「プロヴィデンスガンダム」の版間の差分

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== ZGMF-X13A プロヴィデンスガンダム(Providence Gundam) ==
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{{登場メカ概要
*登場作品:[[機動戦士ガンダムSEED]]
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| タイトル = プロヴィデンス
*分類:試作型[[モビルスーツ]]
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| 外国語表記 = [[外国語表記::PROVIDENCE GUNDAM]]<ref>[https://www.1999.co.jp/10036578 バンダイ 1/144 HG プロヴィデンスガンダム]、パッケージより。</ref>
*形式番号:ZGMF-X13A
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| 登場作品 = [[ガンダムシリーズ]]
*全高:18.16m
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*{{登場作品 (メカ)|機動戦士ガンダムSEED}}
*重量:90.68t
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| デザイン = {{メカニックデザイン|大河原邦男}}
*動力:核動力([[ニュートロンジャマーキャンセラー]]搭載)
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| 初登場SRW = {{初登場SRW (メカ)|第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ}}
*装甲:[[PS装甲|フェイズシフト装甲]]
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| SRWでの分類 = [[機体]]
*開発:[[ザフト]]
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}}
*所属:ザフト
 
*主なパイロット:[[ラウ・ル・クルーゼ]]
 
*メカニックデザイナー:大河原邦男
 
  
[[ザフト]]が開発した[[モビルスーツ]][[ガンダムタイプ]]の内の一機で、[[フリーダムガンダム]][[ジャスティスガンダム]]と同時期に開発されていた、いわば兄弟機ともいえる立場にある。ちなみに、プロヴィデンスとはキリスト教の概念で、『神の意思・摂理』、またはそこから転じて『神そのもの・天帝』といった意味を持つ。
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{{登場メカ概要
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| タイトル = スペック
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| 分類 = [[分類::モビルスーツ]]
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| 生産形態 = 試作機
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| 型式番号 = ZGMF-X13A
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| 全長 = 18.16m
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| 重量 = 90.68t
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| 装甲 = [[フェイズシフト装甲]]
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| 動力 = 核動力([[ニュートロンジャマーキャンセラー]]搭載)
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| 所属 = [[ザフト]]
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| パイロット = [[ラウ・ル・クルーゼ]]
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}}
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'''プロヴィデンスガンダム'''は『[[機動戦士ガンダムSEED]]』の[[登場メカ]]
  
核エンジンや[[ニュートロンジャマーキャンセラー]][[PS装甲]]、マルチロックオンシステムなどが採用されており、出力、運動性、攻撃力、防御力などの全てにおいて、在来機を遥かに凌駕する性能を持つ。宇宙空間での運用を主に想定していたのか、機動力自体はフリーダム、ジャスティスを下回るが、それを持って余りある火力が特徴。その火力を堅持するのが、最大の特徴であるバックパックと腰のジョイントに装備された無線式自動攻撃兵器、通称「[[オールレンジ攻撃|ドラグーン・システム]]('''D'''isconnected '''R'''apid '''A'''rmament '''G'''roup '''O'''verlook '''O'''peration '''N'''etwork・system=DRAGOON SYSTEM:分離式統合制御高速機動兵装群ネットワーク・システム)」の存在と言えるだろう。
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== 概要 ==
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[[ザフト]]が開発した[[モビルスーツ]]。[[ガンダムタイプ]]の内の一機で、[[フリーダムガンダム|フリーダム]][[ジャスティスガンダム|ジャスティス]]と同時期に開発されていた、いわば兄弟機ともいえる立場にある。
  
元々は4本のビームサーベルを搭載した機体となるはずだったが、核エンジンから供給される、無尽蔵ともいえるエネルギーや、パイロットが空間認識能力の高いクルーゼに決まった事もあり、ドラグーン搭載機に変更された。ドラグーン・システムの搭載は機体の基本設計が終了した後に決定された為、機体の腹部には量子通信ケーブルの一部が露出している。普通ならこの部分が致命的な弱点となったのだろうが、ケーブルはPS装甲でカバーされているため弱点でなくなっている。なお、このシステムはパイロットの超人的な空間認識能力を必要とするため、本機はその適正が確認されているクルーゼの専用機となっている。そのためか、頭部にはクルーゼの仮面に似た形状のフェイスカバーが取り付けられている。
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=== 開発の経緯 ===
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この機体の本来の形式番号は「ZGMF-X11A」とジャスティス(X09A)、フリーダム(X10A)に続いていた。しかし、[[機動戦士ガンダムSEED ASTRAY|外伝系列の作品]]で[[リジェネレイトガンダム|X11Aが取られてしまった]]為、X13Aへと変更された経緯を持つ(後にX12Aも外伝に登場した)。
  
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦にて、[[ラウ・ル・クルーゼ]]が搭乗して出撃し、連合、オーブの[[MS]]をことごとく葬り去った。さらに[[ディアッカ・エルスマン]]の駆る[[バスターガンダム]]を一瞬にして中破させ、[[ムウ・ラ・フラガ]]の[[ストライクガンダム]]も圧倒的な強さで退けた。その後、[[ジェネシス]]付近の宙域で[[キラ・ヤマト|キラ]]の駆る[[フリーダムガンダム]]と交戦し、[[ミーティア]]を破壊。さらにその後、熾烈な接近戦にもつれこみ、お互い、腕や足などを破壊されるが、最後はフリーダムのビームサーベルでコックピットを貫かれ、クルーゼは戦死。機体も[[ジェネシス]]の爆発の炎に灼かれ、散った。
+
元々は4本のビームサーベルを搭載した機体となるはずだったが、核エンジンから供給される、無尽蔵ともいえるエネルギーや、パイロットが空間認識能力の高いクルーゼに決まった事もあり、ドラグーン搭載機に変更された。
  
裏話として、実はこの機体については当初案がなかった。しかし「ガンダムでないと今のキラ達に太刀打ちできない」ということから、急遽デザイナーの大河原邦男氏に発注され(彼は1週間で作成したという)、設定が作られた。
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=== 性能 ===
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核エンジンや[[ニュートロンジャマーキャンセラー]]、[[PS装甲]]、マルチロックオンシステムなどが採用されており、出力、運動性、攻撃力、防御力などの全てにおいて、在来機を遥かに凌駕する性能を持つ。
  
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宇宙空間での運用を主に想定していたのか、機動力自体はフリーダム、ジャスティスを下回るが、それを持って余りある火力が特徴。その火力を堅持するのが、最大の特徴であるバックパックと腰のジョイントに装備された無線式自動攻撃兵器、通称「[[オールレンジ攻撃|ドラグーン・システム]]('''D'''isconnected '''R'''apid '''A'''rmament '''G'''roup '''O'''verlook '''O'''peration '''N'''etwork・system=DRAGOON SYSTEM:分離式統合制御高速機動兵装群ネットワーク・システム)」の存在と言えるだろう。
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ドラグーン・システムの搭載は機体の基本設計が終了した後に決定された為、機体の腹部には量子通信ケーブルの一部が露出している。普通ならこの部分が致命的な弱点となったのだろうが、ケーブルはPS装甲でカバーされているため弱点でなくなっている。なお、このシステムはパイロットの超人的な空間認識能力を必要とするため、本機はその適正が確認されているクルーゼの専用機となっている。そのためか、頭部にはクルーゼの仮面に似た形状のフェイスカバーが取り付けられている。
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背部に装着されたバックパックの高い推進力による恩恵とプロヴィデンス本体の優秀さにより重力化でも単独で飛行可能。この辺りから本来のプロヴィデンスの機動力の高さがうかがえる。
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=== 劇中での活躍 ===
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第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦にて、[[ラウ・ル・クルーゼ]]が搭乗して出撃し、連合、オーブの[[MS]]をことごとく葬り去った。さらに[[ディアッカ・エルスマン]]の駆る[[バスターガンダム]]を一瞬にして中破させ、[[ムウ・ラ・フラガ]]の[[ストライクガンダム]]も圧倒的な強さで退けた。
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その後、[[ジェネシス]]付近の宙域で[[キラ・ヤマト|キラ]]の駆る[[フリーダムガンダム]]と交戦し、[[ミーティア]]を破壊。さらにその後、熾烈な接近戦にもつれこみ、お互い腕や足などを破壊されるが、最後はフリーダムのビームサーベルでコックピットを貫かれ、クルーゼは戦死。機体も[[ジェネシス]]の爆発の炎に灼かれ、散った。
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=== その他 ===
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ドラグーン搭載機に変更された理由は上記以外にも、2機の兄弟機フリーダム・ジャスティス(さらには専用支援機ミーティアを積んだエターナルまでもが)が強奪された事も理由の1つであると推測される。当初の予定では、プラズマ砲及びレールガンを装備した火力特化のフリーダムが遠距離戦、ジャスティスがファトゥムに搭載された実弾火器等を用いて中距離戦を担当。そして、4本の大型ビームサーベルと高い機動力をメインに近距離戦=前衛を担当する事こそが初期のプロヴィデンスの役割。この3機の兄弟達はザフト軍の優れたパイロット達の手によって3機1組のバランスの取れた戦闘を行う筈だったのだが、クライン派による強奪(ジャスティスは離反)で3機での運用が事実上不可能となった。
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この段階でプロヴィデンスは既に開発終盤の段階に入っていたが、この件が引き金となり開発現場は急遽プロヴィデンスをドラグーン搭載機へと仕様変更する事となる。不足した兄弟達2機の働きをプロヴィデンス1機に集約したのである。結果、突然のドラグーン搭載による開発の大幅な遅れや機体の調整不足に加え未完成な部分が多いながらも、ドラグーン搭載機となったプロヴィデンスはパイロットへの依存性・負担こそ非常に大きい反面、ビームサーベル・ビームライフル・ドラグーンによりあらゆる距離での戦闘を単機で、しかも核エンジンによるEN制約解消もあって長時間無補給でこなす事が可能となり、SEEDにおける最終決戦で正に「天帝」と呼ぶに相応しい戦果を挙げた。
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== 登場作品と操縦者 ==
 
たった2話しか登場しなかったが、パイロットのクルーゼと相まってSEED系[[MS]]でも一、二を争う人気を誇る。しかし、同時に登場話数の少なさが原因でスパロボでは敵として現れる時は終盤で、さすがに強くはあるが既にこちらのレギュラーメンバーが育ちきっているためにそれほどの強敵でもないという少し残念な事が多い。
 
たった2話しか登場しなかったが、パイロットのクルーゼと相まってSEED系[[MS]]でも一、二を争う人気を誇る。しかし、同時に登場話数の少なさが原因でスパロボでは敵として現れる時は終盤で、さすがに強くはあるが既にこちらのレギュラーメンバーが育ちきっているためにそれほどの強敵でもないという少し残念な事が多い。
  
なお、意外な事にこの形で空が飛べる。ただスパロボでは今のところ重力下での戦闘はない。ちなみに第3次αでは移動タイプに空が無い為、飛べない。
+
更にはSEEDシリーズ自体の参戦が続編のDESTINY中心になっていったので、参戦自体も少ない。
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飛行可能な設定だが、スパロボでは今のところ重力下での空中戦は実現していない。
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=== [[αシリーズ]] ===
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;{{参戦作品 (メカ)|第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ}}
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:初登場作品。第51話「終わらない明日へ」前後編のみの登場。[[宇宙世紀]]系ガンダム&『[[新機動戦記ガンダムW Endless Waltz]]』の主役級パイロットには[[特殊戦闘台詞]]があり([[ヒイロ・ユイ]]に至っては[[ラウ・ル・クルーゼ]]を名指し)、クルーゼに返し台詞もあるため、ドリームマッチを楽しむことが出来る。似たような装備をした[[νガンダム]]とも戦える。
 +
:ただでさえ高い能力が後編ではさらに上がり、HPは[[モビルスーツ]]として破格の122400。前後編とも戦わずにクリアは可能だが、後編では本機撃墜が[[熟練度]]獲得条件。前編では[[ドミニオン]]撃破まで[[ド根性]]で無限復活するため、資金や[[パイロットポイント|PP]]稼ぎの餌にもできる。ただ同話では[[核ミサイル]]撃破前の[[デュエルガンダム アサルトシュラウド|デュエルガンダム]]でも同じことが可能で、そちらの方が容易。射程1武装は複合兵装防盾システムのみで、接近できれば勝負ありだが、それまでに射程2-12のドラグーン・システムを掻い潜れるかが焦点。ドラグーンは気力110が必要なため、[[脱力]]をかければ対処は容易。しかし前編はともかく、後編は強制出撃の[[キラ・ヤマト]]等のほか6小隊しか出撃できない上、HARDモードならSP減少まであり、純粋戦力と脱力のどちらを優先するか戦略眼が問われる。
 +
:実はドラグーンは物理属性で、'''[[切り払い]]が可能。'''対処するパイロットに切り払いを養成しておけば多少は楽になるだろう。
 +
 
 +
=== 携帯機シリーズ ===
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;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦J}}
 +
:版権機体のラスボスを飾るにふさわしい高性能ぶり。今回のクルーゼは[[特殊技能]]に[[コーディネイター]]を持っているため、かなり強い。[[コン・バトラーV]]との[[戦闘前会話]]では[[浪花十三]]に'''カニ'''呼ばわりされる。
 +
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦W}}
 +
:第2部の終盤で登場。原作のヤキン・ドゥーエ戦以外では、[[ザ・データベース]]との戦いにおける敗残陣営混合軍としても登場する。HPが10万を超えているため(さらに初回登場時は地形効果が高い位置に出現することもあり)、倒すにはなかなか骨が折れる。なお、最後の登場時では[[地獄王ゴードン]]([[あしゅら男爵]])と[[ガルラ|メカブラック獣人ガルラ]]([[シンクライン皇太子|シンクライン]])もいて、「行き場を失った巨悪キャラが揃い踏み」というスパロボならではの壮観な一幕となっている。
 +
:クルーゼが関連作品で色々な暗躍をしてい事もあり、それを問題視・疑問視した自軍キャラ多数との作品の枠を越えた[[戦闘前会話]]が数多く用意されている。またプレイング次第では[[メビウス・ゼロ]]の他に、別シリーズの同コンセプト機である[[Xアストレイ]]や[[ガンバレルダガー]]などで挑む事も可能。と、ファンには嬉しい作りとなっているのも今作での特徴。
  
== 登場作品と操縦者 ==
+
=== 単独作品 ===
;[[第3次スーパーロボット大戦α]]
+
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦X-Ω}}
:かなり終盤になってからの登場。今作ではU.C.ガンダム系とガンダムWが参戦している上に、主役級パイロットには特殊台詞あり(ヒイロにいたってはクルーゼと名前まで言ってくれる)でクルーゼに返し台詞もあるため、ドリームマッチを楽しむことが出来る。似たような装備をした[[νガンダム]]とも戦える。ドラグーン・システムが実弾なためにSEED系ガンダムとは相性が悪い。
+
:2016年3月の「BOSSガシャ」にて実装。SSRディフェンダー。「見切り」「空間認識能力」による回避率上昇と「PS装甲」によるダメージ軽減に加えディフェンダー指揮を持っており味方のディフェンダーの能力を上げつつ前線で戦う性能になっている。
;[[スーパーロボット大戦J]]
+
:2017年1月に大器型SSRシューターが追加。こちらは高い命中率に確定クリティカル、1回の限界突破が必要だが攻撃速度の上昇と非常に攻撃性能の高いシューターになっている。
:終盤、クルーゼが乗ってくる。今回のクルーゼは[[特殊技能]]に[[コーディネイター]]を持っているため、かなり強い。[[コン・バトラーV]]との[[戦闘前会話]]では[[浪花十三]]に'''カニ'''呼ばわりされる。
+
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦DD}}
;[[スーパーロボット大戦W]]
+
:2章Part1から登場するボスユニット。バランスタイプ。SEED関連機体ではラスボスであるが、第1章を最後までクリアできるほど改造を積んでいれば、たいした相手ではない。
:第2部の終盤で登場。ヤキン・ドゥーエ戦以外でも、[[ザ・データベース]]との戦いでも登場する。HPが10万を超えているため、倒すのが大変。なお、このステージには隣に[[あしゅら男爵|あしゅら]]の[[地獄王ゴードン|ゴードン]]と[[シンクライン皇太子|シンクライン]]がいるため、余計厄介。
 
  
 
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
 
+
=== 武装・[[必殺武器]] ===
=== 武装・必殺攻撃 ===
+
==== 武器 ====
 
;MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御用機関砲
 
;MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御用機関砲
:頭部及び肩部に装備されたバルカン砲。近距離に迫ったミサイルなどを迎撃するために使用された。ピクウスは「きつつき」の意。
+
:頭部及び肩部に計4門内蔵されたバルカン砲。頭部のものは作中未使用。後方へ下がる際の牽制に使用している。
 +
:ピクウスは「きつつき」の意。
 +
;MA-V05A 複合兵装防盾システム
 +
:シールドにビームサーベルとビーム砲を内蔵した複合兵装。[[ブリッツガンダム|ブリッツ]]のトリケロスの派生系で「一つの武器に多数の機能を持たせる」という思想の元に開発されており、腕にかぶせるようにして使う。防具としてよりも武器としての取り回しを優先させた為シールドとしての性能は低いが、近接戦闘用の武装としての性能は申し分なく、極めて強力である。
 +
:;対ビームシールド
 +
::本体であるシールド。
 +
:;大型ビームサーベル
 +
::シールド中央に1基装備。自機の3倍ほどに及ぶ非常に長い刀身を形成可能でこれでミーティアの左ウェポンアーム、右推進装置を破壊、多数の対艦ミサイルを一薙ぎで切り払っている。
 +
::なお、本機に搭載されたビームサーベルはこのシールドに内蔵されたものだけであり、他のモビルスーツのように予備が無い。この事がフリーダムとの死闘の敗因に繋がってしまった。
 +
:;ビーム砲
 +
::サーベルの両脇に計2門装備。単体では一度も使用せず後述のユーディキウムを併用した連射攻撃シーンのみ存在する。
 +
:
 
;MA-M221 ユーディキウム・ビームライフル
 
;MA-M221 ユーディキウム・ビームライフル
:肩掛け式の大型ビームライフル。フリーダム、ジャスティスのそれより高出力だが、その重量ゆえ取り回しに難がある。しかし、機能面でそれを補っている。ユーディキウムは「審判」の意。
+
:肩掛け式の大型ビームライフル。フリーダム、ジャスティスのそれより高出力だが、その重量ゆえ取り回しに難がある。しかし、機能面でそれを補うよう想定されている。
;MA-V05A 複合兵装防盾システム
+
:ユーディキウムは「審判」の意。
:対ビームシールドに大型ビームサーベルと2門のビーム砲を内蔵した複合兵装。ザフト独特の「一つの武器に多数の機能を持たせる」という思想の元に開発されており、腕にかぶせるようにして使う。武器としての取り回しを優先させた為、シールドとしての性能は低いが、近接戦闘用の武装としての性能は申し分なく、極めて強力である。なお、本機に搭載されたビームサーベルはこのシールドに内蔵されたものだけであり、他のモビルスーツのように予備が無い。この事がフリーダムとの死闘の敗因に繋がってしまった。
+
:『DD』では「ビームライフル」名義で、ビーム属性の通常攻撃に採用。
 
;ドラグーン・システム
 
;ドラグーン・システム
:[[キュベレイ]]の[[オールレンジ攻撃|ファンネル]]や、[[エルメス]]の[[オールレンジ攻撃|ビット]]を彷彿とさせる武器。連合側の[[MA]][[メビウス・ゼロ]][[オールレンジ攻撃|ガンバレル]]の思想を模倣、発展させた物で、ビーム砲を9門内蔵する大型の物を3基、2門内蔵する小型の物を8基、計11基43門装備している。この43門という砲門の多さはSEEDシリーズで間違いなくトップクラスであり、後に開発された同じドラグーン搭載機のレジェンド・Sフリーダムでは遥かに及ばない攻撃範囲を実現している。この装備のお陰で単機でありながらも、圧倒的な制圧力を発揮している。配置としては背部に大型3基と小型2基の合計5基、腰部に小型6基が装備され、背部の小型2基は分離せずに可動砲台として使用可能。この機能により、大気圏内でもある程度戦闘をこなせる。パイロットによって無線操作され、多角的な攻撃が可能になる。単に攻撃するだけではなく、前方広範囲に雨のようにばら撒く事で敵の攻撃を防ぐ使い方も出来る。だが、この当時のドラグーンは使用者が非常に限られる第1世代のドラグーンのため、使える者は少数に限られ、誰しも運用出来るという訳ではなかった。作品によっては実弾だったりビーム弾だったりとコロコロ変わる。
+
:[[キュベレイ]]の[[オールレンジ攻撃|ファンネル]]や、[[エルメス]]の[[オールレンジ攻撃|ビット]]を彷彿とさせる武器。ザフトが民間軍事企業と提携して開発した量子通信テクノロジーを利用した[[オールレンジ攻撃]]兵装であり、ビーム砲を9門内蔵する大型の物を3基、2門内蔵する小型の物を8基、計11基43門装備している。この43門という砲門の多さはSEEDシリーズで間違いなくトップクラスであり、後に開発された同じドラグーン搭載機の[[レジェンドガンダム|レジェンド]][[ストライクフリーダムガンダム|Sフリーダム]]では遥かに及ばない攻撃範囲を実現している。
 +
:この装備のお陰で単機でありながらも、圧倒的な制圧力を発揮している。パイロットによって無線操作され、多角的な攻撃が可能になる。単に攻撃するだけではなく、前方広範囲に雨のようにばら撒く事で敵の攻撃を防ぐ使い方も出来る。
 +
:だが、この当時のドラグーンは使用者が超人的な空間認識能力<ref>簡単に言えば、「自分と対象の距離はどのくらいか」「自分が正面から見ているあの物体を真上から見たらどんな形に見えるか」と言ったような事柄で重要になる、空間や立体構造物を自身の頭の中で回転させたりして思考する能力。ドラグーンシステムの操作で言えば、「自分の右斜め前方に飛ばしたビットからどんな角度に向けてビームを撃てば相手に当たるか」というような判断に直接的に関わる。しかもこれを戦闘中に、時に何十というビットで同時に認識・把握できるレベルで必要とするため、一般人を遥かに凌駕した文字通りの「超人」的な能力を必要とする。</ref>を持っていることを前提としているため、使える者は少数に限られ(現段階ではクルーゼ、プレア、コートニーの僅か3名が確認できるのみ)、誰しも運用出来るという訳ではなかった。
 +
:装着されたバックパックは高い推進力を持っており、増加した重量の影響で低下した機動力をカバーしている。
 +
:なお、ドラグーンとは「Disconnected Rapid Armament Group Overlook Operation Network(分離式統合制御高速機動兵装群ネットワーク)」の略称である。
 +
:『DD』では特殊属性の必殺技に採用。
 +
:;大型ドラグーン
 +
::ビーム砲を9門内蔵。背部に3基装備。
 +
:;小型ドラグーン
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::ビーム砲を2門内蔵。背部に2基、腰部に6基装備。背部の2基は分離せずに可動砲台として使用可能。この機能により、大気圏内でもある程度戦闘をこなせる。
 +
 
 +
==== 必殺技 ====
 +
;大型ビームサーベル(なぎ払い)
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:『[[スーパーロボット大戦X-Ω|X-Ω]]』での必殺スキル。
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;ドラグーンシステム(広範囲)
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:『[[スーパーロボット大戦X-Ω|X-Ω]]』での必殺スキル。
  
 
=== [[特殊能力]] ===
 
=== [[特殊能力]] ===
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:[[切り払い]]、[[シールド防御]]、[[撃ち落とし]]を発動。
 
:[[切り払い]]、[[シールド防御]]、[[撃ち落とし]]を発動。
 
;[[PS装甲]]
 
;[[PS装甲]]
:通電させる事で相転移する特殊な装甲で、物理攻撃を無効化する。通常はグレー一色だが、通電させると色が変化する。大気圏突入なども可能になるが、エネルギーを大量に消費する上、高出力のビーム兵器などには弱いという欠点もある。
+
:
  
 
=== 移動タイプ ===
 
=== 移動タイプ ===
 
;[[空]]・[[陸]]
 
;[[空]]・[[陸]]
 
:[[飛行]]可能。
 
:[[飛行]]可能。
<!-- == 機体BGM == -->
 
<!-- :「曲名」:採用作品や解説など -->
 
  
== 対決 ==
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=== [[サイズ]] ===
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;M
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:
 +
 
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== 対決・名場面 ==
 
;対地球連合軍
 
;対地球連合軍
:初出撃後、周囲に展開していた多数の[[ストライクダガー]]をドラグーンシステムによる一斉攻撃で撃破する。殲滅後、クルーゼの高笑いでこのエピソードは終わるが、視聴者に高い印象を残したのは言うまでも無い。
+
:初出撃後、周囲に展開していた多数の[[ストライクダガー]]をドラグーンシステムによる一斉攻撃で撃破する。殲滅後、クルーゼの高笑いでこのエピソードは終わるが、視聴者に強烈な印象を残したのは言うまでも無い。
 
;対[[バスターガンダム]]
 
;対[[バスターガンダム]]
:[[アークエンジェル]]を守るため、バスターが攻撃を加えたが、プロヴィデンスの前にそれは掠りもせず、逆にドラグーンを交えた猛攻で数秒でぼろぼろにされてしまった。
+
:[[アークエンジェル]]を守るためにバスターが攻撃してきたが、ドラグーンを交えた猛攻で戦闘不能に追い込む。
 
;対[[ストライクガンダム]]
 
;対[[ストライクガンダム]]
:機体性能差を乗り越えてプロヴィデンスに肉薄するも、各所にダメージを受け、追いつめられて戦線離脱。
+
:機体性能差を乗り越えて、プロヴィデンスに肉薄してくるが、オールレンジ攻撃で中破させる。
;対[[フリーダムガンダム (ミーティア)]]
+
;対フリーダムガンダム(ミーティア装備)
 
:[[MS]]や[[戦艦]]の残骸の中を飛び回り、激しい攻撃を加え合うが、図体の大きいミーティアが徐々に追いつめられていき、ついにはエンジン部分にサーベルの一撃を喰らい、キラはミーティアを破棄せざるを得なかった。
 
:[[MS]]や[[戦艦]]の残骸の中を飛び回り、激しい攻撃を加え合うが、図体の大きいミーティアが徐々に追いつめられていき、ついにはエンジン部分にサーベルの一撃を喰らい、キラはミーティアを破棄せざるを得なかった。
 
;対オーブ軍
 
;対オーブ軍
:キラの目の前でフレイを殺害したクルーゼは、そのまま嘗ての歌姫ラクス・クラインの指揮するオーブ軍へと攻撃を再開する。護衛のM1アストレイを数10機を一瞬で撃破し、ラクスの搭乗するエターナルもドラグーンの激しい猛攻により、撃墜の危機に陥ったが、フレイの霊体との邂逅で戦意を取り戻したキラの妨害により、辛うじて撃墜を免れる。SEEDシリーズでエターナルが撃墜の危機に陥ったシーンはこれぐらいなものである。
+
:キラの目の前でフレイを殺害したクルーゼは、そのまま嘗ての歌姫ラクス・クラインの指揮するオーブ軍へと攻撃を再開する。護衛のM1アストレイ数10機を一瞬で撃破し、ラクスの搭乗するエターナルもドラグーンの激しい猛攻により、撃墜の危機に陥ったが、フレイの霊体との邂逅で戦意を取り戻したキラの救援により、辛うじて撃墜を免れる。SEEDシリーズでエターナルが撃墜の危機に陥ったシーンはこれぐらいなものである。
 
;対[[フリーダムガンダム]]
 
;対[[フリーダムガンダム]]
:激しい攻撃の繰り返しとなり、お互い、一進一退の攻防を繰り返すも、ついには一騎打ちとなった。まずプロヴィデンスの左腕をフリーダムがライフルで撃ち抜き、直後プロヴィデンスの反撃によるライフルがフリーダムの右腕を葬る。だが、フリーダムは止まらず急接近し、プロヴィデンスの大型ビームライフルを右腕ごとサーベルで破壊する。この時、プロヴィデンスは仕様上予備のサーベルを持っていないため、フリーダムの勢いをとめる事が出来なかった。この時点でクルーゼの敗北はほぼ確定した。プロヴィデンスは距離を取り、僅か2基となったドラグーンの端末による連続攻撃でフリーダムの頭部・胸部を破壊するが、ビームサーベルを構えたフリーダムによってコックピットを貫かれ、クルーゼは戦死。さらにジェネシスの爆発の炎に灼かれ、機体も爆発、四散し、フリーダムも巻き込まれた。このミーティアも含めるフリーダムとの戦いで、数々の名台詞が飛び出した。
+
:激しい攻撃の繰り返しとなり、お互い一進一退の攻防を繰り返す。ファーストアタックこそプロヴィデンスのドラグーンのビームであったものの、被弾をものともせずに反撃を敢行するフリーダムに対し、プロヴィデンスも両腕を失うなどのダメージを受ける。最終的には左手一本でサーベルを構えて突撃してくるフリーダムに対し、たった2基のドラグーンで迎撃を試みるも、頭部やコクピット付近への被弾さえ厭わずに特攻するフリーダムによってコクピットをサーベルで刺し貫かれ、クルーゼは戦死しプロヴィデンスは沈黙。直後に放たれたジェネシスの光によって機体は爆発四散、プロヴィデンスはこの世から消え去った。
 
;対[[フリーダムガンダム]](ボンボン版)
 
;対[[フリーダムガンダム]](ボンボン版)
:TV版とは全く異なり、プロヴィデンスのドラグーンの激しい猛攻に全く対応できず、1度もダメージを与える事すら出来なかった。機体の大部分を破壊され、残された武装も頭部バルカン・バラエーナ1門のみとなったその時、離脱したムウがメビウス・ゼロに乗って再度クルーゼとの戦闘に。圧倒的な機体性能の差から、手も足も出なかったが、ガンバレルのワイヤーでプロヴィデンスの行動を封じ込める事に成功。ムウはキラに自分毎、クルーゼを撃ち抜くよう告げるが、キラは躊躇する。機体の動きを封じられながらも、ドラグーンの端末を射出し、フリーダムにダメージを与え続けるクルーゼ。ムウの必死の説得によりキラはプラズマ砲でプロヴィデンスを撃ち抜くという苦渋の選択をする。そして、プロヴィデンスとメビウス・ゼロは宇宙に散った。
+
:TV版とは全く異なり、フリーダムから一度もダメージを受けないほどに圧倒。機体の大部分を破壊し、残された武装も頭部バルカンとバラエーナ1門のみとなったその時、離脱したムウがメビウス・ゼロに乗って再度クルーゼとの戦闘に舞い戻る。機体性能の差によってやはり圧倒するも、ガンバレルのワイヤーによってプロヴィデンスの行動は封じ込められてしまう。ムウはキラに自分ごとクルーゼを撃ち抜くよう告げるが、キラは躊躇する。機体の動きを封じられながらも、ドラグーンの端末を射出し、フリーダムにダメージを与え続けるクルーゼ。ムウの必死の説得によりキラはプラズマ砲でプロヴィデンスを撃ち抜くという苦渋の選択をする。そして、プロヴィデンスとメビウス・ゼロは宇宙に散った。
  
== 名場面 ==
+
== 関連機体 ==
;最後の一撃
+
=== 強化型・バリエーション機 ===
:最後のフリーダムとの一騎打ち。
+
;プロヴィデンス(初期型)
:フリーダムはドラグーン・システムの攻撃によりミーティアを破壊され、片腕片足を破壊されながらも同じくプロヴィデンスの腕を撃ち抜くなど壮絶な戦いを繰り広げる。お互いに武装の多くを失うダメージを受けるも、最後はフリーダムが残ったビームサーベルを展開、頭部を潰されながらもドラグーンの雨を掻い潜ってプロヴィデンスのコクピットを貫き、クルーゼを倒す。
+
:4本の大型ビームサーベルを内蔵した大型のバックパックを装備した初期のプロヴィデンス。機体各所も現在のプロヴィデンスとは微妙に異なる。このバックパックを取り外し、代わりにドラグーンシステムを装備した状態が今のプロヴィデンスである。
:そして決着の直後にジェネシスが発射される。フリーダムは間一髪のところで離脱したが、プロヴィデンスはそのままジェネシスの炎に焼かれ、爆散した。
+
;[[GUNDAM:ニクスプロヴィデンスガンダム|ニクスプロヴィデンス]](SRW未登場)
 +
:『機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY』(SRW未参戦)に登場するプロヴィデンスの後継機。ドラグーンを主力兵器として運用すべく様々な改良がされている。
  
== 関連機体 ==
+
=== 関連機 ===
;プロヴィデンスガンダム(初期型)
+
;[[ザクウォーリア|プロヴィデンスザク]]'''(SRW未登場)'''
:4本の大型ビームサーベルを内蔵した大型のバックパックを装備した初期のプロヴィデンス。機体各所も現在のプロヴィデンスとは微妙に異なる。このバックパックを取り外し、代わりにドラグーンシステムを装備した状態が今のプロヴィデンスである。ゲーム「終わらない明日へ」のムービーではこの初期型プロヴィデンスを見る事が出来る。今現在、各種メディアで初期型のプロヴィデンスを見る事が出来るのはこの作品のみ。
+
:ZGMF-1000ザクをベースに開発された第2世代ドラグーンのテストベッド。本機をアップデートする形でレジェンドが開発された。
;[[ドレッドノートガンダム]]
+
;[[レジェンドガンダム|レジェンド]]
:モビルスーツとしては初めてドラグーンを搭載した機体。この頃のドラグーンは試験段階のため、有線式のものを使用していたが、ケーブルが断線してもコントロールは可能である。
+
:後継機。扱い難い第1世代のドラグーンを全て第2世代へ移行する事である程度の扱い易さを実現した。しかし、ドラグーンの端末の数が減ってしまっている。
;[[Xアストレイ]]
+
 
:ドレッドノートにプロヴィデンスのものと酷似したドラグーンユニットを搭載した強化機体。このドラグーンは装甲にPS装甲を用いてるため、有線式になっているが、断線してもコントロール可能。
+
=== ファーストシリーズ ===
;[[フリーダムガンダム]]
+
;[[ドレッドノートガンダム|ドレッドノート]]
 +
:モビルスーツとしては初めてドラグーンを搭載した機体。
 +
:;[[Xアストレイ]]
 +
::ドレッドノートにプロヴィデンスのものと酷似したドラグーンユニットを搭載した強化機体。
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:
 +
;[[フリーダムガンダム|フリーダム]]
 
:兄弟機。原作ラストでは激しい死闘を演じた。
 
:兄弟機。原作ラストでは激しい死闘を演じた。
;[[ジャスティスガンダム]]
+
;[[ジャスティスガンダム|ジャスティス]]
:兄弟機。機能的には背部のリフター以外、目立ったものは無い。
+
:兄弟機。
;[[レジェンドガンダム]]
+
;[[リジェネレイトガンダム|リジェネレイト]]
:後継機。扱い難い第1世代のドラグーンを全て第2世代へ移行する事である程度の扱い易さを実現した。しかし、ドラグーンの端末の数が減ってしまっている。武装面でも殆ど変わりが無い。
+
:兄弟機。[[W]]におけるヤキン・ドゥーエ決戦ではプロヴィデンスの前座を務めた。
;[[ストライクフリーダムガンダム]]
+
 
:フリーダムの後継機。元はザフトがフリーダムと同時期に開発していた量産機だが、後にクライン派が強奪しキラ専用機となる。レジェンドに採用された第2世代ドラグーンと同じ、コントロールの一部をコンピューター制御により簡略化したドラグーンを搭載している。徹底的に扱い易さを重視した為か、各端末の砲門も1門のみに限定されている。頻繁に設定が変わる事で有名な機体でもある。
+
=== 他作品の関連機 ===
;ニクスプロヴィデンスガンダム
+
;[[ジオング]]
:ある組織が開発したプロヴィデンスの後継機。ドラグーンを主力兵器として運用すべく様々な改良がされている。スパロボ未登場。
+
:直接の関係性はないが、カラーリングや(有線・無線の違いはあれど)オールレンジ攻撃を持つこと、[[シャア・アズナブル|仮面キャラ]]の乗機といった様々な点がオマージュされている。
 +
 
 +
== 余談 ==
 +
*プロヴィデンス(Providence)とは[[宗教|キリスト教]]の概念で、「[[神]]の意思・摂理」、またはそこから転じて「神そのもの・天帝」といった意味を持つ(『[[機神咆吼デモンベイン]]』第1話、及び同話が再現された[[スーパーロボット大戦UX|UX]]第3話「I AM PROVIDENCE」はそちらの用法)。
 +
**このことから、本機は「天帝」と通称されることが多い。
 +
**一方、型式番号の「13」はキリスト教では不吉な数字として忌避されている数字である。後継機の[[レジェンドガンダム|レジェンド]]の型式番号「666」も新約聖書のヨハネの黙示録に記述されている「獣の数字」として不吉な意味を持っており、両機の繋がりを感じさせるとともにパイロットの末路を暗示させるものとなっている。
 +
*劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(SRW未参戦)の大ヒット御礼舞台挨拶第2弾における福田監督の発言によると、ドラグーン・システムは『[[機甲戦記ドラグナー]]』を元ネタにしている。同作には[[オールレンジ攻撃]]自体は存在しないものの、そのまま[[ドラグーン|システムと同名の機体]]が存在するため、名称のみ拝借したと思われる。
 +
*実は本機体は制作終盤まで設定すら存在しておらず、ラウには別のMSが宛てがわれる予定であったが「ガンダムでなければ今のキラたちに太刀打ちできない」という理由から、急遽大河原邦男氏にデザインを発注し、設定も新規に起こされる事となった。
 +
**スタッフはその突貫スケジュールを逆手に取って、本機の事前情報を完全シャットアウトする(雑誌等のメディアは勿論、ネット上でのネタバレまで)という手法を取り、その存在が一切明かされぬまま放映日を迎えた。その甲斐もあり、「ラスボス機」のサプライズ登場に視聴者は度肝を抜かれる事となり、強いインパクトを残す事に成功している。
 +
**再放送であるHDリマスター版では情報隠蔽の必要が無いためか第4期OP映像にも登場しており、ムウの[[パーフェクトストライクガンダム]]と交戦している。
 +
*放送当時、本機は「埼玉」という通称で呼ばれていたこともあったが、これは日本の政党・自由民主党のロゴマークを元ネタとしたアスキーアート「さいたま」に描かれている太陽が本機のバックパックと似た形状だったことに由来している。
 +
*『ガンダムSEED』の監督・福田己津央氏がクリエイティブプロデューサーを務めている『[[クロスアンジュ 天使と竜の輪舞]]』で、ラスボスにあたる[[ヒステリカ]]の頭部デザインが本機と似ている。更に、[[エンブリヲ|搭乗者]]がラウと同じ声優が担当している。
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== 脚注 ==
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<references />
  
 
== 商品情報 ==
 
== 商品情報 ==
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<amazon>B00030EUU8</amazon><amazon>B00062J9J0</amazon><amazon>B00030EUWG</amazon><amazon>B000FI9JQI</amazon><amazon>B000NIJ2X0</amazon><amazon>B01MZBAP3K</amazon><amazon>B01N23ZWTY</amazon>
 +
*[http://www.bandai.co.jp/candy/gundam/converge/sp07/ FW GUNDAM CONVERGE SP07 フリーダム&プロヴィデンス]
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== 資料リンク ==
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*[[GUNDAM:プロヴィデンスガンダム]]
  
 
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[[Category:ガンダムシリーズの登場メカ]]
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[[Category:機動戦士ガンダムSEED]]

2024年11月22日 (金) 21:13時点における最新版

プロヴィデンス
外国語表記 PROVIDENCE GUNDAM[1]
登場作品

ガンダムシリーズ

デザイン 大河原邦男
初登場SRW 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
SRWでの分類 機体
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スペック
分類 モビルスーツ
生産形態 試作機
型式番号 ZGMF-X13A
全長 18.16m
重量 90.68t
動力 核動力(ニュートロンジャマーキャンセラー搭載)
装甲 フェイズシフト装甲
所属 ザフト
パイロット ラウ・ル・クルーゼ
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プロヴィデンスガンダムは『機動戦士ガンダムSEED』の登場メカ

概要[編集 | ソースを編集]

ザフトが開発したモビルスーツガンダムタイプの内の一機で、フリーダムジャスティスと同時期に開発されていた、いわば兄弟機ともいえる立場にある。

開発の経緯[編集 | ソースを編集]

この機体の本来の形式番号は「ZGMF-X11A」とジャスティス(X09A)、フリーダム(X10A)に続いていた。しかし、外伝系列の作品X11Aが取られてしまった為、X13Aへと変更された経緯を持つ(後にX12Aも外伝に登場した)。

元々は4本のビームサーベルを搭載した機体となるはずだったが、核エンジンから供給される、無尽蔵ともいえるエネルギーや、パイロットが空間認識能力の高いクルーゼに決まった事もあり、ドラグーン搭載機に変更された。

性能[編集 | ソースを編集]

核エンジンやニュートロンジャマーキャンセラーPS装甲、マルチロックオンシステムなどが採用されており、出力、運動性、攻撃力、防御力などの全てにおいて、在来機を遥かに凌駕する性能を持つ。

宇宙空間での運用を主に想定していたのか、機動力自体はフリーダム、ジャスティスを下回るが、それを持って余りある火力が特徴。その火力を堅持するのが、最大の特徴であるバックパックと腰のジョイントに装備された無線式自動攻撃兵器、通称「ドラグーン・システムDisconnected Rapid Armament Group Overlook Operation Network・system=DRAGOON SYSTEM:分離式統合制御高速機動兵装群ネットワーク・システム)」の存在と言えるだろう。

ドラグーン・システムの搭載は機体の基本設計が終了した後に決定された為、機体の腹部には量子通信ケーブルの一部が露出している。普通ならこの部分が致命的な弱点となったのだろうが、ケーブルはPS装甲でカバーされているため弱点でなくなっている。なお、このシステムはパイロットの超人的な空間認識能力を必要とするため、本機はその適正が確認されているクルーゼの専用機となっている。そのためか、頭部にはクルーゼの仮面に似た形状のフェイスカバーが取り付けられている。

背部に装着されたバックパックの高い推進力による恩恵とプロヴィデンス本体の優秀さにより重力化でも単独で飛行可能。この辺りから本来のプロヴィデンスの機動力の高さがうかがえる。

劇中での活躍[編集 | ソースを編集]

第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦にて、ラウ・ル・クルーゼが搭乗して出撃し、連合、オーブのMSをことごとく葬り去った。さらにディアッカ・エルスマンの駆るバスターガンダムを一瞬にして中破させ、ムウ・ラ・フラガストライクガンダムも圧倒的な強さで退けた。

その後、ジェネシス付近の宙域でキラの駆るフリーダムガンダムと交戦し、ミーティアを破壊。さらにその後、熾烈な接近戦にもつれこみ、お互い腕や足などを破壊されるが、最後はフリーダムのビームサーベルでコックピットを貫かれ、クルーゼは戦死。機体もジェネシスの爆発の炎に灼かれ、散った。

その他[編集 | ソースを編集]

ドラグーン搭載機に変更された理由は上記以外にも、2機の兄弟機フリーダム・ジャスティス(さらには専用支援機ミーティアを積んだエターナルまでもが)が強奪された事も理由の1つであると推測される。当初の予定では、プラズマ砲及びレールガンを装備した火力特化のフリーダムが遠距離戦、ジャスティスがファトゥムに搭載された実弾火器等を用いて中距離戦を担当。そして、4本の大型ビームサーベルと高い機動力をメインに近距離戦=前衛を担当する事こそが初期のプロヴィデンスの役割。この3機の兄弟達はザフト軍の優れたパイロット達の手によって3機1組のバランスの取れた戦闘を行う筈だったのだが、クライン派による強奪(ジャスティスは離反)で3機での運用が事実上不可能となった。

この段階でプロヴィデンスは既に開発終盤の段階に入っていたが、この件が引き金となり開発現場は急遽プロヴィデンスをドラグーン搭載機へと仕様変更する事となる。不足した兄弟達2機の働きをプロヴィデンス1機に集約したのである。結果、突然のドラグーン搭載による開発の大幅な遅れや機体の調整不足に加え未完成な部分が多いながらも、ドラグーン搭載機となったプロヴィデンスはパイロットへの依存性・負担こそ非常に大きい反面、ビームサーベル・ビームライフル・ドラグーンによりあらゆる距離での戦闘を単機で、しかも核エンジンによるEN制約解消もあって長時間無補給でこなす事が可能となり、SEEDにおける最終決戦で正に「天帝」と呼ぶに相応しい戦果を挙げた。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

たった2話しか登場しなかったが、パイロットのクルーゼと相まってSEED系MSでも一、二を争う人気を誇る。しかし、同時に登場話数の少なさが原因でスパロボでは敵として現れる時は終盤で、さすがに強くはあるが既にこちらのレギュラーメンバーが育ちきっているためにそれほどの強敵でもないという少し残念な事が多い。

更にはSEEDシリーズ自体の参戦が続編のDESTINY中心になっていったので、参戦自体も少ない。

飛行可能な設定だが、スパロボでは今のところ重力下での空中戦は実現していない。

αシリーズ[編集 | ソースを編集]

第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
初登場作品。第51話「終わらない明日へ」前後編のみの登場。宇宙世紀系ガンダム&『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』の主役級パイロットには特殊戦闘台詞があり(ヒイロ・ユイに至ってはラウ・ル・クルーゼを名指し)、クルーゼに返し台詞もあるため、ドリームマッチを楽しむことが出来る。似たような装備をしたνガンダムとも戦える。
ただでさえ高い能力が後編ではさらに上がり、HPはモビルスーツとして破格の122400。前後編とも戦わずにクリアは可能だが、後編では本機撃墜が熟練度獲得条件。前編ではドミニオン撃破までド根性で無限復活するため、資金やPP稼ぎの餌にもできる。ただ同話では核ミサイル撃破前のデュエルガンダムでも同じことが可能で、そちらの方が容易。射程1武装は複合兵装防盾システムのみで、接近できれば勝負ありだが、それまでに射程2-12のドラグーン・システムを掻い潜れるかが焦点。ドラグーンは気力110が必要なため、脱力をかければ対処は容易。しかし前編はともかく、後編は強制出撃のキラ・ヤマト等のほか6小隊しか出撃できない上、HARDモードならSP減少まであり、純粋戦力と脱力のどちらを優先するか戦略眼が問われる。
実はドラグーンは物理属性で、切り払いが可能。対処するパイロットに切り払いを養成しておけば多少は楽になるだろう。

携帯機シリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦J
版権機体のラスボスを飾るにふさわしい高性能ぶり。今回のクルーゼは特殊技能コーディネイターを持っているため、かなり強い。コン・バトラーVとの戦闘前会話では浪花十三カニ呼ばわりされる。
スーパーロボット大戦W
第2部の終盤で登場。原作のヤキン・ドゥーエ戦以外では、ザ・データベースとの戦いにおける敗残陣営混合軍としても登場する。HPが10万を超えているため(さらに初回登場時は地形効果が高い位置に出現することもあり)、倒すにはなかなか骨が折れる。なお、最後の登場時では地獄王ゴードンあしゅら男爵)とメカブラック獣人ガルラシンクライン)もいて、「行き場を失った巨悪キャラが揃い踏み」というスパロボならではの壮観な一幕となっている。
クルーゼが関連作品で色々な暗躍をしてい事もあり、それを問題視・疑問視した自軍キャラ多数との作品の枠を越えた戦闘前会話が数多く用意されている。またプレイング次第ではメビウス・ゼロの他に、別シリーズの同コンセプト機であるXアストレイガンバレルダガーなどで挑む事も可能。と、ファンには嬉しい作りとなっているのも今作での特徴。

単独作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦X-Ω
2016年3月の「BOSSガシャ」にて実装。SSRディフェンダー。「見切り」「空間認識能力」による回避率上昇と「PS装甲」によるダメージ軽減に加えディフェンダー指揮を持っており味方のディフェンダーの能力を上げつつ前線で戦う性能になっている。
2017年1月に大器型SSRシューターが追加。こちらは高い命中率に確定クリティカル、1回の限界突破が必要だが攻撃速度の上昇と非常に攻撃性能の高いシューターになっている。
スーパーロボット大戦DD
2章Part1から登場するボスユニット。バランスタイプ。SEED関連機体ではラスボスであるが、第1章を最後までクリアできるほど改造を積んでいれば、たいした相手ではない。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺武器[編集 | ソースを編集]

武器[編集 | ソースを編集]

MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御用機関砲
頭部及び肩部に計4門内蔵されたバルカン砲。頭部のものは作中未使用。後方へ下がる際の牽制に使用している。
ピクウスは「きつつき」の意。
MA-V05A 複合兵装防盾システム
シールドにビームサーベルとビーム砲を内蔵した複合兵装。ブリッツのトリケロスの派生系で「一つの武器に多数の機能を持たせる」という思想の元に開発されており、腕にかぶせるようにして使う。防具としてよりも武器としての取り回しを優先させた為シールドとしての性能は低いが、近接戦闘用の武装としての性能は申し分なく、極めて強力である。
対ビームシールド
本体であるシールド。
大型ビームサーベル
シールド中央に1基装備。自機の3倍ほどに及ぶ非常に長い刀身を形成可能でこれでミーティアの左ウェポンアーム、右推進装置を破壊、多数の対艦ミサイルを一薙ぎで切り払っている。
なお、本機に搭載されたビームサーベルはこのシールドに内蔵されたものだけであり、他のモビルスーツのように予備が無い。この事がフリーダムとの死闘の敗因に繋がってしまった。
ビーム砲
サーベルの両脇に計2門装備。単体では一度も使用せず後述のユーディキウムを併用した連射攻撃シーンのみ存在する。
MA-M221 ユーディキウム・ビームライフル
肩掛け式の大型ビームライフル。フリーダム、ジャスティスのそれより高出力だが、その重量ゆえ取り回しに難がある。しかし、機能面でそれを補うよう想定されている。
ユーディキウムは「審判」の意。
『DD』では「ビームライフル」名義で、ビーム属性の通常攻撃に採用。
ドラグーン・システム
キュベレイファンネルや、エルメスビットを彷彿とさせる武器。ザフトが民間軍事企業と提携して開発した量子通信テクノロジーを利用したオールレンジ攻撃兵装であり、ビーム砲を9門内蔵する大型の物を3基、2門内蔵する小型の物を8基、計11基43門装備している。この43門という砲門の多さはSEEDシリーズで間違いなくトップクラスであり、後に開発された同じドラグーン搭載機のレジェンドSフリーダムでは遥かに及ばない攻撃範囲を実現している。
この装備のお陰で単機でありながらも、圧倒的な制圧力を発揮している。パイロットによって無線操作され、多角的な攻撃が可能になる。単に攻撃するだけではなく、前方広範囲に雨のようにばら撒く事で敵の攻撃を防ぐ使い方も出来る。
だが、この当時のドラグーンは使用者が超人的な空間認識能力[2]を持っていることを前提としているため、使える者は少数に限られ(現段階ではクルーゼ、プレア、コートニーの僅か3名が確認できるのみ)、誰しも運用出来るという訳ではなかった。
装着されたバックパックは高い推進力を持っており、増加した重量の影響で低下した機動力をカバーしている。
なお、ドラグーンとは「Disconnected Rapid Armament Group Overlook Operation Network(分離式統合制御高速機動兵装群ネットワーク)」の略称である。
『DD』では特殊属性の必殺技に採用。
大型ドラグーン
ビーム砲を9門内蔵。背部に3基装備。
小型ドラグーン
ビーム砲を2門内蔵。背部に2基、腰部に6基装備。背部の2基は分離せずに可動砲台として使用可能。この機能により、大気圏内でもある程度戦闘をこなせる。

必殺技[編集 | ソースを編集]

大型ビームサーベル(なぎ払い)
X-Ω』での必殺スキル。
ドラグーンシステム(広範囲)
X-Ω』での必殺スキル。

特殊能力[編集 | ソースを編集]

剣装備、盾装備、銃装備
切り払いシールド防御撃ち落としを発動。
PS装甲

移動タイプ[編集 | ソースを編集]

飛行可能。

サイズ[編集 | ソースを編集]

M

対決・名場面[編集 | ソースを編集]

対地球連合軍
初出撃後、周囲に展開していた多数のストライクダガーをドラグーンシステムによる一斉攻撃で撃破する。殲滅後、クルーゼの高笑いでこのエピソードは終わるが、視聴者に強烈な印象を残したのは言うまでも無い。
バスターガンダム
アークエンジェルを守るためにバスターが攻撃してきたが、ドラグーンを交えた猛攻で戦闘不能に追い込む。
ストライクガンダム
機体性能差を乗り越えて、プロヴィデンスに肉薄してくるが、オールレンジ攻撃で中破させる。
対フリーダムガンダム(ミーティア装備)
MS戦艦の残骸の中を飛び回り、激しい攻撃を加え合うが、図体の大きいミーティアが徐々に追いつめられていき、ついにはエンジン部分にサーベルの一撃を喰らい、キラはミーティアを破棄せざるを得なかった。
対オーブ軍
キラの目の前でフレイを殺害したクルーゼは、そのまま嘗ての歌姫ラクス・クラインの指揮するオーブ軍へと攻撃を再開する。護衛のM1アストレイ数10機を一瞬で撃破し、ラクスの搭乗するエターナルもドラグーンの激しい猛攻により、撃墜の危機に陥ったが、フレイの霊体との邂逅で戦意を取り戻したキラの救援により、辛うじて撃墜を免れる。SEEDシリーズでエターナルが撃墜の危機に陥ったシーンはこれぐらいなものである。
フリーダムガンダム
激しい攻撃の繰り返しとなり、お互い一進一退の攻防を繰り返す。ファーストアタックこそプロヴィデンスのドラグーンのビームであったものの、被弾をものともせずに反撃を敢行するフリーダムに対し、プロヴィデンスも両腕を失うなどのダメージを受ける。最終的には左手一本でサーベルを構えて突撃してくるフリーダムに対し、たった2基のドラグーンで迎撃を試みるも、頭部やコクピット付近への被弾さえ厭わずに特攻するフリーダムによってコクピットをサーベルで刺し貫かれ、クルーゼは戦死しプロヴィデンスは沈黙。直後に放たれたジェネシスの光によって機体は爆発四散、プロヴィデンスはこの世から消え去った。
フリーダムガンダム(ボンボン版)
TV版とは全く異なり、フリーダムから一度もダメージを受けないほどに圧倒。機体の大部分を破壊し、残された武装も頭部バルカンとバラエーナ1門のみとなったその時、離脱したムウがメビウス・ゼロに乗って再度クルーゼとの戦闘に舞い戻る。機体性能の差によってやはり圧倒するも、ガンバレルのワイヤーによってプロヴィデンスの行動は封じ込められてしまう。ムウはキラに自分ごとクルーゼを撃ち抜くよう告げるが、キラは躊躇する。機体の動きを封じられながらも、ドラグーンの端末を射出し、フリーダムにダメージを与え続けるクルーゼ。ムウの必死の説得によりキラはプラズマ砲でプロヴィデンスを撃ち抜くという苦渋の選択をする。そして、プロヴィデンスとメビウス・ゼロは宇宙に散った。

関連機体[編集 | ソースを編集]

強化型・バリエーション機[編集 | ソースを編集]

プロヴィデンス(初期型)
4本の大型ビームサーベルを内蔵した大型のバックパックを装備した初期のプロヴィデンス。機体各所も現在のプロヴィデンスとは微妙に異なる。このバックパックを取り外し、代わりにドラグーンシステムを装備した状態が今のプロヴィデンスである。
ニクスプロヴィデンス(SRW未登場)
『機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY』(SRW未参戦)に登場するプロヴィデンスの後継機。ドラグーンを主力兵器として運用すべく様々な改良がされている。

関連機[編集 | ソースを編集]

プロヴィデンスザク(SRW未登場)
ZGMF-1000ザクをベースに開発された第2世代ドラグーンのテストベッド。本機をアップデートする形でレジェンドが開発された。
レジェンド
後継機。扱い難い第1世代のドラグーンを全て第2世代へ移行する事である程度の扱い易さを実現した。しかし、ドラグーンの端末の数が減ってしまっている。

ファーストシリーズ[編集 | ソースを編集]

ドレッドノート
モビルスーツとしては初めてドラグーンを搭載した機体。
Xアストレイ
ドレッドノートにプロヴィデンスのものと酷似したドラグーンユニットを搭載した強化機体。
フリーダム
兄弟機。原作ラストでは激しい死闘を演じた。
ジャスティス
兄弟機。
リジェネレイト
兄弟機。Wにおけるヤキン・ドゥーエ決戦ではプロヴィデンスの前座を務めた。

他作品の関連機[編集 | ソースを編集]

ジオング
直接の関係性はないが、カラーリングや(有線・無線の違いはあれど)オールレンジ攻撃を持つこと、仮面キャラの乗機といった様々な点がオマージュされている。

余談[編集 | ソースを編集]

  • プロヴィデンス(Providence)とはキリスト教の概念で、「の意思・摂理」、またはそこから転じて「神そのもの・天帝」といった意味を持つ(『機神咆吼デモンベイン』第1話、及び同話が再現されたUX第3話「I AM PROVIDENCE」はそちらの用法)。
    • このことから、本機は「天帝」と通称されることが多い。
    • 一方、型式番号の「13」はキリスト教では不吉な数字として忌避されている数字である。後継機のレジェンドの型式番号「666」も新約聖書のヨハネの黙示録に記述されている「獣の数字」として不吉な意味を持っており、両機の繋がりを感じさせるとともにパイロットの末路を暗示させるものとなっている。
  • 劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(SRW未参戦)の大ヒット御礼舞台挨拶第2弾における福田監督の発言によると、ドラグーン・システムは『機甲戦記ドラグナー』を元ネタにしている。同作にはオールレンジ攻撃自体は存在しないものの、そのままシステムと同名の機体が存在するため、名称のみ拝借したと思われる。
  • 実は本機体は制作終盤まで設定すら存在しておらず、ラウには別のMSが宛てがわれる予定であったが「ガンダムでなければ今のキラたちに太刀打ちできない」という理由から、急遽大河原邦男氏にデザインを発注し、設定も新規に起こされる事となった。
    • スタッフはその突貫スケジュールを逆手に取って、本機の事前情報を完全シャットアウトする(雑誌等のメディアは勿論、ネット上でのネタバレまで)という手法を取り、その存在が一切明かされぬまま放映日を迎えた。その甲斐もあり、「ラスボス機」のサプライズ登場に視聴者は度肝を抜かれる事となり、強いインパクトを残す事に成功している。
    • 再放送であるHDリマスター版では情報隠蔽の必要が無いためか第4期OP映像にも登場しており、ムウのパーフェクトストライクガンダムと交戦している。
  • 放送当時、本機は「埼玉」という通称で呼ばれていたこともあったが、これは日本の政党・自由民主党のロゴマークを元ネタとしたアスキーアート「さいたま」に描かれている太陽が本機のバックパックと似た形状だったことに由来している。
  • 『ガンダムSEED』の監督・福田己津央氏がクリエイティブプロデューサーを務めている『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』で、ラスボスにあたるヒステリカの頭部デザインが本機と似ている。更に、搭乗者がラウと同じ声優が担当している。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. バンダイ 1/144 HG プロヴィデンスガンダム、パッケージより。
  2. 簡単に言えば、「自分と対象の距離はどのくらいか」「自分が正面から見ているあの物体を真上から見たらどんな形に見えるか」と言ったような事柄で重要になる、空間や立体構造物を自身の頭の中で回転させたりして思考する能力。ドラグーンシステムの操作で言えば、「自分の右斜め前方に飛ばしたビットからどんな角度に向けてビームを撃てば相手に当たるか」というような判断に直接的に関わる。しかもこれを戦闘中に、時に何十というビットで同時に認識・把握できるレベルで必要とするため、一般人を遥かに凌駕した文字通りの「超人」的な能力を必要とする。

商品情報[編集 | ソースを編集]

資料リンク[編集 | ソースを編集]