ハリー・オード
ハリー・オード | |
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外国語表記 | Harry Ord[1] |
登場作品 | |
声優 | 稲田徹 |
デザイン | 安田朗 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦α外伝 |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 地球人(ムーンレィス) |
性別 | 男 |
年齢 | 18歳 |
所属 | ディアナ親衛隊 |
役職 | 隊長 |
軍階級 | 中尉→大尉[2] |
ハリー・オードは『∀ガンダム』の登場人物。
概要
ディアナ・ソレル親衛隊の隊長。階級は中尉(後に大尉に昇進)。常に冷静で思慮深い性格だが、一方で融通が利かない面も目立つ。トレードマークの赤いサングラスは暗視グラスであり、市販もされているようである。なお、本人は着用の理由として、ディアナ以外の女性を見る時の目線隠しとうそぶく場面もあった。第22話では素顔を拝むことが出来る。
専用機である金色のスモーを駆り、その戦闘能力の高さは「親衛隊隊長に攻撃して生きて帰った者はいない」と言われるほど。作中でも最強クラスの操縦技術の持ち主で、その圧倒的な技量は第43話で確認する事が出来る。また、オード家に伝わる伝統武術「スーパー・アイキ」の使い手でもあり、漫画『月の風』では個人用Iフィールドと組み合わせた「Iフィールド・アイキ」の腕前を披露している。
ディアナ・ソレルに心酔しており、良く言えば「ディアナの忠臣」と言える。だが反面、悪く言えばディアナ以外に関してはいい加減かつ無責任であり、時には友軍に対してもディアナの威光を笠に着る形で冷酷な態度をとることも辞さない。その為、結果的に一部からは「ディアナの飼い犬」と比喩され、嫌われている(この欠点が悪い形で発揮された結果、ウィル・ゲイムの死へと発展し、福井晴敏の小説『月に繭地には果実』では自身の破滅にまで繋がっている)。
当初はディアナ・カウンターの一員としてロラン・セアック達と敵対する立場にあったが、ディアナ自らが月のアグリッパ・メンテナーと戦うようになった為、自然と協調体制をとるようになった。しかし、ディアナの身を案じるばかりに傍から見ると突飛な行動をとって周囲を煙に巻くこともある。
また、独特のファッションセンスを持っているようで星柄のパジャマを愛用したり、正装が黒と黄色の縦縞だったりと劇中でも趣味が悪いと言及されている。その正装からスタッフや一部のファンからは『阪神王子』とも呼ばれる。
ディアナと入れ替わったキエル・ハイムを守っている内にいい仲になっていった。
また、小説版では過去に結婚歴があった事を語っており、愛機スモーを元妻の名である「アマンダ」と呼んでいる。
登場作品と役柄
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α外伝
- 初登場作品。担当声優の稲田徹氏も本作でスパロボ初出演。『∀ガンダム』の主要人物の一人ということで登場機会が多く、カッコイイものや熱いものからシュールなものまで随所にDVEが入ることもあってかなり目立つ存在。
- エース級の能力値とバランスの良い精神を持ち、指揮官と援護も兼ね備えていたりとかなり優秀なパイロット。ただし、ひらめき・必中が無いのでボスクラスが相手になると少し怖い場面も。なお、特定ルートで変装姿で登場した際は何故か加速がひらめきに変化しているため、「眼鏡を変えて視野が広がったのか」と攻略本で突っ込まれていた[3]。ちなみに、熟練度が低い場合はマップ終了時に強化パーツとして「ハリーの眼鏡」を置いていく。命中補正+50と異様に高く、色々な意味で謎の眼鏡である。
- エンディングではオリジナル要素として少佐に昇進している。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 最初は敵だが、何度かスポット参戦した後、第46話で正式参戦する。能力値は高いが、主に迅速要員として小隊に入れられている事が多いかもしれない。
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- ロランやソシエ、ガロード達『ガンダムX』の面々と共に次元震に巻き込まれ、中盤から自軍に加入。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- ウィッツやロアビィと共に黒幕の捜索を行っており、加入は37話と遅め。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- NPC。
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- スモーのパイロット。
パイロットステータス
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
隊長効果
- 小隊移動力+1、回避率+10%
- 『Z』で採用。
エースボーナス
人間関係
- ロラン・セアック
- ロランの女装姿であるローラ・ローラに見惚れる一面も。なお、前期OPでは手前の人物に関係の深い人物が背景に流れる演出があるが、ハリーの場合はローラであり、意味深。小説版では調子に乗って「女」になりきったローラの色気に当てられ、惚れる一歩手前まで入れ込む。しかし、福井晴敏の小説『月に繭地には果実』では、彼への嫉妬心が暴走の一端となってしまう事に。
- ディアナ・ソレル
- 心酔しており、彼の行動理由はほとんどがディアナ絡みであった。しかし、その行動が悪い形で発揮される事も少なくなく、ディアナ本人を悲しませてしまう事も。
- キエル・ハイム
- ディアナと入れ替わり、女王を演じる内に互いに惹かれあっていく。
- ギム・ギンガナム
- かつての上官。
- スエッソン・ステロ
- かつての同僚だが、彼の下劣さに嫌気が差してギンガナム艦隊を見限った。
- ミーム・ミドガルド
- 第44話にてディアナの暗殺を企て、冬の宮殿に向けて砲撃を行った彼を粛清している。
- ウィル・ゲイム
- キエルの正体に気付きつつあった事から、彼女から自分と距離を取らせるよう指示されたとは言え、フィル・アッカマンに押し付けてしまう事になり、その結果、彼は先祖と恋仲にあったディアナ本人の目の前で、キャノン・イルフートに搭乗して死亡するという最悪な事態を招いてしまった。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
宇宙世紀ガンダムシリーズ
- シャア・アズナブル(クワトロ・バジーナ)
- 同じサングラスの男、金色のMS乗りという共通点がある。ある意味、自画自賛。
- カミーユ・ビダン
- 『Z』では彼の言葉に発奮する事に。
- サウス・バニング
- 『α外伝』で競演。どちらも家庭面で複雑かつ似た事情を持っており、出撃前に会話する場面がある。
アナザーガンダムシリーズ
ガンダムSEEDシリーズ
- キラ・ヤマト
- 『Z』では彼に痛烈な言葉をかけつつも忠告と助言をしたが、彼の傷を見抜く事までは出来ず少々的外れな指摘になってしまった。意外なことだが、ハリーは『DESTINY』時代のキラと同い年である。
- アンドリュー・バルトフェルド
- 『Z』では彼に協力を要請され、エターナルと行動を共にすることに。
スーパー系
バンプレストオリジナル
名台詞
- 「ハッハッハッハ! 地球の雨とは、温かいものだな…! 緑の地球…我らが故郷か」
- 初登場時の台詞。いかにも月で育ったムーンレィスらしい発言である。『α外伝』ではDVE。
- 「私は平和主義者ではない」
- 地球側とムーンレィス側の交渉が途絶えてしまっている時期のグエンとの会話。グエンは穏やかに「私は交渉は続けたい」と答えた。
- 「あのヒゲのモビルスーツは、太古に宇宙移民者をいじめ抜いた白いモビルスーツそのものに見える」
「ああいう姿だったのだろう…ガンダムとはな」 - 戦艦ウィルゲムの発掘現場からポゥと帰還している最中に。ポゥには「歴史学でしか知らんくせに」とあしらわれてしまったが、ムーンレィスにおける「ガンダム」の認識の一端がうかがえる。『α外伝』では下の台詞のみDVE。
- 「ポゥ、これだけは言っておく。お前はもっといい男を知るべきだ。そうすれば、もっといい女になる」
- フィルに従い続けるポゥに対しての忠告。なお、当のポゥからは「余計なお世話!」と返されてしまった。『α外伝』ではDVE。
- 「ミドガルド! ミラン! もしディアナ様を一瞬たりとも痛め、泣かせる様な事があったら!」
「我魂魄百万回生まれ変わっても、恨み晴らすからなぁぁぁぁああ!!」 - 普段はクールな二枚目だが、ディアナ様の事になると我を忘れて激昂する事もあった。『α外伝』ではこれもDVE。『Z』では下の台詞が被弾時の台詞に採用。
- 文面的にはわかりにくいが、要約すると「ディアナ様に危害を加えたら覚悟しておけ。私はお前達を絶対に許さない」という警告である。
- キエル 「ハリー大尉にとってキエル・ハイムは、ディアナ様の影武者にもならない女でしょうか?」
「どういう意味でしょう?キエル嬢はご立派に」
キエル 「私は、ハリー殿が好きなのです」
「ありがたいことです」
キエル 「そういうことではありません、ハリー・オード」
「自分は親衛隊の隊長でありますから、ディアナ様以外に心を動かされることは」
キエル 「ハリー殿」
「動かされることはござ」
キエル「ハリー!」 - 第38話「戦闘神ギンガナム」より。ミドガルドを追うために一時的にミリシャと行動するハリー。その際、キエルから遂に想いを告げられる。しかし、ハリーは自分はディアナの親衛隊だと拒否する。
- キエル「好きだとおっしゃってくだされば、アグリッパを暗殺する事だってやってのけましょうに」
「キエル・ハイム、いかように私をなぶっていただいてもよい」
キエル 「…」
「あなたには、ディアナ様の盾になっていただきたい」
キエル 「…」
「そのかわり愛するという愛では、それは貧しいでしょう」 - 同話にて。ディアナの盾になって欲しいと、涙を流すキエルにそう言ったハリーは、「(身代わりになる代わりに)愛するという愛では貧しい」と語り、キエルと口づけを交わした。このシーンについて、ハリーの声優の稲田徹氏は「キエルへの申し訳なさと同情の念からキスをした」と解釈していたが…後に富野由悠季氏から「めんどくさかったのでさっさと黙らせるためにキスしただけ」と明かされて衝撃を受けたそうである。
- 「ディアナ様の尻と言ったか……おのれェェェェーーーーーー!!」
- スエッソンと戦闘したときスエッソンから「親衛隊なら女王の尻を追いかけてるだけにしろ!」と言われ、激怒したときの台詞。親衛隊の自分を馬鹿されたことよりも、ディアナを侮辱したような言い方に対して激怒するのはハリーらしい。
- 「読み違いもはなはだしい!」
- 黒歴史=ガンダムの歴史を見て、「武人が武勲を立てる為に戦えということを教えてる」と解釈したスエッソンに対して。
- 「ディアナの法の裁きは…受けていただく!」
- 冬の宮殿に向けて砲撃を加えたミドガルドを粛清する際の台詞。『α外伝』ではミドガルドにハリーでトドメを刺した場合のみDVE。
- 「ユニバァァァァァス!!」
- ターンXとの戦いの時に叫んだ言葉。気迫に満ちた台詞だが、あまりにも唐突に発したために面喰った視聴者も多いだろう。設定ではムーンレィスの感嘆詞とのこと。つまりは我々が気合を入れるのに「うおおおおお!!」などと叫ぶのと意味合いはそう変わらない。なお、ハリーを演じた稲田徹氏にとってはお気に入りの台詞であるらしく、『落ち込んでいる時に叫ぶと、元気になれる』という旨の発言をしている。
- ちなみにムーンレィスの感嘆詞という設定を補強するためか、ロランも劇場版やゲーム作品で叫んでいる。
迷台詞
- 「趣味か!」
- ロランの女装に対して。このハリーの言葉に対して、ロランは「任務だ」と返した。なお、小説ではローラが男だったと知った時には、結構ショックを受けている。
- 『α外伝』ではロランのセリフも含めてDVEになっている。
- 「いい手なんだがなァ…」
- リリの「ローラとしてグエンをたらしこめ」という策を評価して。
スパロボシリーズの名台詞
αシリーズ
- 「味方機は下がれ! 核を使用するぞ!」
- 『α外伝』で∀ガンダムに乗り込んだハリーがミサイルを使用する時の台詞。無論核ミサイルではないのだが、もしかして開発段階で武装に核ミサイルを加える予定があったのかもしれない。
- 「…ディアナ様に仇なした男には相応しい結末か……」
- 『α外伝』第35話Aシナリオエンドデモにて、アグリッパ・メンテナーがカーメン・カーメンのキングコブラによって毒死した時に口走った、まさに自業自得ともとれる台詞。
- 「…あなたのおっしゃることは良くわかります。ですが、後悔はしていません。何故なら、必ずここに戻るつもりでいるからです」
- 『α外伝』第38話シナリオデモにてバニングから「別れの時は悔いを残さんようにな」と言われた際に返した言葉。
Zシリーズ
- 「私はパイロットの命を奪えと言っているわけではない。だが、君の戦い方はあまりに不自然だ。どういった心境かは知らないが、いつかそれは自分と仲間を滅ぼす事になると思うが」
「良心の呵責…。それとも善行のつもりか…だが、はっきり言おう。その程度の覚悟で戦いに臨むのなら下がっていたまえ」
「誤解しないでもらいたい。これは君のためを思って言っている。そのような中途半端な覚悟で戦っているのなら、君自身もいつかそれに押し潰されるだろう。ならば、その前に自分から戦うのを止めたまえ」 - 『Z』第43話「運命と自由と」より。相手のコックピットを避けて攻撃するキラに対しての忠告と助言。痛烈な言葉であるが、ハリーなりにキラのことを思っていることが窺える台詞である。
- しかし、キラの戦い方はハリーが言う所の「押し潰される」経験をしたからこその物であり、(よく知らない相手のトラウマを見抜けというのも無理な話だが)的外れな指摘とも言える。
- それについてキラが反論しない不自然さ、何がどう「自分や仲間を滅ぼす」のかという具体性の欠如、正規の訓練・軍教育を受けていない相手に「殺す覚悟」を説く事の是非など、「キラの過去や人となりを知らない」という点を差し引いても疑問の余地が多く、当時はキラ、延いては『SEED DESTINY』そのものに対する理解が進んでいなかった事が窺える。
- 「それを答える気はない。…代わりに君にこの言葉を送ろう。正しかろうと、そうでなかろうと人は自分のやるべき事を果たすまでだ」
キラ「自分のやるべき事…」
「この言葉はZEUTHのカミーユ・ビダンという少年の言葉だ。恥ずかしい話だが私もこの言葉で迷いを吹っ切ったこともある。私はディアナ様の親衛隊だ。そのディアナ様のためなら、どのような痛みや恥辱にも耐えよう。なぜなら、それが私の使命であり、私の信じる戦いだからだ」
キラ「信じる戦い…」
「迷うことは必要だ。迷わないことは盲信と同じだろうからな。だが、君はこのままでは自分を滅ぼす」
キラ「僕は迷いを…捨てればいいんですか? 何も感じないまま、機械の様にただ戦えばいいって言うんですか?」
「それでは心を殺しているのと同じだよ。私は君が迷いの向こうに答えを見つけることを望むまでだ」 - 上記のセリフの後キラから「ディアナ女王をさらった人を討った事も全て任務だと割り切れるんですか?」と問われた際に返した言葉。
- ハリーから伝えられたカミーユの言葉がキラ達の道を示すこととなった。
- ……尤も、キラはかつて「自分のやるべき事」……と言うより「やらざるを得ない事」をやり続けた結果まさに一度「自分を滅ぼし」、その先に「答えを見つけた」筈なのだが。
- 「そうではない。あそこに立たれているのはディアナ様の意思を代行される方だ」
「偽物などではない…。ディアナ様そのものと思ってもらってもいい」 - 『Z』第46話「混迷の中の正義」シナリオエンドデモにてデュランダル議長の不正を暴いたラクスと共に現れたディアナに扮したキエルを見て「あっちも偽物で対抗する気!?」と発言したソシエに対して。
- ハリーがいかにキエルを信頼しているかがうかがえる。
スパロボシリーズの迷台詞
- 「戦場で金色の機体に乗る…かなりの手練と見た!」
- ある意味自画自賛な対クワトロ(in百式or百式改)専用台詞。
- 「やはり、趣味か?」
- 『第2次Z再世篇』EDにて、ロランが女装した際の色香でティンプ達を惑わせたという話を聞いて。
- 「やはり」と前置きしているので、「Zシリーズ」のハリーは常々ロランが趣味で女装していると思っているらしい…
搭乗機体
- スモー
- 金色の専用機に搭乗。
- マヒロー
- ギンガナム艦隊所属時代の搭乗機。その性能を知り尽くしており、普通に戦えば被弾生存率の高さで意外に粘り強く持ち堪える本機を、的確に弱点を突くことで瞬時に撃破または無力化していた。
余談
- 離婚か死別かはさておき、過去に結婚歴があった事や、元妻か愛馬かの違いはあれど、愛機に名前をつけて呼ぶ事、サングラス、親衛隊隊長(ディアナ親衛隊、ラストバタリオン)というポジション、そしてその声……と、何かとレーツェルと共通点がある。ただし、両者が共演した事はまだ無い。
- また、稲田氏も愛車を「アマンダ」と呼んでいるらしい。ちなみに次に車を買った時の愛称予定は…もちろん、トロンベである。
- 中の人である稲田氏は『∀ガンダム』の打ち上げにハリーのコスプレで赴いた事があるが、大ブーイングを浴びたらしい。
- サングラスで素顔を隠しているためか、シャア・アズナブルやゼクス・マーキスのような「仮面キャラ」として扱われることもしばしばある。
脚注
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