ネオ・ジオング
ネオ・ジオング | |
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外国語表記 | Neo Zeong |
登場作品 | |
メカニックデザイン | カトキハジメ |
分類 | 拠点攻略用モビルアーマー |
型式番号 | NZ-999 |
全高 | 116.0m |
本体重量 | 153.8t |
全備重量 | 324.3t |
動力 | 核融合炉 |
出力 | 35,660kw |
推力 | 28,827,500kg |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
センサー有効半径 | 23,600m |
MMI | インテンション・オートマチック・システム |
内蔵機体 | シナンジュ[1] |
開発 | アナハイム・エレクトロニクス社 |
所属 | ネオ・ジオン(袖付き) |
乗員人数 | 1人 |
主なパイロット | フル・フロンタル |
概要
OVA版第7巻にのみ登場するフル・フロンタル専用拠点攻略用モビルアーマー。
ジオングの名を有しておりサイコミュ仕様やメガ粒子砲など共通点はあるものの、下記の特徴や開発経路、システムなど完全にオリジナルのジオングとは全くの別物別系統に仕上がっており、ガンダムタイプ以外の宇宙世紀の機体では珍しい機体である。シナンジュをコアユニットとして、100m以上の大きさを誇る巨大サイコミュ外装、通称「ハル・ユニット」を接続した機体。機体の胸部に当たる装甲を展開することで、シナンジュの腕を使用することも可能である。
その巨体に相応の火力と裏腹の機動力を備えており、ポテンシャルだけでも既存の機体とは一線を画する。防御力も並ではなく、腰部にIフィールド・ジェネレーターを4つ備えており、装甲そのものはもちろん、内部機構が露出する部分にもほぼ同等の堅牢さを持たされている。その本質は、シナンジュに搭載されているサイコフレームの力を最大限に引き出す為のサイコミュ増幅器であり、これを基点とした新兵装類によって非常に高い戦闘力を誇る。言ってしまえば、ネオ・ジオングとはつまりモビルアーマーの皮を被った「移動サイコミュ要塞」とも表現できる。また、ランディングギアによって(一応のレベルではあるが)地上戦も可能という本物の怪物メカである。
ハル・ユニットの側面と背部には合計6本のアームユニットが存在し、下半身部分にはシュツルム・ブースターを装着することで更なる機動力の向上が可能。ただし、その巨体故に通常のモビルスーツやモビルアーマーのように戦艦に格納できないという欠点が存在する。そのため、運搬や整備を行う際にはワイヤーで牽引する必要がある。なお、金銭事情の厳しい袖付きが、何故これほどの機体を作れたのかは不明。一説には、「UC計画」遂行の一助としてアナハイム社がカウンターパワーの役目を負わせようと援助を行ったとの情報もある。
OVA版第7巻で最後にネオ・ジオングが崩壊した理由は、関連書籍類での解説によると、サイコシャードがバナージ・リンクスの説得に納得し諦めたフロンタルに反応し、その諦めをネオ・ジオングの崩壊という現象で具現化させたからである。
小説版
開発こそされていたが、移送途中でフェネクスとの戦闘に巻き込まれ、フロンタルの許には届かなかった。
外伝「不死鳥狩り」にて、バナージ、リディとフロンタルが死闘を繰り広げている裏でヤクト・ドーガを代替ユニットとして搭載した状態で出撃。パイロットの強化人間を装置としてメガラニカにいるフロンタルの「虚無」を投影しつつ、リタ・ベルナルの意識を宿したフェネクスと激戦を繰り広げた。
リタの意識はこのネオ・ジオングは、真の主たるフロンタルが乗ってしまえば、“刻”を可視化しやがては時空さえ歪める「この世界にあってはならないモノ」だと断じ、友人のヨナ・バシュタを導くことで、フロンタルの手に渡る前にネオ・ジオングを破壊しようとした。
コアがシナンジュではないため全力は出せなかったがそれでもフェネクスを圧倒。しかし、最終的にはサイコシャードの制御を奪われ、自壊した。
OVAのフロンタルはあくまでも自らの論理を持ってバナージを説き伏せようとしたがため、サイコシャードの力を武装の破壊にのみ使用していたが、小説版のフロンタルはシャアの思念に衝き動かされるがまま虚無へと突き進んでいたため、それを具現化するこのマシーンに乗ればバナージはユニコーンごと殲滅されていた危険性が高く、リタの判断は正しかったといえる。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 初登場作品。シュツルム・ブースター装備の状態で登場。
- 今作では、バナージとユニコーンの“暖かな光”ではなく、歴代ガンダムパイロットの“熱意”によってフロンタルとネオ・ジオングが浄化される、クロスオーバー物ならではの独自の展開に変更されているため、アニメでの決め技であるユニコーンの「ソフトチェストタッチ」は再現されず、機体が崩壊していくこともない。
- 165000というHPに重装甲・サイズ差から来るダメージの低減も重なり、かなりしぶとい。おまけにフロンタルが毎ターン「集中」「直撃」(ハードではさらに「直感」)を使ってくる上にマップ兵器まである。
- 加えて通常武装も強力かつ穴が無く、いずれも命中補正+50超え(マップ兵器のみ+40)な上に強化パーツの「脊髄反射コネクタ」(照準値+20、マップ兵器および射程1以外の武器・歌の射程+1)を所持して出てくるので命中率が凄まじいことになっており[2]、精神コマンド無しどころか集中程度でも焼け石に水という事態が普通に発生しうる。
- フル・フロンタルの性格上かバナージを集中的に狙うといったこともなく、バスターマシン7号などを狙うので危険な相手。
- 下手をするとバンシィ・ノルン[3]辺りが落とされてゲームオーバー、という事態にもなりかねない。
- 対策としては∀ガンダムの月光蝶でENを減らし、更にEN消費武器を無駄撃ちさせてENを切らすのがもっとも効果的。EN切れにすると武装がバズーカのみになる為、射程外から一方的に攻撃する事も可能になる。刻の果てを見せたこの機体の天敵が∀というのも皮肉な話である。
- ただし、ネオ・ジオングが移動しない場合、毎ターンのEN回復でバズーカ以外の武器も使える状態になるので注意。
- なお、ENがある状況でもバズーカの射程内から攻撃すると何故か他の武器ではなくバズーカで反撃してくるというAI思考になっている模様。バズーカ以外の武器の戦闘アニメを見たい、もしくはENを消費させたい場合はバズーカの射程外から攻撃した方が確実である。フロンタルに限らず、本作のボスはPPでの反撃には可能な限り最弱の武器を撃って来ようとする。
- ちなみに登場時、ハマーンは本機の事を知っており、シャアからは「時代錯誤な名前」と評されている。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦BX
- ファンネルビットを用いたコントロールジャックが再現され、GN-X IVやクランシェ、AIF-9V ゴーストといった機体を手駒として使ってくる。
- また、サイアムの元に乗り込んだ際には、邪魔になる『番人』シドのコントロールをジャックして乗り込みを敢行した。
単独作品
- スーパーロボット大戦V
- 宇宙ルート第38話で登場。ルートによっては一度も戦えない。『第3次Z天獄篇』と違って精神コマンドを使ってくることはないが、分岐で戦力が落ちていることや事前に強力なボス敵(ローゼン・ズール、クロスボーン・ガンダムX2改、ラカン搭乗ドーベン・ウルフ、ロニ搭乗α・アジール)が続いていることもあり、相対的には寧ろ手強くすらなっている。2ターンの間は移動してこないので、その間にSRポイントを取得しつつ体勢を整えると楽。
- そして、条件を満たせばスパロボ初となる自軍入りが実現する。加入は残り1~2話とはいえ、最終盤加入だけあって性能は圧倒的。惜しくらむはP武器の貧弱さと、シナンジュへの単分離が存在しない点か。なお乗せ換えることはできない。
装備・機能
武装・必殺武器
ハル・ユニットに装備された兵装。これ以外にシナンジュ単独の武装も引き続き使用可能。
- 大型アームユニット
- ハル・ユニットに装備されたアーム。破損しても分離・置換することで、損害を抑制できる。その巨体ゆえ敵機を力任せに拘束したり原始的な殴打による攻撃でも、スケールに劣る機体にとっては防ぎようのない質量兵器となる。
- 肩部大型ウェポンコンテナ
- 両肩部に内蔵されているウェポンコンテナ。シナンジュ用のバズーカのほかにはミサイル等も発射できるようだが、劇中ではミサイルがユニコーン目掛けに飛んでいるカットだけが存在しどこから出てきているかは描写されていない。
- 肩部大型メガ粒子砲
- 両肩部の前面に2門ずつ、後面に1門ずつの計6門を内蔵。拡散・収束の選択が可能。
- 『BX』では肩部大型メガ粒子砲を発射した後に大口径ハイメガ粒子砲で攻撃する。
- 大口径ハイメガ粒子砲
- 腹部に1門内蔵。本機の武装の中でも最大級の火力を誇るが、構造上連射できない。
- 『第3次Z天獄篇』では肩部のものおよびファンネル・ビットと合わせて「メガ粒子砲」名義で登録。自機中心型のマップ兵器も存在。
- サイコシャード発生器
- 武装としての名称は「サイコシャード」。使用者の意志を伝達し現実世界に投影するサイコ・フィールド放射結晶体のことで、これはそれを発生させる装置。ユニコーンガンダムの試験運用中に偶然見られたもののデータを参考に作られており、OVA版の「真ユニコーン」もこれを発現させている。
- 「武器という武器を自壊させる機能を持つサイコフィールド発生器」と普通に視聴する範囲ではそう見えたが、その正体は使用者が脳内で描いたイメージを現象として具象化させることができるというサイコミュ兵器。噛み砕いて言うと、使用者の願いを叶えるトンデモ兵器である[4]。
- OVA版第7巻では、フロンタルの「敵の火力を奪う」というイメージを具現化し一帯の自機以外の武装をすべて自壊させたのと、フロンタルが「自分の諦念をバナージに理解させたい」という想い[5]が、かつてのアムロとララァの同じく“刻”を形象として垣間見るという奇跡を引き起こし、これまでの人の争いの歴史とやがて来る虚無の世界を見せた。
- なお、原作者・福井晴敏氏や古橋一浩監督曰く「実際にタイムトラベルしたわけではない」らしい(もっとも当初、古橋監督は企画段階では実際にタイムトラベルさせようとしていたが、「ガンダムの世界観でそれはちょっとやりすぎでは?」と福井氏に止められたとのこと)。
- 余談だが、OVAでバナージが虚無の世界から戻ってくる場面の最後に、近い未来のコロニーレーザー発射を見た際、『伝説巨神イデオン』のイデオンソードの効果音が使用されたのは、大の『イデオン』ファンである福井晴敏氏の提案(更にいえば、OVA版第7話の最初のコロニーレーザーのカットがガンド・ロワ出現に似ているのも、その影響)。
- 第3次Z天獄篇PV2で披露した武装。戦闘アニメはOVA7巻の時間遡行パートを基にしており、使用時になぜかシュツルム・ブースターが消える(原作でそれを使用した時点において既にシュツルム・ブースターをパージしていたためと思われる)。
- BXではシュツルム・ブースターを装着したまま使用されており、戦闘アニメも時間遡行ではなくユニコーンガンダムとバンシィ・ノルンの武装を破壊した時の描写を基にしている。その為か特殊効果として「攻撃力低下」「射程低下」「照準値低下」と攻撃に関するステータスが悉く低下する様になっている。
- シュツルム・ブースター
- ネオ・ジオングの脚部とも言うべきプロペラントタンクとブースターが一体化した大型のユニット。「プロペラント・ブースター」とも言う。シュツルム・ブースターを装備することによって、ネオ・ジオングはその巨体に似合わぬ高機動性を持つ。
- ちなみにシュツルム・ブースター自体はパージが可能であり、それをパージしたネオ・ジオングの姿は名称元となったジオングに相似したものになる。
特殊能力
- Iフィールド
- 射撃のビーム攻撃を1500軽減。この耐久力だと馬鹿にならないが、スーパーロボットやジェニオンを筆頭に無視出来るユニットが多いのが救い。
移動タイプ
サイズ
- 2L
カスタムボーナス
- 「サイコシャード」の攻撃力+300。
- 『V』で採用。
機体BGM
- 「MOBILE SUIT」
- 劇中BGM。マップ兵器を使わせると確認可能。直前のイベントからマップBGMが「UNICORN GUNDAM」で固定されるため肩透かしを食らうかもしれない。
- 「UNICORN」
- 劇中BGM。『V』で採用。
対決・名場面
- ネオ・ジオング建造
- OVA版第6巻より。袖付きの旗艦レウルーラのMSデッキにおいてネオ・ジオングの建造が秘かに進められていた。建造中のネオ・ジオングを目にしたジンネマンは「脚がありませんな…」と感想を漏らす。
- 次巻であるOVA版第7巻にネオ・ジオングが登場する伏線と言える場面。
関連機体
余談
- 「ネオ・ジオング」とはα・アジールの初期案の時点での名前であった。今作においては只の仮称だったものが絶賛されて、そのまま採用された経緯がある。
- 原作小説版では本機は未登場であり、原作小説版では巨大な亡霊のようなオーラを纏ったシナンジュがラスボスを務めた。アニメでは「原作小説版最終巻で見せた、シナンジュが纏った巨大な亡霊のようなオーラを機体にできないだろうか」というアイデアから、このネオ・ジオングが生み出された。
- キット化は無理だろうと言われたが、発表してしばらくしてからキット化が決定した。
- ちなみに「HGUC 1/144 NZ-999 ネオ・ジオング」はサイズこそ1/144であるものの、それでもガンプラにしては破格のサイズおよび値段(全高86cm、税込27000円)を誇る。しかも、箱のサイズからして「HGUC 1/144 RX-78GP03 ガンダムGP03 デンドロビウム」よりも大きい。MGが食玩に見えてしまう程、とんでもないサイズ。
- 巨大かつ大味なパーツが多いので組み立て自体はそれほど難しくないが、そのあまりのサイズ故に表面処理や塗装まで行うとなると膨大な労力を強いられる。
- その上、置き場所を確保するのも一苦労。もっとも、メーカー側はこのことを見越してか、ネオ・ジオングのパーツをしまっておくための専用箱を付属させている。
- SDガンダムのキット(SD化したのに、全高が19cmという一般的なMG並の高さ)や食玩のアサルトキングダム(食玩なのに、全高が40cmで値段が10000円という代物)、コスモフリートスペシャルのレウルーラ付属の小物、ガンダム名鑑ガム(食玩)のミニプラとしても立体化されており、作品のラスボスを担っているからか、イメージより何気に立体化に恵まれている(作品のラスボスを務めているガンダムなのにプラモデルすら出ていないMSも存在しているので尚更)。
- ちなみに「HGUC 1/144 NZ-999 ネオ・ジオング」はサイズこそ1/144であるものの、それでもガンプラにしては破格のサイズおよび値段(全高86cm、税込27000円)を誇る。しかも、箱のサイズからして「HGUC 1/144 RX-78GP03 ガンダムGP03 デンドロビウム」よりも大きい。MGが食玩に見えてしまう程、とんでもないサイズ。
- なお、シャアはアニメ作品で巨大MAに乗った事が無い(ゲーム作品ならば専用機として開発されたノイエ・ジールIIがあるし、漫画作品『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』でならばゼロ・ジ・アールに乗った事がある)。
- むしろ、ゼロ・ジ・アールに乗った際のシャアの発言からして巨大MAに乗る事自体好んでいない。実際、その後の模擬戦の場面においても「的になる気はない」とマニュアルで回避運動を行って周囲を驚かせているが、シャア本人は数発当たった事を悔やんでいる事から、「当たらなければどうという事はない」主義のシャアとしては、当たる事が前提の巨大MAは水が合わないと考えている模様。
脚注
商品情報
- プラモデル
- フィギュア
資料リンク
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