概要
キラ・ヤマトの同級生でアークエンジェルではCIC担当。
工業カレッジでのキラの友人で、ヘリオポリス襲撃の際にトール・ケーニヒ達とともにアークエンジェルに避難し、人手不足からアークエンジェルのCIC担当となった。物語当初はラクス・クラインの返還を手伝うなど、良き友人であったが、婚約者であったフレイ・アルスターがキラとの関係を深めたことによりギクシャクした関係に陥ってしまい、一人でストライクガンダムを操縦しようとして失敗するなど苦悩を深めて行くが、トールの死やカズイ・バスカークとの別れを経てアークエンジェルに最後まで残り、精神的に成長していった。
特にキラが行方不明となりトールが戦死してしまった頃は、ヘリオポリスからの学生組は精神的にもかなり不安定となっていた者が多い中(トールを失い悲しむミリアリア・ハウ、自分のことしか考えないフレイ、ボソボソと不安事を呟くカズイなど)、サイはフレイを叱責したりミリィを慰めたりとギクシャクした中でも他人を気遣うなどの場面が目立っていたため、ある意味性格的には学生組の中では一番しっかりしていたとも言える。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』では、前作の回想シーンでしか登場せず、その後の動向は語られていない。
登場作品と役柄
- 第3次スーパーロボット大戦α
- 大体は原作と同様だが、ストライクに乗ろうとはしない。キラに腕を捻られる場面ではカミーユやシンジが助けてくれた為、原作よりはマシといえる。また、原作とは違いキラを気遣い続けており、アムロをして「君のような友人がいればキラは大丈夫」と労う場面もあるが、ストーリー後半以降は印象的な場面が無く、エンディングでも登場しないのが残念な所。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦J
- 原作同様。ただしキラの暴力はなく、歴戦の勇士で成長しきったキャラばかりの第3次αと違い、ヘリオポリス組と似たような境遇のコズミック・カルチャー・クラブの面々もいるので、それほど息苦しさはなかったと思われる。また今回はアークエンジェルのサブパイロットとしてマリューとミリアリアとともに最後まで精神コマンド要員として活躍でき、必中や熱血などマリューが愛を覚える迄に必要な精神を覚える。
- スーパーロボット大戦W
- フレイが改心して生き残る為、彼女と和解する。
パイロットステータス設定の傾向
- J
- 偵察、根性、努力、必中、熱血、友情
人間関係
- キラ・ヤマト
- 友人。フレイの件で確執ができそうになるが、最終的には和解している。
- フレイ・アルスター
- 恋人だったが、結局別れてしまう。彼女が死亡した時は反応からして思うところがあった様子。
- Wではフレイが改心して生き残り、和解する。
- トール・ケーニヒ
- 友人だが戦いの最中に失う。
- カズイ・バスカーク
- 友人。その離脱を見送った。
- ミリアリア・ハウ
- 友人。共に最後までアークエンジェルに残り戦い続けた。
- マリュー・ラミアス
- クルーゼ隊との戦いで負傷した彼女を手当てしたが、自分達が軍の機密事項に触れてしまったため、彼女に恫喝される形で拘束される。後に正式に軍に志願してからは上官となる。
- ムウ・ラ・フラガ
- 上官。アラスカ基地で転属命令を出された筈の彼から、防衛戦の真相を知らされた時には愕然とする。
- アーノルド・ノイマン、ダリダ・ローラハ・チャンドラII世、ロメロ・パル(SRW未登場)
- 上官。
- ジャッキー・トノムラ(SRW未登場)
- 上官。
- 高山瑞穂氏の漫画版では、後述の台詞の後にあまりにも身勝手な言い分と取られたのか、彼から鉄拳制裁を受ける。
- コジロー・マードック
- 上官。
- 10話でキラが独断でラクスを返そうとしたのを一緒に手助けしたため、その後2人揃って彼から大目玉を食らい、「トイレ掃除一週間」の罰を課せられた。
- ナタル・バジルール
- 軍の志願した後に、彼女の指揮下であるCICに配属される。後に敵対する。
- ラクス・クライン
- 10話でアークエンジェルの人質となった彼女をキラが独断でアスランの下へ返そうとした時に、ミリアリアと共に手助けをする。
- ディアッカ・エルスマン
- 中盤で投降し捕虜となった彼がトールを失い傷心していたミリアリアに軽口を叩いたのを見て激昂し食って掛かろうとしたが、周囲に止められ未遂に終わる。
他作品との人間関係
- アムロ・レイ
- 第3次αではキラに暴力を奮われたのにも関わらず、その後バルトフェルドとの戦いが一件で引きこもってしまったキラを心配していた彼にアムロが声をかけ、その芯の強さを認められる。
- カトル・ラバーバ・ウィナー、カミーユ・ビダン、碇シンジ
- 第3次αではキラに暴力を振るわれた際は彼らに助けられる形になる。ただ直接の絡みはほとんどない。
名台詞
TV版
- 「ゥゥゥゥゥゥゥゥあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぅぅぅぅ…ぁ゛ぁ゛あ゛うああァァァ…!」
- キラに対抗する為にストライクに搭乗するが、ナチュラルのサイではまともに操縦が出来なかった。その悔しさでコクピット内で泣き崩れた。
- 「トールがいなくて、キラがいなくて、みんな悲しいんだ。俺も…悲しい」
「だから俺、いま君を慰めてやることなんかできないよ…御免な、誰か他の奴に言って…」
- 自分たちがそれぞれ悲しみを抱えていることをフレイに伝える。それでも周りの状況を省みないフレイにこの直後サイは激しく憤怒する。
- 「いい加減にしろよ!君はキラの事が好きだっただろう?」
- 上記の台詞の後、自分とよりを戻そうとするフレイに対し、フレイ自身も知らない間にキラを本当に好きになっていた事を見透かし、冷たく拒絶する。それでも口では否定するフレイをこの後も激しく非難した。
- 「――違うんだって!俺なんかとは違うんだって!いつも、いつも、いつも……!」
「ごめん……!そうだ、俺はおまえが憎かった!死ねばいいと願ったこともあった……!でも……!」
「俺は……おまえが死んだと思ったとき……すごく悲しかった……!」
「だから……生きてて……戻って来てくれて、ホントにうれしい……。それは、ホントの気持ちなんだ……!」
「……ごめん。なのにおまえを見てると、自分が惨めになってしょうがないんだよ……俺は……!」
- アラスカの後、生きていたキラに向かっての台詞。フレイのことでもキラに正面からぶつからなかったサイがようやくキラに対して自分を曝け出した瞬間であった。
- 「自分で決めたことなら、それでいいじゃんか。みんな違うんだから。」
- アークエンジェルを降りとしながらも周囲の目を気にするカズイに言った台詞。
- 「解ってる。向いてないだけだよ。お前には戦争なんてさ。お前、優しいから」
- 上記の台詞を言った後にカズイが学友たちから臆病者だと思われることを恐れていることを知り、彼に言った台詞。サイの成長と年長者としての優しさが伝わる。
- 「フレイ…」
- 最終話でフレイの乗った脱出艇が撃墜された際の一言。別れたとはいえ思うところはあった様子。
- なお、通常版ではどこか哀しげな表情だったが、HDリマスター版では愕然とするような表情となっている。
漫画版
- 「ナチュラルだとか、コーディネイターだとか、連合だとか、ザフトだとか、正義だとか!大義だとかっ!!そんなものがあるからっ!!」
- 高山瑞穂氏の漫画版での台詞。サイクロプスを起動させた連合に対してマリューを問い詰め、終いには連合のワッペンを剥がして、地面に叩きつけてしまう。
- アニメ本編での彼からは想像もつかない程の激昂シーン。
余談
- 彼を演じた白鳥哲氏は、中盤のフレイとの破局等の不幸な展開などで、フレイを演じた桑島法子氏と一切口を利かなくなるなど、役にのめり込んでしまったらしい。またキラ役の保志氏ともかなり喋りづらくなったという。また、3人のキャスト陣は、本作以前にも『無限のリヴァイアス』で共演しており、そちらでは、白鳥氏が演じる主人公の相葉昴治は、保志氏が演じる弟の相葉祐希と仲違いしており、桑島氏は兄弟の幼なじみの蓬仙あおいを演じた。この為、本作での3人の仲違いに納得した人も多いという。
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