∀ガンダム
∀ガンダム | |
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読み | ターンエーガンダム |
外国語表記 | ∀ Gundam[1] |
登場作品 | ∀ガンダム |
デザイン |
シド・ミード(原案) 重田敦司(クリンナップ) |
初登場SRW | スーパーロボット大戦α外伝 |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
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異名 |
ホワイトドール ヒゲ ヒゲのモビルスーツ |
分類 | モビルスーツ(ターンタイプ) |
生産形態 | マウンテンサイクルより発掘 |
型式番号 |
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全高 | 20 m |
重量 | 28.6 t |
稼働重量 | 17.5 t |
動力 | DHGCP(縮退炉) |
ジェネレーター出力 | 推定27,000 kW(±5,000) |
装甲材質 | FE型(ナノスキン) |
内蔵機体 | コアファイター |
パイロット | ロラン・セアック |
∀ガンダムは『∀ガンダム』の登場メカ。同作品の主役ロボットである。
概要
ビシニティの石像「ホワイトドール」の中で眠っていたモビルスーツ。
その出自と姿から「ホワイトドール」「ヒゲ」などとも呼ばれる。劇中この機体を「ガンダム」と呼ぶのはコレン・ナンダーやギム・ギンガナムくらいで、「∀ガンダム」と本編中で呼ばれた事は一度しかない。それというのも機体の正式名称が判明していないからである。シリーズでよく呼ばれるガンダムタイプであるのか、劇中で登場しているターンタイプの分類上の正確な区分なども不明である(「ターンタイプのガンダム」なのか、両方の分類に跨るのか等)。
機体概要
作品がガンダムシリーズの終着点として設定されていただけに、ガンダムシリーズのほぼ全ての機体を凌駕するであろう極めて高性能な機体である…と思わせる片鱗を見せる。 というのも、作中では経年劣化や情報不足などもあって全性能を発揮できていない状態なのだが、そのままの状態で最終決戦に突入して物語が終わってしまうため、誰も本来の性能がわからないためである。 その状態ですら単独大気圏離脱可能な戦艦を真っ向から押し返したり、ワープしたりと、ほとんどのMSで実行できないであろうことが行えているため、本来の性能のすさまじさは想像に難くない。 これは製作途中、終盤ではどこまで物語の戦闘規模がどこまで拡大するか不明だった為、多くの設定を付加して余裕を持たせておいた事がスタッフから語られており[2]、この設定が最も反映されている小説版においてはもう少し正確な描写が多く書かれている。
本機に代表される黒歴史級のMSは、駆動に「IFBD(アイフィールドビームドライブ)」を採用している。これは体中にIフィールド(同名の一般的なものと違って、実弾に対しても有効)を張り巡らせ、これの形を変える事で機体を動かす、操り人形のようなシステムである。このため、機体の中に駆動系を必要とせず、足は殆ど推進機で体は広い空きスペースといった設計が可能になっている。特に胸部の空間は「マルチパーパスサイロ」と名付けられ、ミサイルなどを収納できる。劇中では家畜の運搬などにも使用していた。
また、高性能なナノマシンを持っており、ある程度の自己修復・自己メンテナンスができる"生きている"マシンである。逆に、これを分解に用いる装備として「月光蝶」がある。これは本来極小サイズのナノマシンを噴出し、人工物を分解・地球の浄化作用をうながすためのシステムであったが、黒歴史以前の文明を滅ぼした力として、それを欲したターンXのパイロットであるギム・ギンガナムによりコピーされ兵器として利用されてしまった。なお、本機が埋まっていたビシニティの石像の正体はナノスキンの垢が堆積したものであり、厳密には機体そのものが石像と化していた。
製造された経緯は他の多くのMSと異なっており、人類の科学技術が頂点に達していた時代に外宇宙から漂着したターンXの一部を回収したムーンレイスの祖先にあたる人類が、外宇宙に存在する未知の人類[3]の技術力を恐れ、それに対する備えとして開発されている。 開発当時は戦争やテロ抑止(ナノマシン開発は「DG細胞災害」と呼ばれる古い広域テロリスト事件を機に封印されていた)[4] のため、当時は多くの行き過ぎた科学技術の兵器転用は禁じられていた。しかし外宇宙への恐怖からそれらの禁忌は無制限に解放され、研究開発が取り組まれる事となってしまう。
そうして完成した本機の本来の運用思想は「恒星間戦闘可能なモビルスーツ」である。各地に設置されたベースから必要に応じて武装を∀に転送する「デバイス・オペレーション・コントロール」と、モビルスーツ本体のワープ機能を駆使しての地球全域を範囲とする戦術システム「System-∀」がその根底であり、この機体は本来はその中核にして実行用デバイスとして作られた存在である。だが、劇中ではこのシステムは既に機能しておらず、単体のモビルスーツとしての能力のみで戦っていた。
アニメ本編では一切語られていないが、小説版ではいわゆる「発展したサイコミュシステム」も搭載されている事が判明しており、これはファンネルなどの武装用途ではなく、具体的にはパイロットの意思と周辺情報を高度に汲み、必要な機能とパワーを必要に応じて解放する用途を果たしていた。
劇中での活躍
イングレッサ・ミリシャがムーンレィスに対抗できたのは本機のおかげと言ってよく、ほぼ単機で何度も窮地を脱して見せている。また、局地的かつ小競り合いな紛争ばかりの作品ではあったが、名も無い一般兵を含め驚くほど人的被害を軽減して見せたのもこの機体とロラン・セアックの力であったと言える。
作中では洗濯、牛の運搬、橋代わりなど平和目的、引いては機械の本質である「道具」として使用されるシーンが印象的であった。そもそもモビルスーツの本来の姿は「過酷な環境に適応した万能の作業機械」なので、ある意味原点に立ち返ったともいえる。最後はターンXと相討ちとなり、共にナノマシンの繭に包まれ再び眠りについている。
また、映像特典作品「機動戦士ガンダム 光る命 Chronicle U.C.」ではアムロが見た「刻」の果てで、宇宙世紀の終わりに文明を埋葬する姿が描かれている。
この時は月光蝶を使用した直後に機能を停止するシーンだが、両目と額のマークが赤く輝いている(Gジェネシリーズでは「黒歴史バージョン」とされているもの)。
登場作品と操縦者
ロラン・セアックがデフォルトパイロットだが、正暦系・宇宙世紀系パイロットの乗り換えも可能。特殊戦闘台詞も数多く収録されている。また、登場したての頃は武器数も少なく、地形適応もそれほど良くなく弱い部類に入るが、徐々にパワーアップしていくのが特徴。飛行可能になり、強力な武器も追加されていく。他作品の敵キャラや敵一般兵からも「ヒゲ」と呼ばれることが多い。
Zシリーズでは毎回の様に埋められては勝手に出てくる。「戦いがないのなら∀は必要ない」というロランの考えによるものだが、こう毎回自前で出てこられると二度手間な印象が拭えない。また、∀ガンダムが撃墜された際、コアファイターが飛び出していく芸の細かい演出が見られる。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α外伝
- 初登場作品。原作どおり石像の中から出現し、洗濯出動も再現され、ロランを乗せての強制出撃が非常に多い。また、ライディーンとの類似性(石像から出てきた、など)を指摘されるくだりがある。今回は過去のイノセントがガンダムエックスのサテライトキャノンへの報復手段として戦線投入し、その際に三度目の文明崩壊を起こし黒歴史を作ったとされている。そのため、今回の設定では過去のイノセントが製造した可能性が高い。
- 発掘状態→ハンマー装備型→通常型→月光蝶開放型と、シナリオの進行と共に強化されていく。通常型以前はユニット能力が若干低く、対空性能がほぼゼロで、攻撃モーションが全て異なる。ただしこの状態はほぼ∀ルート選択時でしか見ることは無い。通常型からは飛行可能になりシールドと武装も追加され、空陸、遠近問わず戦え非常に使いやすくなる。移動後攻撃可能で射程5もあるガンダムハンマーが主力だが、低威力だが同じく移動後攻撃可能で無消費で射程3の手刀も使い勝手がいい。月光蝶が解放されるとユニット能力がさらに上がり、超低燃費のビームドライブユニット、通常版・マップ兵器版の月光蝶の追加で雑魚戦からボス戦まで担える万能ユニットとなる。月光蝶はどちらも燃費が悪く、必要気力も高いのが欠点。是非ともENを改造し、強化パーツHPHGCPを付けたい。
- 上述の強制出撃の際は撃墜が敗北条件であることも割とあるが、(SPの高さである程度補えるものの)ロランの能力値は低めなので突っ込ませ辛く、本機との相性はあまり良くない上に、乗り換えでの運用しにくさにも繋がっている。月光蝶搭載後は強制出撃が無くなるため、ここからが二重の意味で本番。乗り換えるならハンマーだけでなく月光蝶も格闘なので、格闘の高いキャラが推奨される。中でも魂を覚えるNTであるジュドー、ウッソと相性が良い。
- ∀ガンダムの撃墜時、または分離コマンドでコアファイターと化すが、強制出撃の際はこちらの形態になれないケースもある。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 今回も原作どおり石像の中から出現。イベントで武装や機能が追加されるまでは弱い部類に入る。特にα外伝で猛威を振るったガンダムハンマーが地以外の地形適応の大幅低下と弾数の半減という弱体化に頭を抱えたα外伝プレイ済みのプレイヤーも多かったと思われる。中盤で飛行可能になるが、陸の適応がSに上がるため、戦闘時は地面に下ろした方が強い。真価を発揮するのは後半で月光蝶が追加されてから。α外伝に比べて月光蝶の攻撃範囲が広がったため、ニルヴァーシュ type ZERO spec2と並ぶ本作最強のマップ兵器と言えよう。また、ロランが気迫と魂、更にSP回復を持つので、よほどの強敵でない限り軽く蹴散らせる(改造必須)。今作でもストーリー面で世界観設定の根幹を成す。
- 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
- 最初から飛行可能だが、立ち絵は前作のハンマー装備型をベースにシールドが描き加えられた姿となっている。月光蝶が封印される代わりに「ミリシャ一斉攻撃」と「ビームライフル(高出力)」が追加。今作はそれまでのシリーズの∀とは異なり、中〜遠距離からの射撃を中心に立ち回ることとなる。
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 月光蝶は中盤に追加。MAP兵器版の範囲はZと同様であるため、殲滅力は健在である。フル改造ボーナスでENが増強される上、EN回復(大)が付く(EN回復量は10段階改造でMAP兵器版月光蝶1発分)。月光蝶は射撃扱いである。
- ロランは今回も∀を埋めており、戦いが起こらなかった場合、元の世界に戻る際には掘り返す必要が生じるため、置いていくつもりだったのかもしれない。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 『時獄篇』では未参戦だったが本作で再参戦。戦闘演出が大幅に刷新され、頭が小さく頭身が高めのバランスとなっている。あまり派手なアクションはないものの原作を意識した細かい演出が光る。自軍への参入は翠の地球ルート第10話から。
- 何と今回は参戦直後から月光蝶解禁と言う大盤振る舞いな性能となっている。その代わり全体的にEN消費が多く、カスタムボーナスも「最大EN+100」のみと大幅に弱体化している為、無理に突っ込ませるとすぐにガス欠を起こしてしまう。その上、今回はEN回復(小)すら無いので何らかの形でフォローが必須。この辺りは第3次Zにおける強力無比な強化パーツの数々の存在が関係していると思われる。
- また、手刀やハンマーと言った格闘兵装が軒並みオミットされた為純粋な射撃機体に変更されている。その為ロランとの相性は悪くないものの、高いNTレベルでの命中回避が期待できるアムロやカミーユに回すと言う時獄篇のデルタプラスのような現象が起こってしまう事も…。
- 敵戦艦の特殊効果などの存在もあり、敵の命中率が意外と高いため通常使用においてはロランでは不安が残る。そのため、ニュータイプを乗せるのも選択肢のひとつだが、MAP兵器中心の運用や中盤で追加されるコマンド版月光蝶の事を考えると、気迫が使用でき、なおかつ希少なSP回復持ちでABとの兼ね合いでSP消費を気にせず開幕から気迫を使えるロランをそのまま乗せておくことも有用な選択肢のひとつであるのは間違いない。また、真化融合解禁後は、最大SPの増加とロランのエースボーナスが噛み合う点もメリットとなる。
- 宇宙世紀パイロットであれば誰でも乗れるという利点に本機の代名詞とも言える誰でも使える月光蝶による圧倒的な殲滅力が加わることにより簡単にエースの育成ができる。特に2周目に入り全体の撃墜数が60~70程度になった状況においては序盤から敵の数が多いこともあり1MAPごとに交代で乗せていけばあれよと言う間にエースパイロットが増えていく。熱血を持たないキャラもインサラウムの秘宝を持たせれば安心。
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 2017年6月のイベント「鬼哭」にて実装。SRおよびSSRアタッカー。今回は番組前半の再現なのか非大器タイプで必殺スキルがガンダムハンマー、ロランもミリシャのパイロットスーツ姿となっている。とはいえナノマシンによる常時回復、クリティカル以外ダメージ軽減と決して弱くはない。アリーナでも自分の行動ごとに命中、回避、行動力上昇を持ち、放置しておくと手がつけられなくなる。
- 後にSSRアタッカーは覚醒ユニット(R+)の列にも加わるが、その当時ラインナップされていた覚醒ユニットの大半はSSRのLv50でアビリティが4つ埋まるのに対し、Lv65(限界突破1回)にする必要があり、初心者にとってはやや罠選択肢になっているのが残念な要素だった。(その後、大器型でLv70が必要という覚醒ユニットも増加したが、非大器で要Lv65はやはり少なかった。)
- その後SSRブラスターが追加。ブラスターで初の短射程機体となる。
- 2018年5月のイベント「生命をかける少女」にてΩスキル搭載大器型SSRディフェンダーが追加。
- 2020年11月の「Ωフェス」にて極型SSRファイターが追加。2020年12月に極型ターンXとのXΩスキルが実装され、同時にXΩユニットも追加されている。
- メインストーリーでは第26章のみに登場し、同章の鍵を握る存在。全ての黒幕たるナイアーラを討ち滅ぼした後は、原作同様ナノマシンの繭に包まれ眠りについた。
装備・機能
武装・必殺武器
- 手刀
- ウォドムの腕を切断した攻撃。劇中では火器を使えない状況が多く、また序盤はビームライフルが壊れていたので、格闘技の出番が多かった。
- ファンの間では、そのモーションおよびスタッフとして参加していた安田朗氏の前歴と掛けて「昇龍拳」と呼ばれている。ちなみに、『α外伝』での戦闘アニメはそのものズバリである。
武装
- 胸部マルチパーパスサイロ
- 胸部の青い塗装部分に該当する。内部は空洞で、多目的武器庫として用いる。首元のハッチから物の出し入れが出来る他、下部にもハッチが存在し、後述のビーム・ドライブ・ユニットはこれを利用して装備されている。IFBD駆動のために胴体部に動力炉を設置する必要がない本機ならではの兵装の一つ。ミサイル、ビームドライブなどを収納する。ムーンレィスの技術士のゼノアから託された核弾頭を一時的に隠した。ミサイルが武装にある事から勘違いされる事もあるが、ただの武器庫なので発射装置の類は無い(よって、ミサイルは手で投げる)。なお、最初に積んだのは武器ではなく「牛」。ロランが宇宙で着用するパイロットスーツも、このサイロ内から発見されている。
- ミサイル
- マルチパーパスサイロに格納してあるミサイルを、ミサイルランチャー等の発射装置は使用せず、首元のハッチから取り出し、手榴弾のごとく手で投げつける。原作では核ミサイルも投げている(本来の武装ではない)。
- 『α外伝』では手投げ式という攻撃手段ながら本機の最長射程武器。攻撃力は低いが、クリティカル率が妙に高い。「ミサイル」を選択したにもかかわらず、ロランが「ミサイルが発射できない!?」とのたまう戦闘台詞に驚いたプレイヤーも少なくないはず。
- ビーム・ドライブ・ユニット
- マルチパーパスサイロから発射するビーム拡散機構。他媒体では「メガビームキャノン」「腹部ビームキャノン」とも呼称される。
- Iフィールドバリアを易々と貫通する、細かい粒子状のビームを広範囲に噴霧する。劇中では殆ど使用していない[5]。ギンガナム艦隊の整備で発見されており、アニメ終盤でジョゼフ・ヨットが搭乗した際に使用、ターンXのキャラバスを破壊した。この時のジョゼフの台詞にちなんでファンの間では「やったぜフラン砲」と呼ばれることがある。
- 『Z』では全体攻撃。敵の上空から拡散ビームの雨を降らす。
- ビーム・サーベル
- マウンテンサイクルから発掘した2本のビームサーベル。ロランは「光の剣」と呼称する。他の作品に比べて、ビーム部分の見た目が極めて細いのが特徴。名前こそビームサーベルだが、メガ粒子で構成された普通のものではなく、電磁障壁によりプラズマを剣状に固定させたものである。腕を回転させてビームシールドのように用いる場面が何度かあった。
- 『Z』では劇場版の新規作画カットで見せた二刀流戦法が戦闘アニメで再現されている。トドメ演出では2本を束ねて高出力化して両断するシーンも。そのためかMSのサーベル系武器にしては珍しく気力110を必要とする。
- 『X-Ω』ではアタッカー・ディフェンダータイプの通常攻撃に採用。
- ビーム・ライフル
- 共振粒子砲(リフェーザー砲)と呼ばれる粒子振動させ発射するエネルギー砲。背中にマウント可能。
- ビシニティの石像からの出現時に所持していたが、経年劣化のため2射で破損してしまった。後に新品が発掘される。その性能や特徴は宇宙世紀のビームライフルとは異なる点が多く、ビームサーベルの事を考えると、ただのメガ粒子かは怪しい。出力調整が可能で、機体本体とのデータリンクによって内蔵デバイスが自動的に判断することによってモード切替が行われるようになっている。
- SRWでは他の機体のビームライフルよりも出力が高いことを印象付けるような、太いビームを発射する。『Z』ではトライチャージ対応武器として連射版が実装されており、こちらはビームを弾丸状にして連射する。『第2次Z』の通常版ライフルはこの弾丸状ビームを発射する演出になっている。
- 『X-Ω』ではブラスタータイプの通常攻撃に採用。
- ビーム・ライフル(高出力)
- 『第2次Z破界篇』にて追加。∀のビーム・ライフルを最大出力で発射する。原作でウォドムに初めて発砲した際の再現で、使用時には∀のリアルカットインあり。『再世篇』で月光蝶が復活するまではこれが最強武器となる。
- 『X-Ω』では「ビーム・ライフル最大出力」名義で、ブラスタータイプの必殺スキルに採用。
- ガンダム・ハンマー
- ビシニティ地下の武器庫から発掘。後に発掘された戦艦ウィルゲムからも発見された。トゲ付き鉄球をマニピュレーターで回転させてその勢いで相手にぶつける原始的な武器だが、鉄球にロケットがついていてこれで加速したり、先端が爆発したり、Iフィールドを展開して敵の駆動系に干渉したりと、意外にギミックが多い。最初ウォドムに対して使用した時は劣化していたため、チェーンが切れてしまった。
- SRWでは弾数制の有射程P武器。劇中で印象的な「ハンマーを地面に引きずりながらのダッシュ」は『α外伝』では前半の飛行不能時期に使用、Zシリーズでは地上時の戦闘演出となっている。
- 『X-Ω』ではアタッカー・ディフェンダータイプの必殺スキルに採用。
- シールド
- Iフィールド機能を持ち合わせた大型の盾。形状はゲルググのシールドにそっくりである。背中にマウント可能。
特筆機能
- 月光蝶
- 背部からナノマシンを噴射し、あらゆる人工物を砂に分解する。資料によれば、劇中で∀が使用したものとターンXがコピーして使用したものは両方ともフルパワーの1/10以下。地上で使用した場合、副次効果としてハリケーンが発生する。
- 格闘・射撃という範疇に入るのかすら不明な兵装だが、スパロボでは基本的に格闘扱いで、通常版とマップ兵器版が存在する。マップ兵器版は威力・射程共にトップクラスであり、月光蝶が解禁される後半の∀の殲滅力は頭一つ飛びぬけている。ターンXとの対決では月光蝶が暴走した。スパロボでもターンXに対して通常兵器版を使用すると、戦闘アニメが変化するという非常に珍しい演出が『α外伝』から導入されている。
- Zシリーズでは装甲値ダウンの特殊効果が追加されたため、更に猛威を振るった。『Z』以降の戦闘アニメでは、『黒歴史』を暗喩しているのか画面が一時黒一色に染まる演出もある。『第2次Z』ではロランによって封印されていたが、『第2次Z再世篇』においてロランの手により封印が解かれる。その理由は、地上に落下しようとしているピラーの破片から人々の命を救うためというロランらしい理由であった。また、『第3次Z天獄篇』のトドメ演出は原作OPのアオリとダッシュを忠実に再現しており、必見の出来。
- 『第3次Z天獄篇』では中盤で更なる封印が解かれ、気力130以上でコマンドとしての月光蝶が追加される。その効果は1マップで1度のみ使用可能で使用すると行動終了になるが、自身を中心とした10マス範囲内の全ての敵のENを300減らし、自身のENを全回復するという強烈な効果である。オールキャンセラーなどで無効にされない為ボスクラスの敵のENも吸収する事が可能(ただしENが300以上あったりEN回復持ちも多いため過信は禁物)。EN消費武器しかない敵やバリア持ちの敵を事実上無力化できるのと同時に、自身のEN消費の多さをカバーできる。ただ、ENを回復する目的なら行動回数を消費せずとも回復できるプロペラントタンクや精神コマンド補給・補助GNドライヴ、DECチャージャー等で十分にカバーできるので、雑魚敵を無力化するか緊急時のみの使用に限定した方が無駄も無い。エフェクトは『Z』でターンXが使用していた月光蝶のものが採用されている。
- 『X-Ω』ではディフェンダータイプの必殺スキルに採用。
- ナノマシンによる自己修復
- 本機能を備えた機体は作中他にも多数存在するが、その多くは外部装甲の修復に限定されており、内部機器まで損傷した場合には意味を為さない。
- しかし、ターンタイプのものは内部機器の損傷を修復してしまう驚異的な性能を備えており、設定上では本来の機能を完全に取り戻した場合、メインシステムを喪失したり、機体のほとんどが消し飛ぶようなスクラップ確定の損傷でも、時間こそ掛かるが完全に修復可能とされる。
- 更に2019年には、機体とナノスキンの一部が残っていればパイロットの再生すら可能であったという説も記述されている[6]。
その他装備
- ミンチドリル
- イーゲルが装備していたもので、機体は失われたもののこの装備のみ回収された。本来の用途である岩盤の掘削作業で使用していた。その後コレンのカプルに装備され、かつての使い手に返却されることとなった。
召喚攻撃
合体攻撃
- ダブル月光蝶
- 『X-Ω』で実装されたターンXとのXΩスキル。∀ガンダムとターンXの戦いに巻き込まれ、敵ユニットが被害を受けるという技。ロランとギンガナムのセリフも、明らかに二人で戦闘している内容である。
- ムービーと状況は違うが、メインストーリー第26章では2機の共鳴する月光蝶が事態の鍵を握り、ギンガナムと二人で一時協力してオウラに月光蝶を放っている。そこにヴァンオメガの助けを借り、ナイアーラの化身したオウラを撃破する糸口を掴むことに成功した。
特殊能力
- 剣装備、盾装備
- 切り払い、シールド防御を発動。なお『第3次Z天獄篇』では鍔迫り合いではなくサーベルの刀身を円盾状にして防ぐ。
- HP回復(小~中)
- ナノ・スキンを再現したものと思われる。
- EN回復(中~大)
- カスタムボーナスで取得する。特に『第2次Z再世篇』では(大)を得るため、圧倒的な戦闘力を発揮する。
- 分離
- コア・ファイターに分離する。『α外伝』のみ実装。
移動タイプ
サイズ
- M
カスタムボーナス
- 特殊能力『HP回復(中)』『EN回復(中)』を得る
- 『第2次Z破界篇』で採用。
- 最大EN+100、特殊能力『EN回復(大)』
- 『第2次Z再世篇』で採用。
- 最大EN+100
- 『第3次Z天獄篇』で採用。強化パーツや特殊能力版月光蝶との兼ね合いか、弱体化してしまった。
機体BGM
- 「ターンAターン」
- 前期OPテーマ曲。
- 「BLACK HISTORY」
- 月光蝶使用時は、このBGMになる。
関連機体
- スモー
- 劇中ではコア・ファイターの分離時、この機体用のコクピットブロックを流用して運用された事がある。また、∀の没案がデザインの元となっている。
- ターンX
- 本機と同じくターンタイプのMS。
- フラット(SRW未登場)
- ガンダムに執着するコレン・ナンダーの目を逸らすため、ハリボテのヒゲを取り付けられて偽物の∀となったことがある。
- G-ルシファー
- 『ガンダム Gのレコンギスタ』に登場する月光蝶システム搭載機。
余談
- 機体に冠された「∀」とは数学の「全ての・任意の」を表す記号である(線形代数学等で使用する)。確かにアルファベットのAをひっくり返した形になっているが、そもそもアルファベットですらない。「ターンエー」という読み方もガンダムの独自設定である。
- 故に、入力する際には「ターンエー」「トップスタンドエー」ではなく「きごう」「すうがく」「すべて」で変換しよう。また、「PCの言語バーの辞書登録機能を使って登録しておく」という方法もある。なお後年、「ターンエー」でも変換できるようになっている入力システムも増えてきている。
- ∀ガンダムはメディアによって能力の表現度合いが異なっており、中には凄まじい性能を有している場合もある。それらの裏設定(?)の扱いが特に大きいのは、小説版およびゲーム『SDガンダムGジェネレーション スピリッツ』で、TV版が控え目に見える程性能の違いが顕著である。
- 本機体の月光蝶がナノマシンの散布装備であり、その目的が「地球の浄化」ということから、「大本の姿はあのデビルガンダムかその類縁ではないか」という説もある。
- 武者頑駄無シリーズの時系列最初の物語『ムシャジェネレーション』では、本機を元とした「武者ターンエーガンダム」が登場し、ロランそっくりな少年・侶蘭が乗り込む。
- その特徴的なヒゲから、漫画『ONE PIECE』の「エドワード・ニューゲート」や、『シャーマンキング』の「道円」など様々な作品でキャラクターのモチーフにされる事も少なくない。ちなみに漫画『封神演義』で「紂王が乗っていた象」にはまんま本機のヒゲ(+口)と額に∀の文字が描かれていた。
- ガンダムシリーズでも、『機動戦士ガンダムSEED』において∀のヒゲを模したペイント入りのハロが登場したり、『機動戦士ガンダムAGE』において∀によく似たヒゲを生やしたドン・ボヤージ(SRW未登場)というキャラクターが登場している。
- ∀ガンダムのデザイナーであるシド・ミード氏は「あれはヒゲじゃない、チークガード(頬当て)だ」と、"ヒゲ"と呼ばれる事に強い抵抗を示したという…が、もはや制作スタッフからも"ヒゲ"と認識され、劇中でも多くのキャラクターに「ヒゲ(のMS)」と呼ばれたのは周知の通り。
- 『ガンダムビルドファイターズトライ』(SRW未参戦)第10話において本機のガンプラが登場しているが、プチッガイ(ベアッガイFの子機)によって「股間部についているコアファイターを真下からアッパーで破壊されて(キャノピーも砕け散る)敗北する」という色んな意味で悲惨なやられ方をしている。なお本機もウォドムに対してアッパーで攻撃したことがあるため、このシーンにニヤリとしたファンも多い。
商品情報
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脚注
- ↑ Mobile Suit、∀ガンダムWeb、2022年1月12日閲覧。
- ↑ ターンエーガンダム〈Vol.2〉ニュータイプ100%コレクションより
- ↑ この外宇宙人類も実際には「宇宙世紀時代に地球から離れ外宇宙へ旅立った移民の子孫」という皮肉な設定があるが、長い時が流れすぎた為に、地球人類側はそれを知らない。
- ↑ 「∀ガンダム」全記録集(2)より
- ↑ 全50話中初使用は49話。
- ↑ 『シド・ミード展( https://www.gundam-base.net/special/sydmead.php )』のspecialの項目「ナノスキン」とは? を参照。
資料リンク
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