「レコア・ロンド」の版間の差分

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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[エゥーゴ]]の主要メンバーで、[[アーガマ]]のクルーの一員。階級は少尉。
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[[エゥーゴ]]の主要メンバーで、[[アーガマ]]のクルーの一員である女性士官。階級は少尉。
  
[[シャア・アズナブル|クワトロ・バジーナ]]大尉に協力する。まだ若いながら、[[一年戦争]]の頃より既に反ジオンゲリラとして戦いの日々に身を投じていた経験から、諜報活動に重用されていた。
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エゥーゴで新メンバーになったばかりの[[カミーユ・ビダン]]や[[ファ・ユイリィ]]の世話を焼く姉的な存在であった<ref>テレビ放送開始前に発行された雑誌等では、「カミーユにとっての[[マチルダ・アジャン|マチルダ]]的存在」と紹介されていた</ref>が、ある件を切っ掛けに彼女の精神は歪みをもたらし始めていく事になる。
  
南米の[[ジャブロー]]基地を[[偵察]]するために単身[[地球]]に降り立つ。その際、[[ティターンズ]]に捕らえられてしまうが、[[カミーユ・ビダン]]の手で救出される。しかし、劇中では明確に描かれていないが、捉えられた時に兵士から辱めを受けたらしく、この傷はレコアの男性への見方に影響を及ぼしたと思われる。なお、小説版ではクワトロの[[リック・ディアス (クワトロ専用)|リック・ディアス]]を奪おうとしたカミーユの父のフランクリンを、やむを得ず射殺した事から、この辱めを自分への戒めとして受け止めている。
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=== 人物 ===
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基本的には落ち着いた性格の持ち主で、機微に富んでおり、トラウマを抱える形で家族を失った若い兵士であるカミーユやファの精神的ケアを務めようとする等、世話焼き面も持ち合わせた包容力の持ち主だった。その一方で、[[一年戦争]]の頃より既に反ジオンゲリラとして戦いの日々に身を投じていた経験から、敵地の潜入による情報収集等といった任務に自分から積極的に投じようとする等、危険を好んでいる危うい面があり、「いつもギリギリのところにいないと生きてる気がしない」と語る部分からも、レコア自身にも自覚があった<ref>結果的に、この性質が後の「辱め」やシロッコへの寝返りに繋がる決定的な要因となっている。</ref>。また、一方では「安定」を求めて自分を女として認めて欲しいという願望もある等、非常に複雑な精神構造をしていたと言える。
  
レコアは自分を戦士としてではなく女性として受け止めてくれる男性を求めクワトロに好意を寄せるが、[[ブレックス・フォーラ]]の死によってエゥーゴの代表を務めなければならなくなった彼にはレコア個人に気を使う余裕などある筈もなく、それを理解出来なかった事で一方的な失望感を抱く。日に日に募る男性不信とともに自分を受け入れてくれる男性への希求が抑えられなかったのか、[[ジュピトリス]]潜入時の[[パプテマス・シロッコ]]との出会いが、彼女をティターンズへの裏切りという選択肢に走らせてしまう。その後、[[ヤザン・ゲーブル]]に撃墜され、ティターンズに連れ去られたのを切っ掛けにエゥーゴを離反する。
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過去の経緯から、まだ若いながらも[[クワトロ・バジーナ]]大尉には諜報活動に重用されており、彼とは懇意の関係にあった。ある件を切っ掛けに、彼に対し自分を「女」として受け止めて欲しいという希求が強くなるのだが、暗殺された[[ブレックス・フォーラ]]に代わるエゥーゴの指導者として政治と闘争に没頭しなければならなかった上に、自らの「危険」と「安定」の両方を求めている二律背反な性質は、戦場で生きてきたクワトロからしてもついていけないものがあった様で、結果的に彼だけでなくエゥーゴ全体の男性に対し、一方的とも言える失望感を抱く事になったレコアは、兼ねてより興味を抱いていた[[パプテマス・シロッコ]]の元へと走り、[[ティターンズ]]へと寝返ってしまう事になった。
  
半ば衝動的にシロッコ目当てで離反したのはいいものの、当然ティターンズからはスパイとして疑われ、[[バスク・オム]]がティターンズへの忠誠心を試すために、スペースコロニーサイド2の21バンチに毒ガスを注入し住民を虐殺する作戦を任される事になってしまう。レコアは「作戦が失敗しても指揮を執った事で忠誠心は立証される」と考え、エゥーゴのアーガマ隊が阻止してくれると甘い期待をしていたが、彼らが間に合う事が無かった為にやむなく作戦を実行し、これでもう後に引けなくなっていく。
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しかし一方で、既に引き返す事の許されない身でありながら、その後もアーガマ隊に対しては非情になり切れない態度を示すこともあったのだが、毒ガス作戦の時点で彼等からは大きな反感を買ってしまっている為、最初は自身を救いたいと思っていたカミーユからも「レコアさんは勝手だよ!」と、突き放されてしまう事になっている。
  
シロッコにより「安心」を得たレコアは、新たに[[パラス・アテネ]]を乗機として与えられ、以前よりも強力な戦士となっていく。しかし一方で、既に引き返す事の許されない身でありながら、その後もアーガマ隊に対しては非情になり切れない態度を示すこともあったのだが、毒ガス作戦の時点で彼等からは大きな反感を買ってしまっている為、最初は自身を救いたいと思っていたカミーユからも「レコアさんは勝手だよ!」と、突き放されてしまう。そして、グリプスIIをめぐる最終決戦にて、自身と同じく裏切った身でありながら、対照的に女としての幸せを得ようとしていた[[エマ・シーン]]の乗る[[ガンダムMk-II]]に対し、嫉妬心も含めた憎悪をぶつける形で猛攻を仕掛けてビームサーベルで斬り合うも、自身のパラス・アテネのがMk-IIの肩を刺し貫いたのに対し、彼女のMK-IIのはパラス・アテネのコックピットに直撃。男に対する怨嗟の念を爆発させながら、レコアは散るのだった。
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ティターンズからエゥーゴに転身した[[エマ・シーン]]とは対極的な女性として描かれており、やがて[[グリプス戦役]]の終盤にて、レコアの男達への怨嗟に満ちた怒りの矛先は、自分と違って明確な信念を持って戦い、女の幸せを掴みかけようとしていた彼女に向けられる事になった。
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=== 劇中の様相 ===
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一年戦争で両親を失ったレコアは、反ジオンのゲリラとして活動し続け、終戦後は[[地球連邦軍]]へと入隊。その後はエゥーゴへと転身して中核メンバーの一人となり、現在までに至っている。
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南米の[[ジャブロー]]基地を[[偵察]]する為に単身[[地球]]に降り立つが、その際[[ティターンズ]]に捕らえられてしまい、[[カミーユ・ビダン]]の手で救出される。しかし、劇中では明確に描かれていないが、捉えられた時に兵士から「辱め」を受けたらしく、この傷はレコアの男性への見方に影響を及ぼしたと思われる<ref>なお、小説版ではクワトロの[[リック・ディアス (クワトロ専用)|リック・ディアス]]を奪おうとしたカミーユの父のフランクリンを、やむを得ず射殺した事から、この辱めを自分への戒めとして受け止めている。</ref>。
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その後もレコアは自分から危険な任務を志願していくのだが、宇宙へ上がった後はモビルスーツのパイロットに転身している。そんな中で、自分を「戦士」としてではなく「女性」として受け止めてくれる男性を求めるようになった結果、クワトロに好意を寄せるのだが、ブレックスの死によってエゥーゴの代表を務めなければならなくなった彼にはレコア個人に気を使う余裕などある筈もなく、それを理解出来なかった事で一方的な失望感を抱く。日に日に募る男性不信とともに自分を受け入れてくれる男性への希求が抑えられなかったのか、[[ジュピトリス]]潜入時の[[パプテマス・シロッコ]]との出会いが、彼女をティターンズへの裏切りという選択肢に走らせてしまう。その後、[[ヤザン・ゲーブル]]に撃墜され、ティターンズに連れ去られたのを切っ掛けにエゥーゴを離反する。
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半ば衝動的にシロッコ目当てで離反したのはいいものの、当然ティターンズからはスパイとして疑われ、[[バスク・オム]]からティターンズへの忠誠心を試す為の任務として、[[スペースコロニー]]サイド2の21バンチに毒ガスを注入し住民を虐殺する作戦を任される事になってしまう。[[メッサーラ]]に搭乗したレコアは、「作戦が失敗しても指揮を執った事で忠誠心は立証される」と考え、エゥーゴのアーガマ隊が阻止してくれると甘い期待をしていたが、彼らが間に合う事が無かった為にやむなく作戦を実行。これでもう後に引けなくなっていく。
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シロッコにより「安心」を得たレコアは、彼が自分を利用しているだけという事実にも気付いていたのだが、むしろそれは彼女の本質とも言えた「危険を好む女」としての部分を呼び覚ますものとなり、新たに[[パラス・アテネ]]を乗機として与えられ、以前よりも強力な戦士となっていく。そして、グリプスIIをめぐる最終決戦にて、自身と同じく裏切った身でありながら、対照的に女としての幸せを得ようとしていたエマの乗る[[ガンダムMk-II]]に対し、逆恨みや嫉妬心も含めた憎悪をぶつける形で猛攻を仕掛けてビームサーベルで斬り合うも、自身のパラス・アテネのがMk-IIの肩を刺し貫いたのに対し、彼女のMK-IIのはパラス・アテネのコックピットに直撃。男に対する怨嗟の念を爆発させながらレコアは散るのだったが、その怨嗟に引き寄せられるかの様に、コックピットから出てしまったエマもまた致命傷を負う事になった。
  
 
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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:劇場版では八つ当たりするような描写は緩和され、第1作では彼がティターンズによって両親を失った際、本心を明かして涙を流すカミーユに寄り添うなどのメンタルケアを進んで行った。
 
:劇場版では八つ当たりするような描写は緩和され、第1作では彼がティターンズによって両親を失った際、本心を明かして涙を流すカミーユに寄り添うなどのメンタルケアを進んで行った。
 
;[[シャア・アズナブル|クワトロ・バジーナ]]
 
;[[シャア・アズナブル|クワトロ・バジーナ]]
:上官であり恋人関係だったが、その煮え切らない態度には苛立ちを覚えていた。彼がエゥーゴの指導者となってからは距離だが離れていく一方となり、最終的に離反するに至った。
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:上官であり恋人関係だったが、その煮え切らない態度には苛立ちを覚えていた。彼がエゥーゴの指導者となり、多忙になってからは距離が離れていく一方となり、最終的に離反するに至っている。
:レコアはクワトロを必要としている一方で、クワトロはレコアを必要としておらず(どころか、「いつも独り」とすら嘯く)、それが破局の決定的な原因となっている。
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:レコアはクワトロを必要としていたが、クワトロはレコアの危険を好む何処か危うい性質についていけなかった部分があったようで、それが破局の決定的な原因となっている。「私はいつも独りの男だった」という台詞からも、クワトロにとってレコアはララァの様に心の孤独を癒してくれる存在にはならなかった事が伺える。ただ、彼女が消息不明になった後、サボテンについた花を見て涙を流していた点からも、決して不要とまでは見ていなかったとも言える。
 
;[[ファ・ユイリィ]]
 
;[[ファ・ユイリィ]]
 
:彼女がMSパイロットとなってからは、[[メタス]]を取り合うようになる後輩。エゥーゴのメンバーの中では、唯一レコアの心情を理解してくれていた節があった。ただ、後述の生々しい愚痴に関してはさすがに引かれてしまっている。
 
:彼女がMSパイロットとなってからは、[[メタス]]を取り合うようになる後輩。エゥーゴのメンバーの中では、唯一レコアの心情を理解してくれていた節があった。ただ、後述の生々しい愚痴に関してはさすがに引かれてしまっている。

2020年9月22日 (火) 03:32時点における版

レコア・ロンド
外国語表記 Reccoa Londe
登場作品

ガンダムシリーズ

声優 勝生真沙子
デザイン 安彦良和
初登場SRW 第2次スーパーロボット大戦
SRWでの分類 パイロット
テンプレートを表示
プロフィール
種族 地球人
性別
生年月日 宇宙世紀0064年
年齢 23歳
没年月日 宇宙世紀0088年2月22日
出身
所属 エゥーゴティターンズ
軍階級 少尉
テンプレートを表示

レコア・ロンドは『機動戦士Ζガンダム』の登場人物。

概要

エゥーゴの主要メンバーで、アーガマのクルーの一員である女性士官。階級は少尉。

エゥーゴで新メンバーになったばかりのカミーユ・ビダンファ・ユイリィの世話を焼く姉的な存在であった[1]が、ある件を切っ掛けに彼女の精神は歪みをもたらし始めていく事になる。

人物 

基本的には落ち着いた性格の持ち主で、機微に富んでおり、トラウマを抱える形で家族を失った若い兵士であるカミーユやファの精神的ケアを務めようとする等、世話焼き面も持ち合わせた包容力の持ち主だった。その一方で、一年戦争の頃より既に反ジオンゲリラとして戦いの日々に身を投じていた経験から、敵地の潜入による情報収集等といった任務に自分から積極的に投じようとする等、危険を好んでいる危うい面があり、「いつもギリギリのところにいないと生きてる気がしない」と語る部分からも、レコア自身にも自覚があった[2]。また、一方では「安定」を求めて自分を女として認めて欲しいという願望もある等、非常に複雑な精神構造をしていたと言える。

過去の経緯から、まだ若いながらもクワトロ・バジーナ大尉には諜報活動に重用されており、彼とは懇意の関係にあった。ある件を切っ掛けに、彼に対し自分を「女」として受け止めて欲しいという希求が強くなるのだが、暗殺されたブレックス・フォーラに代わるエゥーゴの指導者として政治と闘争に没頭しなければならなかった上に、自らの「危険」と「安定」の両方を求めている二律背反な性質は、戦場で生きてきたクワトロからしてもついていけないものがあった様で、結果的に彼だけでなくエゥーゴ全体の男性に対し、一方的とも言える失望感を抱く事になったレコアは、兼ねてより興味を抱いていたパプテマス・シロッコの元へと走り、ティターンズへと寝返ってしまう事になった。

しかし一方で、既に引き返す事の許されない身でありながら、その後もアーガマ隊に対しては非情になり切れない態度を示すこともあったのだが、毒ガス作戦の時点で彼等からは大きな反感を買ってしまっている為、最初は自身を救いたいと思っていたカミーユからも「レコアさんは勝手だよ!」と、突き放されてしまう事になっている。

ティターンズからエゥーゴに転身したエマ・シーンとは対極的な女性として描かれており、やがてグリプス戦役の終盤にて、レコアの男達への怨嗟に満ちた怒りの矛先は、自分と違って明確な信念を持って戦い、女の幸せを掴みかけようとしていた彼女に向けられる事になった。

劇中の様相 

一年戦争で両親を失ったレコアは、反ジオンのゲリラとして活動し続け、終戦後は地球連邦軍へと入隊。その後はエゥーゴへと転身して中核メンバーの一人となり、現在までに至っている。

南米のジャブロー基地を偵察する為に単身地球に降り立つが、その際ティターンズに捕らえられてしまい、カミーユ・ビダンの手で救出される。しかし、劇中では明確に描かれていないが、捉えられた時に兵士から「辱め」を受けたらしく、この傷はレコアの男性への見方に影響を及ぼしたと思われる[3]

その後もレコアは自分から危険な任務を志願していくのだが、宇宙へ上がった後はモビルスーツのパイロットに転身している。そんな中で、自分を「戦士」としてではなく「女性」として受け止めてくれる男性を求めるようになった結果、クワトロに好意を寄せるのだが、ブレックスの死によってエゥーゴの代表を務めなければならなくなった彼にはレコア個人に気を使う余裕などある筈もなく、それを理解出来なかった事で一方的な失望感を抱く。日に日に募る男性不信とともに自分を受け入れてくれる男性への希求が抑えられなかったのか、ジュピトリス潜入時のパプテマス・シロッコとの出会いが、彼女をティターンズへの裏切りという選択肢に走らせてしまう。その後、ヤザン・ゲーブルに撃墜され、ティターンズに連れ去られたのを切っ掛けにエゥーゴを離反する。

半ば衝動的にシロッコ目当てで離反したのはいいものの、当然ティターンズからはスパイとして疑われ、バスク・オムからティターンズへの忠誠心を試す為の任務として、スペースコロニーサイド2の21バンチに毒ガスを注入し住民を虐殺する作戦を任される事になってしまう。メッサーラに搭乗したレコアは、「作戦が失敗しても指揮を執った事で忠誠心は立証される」と考え、エゥーゴのアーガマ隊が阻止してくれると甘い期待をしていたが、彼らが間に合う事が無かった為にやむなく作戦を実行。これでもう後に引けなくなっていく。

シロッコにより「安心」を得たレコアは、彼が自分を利用しているだけという事実にも気付いていたのだが、むしろそれは彼女の本質とも言えた「危険を好む女」としての部分を呼び覚ますものとなり、新たにパラス・アテネを乗機として与えられ、以前よりも強力な戦士となっていく。そして、グリプスIIをめぐる最終決戦にて、自身と同じく裏切った身でありながら、対照的に女としての幸せを得ようとしていたエマの乗るガンダムMk-IIに対し、逆恨みや嫉妬心も含めた憎悪をぶつける形で猛攻を仕掛けてビームサーベルで斬り合うも、自身のパラス・アテネのがMk-IIの肩を刺し貫いたのに対し、彼女のMK-IIのはパラス・アテネのコックピットに直撃。男に対する怨嗟の念を爆発させながらレコアは散るのだったが、その怨嗟に引き寄せられるかの様に、コックピットから出てしまったエマもまた致命傷を負う事になった。

登場作品と役柄

登場した場合は総じて離反が確定済みなので、復帰フラグが存在するか強制出撃などの例外を除けば、彼女の離反を知っているプレイヤーが積極的に使おうとする事は無いと思われる。

旧シリーズ

第2次スーパーロボット大戦
DC所属。シロッコやサラと共に登場。
第2次スーパーロボット大戦G
第3次との統合性を持たせるためか、未登場。没データには存在している。
第3次スーパーロボット大戦
『第2次』でシロッコ配下だったことは無かったことにされ、連邦軍所属として改めて登場。進行ルートによってはシロッコに惹かれ強制出撃で戦いを挑み撃墜され、原作どおりに離反する。最後の戦いでエマ・シーンで撃墜すると死亡会話が発生する。前述のとおり、本作では最後まで仲間に残る場合もあり。必中熱血幸運の三つを揃える数少ないパイロットで、最後まで仲間にいるならばMAP兵器要員として活用できる。
第4次スーパーロボット大戦S
『第3次』で敵となり死んだルートが正史となっており、カツとサラの会話で名前のみ出てくる。
スーパーロボット大戦コンプリートボックス
音声を初収録。『第2次』と『第3次』の矛盾はそのまま残されている。

αシリーズ

スーパーロボット大戦αDC
能力的にはアポリー、ロベルトと同程度。レア精神隠れ身を覚えるのが特徴か。初めは仲間にいるが、本作では必ず離反するので、一切育てないという人も多いだろう。デフォルトユニットはメタスでバイストン・ウェルルートでは一時的にコアブースターに乗り替えその後はGディフェンサーに落ち着く。とある選択肢で主人公がシャピロの命令を断った場合、シャピロの密談を主人公に代わり聞くことになる(離反の遠因になったともとれるイベントである)。敵対後はパラス・アテネに搭乗。何故かエンジェル・ハイロゥでの戦闘を最後に登場しなくなり(死亡した?)パラス・アテネをサラに取られてしまう。

Zシリーズ

スーパーロボット大戦Z
最初は仲間にいるが、途中で離反する。その後、ルートとフラグ次第ではサラを伴って投降し、再びZEUTHに参加する。音声は新規収録されている。主に応援で自軍のレベルアップに貢献するが、それ以外は小隊長としても小隊員としてもいまひとつ。復帰の際には自軍メンバーからは裏切りについて言及され、激しく非難の言葉を浴びせられる事になる。勿論、レコアが自分の意思でZEUTHの敵となって立ちはだかったのは事実である為非難されてしまうのは仕方ないのだが、同じく一度ZEUTHを裏切ったミヅキシリウスは一切のお咎めもなくZEUTHへの復帰を認められた事と比較すると、レコアの扱いは相当不憫に思える。セツコルートではセツコとの交流が何度か描かれるなど、離脱前のシナリオの扱いは決して悪くはない。

パイロットステータス

精神コマンド

第3次
ド根性気合熱血必中幸運ひらめき
第3次(PS版)
気合ド根性熱血必中努力ひらめき
α
偵察気合ひらめき隠れ身覚醒
Z
偵察鉄壁直感応援気合

特殊技能(特殊スキル)

第3次(PS版)α
シールド防御L4切り払いL4
Z
ブロッキング闘争心援護攻撃L4

隊長効果

Z
敵対時に能力が強化されるが、自軍に再加入した場合は以前の状態に逆行する。
味方時
クリティカル率+10%
敵対時
クリティカル率+20%

パイロットBGM

「モビルスーツ戦~敵機襲来~」
PS版『第3次』で採用。

人間関係

家族

レコアの両親(SRW未登場)
原作未登場なので顔や素性は分からないが、レコアの話によればに住んでいた時に一年戦争が勃発。被曝して2人とは離れ離れになってしまい、現在でも行方不明のままで生死さえわかっていない様子。
漫画『機動戦士ΖガンダムDefine』では、明確に「一年戦争で死んだ」と語っている。

エゥーゴ

カミーユ・ビダン
彼がエゥーゴに入った頃は、クワトロやエマにはカミーユに優しくする余裕がなかったこともあり、彼の面倒を良く見ていた。しかし、ジャブローの一件があってからは彼を一人の男性として意識するようになり、辛く当たり出す。それでも、離反したばかりの時には身を挺して説得された事もあったのだが、毒ガス作戦の実行後は、中途半端にアーガマ隊を気にかける態度に対し、「レコアさんは勝手だよ!」と突き放されてしまう事に。
劇場版では八つ当たりするような描写は緩和され、第1作では彼がティターンズによって両親を失った際、本心を明かして涙を流すカミーユに寄り添うなどのメンタルケアを進んで行った。
クワトロ・バジーナ
上官であり恋人関係だったが、その煮え切らない態度には苛立ちを覚えていた。彼がエゥーゴの指導者となり、多忙になってからは距離が離れていく一方となり、最終的に離反するに至っている。
レコアはクワトロを必要としていたが、クワトロはレコアの危険を好む何処か危うい性質についていけなかった部分があったようで、それが破局の決定的な原因となっている。「私はいつも独りの男だった」という台詞からも、クワトロにとってレコアはララァの様に心の孤独を癒してくれる存在にはならなかった事が伺える。ただ、彼女が消息不明になった後、サボテンについた花を見て涙を流していた点からも、決して不要とまでは見ていなかったとも言える。
ファ・ユイリィ
彼女がMSパイロットとなってからは、メタスを取り合うようになる後輩。エゥーゴのメンバーの中では、唯一レコアの心情を理解してくれていた節があった。ただ、後述の生々しい愚痴に関してはさすがに引かれてしまっている。
エマ・シーン
互いに軍を裏切った者同士で、対比されるべきといった存在。似たような境遇でありながらエゥーゴで明確な居場所を確保していた彼女に対し、内心では激しい嫉妬心を抱いていたようで、彼女との最後の戦いの際に、死ぬ間際までその情念を剥き出しにしていた。尚、レコアはエマに対し自身の心境を理解して欲しいと言わんばかりの様子であったが、明確な信念を持って戦い続けようとする彼女には、ただの身勝手な女にしか映らなかった模様。
ヘンケン・ベッケナー
上官。中盤では、ラーディッシュの艦長の仕事で忙殺される彼から想い人であるエマへのプレゼントを託され、彼女に渡してくれるよう頼まれる事に。
ブレックス・フォーラ
上官。彼が暗殺され、後継者となったクワトロが今まで以上に多忙となった事から、彼の死がエゥーゴ離反の遠因の一つとなった。

ティターンズ

ヤザン・ゲーブル
レコアのメタスを撃墜し、連れ帰った。
バスク・オム
忠誠心を試すためにレコアに虐殺を強要する。TV版48話において、パラス・アテネに乗って彼の指揮するドゴス・ギアのブリッジを撃ち抜いて殺害する。
パプテマス・シロッコ
ジュピトリス潜入時に出会い、惹かれる。しかし、その後のシロッコからの扱いはぞんざいであった感は否めず、ティターンズへの忠誠心証明の為に毒ガス作戦を強要された際も、止めてもらえなかった。その為か、エマとの決戦時には、シロッコに対しても不信感を募らせていた様子を見せている。
劇場版では、ティターンズに寝返った後も自身が言いように利用されている事実を明確に理解していたが、それでも後には引けなかった為、最後まで従い続ける事になった。
サラ・ザビアロフ
ティターンズに寝返ってからは彼女と同僚の間柄になるも、対抗心や敵対心を常に向けられている。シロッコがハマーンと対峙してその緊張状態を理解出来なかった際も、半ば嫌味に近い言葉を言われる事もあったが、自分の立場を自覚していた為か、大人気無く反論する事は無かった。しかし、死後に魂となってからは、同じく魂の状態となって尚もシロッコに縋り付こうとする彼女の意思を一喝して跳ね除けている。
Zでは色々と彼女を気遣う場面もある。

地球連邦軍

フランクリン・ビダン(SRW未登場)
カミーユの父親。TV版本編ではこれといった絡みはないが、小説版ではクワトロのリック・ディアスを彼が盗もうとしたので射殺した。

その他

アムロ・レイ
原作で会う場面は無いが、SRWで上官。
αではジュピトリアンに身を投じ、敵として対峙した際に戦闘前会話がある。彼のエースパイロットとして技量は認めてはいたが、自分の真意を察してはくれなかったため、「シャアと同じ自分を中心にしてしか世界が見られない身勝手な男」と彼を糾弾する。
セイラ・マス
原作では絡みはないが、漫画『機動戦士ΖガンダムDefine』では、アムロを自軍の戦力に引き入れるために彼の所在を知っているセイラを探していた。
カイ・シデン
ジャブロー潜入時に出会うが、共に捕まってしまう。

他作品との人間関係

シン・アスカ
Zでは彼とカミーユの事を「仲良くなれそう」と期待し、色々と気遣っていた。サンドマン杯でも共闘。
アヤ・コバヤシ
αでは彼女に共感する場面も。
セツコ・オハラ
エマと共に彼女に対するよき先輩として接する。後にレコアがティターンズに寝返った際は、彼女も驚きを隠せなかった。

名台詞

TV版

「はい、ブレックス准将」
カミーユ「敵ですか?」
「そうね、現在この空域で展開しているのは私たちだけだから、他はすべて敵と見なしていいわね」
3話で初登場した際の最初の台詞。クワトロたちが付いてきたカミーユと共にアーガマに帰還した際の最初の台詞。
序盤はカミーユの世話係というイメージが強かったが、物語が進むに連れて腕の立つ兵士であることが判明していく。
「戦争が終わって、そのまま連邦軍に入ったけど、何かが違っていたのよ。そして気が付いてみたら、エゥーゴに入っていた…」
「思想とか信念とかじゃないのよ。自分がギリギリのところにいないと、生きている気がしない。そんな性格になってしまっていたのね。いい男がいなかったせいもあるかな」
ファ「男…ですか?」
「そう、男よ。この世界には、昔から男と女の二つのセックスしかないわ。だとしたら、それには何か意味があるわけでしょ?」
ファ「そ、そうですね。それはそうです…」
「ファは、あたしみたいな女になってはダメよ」
ファ「はい。よ、よくわからないけど…」
「今にわかるわ」
34話で病室から抜け出した後、手伝ってくれたファに栽培しているサボテンを見ながら自分の過去と思想を語ったシーン。
ファも17歳ではあるがまだ子供である。そんな彼女に生々しい男女の関係について愚痴のようにぶちまけてしまう。
相談にのるつもりで来たファもさすがに引いてしまい、逃げるように部屋から出て行ってしまう。
「誰の帰りも待っていない部屋だわ、ここは…」
上のやりとりでファが去った後にポツリと一人で呟いた台詞。
ゲリラ兵士として過ごした青春時代、ジャブローで受けた辱しめ、自分が求めて止まないものを思想の違いから躱し続けるエマへの嫉妬、想いを寄せていたクワトロへの失望、そんな矢先に潜入したジュピトリスでのシロッコとの出会いなど様々な事が重なり、もはやエゥーゴに自分の居場所を見出せなくなっていた。彼女の心は既に決まっていたのだろう。
αでは、勝生氏のDVEが収録されている。
「大尉、あなたはいつもそうして……いつも自分だけ高いところに居ようとする!」
41話で再会したクワトロに対して。似たようなセリフを後にアムロも口にしていることを考慮すれば、やはりその通りなのだろう。
「世界が自分を中心にして動くと思うな、シャア!!」
上記の台詞の後、クワトロから「それが理由か、レコア少尉。ならば、せめて私の手でその業を払わせてもらう!」という彼の「お前の事など、とっくの昔に吹っ切れたわ」と言わんばかりの高慢な言葉に、女としてのプライドを踏み躙られ遂にレコアの怒りが頂点に達した台詞。この後、今まで鬱憤を晴らすかの如く暴れ回る。もはや、レコアとエゥーゴと間にあった亀裂が修復不可能になった瞬間だった。
αでは、勝生氏のDVEで収録されている。
「どうしたというの?ジ・Oもキュベレイも動かない。」
サラ「感じないの?パプティマス様は、私達の届かないところで戦っているわ。今のうちにハマーンを、キュベレイを叩くのよ。」
46話にて。お互い殺意のようなプレッシャーを飛ばしあいニュータイプ同士の共鳴で牽制しあうシロッコとハマーンをその場にいる1人だけ理解できない。こういった一人だけ取り残されてしまっている姿からも、結局シロッコの元にもレコアの居場所は無かった事が推察できる。
「わたしは……あなたに賭けたのです」
最終決戦時、レコアとシロッコの会話の中で。まるで自分を説得するかのような言葉は、シロッコも所詮は自分を利用しているだけではないかというかすかな疑念が生まれていたことの表れなのだろうか?
「エマ中尉、わかってよ……男たちは戦いばかりで、女を道具に使うことしか思いつかない。もしくは女を辱めることしか知らないのよ!!」
エマのガンダムMk-IIと刺し違えた後の最期の台詞。自分がかつての仲間を裏切った理由を理解してくれと言わんばかりであるが、そのために毒ガス作戦にまで手を染めておいて「わかってよ」とは、自分に甘い態度であろう。
なお、ここで言う男たちとは、自分に素っ気なかったクワトロだけではなく、エゥーゴの男性全員を指す。
(サラ!お退き!!)
最終話にて。肉体を失い霊体となった状態でシロッコのジ・Oと対峙するカミーユのΖガンダムに力を貸すべく、戦場で散っていった女性たちと共に現れるが、死んでもなおシロッコを庇い立てするサラを一喝した台詞。生きていた頃は、彼女にジェラシーをぶつけられても一歩引いて相手を立てる大人の対応をしていたが、死んで様々な柵から解き放たれたのか子供の彼女を正しく導くべく大人としての役割を果たした。

劇場版

「サングラスは外してくれなかった…」
百式のメガバズーカランチャーの電源用にクワトロへメタスを貸し出す時、見返りにキスを求めて。このことで早い段階でシャアを見限り、確執はない。
「今は私の男になってくれているけど…権力を手に入れたら、女なんていらなくなる男なんだよな、あの白い顔は」
TV版と比較して明確に自分がシロッコに利用されているという自覚があるようで、陰口まで叩いている。

スパロボシリーズの名台詞 

「何故?…やはり、あなたも自分を中心にしてしか世界が見られない身勝手な男だったのですね」
「ジュピトリアンやザビ家よりも私は男達のエゴが許せなかった…。アムロ大尉、あなたもその一人よ!」
α』の第54話「女たちの戦場」より。一見すると、アムロに対する一方的な言い掛かりに聞こえなくも無いが、クワトロにシャアとして立つ事を要求していながら自分は一介のパイロットのままでい続けようとする点を見ると、ある意味アムロを「身勝手な男」と言うのは的外れではないのかもしれない。

搭乗機体

メタス
エゥーゴにいた際のメイン搭乗機。
メッサーラ
シロッコ側に転じた際の搭乗機。
パラス・アテネ
最後の搭乗機。
Ζガンダム
TV版の24話で、フォン・ブラウンに潜入したカミーユに届けるために、一時的に搭乗。
ゲルググ
TV版の28話でジュピトリスに潜入した際に搭乗。
グワジン級の残骸の中から回収された機体をネモのパーツを使ってレストアしたもの。
38話ではメガバズーカランチャーのエネルギータンクとして使用されたが、
劇場版では本機を回収するエピソードがカットされたため、メタスに置き換えられている。

SRWでの搭乗機体

ゲルググM
第3次』で搭乗。上記のゲルググが本機に近いカラーリングをしていたこと、あるいはネモのパーツを流用したために通常のゲルググよりも高性能になっていたこと、のうちいずれか(もしくは両方)の理由からの代役と思われる。

余談

  • 小説版では途中で軍を辞め、裏切る事もない。また、本作の監督である富野由悠季氏は「本作の中では、一番まともなキャラ」と評している。
  • 漫画『機動戦士ΖガンダムDefine』では、映像媒体では放送コードに引っかかって描かれなかったクワトロとの関係が明確な形で描写されており、彼と肉体関係を持っている様子が描かれている。なお、ジャブローで辱めを受けた様子はないが、救出後に自身の行動に思い悩み始めたクワトロからそっけなく扱われた事で溝が出来始めている。
  • 近藤和久氏の描く漫画版においてもジャブローで辱めを受けた様子はなく、こちらではクワトロに好意を寄せている描写すらないが最終的にはティターンズに捕獲された際にシロッコに口説き落とされる(この際、目からハイライトが消えており、洗脳されたように見えなくもない)形でエゥーゴを裏切る。

資料リンク

  1. テレビ放送開始前に発行された雑誌等では、「カミーユにとってのマチルダ的存在」と紹介されていた
  2. 結果的に、この性質が後の「辱め」やシロッコへの寝返りに繋がる決定的な要因となっている。
  3. なお、小説版ではクワトロのリック・ディアスを奪おうとしたカミーユの父のフランクリンを、やむを得ず射殺した事から、この辱めを自分への戒めとして受け止めている。