デュミナス

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デュミナス
登場作品

バンプレストオリジナルOGシリーズ

声優 早間京子
初登場SRW スーパーロボット大戦R
SRWでの分類 パイロット
ラストボス
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プロフィール
種族 異種生命体
性別 不明
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デュミナスは『スーパーロボット大戦R』の登場キャラクター。

概要[編集 | ソースを編集]

とある人物の手で生み出された異種生命体。

自らが創造したホムンクルス「テクニティ・パイデス」のティスラリアーデスピニスを使役し、ある目的のために世界に大小様々な「誤り」を生じさせ、混乱をもたらしている。

各形態の詳細については以下を参照。

スーパーロボット大戦R[編集 | ソースを編集]

本作時点でのデュミナスの創造主は、前述の通り正体不明。

デュミナスの回顧シーンによれば、完成したデュミナスの姿は創造主が望んだ姿ではなかったため、創造主にその存在を否定され、廃棄処分にされかかったようである。デュミナスはそれに反抗して創造主を殺害するが、その結果、自身は本来何者として生まれるはずであったのか、そして何故否定されたのかといった回答を得る術を失ってしまう。

それゆえデュミナスは、創造主に「誤り」の烙印を押された自らの正体を探るために宇宙中を彷徨い、前述の通りホムンクルスを使役して世界に「誤り」を生じさせ、その本質を探った。同時に、創造主に直接疑問点を確認するために時空を超える手段も探していたようで、それを可能とする時流エンジンを巡り、『R』の主人公勢との因縁が生まれることになる。

OGシリーズ[編集 | ソースを編集]

戦士ロアを抹殺する為にダークブレインの手によって造られた機械生命体で、本名は『デュナミス3』だったが、機能不全により自らの存在意義を忘れてしまう

その後は『R』と同じように自らの存在意義をダークブレインに尋ねるべく、各地で暗躍を続けることとなる。最期はダークブレインにより、使命が果たせない欠陥品として処分された。

登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]

携帯機シリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦R
初登場作品。本作の戦乱の黒幕にしてラスボス。ラウル、フィオナらが過去の世界へとタイムスリップする原因を作った張本人であり、ホムンクルスを使役して世界に干渉しつつ、時流エンジンを手に入れて時空を越え、創造主に再び出会うことを望んだが、世界を混乱に陥れたことでラウンドナイツに否定され、倒されてしまった。また、ラージは「創造主の性根が悪かった」「機械で例えるなら欠陥品だが、誰にも修理できない」と、割と同情的な意見を口にしている。ラウルが主人公の場合、ミズホは人間になるべく作られたと推測している。一方でフィオナが主人公の場合はラージとフィオナから「創造主にこだわらず、自分の道を切り開くべきだった」「答えや未来は他人から教わるのではなく、自分で見つけるもの」と最後まで否定される。
ゲーム中の能力については、高HP、3形態、第1形態は条件を満たさない限り無限再生…という具合に書くとラスボスらしいのだが、HP回復がない・HPは5万程度・味方が強力・リアル系ユニットは順当にゲームを進める程度の改造で攻撃が当たりもしない等の理由で苦労することは少ない。『R』の難易度の低さを象徴する一例とも言える。さらには第1形態で無限再生することを逆手に取られて、次の周回に向けた資金稼ぎの格好の的にされてしまう始末である。むしろその手前のシナリオのガルファ皇帝ゼロを同一ターン内に倒す」という条件の方が難しいくらいである。
余談であるが、SRWのオリジナルラスボスでは珍しく、自分の組織オリジナルの量産機を有しておらず、ティス達の専用機以外は全て他勢力の兵器(デビルガンダム偽コン・バトラーV量産型グレートマジンガーデビルエステバリス赤騎士デスカイン青騎士ヘルダイン)の流用である。これに関しては作中でも兜甲児から「とことん、人のフンドシで戦うのが好きな奴らだぜ」と言われていた。

OGシリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
開始直後に登場するが、今回は顔見せ。この時点ではまともに思考していると思われる描写があるが…。
スーパーロボット大戦OG外伝
本格的な出演。本作では『R』終盤で垣間見せた感傷や慈愛といった人間らしい感情が最後まで欠落している他、『R』では自己の存在理由に常に疑問を持ち続けていたデュミナスだが、本作ではやや肯定的とも取れる面まで見せている。『R』と違い創造主に存在を否定されるという始まりが無かったからだろうか。
本作ではティスラリアーを取り込んだことで、デュミナス・プロートンからいきなりデュミナス・トリトンへと形態変化する(デュミナス・デウテロンは登場しない)。
結果的に本作における戦乱の元凶となった上に本人の意向を無視してティスとラリアーを取り込んだことから「母親の役割を都合のいいように捻じ曲げている」「セトメ博士以下」「邪悪な機械の塊」等、自軍からは散々な言われようとなった。

パイロットステータス[編集 | ソースを編集]

精神コマンド[編集 | ソースを編集]

OG外伝
偵察直撃感応ド根性鉄壁、???、予測(ツイン)
「ド根性」は生まれた意味を探すことへの執着を表しているのだろうか…

特殊技能(特殊スキル)[編集 | ソースを編集]

OG外伝
底力L9、指揮援護攻撃援護防御カウンター

パイロットBGM[編集 | ソースを編集]

『求めていた「答え」』
デュミナス・プロートンの戦闘BGM
『ORIGINAL SIN』
直訳すると「原罪」。OG外伝では大幅にアレンジされた。

人間関係[編集 | ソースを編集]

創造主
R』における創造主の正体は不明。作中の描写からおそらく人間だと思われる。自分は何者であるのかを問いかけるデュミナスに対し、「お前はデュミナス(間違い)なのだ」と言った趣旨の発言をし、廃棄しようとするが返り討ちにあい死亡。このことがきっかけで、デュミナスは「間違いとは何か、自分が間違いでなければ何になるはずだったか」を知ろうと考え、行動を開始する。ここから『R』の事件は始まった事から、全ての元凶ともいうべき人物。
ティスラリアーデスピニス
ホムンクルス「テクニティ・パイデス」であり、手駒。しかし『R』では終盤で本当の子供のように認識している様子を見せており、3人が自分のために進んで命を差し出す際、全てが終わった後に彼らが望む姿に復活させることを約束していた。一方でOGシリーズではそのような温情は存在せず、ティスとラリアーにはあらかじめ自分の命を差し出すよう仕組んでいた。
ラウル・グレーデン フィオナ・グレーデン
『R』本編では因縁の相手。逆にOGシリーズではただの敵という認識。
ラージ・モントーヤミズホ・サイキ
ラウル、フィオナと同じくデュミナスにより転移させられた人物。『R』では時を越える力を得るためGEAR本部に保管されていた予備の時流エンジンを奪い、彼らをそのメカニックとして誘拐する。
アラド・バランガゼオラ・シュバイツァーラトゥーニ・スゥボータ
OGシリーズでホムンクルス達を完全に道具として扱った際、かつてスクールで道具として扱われた過去を持つアラド達にその非道な行いを非難されてしまう。特にゼオラからはアギラ以下と言われてしまう。
ヴィルヘルム・V・ユルゲン
OGシリーズにおける協力者。彼の開発したODEシステムの「人間を生体部品として組み込む」という非人道的な仕様は、デュミナスがダークブレインを呼び寄せるために必要な「思念集積体」を形成する上でも重要な役割を果たすこととなる。
ラミア・ラヴレス
ユルゲンの攻撃を受けた彼女を回収し、ODEシステムのマスター・コアとして修復し差し向ける。当然ながらその行為はエクセレンらの激しい怒りを買うことになる。ソーディアンでの決戦で彼女と対峙した際には「役割は与えたが、希望は与えていない」ともっともすぎる指摘を受けた。
タスク・シングウジ
OGシリーズにおいて、合理的ではない行動をすることを基にデュミナスに欠陥がある事をいち早く見抜く。そして終盤、その推測は事実であった事が証明される。
ダークブレイン
OGシリーズにおけるデュミナスの創造主。最期は彼に欠陥品として処分されてしまう。

版権作品との人間関係[編集 | ソースを編集]

ブライト・ノアホシノ・ルリ
序盤において、なんと彼らを殺害する。
D.O.M.E.
ある目的のために彼と接触。
ガルファ皇帝
R』では、このコンピュータが暴走し人類根絶やしを目的とするようになったのは、デュミナスと接触して機能が狂ったためとされている。
ドモン・カッシュ
配下の3人が一度死んだ東方不敗デビルガンダムのコアにしたため、弟子であったドモンの怒りを買う事になる。

名台詞[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦R[編集 | ソースを編集]

「ここを去りなさい…私はお前たちの創造主…私は、お前たちの存在を否定することは出来ない…」
R』の最終話「デュミナスの答え」の台詞。最終決戦直前でラージの一計により瀕死の状態に陥った際、残されたホムンクルス達が自身の存在と引き換えにデュミナスを復活させようと決意したことに対し、自分が創造したホムンクルスの存在を否定できないと3人に逃げるよう命令していた。
「新たに造り直す時、どのような姿を望む? …これぐらいしか、私には出来ない…」
同話にて自らの身を捧げて自分を支えてくれる三人に感謝し自分の不甲斐なさを悲しむ。
「無駄にはしない…だから戦うのだ」
同上、ホムンクルス三人の死に涙を流すも、アムロから「3人の犠牲を無駄にするのか」と言われた際は時流エンジンを手にするべく、覚悟を決める。
「近くにいておいて気づかぬか。時流エンジンは時を超える力…エクサランスは、それ自体がタイムマシンであることを!」
デュオ「なんだって!?」
ガイ「エクサランスが!」
チボデー「タイムマシンだってぇ!?」
「その力、私がもらう!」
ジュドーから、「また時流エンジンだの、時を超えるだの何のことだ!」と言われ、返しに時流エンジン及びエクサランスの正体をラウンドナイツに明かす。ラウンドナイツの中で以前からこの事実に気づいていたのはダイターンチームイネスだけであり、一行に大きな衝撃を与えた。
「お前たちはなぜ存在できる…? なぜお前たちの創造主はお前たちの存在を認める?」
「認められないものは存在してはいけない。ならばなぜ私は存在している? 創造主に存在を否定された私はなぜ存在する?」
「創造主は我を作り我を否定し壊し滅ぼし作り正し攻め恐れ笑いおびえ殺す殺す殺す殺す殺す…」
最終話より。最後の最後まで自身の存在意義についての正解のない考察を反復するあまり、とうとう自我が崩壊してしまう。
「そうか…」
「私は…人間だったのか…」
最終話シナリオエンドデモ(ラウル編)にて。ミズホとラウルから人間になるべく作られた、人間は自分の本質を映す鏡を嫌う(つまり創造主にとってデュミナスは鏡だった)と教えられ、どこか納得して爆発に消えた。
「未来…どうすれば作れる…誰か…教えてくれ…」
最終話シナリオエンドデモ(フィオナ編)にて。フィオナとラージから自身の有り様を否定されて尚、最後まで他人に答えを求め続けた様子はどこか哀愁を感じさせる場面ともいえる。
「その力を、私に!」
「ぐわぁぁぁっっっっっ!」
エンディング(フィオナ編)にて。エクサランスのタイムワープに巻き込まれ3年後の時代に付いてきてしまったが、フィオナにとどめを刺される。最後の最後まで時流エンジンを諦めないその姿勢は、ラウル編でミズホが指摘する通り人間のようだった。

OGシリーズ[編集 | ソースを編集]

「何をしているのです? お前達の命は私が生み出したもの……それを私に返すのです。嫌とは言わせませんよ? 私はあなた達の創造主なのですから」
OG外伝、第34話「生まれ落ちた過ち」の台詞。
ソーディアン内での戦闘で苦戦していたティスラリアーに対して、創造主という立場を盾にホムンクルス達の意思を無視して自身に命を捧げることを強要したときの台詞。『R』のデュミナスとは全く正反対と言えるほど、愛情が完璧に欠落している。
「私はあの子達の創造主。彼らをどう扱おうと、あなた方に非難される筋合いはありません」
上の場面でティスとラリアーを自身の肉体に取り込んだ後の台詞。その行為に憤慨したアラド達の怒りの言葉に対して、彼女が返した反論。余りにもエゴ剝き出しのその様に、アラドは「おれ達はああいうのが一番許せねえんだよ!!」と激昂した。
「世界を崩壊させる『鍵』……!」
Gコンパチブルカイザーとの戦闘台詞の一つ。カイザーの力が世界を破壊する引き金になる、ということだろうか。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 作中で「過ち」とされていた事と、ホムンクルス達の造物主である事からファンからは『過ちさん』『過ち母さん』などと呼ばれている。
    • 作中においても兜甲児から『間違い野郎』という似たような蔑称で呼ばれている。ただしこちらは「間違い」という言葉を口癖のように多用する点を揶揄したものであり、ニュアンスとしては若干異なる。
  • 『R』ラウル編のデュミナスは「創造主に会えなかったが答えを得た事に満足して散った」のに対し、フィオナ編では「答えを他人から教えて貰おうとしたのが間違いと否定されても最後まで生にしがみついた」、『OG』の方は「創造主に会えたが答えを得られぬまま欠陥品として処分された」という正反対と言える結末だった。
    • とはいえ『OG』のデュミナスは「自分の創造物を自身に命を捧げることを強要した」ので因果応報ではある。そう考えると『R』の方は「創造主に処分されそうになったので反抗した」からこそ「自分は創造物を一方的に処分することなく意思を尊重した」と捉えることもできる。
  • 名前の由来はOGシリーズでの設定を踏まえると「デュナミス」の音を入れ替えた(間違えた)ものと思われる。
    • デュナミスとは「資質」「可能性」(更にキリスト教における「全能者」「神」概念の原語でもある)などの意味を持つギリシャ語であり、天使のヒエラルキーの第五階級に属する力天使の呼称のひとつである。
  • 敵サイドながら、自分の存在意義を求める純粋さとホムンクルス三人達を思う優しさからか、一定の人気があり、当時発売していた『スーパーロボット大戦R コミックアンソロジー』では岡田敦志が手掛けた話で何と主人公側と和解する話が描かれたほどである。