序列10番の悪魔。召喚される際には「半人半馬の姿」の姿で現れる。
 +
:哲学および薬の知識を教え、弱った人(特に、男性)を癒す力を持つという。
 +
:*『[[機動戦士ガンダムSEED]]』の登場人物[[クロト・ブエル]]の名称由来となっている。
 +
;グラシャ=ラボラス(Glasya-Labolas)
 +
:36の軍団を率いる序列25番の悪魔。召喚される際には「翼を持った犬」の姿で現れる。
 +
:過去と未来に関する知識と、人を透明化する力を持つとされる。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の[[修羅神]]の一体[[グラシャラボラス]]の名称由来となっている。
 +
<!-- === 複数の爵位 === -->
 +
 
 +
== 悪魔の一覧 ==
 +
;サタン(Satan)
 +
:キリスト教における「神の敵」にして、ユダヤ教、イスラム教における「人間の敵」である存在。いわゆる、悪魔の事を指す。[[ヘブライ語]]で「敵対者」という意味の単語「Satan」に由来する。アラビア語読みでは「シャイターン」と言う。
 +
:元々、サタンは上記の存在を指す一般名詞であったが、'''キリスト教では「[[神]]に反逆した堕天使ルシファーが、悪魔サタンである」と考えられている'''。逆にユダヤ教、イスラム教では神に従う者であり、神の許しを得て人間に害を加えているとされる。
 +
:サタンは楽園でアダムをそそのかして知恵の実を食べさせた蛇(通称「赤い竜」あるいは「黙示録の獣」)と同一視される。また、生命の樹を反転させた「邪悪の樹(クリフォト)」の第1セフィラ「無神論(バチカル)」を司る存在でもある。
 +
:なお、サタンは、キリスト教における七つの大罪の一つ「憤怒」を司る。
 +
:*『[[SDガンダム外伝]]』の[[ネオブラックドラゴン]]の仮の姿である「魔王サタンガンダム」の名称由来となっている。
 +
:*『[[獣神ライガー (TV)|獣神ライガー]]』の[[ドル・サタン]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[絶対無敵ライジンオー]]』の[[サタンJr.]]、[[ジャークサタン]]、[[グレートジャークサタン]]の名称由来となっている。
 +
;リリス(Lilith)
 +
:「最初の男性」アダムの最初の妻。男児を害する女性の悪魔であり、[[第1使徒アダム|アダム]]と交わって多くの悪魔(リリン)を生んだという。
 +
:リリスはアダムの正式に伴侶になる前に、彼に自分を平等に扱うように求めて拒否された結果、逃亡して戻る事も拒絶した。余談だが、リリスと近しい存在はアッカド神話などにも見られる。
 +
:余談だが、「最初の女性」といえばイヴが有名であり、「イヴはアダムの肋骨から生まれた」と『旧約聖書』の「創世記」に記述されている。ところが、この記述の前の節に「土から男と女を作った」とあるので、事実が矛盾してしまう。したがって、その矛盾を解消しようとした結果、リリスという存在が生まれたとされる。
 +
:なお、リリスはクリフォトの第9セフィラ「不安定(アィーアツブス)」を司る。
 +
:*「[[エヴァンゲリオンシリーズ]]」における[[第2使徒リリス]]の名称由来となっている。
 +
:;リリン(Lilin)
 +
::リリスがアダムとの間に儲けた子供達。ヘブライ語のリリス(Lilith)の複数形である。また、「リリム(Lilim)」とも言う。
 +
::リリンは新生児を襲ったり、あるいは夢魔として睡眠中の男性を誘惑するという。それ故か、リリンは女性型の夢魔「サキュバス」と関連付けられる場合もある。
 +
::*『新世紀エヴァンゲリオン』(および『旧劇場版』)におけるリリン(第2使徒リリスから生まれた原始生命の進化の先に位置する現在の人類)の名称由来となっている。
 +
;ベヒモス(Behemoth)
 +
:『旧約聖書』に登場する[[陸|陸地]]に生息する巨大な怪物。その名は、ヘブライ語で「獣」の意味を持つ単語「Behamath」の複数形に由来する。巨大なカバやサイ、もしくは象の様な外見で描かれる事が多い。
 +
:また、ベヒモスは大海原に生息する巨大な怪物レヴィアタンと対を成す存在で、悪魔の一種であると見做される場合がある。
 +
:なお、表記の違いで「ベヒーモス」「ベヘモス」「ビヒモス」「ビヒーモス」「ベヘモト」「ベヘモット」等とも言う。
 +
:*『[[ベターマン]]』の[[ベヘモット]]および[[キングベヘモット]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[フルメタル・パニック!]]』の[[アーム・スレイブ|AS]][[プラン1501 ベヘモス]]の名称由来となっている。
 +
:;バハムート(Bahamūt)
 +
::ベヒモスのアラビア語名。イスラム世界では巨大な魚の姿で描かれる事が多い。
 +
::余談だが、'''バハムートはアメリカのTRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』および[[日本]]の[[コンピュータゲーム|RPG]]『ファイナルファンタジーシリーズ』において「[[竜|龍]]の王」としての姿で描かれている'''。今日ではそれらの影響によって、バハムートの姿は元来の巨大な魚ではなく、「龍の王」として描かれる事が多い。
 +
::*『フルメタル・パニック!』のASプラン1501 ベヘモスの武装である30mm機関砲『竜の吐息(ドラゴンブレス)』の名称が、「龍の王」としてのバハムートに由来するものと推測される。
 +
::*『[[メガゾーン23]]』の「[[バハムート]]」の名称の由来となっている。
 +
;レヴィアタン(Leviathan)
 +
:『旧約聖書』に登場する[[海|大海原]]に生息する巨大な怪物。その名は、(一説によると)ヘブライ語で「渦をまいた」を意味する単語「Liwjatan」に由来する。[[英語]]読みでは「リヴァイアサン」と言う。巨大なクロコダイルもしくは海蛇(あるいは龍)の様な外見で描かれる事が多い。
 +
:また、レヴィアタンは陸地に生息する巨大な怪物ベヒモスと対を成す存在で、悪魔の一種であると見做される場合がある。なお、悪魔としてのレヴィアタンは、キリスト教における七つの大罪の一つ「嫉妬」を司る。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の[[次元獣リヴァイダモン]]および[[真次元獣リヴァイダモン]]の名称由来となっている。
 +
;ベルゼブブ(Beelzebub)
 +
:「ベルゼバブ」とも表記される。[[フランス語]]読みはベルゼビュート。『新約聖書』の一節「マタイによる福音」に登場する悪魔。[[ヘブライ語]]でバアル・ゼブブ、「蝿の王」を意味する。名前の通り巨大な蝿として描かれることが多い。キリスト教における七つの大罪の一つ「暴食」や、クリフォトの第2セフィラ「愚鈍(エーイーリー)」を司るという。
 +
:ペリシテ人の町であるエクロンの神「バアル・ゼブル(『崇高なる主神』の意)」が悪魔として扱われた姿とされる。
 +
:*『[[絶対無敵ライジンオー]]』の[[ベルゼブ]]および[[ファルゼブ]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[創聖のアクエリオン]]』の[[ケルビム・ヴェルルゼバ]]の名称由来となっている。
 +
:*『[[機神咆吼デモンベイン]]』の[[鬼械神]]の一体[[ベルゼビュート]]の名称由来となっている。
 +
:*[[バンプレストオリジナル]]の[[ベルゼルート]]および[[ベルゼルート・ブリガンディ]]の名称由来となっている。
 +
 
 +
== 余談 ==
 +
*概要に示す通り、このページで扱う悪魔は基本的にキリスト教に関連する(異教故に貶められた)存在だが、[[日本]]で「悪魔(トップクラスの魔)」と言えば古くは「マーラ」を指し示す。神やその部下と争う存在というより、ブッダの修行を様々な手で妨げようとしたエピソードが有名である。様々に習合が進んだ中世には、天皇のような[[貴族|貴種]]や名高い偉人が魔道・魔界に堕ちて[[魔法|異能]]に通じた天狗に変じた挙句、現世に災いをもたらす「大魔王」となって非常に畏れられた反面、高位神仏の一側面化して祀られるようにもなっている。
 +
*[[日本神話]]や民間信仰においては、暴威をふるったり悪事やタタリを働く存在はあるが、根源的な悪や、神々と人々の敵に位置付けられた存在は非常にマイナーで、悪魔に値する存在はいないと言っても差し支えない(強いて言えばケガレや災禍を象徴する「禍津日神」は近いが、厄除けの信仰対象にもなっており、人の良心につながる善神と解釈する学者もいる)。
 +
 
 +
== 脚注 ==
 +
<references />
  
{{DEFAULTSORT:てんし}}
+
{{DEFAULTSORT:てんし あくま}}
 
[[Category:資料]]
 
[[Category:資料]]

2024年10月26日 (土) 10:49時点における最新版

天使もしくは悪魔とは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教をはじめとする宗教の聖典や伝承に登場する存在。

概要[編集 | ソースを編集]

天使は「の使い」で、悪魔は「神に敵対する存在」を指している。また、キリスト教によってキリスト教以外の宗教で信仰されている神々が貶められて「悪魔」となった例もある。

天使・悪魔が語源となっている作品[編集 | ソースを編集]

デビルマン (原作漫画版)
作品そのものが悪魔を取り扱っている。ただし神話由来の名称は少ない。デーモンを参照。
新世紀エヴァンゲリオン
使徒の名は天使の名を由来とする。
機動戦士ガンダム00
ソレスタルビーイング(とその系列に繋がる組織)に所属する機動兵器「ガンダム」に天使の名が使われている。
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
厄災戦に使われた機動兵器「ガンダム」に悪魔の名が使われている。
一方、厄祭戦勃発の原因である自律型無人機動兵器「モビルアーマー」には天使の名が使われている。
バンプレストオリジナル
御使いは天使、修羅神の名は悪魔がモチーフとなっている。

天使の階級[編集 | ソースを編集]

5-6世紀ごろのキリスト教神学者「偽ディオニュシオス・アレオパギテス」が自身の著作で定めたものとされる。上位ほど神に近く、下位ほど人に近い。

キリスト教の聖典『新約聖書』の一つ『コロサイ人への手紙』1:16の「万物は、天にあるものも地にあるものも、見えるものも見えないものも、位(トロノス)も主権(キュリオテーテス)も、支配(アルケー)も権威(エクスーシア)も、みな御子にあって造られたからである。」という文章と、同じく『エペソ人への手紙』1:21の「彼を、すべての支配(アルケー)、権威(エクスーシア)、権力(デュナミス)、権勢(キュリオテーテス)の上におき、また、この世ばかりでなくきたるべき世においても唱えられる、あらゆる名の上におかれたのである。」という文章から、それぞれ座天使(トロノス)・主天使(キュリオテーテス)・権天使(アルケー)・能天使(エクスーシア)・力天使(デュナミス)と解釈されたと考えられている。そのため宗派によってはこれらを誤訳として存在を認めていない。

新約聖書の原著は、概ねギリシア語で書かれているとされているので、これらの天使の名称もギリシア語由来で、誕生経緯からか英訳した呼び名が用いられることもある。

上位三隊「父」[編集 | ソースを編集]

熾天使(セラフィム:Seraphim)
名は「燃える」あるいは「炎のような」を意味し、人間にの聖愛を伝える存在。人前に現れる時は、三対六枚の翼と四つの顔の姿で現れる。「熾(燃えている)」天使の名の由来は、その体が神へのと情熱によって燃えているからである。単数形は「セラフ」。ケルビムと共にヘブライ語の音写がそのまま使われている。
智天使(ケルビム:Cherubim)
名は「智慧」あるいは「仲裁する者」を意味し、四つの顔と四つの翼を持ち、その翼の下には人の手らしき物がある。その名や智慧を伝える役割から「智」天使と言われている。単数形は「ケルブ」。セラフィムと共にヘブライ語の音写がそのまま使われている。
座天使(スローネズ:Thrones/オファニム:Ofanim/ガルガリン:Galgalim)
名は「玉座」あるいは「車輪」の意で、無数の眼が付いた燃え盛る車輪の姿で描かれる。唯一神たる主を運ぶ神の戦車をとされ、転じて「座」天使の由来となった。
これはユダヤ教の聖典『旧約聖書』の一つ『エゼキエル書』に登場する智天使と行動を共にする輪と同一視されたため。名称が複数あるのも同じ理由である。

中位三隊「子」[編集 | ソースを編集]

主天使(ドミニオンズ:Dominions/キュリオテテス:Κυριοτητες)
名は「統治」「支配」の意で、の威光を世に知らしめる任を背負い、神の主権を広める事から「主」天使と呼ばれている。その一方で、人間への慈愛伝達をしたりもする。
力天使(ヴァーチューズ:Virtues/デュナメイス:Δυναμεις)
名は「高潔」「美徳」の意で、実現像としての奇跡を司り、それをもって英雄に勇気づける役割を持っている。と言われるが原語であるギリシア語を鑑みるに「効力」「武勇」の意だと思われる。「力」天使という表記は、難局に立たされた善人に、勇気づけて、力を引き出す存在から来ている。
能天使(パワーズ:Powers/エクスシーアイ:Εξουσιαι)
名は「権限」の意で、天使の中で最も調和的な存在であり、万物の原理と同一化する性質とされ、これが「能」天使の由来となっている。ギリシア語単数形は「エクスシーア:Εξουσία」。
地獄の悪魔達との戦いにおいて最前線に立つことが多く、それ故に悪魔との接触機会が多いなど、使命も過酷である。堕天使になったのもこの階級の天使が多い。

下位三隊「聖霊」[編集 | ソースを編集]

権天使(プリンシパリティーズ:Principalities/アルケー:Αρχη)
「権」天使の名が示すように、地上の国や大都市及び、その指導者を守る使命を帯びている。
大天使(アーケインジェルズ:Archangels)
「使者の長」「卓越した使者」を意味する。ちなみに、「大」天使の名の由来は、天使の中でも特に偉大な天使への敬称から来ている。
ところが、偽ディオニュシオスは、人に直接啓示を与える大天使を人に近い存在だと考えたのか、下層第二位に組み込んだ。
実は旧約聖書に大天使の記述はなく、新約聖書でも2回しかない。特定の天使が特定の重要性を帯びるようになり独自の個性と役割を発展させ、偉大な天使だと区別された結果である。
天使(エインジェルズ:Angels)
天使の中で兵卒に相当する存在。その原義は「伝令」。

天使の一覧[編集 | ソースを編集]

サキエル(Sachiel)
「水」を司る天使。七大天使の一人で木曜日の守護聖人と言われている。
シャムシェル(Shamsiel)
「昼」を司り、エデンの園を守護する天使。天国の王子ともいわれている。
ラミエル(Ramiel)
「雷」を司り、幻視を支配する天使。神のメッセンジャーでもある。四大天使と合わせて、七大天使の一角として扱われる場合がある。
ガギエル(Gaghiel)
「魚」を司り、第6天「マコン」を守護する天使。
イスラフェル(Israfel)
イスラム教における「音楽」を司り、「最後の審判」の時にラッパを吹く天使。
なお、イスラフェルとは、ユダヤ教およびキリスト教における四大天使の一人として知られる「ラファエル」のことを指す。
マトリエル(Matarael)
「雨」を司る天使。
バラキエル(Barakiel)
「霰」を司る天使。別名は「バルディエル」。七大天使の一角として扱われる場合がある(ラミエルとは別文書)。
ゼルエル(Zeruel)
「力」を司る天使。
アルミサエル(Almisael)
「子宮」を司る天使。
アズラエル(Azrael)
イスラム教における「死」を司り、人間の罪を裁く天使。
ラファエル(Raphael)
旧約外伝『トビト記』に登場する四大天使の一人で、彼らは天使の中でも神の側近の位置にある。その名はヘブライ語で「神は癒される」の意である。
なお、ラファエルのアラビア語名が「イスラーフィール」(イスラフィル、イスラフェルとも)である。
また、聖書においてエデンの中央にある生命の樹(セフィロト)を構成する10の要素「セフィラ」のうち、第8セフィラ「栄光(ホド)」の守護天使でもある。
ガブリエル(Gabriel)
旧約聖書『ダニエル書』に登場する四大天使の一人。
ガブリエルのアラビア語名は「ジブリール」。
ラファエル同様、セフィロトの第9セフィラ「基礎(イェソド)」の守護天使でもある。
ミカエル(Michael)
旧約聖書『ダニエル書』に登場する四大天使の一人。ルシフェルの弟であり、ルシフェル(≒サタン)にとって最大のライバルである。
英語では「マイケル」、フランス語では「ミシェル」、スペイン語では「ミゲル」と呼ばれ、広く人名として使われている。
ラファエル同様、セフィロトの第6セフィラ「美(ティファレト)」の守護天使でもある。なお、同じく四大天使の一人とされるウリエルだけは外典にしか登場しないためか、セフィラの守護天使ではない。
ルシファー(Lucifer)
堕天使の長。その名はラテン語で「明けの明星」「光をもたらす者」を意味する。「ルシフェル」(フランス語他)等とも呼ばれる。
ルシファーは元は高位の天使であったのだが、創造主たるに対して反逆し、堕天使となる。なお、神への反逆の理由は「高位の天使だった故に傲慢な気持ちを抱いた」あるいは「神に対して嫉妬心を抱いた」等の諸説が存在している。
堕天使ルシファーはキリスト教における七つの大罪の一つ「傲慢」を司り、悪魔「サタン」と同一視されることもある。また、ダンテの叙事詩『神曲』やミルトンの叙事詩『失楽園』にも登場し、「地獄の底に突き落とされ、今なお堕天使や悪魔を従え神を憎み続けている」とされる。
元々は旧約聖書『イザヤ書』での「輝く者が天より墜ちた」という比喩表現を後世のキリスト教教父が「輝く者という名前の堕天使が天から追放された」と解釈したものである。
アリオク(Arioch)
名はヘブライ語で「獰猛な獅子」を意味する。元々は人間や悪魔の名前であるが、ミルトンの叙事詩『失楽園』では堕天使として登場する。別名は「アリオーシュ」。
ザバーニーヤ(Zabanya)
天使にして地獄の管理者。イスラームの経典『クルアーン』に登場する。
ハールートとマールート(Harut wa Marut)
古都バビロンに住む二人組の堕天使。イスラームの経典『クルアーン』に登場する。
ザカリエル(Zachariel)
教皇グレゴリウス1世時代のカトリック教会では七大天使の一人として数えられている。
ハシュマル(Hashmal)
旧約聖書『エゼキエル書』に登場する、天使の階級第四位「主天使」を率いる天使長。カスマル(Chasmal)、ハイヤ(Hayyah)とも言う。
メタトロン(Metatron)
神に最も近い存在とされている天使。双子の弟のサンダルフォン[1]共々、地球と同じ身長を有するとされる。
黄道十二宮の天使
16世紀ドイツのオカルティスト「ハインリヒ・コルネリウス・アグリッパ」によって黄道十二星座と関連付けられた12の守護天使のことを指す。
また、黄道十二宮の天使達は、元々はそれぞれの宮を守護する立場にいたが、堕天して宮を支配する悪魔と化したと言う説もある。
マルキダエル(Malchidael)
コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の白羊宮に対応する精霊。天の階級は「熾天使」である。
アスモデル(Asmodel)
コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の金牛宮に対応する精霊。天の階級は「智天使」である。
アムブリエル(Ambriel)
コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の双子宮に対応する精霊。天の階級は「座天使」である。
ムリエル(Muriel)
コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の巨蟹宮に対応する精霊。天の階級は「主天使」である。
ウェルキエル(Verchiel)
コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の獅子宮に対応する精霊。天の階級は「能天使」である。
ハマリエル(Hamaliel)
コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の処女宮に対応する精霊。天の階級は「力天使」である。
ズリエル(Zuriel)
コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の天秤宮に対応する精霊。天の階級は「権天使」である。
バルビエル(Barbiel)
コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の天蝎宮に対応する精霊。天の階級は「大天使」である。
アドナキエル(Adnachiel)
コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の人馬宮に対応する精霊。天の階級は「天使」である。
ハナエル(Hanael)
コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の摩羯宮に対応する精霊。天の階級は「罪なき者」である。
ガムビエル(Gambiel)
コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の宝瓶宮に対応する精霊。天の階級は「殉教者」である。
バキエル(Bachiel)
コルネリウス・アグリッパによれば、黄道十二宮の双魚宮に対応する精霊。天の階級は「証聖者」である。

天使と関係がある物[編集 | ソースを編集]

メルカバー(Merkabah)
ユダヤ教の聖典『旧約聖書』の一つ『エゼキエル書』に登場するの戦車。なお、この戦車は現在の「タンク」ではなく、古代の戦車「チャリオット」を意味する言葉である。

ゴエティアの悪魔[編集 | ソースを編集]

地獄における爵位(悪魔の階級)を持ち、大規模な軍団を率いている72体の悪魔。

『旧約聖書』に名を残すイスラエル王国3代目のソロモン王が封印したとされる為、「ソロモン72柱」とも呼ばれている。

王(King)[編集 | ソースを編集]

バエル(Bael)
66の軍団を率いる序列1番の悪魔。「バアル」とも言う。召喚される際には「猫、人間、蛙の頭、蜘蛛の足を合わせ持った姿」で現れる。
人間を透明にする能力や人間を賢くさせる能力を持つ。
実は、オリエント世界で崇拝されていた「バアル」と呼ばれる高位の神であったが、『旧約聖書』では悪魔という扱いになっている。その名は「主人」を意味し、地方によって「バアル・○○」と後ろに地名などが続く。その為「バアル」の名を持ち悪魔に堕とされた神には、ベルゼブブ(元の名前は「バアル・ゼブル(崇高なる主神の意)」。詳細は後述)、ベルフェゴール(元の名前は「バアル・ペオル(ペオル山の主神の意)」。こちらは、キリスト教における七つの大罪の一つ「怠惰」や、クリフォトの第6セフィラ「醜悪(カイツール)」を司る)等、複数存在している。
ベリアル(Beliar)
80の軍団を率いる序列68番の悪魔。その名はヘブライ語で「無価値」を意味する。召喚される際には「炎に包まれた戦車に搭乗した美しい天使」の姿で現れる。
全ての者を欺く弁舌に長けており、召喚者が生贄を捧げないと要求に対して真実を答えようとしないと言う。
元々はルシファーに次いで創造された高位の天使であったが、罪を犯したことによって堕天使となった。『新約聖書』や、ミルトンの叙事詩『失楽園』にも登場する。
一説には、(堕天使ルシファーの代わりに)キリスト教における七つの大罪の一つ「傲慢」を司るとも言われている。

君主(Prince)[編集 | ソースを編集]

ウァサゴ(Vassago)
26の軍団を率いる序列3番の悪魔。召喚される際の姿は不明。過去・現在・未来の出来事に関して詳しく、隠されたものを発見する。

公爵(Duke)[編集 | ソースを編集]

アガレス(Agares)
31の軍団を率いる序列2番の悪魔。召喚される際には「クロコダイルに乗り、手にオオタカをとまらせた老人」の姿で現れる。
逃亡者を戻ってこさせる能力や、地震を起こす能力を持ち、あらゆる言語を教えることができる。
力天使の階級に属していたとされる為、厳密に言えば堕天使というべきか。
ウァレフォル(Valefor)
10の軍団を率いる序列6番の悪魔。召喚される際には「人間またはロバの頭を持ったライオン」の姿で現れる。
人々を盗みに働くように誘惑したり、泥棒と和解させることができる等、盗賊と関連の深い悪魔とされている。
バルバトス (Barbatos)
30の軍団を率いる序列8番の悪魔。召喚される際には「トランペットを持った4人の王を従えた狩人」の姿で現れる。
動物の言葉を理解でき、友情を回復する力を持つと言われる。
グシオン(Gusion)
40の軍団を率いる序列11番の悪魔で大公爵。「グソイン」または「グサイン」とも言う。召喚される際の姿は一定していないが「犬頭」などとされる。
過去・現在・未来の知識を持ち、召喚者の質問に答えると言われる。召喚者に敵対する者の気持ちを逆転して友好的にさせると言う。
エリゴス(Eligos)
60の軍団を率いる序列15番目の悪魔。「エリゴール」または「アビゴル」とも言う。召喚される際には「槍等を持つ端正な騎士」の姿で現れる。
未来を予見する力を持っており、隠された物や戦争について語ると言われる。また、召喚した人間は、王や偉人からの寵愛を受けると言う。
ベリト(Berith)
26の軍団を率いる序列28番の悪魔。「ボフリィ」とも言う。召喚される際には「赤い衣服と王冠を身につけ、赤い馬にまたがった兵士」の姿で現れる。
金属を黄金に変える力を持つ他、召喚した人間に過去と未来の知識と揺るがぬ尊厳を与えることができるが、しばしば嘘をつくことも。
アスタロト(Astaroth)
40の軍団を率いる序列29番の悪魔。召喚される際には「ドラゴンにまたがる右手に毒蛇を持った天使」の姿で現れる。クリフォトの第4セフィラ「無感動(アディシェス)」を司る。
高位の悪魔として有名で、元は座天使(あるいは熾天使)の階級にあった堕天使だという。
実は、オリエント世界で崇拝されていた「アスタルト」=「イシュタル」と呼ばれる豊穣多産の女神であったが、『旧約聖書』では悪魔という扱いになっている。
一説には、(悪魔ベルフェゴールの代わりに)キリスト教における七つの大罪の一つ「怠惰」を司るとも言われている。
なお、表記の違いでアシタロス、アシュタロス、アシュタロト、アスタロス、アステロト等とも言う。
フラウロス(Flauros)
36の軍団を率いる序列64番の悪魔。召喚される際には「恐ろしく力強い豹」の姿か「人間」の姿で現れる。
召喚した人間に過去、現在、未来全ての質問に対して正しく返答するが、魔法陣の三角形の中にいないと嘘の答えを言ってしまう。

侯爵(Marquess)[編集 | ソースを編集]

アモン(Amon/Aamon)
40の軍団を率いる序列7番の悪魔。召喚される際には「梟の頭と狼の胴および前脚と蛇の尾」を持つ姿で現れる。
召喚した人間に対して、過去や未来の知識を与えたり、仲たがいした者との仲裁をする能力を持つ。
義侠心あふれる悪魔で、アモンの盟友である天使ルシファーがに反逆した際には、彼に始終味方し続けたと言う。
フォルネウス(Forneus)
29の軍団を率いる序列30番の悪魔。召喚される際には「に棲む怪物」の姿で現れる。
召喚した人間に対して、言語の知識や立派な命名ができる能力を持つ。また、敵を友人の様に召喚した人間を愛するようにさせる能力も持っている。
フェネクス(Phenex)
20の軍団を率いる序列37番の悪魔。「フェニックス」とも呼ばれる。召喚される際にはのような姿で現れる。
詩作に優れていて話す言葉が詩になる程であるが、人間の姿を取った時には聞き苦しい声でしゃべると言う。
実は、ギリシア神話に登場する不死鳥フェニックスが悪魔として扱われたものである。
ハルファス(Halphas)
26の軍団を率いる序列38番の悪魔。「ハルパス」とも言う。召喚される際には「ヒメモリバト」「コウノトリ」の姿で現れる。
塔や町を建設し、武器弾薬で満たす力を持つ他、軍勢を命じられた場所に送り込める。
サブナック(Sabnac)
50の軍団を率いる序列43番の悪魔。召喚される際には「ライオンの頭を持つ戦士」の姿で現れる。
上記のハルファスと似た能力を持つ他、人を変身させる力を持つ。
アンドラス(Andras)
30の軍団を率いる序列63番の悪魔。召喚される際には「天使の身体に黒い鳥の頭を持った」姿で現れる。
召喚した者を殺害しようとする一面が有る物騒極まりない悪魔である。
キマリス(Kimaris)
20の軍団を率いる序列66番の悪魔。召喚される際には「黒馬に跨った勇猛な戦士」の姿で現れる。
召喚した人間に対して文法・論理学・修士学の知識を与える。また、アフリカ全ての悪霊を統べる悪魔でもある。

総裁(President)[編集 | ソースを編集]

ブエル(Buer)
50の軍団を率いる序列10番の悪魔。召喚される際には「半人半馬の姿」の姿で現れる。
哲学および薬の知識を教え、弱った人(特に、男性)を癒す力を持つという。
グラシャ=ラボラス(Glasya-Labolas)
36の軍団を率いる序列25番の悪魔。召喚される際には「翼を持った犬」の姿で現れる。
過去と未来に関する知識と、人を透明化する力を持つとされる。

悪魔の一覧[編集 | ソースを編集]

サタン(Satan)
キリスト教における「神の敵」にして、ユダヤ教、イスラム教における「人間の敵」である存在。いわゆる、悪魔の事を指す。ヘブライ語で「敵対者」という意味の単語「Satan」に由来する。アラビア語読みでは「シャイターン」と言う。
元々、サタンは上記の存在を指す一般名詞であったが、キリスト教では「に反逆した堕天使ルシファーが、悪魔サタンである」と考えられている。逆にユダヤ教、イスラム教では神に従う者であり、神の許しを得て人間に害を加えているとされる。
サタンは楽園でアダムをそそのかして知恵の実を食べさせた蛇(通称「赤い竜」あるいは「黙示録の獣」)と同一視される。また、生命の樹を反転させた「邪悪の樹(クリフォト)」の第1セフィラ「無神論(バチカル)」を司る存在でもある。
なお、サタンは、キリスト教における七つの大罪の一つ「憤怒」を司る。
リリス(Lilith)
「最初の男性」アダムの最初の妻。男児を害する女性の悪魔であり、アダムと交わって多くの悪魔(リリン)を生んだという。
リリスはアダムの正式に伴侶になる前に、彼に自分を平等に扱うように求めて拒否された結果、逃亡して戻る事も拒絶した。余談だが、リリスと近しい存在はアッカド神話などにも見られる。
余談だが、「最初の女性」といえばイヴが有名であり、「イヴはアダムの肋骨から生まれた」と『旧約聖書』の「創世記」に記述されている。ところが、この記述の前の節に「土から男と女を作った」とあるので、事実が矛盾してしまう。したがって、その矛盾を解消しようとした結果、リリスという存在が生まれたとされる。
なお、リリスはクリフォトの第9セフィラ「不安定(アィーアツブス)」を司る。
リリン(Lilin)
リリスがアダムとの間に儲けた子供達。ヘブライ語のリリス(Lilith)の複数形である。また、「リリム(Lilim)」とも言う。
リリンは新生児を襲ったり、あるいは夢魔として睡眠中の男性を誘惑するという。それ故か、リリンは女性型の夢魔「サキュバス」と関連付けられる場合もある。
  • 『新世紀エヴァンゲリオン』(および『旧劇場版』)におけるリリン(第2使徒リリスから生まれた原始生命の進化の先に位置する現在の人類)の名称由来となっている。
ベヒモス(Behemoth)
『旧約聖書』に登場する陸地に生息する巨大な怪物。その名は、ヘブライ語で「獣」の意味を持つ単語「Behamath」の複数形に由来する。巨大なカバやサイ、もしくは象の様な外見で描かれる事が多い。
また、ベヒモスは大海原に生息する巨大な怪物レヴィアタンと対を成す存在で、悪魔の一種であると見做される場合がある。
なお、表記の違いで「ベヒーモス」「ベヘモス」「ビヒモス」「ビヒーモス」「ベヘモト」「ベヘモット」等とも言う。
バハムート(Bahamūt)
ベヒモスのアラビア語名。イスラム世界では巨大な魚の姿で描かれる事が多い。
余談だが、バハムートはアメリカのTRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』および日本RPG『ファイナルファンタジーシリーズ』において「の王」としての姿で描かれている。今日ではそれらの影響によって、バハムートの姿は元来の巨大な魚ではなく、「龍の王」として描かれる事が多い。
  • 『フルメタル・パニック!』のASプラン1501 ベヘモスの武装である30mm機関砲『竜の吐息(ドラゴンブレス)』の名称が、「龍の王」としてのバハムートに由来するものと推測される。
  • メガゾーン23』の「バハムート」の名称の由来となっている。
レヴィアタン(Leviathan)
『旧約聖書』に登場する大海原に生息する巨大な怪物。その名は、(一説によると)ヘブライ語で「渦をまいた」を意味する単語「Liwjatan」に由来する。英語読みでは「リヴァイアサン」と言う。巨大なクロコダイルもしくは海蛇(あるいは龍)の様な外見で描かれる事が多い。
また、レヴィアタンは陸地に生息する巨大な怪物ベヒモスと対を成す存在で、悪魔の一種であると見做される場合がある。なお、悪魔としてのレヴィアタンは、キリスト教における七つの大罪の一つ「嫉妬」を司る。
ベルゼブブ(Beelzebub)
「ベルゼバブ」とも表記される。フランス語読みはベルゼビュート。『新約聖書』の一節「マタイによる福音」に登場する悪魔。ヘブライ語でバアル・ゼブブ、「蝿の王」を意味する。名前の通り巨大な蝿として描かれることが多い。キリスト教における七つの大罪の一つ「暴食」や、クリフォトの第2セフィラ「愚鈍(エーイーリー)」を司るという。
ペリシテ人の町であるエクロンの神「バアル・ゼブル(『崇高なる主神』の意)」が悪魔として扱われた姿とされる。

余談 [編集 | ソースを編集]

  • 概要に示す通り、このページで扱う悪魔は基本的にキリスト教に関連する(異教故に貶められた)存在だが、日本で「悪魔(トップクラスの魔)」と言えば古くは「マーラ」を指し示す。神やその部下と争う存在というより、ブッダの修行を様々な手で妨げようとしたエピソードが有名である。様々に習合が進んだ中世には、天皇のような貴種や名高い偉人が魔道・魔界に堕ちて異能に通じた天狗に変じた挙句、現世に災いをもたらす「大魔王」となって非常に畏れられた反面、高位神仏の一側面化して祀られるようにもなっている。
  • 日本神話や民間信仰においては、暴威をふるったり悪事やタタリを働く存在はあるが、根源的な悪や、神々と人々の敵に位置付けられた存在は非常にマイナーで、悪魔に値する存在はいないと言っても差し支えない(強いて言えばケガレや災禍を象徴する「禍津日神」は近いが、厄除けの信仰対象にもなっており、人の良心につながる善神と解釈する学者もいる)。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. いずれもSRW未登場の例となるが、『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する第8使徒の名前、および『機神咆吼デモンベイン』に登場するリューガ・クルセイドの変身形態の名前の由来。