「強化人間」の版間の差分

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== 強化人間(Artificial Newtype) ==
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強化人間(Cyber Newtype)とは、[[ガンダムシリーズ]]に登場する用語。
[[宇宙世紀]]おける[[一年戦争]]後、[[地球連邦軍]]・[[ジオン公国]]双方で開発された人工的な[[ニュータイプ]]。一年戦争におけるニュータイプの戦果は目覚しいものがあり、それに対応した兵器群も開発されていった。しかし、兵器を運用するに当って問題となるのが「パイロット」である。ニュータイプ兵器が発達しても、パイロットが運用できないのでは意味がない。そのため、兵器に順応するパイロットを「開発」したものが強化人間と呼ばれるものである。
 
  
その他の[[ガンダムシリーズ]]において類似した存在として、[[ブーステッドマン]]([[生体CPU]])、[[エクステンデッド]]、[[人工ニュータイプ]]、[[超兵]]などがある。物語の設定上多少の違いはあるが、似通った特徴を持つ。詳細は各項目を参照。
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== 概要 ==
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[[宇宙世紀]]における[[一年戦争]]後、[[地球連邦軍]]・[[ジオン公国]]双方で開発された人工的な[[ニュータイプ]]。一年戦争におけるニュータイプの戦果は目覚しいものがあり、それに対応した兵器群も開発されていった。しかし、兵器を運用するに当って問題となるのが「パイロット」である。ニュータイプ兵器が発達しても、パイロットが運用できないのでは意味がない。そのため、兵器に順応するパイロットを「開発」したものが強化人間と呼ばれるものである。
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その他の[[ガンダムシリーズ]]における類似した存在として、[[ブーステッドマン]]([[生体CPU]])、[[エクステンデッド]]、[[人工ニュータイプ]]、[[超兵]]などがある。物語の設定上多少の違いはあるが、似通った特徴を持つ。詳細は各項目を参照。
  
 
実際に対象に行われる処置としては大きく分けて
 
実際に対象に行われる処置としては大きく分けて
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の2つが存在する。
 
の2つが存在する。
  
作品としては『[[機動戦士Ζガンダム]]』から出現し、[[ティターンズ]]の強化人間として、[[フォウ・ムラサメ|フォウ]]、[[ロザミア・バダム]]、[[ゲーツ・キャパ]]などが登場している。『[[機動戦士ガンダムΖΖ]]』でも、[[ネオ・ジオン]]軍に[[マシュマー・セロ|マシュマー]]、[[キャラ・スーン]]など多数の強化人間が登場しているが、やはり精神は安定していない。むしろΖ時より情緒不安定かもしれない。
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作品としては『[[機動戦士Ζガンダム]]』から登場し、[[ティターンズ]]の強化人間として、[[フォウ・ムラサメ|フォウ]]、[[ロザミア・バダム]]、[[ゲーツ・キャパ]]などが登場している。『[[機動戦士ガンダムΖΖ]]』でも、[[ネオ・ジオン]]軍に[[マシュマー・セロ|マシュマー]]、[[キャラ・スーン]]など多数の強化人間が登場しているが、やはり精神は安定していない。むしろ『Ζガンダム』時より情緒不安定かもしれない。
  
また、『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]』では[[ギュネイ・ガス]]、『[[機動戦士ガンダムUC]]』では[[マリーダ・クルス]]が登場。技術の向上か、情緒面はかなり安定していた。更に30年後の『[[機動戦士ガンダム F91]]』の[[カロッゾ・ロナ]]は肉体強化によりほとんど[[サイボーグ]]([[インプラント]])と化している。
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また、『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]』では[[ギュネイ・ガス]]、『[[機動戦士ガンダムUC]]』では[[マリーダ・クルス]]、[[フル・フロンタル]]が登場。技術の向上か、情緒面はかなり安定していた。『[[機動戦士ガンダムNT]]』では[[ゾルタン・アッカネン]]が登場する。更に30年後の『[[機動戦士ガンダム F91]]』の[[カロッゾ・ロナ]]は肉体強化によりほとんど[[サイボーグ]]([[インプラント]])と化している。
  
本来は[[オールドタイプ]]をニュータイプ兵器を操作できるようにした人間を「強化人間」と呼ぶが、元々ニュータイプであった人間に対して先述のような処置を行うケースもあり、[[エルピー・プル|プル]]や[[プルツー]]、[[マリーダ・クルス]]などがそれに当たる。メディアでの扱いはまちまちではあるが基本的には「強化人間」として扱われる事が多い。スパロボではプルのみニュータイプと強化人間が混在しているが、それ以外は「強化人間」とされている。
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本来は[[オールドタイプ]]をニュータイプ兵器を操作できるようにした人間を「強化人間」と呼ぶが、元々ニュータイプであった人間に対して先述のような処置を行うケースもあり、[[エルピー・プル|プル]]や[[プルツー]]、[[マリーダ・クルス]]などがそれに当たる。メディアでの扱いはまちまちであるが基本的には「強化人間」として扱われる事が多い。SRWではプルのみニュータイプと強化人間が混在しているが、それ以外は「強化人間」とされている。
  
なお小説版設定だが、『[[機動戦士Vガンダム]]』において、[[カテジナ・ルース|カテジナ]]も強化人間にされていた。彼女は素で情緒不安定だった気もするが。
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ちなみに、'''強化人間となったパイロットは[[死亡フラグ|ほぼ確実に死亡している]]。(外伝などでは生き延びている強化人間も少数だが存在する。)'''
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なお『[[機動戦士Vガンダム]]』の[[カテジナ・ルース|カテジナ]]は、小説版においては強化人間にされたと明言されている。(情緒面では、彼女は素で不安定だった気もするが。)その小説版では最終的に戦死しており、確証が無いTV版では生き延びている事も、上記の不文律を強調する一材と言えるかもしれない。ただし'''記憶と視力を失い死んだも同然になった'''という意味では強化人間のフラグを踏んでしまっていたともいえるが…。
  
 
一般的なサイエンス・フィクション作品では、「人工的に手を加えられて強化された人間」のことを「強化人間」と呼ぶ。例を挙げると[[ボトムズシリーズ]]における[[パーフェクトソルジャー]]などである。
 
一般的なサイエンス・フィクション作品では、「人工的に手を加えられて強化された人間」のことを「強化人間」と呼ぶ。例を挙げると[[ボトムズシリーズ]]における[[パーフェクトソルジャー]]などである。
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== スパロボシリーズにおいて ==
 
== スパロボシリーズにおいて ==
 
ゲーム中では、[[ニュータイプ]]とほぼ同じか若干低い能力を持ち、[[命中]]・[[回避]]率とファンネル系武器の[[射程]]が上昇する。ファンネル系など一部武器の使用条件でもある。
 
ゲーム中では、[[ニュータイプ]]とほぼ同じか若干低い能力を持ち、[[命中]]・[[回避]]率とファンネル系武器の[[射程]]が上昇する。ファンネル系など一部武器の使用条件でもある。
FやCOMPACT等では、補正値がパイロット[[能力]]の[[命中]]と[[回避]]にそのまま加算され表示される為、強化人間パイロットは機体の限界反応がすぐに赤くなってしまう。
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『[[スーパーロボット大戦F|F]]』や『[[スーパーロボット大戦COMPACT|COMPACT]]』等では、補正値がパイロット[[能力]]の[[命中]]と[[回避]]にそのまま加算され表示される為、強化人間パイロットは機体の限界反応がすぐに赤くなってしまう。
  
 
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*従来と比べても補正がかなり小さい。またGCでは[[バグ (ゲーム)|バグ]]でファンネル系武器の射程が延びない。
 
*従来と比べても補正がかなり小さい。またGCでは[[バグ (ゲーム)|バグ]]でファンネル系武器の射程が延びない。
  
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L5のみ[[スーパーロボット大戦Z|Z]]シリーズと補正値が異なっている。
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本作では[[ニュータイプ]]とは異なり、ファンネルなどのNT専用武器の射程延長効果が無く、あくまで『使えるだけ』という仕様。命中・回避補正に関しても控えめで、かなり冷遇されていると言える。また、一部機体のカスタムボーナスである『NTレベルに応じて、NT専用武器の攻撃力アップ』に関しても、強化人間は適用されないので、それ以外の機体に乗せるほうが無駄がない。ただし、前述の通りNT専用武器の射程は伸びないので、NT専用武器を持たない機体で『終盤でも通用する攻撃力を持つ機体』を求めると、一気に搭乗機が絞られてしまう([[クロスボーン・ガンダムX1フルクロス|フルクロス]]や[[クロスボーン・ガンダムX1改・改|X-1改・改]]ぐらいしか選択肢がない)。なお、レベル9達成者は不在。
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== 主なパイロット ==
 
== 主なパイロット ==
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劇中強敵が多い事も有り、大抵の作品でレベルが7~8に達する事が多い。
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;[[フォウ・ムラサメ]]
 
;[[フォウ・ムラサメ]]
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:『Z』に登場。
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:『[[第3次Z]]』では、[[エースボーナス]]の効果によって[[ニュータイプ]]になる。
 
;[[ロザミア・バダム]]
 
;[[ロザミア・バダム]]
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:『Z』に登場。映像作品に登場した最初の強化人間。
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;[[ゲーツ・キャパ]]
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:『Z』に登場。
 
;[[エルピー・プル]]
 
;[[エルピー・プル]]
:スパロボでは作品によって[[ニュータイプ]]になる場合が多い。
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:『ZZ』に登場。正確には[[ニュータイプ]]であるとされる。
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:SRWでは登場するほぼ全ての作品でニュータイプと設定されているが、一部作品では強化人間である。
 
;[[プルツー]]
 
;[[プルツー]]
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:『ZZ』に登場。
 
;[[マシュマー・セロ]]
 
;[[マシュマー・セロ]]
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:『ZZ』に登場。
 
;[[キャラ・スーン]]
 
;[[キャラ・スーン]]
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:『ZZ』に登場。
 
;[[ギュネイ・ガス]]
 
;[[ギュネイ・ガス]]
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:『CCA』に登場。
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;[[フル・フロンタル]]
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:『UC』に登場。
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:『[[スーパーロボット大戦V|V]]』では、[[エースボーナス]]の効果によって[[ニュータイプ]]になる。
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;[[アンジェロ・ザウパー]]
 +
:『UC』に登場。
 +
:本来は強化人間ではないのだが、『[[スーパーロボット大戦BX|BX]]』では'''何故か強化人間技能を所持'''(恐らくは[[ローゼン・ズール]]の[[サイコフレーム]]を機能させるためだと思われる)。
 
;[[マリーダ・クルス]]
 
;[[マリーダ・クルス]]
:
+
:『UC』に登場。
 +
;[[ゾルタン・アッカネン]]
 +
:『NT』に登場。
 
;[[カロッゾ・ロナ]]
 
;[[カロッゾ・ロナ]]
:
+
:『F91』に登場。
 
;[[カテジナ・ルース]]
 
;[[カテジナ・ルース]]
:
+
:『V』に登場。
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:作中でそれらしき描写はあるものの、強化人間であるとは明言されていない。
 
;[[ファラ・グリフォン]]
 
;[[ファラ・グリフォン]]
:
+
:『V』に登場。
 +
:カテジナ同様、描写はあるが強化人間とは明言されていない。
 +
;[[バイオ脳]]
 +
:『クロスボーン・ガンダム』シリーズに登場。『[[スーパーロボット大戦V|V]]』で所持。「人間」ですらない存在が有したレアケースである。しかし[[アマクサ]]のそれはアムロ・レイ(の戦闘データ)の[[偽物|コピー]]という設定だけあり序盤でLV5、最大LV9という高水準を誇る。
 +
:遡って『[[第2次スーパーロボット大戦α|第2次α]]』の[[クラックス・ドゥガチ]]のバイオ脳たちはコピーとしての演出も含まれてか、本人共にニュータイプ名義だった。
  
また、[[ギルガザムネ]]搭乗の[[ギガノス兵]]や、[[バンプレストオリジナル]]の[[ラミア・ラヴレス]](GBA版[[A]]のみ)がこの技能を持っている事もある。
+
また、[[ギルガザムネ]]搭乗の[[ギガノス兵]]や、[[バンプレストオリジナル]]の[[ラミア・ラヴレス]](GBA版『[[スーパーロボット大戦A|A]]』のみ)がこの技能を持っている事もある。
  
 
== 関連用語 ==
 
== 関連用語 ==
;[[ニュータイプ]]/[[ニュータイプ (X)]]
+
;[[ニュータイプ]] / [[ニュータイプ (X)]]
 
:強化人間は普通の人間をこれらに近づけるために開発された技術である。
 
:強化人間は普通の人間をこれらに近づけるために開発された技術である。
 
;[[オールドタイプ]]
 
;[[オールドタイプ]]
 
:ニュータイプ能力を持たない人間であり、強化人間の開発元。
 
:ニュータイプ能力を持たない人間であり、強化人間の開発元。
 
;[[人工ニュータイプ]]
 
;[[人工ニュータイプ]]
:[[機動新世紀ガンダムX]]における強化人間。
+
:[[機動新世紀ガンダムX]]』における強化人間。
 
;[[カテゴリーF]]
 
;[[カテゴリーF]]
:[[機動新世紀ガンダムX]]に登場する、ニュータイプとは別系統の能力。
+
:『機動新世紀ガンダムX』に登場する、ニュータイプとは別系統の能力。
 
;[[ブーステッドマン]]
 
;[[ブーステッドマン]]
:[[機動戦士ガンダムSEED]]に登場する強化人間。
+
:[[機動戦士ガンダムSEED]]』に登場する強化人間。
 
;[[エクステンデッド]]
 
;[[エクステンデッド]]
:[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]に登場する強化人間。
+
:[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』に登場する強化人間。
 
;[[超兵]]
 
;[[超兵]]
:[[機動戦士ガンダム00]]に登場する強化人間。
+
:[[機動戦士ガンダム00]]』に登場する強化人間。
 +
;[[阿頼耶識]]
 +
:『[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]]』に登場。パイロットを「阿頼耶識システム」の端末とするための技術。体内への[[ナノマシン]]の注入や[[インプラント]]の埋込みといった施術が行われるため一種の[[サイボーグ]]の側面も持つ。
 
;[[パーフェクトソルジャー]]
 
;[[パーフェクトソルジャー]]
:[[ボトムズシリーズ]]における強化人間的存在。もっとも、登場したのはこちらが先なので、厳密には「強化人間の元ネタ」である。
+
:[[ボトムズシリーズ]]』における強化人間的存在。
 +
:もっとも、登場したのはこちらが先(『[[機動戦士Ζガンダム]]』放送より約2年前)なので、厳密には'''「強化人間の元ネタ」'''或いは'''「先駆け」'''である。
 
;[[ブーステッド・チルドレン]]
 
;[[ブーステッド・チルドレン]]
:OG版強化人間。
+
:『OG』版強化人間。
  
 
== 資料リンク ==
 
== 資料リンク ==

2023年2月8日 (水) 13:16時点における最新版

強化人間(Cyber Newtype)とは、ガンダムシリーズに登場する用語。

概要[編集 | ソースを編集]

宇宙世紀における一年戦争後、地球連邦軍ジオン公国双方で開発された人工的なニュータイプ。一年戦争におけるニュータイプの戦果は目覚しいものがあり、それに対応した兵器群も開発されていった。しかし、兵器を運用するに当って問題となるのが「パイロット」である。ニュータイプ兵器が発達しても、パイロットが運用できないのでは意味がない。そのため、兵器に順応するパイロットを「開発」したものが強化人間と呼ばれるものである。

その他のガンダムシリーズにおける類似した存在として、ブーステッドマン生体CPU)、エクステンデッド人工ニュータイプ超兵などがある。物語の設定上多少の違いはあるが、似通った特徴を持つ。詳細は各項目を参照。

実際に対象に行われる処置としては大きく分けて

精神操作
記憶操作や心理操作による感応能力の付与ないしは上昇、戦闘衝動の付与によるパイロット適性の上昇。
肉体改造
薬物投与や人工物の移植による肉体強度の上昇。

の2つが存在する。

作品としては『機動戦士Ζガンダム』から登場し、ティターンズの強化人間として、フォウロザミア・バダムゲーツ・キャパなどが登場している。『機動戦士ガンダムΖΖ』でも、ネオ・ジオン軍にマシュマーキャラ・スーンなど多数の強化人間が登場しているが、やはり精神は安定していない。むしろ『Ζガンダム』時より情緒不安定かもしれない。

また、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』ではギュネイ・ガス、『機動戦士ガンダムUC』ではマリーダ・クルスフル・フロンタルが登場。技術の向上か、情緒面はかなり安定していた。『機動戦士ガンダムNT』ではゾルタン・アッカネンが登場する。更に30年後の『機動戦士ガンダム F91』のカロッゾ・ロナは肉体強化によりほとんどサイボーグインプラント)と化している。

本来はオールドタイプをニュータイプ兵器を操作できるようにした人間を「強化人間」と呼ぶが、元々ニュータイプであった人間に対して先述のような処置を行うケースもあり、プルプルツーマリーダ・クルスなどがそれに当たる。メディアでの扱いはまちまちであるが基本的には「強化人間」として扱われる事が多い。SRWではプルのみニュータイプと強化人間が混在しているが、それ以外は「強化人間」とされている。

ちなみに、強化人間となったパイロットはほぼ確実に死亡している。(外伝などでは生き延びている強化人間も少数だが存在する。)

なお『機動戦士Vガンダム』のカテジナは、小説版においては強化人間にされたと明言されている。(情緒面では、彼女は素で不安定だった気もするが。)その小説版では最終的に戦死しており、確証が無いTV版では生き延びている事も、上記の不文律を強調する一材と言えるかもしれない。ただし記憶と視力を失い死んだも同然になったという意味では強化人間のフラグを踏んでしまっていたともいえるが…。

一般的なサイエンス・フィクション作品では、「人工的に手を加えられて強化された人間」のことを「強化人間」と呼ぶ。例を挙げるとボトムズシリーズにおけるパーフェクトソルジャーなどである。

スパロボシリーズにおいて[編集 | ソースを編集]

ゲーム中では、ニュータイプとほぼ同じか若干低い能力を持ち、命中回避率とファンネル系武器の射程が上昇する。ファンネル系など一部武器の使用条件でもある。 『F』や『COMPACT』等では、補正値がパイロット能力命中回避にそのまま加算され表示される為、強化人間パイロットは機体の限界反応がすぐに赤くなってしまう。

第4次スーパーロボット大戦S[編集 | ソースを編集]

ニュータイプ同様、MS系パイロットがニュータイプ用武器を使用出来る技能。

新スーパーロボット大戦[編集 | ソースを編集]

ニュータイプ同様、命中・回避に+5の補正が付くようになったが、本作でこの技能を所有しているのは敵キャラのみ。

スーパーロボット大戦F / スーパーロボット大戦F完結編[編集 | ソースを編集]

レベル制になり、命中率・回避率・ファンネルの射程に補正が入るようになった。もっとも補正が凶悪だった時代。本作ではニュータイプと同等の補正。

レベル 命中・回避補正 ファンネル射程
F F完 F F完
1 +10 +10 0 0
2 +15 +15 0 0
3 +20 +20 +1 0
4 +25 +25 +1 0
5 +30 +30 +2 0
6 +35 +35 +2 0
7 +40 +38 +3 +1
8 +45 +40 +3 +1
9 +50 +43 +4 +2

スーパーロボット大戦コンプリートボックス[編集 | ソースを編集]

本作ではニュータイプと同等の補正。

レベル 命中・回避補正 ファンネル射程
1 +3 +1
2 +6 +1
3 +9 +1
4 +12 +1
5 +15 +2
6 +18 +2
7 +21 +2
8 +24 +2
9 +30 +3

スーパーロボット大戦α[編集 | ソースを編集]

レベル 命中・回避補正 ファンネル射程
1 0 0
2 +3% 0
3 +8% 0
4 +13% 0
5 +18% 0
6 +23% 0
7 +28% 0
8 +28% +1
9 +30% +1

スーパーロボット大戦α外伝[編集 | ソースを編集]

レベル9達成者は不在。実際の回避補正は各種媒体での表記の2倍。

レベル 命中・回避補正 実質回避補正 ファンネル射程
1 0 0 0
2 +3% +6% 0
3 +8% +16% 0
4 +13% +26% 0
5 +18% +36% 0
6 +23% +46% 0
7 +28% +56% 0
8 +30% +60% +1
9 +32% +64% +1

スーパーロボット大戦COMPACT[編集 | ソースを編集]

  • 本作ではニュータイプと同等の補正
レベル 命中・回避補正 ファンネル射程
1 +10 0
2 +15 0
3 +20 0
4 +25 0
5 +30 0
6 +35 0
7 +40 +1
8 +45 +1
9 +50 +2

スーパーロボット大戦COMPACT2[編集 | ソースを編集]

  • 本作ではニュータイプと同等の補正
レベル 命中・回避補正 ファンネル射程
1 +10 0
2 +15 0
3 +20 0
4 +25 0
5 +30 0
6 +35 0
7 +38 +1
8 +40 +1
9 +43 +2

スーパーロボット大戦R[編集 | ソースを編集]

技能所持者は撃ち落としが『技能Lv/14』の確率で発生するようになり、切り払いの発生率が『技能Lv/16』になる。シールド防御の発生率が『技能Lv/18』になる。敵の場合は、発生確率が計算値から更に半減する。

レベル 命中・回避補正 ファンネル射程
1 0 0
2 +3% 0
3 +8% 0
4 +13% 0
5 +18% 0
6 +23% 0
7 +28% 0
8 +30% +1
9 +33% +1

スーパーロボット大戦D[編集 | ソースを編集]

技能所持者は撃ち落としの発生率+8%、切り払いの発生率+3%。ただし、シールド防御の発生率補正がなくなる。

レベル 命中・回避補正 ファンネル射程
1 0 0
2 +3% 0
3 +8% 0
4 +13% 0
5 +18% 0
6 +20% 0
7 +23% +1
8 +25% +1
9 +28% +1

スーパーロボット大戦GCXO[編集 | ソースを編集]

  • 従来と比べても補正がかなり小さい。またGCではバグでファンネル系武器の射程が延びない。
レベル 命中・回避補正 ファンネル射程
1 +2 0
2 +4 0
3 +6 0
4 +8 0
5 +10 0
6 +12 0
7 +14 +1
8 +16 +1
9 +18 +1

スーパーロボット大戦Z[編集 | ソースを編集]

本作でもニュータイプよりやや効果が抑えられている。ファンネル射程も最大で+1。

レベル 命中・回避補正 ファンネル射程
1 +0 0
2 +4 0
3 +8 0
4 +12 0
5 +15 0
6 +20 0
7 +20 +1
8 +25 +1
9 +30 +1

スーパーロボット大戦Vスーパーロボット大戦X[編集 | ソースを編集]

L5のみZシリーズと補正値が異なっている。

レベル 命中・回避補正 ファンネル射程
1 +0 0
2 +4 0
3 +8 0
4 +12 0
5 +16 0
6 +20 0
7 +20 +1
8 +24 +1
9 +24 +1

スーパーロボット大戦T[編集 | ソースを編集]

本作ではニュータイプとは異なり、ファンネルなどのNT専用武器の射程延長効果が無く、あくまで『使えるだけ』という仕様。命中・回避補正に関しても控えめで、かなり冷遇されていると言える。また、一部機体のカスタムボーナスである『NTレベルに応じて、NT専用武器の攻撃力アップ』に関しても、強化人間は適用されないので、それ以外の機体に乗せるほうが無駄がない。ただし、前述の通りNT専用武器の射程は伸びないので、NT専用武器を持たない機体で『終盤でも通用する攻撃力を持つ機体』を求めると、一気に搭乗機が絞られてしまう(フルクロスX-1改・改ぐらいしか選択肢がない)。なお、レベル9達成者は不在。

レベル 命中・回避補正 ファンネル射程
1 +0 0
2 +4 0
3 +8 0
4 +12 0
5 +16 0
6 +20 0
7 +20 0
8 +24 0
9 +24 0

主なパイロット[編集 | ソースを編集]

劇中強敵が多い事も有り、大抵の作品でレベルが7~8に達する事が多い。

フォウ・ムラサメ
『Z』に登場。
第3次Z』では、エースボーナスの効果によってニュータイプになる。
ロザミア・バダム
『Z』に登場。映像作品に登場した最初の強化人間。
ゲーツ・キャパ
『Z』に登場。
エルピー・プル
『ZZ』に登場。正確にはニュータイプであるとされる。
SRWでは登場するほぼ全ての作品でニュータイプと設定されているが、一部作品では強化人間である。
プルツー
『ZZ』に登場。
マシュマー・セロ
『ZZ』に登場。
キャラ・スーン
『ZZ』に登場。
ギュネイ・ガス
『CCA』に登場。
フル・フロンタル
『UC』に登場。
V』では、エースボーナスの効果によってニュータイプになる。
アンジェロ・ザウパー
『UC』に登場。
本来は強化人間ではないのだが、『BX』では何故か強化人間技能を所持(恐らくはローゼン・ズールサイコフレームを機能させるためだと思われる)。
マリーダ・クルス
『UC』に登場。
ゾルタン・アッカネン
『NT』に登場。
カロッゾ・ロナ
『F91』に登場。
カテジナ・ルース
『V』に登場。
作中でそれらしき描写はあるものの、強化人間であるとは明言されていない。
ファラ・グリフォン
『V』に登場。
カテジナ同様、描写はあるが強化人間とは明言されていない。
バイオ脳
『クロスボーン・ガンダム』シリーズに登場。『V』で所持。「人間」ですらない存在が有したレアケースである。しかしアマクサのそれはアムロ・レイ(の戦闘データ)のコピーという設定だけあり序盤でLV5、最大LV9という高水準を誇る。
遡って『第2次α』のクラックス・ドゥガチのバイオ脳たちはコピーとしての演出も含まれてか、本人共にニュータイプ名義だった。

また、ギルガザムネ搭乗のギガノス兵や、バンプレストオリジナルラミア・ラヴレス(GBA版『A』のみ)がこの技能を持っている事もある。

関連用語[編集 | ソースを編集]

ニュータイプ / ニュータイプ (X)
強化人間は普通の人間をこれらに近づけるために開発された技術である。
オールドタイプ
ニュータイプ能力を持たない人間であり、強化人間の開発元。
人工ニュータイプ
機動新世紀ガンダムX』における強化人間。
カテゴリーF
『機動新世紀ガンダムX』に登場する、ニュータイプとは別系統の能力。
ブーステッドマン
機動戦士ガンダムSEED』に登場する強化人間。
エクステンデッド
機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する強化人間。
超兵
機動戦士ガンダム00』に登場する強化人間。
阿頼耶識
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に登場。パイロットを「阿頼耶識システム」の端末とするための技術。体内へのナノマシンの注入やインプラントの埋込みといった施術が行われるため一種のサイボーグの側面も持つ。
パーフェクトソルジャー
ボトムズシリーズ』における強化人間的存在。
もっとも、登場したのはこちらが先(『機動戦士Ζガンダム』放送より約2年前)なので、厳密には「強化人間の元ネタ」或いは「先駆け」である。
ブーステッド・チルドレン
『OG』版強化人間。

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