「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」の版間の差分
(→余談) |
|||
47行目: | 47行目: | ||
本作に登場する人型機動兵器([[モビルスーツ]])はこれまでのガンダム作品と比較してかなり強固に描かれており、武装もビーム兵器が主体ではなく、ほぼ全てに実体弾や実体剣、鈍器等が用いられている<ref>これは長井龍雪監督の意向も多分に含まれている。</ref>。また、いわゆるヤクザやマフィアのような「任侠物」の要素も取り入れられており、[[暗殺]]や謀殺も多く描写されている。こういった作風の為、戦闘ではコックピットを潰されて圧死するパイロットの描写が度々あり<ref>一方で「撃墜された機体が爆発を起こす」というロボットアニメにおける定番の演出はあまり行われない</ref>、ある人物の回想で義父から性的虐待を受けていた事後や性行為の暗喩、自殺等の場面がある等、性や暴力の描写に関し、全日帯の地上波アニメとしては少々過激とも思える表現が見られる<ref>もっとも、2000年代以降のMBS制作アニメは全体的にそういった傾向が強く、特に本作の放送枠であった「日5」の前身である「土6」においては『[[機動戦士ガンダムSEED]]』などでBPOに多くの苦情が寄せられる事も珍しくない程であった。</ref>。作品の構想自体は『[[機動戦士ガンダムAGE]]』より以前に企画されていた事が長井監督により語られており、同時に本作のモチーフとなったものが幕末に活躍した[[江戸時代#新選組|新選組]]である事も明かされている。そのため、シナリオ・登場人物・組織等に新選組の要素が取り入れられている。 | 本作に登場する人型機動兵器([[モビルスーツ]])はこれまでのガンダム作品と比較してかなり強固に描かれており、武装もビーム兵器が主体ではなく、ほぼ全てに実体弾や実体剣、鈍器等が用いられている<ref>これは長井龍雪監督の意向も多分に含まれている。</ref>。また、いわゆるヤクザやマフィアのような「任侠物」の要素も取り入れられており、[[暗殺]]や謀殺も多く描写されている。こういった作風の為、戦闘ではコックピットを潰されて圧死するパイロットの描写が度々あり<ref>一方で「撃墜された機体が爆発を起こす」というロボットアニメにおける定番の演出はあまり行われない</ref>、ある人物の回想で義父から性的虐待を受けていた事後や性行為の暗喩、自殺等の場面がある等、性や暴力の描写に関し、全日帯の地上波アニメとしては少々過激とも思える表現が見られる<ref>もっとも、2000年代以降のMBS制作アニメは全体的にそういった傾向が強く、特に本作の放送枠であった「日5」の前身である「土6」においては『[[機動戦士ガンダムSEED]]』などでBPOに多くの苦情が寄せられる事も珍しくない程であった。</ref>。作品の構想自体は『[[機動戦士ガンダムAGE]]』より以前に企画されていた事が長井監督により語られており、同時に本作のモチーフとなったものが幕末に活躍した[[江戸時代#新選組|新選組]]である事も明かされている。そのため、シナリオ・登場人物・組織等に新選組の要素が取り入れられている。 | ||
− | 公式[[外伝]]作品として、[[月]]周辺のコロニーを舞台とした漫画作品『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 月鋼(げっこう)』が2015年 - | + | 公式[[外伝]]作品として、[[月]]周辺のコロニーを舞台とした漫画作品『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 月鋼(げっこう)』が2015年 - 2018年にかけて展開された。また、[[金星|金星圏]]を舞台としたファーストシーズン・セカンドシーズン間の空白期間におけるエピソードを描くスピンオフ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハント』を収録した[[コンピュータゲーム|アプリゲーム]]『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズG』が2022年に配信予定。 |
== ストーリー == | == ストーリー == | ||
557行目: | 557行目: | ||
*制作者曰く、映画『仁義なき戦い』シリーズの元になった事件「広島抗争」<ref>戦後最大のヤクザ抗争。原爆投下で地元のヤクザ組織が壊滅した事で空白地帯となった広島を、多数のヤクザ組織が縄張りにするべく暗躍。白昼に銃撃戦が発生して市民が犠牲になるなど、多くの血が流された。最終的に警視庁が直接介入し、関係者を逮捕するなどして抗争を終結させた。</ref>がモチーフになっているとの事。 | *制作者曰く、映画『仁義なき戦い』シリーズの元になった事件「広島抗争」<ref>戦後最大のヤクザ抗争。原爆投下で地元のヤクザ組織が壊滅した事で空白地帯となった広島を、多数のヤクザ組織が縄張りにするべく暗躍。白昼に銃撃戦が発生して市民が犠牲になるなど、多くの血が流された。最終的に警視庁が直接介入し、関係者を逮捕するなどして抗争を終結させた。</ref>がモチーフになっているとの事。 | ||
**もう一つの重要なモチーフとして挙げられたのが、『新撰組』である。 | **もう一つの重要なモチーフとして挙げられたのが、『新撰組』である。 | ||
− | * | + | *ガンダムシリーズ作品のタイトルロゴは概ね横書き式になっているが、本作はシリーズでも珍しい縦書き式のロゴを採用している<ref>なお横書きバージョンのロゴも存在。</ref>。 |
− | *制作局であるMBSテレビの番組改編に伴い2017年3月期をもって「日5枠」が廃止<ref> | + | *制作局であるMBSテレビの番組改編に伴い2017年3月期をもって「日5枠」が廃止<ref>以降のMBS制作の全国ネットアニメ枠は土曜早朝へ移行、TBS制作の全国ネットアニメ枠と統合し「アニメサタデー630」となったが、そちらも2019年6月をもって廃枠となりMBS全国枠は金曜深夜の「スーパーアニメイズム」へと移行されている。</ref>、その後2022年に「日5枠」の復活が発表されるまでは本作が同枠最終作となっていた。 |
− | |||
*スパロボ30に参戦が決定した際、以前の作品ではビームコーティングの為に「MSの天敵」とまで言われていた[[ヘビーメタル]]に対し、ビーム兵器の作中での扱いに加えて、実弾・実体兵器がMSの主武装である今作は「対ヘビーメタル戦用MS」とファンの間で呼ばれる事にもなった。 | *スパロボ30に参戦が決定した際、以前の作品ではビームコーティングの為に「MSの天敵」とまで言われていた[[ヘビーメタル]]に対し、ビーム兵器の作中での扱いに加えて、実弾・実体兵器がMSの主武装である今作は「対ヘビーメタル戦用MS」とファンの間で呼ばれる事にもなった。 | ||
2022年1月30日 (日) 02:59時点における版
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ | |
---|---|
外国語表記 |
MOBILE SUIT GUNDAM IRON-BLOODED ORPHANS |
原作 |
矢立肇 富野由悠季 |
監督 | 長井龍雪 |
シリーズ構成 | 岡田麿里 |
キャラクターデザイン |
伊藤悠(原案) 千葉道徳 |
メカニックデザイン |
鷲尾直広 海老川兼武 形部一平 寺岡賢司 篠原保 |
音楽 | 横山克 |
制作 | サンライズ |
放送局 | MBS・TBS系列 |
放送期間 |
2015年10月4日 - 2016年3月27日(第1期) 2016年10月2日 - 2017年4月2日(第2期) |
話数 | 全50話 |
シリーズ | ガンダムシリーズ |
初登場SRW | スーパーロボット大戦DD |
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』は、サンライズ制作のテレビアニメ作品。
概要
ガンダムシリーズの一作であり、過去に「厄祭戦」と呼ばれる大規模な戦乱が起きた世界を舞台に、テラフォーミング化された火星で暮らす少年兵や孤児達の物語を描く。「少年キャラクター達によるドラマ性の高いストーリー」と「戦いを通じて段階的に進化していくガンダム」が作品テーマとして掲げられている。分割2期構成で、2015年から2016年にかけて第1期が、2016年から2017年にかけて第2期が放映された。視聴者からの通称は『鉄血』『オルフェンズ』『鉄オル』等。なお、タイトルの「オルフェンズ」とは英語で「孤児(達)」[1]を意味する。
本作に登場する人型機動兵器(モビルスーツ)はこれまでのガンダム作品と比較してかなり強固に描かれており、武装もビーム兵器が主体ではなく、ほぼ全てに実体弾や実体剣、鈍器等が用いられている[2]。また、いわゆるヤクザやマフィアのような「任侠物」の要素も取り入れられており、暗殺や謀殺も多く描写されている。こういった作風の為、戦闘ではコックピットを潰されて圧死するパイロットの描写が度々あり[3]、ある人物の回想で義父から性的虐待を受けていた事後や性行為の暗喩、自殺等の場面がある等、性や暴力の描写に関し、全日帯の地上波アニメとしては少々過激とも思える表現が見られる[4]。作品の構想自体は『機動戦士ガンダムAGE』より以前に企画されていた事が長井監督により語られており、同時に本作のモチーフとなったものが幕末に活躍した新選組である事も明かされている。そのため、シナリオ・登場人物・組織等に新選組の要素が取り入れられている。
公式外伝作品として、月周辺のコロニーを舞台とした漫画作品『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 月鋼(げっこう)』が2015年 - 2018年にかけて展開された。また、金星圏を舞台としたファーストシーズン・セカンドシーズン間の空白期間におけるエピソードを描くスピンオフ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハント』を収録したアプリゲーム『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズG』が2022年に配信予定。
ストーリー
P.D.323年、かつての大戦から300年が経過した現在、治安維持組織ギャラルホルンの監視の下、地球は四つの経済圏に分割統治されていた。一方、地球から遠く離れた火星もギャラルホルン火星支部の監視下で地球の食い物とされ、貧困が蔓延していた。
ある日、火星の民間警備会社CGSは火星独立運動を主導する少女のクーデリア・藍那・バーンスタインを地球へ送り届けるという依頼を受ける。クーデリアをよく思わぬギャラルホルンはCGSに対して攻撃を開始。CGSの非正規少年兵で構成された参番組は正規兵である大人達に切り捨てられてしまう。この状況を打破すべく、リーダーであるオルガ・イツカは幼馴染の少年兵、三日月・オーガスにCGS基地の動力炉として使われていた厄祭戦時代のMSガンダム・バルバトスを起動させ、ギャラルホルンを退ける。
この後、のうのうと戻ってきた大人達を粛清した参番組はオルガ主導の下、CGSを再編。名を「決して散らない鉄の華」の意味を持つ鉄華団と改め、クーデリアの護衛を続行。地球への航海を始める。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
主要人物
- 三日月・オーガス
- 本作の主人公。寡黙な少年兵。オルガの幼馴染でもある。
- オルガ・イツカ
- 本作のもう一人の主人公。CGS参番組のリーダーを経て、鉄華団の団長になる。
- クーデリア・藍那・バーンスタイン
- 本作のヒロイン。火星のクリュセ独立自治区の首相の娘。
- アトラ・ミクスタ
- 本作のもう一人のヒロイン。雑貨屋で働いていたが、後に鉄華団の炊事係に。
鉄華団
- ビスケット・グリフォン
- オルガの参謀で、鉄華団の頭脳役。
- ユージン・セブンスターク
- 鉄華団の副団長。
- 昭弘・アルトランド
- ヒューマンデブリ組のリーダー。
- ノルバ・シノ
- 流星号と名付けた機体のパイロット。
- タカキ・ウノ
- 年少組の子供達のリーダー。
- ライド・マッス
- 年少組の一人。
- ヤマギ・ギルマトン
- 年少組の一人。
- チャド・チャダーン
- ヒューマンデブリの一人。
- ダンテ・モグロ
- ヒューマンデブリの一人。
- ハッシュ・ミディ
- 第2期からの新団員の一人。
- ザック・ロウ
- 第2期からの新団員の一人。
- デイン・ウハイ
- 第2期からの新団員の一人。
- デクスター・キュラスター
- 元CGSの経理係。
- ナディ・雪之丞・カッサパ
- 元CGSの整備士。
- メリビット・ステープルトン
- テイワズからのアドバイザー。医療技術も持つ。
- ラディーチェ・リロト
- テイワズからの監査役。
CGS
- マルバ・アーケイ
- CGSの社長。
- ハエダ・グンネル
- 一軍の隊長。
- ササイ・ヤンカス
- 一軍の兵士。
- トド・ミルコネン
- 年少組の指導係。
クリュセ独立自治区
- フミタン・アドモス
- クーデリアの侍女。
- クッキー・グリフォン、クラッカ・グリフォン
- ビスケットの双子の妹達。
- 桜・プレッツェル
- グリフォン兄妹達の祖母。
- ノーマン・バーンスタイン
- クリュセの首相。クーデリアの父。
- ククビータ・ウーグ
- アドモス商会の秘書兼事務員。
ギャラルホルン
- マクギリス・ファリド
- 監査局に所属する特務三佐。
- ガエリオ・ボードウィン
- マクギリスの友人の特務三佐。
- カルタ・イシュー
- セブンスターズのイシュー家当主。
- ラスタル・エリオン
- セブンスターズのエリオン家当主。
- イオク・クジャン
- セブンスターズのクジャン家当主。
- イズナリオ・ファリド
- セブンスターズのファリド家当主。
- ガルス・ボードウィン
- セブンスターズのボードウィン家当主。
- ネモ・バクラザン
- セブンスターズのバクラザン家当主。
- エレク・ファルク
- セブンスターズのファルク家当主。
- ヴィダール
- 仮面を付けたアリアンロッド艦隊の兵士。
- ジュリエッタ・ジュリス
- アリアンロッド艦隊のMSパイロット。
- ヤマジン・トーカ
- アリアンロッド艦隊の整備士。
- コーラル・コンラッド
- 火星支部の支部長。
- アイン・ダルトン
- 火星支部の新人MSパイロット。
- クランク・ゼント
- 火星支部のMSパイロット。
- オーリス・ステンジャ
- 火星支部のMSパイロット。
- コーリス・ステンジャ
- カルタの部下。オーリスの兄。
- 石動・カミーチェ
- マクギリスの部下。
- 新江・プロト
- 火星支部の新支部長。
- ライザ・エンザ
- 青年将校のリーダー。
- アルミリア・ボードウィン
- ガエリオの妹。
- アグニカ・カイエル
- 過去の厄災戦時に活躍した英雄。
- カルタの親衛隊
- 地球外縁軌道統制統合艦隊の兵士。
- ギャラルホルン兵
- ギャラルホルンの一般兵。
テイワズ
- マクマード・バリストン
- テイワズの代表。
- ジャスレイ・ドノミコルス
- テイワズのNo.2。
- 名瀬・タービン
- タービンズを率いるリーダー。
- アミダ・アルカ
- 名瀬の第一夫人。
- ラフタ・フランクランド
- タービンズのMSパイロット。
- アジー・グルミン
- タービンズのMSパイロット。
- エーコ・タービン
- ハンマーヘッドのクルー。
宇宙海賊
- ブルック・カバヤン
- ブルワーズの首領。
- クダル・カデル
- ブルワーズのMS部隊長。
- 昌弘・アルトランド
- ブルワーズのMSパイロット。昭弘の弟。
- アストン、デルマ
- ブルワーズのMSパイロット達。
- ブルワーズ兵
- ブルワーズの一般兵。
- サンドバル・ロイター
- 夜明けの地平線団の団長。
ドルトコロニー
- サヴァラン・カヌーレ
- ドルトカンパニーの社員。ビスケットの兄。
- ナボナ・ミンゴ
- 労働組合の組合長。
アーブラウ
その他
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
鉄華団の兵器
- ガンダム・バルバトス(第4形態、第6形態)
- 本作の主役機。禍々しい生物的なデザインが特徴。
- ガンダム・バルバトスルプス(SRW未登場)
- バルバトスの改修機。
- ガンダム・バルバトスルプスレクス
- ルプスの更なる改修機。
- ガンダム・グシオンリベイク
- 鹵獲したガンダム・グシオンを大幅改修した機体。
- ガンダム・グシオンリベイクフルシティ
- グシオンリベイクの更なる改修機。
- ガンダム・フラウロス
- 第2期にて新たに発掘されたガンダム・フレーム機。ダインスレイヴの運用に特化した砲撃機で、現存のガンダム・フレームとは異なる設計思想を持っている。
- グレイズ改(SRW未登場)
- 鹵獲したグレイズを改修した機体。
- グレイズ改弐(流星号)(SRW未登場)
- グレイズ改の更なる改修機。シノの趣味に合わせた派手な外観となっている。
- 獅電(SRW未登場)
- 団員達が乗るテイワズ系列の量産機。
- 獅電改(3代目流星号)(SRW未登場)
- 獅電をシノ用に改修した機体。
- 雷電号(SRW未登場)
- 獅電改をライド用に改修した機体。
- 獅電オルガ機
- オルガ専用機。団員からの呼称は「王様の椅子」。
- ランドマン・ロディ(SRW未登場)
- マン・ロディの地上用改修機。
- イサリビ
- 鉄華団が押収した元CGSの強襲装甲艦。
- ホタルビ(SRW未登場)
- 貨物船を改装した武装輸送船。
- クタン参型
- テイワズ製の輸送機。
ギャラルホルンの兵器
- ガンダム・キマリス
- セブンスターズのボードウィン家所有のガンダム・フレーム機。
- ガンダム・キマリストルーパー
- 地上戦用に換装されたキマリス。
- シュヴァルベ・グレイズ
- グレイズのエース仕様カスタム機。
- グレイズ・アイン
- 阿頼耶識システムを搭載したグレイズ。
- レギンレイズ
- グレイズの次世代機にあたる新型機。
- レギンレイズ・ジュリア
- レギンレイズのカスタム機。
- ゲイレール
- グレイズの前世代機。
- ゲイレール・シャルフリヒター
- ゲイレールの姉妹機。
- フレック・グレイズ
- グレイズの輸出用簡易モデル。
- ガンダム・ヴィダール
- アリアンロッド艦隊が所有する詳細不明のガンダム・フレーム。
- ガンダム・バエル
- アグニカ・カイエルのガンダム・フレーム機。
- ハーフビーク級戦艦
- ギャラルホルン宇宙艦隊の主力戦艦。
- スレイプニル
- ボードウィン家の専用艦。
- ヴァナディース
- 地球外縁軌道統制統合艦隊の旗艦。
- スキップジャック級戦艦
- アリアンロッド艦隊の旗艦。
テイワズの兵器
- 百里(ひゃくり)
- テイワズが開発した高機動型MS。
- 百錬(ひゃくれん)
- テイワズの主力量産機。
- 漏影(ろうえい)
- 素性を隠すために擬装された百錬の改修機。
- 辟邪(へきじゃ)
- 新たに開発された新型機。
- ハンマーヘッド
- タービンズの母艦。
- 黄金のジャスレイ号
- ジャスレイ専用艦。
宇宙海賊の兵器
その他の兵器
- スピナ・ロディ
- 武装も搭載可能な汎用作業機。
- ジルダ
- SAUやオセアニア連邦の量産機。
- グリムゲルデ
- モンターク専用機。
- ヘルムヴィーゲ・リンカー
- グリムゲルデの改装機。
用語
- P.D.(Post Disaster / ポスト・ディザスター)
- 本作の世界の暦。本編開始時の年代はP.D.323年、第2期ではP.D.325年。
- 厄祭戦
- 約300年前に起きた大規模な大戦。ギャラルホルンの創設者である英雄アグニカ・カイエルらの活躍によって終結したとされている。
- 「厄災戦」と誤表記される事が多いが、「厄祭戦」が正式表記である。
- CGS(クリュセ・ガード・セキュリティ)
- 火星のアーブラウ領クリュセ独立自治区を根城とする民間警備会社。一軍や参番組を部隊に持つ。
- ギャラルホルン襲撃時にオルガ達によって乗っ取られ、社長のマルバ・アーケイ達は追い出された。
- 鉄華団(てっかだん)
- オルガ達がCGSに対するクーデターを起こして設立した組織。元CGSの社員やテイワズから派遣された人員も所属している。
- クリュセ独立自治区
- 火星に存在する都市で、地球の4大勢力のアーブラウの支配下にある。現在ではクリュセ首相の娘であるクーデリアを筆頭とした独立運動が盛んとなっている。
- 4大勢力
- ギャラルホルンの監視の下、現在の地球を分割統治している4つの国家組織。「アーブラウ」、「SAU(STRATEGIC ALLIANCE UNION)」、「アフリカンユニオン」、「オセアニア連邦」から成る。
- ギャラルホルン
- アグニカ・カイエルと彼の同志たる7つの名家「セブンスターズ」によって設立された治安維持組織。しかし、現在では腐敗しており、当初の理念は失われている。
- テイワズ
- 木星圏に本拠を構え、小惑星帯をも支配している巨大企業体。…なのだが、その実態はヤクザやマフィアに近い。
- 独自のモビルスーツ開発技術が有り、地球圏にも影響力を持つ為、ギャラルホルンでさえもあまり手を出す事ができない。下部組織に「タービンズ」や「JPTトラスト」を置く。
- 宇宙海賊
- 惑星間等の航路に出没する宇宙海賊。作中では「ブルワーズ」や「夜明けの地平線団」等が登場する。
- しかし、単なる「海賊」と言っても、多数のMSや艦船を所有し、時にはガンダム・フレーム機ですら持つ為、その戦力を侮る事はできない。
- アドモス商会
- 第1期終了後から第2期開始前にクーデリアが設立した商会。
- MS用フレーム
- 作中に登場するMSは全て「フレーム」を元にしており、その上に外装を纏っている。
- フレーム種自体が機体種の識別点の一つとなっており、ガンダムタイプである「ガンダム・フレーム」や、ギャラルホルン一般量産機用の「グレイズ・フレーム」、テイワズ運用機用の戦後製フレーム規格である「テイワズ・フレーム」、戦前から一般的に使われている「ロディ・フレーム」や「ヘキサ・フレーム」等がある。
- モビルアーマー
- 「厄祭戦の元凶」と言われる無人機動兵器。「人間を殺すこと」に特化した兵器であり、行動パターンも人口密集地やモビルスーツの攻撃を優先している。
- エイハブ・リアクター
- 本作の世界を支えるエネルギー機関。炉内の真空素子が相転移することでエネルギーを生み出す、相転移炉の一種。MSの動力源でもあり、1基で街全体の電力を賄う程の出力を持つ。ギャラルホルンによって技術は独占されている。
- 半永久的に稼働し、副次的に発生する「エイハブ粒子」を利用した慣性制御機能は艦艇の人工重力発生やMSパイロットにかかる重力加速度の軽減など、様々に活用される。一方で粒子が崩壊する際に生じる「エイハブ・ウェーブ」は電磁的な障害を引き起こし、ハーフメタルで防護されていない機械類は深刻な影響を受けてしまう。このため、市街地へのMSの持ち込みは固く禁じられている。
- 物理的な破壊は理論上不可能とされるほど頑丈な動力機関であるが、それ故に厄祭戦時に宇宙空間に破棄されたリアクターが擬似重力を発し、デブリ帯を形成してしまうなどの問題も起きている。
- 長井監督のコメントによれば、仮に破壊された場合「宇宙が大変なことになりかねない」とのこと。
- ナノラミネートアーマー
- エイハブ・リアクターによって発生するエイハブ・ウェーブによって衝撃吸収作用などを齎す特殊な金属塗料。MSや艦艇の表面などに使われており、実弾やビーム兵器に対して高い防御力を発揮する。本作のMSにビーム兵器が搭載されていないのはこれがあるためである。対処法は巨大な質量による打撃、高熱兵器、γナノラミネート反応を施した兵器[5]、禁止兵器であるダインスレイヴのみ。
- 阿頼耶識(アラヤシキ)システム
- 厄祭戦時代に運用されていた機動兵器の操縦に用いる有機デバイスシステム。特殊な手術が必要であり、非人道的としてギャラルホルンによって使用が禁止されている。
- ダインスレイヴ
- 高硬度レアアロイ製の砲弾を高初速で発射する兵器。火薬式の大砲やレールガン等、発射する手段は複数存在する。命中率は低いもののナノラミネートアーマーを一撃で貫徹できる威力を持つために厄祭戦のみならず、その後の人類同士の戦いでも多用された。核兵器のように残留放射能などの汚染物質は出さないがギャラルホルンによって禁止兵器として扱われており、下手に使用すれば信用の低下に繋がってしまう。
- ヒューマンデブリ
- 「デブリ(ゴミ)」同然の安価で人身売買される少年少女達。元々は浮浪児や孤児であり、組織に買われた場合、「所有物」として扱われる。
楽曲
- オープニングテーマ
-
- 「Raise your flag」(第1話 - 第13話)
- 歌:MAN WITH A MISSION
- 第1クールOP。
- 『DD』ではイベント「筋道と道筋」「涙は赤く、血は黒く」にてクエストBGMに採用。
- 「Survivor」(第14話 - 第25話)
- 歌:BLUE ENCOUNT
- 第2クールOP。
- 『DD』ではイベント「アライブ&サバイブ」にてクエストBGMに採用。
- 「RAGE OF DUST」(第26話 - 第38話)
- 歌:SPYAIR
- 第3クールOP。
- 『30』で採用。
- 「Fighter」(第39話 - 第50話)
- 歌:KANA-BOON
- 第4クールOP。
- エンディングテーマ
-
- 「オルフェンズの涙」(第2話 - 第13話、第21話)
- 歌:MISIA
- 第1クールED。
- 余談であるが、MISIA氏はこの曲を2015年12月31日の『第66回NHK紅白歌合戦』にて歌っている。
- 「STEEL-鉄血の絆-」(第14話 - 第18話、第20話、第22話 - 第25話)
- 歌:TRUE
- 第2クールED。
- 「少年の果て」(第27話 - 第38話)
- 歌:GRANRODEO
- 第3クールED。
- 「フリージア」(第39話 - 第50話)
- 歌:Uru
- 第4クールED。
登場作と扱われ方
単独作品
- スーパーロボット大戦DD
- 初登場作品。ワールド4の主軸作品であり『蒼き流星SPTレイズナー』『革命機ヴァルヴレイヴ』との絡みが多い。他作品との絡みを考えてか、エイハブ・ウェーブが都市部にもたらす影響に関しては電波障害などを引き起こすとしか言われない(これは原作通りの台詞)。
- スーパーロボット大戦30
- DLC第2弾として追加参戦。機体&パイロットのみ参戦。
- 家庭用タイトル初参戦となる。『DD』に先駆け、第2期の機体が初登場。時系列は参戦機体の状況から第43話から第45話の間と思われる。
各話リスト
サブタイトルの一部に赤いフォントの文字が使用されているのが印象的。
第1期
話数 | サブタイトル | 登場メカ | 備考 | 再現スパロボ |
---|---|---|---|---|
第1話 | 鉄と血と | ガンダム・バルバトス(第1形態) CGSモビルワーカー グレイズ ギャラルホルンモビルワーカー |
『DD』 | |
第2話 | バルバトス | 『DD』 | ||
第3話 | 散華 | 『DD』 | ||
第4話 | 命の値段 | |||
第5話 | 赤い空の向こう | ガンダム・バルバトス(第2形態) グレイズ改 イサリビ シュヴァルベ・グレイズ |
||
第6話 | 彼等について | |||
第7話 | いさなとり | ガンダム・バルバトス(第3形態) 百里 百錬 ハンマーヘッド |
||
第8話 | 寄り添うかたち | |||
第9話 | 盃 | |||
第10話 | 明日からの手紙 | ガンダム・バルバトス (第4形態) クタン参型 マン・ロディ |
||
第11話 | ヒューマン・デブリ | ガンダム・グシオン | 『DD』 | |
第12話 | 暗礁 | |||
第13話 | 葬送 | |||
第14話 | 希望を運ぶ船 | ユニオンモビルワーカー | ||
第15話 | 足跡のゆくえ | |||
第16話 | フミタン・アドモス | ガンダム・グシオンリベイク グレイズ改二(流星号) |
||
第17話 | クーデリアの決意 | ガンダム・キマリス | 『DD』 | |
第18話 | 声 | |||
第19話 | 願いの重力 | ガンダム・バルバトス(第5形態) 漏影 グレイズリッター |
『DD』 | |
第20話 | 相棒 | |||
第21話 | 還るべき場所へ | ガンダム・バルバトス(第5形態地上戦仕様) グレイズ(地上戦仕様) |
『DD』 | |
第22話 | まだ還れない | |||
第23話 | 最後の嘘 | ガンダム・バルバトス (第6形態) | ||
第24話 | 未来の報酬 | グレイズ・アイン | ||
第25話 | 鉄華団 | 『DD』 |
第2期
話数 | サブタイトル | 登場メカ | 備考 | 再現スパロボ |
---|---|---|---|---|
第26話 | 新しい血 | ガンダム・バルバトスルプス 獅電 獅電改(流星号) ガルム・ロディ |
||
第27話 | 嫉心の渦中で | |||
第28話 | 夜明け前の戦い | ガンダム・グシオンリベイクフルシティ ホタルビ レギンレイズ ユーゴー |
||
第29話 | 出世の引き金 | ガンダム・フラウロス | ||
第30話 | アーブラウ防衛軍発足式典 | |||
第31話 | 無音の戦争 | ランドマン・ロディ フレック・グレイズ ゲイレール ゲイレール・シャルフリヒター ジルダ |
||
第32話 | 友よ | |||
第33話 | 火星の王 | 獅電オルガ機 | ||
第34話 | ヴィダール立つ | |||
第35話 | 目覚めし厄災 | グレイズシルト ハシュマル |
||
第36話 | 穢れた翼 | ヘルムヴィーゲ・リンカー プルーマ |
||
第37話 | クリュセ防衛戦 | |||
第38話 | 天使を狩る者 | |||
第39話 | 助言 | |||
第40話 | 燃える太陽に照らされて | レギンレイズ・ジュリア | ||
第41話 | 人として当たり前の | |||
第42話 | 落とし前 | ガンダム・バルバトスルプスレクス | ||
第43話 | たどりついた真意 | ガンダム・バエル | ||
第44話 | 魂を手にした男 | |||
第45話 | これが最後なら | |||
第46話 | 誰が為 | |||
第47話 | 生け贄 | |||
第48話 | 約束 | |||
第49話 | マクギリス・ファリド | |||
第50話 | 彼等の居場所 |
余談
- 設定等に『機動戦士ガンダム00』とは対照的・対比的となる部分が散見されている。
- 一番わかりやすい例はガンダムの名に天使の名前を冠しオーバーテクノロジーを導入している『00』とは異なり、『鉄血』のガンダムは悪魔の名前を冠しロストテクノロジーで作られている。
- 本作の主人公である三日月・オーガスをはじめ鉄華団メンバーの多くが身元不明の孤児達である故か、キャラクターの大半に明確な年齢が設定されていない。
- 制作者曰く、映画『仁義なき戦い』シリーズの元になった事件「広島抗争」[6]がモチーフになっているとの事。
- もう一つの重要なモチーフとして挙げられたのが、『新撰組』である。
- ガンダムシリーズ作品のタイトルロゴは概ね横書き式になっているが、本作はシリーズでも珍しい縦書き式のロゴを採用している[7]。
- 制作局であるMBSテレビの番組改編に伴い2017年3月期をもって「日5枠」が廃止[8]、その後2022年に「日5枠」の復活が発表されるまでは本作が同枠最終作となっていた。
- スパロボ30に参戦が決定した際、以前の作品ではビームコーティングの為に「MSの天敵」とまで言われていたヘビーメタルに対し、ビーム兵器の作中での扱いに加えて、実弾・実体兵器がMSの主武装である今作は「対ヘビーメタル戦用MS」とファンの間で呼ばれる事にもなった。
商品情報
Blu-ray
- Blu-ray-BOX
- 単巻
- 壱
- 弐
書籍
- 漫画
- その他
楽曲関連
- 主題歌・劇伴
- ラジオCD
- ドラマCD
脚注
- ↑ 『ブレンパワード』に登場する遺跡「オルファン」(Orphan)もまた、同じ意味である。
- ↑ これは長井龍雪監督の意向も多分に含まれている。
- ↑ 一方で「撃墜された機体が爆発を起こす」というロボットアニメにおける定番の演出はあまり行われない
- ↑ もっとも、2000年代以降のMBS制作アニメは全体的にそういった傾向が強く、特に本作の放送枠であった「日5」の前身である「土6」においては『機動戦士ガンダムSEED』などでBPOに多くの苦情が寄せられる事も珍しくない程であった。
- ↑ 該当技術を装備していたのはガンダム・アスタロトオリジン(SRW未登場)のみで、現在ではロストテクノロジーと化しており、技術を再現させるのは不可能。
- ↑ 戦後最大のヤクザ抗争。原爆投下で地元のヤクザ組織が壊滅した事で空白地帯となった広島を、多数のヤクザ組織が縄張りにするべく暗躍。白昼に銃撃戦が発生して市民が犠牲になるなど、多くの血が流された。最終的に警視庁が直接介入し、関係者を逮捕するなどして抗争を終結させた。
- ↑ なお横書きバージョンのロゴも存在。
- ↑ 以降のMBS制作の全国ネットアニメ枠は土曜早朝へ移行、TBS制作の全国ネットアニメ枠と統合し「アニメサタデー630」となったが、そちらも2019年6月をもって廃枠となりMBS全国枠は金曜深夜の「スーパーアニメイズム」へと移行されている。
資料リンク
|