真マジンガー 衝撃! Z編
- 2009年4月4日~ 9月26日放送(テレビ東京系)全26話
- 初参戦スパロボ:第2次スーパーロボット大戦Z破界篇(2011年)
概要
TV・漫画版『マジンガーZ』のリメイク版。
正式タイトルは『真マジンガー 衝撃! Z編 on television』。
かつて漫画連載された『マジンサーガ』や『Zマジンガー』の設定を取り入れており、また他の永井作品や石川賢・桜多吾作といったダイナミックプロスタッフが手掛けたコミカライズ作品からの援用・オマージュも多い。本作の監督である今川泰宏氏の独特な演出も今作の特徴でもあり、第1話から第2話の冒頭にかけていきなり最終決戦のクライマックスシーンを描き、そこまでどうやって至ったかを回想のような形で描いていくというトリッキーなシリーズ構成も今川作品ならではである。全体的に、コミカルかつバイオレンス度の強い作品に仕上がっている。
その第2話の冒頭はマジンガーZが暗黒大将軍に敗北するという衝撃の展開で終わる。この後に逆転する展開が最終回で描かれるのだろうと多くの視聴者は予想していたのだが、実際に描かれた最終回は第1話で描かれたクライマックスシーンを別視点で描いた話であり、第2話の冒頭シーンの後に何がどうなったかは全くわからないまま物語は幕を閉じた。ちなみに、敗北展開自体は東映版におけるグレートマジンガーが救援にやって来る流れの再現ではあったのだが、本作ではグレートは未登場のまま終わってしまっている(ただし、存在は匂わされており、それを利用してスパロボでも『V』にて真マジンガー設定のグレートを参戦させている)。
また、続編にあたる『G編』(仮題)は現在に至るまで情報の欠片も無く真マジンガーシリーズとしては先行きが不透明なまま、後発として本シリーズとは全く別の新規マジンガープロジェクト『劇場版マジンガーZ』が発表されている(声優やスタッフも完全に異なる為本作とは全く関係ない)。
続編未定の状態での敗北エンドや、アクの強すぎる悪役やサブキャラに存在感を食われた甲児、単独の強さが今一つ描写不足だったマジンガーと、あらゆる要素が不完全燃焼気味に終わった事もあり、視聴者からの評価は賛否が分かれている。
ストーリー
古代ミケーネの遺産の力で世界征服を目論むDr.ヘル。熱海で祖父の十蔵、弟のシローと暮らしていた兜甲児は、Dr.ヘルの部下あしゅら男爵の襲撃を受けた際に、祖父からマジンガーZを託される。そして機械獣と戦う甲児の前に、温泉旅館くろがね屋の謎めいた女将・錦織つばさが姿を現す……。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
- メカ&キャラクターリスト/第2次Z破界篇
- メカ&キャラクターリスト/モバイル
- メカ&キャラクターリスト/第2次Z再世篇
- メカ&キャラクターリスト/CC
- メカ&キャラクターリスト/OE
- メカ&キャラクターリスト/第3次Z時獄篇
- メカ&キャラクターリスト/第3次Z天獄篇
- メカ&キャラクターリスト/BX
- メカ&キャラクターリスト/V
- メカ&キャラクターリスト/X
光子力研究所
- 兜甲児
- 主人公。マジンガーZのパイロット。
- 弓さやか
- 弓教授の娘。アフロダイA、ビューナスAのパイロット。
- ローリィ
- ミリオンαのパイロット。ロールとは双子。
- ロール
- ミリオンαのパイロット。
- 東しゅん
- バイオンβのパイロット。
- 大出政雄
- ダイオンγのパイロット。
- 兜シロー
- 甲児の弟。
- ボス
- ボスボロットのパイロット。
- ムチャ
- ボスの子分その1。
- ヌケ
- ボスの子分その2。
- 弓弥之助
- 光子力研究所所長。今作では「弦之助(げんのすけ)」ではなく「弥之助(やのすけ)」である。
- 三博士
- 光子力研究所に所属するせわし、のっそり、もりもりの三人の総称。
- オジイちゃん
くろがね屋
Dr.ヘル一派
- Dr.ヘル
- 世界征服を企む悪の天才科学者。
- あしゅら男爵
- ある意味、今作の影の主役といっても過言ではない。
- ブロッケン伯爵
- 漫画版で描かれたコミカルな側面が大幅にクローズアップされ、敵側のギャグメーカー的存在になった。
- ピグマン子爵
- 呪術者。原作とは外見が異なり、『バイオレンスジャック』に登場する格闘家ジム・マジンガのものになっている。
- ガミアQ
- あしゅら男爵が放った殺人アンドロイド。
- 鉄仮面、鉄十字兵
- 各軍団の兵士達。
巫女
その他
- 兜十蔵
- 甲児の祖父。マジンガーZの開発者。
- 兜剣造
- 甲児の父。父と同じように光子力とロボット工学を研究していた。
- 暗黒寺闇太郎
- 刑事。自称「国家権力の使者」。
- 剣鉄也
- かつて、マジンガーのプロトタイプ「エネルガーZ」の操縦を担当していた天才パイロット。故人。
- シュトロハイム・ハインリッヒ
- かつて剣造と並ぶロボット工学の天才研究者として知られていたが、死亡。しかしDr.ヘルによって蘇生させられた。
- ローレライ・ハインリッヒ
- シュトロハイムの娘。
- ゴーゴン大公
- ミケーネ復活に暗躍する。原作とは少し立場が異なる。
- ケドラ
- 古代ミケーネ人の作り上げた戦闘頭脳。
- ナレーター
- 本作では、玄田哲章氏が担当するナレーションも登場人物のひとりとして扱われており、兜甲児と会話するメタフィクショナルな描写も存在する。Zシリーズでは中の人ネタで『宇宙大帝ゴッドシグマ』のキラケンと『宇宙戦士バルディオス』の雷太がところどころでナレーターの台詞を言う。
- 勇者ブレード
- 暗黒寺や剣造に協力する謎の存在。グレートマジンガーらしき機体を所有している。
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
- メカ&キャラクターリスト/第2次Z破界篇
- メカ&キャラクターリスト/モバイル
- メカ&キャラクターリスト/第2次Z再世篇
- メカ&キャラクターリスト/CC
- メカ&キャラクターリスト/OE
- メカ&キャラクターリスト/第3次Z時獄篇
- メカ&キャラクターリスト/第3次Z天獄篇
- メカ&キャラクターリスト/BX
- メカ&キャラクターリスト/V
- メカ&キャラクターリスト/X
光子力研究所
- マジンガーZ
- 光子力エネルギーを使用した戦闘ロボット。
- ホバーパイルダー
- マジンガーの操縦席となる戦闘機。
- アフロダイA
- ビューナスA
- ミリオンα
- バイオンβ
- ダイオンγ
- ボスボロット
- エネルガーZ
- マジンガーの試作機。パイロットは剣鉄也。
- グレートマジンガー
- 1話と25話にちらりと登場。ブレードが乗っていた。
Dr.ヘル一派
- ガラダK7
- ダブラスM2
- グロイザーX10
- ノナカーゴH2
- 本作オリジナルの機械獣。名前の由来はメカニックデザイナーの野中剛氏から。
- ストロンガーT4
- トロスD7
- キングダンX10
- バルガスV5
- ゴーストファイアーV9
- ゴウキューンU5
- アブドラU6
- ジェイサーJ1
- ジャイローンJ1
- バードンB7
- バジンB6
- リバーF9
- グロゴスG5
- 機械獣あしゅら男爵
- ブロッケンV2シュナイダー
- タロス像
- ミサイル型機械獣
- 海底要塞サルード
- 海底要塞ブード
- 『真マジンガー』準拠ではSRW未登場。
- 飛行要塞グール
- 地獄王ゴードン
その他
楽曲
- オープニングテーマ
-
- 「感じてKnight」(前期)
- 歌:ULTIMATE LAZY for MAZINGER、奥田民生、斎藤和義、JAM Project
- 影山ヒロノブ氏が所属するロックバンド・LAZYが1980年にリリースした「感じてナイト」のリメイク曲。
- ちなみに原曲の「ナイト」とは、英語表記では「Night」と書く。つまり、「騎士」ではなく「夜」の意。要するに、かなり扇情的な曲である。
- 『第2次Z』『OE』『BX』で採用。『V』限定版では原曲を収録。
- 「守護神-the guardian」(後期)
- 歌:JAM Project
- 『第2次Z再世篇』『OE』『第3次Z』『BX』『V』で採用。『V』『X』限定版では原曲を収録。
- エンディングテーマ
-
- 「Brand New World」(前期)
- 歌:麻生夏子
- 麻生夏子氏の歌手としてのメジャーデビュー曲である。
- 「強き者よ」(後期)
- 歌:SKE48
- 秋元康氏が総合プロデュースを手掛ける女性アイドルグループ「SKE48」のメジャーデビュー曲である。ちなみに、秋元氏は本曲の作詞も担当している。
- 『X』限定版では原曲を収録。
登場作と扱われ方
初参戦以降、東映版『マジンガーZ』と入れ替わる形で殆どの作品に参戦している。また原作の終わり方がバッドエンド同然なため物語の結末には独自のアレンジが加えられている。
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 初参戦作品。『マジンガーZ』と入れ替わりの参戦。今作では海底要塞サルードとの戦いまでの物語が展開されるため、それ以降のストーリーは再世篇に持ち越しとなった(その代わり、原作ではチョイ役扱いだったジェットスクランダーの出番が大幅に増えることとなった)。
- また、今までのSRWシリーズでは大抵やられメカの代名詞的存在だった機械獣がいずれの機体もほぼボス扱いとなっており、能力値も大幅に強化されている(その代わり、出現数も極端に少なくなったが)。ちなみに、今までの機械獣のポジションはタロス像というメカが担っている。
- 余談だが、せわし博士ともりもり博士のグラフィックが入れ替わっているというミスが起きている。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- ゴッドスクランダーやボスボロット、エネルガーZなど物語の展開上、前作には出てこられなかった機体が満を持して登場。また、二つの日本にも深くかかわっている。
- 原作同様にDr.ヘルが操る地獄王ゴードンとの死闘が最終決戦となったが、本作の時点では古代ミケーネの神々の復活という事態は起きておらず、原作での衝撃の敗北展開には至らない(ただし、あしゅら男爵は生き残り、次作に続投)。
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- ゼウス神やハーデス神、勇者ガラダブラといった神話世界の機械神達が初登場。
- 前作までに原作シナリオは殆どが消化した状態だが本作におけるシナリオのメインの一翼を担っており、中盤まではあしゅら男爵率いる機械獣軍団との戦いが展開され、第44話であしゅらによりミケーネの神々が復活し、一時その力の前に劣勢に陥るも戦い続け、最後はゼウスと共闘しミケーネの神々を打ち破る……という独自の流れが汲まれている。暗黒大将軍は登場しない。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 本作でハーデス神との真の決着が付けられる。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦BX
- 任天堂携帯機シリーズ初参戦。
- 『絶対無敵ライジンオー』や『巨神ゴーグ』、オリジナルなどと関わりがあるが、特に『マジンカイザーSKL』との関係が深い。設定レベルでのクロスオーバー、中断メッセージでの共演、そして合体攻撃の実装など、その様子はプレイヤーから『真マジンガー 地獄!SKL編』と称されるほど。
単独作品
- スーパーロボット大戦モバイル
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- 原作終了後設定で第1章より参戦。ミケーネはどうやら来なかった模様。
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- 2013年9月1日に追加参戦。OVA『マジンカイザー』『マジンカイザーSKL』との競演を果たす。『時獄篇』に引き続き、ミケーネの神々との決戦も描かれる。
- スーパーロボット大戦V
- 本作では『真マジンガーZERO vs 暗黒大将軍』と共に参戦。原作再現自体は光子力研究所での決戦前までは消化済となっているが、存在のみが示唆されていた本作設定のグレートマジンガーが本格的に登場し、ミケーネ復活以降はZEROの設定も絡めた上でオリジナル展開へと進んでいく。
- スーパーロボット大戦X
- 『V』に引き続き『真マジンガーZERO vs 暗黒大将軍』と同時参戦の他に、スパロボ設定版のマジンカイザーと同時参戦する。
組織
用語
各話リスト
話数 | サブタイトル | 登場メカ | 備考 | 再現スパロボ |
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第1話 | 大団円 | 第2次Z破界篇 | ||
第2話 | 始動!マジンガー! | 実質上の第1話 | 第2次Z破界篇 | |
第3話 | 出撃!あしゅら軍団 | |||
第4話 | 激突!機械獣vsマジンガー | |||
第5話 | 強襲!ブロッケン伯爵 | |||
第6話 | 発射!光子力ビーム!! | |||
第7話 | 伝説!バードス島の機械獣! | |||
第8話 | 誕生!あしゅら男爵! | |||
第9話 | 発動!日本侵略作戦! | |||
第10話 | 鉄壁!くろがね五人衆! | |||
第11話 | 挟撃!機械獣大作戦! | |||
第12話 | 脱出!海底要塞サルード! | |||
第13話 | 初恋?美少女ローレライ! | 第2次Z再世篇 | ||
第14話 | 慙愧!暴かれる兜家の大罪! | ED主題歌変更 | 第2次Z再世篇 | |
第15話 | 対決!悲しみの青きドナウ! | 第2次Z再世篇 | ||
第16話 | 発掘!戦闘頭脳ケドラ | OP全面変更 | ||
第17話 | 共闘!危険な過去への旅! | |||
第18話 | 消滅!ミケーネ最後の日! | |||
第19話 | 遺恨!くろがね屋の一番長い日!前編 | |||
第20話 | 遺恨!くろがね屋の一番長い日!中編 | |||
第21話 | 遺恨!くろがね屋の一番長い日!後編 | |||
第22話 | 夢幻!眠れる繭のあしゅら! | |||
第23話 | 接近!機械獣あしゅら男爵! | |||
第24話 | 死線!総攻撃Dr.ヘル! | |||
第25話 | 逆転!バードスの落日! | |||
第26話 | 決着!ロケットパンチ百連発! |
主要スタッフ
- 制作
- くろがね屋、ダイナミック企画、ランティス、バンダイビジュアル(プロデュース)
- BEE・MEDIA、Code(アニメーション制作)
- 原作
- 永井豪・ダイナミック企画
- 監督
- 今川泰宏
- キャラクターデザイン
- 竹内進二
- メカニックデザイン
- 野中剛
- 音楽
- 宮川彬良
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