ケンプファー

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ケンプファー
登場作品

ガンダムシリーズ

デザイン 出渕裕
初登場SRW 第3次スーパーロボット大戦
SRWでの分類 機体
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スペック
分類 強襲用モビルスーツ
生産形態 試作機
型式番号 MS-18E
頭頂高 17.7 m
本体重量 43.5 t
全備重量 78.5 t
動力 熱核融合炉
ジェネレーター出力 1,550 kw
スラスター推力

28,500 kg×2(背部)
27,000 kg×2(後腰部)
12,000 kg×4(脚部)

総推力
159,000 kg
アポジモーター 16
装甲材質 チタン合金セラミック複合材
センサー有効半径 6100 m
開発 ジオニック社
所属 ジオン公国軍
パイロット ミハイル・カミンスキー
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ケンプファーは『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の登場メカ

概要

ジオニック社が開発したジオン公国軍の強襲用モビルスーツ。その名はドイツ語で「闘士」を意味する。

強襲用として機動性や運動性を徹底的に追求した機体であり、全身に装備された大推力スラスターやアポジモーターにより前傾姿勢での高速滑走が可能。単機での強襲ポイント制圧を実現するため全身に大量の武器をマウントでき、火力も非常に高い。それらの武器はジェネレーターの消費を避けるため殆どが実弾兵器であり、弾を撃ち尽くした後はジョイントパーツごと廃棄する事でデッドウェイトにならないようになっている。

大推力のスラスターや、それによる前傾姿勢での高速滑走のため、装甲は上半身の上面を中心に配置されている。一方でそれ以外は軽量化のために極力薄く設計されており、防御力は高いとは言えない。

また特殊部隊での運用を想定している為、機体の分解・組立が容易な構造となっている。劇中ではサイクロプス隊が民間物資に偽装した本機のパーツをサイド6リボー・コロニー内部に持ち込み、現地で組み立てて完成させるまでの経緯が細かく描写されており、『0080』のテーマの1つである「中立地帯での局地戦」を垣間見る事ができる。

ジオンが最後に開発した機体と設定されているが、同じ設定のジオングとは別系統で開発されているので設定の矛盾というわけではない。

劇中での様相

サイクロプス隊のミハイル・カミンスキーが搭乗し、グレイファントムに所属するスカーレット隊のモビルスーツを単機で全滅させている

その後、クリスチーナ・マッケンジーNT-1アレックスと交戦しチェーンマインを用いて攻撃を加えるが、爆発を受けてもチョバムアーマーが破壊されただけでアレックスは無傷であった。やむなくビームサーベルで接近戦を挑むが、アレックスの90mmガトリングガンの掃射をまともに受け、蜂の巣にされ撃破された。

登場作品と操縦者

旧シリーズ

第3次スーパーロボット大戦
初登場作品。DCの戦力として登場。ガルマ・ザビランバ・ラル黒い三連星といった一年戦争エースパイロットがよく乗ってくる。
序盤で敵として出現した際は高めの耐久力や命中補正が高いショットガンが厄介。しかし最大射程が3しかないので、射程外から攻撃しやすくわりと戦いやすい。
中盤味方ユニットとして入手できる。最大射程3がネックだが入手時点では耐久力等がそこそこあり、ショットガンの命中補正が非常に高く、低レベルパイロットのレベル上げに本当にお世話になる。PS版でもショットガンの高命中はそのままだが火力は低下し、育成用MSとしての出番はメタスに取られてしまった。
第4次スーパーロボット大戦S
DCやノイエDCティターンズの戦力として登場。チェーンマインの少し威力が高めで厄介。主に一般兵用として運用される他、ランバ・ラルグフの代わりに乗ってくる。ラル機は序盤にしては改造段階が高く、リアル系ユニットでは苦戦する。
「主人公に恋人がいる」という選択をした場合に行ける「スタンピード」のマップで、一定ターン時に味方NPCライラジェリドヤザンの3人が生存していると、ドラゴノザウルス対策としてジェリドとヤザンが「水中に強いMSを持ってこい、ケンプファーあたりの」というライラの指示に従って撤退し、数ターン後に指示通り本機(海適応C)に乗り換えてくる。
本作ではズゴックカプール等の水中用MSがリストラされているので、海Aの実弾系武装が豊富な本機をと開発スタッフは考えたのだろうが、機体適応Cではバイアランのビームサーベルの方がよほどマシである。放っておくと案の定ザブザブ海の中に入っていき、マリンヴォルテックスであっという間に海の藻屑と化す。
なお、カラオケモードでは「バーニング・ラブ」の曲内でランドクーガーと戦っているが、ここでもケンプファーの背景は何故か水中である。
スーパーロボット大戦F
DCの戦力として登場。今回は残念ながら著名なパイロットは乗らない。バズーカの射程が標準的なビームライフルの射程5より1長い。
スーパーロボット大戦F完結編
DCやティターンズの戦力として登場。『F完結編』になって機体性能が上がったが、武器性能は『F』の時と変わってないので戦いやすい。

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
序盤から登場。序盤はシュタイナー・ハーディも乗る。終盤はデラーズ・フリートが愛用。この頃になると改造がかなり施されている為なかなか手ごわい。
スーパーロボット大戦α for Dreamcast
敵ユニットにしてはかなり細かく性能が見直されている。射程の長いチェーンマインが恐ろしい。

COMPACTシリーズ

スーパーロボット大戦COMPACT2 第1部:地上激動篇
条件次第で入手可能。チェーンマインの一撃が重く、装甲フル改造のマジンガーZすら2000強のダメージを喰らうので、敵で出てきた場合は要注意。射程1-4のP兵器であるショットガンをはじめとしてその他の武装も多彩。バーナード・ワイズマンを乗せるとちょうどいい。
スーパーロボット大戦COMPACT2 第3部:銀河決戦篇
第1部からの引継ぎで手に入る。離脱することなくずっといるのだが、デフォルトパイロットがいないので存在を忘れられがち。
スーパーロボット大戦IMPACT
条件次第で入手出来る。シローが自軍にいる状態で1-3「僕は僕、君はミレーヌ」を最初に選ばずにクリアすればOK。しかし、同シーンは他の隠しユニットやルート分岐と密接に関わってくるので厄介。特に雪山イベント(ノリス試作2号機に関わる)を起こすとシローが離脱するのが曲者。
他の一年戦争の機体と同様、改造段階による逆転現象の恩恵が大きく、武器のフル改造時の攻撃力はMSの中でもトップクラス。更にV-UP(W)を4つ取り付け、ノリスのをかけたチェーンマインは弾数1ながら合体攻撃すら霞む威力となる…が、ノリスとの両立を目指した場合、本作最強のMSの一角は確実に入手不可になるのが難点。あちらとは違い入手に熟練度が関わらないので、高熟練度を維持するプレイスタイルならこちらを選ぶべきか。宇宙Bのため本格運用にはフル改造ボーナスが必須なのが惜しまれる所。ちなみにこの機体を入手しないとキキ・ロジータが図鑑に登録されない。
敵としては地上編序盤から中盤にかけて登場。やはりチェーンマインが強力だが対空戦には使えず、ジャイアント・バズも近距離が死角のため空から接近戦を挑めば被害を抑えられる。

単独作品

スーパーロボット大戦GCXO
バーニィ以外のサイクロプス隊全員がこれに乗ってくる。なぜかチェーンマインが無い。一般兵が搭乗しているものは捕獲して自軍で運用することも可能。武器が実弾系ばかりなのでヘビーメタルなどのビームコート持ちとは相性が良いが、やや火力不足な感が否めないため、十分な武器の改造が必要となる。今回も宇宙Bだがスラスターモジュールで適応改善は容易。
スーパーロボット大戦Operation Extend
サイクロプス隊の乗機として登場。主にミハイル・カミンスキーアンディ・ストロースが搭乗している。ショットガンが突破攻撃になった。チェーンマインは今回も省略。グレンラガンと戦闘させると特殊なセリフが発生する。

装備・機能

武装・必殺武器

武装

60mmバルカン砲
頭部に2門内蔵された近接防御火器。強襲用という本機の特性上、唯一の内蔵武器である。
ビームサーベル
両大腿部に1本ずつ装着されている。本機のビーム兵器と格闘兵装はこれだけ。
ショットガン
本機専用の射撃兵装で、本機のメインウェポン。197mm口径で正式名称・型式番号は「ZUX-197 ヤクトゲヴェール」。
信頼性重視のポンプアクションと利便性重視の電動機構による自動装填の2種類の装填システムを持つ。後部のストックは取り外すことができる。腰背部にマウントする事が可能。
OE』では突破攻撃になっており、劇中で見せたうつ伏せになりながらのホバー移動を再現している。
ジャイアント・バズ
背部のラッチに左右合わせて2基装備されたバズーカ砲。リック・ドムIIの物と同型で、外部兵装の中では最も重い。
シュツルム・ファウスト
両脛部に1発ずつ装備された、対MS用のロケットランチャー。命中精度は低いが無反動で撃てて、かつ広範囲に爆風を起こす武装。MSでも直撃すれば、一撃で撃墜可能。
旧シリーズ』では「パンツァーファウスト」名義で実装。

オプション装備

チェーンマイン
13基の吸着型機雷を鎖状に連結したもので、敵MSや敵艦艇に絡み付かせて爆発させ、装甲を破壊する。他の武装とは違い本体に装備する事はできず、作中では事前にトレーラーの内部に仕込んでいた。
原作でも印象に残り、他作品にも類を見ないケンプファーを代表する独特の武装だが、それだけにSRWでは戦闘演出に苦慮していることが伺える。敵機に巻き付けて爆破する原作の使用法が再現されたことはなく、旧シリーズでは鞭のエフェクト(ラインX1のムチやズーのしっぽと同じ)が命中すると連続で爆発する演出、『α』と『IMPACT』では敵機に肉迫し、突き出すように繰り出して爆発させる演出となっている。
一年戦争が舞台の『GCXO)』や『OE』では本体に装備できない為か省かれている。どの作品でも1発限り。
ヒートホーク
トレーラーに格納して隠されていた兵装。ビームサーベルが使用できない場合の予備と思われる。作中ではケンプファーは使用しなかったが、後にバーニィが回収し使用した。
ハンドグレネード
トレーラーに格納して隠されていた兵装。こちらもヒートホーク同様、バーニィが回収しトラップに使用した。

上記には統合整備計画に準拠した装備が多く、ザク改リック・ドムIIゲルググMなど系列機の多くが使用実績のあるMMP-80 90mmマシンガン等も使用可能と推測される。

特殊能力

剣装備
切り払いを発動。

移動タイプ

作品によっては陸適応が高い反面、宇宙適応が低く設定されていることもある。『第4次』では何故かティターンズの面々に水中向け機体扱いされていた。

サイズ

M

機体BGM

「颯爽たるシャア」
第3次』、『第4次』にて。後者はNPCのジェリド、ヤザン機が攻撃する際に流れる。

対決・名場面

対スカーレット隊戦
第4話より。サイド6リボー・コロニー内で本機が強襲する形で戦闘。ジムスナイパーII等、最低7機(通常カラーのジムスナイパーII2機、量産型ガンキャノン2機、黄色のジムスナイパーIIorジムコマンド3機)と交戦しているが、単機にて全ての敵機をわずかな時間で撃破している
ケンプファーの高性能さおよびパイロットであるミーシャの優れた技量が目立つシーンである[1]
NT-1アレックス
スカーレット隊を撃破する過程で弾薬を消耗しており、トレーラーのコンテナ内に隠したチェーンマインを取り出してアレックスに攻撃するが、爆発が生憎チョバムアーマーに阻まれてしまいアレックス本体は無事であった。
ビームサーベルに持ち替えて再び攻撃を仕掛けようとするも、程無くアレックスの90mmガトリングガンで機体を(コックピット内部も含めて)蜂の巣にされてしまい、ミーシャは戦死した。

関連機体

以下の機体は「統合整備計画」に則って開発。本機を含めてコクピットブロックは全て共通規格であり武装も共有する。

プロトタイプ・ケンプファー(SRW未登場)
「1/144 ケンプファー」の組立説明書に掲載された試作機。

玩具作品での関連機

ケンプファーアメイジング
PPSEワークスチームが本機をベースに改造したガンプラ。

余談

  • 『0080』に登場するモビルスーツ類のデザインは基本的に『機動戦士ガンダム』のものを出渕氏の手によりリファインしたものだが、ケンプファーだけは完全な新規機体である。
  • 出渕氏は大のドイツ軍フリークであり、『0080』はメカニックは勿論服装に関してもドイツ色が非常に濃く、本機体は機体名までドイツ語である。しかし氏が『出渕裕メカニカルデザインワークス 1』で述べているところによれば、この機体のデザインコンセプトは旧日本軍の戦闘機をモデルとした「機動力を持たせる代わりに装甲を薄くし、武器の増設を行った機体」だそうである。
  • またケンプファーの概観・構造は、同様に出渕氏がメカデザイナーを務めていた当時の人気ロボットアニメ『機動警察パトレイバー』のレイバーに通ずるもの(排熱のための穴、通称ブチ穴)がある。
  • 実質的に1話しかまともに戦闘シーンが無い機体であるが、本作を代表するMSとして非常に人気が高く、NHKが開催した『発表!全ガンダム投票40th』では15位と『0080』機体の中ではNT-1(77位)を差し置いて1番(ジオン機体だけで見てもシャア専用ザクグフカスタムに次ぐ3位)であった。
  • SDガンダム外伝シリーズでは、本機モチーフの「闘士ケンプファー」というダブルミーニングなキャラが登場している。

脚注

  1. しかし一方で、ケンプファーによって撃破されたスカーレット隊のモビルスーツがリボー・コロニーの市街地に墜落する等した結果、市民が犠牲(死者246名、重軽傷者572名)になってしまった(『0080』第5話より)。

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