ジム
ジム | |
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外国語表記 | GM[1] |
登場作品 | |
デザイン |
富野由悠季(ラブデザイン) 大河原邦男(クリンナップ) |
初登場SRW | 第3次スーパーロボット大戦 |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
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分類 | 汎用モビルスーツ |
生産形態 | 量産機 |
型式番号 | RGM-79 |
頭頂高 | 18 m |
本体重量 | 41.2 t |
全備重量 | 58.8 t |
動力 | 核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 1,250 kw |
スラスター推力 |
24,000 kg×2
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装甲材質 | チタン合金 |
開発 | 地球連邦軍 |
所属 | 地球連邦軍 |
主なパイロット | 連邦兵 |
概要
「V作戦」にて開発されたガンダムの設計をベースに、高価な機能や装備を撤廃し、生産コストを下げた量産型MS。そのため各部の仕様はガンダムを踏襲した部分が多いが、カメラ部分などはガンキャノン寄りとなっている。
短期間での大量生産を行うために徹底的なコストの低減が図られており、装甲材がルナ・チタニウム合金からチタン合金へ変更され、コアブロックシステムや大気圏突入用の装備等もオミットされている。ジェネレーターについてもガンダムの物より出力が一回りデグレートされた物が採用される事になった。その一方で、コアブロックシステムの排除等によって軽量化されており、推力重量比ではガンダムを上回っている。アイカメラ部はガンキャノンのそれと同じゴーグル型だが、内部にはガンダムと同じデュアルアイセンサーが存在しており、センサー有効半径が若干向上している。また、大幅に劣化したとはいえ、ジオン公国軍側のMSに先駆ける形でビーム兵器の標準装備に成功しており、元となったガンダム程ではないが、火力面は既にザクやドム等を上回っていたと言える。
ちなみにそのコストダウンの成果は凄まじく、ガンダムの1/20にまで抑えられ、つまりガンダム1機の生産費用で20機分作れることを意味する。単純に考えれば装甲材とジェネレーターが大きなコストダウンに貢献している模様。
作中の印象からか、殆どのゲーム作品でザクとほぼ同性能、下手をするとそれ以下の性能を持って登場するが、各設定資料集においてGMの性能については、ザク程度、もしくはドム以上ゲルググ以下、ガンダムと同程度、最終型はガンダム以上などとかなりのバラつきがある。作中での初出はジャブロー地下のハンガーで、その後も作中ではほぼ一種類しか出ていないのだが、諸般の事情から膨大なバリエーションが存在した事になっている。
これは後付け設定の弊害でもあるのだが、現在では両方の設定を擦り合わせる形で、当機を「大量生産を見込んで本来のスペックからデチューンがなされた初期生産型」、末期に生産されたジムを「設計通りのスペックで作られた後期生産型」という設定にし、矛盾を緩和している。なお、後期生産型とは『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場した「ジム・コマンド」とその派生機の事である。
名称は「ジム」もしくは「GM」と表記される。また、「Gundam type Mass-production model(ガンダムタイプ・量産モデルの意となる)」を略して「GM」であると言われているが、これはあくまでも非公式設定である。ガンプラの解説中には「Gundam Model」という記述もみられる。
劇中での様相
『機動戦士ガンダム』の劇中では大した活躍はしておらず、ジャブローでシャア専用ズゴックに貫かれたり、ソロモンでビグ・ザムのメガ粒子砲によってドロドロに溶かされるなど、ボール共々やられメカの印象が強い。とは言え、これらは敵機の強敵感の演出の都合、もしくは一般機の活躍を描写できない尺の都合による部分も大きかった。本機の真価は単独よりも集団戦によって発揮され、劇中では(止め画ながら)ボールと共に大量に迫る様子が描かれている。
劇場版ではリック・ドムをバルカンで牽制しつつビーム・サーベルで両断する、切り掛かってきたリック・ドムの攻撃を躱して、ビーム・サーベルで返り討ちにするというシーンが追加されている。逆に「機動戦士ガンダム アバンタイトル」では、拡散ビーム砲での牽制後にヒート・サーベルで両断されるという、劇場版の意趣返しのような描写が描かれた。
名前こそ途中で消滅するが、その設計思想と「RGM」という型式ナンバーは『機動戦士Vガンダム』の量産モビルスーツまで生き続けている。
登場作品と操縦者
ガンダムやザクと比べるとスパロボでの機体参戦回数はたったの2回しかない。ジムの元であり、主役機のガンダムは登場する場合、近年ではテコ入れされたり、現在の技術を盛り込んだ強化レプリカとして登場するが、流石に初期の量産型にはそういった事を仕込むのは無理があったか。
旧シリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦
- 初登場作品。本編の専用機が登場しないセイラ、リュウ、ハヤトが搭乗する機体。ゲーム序盤でも被弾が撃墜に直結する薄い装甲やHP900という脆弱さゆえに、ネモが入手出来れば直ちに乗り換えさせる事になるだろう。バーニィの持ってくるザクとは一長一短といったところだが、バーニィが加入する時期にはどちらも等しく戦力外である。廃棄時の下取り価格は何故かザクより安い。
- リメイク版では廃棄システムが撤廃されてしまったため、序盤しか使わないのにいつまでも格納庫に残り続けることになる。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A
- 名前のみ登場。リアル系主人公機の各ブロック分割システムの説明時に、アムロが分割システムがない誘爆率の高い機体の一例に挙げる。
単独作品
- スーパーロボット大戦GC(XO)
- 現状のスパロボでまともに本機が使える唯一の作品。
- 『第08MS小隊』のサンダースが初登場時に搭乗している。このジムは08小隊原作における初期型ジム(SRW未登場)の役割も兼ねた先行量産機という設定。
- ドール、ドラグーンと共に地球連邦軍の主力ロボットになるが、この2機より実戦配備時期は早く、序盤の終わり頃から多数の一般兵が搭乗してくる。
- 総合性能はザクとどっこいで、バズーカが無い分射程やバリア持ちへの対処力はそちらに劣る。しかも今作ではザクをはじめとする敵のザコ機体も捕獲して自軍で使用可能になるので味方機としては影が薄い。『第3次』とは異なり、ステータス自体は絶望的に低いわけではないのでパーツスロットの多さを活かし強化パーツを付けるなりして補強すれば前線でも戦える(幸い捕獲システムのお陰でハイブリッドアーマーやバイオセンサーを容易に調達できる)。
- 中盤以降は味方NPCの連邦兵が乗ってきてはイベントで撃墜されたり、普通に返り討ちにあったりと完全にやられ役である。
関連作品
- ヒーロー戦記 プロジェクトオリュンポス
- GM自体は未登場。アムロ用の防具として「ジムシールド」が登場するが、モビルスーツ系最弱防具でアムロとギリアムの初期装備になっている。
- バトルドッジボール 闘球大激突!、バトルドッジボールIII
- 「SDガンダムヒーローズ」の外野選手。内野としても使用可能。
- リアルロボット戦線
- 基本的には敵機。ラズロルートのみ、カイの乗機として入手できるが、性能は低い。
装備・機能
基本的にはガンダムの武装とほぼ同じ物を使用する。
武装・必殺武器
基本装備
- 60mmバルカン砲
- 頭部に2門内蔵。
- ビーム・サーベル
- 背部左側に1本マウントしている。ガンダムの物と同型。指揮官機など2本装備している機体も存在する。
- 『XO』では右側に装備、取り出す際に柄が飛び出す演出が入る。
- ビーム・スプレーガン
- 本機の主兵装。塗装用のスプレーガンに似た外見である事がその名称の由来となっている。通常の単射、面制圧用射撃、拡散射撃の3つのモードを選択できる他、連射性能も高い。この連射性能の高さを活かし、ジムが近~中距離を、ボールが遠距離を担当するという戦法・運用が行われた。
- 至近距離における攻撃力はビーム・ライフルと同等だが、集束率が低いためビームとしての形状が解け易く、射程も短い[2]。一年戦争末期のジオン軍機には耐ビームコーティングが施された装備を持つ機体も多かったため、ビーム・サーベルによる近接戦闘を余儀なくされたケースも多かったという。
- 多くの機体では右腰部に取り付け用のラッチが存在し、そこにエネルギーの再充填機能を導入した個体も存在する。
- シールド
- ガンダムと同型の装備。ルナ・チタニウム合金製で、防御力が高い。コストダウンのために表面の十字マークが簡略化されたものも存在しており、そちらはチタン合金に変更されている。
オプション装備
いずれもSRWでは未使用。
- ビーム・ライフル
- ガンダムのものと同型。生産性の問題から供給量は少ない。
- 元々はジャブロー防衛戦において、シャア専用ズゴックと対峙したジムが一瞬だけ装備していた作画ミスが初出。ガンダム用の「XBR-M79-07G」の推奨ジェネレーター出力は1380kwであり、本来ならジムのジェネレータ出力ではドライブできない。
- 100mmマシンガン
- 陸戦型ジムと同型の武装。他のOVA作品やゲームにて携行していた。
- 90mmマシンガン
- 通称「ブルパップ・マシンガン」。銃身が短めの実弾兵器。こちらも他のOVA作品やゲームにて携行していた。
- ハイパー・バズーカ
- ガンダムと同型の装備。主に要塞や敵艦への攻撃に使用された。実体弾兵器なので、出力に関係なく使用できる。右肩にマウント用のラッチを装備した機体も存在する。
- ショート・シールド
- 陸戦型ガンダムや陸戦型ジムのものと同型のシールド。主に地上に配備された機体が装備していた。
特殊能力
移動タイプ
サイズ
- M
機体BGM
- 「颯爽たるシャア」
- 『第3次』にて。
対決・名場面
- ジャブローに散る
- ジャブロー地下にて、シャア専用ズゴックにより腹に風穴を開けられる。因みにこのジム、その直前まではガンダムと同型のビームライフルを持って連射していたのに、腹を抉られるカットではスプレーガンを持っているという作画ミスがある。
- なお、「ガンダムエース」本誌や増刊号にてそのパイロットの生い立ちを描いた作品が掲載された。
- 対リック・ドム
- 劇場版3作目「めぐりあい宇宙」より。マゼランの砲台を破壊するリック・ドムをバルカンで牽制しつつすれ違いざまに両断する機体や、ビームスプレーガンを弾き飛ばされながらも、追い討ちをかけてきたリック・ドムをビームサーベルで返り討ちにする機体など、活躍シーンが追加。終始やられ役だったTV版と比べて、パイロット次第で十分に活躍できる事を証明した。
主な関連機体
ジムをベースとして様々な機体が制作されている。関連・後継・派生機体があまりにも多い為、本項目ではスパロボに出た機体のみ挙げる。
その他のジム系機体の詳細は「ジムシリーズ」を参照。
強化型・バリエーション機
関連機
- ガンダム
- 原型機。当初の予定では白兵戦用・中距離戦用・長距離支援用の3タイプを量産化する予定であったが、運用テストにおいて白兵戦用MSが突出した性能を発揮したため、開発計画は同タイプを主流としたものへ変更された。また、ガンダムのような万能性は与えられず、標準的な機体コンセプトとなっている。
- G-3ガンダム
- 小説版ではテスト用の予備機にガンダムの予備パーツとジムのパーツを付けることで造られた。
- ボール
- ジムの支援が主目的な宇宙用ポッド。同じく連邦軍のやられメカ的存在。
- 陸戦型ジム
- その名の通りジムのバリエーション機……とは厳密には異なり、ジムがガンダムを原型にしているのに対し、こちらは陸戦型ガンダムの簡易生産型にあたる機体。直系の子孫ではなく親戚といったところか。
他作品の関連機
- キングガンダムII世
- 媒体によっては彼の仮の姿として登場。
余談
- 放送当時、雑誌『冒険王』で連載されたコミカライズでは、ジャブロー基地で2コマ登場するのみ。戦闘シーンはおろか、動いているシーン自体無かった。
- イデオンとは顔や配色が似ている為、一部ファンから性能故に「ジムの神様」の異称で呼ばれることがある、があまりにふざけた形かつ高頻度で出される事も有って辟易しているファンも多い事に注意。
- 劇場版「めぐりあい宇宙」にて、実際に1フレームだけだがジムの頭部がイデオンに変わるシーンというスタッフのお遊びシーンがある。
- 『THE ORIGIN』ではデザインがよりガンダムに近づくようにアレンジされており、ホワイトベース隊にも数機配備されている。
- 小説版ではガンダムと並行して開発されていたようで[3]、サイド7を脱出した「ペガサス隊」(TV版におけるホワイトベース隊)がルナツーへ到着した時点で既に実戦配備がされていた。小説版のジムはガンダムより高性能とよく言われているが、ビームライフルが標準装備なことから攻撃力がガンダムと同程度な以外は基本性能はガンダムやガンキャノンにも劣るとされ、特に推進力ではガンダムに完全に負けている。作中ではブライトからも「ひどい出来」と評されているが、終盤にペガサス隊にジムが配備された際にはかなりの活躍を見せており、パイロット次第で多大な戦果をあげられるだけの性能は持っている。
- 何故ガンダムよりも高性能と言われるようになったのかという理由は諸説あるが、一番有力なのは、小説版G-3ガンダムがジムのパーツを用いて改修されており、そのG-3ガンダムがガンダムを上回る性能と戦果を挙げたことで、改修に使われたジムのパーツが高性能だった=ジムの方がガンダムより性能が上、というものである。
- また、ルナツーでアムロが試しにジムに搭乗した際にクロスレンジの視認性はツインカメラのガンダムよりレールカメラのジムのほうが高いことに気づき、白兵戦はジムの方が有利なことに歯噛みするシーンが存在する。
- 『魔神英雄伝ワタル』に登場する魔神・セカンドガンは「ちょっと見るとガンダムのGMみたい!!」と解説されたことがある[4]。
脚注
商品情報
ホビー
- プラモデル
- フィギュア
書籍
資料リンク
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