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:幼馴染。後に結婚する。小説版の描写から、恐妻家な一面も見受けられる。 | :幼馴染。後に結婚する。小説版の描写から、恐妻家な一面も見受けられる。 | ||
;バルガス・ダイソン | ;バルガス・ダイソン |
2015年9月17日 (木) 16:34時点における版
フリット・アスノ(Flit Asuno)
- 登場作品:ガンダムシリーズ
- 機動戦士ガンダムAGE
- 機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN(SRW未参戦)
- 声優:
- 豊永利行(フリット編、ゲーム版青年フリット編)
- 井上和彦(アセム編以降)
- 嶋村侑(幼少期)
- 種族:地球人(Xラウンダー)
- 性別:男
- 年齢:
- 7歳(プロローグ)
- 14歳(フリット編)
- 22歳(ゲーム版青年フリット編)
- 39~40歳(アセム編)
- 63歳(キオ編・三世代編)
- 没(エピローグ)
- 身長:147cm(フリット編)→173.6cm(アセム編以降)
- 所属
- 民間人(フリット編・キオ編)
- 地球連邦軍(アセム編・三世代編)
- 階級:中将(アセム編)
- 役職・称号など:隊長(ゲーム版青年フリット編)→総司令官(アセム編)→退役(キオ編)
- キャラクターデザイン:長野拓造(原案)、千葉道徳
人物
『機動戦士ガンダムAGE』第一部・フリット編の主人公にして、作品自体を通しての主人公とも呼べる重要人物。技術者「モビルスーツ鍛冶」として有名なアスノ家の出身であり、自身も技術者としての高い素質を持ち、若年でありながらガンダムAGE-1の設計・開発を担当する。
来歴
フリット編
A.G.101年、「天使の落日」と呼ばれるヴェイガン(当時はUEと呼ばれていた)最初のコロニー襲撃の日に生まれ、7歳の時にヴェイガンの襲撃に遭い母マリナを喪う。その際に小型コンピュータ・AGEデバイスを手渡される。
14歳時、住んでいたコロニー・ノーラへとヴェイガン(UE)が侵攻。AGE-1を起動し、MS・ガフランを辛くも撃破し以降はヴェイガンを多く撃破する数少ない戦力として重宝されるようになり、ヴェイガンの秘密基地アンバット陥落(コウモリ退治戦役)まで前線で戦い抜いた。頑固な性格で自身の考えを曲げようとしない。また、悲劇的な経歴からか、この頃はガンダムに対する想いが人一倍強く、AGE-1に他のパイロットが乗ることを強く拒絶する程。アセム編以降は成長によるものなのか、執着心はだいぶ薄れている。
コウモリ退治戦役後は地球連邦軍へ正式に入隊し、青を基調としたノーマルスーツを老年期まで着用している。
アセム編
地球連邦軍総司令部ビックリング基地司令へと昇り詰めた。この頃から口髭を蓄えている。歳を重ねた事もあり、冷静な判断力を多く見せた他、自身もパイロットとして前線で戦い、Xラウンダーかつアップデートを繰り返しているとは言え、旧式の機体でありながら最新鋭機を多く撃破するなど腕の衰えを一切感じさせない。
当初は地球圏からヴェイガンを一掃する事を目的としていたが、アセム編最終話において旧知の仲である戦友たちを失った事もあり「全てのヴェイガンを殲滅する」という異常なまでの憎しみを持つまでに至る。
キオ編
この頃には地球連邦軍を退役している(小説版ではゲームクリエイターとして活動している様子)が、密かにガンダムAGE-3を建造し、孫のキオをパイロットとして育てていた。オブザーバーという形で軍に復帰し、ディーヴァに乗艦。新艦長のナトーラ・エイナスを補佐していたが、ガンダムAGE-1 フラットが搬入されてからはパイロットとしても活動するようになった。さすがに齢60を超えているためか、全盛期に比べると明らかにパイロットとしての腕は低下している。退役していたとはいえ、その影響力は今なお健在であり、そのせいで一部の連邦軍人からは快く思われてもいない。長きに渡る救世主・ガンダムへの執着とヴェイガンへの憎しみが募るあまり、口を開けば「殲滅」とヴェイガンの殲滅に非常に強く拘る様になってしまっている。
キャラクターの総評
キオ編以降における度重なるヴェイガン殲滅発言が視聴者の強い印象に残ってしまったのか、ガンダムシリーズは勿論ロボットアニメにおいても数少ない主人公でありながら「殲滅至上主義者」というその特異のキャラクター性が、特に語り草となっている。それ故に、パトリック・ザラやミツヒロ・バートランド、終いには三輪防人といった他作品の主人公達と敵対・対立する立場にある醜悪に歪んだ過激思想を持った人物達の同類と見做されてしまいがちな傾向もある(実際、『機動戦士ガンダムAGE』が『スーパーロボット大戦BX』への参戦が決まった際に、ユーザーから「フリットの殲滅思考が過剰に強調されてしまうのではないか?」と懸念もされた程)。
しかしながら、フリットがヴェイガンに対しての過激なまでの殲滅思想を抱くようになった背景には、彼が幼少期からの悲劇的な経験を多く得た事も関係している。すなわち、フリットの殲滅思想は、大切な人々をヴェイガンの襲撃から守りきることができなかった事に対する後悔の念に端を発するものであり、その悲劇を繰り返させまいとする強い決意と責任感の表れでもあった[1]。
そして、何よりもフリットは口でこそ過激な発言をするものの、人としてあるべき心をも失った上記の面々と違って人としての良心も強く残しており、実際に一線を越えてしまった事は全く無い点を留意すべきであろう。ただし、本当に一線を越えようとしてキオら他の人々に水を差されて不発に終わったこともあるため、「自分を止めてくれる人がいてくれたから外道に堕ちずに済んだ」という解釈も捨てきれない。そういう点では「多くの悲劇を経験したが、得難い人々に恵まれもした男」であったとも言える。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦BX
- 初登場作品。本作ではシナリオの都合上、第3部の姿での登場となる。
- 序盤から自軍部隊に同行し、ブライティクスの首脳陣の一人として活躍する。自軍の中でも屈指の老齢であり、後述にもあるように『ガンダムAGE』のみならず宇宙世紀ガンダムシリーズや『ガンダム00』、マクロスシリーズの歴史を内包した世界観を持つ本作の世界で長きにわたる戦いを生き続け、十分なまでの勇名を馳せている為その存在感は非常に大きい。また、その年齢と経歴ゆえ、物語開始以前から幾人もの他作品のキャラクターと面識を持っている。
- 原作同様ヴェイガンに対して強い憎悪を向ける場面では周囲に戸惑いを与える事もあるが、同時に優れた人格者である面も多々描写され、BXのメンバーからも強く信頼されている。終盤には原作同様、地球連邦軍の総司令に復帰する。
- 当初はディーヴァのサブパイロットとして参入し、終盤でAGE-1 グランサのパイロットに転向する。恐ろしいまでの火力を誇るAGE-1のお陰ですぐ1軍になれるだけの能力はあるのだが、ディーヴァを使っていないと低レベルで加入する事になるのが最大の難点。
- また、サブパイロットとして自軍に参入済みである(自身で出撃していないので撃墜数を稼げるわけがない)ためか、あるいは退役して長かったことを表しているのか、参入時の撃墜数が0である。……乗機がトンデモ性能のMAP兵器を持っていることも一因と思われるが。
- なお、戦術指揮も担当する。内容も相応にらしいものであり、三段階目までいくとヴェイガンに対して猛威を奮う。
パイロットステータス設定の傾向
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
戦術指揮
- 反撃時の攻撃力上昇、ヴェイガンに対する攻撃力・防御力上昇、連続ターゲット補正無効
- ガンダムでヴェイガンを殲滅しろと言わんばかりの効果。決着がつく第41話以降も反撃無双に大きく貢献してくれる。
人間関係
家族
- マリナ・アスノ
- 母。7歳の時に屋敷を襲撃され落命。その際、AGEデバイスを手渡した。
- エミリー・アモンド(エミリー・アスノ)
- 幼馴染。後に結婚する。小説版の描写から、恐妻家な一面も見受けられる。
- バルガス・ダイソン
- エミリーの祖父で、後に義理の祖父となる。ガンダムAGE-1開発を支援した。
- ちなみに関係はかなりフランクなのか、名前を呼び捨てで呼んでいる。
- アセム・アスノ
- 息子。親子仲自体は良好ではあるが、優秀な父へのコンプレックスとフリットの性格故にやや冷めた関係でもあった。
- キャプテン・アッシュとして活動するようになった後には、方針の違いで対立する。
- ユノア・アスノ
- 娘。アニメ本編では純粋に良き父親と慕われているが、小説版では放任主義であったことや連邦内のヴェイガンの内通者を過剰に粛清したこと等が原因で、キオ編の時点では愛憎入り混じった目を向けられているなど険悪な関係となっている。
- キオ・アスノ
- 孫。プレゼントとしてゲームと称したMSシミュレーターを与えるなど、アスノ家の後継者としての教育を施す。
- 一方で、老化によって身体能力が衰えた自分の代わりにヴェイガンを滅ぼす者としての教育をしたことに対して強い罪悪感も抱いていた。もっとも、キオの危機には我が身を省みず助けようとする等、家族としての愛情も確かなものである。
友人
- ユリン・ルシェル
- コロニー・ノーラ脱出時に出会った少女。互いに心惹かれていくものの、最終的にデシルからの攻撃を彼女に庇われる形で死別してしまい、フリットの心に強い傷を残した。
- ちなみに、ゲーム版では「フリットの初恋の人」というポジションである(キスシーンも存在している)。
- ディケ・ガンヘイル
- 幼馴染。ノーラ脱出時に共にディーヴァに乗艦。以後バルガスのサポートをするなど、後方支援として活躍。
- その後も、ディケの娘・アリーサおよび孫・ウットビットと一家揃っての付き合いとなる。
- 小説版ではディケは最初はフリットを嫌っていたが、UEの侵攻の際にフリットに命を救われてからは彼に友情を抱くようになり、親友となる。フリットはキオ編の時代には彼を「太陽系一のエンジニア」「あの男以上の友はない」と評する等、老齢になっても彼との強い友情が健在であることを示している。
地球連邦軍
- ヘンドリック・ブルーザー
- ノーラ・アリンストン基地司令。孤児となったフリットを引き取った養父。
- グルーデック・エイノア
- ディーヴァ初代艦長。彼の壮絶な生き方と思想はフリットの後々の人生に大きな影響を与える事になり、フリットにとっては人生の師の一人である。
- ラーガン・ドレイス
- AGE-1のテストパイロットであり、少年時代からの兄貴分。
- ウルフ・エニアクル
- ラーガンと並ぶもう一人の少年時代からの兄貴分であり、息子のアセムにとっても恩人となる。ゲーム等で描写された青年期においては二人で組んでいたことから「二筋の流星」と呼ばれていたことも。
- フリットが軍の改革の為に昇進する一方ウルフは現場に拘ったことからコンビは解消されるも、ディーヴァのMS隊を任せたりテクノソロン社への潜入調査を任せたりとその信頼は変わらなかった。
- フレデリック・アルグレアス
- ビッグリング参謀であり、側近。退役してからも関係は続き、様々な便宜を図って貰った事も多い。
- ナトーラ・エイナス
- ディーヴァ三代目艦長。不慣れな彼女を叱責する事も多いものの、素質の高さと日々の努力を評価してもいる。
- セリック・アビス
- アビス隊を率いる隊長。彼やナトーラと今後の行動方針や作戦を相談し合うことが多い。
- ジラード・スプリガン
- ヴェイガンへ寝返った連邦軍大佐。
- 小説版ではキオにエースパイロットの例として名指しするなどその力量を買っていた模様。
地球連邦政府
- フロイ・オルフェノア
- 地球連邦首相。クーデターにより彼の罪を暴き失脚に追いやり、粛清する。
ザラムとエウバ
- ドン・ボヤージ
- 旧国家派閥「ザラム」のリーダー。フリット編において、下記のラクト共に共闘する。
- ラクト・エルファメル
- 旧国家派閥「エウバ」のリーダー。
ヴェイガン
- デシル・ガレット
- フリット編において敵対関係となる。若干7歳でありながら、AGE-1を強奪するなど数多くの煮え湯を飲まされることとなる。
- ユリンを死亡させた元凶であり、フリットにとって「不倶戴天の怨敵」と言える存在。
- また、フリットが殲滅主義者と化す一因となり、結果的に地球とヴェイガンとの和平を困難にした遠因を作った人物でもある。
- フェザール・イゼルカント
- ヴェイガンの首魁であり、宿敵。
- フリットは彼のことを「邪悪な存在」「人類の敵」「魔王」などと口を極めて痛罵しており、一方ならぬ憎しみを抱いている。
- フラム・ナラ
- 彼女自体に特に強い因縁は持たないが、実戦経験不足の新兵と見抜く。乗機がかつてユリンを苦しめたファルシアの発展機であるためか、小説では怒りを露にし、『BX』では彼女からもフリットの過去を知った上での挑発の言葉を受けて小説版以上に強い憎悪を向けた。
- ゼハート・ガレット
- デシルの弟。その生き様は、フリット、そしてアセムの別の可能性とも言えるものであった。
その他
- イワーク・ブライア
- フリット編においてファーデーンへ立ち寄った際に彼の世話になっている。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
- ブライト・ノア
- 『BX』ではかつての部下。彼とは強い信頼関係にあり、中盤に再会した際、彼とバナージを引き合わせる。
- カイ・シデン
- 『BX』では第1次ネオ・ジオン抗争以来の旧知の仲で、協力者。
- バナージ・リンクス
- 『BX』ではロストロウラン戦の直後に戦いに悩み苦しむ彼を気遣い、彼をブライトと引き合わせる。
- オットー・ミタス
- 『BX』ではブライティクスの首脳陣仲間の一人で、ジェフリーやアズベスらも交えて共に何度か酒を酌み交わし、語らう場面も。
- マリーダ・クルス
- 『BX』ではビスト財団に洗脳され操り人形にされた彼女の実情を知った事で、第25話ではいち早く彼女の機体を停止させて彼女を救う事を提案する。
- オードリー・バーン(ミネバ・ラオ・ザビ)
- 『BX』ではラプラスの箱の開示後、彼女からサイアムが遺言で伝えた銀の杯条約以前の技術やEXA-DBの一端の真実を告げられると共に、自身の正義と理想に歪みがあることを指摘される。
- マーサ・ビスト・カーバイン
- 『BX』では政敵。己の私利私欲の為に連邦軍を私物化し利用する彼女を嫌悪を込めて「女狐」と呼んでおり、ロストロウラン戦直後に自身に嫌味を浴びせたアルベルトに対しても面と向かってビスト財団を「寄生虫」と呼び吐き捨てるなど、彼女をはじめ財団を激しく敵視している。
- また、アスノ家からAGEシステムとガンダムAGE-3の奪取も企てるなど、BXではフリットにとってある意味ヴェイガンに次ぐ憎き地球人である。
- スメラギ・李・ノリエガ
- 『BX』では元は反地球連邦勢力であった彼女達ソレスタルビーイングを一応は警戒していたが、彼女達の人間性と信念を信用しすぐに仲間として受け入れる。
- カティ・マネキン
- 『BX』では地球連邦軍の改革派に属し、自身の支持者の一人である。
リアル系
- ジェフリー・ワイルダー
- 『BX』では旧知の戦友でかつては同じ部隊で共に戦った過去を持つ。
- アズベス
- 『BX』では歴戦の戦士であると共に、「孫」の成長を見守る者同士であり、関わる場面も多く、互いに敬意を表している。
- ジョルディ・ボーダー
- アズベスの見守る「孫」であり、『BX』ではフリットも彼の成長を見守っていくことになる。
- ミスマル・コウイチロウ
- 『BX』では地球連邦軍の改革派に属し、自身の支持者の一人である。
- 草壁春樹
- 『BX』ではイゼルカントの同盟者であり、自身の歪んだ正義のために姦計を弄する彼に激怒する。
スーパー系
- 獅子王凱
- 『BX』では初対面時にオリバーノーツでの戦いでゼハートを撃退するためにあえて強硬な策をとったことに関して彼から難色を示されたが、直後にフリットの人間性の本質を悟った彼からも信頼を得る。
- 篠田俊太郎、姫木るる子
- 『BX』では序盤に彼らの直談判を受け入れ、地球防衛組と自軍部隊への同行を認める。
- 篠田先生とは酒の席で共に孫や子供達のことで語らう場面も(後述)。
名台詞
フリット編
- フリット「そんなの意味が無いですよ!」
イワーク「そうさ、意味なんてない。上の奴らは裕福な生活を送りながら下らない思想をぶつけ合って戦闘に明け暮れている。俺達はそのしわ寄せで、こんな生活を強いられているんだ!!」 - 第6話でのイワーク・ブライア(CV:乃村健次氏)とのやり取り。コロニー・ファーデーンではザラムとエウバの確執が未だに続いている事を聞き思わず反応するが、ほとんど八つ当たり気味に怒鳴り返される。
- 余談だが、「強いられているんだ!!」というイワークの名(迷?)台詞は、彼の濃い顔が集中線付きでアップされるという演出が為された故に、ネット界隈で予想外の人気を呼んだ。
- さらに、『機動戦士ガンダムAGE』が参戦する以前に発売された『スーパーロボット大戦UX』において、イワークと声優が同じである曹操ガンダムが「強いられている」という言葉を発する場面が存在する。
- 「昨日のケンカを今日に引きずるなんて、男らしくないよ!」
- 第7話より。ザラムのリーダーであるドン・ボヤージに対して。
- しかし、直後に「お前さんだって、昔を引きずって戦っているんだろうが! そのガンダムで!」と返されてしまい、フリットも言葉を濁してしまう。
- 事実、フリットは幼少・少年期のトラウマを以降も引きずってしまっている点が皮肉である。
- 「命はオモチャじゃないんだぞおおおおおっ!!」
- 第14話より。ユリンを死に追いやったデシルへ対して激昂。圧倒的な力でデシルを撃破へと追い詰める。
- 「何が救世主だ! ユリンさえ救えないなんて…。僕は…僕はああああああああっ!!」
- デシルを撃破後、心を通わせた一人の少女すら守れなかった事に対しての慟哭。この時から、フリットはUE(ヴェイガン)への憎しみを募らせていく事となる…。
アセム編
- 「これは戦争だ! どんな手を使ってでもお前を落とす!!」
- 第22話より。ユリンの仇敵であるデシルと再戦し、形勢がフリット側に有利なままで撤退する際に。
- 大切な人の命を奪った仇敵が相手といえど深入りしないあたり、フリットの大人としての余裕がうかがえる。
- 「お前の動きは読めているぞ! デシル!」
- 第25話より。ヴェイガン軍が抱えるXラウンダーの精鋭部隊「マジシャンズ8」を率いてディーヴァを襲撃してきたデシルを迎撃した際に。
- 感情任せの攻撃を仕掛けてくるデシルに対し、常に動きの先を読んで近づけようとしなかった。フリット編とは技量が完全に逆転していることがわかる。
- 「元よりそのつもりだ。私が目指すのは…ヴェイガンの殲滅なのだから!!」
- アセム編最終話(第28話)においてクーデターを決行し地球連邦政府首相フロイ・オルフェノアの罪を暴き、彼を前にして、堂々の殲滅宣言。この台詞を放った際のフリットの強い憎悪を滲ませた瞳も非常に印象的な場面である。
- 以後、フリットはオルフェノアをはじめとするヴェイガンとの内通者を次々と粛清していくなど、手段を選ばないようになる。
キオ編・三世代編
- 「ヴェイガンは殲滅する!」
- ある意味で、キオ編以降のフリットを代表する台詞。老年期のフリットはこのような感情的な台詞が特に目立つ。
- 「ヴェイガンは人間じゃない!! 人の命を簡単に奪う!」
- 第30話より。地球への侵攻を再び始めたヴェイガンの所業に怒り、キオに対して。実際、ヴェイガンによる被害は尋常ではないので間違いではないが、過激な言い方が耳につく。『BX』では対ヴェイガン用の特殊戦闘台詞としても採用。
- 「奴は邪悪な存在、人類を滅ぼそうとする『魔王』だ!」
- 同じく第30話より。キオに対して、ヴェイガンの首魁イゼルカントを分かりやすく、かつ過激な言い方で断ずる。
- 『BX』では本物の魔王相手の特殊戦闘台詞としても使われている。
- 「輸送だと…? ヴェイガンの捕虜など全員処刑すれば良いのだ!」
- 第44話より。ヴェイガンの捕虜の扱いをどうするかを訪ねたフレデリックに対しての断言。
- この発言にはフレデリックも流石に当惑し、その場にいたアセムは絶句。さらにキオからも拒絶される事となってしまう。
- (私には守れなかった者がいる…守れなかった者達が…。私は誓ったのだ…敵を打ち倒し皆も守る救世主になると…。どんな手段を使っても…)
- 同じく第44話より。その後、息子たちが離れ一人残ったあとの独白。長い戦乱により、多くの家族・友人・仲間たちを失っていった事への自責の念をも感じさせる。
- ちなみに、この場面では「苦悩するフリットが額を寄せるガラスの向こう側に、少年時代の彼の姿が映っている」という心憎い演出がなされている。
- 「若いな。気合いに実力が伴っていないぞ!」
- ルナベース攻防戦にてフラムと相対した際に。フラムは技量不足をXラウンダー能力で補って戦っているのだが、同様に強力なXラウンダーであり、さらに技量と経験の確かなフリットの敵ではない。
- ヴェイガンに対しては過激な発言の多い三世代編のフリットだが、その中にあって「熟練のパイロット」としての側面が現れた一幕。
ゲーム・書籍媒体
- 「戦争に大丈夫などない。生き延びたいのなら…死を覚悟して全力で戦うしかない」
「アスノ隊! 我々はどんな状況であろうと勝利を信じて戦う。それだけだ!」
「私に続け! フリット・アスノ、ガンダムAGE-1出る!」 - PSPのゲーム『ユニバーサルアクセル』及び『コズミックドライブ』における青年フリット編の出撃時。
- 「よくやったキオ! さすがはワシの孫じゃ!」
- コミカライズである『クライマックスヒーロー』にて。このように、歴代ガンダムコミカライズ作品の例に漏れず、当作品においてのフリットは孫煩悩で砕けたキャラとなっている。
- 「私が根絶やしにしたいのはな、キオ。国民でも民族でもないのだよ、キオ。思想だ。ヴェイガンという思想を、ことごとく根絶せねばならん」
「キオよ、よいか。相対的な正義しかこの世には存在せん。我々には絶対的な真理を示してくれる神なるものは必要ない。そのようなものに従いたい、という反知性主義、己の思考を捨てる考えこそが、討つべき敵なのだ」 - 火星圏から帰還し、ヴェイガンの実情を知ったキオに対して。かの民達を「自分達の苦境に甘え、意志決定をイゼルカントという独裁者に投げ出した無責任な人々」と断じ、改めて殲滅の意志を固めつつそれをキオにも語る。
- ファルシア……! 殺人を強要されたユリン・ルシェルを縛ったモビルスーツ、それを今また私の孫に向けてくる、その歪みきった精神性! やはりきゃつらは根絶やしにせねばならん……!
- 小説版第5巻においてフォーンファルシアの姿を初めて目の当たりにしての地の文での台詞。フリットにとって因縁のある機体のためか、憎悪を露わにした。
- (こんな……こんな悲しみを広げるために、私は戦って来たというのか……!)
- エスペランス・ゾーン攻防戦にて、暴走したティエルヴァのビットがキオを撃とうとしているのに気づき、やむなくティエルヴァを撃墜した後に。孫を救うためとはいえ、分かり合えたはずの相手を殺し、己の手で悲劇を生み出してしまった事実に慟哭する。
- 「嬰児殺しの罪を被るつもりはある! EXA-DBのデータも吸収したガンダムの進化ならば、太陽系のヴェイガンのことごとくを殲滅することは可能だ! その後で私という独裁者を討って平和を取り戻すのは、キオでもナトーラでも、若者がやればいい!」
迷台詞
キオ編・三世代編
スパロボシリーズの名台詞
- 「私は…私が守れなかった者たちのために戦い抜いてみせる!」
- 『BX』での戦闘台詞。単純に考えれば、この「守れなかった者たち」とはユリンやウルフ達の事を指していると思われるが、『BX』でのフリットは自身の少年時代から始まるAGE本篇の戦いだけでなく、1stから逆襲のシャアに至る宇宙世紀の戦い、CBの蜂起から始まる機動戦士ガンダム00の戦い、統合戦争から始まるマクロスシリーズの戦いにも関わっていると思われる為、そこで散ってしまった者達の事も含めての発言だと考えると、非常に重い台詞である。
- 「憎しみで戦うだけでは何も生まれない……私はそれをキオに教えられたのだ!」
- 「…覚悟は決めた。今の地球圏はヴェイガンだけでなく数多の悪意に包まれている。それを払う為ならば、たとえ鬼と呼ばれようとも、私は戦い続けよう」
- 『BX』第8話「じいちゃんのガンダム」より。ヴェイガンのみならず、様々な危機に瀕している地球を救うため、大人代表として敢えて修羅の道を歩む事を決断する。
- 「彼らの言葉に全て信を置きはしないが、共に行動する事で動きを把握できるのなら、その方がいいとも言えよう」
- 『BX』第19話ELS移送ルート「歴史の裏に消えた者達」より。「我々は、CBと手を組む事も有りではないかと考えています」とジェフリーからフリットへ最終的な判断を求めてきた際の返答。
- かつての反地球連邦勢力を自軍の戦力として取り込めるあたり、フリットは清濁併せ呑める器量の持ち主である。
- なお、フリットの最終的な判断を聞いたスメラギは「物は言いようとは、よく言ったものですね」とコメントし、それを聞いたフリットは「物は使いようとも、よく言うものだ」と返した。改めて、フリットの老練さが光る名場面である。
- (『生きる事は難しい』…。時代は繰り返すというのか、ユリン…)
- 『BX』第20話(宇宙ルート)「ロストロウランに散る」より。ニュータイプ同士の感応の末やっと分かり合えるも炎と共に消えていったロニを前に慟哭するバナージの姿を目の当たりにし、自身の遠き日の悲しい過去を想起しての心中での呟き。
- 「家や血筋からは自由になれないものだ。大きく、強ければなおさらな…」
- 荒んだ雰囲気のリディを評して。「モビルスーツ鍛冶」として有名なアスノ家の出身であるフリットにとっても、他人事とはとらえられないのだろう…。
- 「他の者達もすぐに出撃しろ! 一分一秒でも早く原種を撃退するのだ! このコロニーを…この地を…これ以上戦火にさらしてはならんッ!」
「各機、目標は合体原種だ! 奴さえ倒せば他のゾンダーも無力化する! 問題は合体原種の再生能力だが、全火力を集中して一気に破壊、同時に原種核を回収する! 全機、戦闘を開始しろッ!!」 - 『BX』第28話「友」より。ミンスリーに襲来した原種を前に怒りを滲ませながら部隊の出撃を命じる。ミンスリーはフリットにとって、かつてユリンと再会し、束の間の幸せな時間を過ごした思い出の場所。その地を穢そうとする原種に、フリットが怒りを抑えられるはずがなかった。その剣幕にはさやかも「荒れてる」と漏らし、ナトーラも気圧されながら「普段より気合が入っている」と言うほどで、キオも不安を覚えた。
- 「わ、忘れるはずが…ない…。あの機体はユリンの…」
「ヴェイガン、貴様らはどこまでッ!」 - 『BX』第29話「再会、そして別れ」より。戦場に現れたフォーンファルシアを見て。かつてユリンが『パーツ』として乗せられ、そして散った因縁の機体・ファルシアと全く同じ姿を見たフリット。フリットにとって忘れられない悲しい記憶を蘇らせる機体を見せられて、怒りに震えないはずがなかった。
スパロボシリーズの迷台詞
- 「物心つかぬ頃に父親のアセムを亡くし、その上に母親のロマリーとも離れて暮らさせ今までキオには心苦しい思いをさせてきた…」
「にも関わらず、本当に良い孫に育ってくれた! う、うぅぅ…」 - 『BX』第26話「三つの星が集う時」より。一番星コンテストの最中でのボヤき。
- 元総司令の威厳はどこへやら、完全に孫バカなお爺ちゃんであるが、キオへの深い愛情をも感じさせる台詞である。
搭乗機体・関連機体
- ガンダムAGE-1
- 約半世紀も乗ることとなる愛機。
- ガンダムAGE-1グランサ
- 三世代編において搭乗。AGE-1に増加装甲を施した機体。
- シャルドール
- デシルにAGE-1を奪われた際に一時的に搭乗。
- ガンダムAGE-2、ガンダムAGE-3
- 自身が開発したガンダムAGEの次世代機。
- ザ・ガンダム
- AGE-1を開発する際に参考にしたアスノ家に飾られていた肖像画のMSを各種文献やフリットの生前の証言などを参考に復元したMS。
- ディーヴァ
- アセム編・キオ編にて、指揮官として乗艦。
余談
- アセム編からフリットを演じている井上和彦氏は『機動戦士ガンダムAGE』のナレーションも兼任している。
- この事から、『機動戦士ガンダムAGE』は「フリットが語り継ぐアドバンス・ジェネレーションの戦乱の物語」であるとも言える。
- 現時点のガンダムシリーズにおいて、幼少期から老年期までの活躍が描かれた数少ない主人公でもある。また、現役パイロットの年齢ではウモン・サモン(70歳目前)に次ぐ。
- 老年期において、丸眼鏡のようなゴーグルを着用していた事から、一部視聴者から「バスク・オムのようだ」とネタにされた。
- 壮年期以降のフリットには、視聴者から少年期との区別も込めてそれぞれに「オジット」あるいは「ジジット」というあだ名が付けられている。
脚注
- ↑ ちなみに、フリットが抱く「人類を守る救世主にならなければならない」という使命感もまた、既述した彼自身の悲劇的な経験に由来するものである。このフリットの純粋な願望は、自身を救世主だと称したリボンズ・アルマークの様な傲慢な意思とは全く無縁なものであった。
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