「スーパーロボット大戦W」の版間の差分
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ストーリーが二部構成になっており、第1部と第2部の間に多少の時間経過が存在する。参戦作品も「続編」が存在するものを中心に選ばれており、各原作の正編の話を第1部で、続編の話を第2部で展開させるような特殊な作りとなっている。 | ストーリーが二部構成になっており、第1部と第2部の間に多少の時間経過が存在する。参戦作品も「続編」が存在するものを中心に選ばれており、各原作の正編の話を第1部で、続編の話を第2部で展開させるような特殊な作りとなっている。 | ||
− | + | 携帯機シリーズは語尾の英語に何らかの単語の意味が割り当てられてたが(『[[A]]』はADVANCEなど)、本作はDSの2画面を見立てた&ストーリーが2部構成という意味から来ている。なお、パッケージ裏には「WARNING」と書かれている。 | |
携帯機シリーズでは本作に至るまで[[小隊]]システムに相当するものはなく、単機出撃制だった。しかし次作『[[スーパーロボット大戦K]]』からは[[小隊|パートナーバトルシステム]]が採用されたため、本作は携帯機シリーズでは現時点で最後の単機出撃制作品となっている。なお、本作は従来作以上に[[周回プレイ]]の特典要素へ力が入れられている。 | 携帯機シリーズでは本作に至るまで[[小隊]]システムに相当するものはなく、単機出撃制だった。しかし次作『[[スーパーロボット大戦K]]』からは[[小隊|パートナーバトルシステム]]が採用されたため、本作は携帯機シリーズでは現時点で最後の単機出撃制作品となっている。なお、本作は従来作以上に[[周回プレイ]]の特典要素へ力が入れられている。 | ||
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== 評価 == | == 評価 == | ||
− | + | 従来の作品以上にクロスオーバーが多めになっており、本作の世界観の根幹に関わるレベルでも積極的かつ濃密なクロスオーバーが行われている。作品と作品の類似性を新解釈して展開させたことから、原作を知らないプレイヤーから「この作品と作品は同じものではないのか?」と誤解を招くほどである。また死者が非常に少ない点も特筆。クロスオーバーの内容が大小取り揃えられ良質という事もあって、歴代スパロボシリーズでも一際人気の高い作品になっている。 | |
1ステージで3作品以上のクロスオーバーを行っている点、版権作品とバンプレストオリジナルの敵味方が入り交じっての会話劇、オリジナル敵が版権作品の固有名詞、キャラクターの人名を呼ぶ事などは、同じく評価の高かった『α外伝』・『A』・『D』でも殆ど見られなかった特徴である(『D』ではイグニスとWマジンガーの因縁などで僅かに扱われている)。 | 1ステージで3作品以上のクロスオーバーを行っている点、版権作品とバンプレストオリジナルの敵味方が入り交じっての会話劇、オリジナル敵が版権作品の固有名詞、キャラクターの人名を呼ぶ事などは、同じく評価の高かった『α外伝』・『A』・『D』でも殆ど見られなかった特徴である(『D』ではイグニスとWマジンガーの因縁などで僅かに扱われている)。 | ||
− | 他方、一部プレイヤーからは「参戦作品による格差が過剰である」との声もある。もちろん格差がある事自体は、スパロボにおいては本作に限った話ではないのだが、本作は特にそれが顕著。例えば、2部構成であるために登場・参戦の遅い作品が多い一方、初めから終わりまで出ずっぱりの作品も有る。特に[[勇者王ガオガイガー]]シリーズはαシリーズからほとんど間を置いていないも関わらず、グラフィック・機体数・BGM・シナリオ数など様々な面で明らかに優遇されている。その一方、『[[デトネイター・オーガン]]』や『[[百獣王ゴライオン]] | + | 他方、一部プレイヤーからは「参戦作品による格差が過剰である」との声もある。もちろん格差がある事自体は、スパロボにおいては本作に限った話ではないのだが、本作は特にそれが顕著。例えば、2部構成であるために登場・参戦の遅い作品が多い一方、初めから終わりまで出ずっぱりの作品も有る。特に[[勇者王ガオガイガー]]シリーズはαシリーズからほとんど間を置いていないも関わらず、グラフィック・機体数・BGM・シナリオ数など様々な面で明らかに優遇されている。その一方、『[[デトネイター・オーガン]]』や『[[百獣王ゴライオン]]』は、ともに初参戦でありながら出番がかなり限定されており、原作再現は最小限に留まっている。とはいえ、どちらの作品も他作品とのクロスオーバーではきちんと活躍する場は与えられている。また『フルメタル・パニック! The Second Raid』も初参戦であったが、『J』を流用している関係でキャラクターデザインやメカニックデザインは第1作の物が流用されておりシナリオ再現度も低い。 |
なお、ゲームバランスについては'''シリーズ屈指の低難易度'''であり、これについては完全な賛否両論となっている。 | なお、ゲームバランスについては'''シリーズ屈指の低難易度'''であり、これについては完全な賛否両論となっている。 | ||
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*[[ダイゴウジ・ガイ]]に本来存在しない劇場版設定が作られ、ファンを驚かせる他、『[[宇宙の騎士テッカマンブレード]]』の登場キャラクターである[[相羽孝三]]に独自の呼称が用意された。本来作品間の垣根を越えるクロスオーバーを超えたクロスオーバーを実現した。 | *[[ダイゴウジ・ガイ]]に本来存在しない劇場版設定が作られ、ファンを驚かせる他、『[[宇宙の騎士テッカマンブレード]]』の登場キャラクターである[[相羽孝三]]に独自の呼称が用意された。本来作品間の垣根を越えるクロスオーバーを超えたクロスオーバーを実現した。 | ||
*スパロボでは珍しく、主人公機が[[合体]]で2回姿を変える。 | *スパロボでは珍しく、主人公機が[[合体]]で2回姿を変える。 | ||
− | *一部キャラだけだが[[精神コマンド]]を無限に使えたり([[熱血]]+[[魂]] | + | *一部キャラだけだが[[精神コマンド]]を無限に使えたり([[熱血]]+[[魂]]を合わせて使えるというキャラもいる)、[[サイズ差補正無視]]が内部的に全く機能していないという[[バグ (ゲーム)|バグ]]がある。 |
*一部のオリジナル[[BGM]]に盗用疑惑が持ち上がった。本作ではあまり話題にはならなかったが、同じ作曲家が担当した『K』でも同様の問題が発生し、こちらでは公式謝罪文が出される事態となっている。 | *一部のオリジナル[[BGM]]に盗用疑惑が持ち上がった。本作ではあまり話題にはならなかったが、同じ作曲家が担当した『K』でも同様の問題が発生し、こちらでは公式謝罪文が出される事態となっている。 | ||
*余談レベルだが、本作以降の携帯機シリーズの主人公機は必ず男女2名で機体を扱う時期が存在している(『J』では男主人公選択時、『D』ではスーパー系主人公機を選択してライバルを仲間にしない場合に限りこの法則が成立している)。 | *余談レベルだが、本作以降の携帯機シリーズの主人公機は必ず男女2名で機体を扱う時期が存在している(『J』では男主人公選択時、『D』ではスーパー系主人公機を選択してライバルを仲間にしない場合に限りこの法則が成立している)。 | ||
+ | *寺田プロデューサーによると、本作のオリジナルキャラは「後々[[OGシリーズ]]に出演するような事があっても大丈夫なような接点を用意されている」とのこと。<ref>[[スパロボOGネットラジオ うますぎWAVE]]第769回より。</ref> | ||
== 登場作品 == | == 登場作品 == | ||
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『勇者王ガオガイガーFINAL』はテレビアニメ版『勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』の要素を含む。 | 『勇者王ガオガイガーFINAL』はテレビアニメ版『勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』の要素を含む。 | ||
− | + | お気に入りでは、マジンカイザーシリーズ、[[フルメタル・パニック! シリーズ]]、宇宙の騎士テッカマンブレードシリーズは全作品共通でまとめられている。ゲッター系は、真ゲッターロボ(原作漫画版)にまとめられている。一方機動戦士ガンダムSEEDシリーズは、本編とASTRAYシリーズで別々にお気に入り枠が設定されている。 | |
− | + | フルメタル・パニック! シリーズはゲーム中では作品が個別に表記されず、シリーズ名義での参戦となっている。『フルメタル・パニック! The Second Raid』は第1作目の『フルメタル・パニック!』とは制作会社が変わり、キャラクターデザイン及びメカデザインが変更されているが、本作では『J』を多く流用しているため、第一作目のデザインで『The Second Raid』のストーリーをなぞっている。 | |
今回は『J』と違いゲッターが復活参戦しているため[[御三家]]が例年通り揃った。ただし『K』以降は再びゲッター系が不参戦となっている。 | 今回は『J』と違いゲッターが復活参戦しているため[[御三家]]が例年通り揃った。ただし『K』以降は再びゲッター系が不参戦となっている。 | ||
− | + | 版権スパロボでは[[宇宙世紀]][[ガンダムシリーズ]]でお馴染みの富野作品が一切参戦しない初の作品となった(宇宙世紀ガンダム初の不参戦だった『J』では『[[ブレンパワード (TV)|ブレンパワード]]』が参戦していた)。なお、現状富野作品が参戦してない版権スパロボは本作と『[[スーパーロボット大戦L|L]]』のみ。また『[[スーパーロボット大戦EX|EX]]』以来となる長浜忠夫氏の監督作品が不参戦となった作品でもある。 | |
== 世界観 == | == 世界観 == | ||
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== バンプレストオリジナル == | == バンプレストオリジナル == | ||
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+ | ;[[カズマ・アーディガン]] | ||
+ | :[[主人公]]。一時的に「カイト」という[[偽名]]を使用する。 | ||
+ | ;[[ミヒロ・アーディガン]] | ||
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主人公機は固定で1種類のみ。 | 主人公機は固定で1種類のみ。 | ||
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<!-- 各作品共通の基本情報記事 --> | <!-- 各作品共通の基本情報記事 --> | ||
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*[[コンボ]](マルチコンボ) | *[[コンボ]](マルチコンボ) | ||
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== 商品情報 == | == 商品情報 == |
2024年3月18日 (月) 09:53時点における最新版
スーパーロボット大戦W | |
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開発元 | エーアイ |
発売元 | バンプレスト |
対応機種 | ニンテンドーDS |
プロデューサー |
寺田貴信 宇田歩 じっぱひとからげ 菊池博 |
ディレクター | 赤羽仁 |
シナリオ |
邦仲人 神奈柴太 千住京太郎 |
キャラクターデザイン |
糸井美帆 歌津義明 |
メカニックデザイン |
柳瀬敬之 大輪充 國島宣弘 露木篤史 田村紀夫 |
音楽 |
末村謙之輔 青木紀 |
発売日 | 2007年3月1日 |
価格 | 6,090円(税込) |
CERO区分 | A(全年齢対象) |
『スーパーロボット大戦W』は「スーパーロボット大戦シリーズ」のゲーム作品。「携帯機シリーズ」の1つ。
概要[編集 | ソースを編集]
『スーパーロボット大戦J』以来の完全新作であり、2007年唯一の通常のスパロボシリーズの1作。ニンテンドーDS初のスパロボ。携帯機作品の前作『J』をベースにシステム回りの改良を加え、2画面のDSならではの要素を追加し、更に売りの戦闘アニメ演出を強化した作品となっている。
上画面をメインに、操作パネルを下画面に配置してあり、従来の操作法に加えてタッチパネルによる操作が可能。また従来型の操作法でも、X・Yボタンにコマンドのショートカットが登録可能で、デフォルトではXに攻撃、Yに移動が割り当てられている。
ストーリーが二部構成になっており、第1部と第2部の間に多少の時間経過が存在する。参戦作品も「続編」が存在するものを中心に選ばれており、各原作の正編の話を第1部で、続編の話を第2部で展開させるような特殊な作りとなっている。
携帯機シリーズは語尾の英語に何らかの単語の意味が割り当てられてたが(『A』はADVANCEなど)、本作はDSの2画面を見立てた&ストーリーが2部構成という意味から来ている。なお、パッケージ裏には「WARNING」と書かれている。
携帯機シリーズでは本作に至るまで小隊システムに相当するものはなく、単機出撃制だった。しかし次作『スーパーロボット大戦K』からはパートナーバトルシステムが採用されたため、本作は携帯機シリーズでは現時点で最後の単機出撃制作品となっている。なお、本作は従来作以上に周回プレイの特典要素へ力が入れられている。
新システム[編集 | ソースを編集]
- マルチコンボ
- 『J』までのコンボの発展系。自機が敵機に隣接する必要がなくなり、敵同士が隣接していれば、直線上でなくても軌道を変えて攻撃できる。ただし、2機目以降への攻撃は必ず防御される。仕様変更に伴い、射撃系の武器にもコンボ属性が設定されるようになった。発動されると実質的に援護防御を封じられてしまうという対処がしづらい仕様のせいか、敵一般兵やAI系がコンボを覚えるのはレベル70以降となっている。
- 支援要請
- マップ上に出撃していないユニットを指定して援護攻撃・援護防御をさせる特殊技能。1マップ中にスキルレベルの回数まで使用可能。戦艦が出撃していないと発動できない。
- Wスロットシステム
- GBAで発売されたスパロボをDSのGBAスロットに差し込んでゲームプレイすることで、資金や特殊な強化パーツを得られるようになった。以後のDS作品でも採用されている。
- 周回プレイによるストーリー変化
- シリーズでも初めて「1周目と2周目のEDが変化する」仕様となっている(大筋の展開は一緒で、敵機体の変更等も無し)。また1周目と2周目で全く別なストーリーが展開するステージが存在し、これらは3周目以降に任意で選択が可能となる。なお、このシステムは後に『スーパーロボット大戦Z』でも実装された。
既存システムと変更点[編集 | ソースを編集]
従来作でお馴染みの合体攻撃、援護攻撃・援護防御、それに携帯機では定番の隣接により命中・回避に補正のつく信頼補正といった辺りが軒並み導入されている。
一方『D』や『J』にあったツメスパロボや、『J』の戦艦パイロットの乗り換えは廃止された。従来の携帯機版権作品と同じく、熟練度の概念も存在しない。
- スキルパーツ
- 今回から従来の装備型ではなく、パイロットへ使用する消費型に変更された。付け外しの融通が利かなくなったが、一度使えば恒久的に効果を発揮するようになった。
- お気に入り
- 『J』同様、3作品まで選択可能で15段階改造が可能になり、取得経験値と資金に1.25~1.5倍の倍率がかかる。今回は2部構成なので、第2部の開始時にお気に入り作品を設定し直すことになる。『J』と違い、周回プレイでもお気に入り選択済みの作品は引き続き選択しないと解除されてしまうので注意。限界を超えて改造した分は、以後お気に入り登録しない場合でも引き継いで効果がある。また4周目以後は、全ての作品で改造段階が20段階になり、基礎獲得資金と経験値が1.5倍になる。
- 敵の思考ルーチン
- 『J』や『XO』にあった、命中率0%の自軍ユニットを無視する(また、反撃不能時は「防御」する)現象が名前ありキャラ限定になった。従来通り、回避率の高いリアル系ユニットを削り用の囮として活用できる。
- また、出撃中の自軍ユニットと因縁のある敵ユニットがいる場合、対象ユニットを優先して狙うよう設定されてることもある。
- マップ面積の縮小
- マップ面積が『J』の40×40から30×30と狭くなった。結果的に移動時間が短縮され、総ターン数や1マップごとのプレイ時間も短くなっている。
- 精神コマンド
- 消費SPは全員共通。感応、絆、勇気が任天堂携帯機の版権作品で初登場。『第3次α』同様精神コマンドの一括選択・使用が可能となり、一部の支援系精神コマンドが別枠から直接選択可能になった。『J』で猛威を振るった献身や、強力なコマンドの再動は修得者数が激減した。
- 合体
- 今回は対象ユニットを上下左右に隣接させないと、合体ができなくなった。
- また、分離時は必ず合体時と同じ方向に出現するため、空きが無い状態では分離不能になる。
- 搭載
- 自軍母艦に隣接した味方ユニットを、母艦側からコマンド選択で搭載できるようになった。移動前に実行すれば行動終了にはならない。『K』でも『回収』と名を変えて引き続き採用。
- 交代
- 『J』の再出撃システムと同じで、呼び名が若干変わったのみ。
- サイズ
- 携帯機作品では初めて3Lサイズ(敵のZマスターのみ)が登場し、従来のLLサイズが2Lサイズに改められた。サイズ差ダメージ補正も引き続き採用された他、携帯機では初めてサイズ差無視の武器属性と特殊技能が追加された。ただし本作の特殊技能版は、バグで機能しない。
- トップエース
- OGシリーズ外の任天堂携帯機作品では初めて、撃墜数上位3名の気力が+5されるようになった。
- ショップ
- 強化パーツやスキルパーツの売価がOGシリーズや『第3次α』準拠となり、高額の資金源となった。
- また2周目以降はショップで殆どの強化パーツや一部の機体を購入できるようになるため、資金さえあれば序盤からレアなパーツを大量購入することもできる。
- パイロット養成
- 基本は『J』と同じだが、BPによる能力値上昇が戦闘マップ中でもメニューから行えるようになったため、『J』では実質育成不可能だったスポット参戦キャラも強化できるようになった。今回はスキルパーツでもBPが得られるようになった。
- BGMセレクト
- 『J』同様作品の垣根を越えて、システム設定から戦闘時BGMをユニット毎に指定可能。選択肢はこれまでに戦闘・イベントで流れた曲(一部は2周目以降から)。今回は『J』から曲数が増え、イベントや特定武器限定のBGMも選択可能になった。ただし必殺技の一部やイベントバトルでは固定のBGMが流れる。
- 武器名変更
- 『D』や『J』から引き続き採用。今回はシステムの項目から選択。戦闘マップ中でも変更可能になった。
- 部隊名
- 今回は部隊名が固定。第1部では「ヴェルター」、第2部では「ノイ・ヴェルター」となる。
- ルート分岐関連
- 前シナリオクリアとルート分岐の間にIMが入るようになった。『J』までは分岐中のシナリオ関連作品以外は主人公に同行したが、今作より全作品が分岐するようになった。
- 周回引き継ぎ
- 資金とパイロット養成、使用したスキルパーツ効果が引き継がれる。ただし、撃墜数は引き継がれなくなった。
- クリアエディット
- 『J』同様に2周目以降は、主人公の覚える精神コマンドの変更や、敵機改造段階の選択が可能。
難易度[編集 | ソースを編集]
難易度はシリーズの中でもかなり低め。味方側に特殊効果武器と呼ばれる攻撃を持ったユニットが増加し、『J』には無かった特殊効果付きP武器も登場したため、敵ボスであろうと攻撃力・命中率等々が半減させられてしまうので、それを無効にするオリジナル系ボス以外は難なく落とせる。また特定の敵が無限に復活するシナリオやバグにより資金を簡単に増やせる事も、低難易度化に拍車をかけている。
演出面[編集 | ソースを編集]
ハードがGBAからDSへ移行したことにより、戦闘アニメーション演出は更に躍動感を増した。画面の描画クオリティ自体はJと大きく変わらないが、トドメ演出が大幅に増加し、特定武器限定のBGMも多くなった。中でもジェネシックガオガイガーのゴルディオンクラッシャーは凄まじい出来で、据え置き機の『第3次α』以上の作り込みとなった。
オリジナル機体のアニメーションも相当な進化を遂げており、多くの武器にトドメ演出が採用されている。汎用パイロットカットインは、オリジナルキャラのみアニメーションする(版権キャラは、特定武器のカットインでアニメーションすることがある)。
アニメーションの制作労力の問題からか、『J』から引き続き参戦している作品が多く、それらの機体は『J』からのアニメパターン流用やブラッシュアップに留まったものが目立っている。勿論、新規に描き直された作品や武器演出もある。
『J』から引き続き、シナリオ中の重要なイベントには1枚絵のビジュアルが挿入される。今回は『J』以上のボリュームとなっている。
評価[編集 | ソースを編集]
従来の作品以上にクロスオーバーが多めになっており、本作の世界観の根幹に関わるレベルでも積極的かつ濃密なクロスオーバーが行われている。作品と作品の類似性を新解釈して展開させたことから、原作を知らないプレイヤーから「この作品と作品は同じものではないのか?」と誤解を招くほどである。また死者が非常に少ない点も特筆。クロスオーバーの内容が大小取り揃えられ良質という事もあって、歴代スパロボシリーズでも一際人気の高い作品になっている。
1ステージで3作品以上のクロスオーバーを行っている点、版権作品とバンプレストオリジナルの敵味方が入り交じっての会話劇、オリジナル敵が版権作品の固有名詞、キャラクターの人名を呼ぶ事などは、同じく評価の高かった『α外伝』・『A』・『D』でも殆ど見られなかった特徴である(『D』ではイグニスとWマジンガーの因縁などで僅かに扱われている)。
他方、一部プレイヤーからは「参戦作品による格差が過剰である」との声もある。もちろん格差がある事自体は、スパロボにおいては本作に限った話ではないのだが、本作は特にそれが顕著。例えば、2部構成であるために登場・参戦の遅い作品が多い一方、初めから終わりまで出ずっぱりの作品も有る。特に勇者王ガオガイガーシリーズはαシリーズからほとんど間を置いていないも関わらず、グラフィック・機体数・BGM・シナリオ数など様々な面で明らかに優遇されている。その一方、『デトネイター・オーガン』や『百獣王ゴライオン』は、ともに初参戦でありながら出番がかなり限定されており、原作再現は最小限に留まっている。とはいえ、どちらの作品も他作品とのクロスオーバーではきちんと活躍する場は与えられている。また『フルメタル・パニック! The Second Raid』も初参戦であったが、『J』を流用している関係でキャラクターデザインやメカニックデザインは第1作の物が流用されておりシナリオ再現度も低い。
なお、ゲームバランスについてはシリーズ屈指の低難易度であり、これについては完全な賛否両論となっている。
話題[編集 | ソースを編集]
- PVソングとして「Wのテーマ ~億千光年の彼方へ~」が採用された。この曲を歌ったのはバンプレスト社員で、しかも収録当日は風邪を引いていたという。また、スパログで歌詞当てクイズも開催されていた。ゲーム中では流れない。
- 予約購入特典として、DSカードケース型ストラップが配布された。
- 主にフルメタル・パニック?ふもっふや機動戦艦ナデシコシリーズを中心として他作品を巻き込み、お笑いや息抜き方面に特化したシナリオが幾つか用意されている。
- 当時の時事ネタが、シナリオに重要設定レベルで組み込まれた。
- 「中の人などいない!」「まさに外道!」など、近年ネット上で流行ったネタが幾つか散見される。
- あるキャラの言動が、シナリオ上で一時期いわゆる「中二病」「邪気眼」をそのまま体現したかのような状態になっており、ネタとして愛された。
- ダイゴウジ・ガイに本来存在しない劇場版設定が作られ、ファンを驚かせる他、『宇宙の騎士テッカマンブレード』の登場キャラクターである相羽孝三に独自の呼称が用意された。本来作品間の垣根を越えるクロスオーバーを超えたクロスオーバーを実現した。
- スパロボでは珍しく、主人公機が合体で2回姿を変える。
- 一部キャラだけだが精神コマンドを無限に使えたり(熱血+魂を合わせて使えるというキャラもいる)、サイズ差補正無視が内部的に全く機能していないというバグがある。
- 一部のオリジナルBGMに盗用疑惑が持ち上がった。本作ではあまり話題にはならなかったが、同じ作曲家が担当した『K』でも同様の問題が発生し、こちらでは公式謝罪文が出される事態となっている。
- 余談レベルだが、本作以降の携帯機シリーズの主人公機は必ず男女2名で機体を扱う時期が存在している(『J』では男主人公選択時、『D』ではスーパー系主人公機を選択してライバルを仲間にしない場合に限りこの法則が成立している)。
- 寺田プロデューサーによると、本作のオリジナルキャラは「後々OGシリーズに出演するような事があっても大丈夫なような接点を用意されている」とのこと。[1]
登場作品[編集 | ソースを編集]
新規参戦は★の6作品。今回は第1部と第2部で参戦作品が異なる。第2部で本格参戦する作品の中には、第1部で関連キャラが顔見せ的に登場する場合もある。
- フルメタル・パニック!(第1部)
- フルメタル・パニック?ふもっふ(共通)
- ★フルメタル・パニック! The Second Raid(第2部)
- 勇者王ガオガイガー(第1部)
- 勇者王ガオガイガーFINAL(第2部)
- 機動戦艦ナデシコ(第1部)
- 劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-(第2部)
- 新機動戦記ガンダムW Endless Waltz(共通)
- 機動戦士ガンダムSEED(第2部)
- ★機動戦士ガンダムSEED ASTRAY(第2部)
- ★機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY(第2部)
- 宇宙の騎士テッカマンブレード(共通)
- ★宇宙の騎士テッカマンブレードII(第2部)
- ★デトネイター・オーガン(第2部)
- マジンカイザー(共通)
- マジンカイザー 死闘!暗黒大将軍(第2部)
- ゲッターロボG(共通)
- 真ゲッターロボ (原作漫画版)(共通)
- ★百獣王ゴライオン(共通)
『勇者王ガオガイガーFINAL』はテレビアニメ版『勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』の要素を含む。
お気に入りでは、マジンカイザーシリーズ、フルメタル・パニック! シリーズ、宇宙の騎士テッカマンブレードシリーズは全作品共通でまとめられている。ゲッター系は、真ゲッターロボ(原作漫画版)にまとめられている。一方機動戦士ガンダムSEEDシリーズは、本編とASTRAYシリーズで別々にお気に入り枠が設定されている。
フルメタル・パニック! シリーズはゲーム中では作品が個別に表記されず、シリーズ名義での参戦となっている。『フルメタル・パニック! The Second Raid』は第1作目の『フルメタル・パニック!』とは制作会社が変わり、キャラクターデザイン及びメカデザインが変更されているが、本作では『J』を多く流用しているため、第一作目のデザインで『The Second Raid』のストーリーをなぞっている。
今回は『J』と違いゲッターが復活参戦しているため御三家が例年通り揃った。ただし『K』以降は再びゲッター系が不参戦となっている。
版権スパロボでは宇宙世紀ガンダムシリーズでお馴染みの富野作品が一切参戦しない初の作品となった(宇宙世紀ガンダム初の不参戦だった『J』では『ブレンパワード』が参戦していた)。なお、現状富野作品が参戦してない版権スパロボは本作と『L』のみ。また『EX』以来となる長浜忠夫氏の監督作品が不参戦となった作品でもある。
世界観[編集 | ソースを編集]
バンプレストオリジナル[編集 | ソースを編集]
登場人物[編集 | ソースを編集]
主人公及び関連人物[編集 | ソースを編集]
- カズマ・アーディガン
- 主人公。一時的に「カイト」という偽名を使用する。
- ミヒロ・アーディガン
- ブレスフィールド・アーディガン
- アカネ・アーディガン
- シホミ・アーディガン
- ホリス・ホライアン
- キャレット
- ガレント・カベリナリオ
- ユウミ・アーディガン
ザ・データベース[編集 | ソースを編集]
その他の敵勢力[編集 | ソースを編集]
登場メカ[編集 | ソースを編集]
主人公機[編集 | ソースを編集]
主人公機は固定で1種類のみ。
選択肢がない代わりに、複数回にわたるパワーアップイベントがある。
- ヴァルホーク
-
- ヴァルホーク(飛行形態)
ザ・データベース[編集 | ソースを編集]
用語[編集 | ソースを編集]
ゲーム中データ[編集 | ソースを編集]
分類 | 記事 |
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商品情報[編集 | ソースを編集]
ゲーム本体[編集 | ソースを編集]
資料リンク[編集 | ソースを編集]
- スーパーロボット大戦 W
- 公式。
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- ↑ スパロボOGネットラジオ うますぎWAVE第769回より。