三輪防人
三輪防人 | |
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読み | みわ さきもり |
登場作品 | 闘将ダイモス |
声優 | 大木民夫 |
デザイン |
聖悠紀(原案) 金山明博(アニメ版) |
初登場SRW | 第4次スーパーロボット大戦 |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 地球人(日本人) |
性別 | 男 |
年齢 | 45歳 |
所属 | 国連地球防衛軍太平洋本部 |
役職 | 司令長官 |
三輪防人は『闘将ダイモス』の登場人物。
概要
極端なまでに先鋭的な軍人至上主義を掲げた危険思想の持ち主で、地球に侵略を仕掛けてきたバーム星人に対しても極端な敵意と偏見をむき出しにして、数々の混乱や軋轢を巻き起こしていくことになる。
『ダイモス』の物語は発端こそオルバン大元帥らの謀略にあったが、戦いが長引いてしまったのは彼の数々の所業のせいと言っても過言ではなく[1]、バーム星の悪がオルバン大元帥であるならば、三輪は地球内部の悪に相当する人物と言える。
そのため、現在でも、SF・ロボットもの以外も含めた国内アニメ作品全体における「敵よりも邪魔な味方」の代表キャラという評価が根付いている。
性格
一言で言うなら、非情かつ傲慢で独善的なエゴイスト。自分の意にそぐわない者に対しては、軍人・民間人問わず二言目には「非国民」と罵り喚き散らすヒステリックぶりを見せ、時には敵の罠を利用してでも蹴落とそうと画策する卑劣な品性を持っている。
本来なら民間人を守るために行動しなければならない軍人という立場でありながら、戦いの役に立たないという理由で民間人を「ベッドを塞ぐことしかできない無駄飯食らい」「犬以下の存在」「何千何万くたばろうと構わない」と言い切り、敵の排除を大義名分にする形で味方や民間人を巻き込む作戦の指揮を平然と行うことも多かった。
一方、バーム軍の侵攻で多大な被害が出たことに伴う地球側の反バーム感情もあってか軍人としては評価されているらしく、「国連エール勲章」なるものを授与されている。その行動理念は地球をバーム星人の手から守ろうとするが故と言えなくもなく、彼の主張にも頷ける部分が多少は存在するが、用兵時は常に自分の保身を優先させている点からも、結局は自分だけが地球を救う英雄になろうとする野心で動いている感が強い。また、作中ではバーム星人の攻撃よりも三輪の勝手な行動のせいで地球側が窮地に陥ったケースが少なくなく、そのバーム側にすら「無能」呼ばわりされるなど、決して指揮官として優れた適性を持つわけではない。その無能ぶりの極致と言える暴挙の数々は、リヒテルを始めとするバーム星人に地球人への強い不信感を抱かせる大きな原因となり、また地球側にも数多くの犠牲者を出す要因となった。
かたくなに敵の殲滅にこだわり、一矢たちのように戦い以外での解決手段を見つけられないその姿勢を逆に哀れまれることもある。実際、『ダイモス』のロマンアルバムでは「戦うことしかできないあわれな人だった」と解説された。
劇中の様相
第1話より登場。地球への侵略を開始したバーム軍によって防衛軍が壊滅的被害を受けたことで、火星から地球に向けて帰還する途中であったガードダイモビックに救援を要請し、この頃は軍人としてまともな面を見せていた。しかし、第3話頃から徐々に過激な言動を見せるようになり、ガードダイモビックが保護した少女・エリカの正体がバーム星人である事実が判明したのを機に対立の兆しが悪化。特にダイモスのメインパイロットを務める竜崎一矢とは完全に相容れない関係となった。
以降は自らの使命感……というよりは野心に従う形で、冷酷な殲滅主義に基づいた対バーム作戦を展開していくことになるが、常に自らの手柄と自己保身を最優先とし、時には自らが手柄を得るための機会を増やそうとして戦いを意図的に長引かせるよう仕向けることもあったため、一矢だけでなく和泉振一郎や夕月京四郎からも反感を抱かれ、特に京四郎からは殴られたことさえもあった。そして、地球との和平を望んでいた平和勢力の中心人物だったバランドークを「バーム星人であるから」というだけで射殺する非道[2]を働いたことで、ガードダイモビックの面々と決定的な敵対関係となる。
第38話で、一矢をパイロットから更迭しダイモスを接収するべく、自分の息のかかった五大国の国連代表と結託。一矢を強引に自身の管轄下にある基地へと連行し、拷問を加えるなど徹底的に追い詰めていく。
第39話での一矢を対象とした査問では、その情報を聞きつけたゲロイヤーが送りつけた一矢がバーム星人と内通していることを暗示した密書の内容を鵜呑みにする形で一矢を反逆者と指弾、ダイモスのパイロット解任へと追い込む[3]。しかしニュージャーランドのバンクスを始めとする多くの小国の代表たちが再査問を要求するために駆け付け、さらにはこれまでの自身の言動や小国の意見を蔑ろにしてきた五大国の専横ぶりを指摘され、和平を求めるバーム星人の存在も明確になった結果、逆に自身の司令官の座を剥奪されてしまうことになった。
しかし、続く第40話では、すでに司令官の地位を解かれていながら、勝手に軍を動かす形で浮上した海底城に対し総攻撃を仕掛ける。ダイモス無しで敵拠点の攻略が成功するはずもなく、部下の生命を軽視した命令や状況を理解しない無謀な攻撃を続けた結果、部下の信望を完全に失った上に敗戦。その後も戦える状態ではなくなった無抵抗のバーム兵を無差別に機銃で銃撃したことで、とうとう一矢の怒りを爆発させてしまい、自らの銃撃にも怯まない彼に意識を失うまで殴られる羽目になる。京四郎が止めに入ってくれたおかげで一命はとりとめたが[4]、そのまま「これまでの行動の是非」を問われ、国連から逮捕状が出て完全に失脚。物語から姿を消した。
登場作品と役柄
登場すれば毎回毎回色々な意味で大活躍(?)する。『ダイモス』参戦の度に、彼の言動や行動に期待するプレイヤーは決して少なくない。
基本的には連邦軍などの軍幹部として登場するが、軍規に厳しく融通が利かず、そのくせ立場を盾にした言動や命令の朝令暮改を繰り返すなど自分に甘い人間として、民間協力者が多いプレイヤー部隊の人間と規律や言動を巡りしばしば衝突し、忌み嫌われる。また、バーム星人を始めとした異星人のみならず、原作には登場しないスペースノイドやコーディネイターなどの「地球外に居住する人間勢力」にも敵意を持っており、彼らの殺害や拷問には躊躇がない。
ゲームでは「権力を笠に着た無能」あるいは「敵よりも邪魔な味方」と、軍事面でも無能というイメージが強く、SRWシリーズにおいても数多く登場する「独善的で過激な思想を持った地球側の軍・政府の幹部格」「他者とわかり合う気のない殲滅主義者」の代名詞的存在。自軍の大半のキャラクターからは、同じ軍人からですら終始大いに嫌われるのがお約束となっている。そして最終的にはプレイヤー部隊と本格的に敵対した末に原作通りの哀れかつ自業自得な末路を迎える、というより死亡するまでに至るという原作以上の展開になることが多い。
通常、SRWでは原作で死亡した者には何らかの救済措置がなされることが多いのだが、三輪は逆に原作で死亡していないにも関わらず死亡するというタイプの人物である。このような扱いを受けるキャラクターは主に主人公の敵となったパイロットだが、NPC(『第4次』以外)として登場するキャラクターで死亡するパターンは稀。
また、その過激な思想と独善的な性格から他版権作品ではあるが、ティターンズやブルーコスモス、ゼーレといった「目的のためには手段を択ばず敵の殲滅に拘る」組織では殲滅戦のスペシャリストとして重宝され、幹部として違和感なく収まっている感がある。
その強烈かつ無茶苦茶なキャラクターはもはやネタキャラの域に達しており、一部スパロボ攻略本では「名物ならぬ迷物キャラ」とコメントされた。
媒体の違いもあってか、原作で見せたコミカルなシーンは出演作品の大半であまり描写されず、結果的により悪役としての描写が強まっていると言える。
旧シリーズ
- 第4次スーパーロボット大戦
- 初登場作品。地球連邦軍環太平洋第2師団長官という役職であり、階級は准将。獣戦機隊を自身の下に置いていたのか、既知の間柄である藤原忍に鉄拳制裁を行っていたらしい。
- 最初は味方NPC(非戦闘員)として強引にロンド・ベルに同行するが、エリカのみならずダバやポセイダル軍からの投降者であるレッシィをもスパイ扱いし、捕虜のサラを勝手に逃がしたカツは軍規に従い銃殺刑にするべきだと主張するなど、過激な言動をたびたび行い、その度に指揮権のあるブライトから咎められる。
- 一方で、ジャミトフからの(私兵ティターンズのための)機動兵器接収の命に対しては、上官であるはずのジャミトフに抵抗してロンド・ベルを必死に擁護する場面もあり、原作や他のSRWシリーズと比較しても功名心や私欲で動く描写はほとんどない。良くも悪くも頑迷ではあるが地球圏を守ろうとする意思を持ち合わせた軍人としての面が強く強調されており、少なくとも原作に比べれば遥かにまともな人間として描かれている。
- また「軍規に厳しく頑固」という面にも一応筋が通っており、ブライトが連邦の指揮を離れ独自に行動すると決定した際にはそれを咎める発言をしながらも、ブライトの「ロンド・ベル隊の指揮官は自分であり、艦に搭乗している限りは自分の指示に従ってもらう」という理屈を飲み、その場では何もせずに艦を降りることを選んでいる。
- その後、ダカールにてダブデに乗り、ティターンズの部隊を率いてロンド・ベルに挑むも撃墜されそのまま死亡した。
- 経験値は名有りパイロットとしては最低で、能力値も低い。精神コマンドは根性・ド根性・威圧・激怒・自爆といかにも三輪らしいが、性格は弱気。なおパイロットとしての名前は「三輪」ではなく「三輪長官」となっている。前述のとおりダブデに乗って出てくるためパイロットとしては乗換系統がMS系に設定されている。
- 第4次スーパーロボット大戦S
- 「ダカールの日」で一矢・京四郎・ナナと戦闘させると、それぞれ戦闘前会話が表示されるようになった。
αシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦α
- 行方不明の岡長官の後任として極東支部長官に就任。他の作品同様、スペースノイドを侮蔑するティターンズのような人物として描写され、人質が囚われているマシーンランドに毒ガス攻撃を仕掛けようとしたり、そのやり方で当然αナンバーズの面々の反感を買う。
- 一方で、主人公によっては序盤、アデナウアーに「ジムの部隊を回すから大空魔竜を宇宙に回せ」と命令される場面がある。この瞬間、誰もが「ジム部隊は壊滅する」と予想したであろうが、意外にもしっかり耐えてみせた。
- ミケーネ帝国またはゾンダーとの最終決戦でエリカとリリーナを殺そうとするが、ヒイロと一矢が駆けつけてきてまたしてもボコボコにされる。最後は結局逮捕される(逮捕状を持ってきたのは岡長官)という、原作同様の自業自得の結末を迎えるが……。
- 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ
- 『第2次α』で失脚していたところをアズラエルに拾われて復権し、ブルーコスモスの一員としてαナンバーズの前に立ちはだかる。前作の恨みでアラスカ基地にて一矢を一方的に殴打するなど、今回も相変わらず自軍メンバーの怒りを誘う言動を繰り返すが、一方でアズラエルの暴挙の数々にドン引きするなど、常識的な一面も垣間見られた。
- 最期はヤキン・ドゥーエ攻防戦にて多数のクラップ級を引き連れアズラエルの救援に参上するも、ザフトによるジェネシスの第1射を受け艦ごと消滅した。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A(A PORTABLE)
- ロンド・ベルに指令を与える人物としてゲーム序盤から登場する。似たような危険人物としてバスク・オムが引き合いに出されるほどだが、戦時下ではそれが頼りになるらしく連邦軍内部には彼のシンパが結構な数いるらしい。
- ナデシコやザンボット3を強引に接収させようとしたり、異星人には南極条約など関係ないとしてロンド・ベルに核装備のガンダム試作2号機を配備したり[5]、独自に行動するナデシコの撃墜を主張したり、一矢やシローをスパイ扱いし、2人の仲間から反論されると「教育がなっとらん」と上司のブライトを殴打するなどの暴挙でロンド・ベルの面々から反発される。
- その反面、ブライトや主人公に言いくるめられ気を良くするなど、参戦作では珍しくコミカルに描かれる場面もちらほら。また、一矢の果敢に立ち上がる姿に感動したり、ギガノス帝国のマスドライバー攻撃を危険視して檄を飛ばすなど、若干だが真っ当な面も見受けられる。
- 後半、平和開放軍のメンバーを処刑しようとし、理由を「軍上層部の決定」と偽った挙句、それが独断であったことが判明した途端に開き直るという小物ぶりを発揮したがため、激怒した一矢にボコボコにされ、その後逮捕されるという原作に近い末路を迎える。そのためか唯一、三輪が死亡しない作品。
- 没シナリオではコロニーレーザーを使ってネオ・ジオンを攻撃するという役割が与えられていた。
単独作品
- スーパーロボット大戦MX
- 『ダイモス』が原作終了後の設定のため、当初は原作同様に失脚しており、一色真の横暴な態度を京四郎がかつての三輪になぞらえてみたりと「過去の存在」として会話に出てくるだけであったが、ストーリー終盤にゼーレの子飼いとなってNERV攻撃の指揮を執るというまさかの登場を果たし、次のシナリオでギルガザムネに乗ってくる(操縦するのは捕虜となったギガノス兵)。
- オルバンと同様にバーム戦争長期化の元凶として扱われており、彼を知る一矢たちは、世界の終末が近づく中、状況を考えずに自分の復権と怨恨を理由に襲ってくる、以前にも増して悪化した彼の身勝手さに怒りと失望を深めた。
- 最期は脱出を試みるもギガノス兵が先に死亡してしまい、脱出装置が作動せず、そのまま死亡する。三輪本人はともかく、巻き添えになったギガノス兵は気の毒である。
- ユーザーからはインパクト全開の展開だったのだが、2020年12月4日の生スパロボチャンネルではシナリオを書いた寺田プロデューサーからは「MXに三輪長官出てたっけ?」と存在を完全に忘れられていた。
- なお、本作においては愛称が「三輪防人」とフルネーム表記になっている。恐らく名字が同じ三輪忍がいるための措置であろう。
パイロットステータス
精神コマンド
人間関係
地球
- 竜崎一矢
- 旧知の間柄である竜崎勇博士の息子だが、三輪は一矢をバーム星人打倒のための道具としか考えていない。数々の暴挙を否定されたため完全に対立し、ダイモスのパイロットから降ろすべく国連の決議にかけるが失敗。最終的には負傷して無抵抗であったバーム星人を射殺したことが一矢の逆鱗に触れ、激しく殴打される。
- 夕月京四郎
- 一矢と同様に対立し、彼からも何度か殴打されている。
- 和泉振一郎
- 旧知の間柄であるが、常に一矢を擁護しまた三輪の方針を批判したために対立した。
- 和泉ナナ
- 彼女からも嫌われている。三輪自身もナナを子供と切り捨てていた。
- 竜崎勇
- 第1話では司令室に彼の写真が飾られており、台詞からも旧知の間柄であることがわかる。ただし、あくまでもバームとの友好を目指した竜崎博士とは考え方に大きな隔たりがあった。
- 五大国代表
- SRWには未登場で、国連の主導権を握る大国の代表達。反バームの方針が一致しており、三輪は彼らと結託して軍の立場を強めた。
- 鬼頭
- 後輩であるダイモビック防衛隊の隊長。妻子をバーム星人との戦いで失ったため三輪に協力的な一面を見せるが、ダイモビックへの攻撃も厭わない三輪の過激なやり方には懐疑的であり次第にバーム星人との共存も考えるようになるなど、三輪と異なり最後の一線は超えなかったと言える。SRW未登場。
バーム星
- エリカ
- 作中ではスパイとして拷問し、その後も憎むべきバーム星人の一人として殺そうと謀った。
- バルバス
- 35話で彼を殺そうとするが一矢に阻止される。
- リヒテル
- 三輪にとっては憎むべき敵将であり、36話では彼を殺そうとした。『ゴッドバード』でも直接対峙する。
- ライザ
- リヒテル同様に殺そうとした。
- ゲロイヤー
- 一矢をダイモスのパイロットから降ろそうと企む三輪を利用して一矢のスパイ疑惑を深める策略を行い、一時的に更迭させることに成功させてしまう。また、三輪を「無能」と評した。
他作品との人間関係
SRWシリーズにおいても最終的に敵対するため、他作品のキャラ(主に地球側の政府関係者や軍の敵側キャラ)との絡みも割と多い。
とかく、主人公格を始めとした味方サイドに骨の髄まで嫌われている。
長浜作品系
- 葵豹馬
- 『第2次α』ではたびたび喧嘩していたらしく、そのために一時的に極東支部から追い出している。
- 四ッ谷博士
- 『第2次α』では勝利に固執して市民の避難誘導を行わない三輪の行動を非難。岡長官よりも付き合いが短いとはいえ「あんた」呼ばわりするなど、三輪に対する不信感を強く露わにしていた。
- 剛健太郎
- 何度か三輪に対して諫言しているが、ボアザン星人である彼を全く信頼せず、諫言もことごとく無視している。
- 剛健一、剛日吉
- 異星人とのハーフというだけで「貴様ら親子は敵対分子」と三輪から暴言を吐かれ、悲しみと憤りを抑えきれなかった。実際、健一は三輪に不快感を露わにしている。
- 岡防衛長官
- 『第2次α』『第3次α』で競演。共に長浜作品の長官ポジションであるが、原作・SRW含めて周囲の評価や方針が対照的な人物。それ故に仲が悪く、双方の口振りからして『αシリーズ』では初共演する『第2次α』以前から激しい対立をしていたと思われる。『第2次α』の終盤では一度彼に逮捕された。
スーパー系
ダイナミック系
- 兜甲児
- 三輪が登場している作品には全て登場しているが、三輪の傲慢で差別的な態度に対して常に強い反感を持っている。
- 剣鉄也
- 『A』でストーリー序盤、研究所防衛を理由にロンド・ベルへの参加を見合わせた鉄也とジュンを「戦いから逃げる臆病者」と身勝手に罵倒したり、『第2次α』で苦悩の末、人質の弓・早乙女両博士に自ら手を下そうとする彼の決断を空気を読まずに独りで盛り上がり称賛するなど、ほとんど自身の勝利のための道具としか考えておらず、鉄也もその態度に強い怒りを抱いた。
- 弓弦之助、早乙女博士
- 『第2次α』で二人がミケーネ帝国の人質となった際、彼らの科学者としての功績を認めつつも、勝利のために平然と犠牲にしようとした。
- 流竜馬
- 『第2次α』では武蔵が死亡した際、その死を悼もうとせず「武蔵に替わる補強はあるのか」と述べたため、竜馬の激怒を招き、彼に殴られそうになる。ちなみに一矢と同じ声の人。
- 神隼人
- 『第2次α』で武蔵が戦死した際に冷たい態度をとったため、竜馬と同様に激怒を招き、面と向かって「クズ」呼ばわりされる。
- リサ、早乙女ミユキ
- 『A』では投降者である彼女達にもスパイ容疑をかけ、殺そうとした。
- 司馬宙
- 『第2次α』にてαナンバーズの敗戦に激怒して「役立たず」と罵倒してしまった際、面と向かって「能無し」呼ばわりされる。
ガイナックス系
- 惣流・アスカ・ラングレー
- 『MX』ではNERV攻撃の際、半ば廃人状態だった彼女をEVA弐号機もろとも殺そうとしたが、復活した彼女によって返り討ちに遭う。
- 葛城ミサト
- 『MX』では彼女にも心底嫌悪・軽蔑されており、「あの男」呼ばわりされている。終盤、ゼーレの尖兵と化してNERVを攻撃する三輪に対して「ゼーレに利用されているだけだ」と突きつけるが、それを知りながらも世界の終局などそっちのけで異星人の殲滅と自身の復権に固執する三輪に一層激怒した。
- 『第3次α』では特に触れてはいないが、αナンバーズの面々の評価を考えれば確実に軽蔑していたと思われる。
- 碇ゲンドウ
- 『MX』では終盤にNERVを攻撃した際に彼に降伏勧告を突きつけるが、突っぱねられる。三輪に降伏したところで、無駄だと解りきっていたからだろう。
- キール・ローレンツ(ゼーレ)
- 『MX』では彼らに拾われ、その尖兵となって塞臥と共にNERVを攻撃する。三輪本人としては自分も彼らを利用しているつもりだったらしいが……。
- 『第3次α』でのゼーレはブルーコスモスの黒幕でもあるため、アズラエルの子飼いだった三輪もゼーレの手駒であったと言える。
その他のスーパー系
- 獣戦機隊
- 『第4次』および『第3次α』で競演。どちらにおいても獣戦機隊の面々が嫌っていた存在となっており、『第3次α』では三輪が対立した忍たちをダンクーガ不参戦だった『第2次α』の時期にアフリカ支部へ左遷していた事実が明らかとなっている。
- 沙羅に至っては、『第4次』において三輪の顔を見ただけで「サイテー」と吐き捨てた。
- 大文字洋三
- 『αシリーズ』で競演。『第2次α』では立場上三輪の指揮下となるのだが、彼の行動にひたすら辟易していた。
- 大河幸太郎
- 『αシリーズ』で競演。『第2次α』では大文字博士やシナプスらと共に彼の無謀に対抗し、続く『第3次α』でも彼に対抗した。
- 獅子王麗雄
- 四ッ谷博士と同様に「あんた」あるいは「あの男」呼ばわりするほど三輪に対して不信感を持っており、ブライトや大文字博士とは違い「ガオガイガーを使いこなすことはできない」とも評している。
- 火麻激
- 『αシリーズ』で競演。大河長官や獅子王博士と同じく、三輪のやり方を快く思っていない。
- スーグニ・カットナル
- 『第3次α』では地球安全評議会の一員となり、αナンバーズを擁護した彼を元ドクーガの一員であることを理由に激しく批難。対するカットナルも三輪を「戦犯でありながら、だれぞのコネで出所した」と批難する。
- 塞臥
- 『MX』で共にゼーレに拾われ、その尖兵と化す。彼にはタメ口かつ呼び捨てで呼ばれていた。
- 神ファミリー
- 『A』にてザンボット3を接収しようとする三輪を迷惑がっていた。
- ソロシップクルー
- 直接絡む描写は無いが、『第3次α』では地球外に移住していたコスモたちを疎ましく思っていたらしく、中盤で地球に帰還した彼らを「厄介者」呼ばわりしていた。
ガンダムシリーズ
宇宙世紀ガンダムシリーズ
- アムロ・レイ
- 『A』ではエースパイロットとして高く評価しているが、シローのスパイ疑惑の件で彼から反論されたために、部下の教育がなっていないという理屈でブライトを殴打する。
- ブライト・ノア
- 何度か競演し、立場的に三輪の指揮下となることもあるのだが、どの作品でもその行動に辟易し、諫言する。『A』に至っては三輪に殴打される羽目に。
- シロー・アマダ
- 『A』で競演。当然の如くアイナとの件でスパイ扱いし、ガンダム試作2号機が奪われた際も「情報を漏らした」と疑って厳しく追及した。
- エイパー・シナプス
- 『第2次α』ではブライトや大文字博士同様に振り回しており、彼からは「放っておけば、ティターンズの再編をしかねない男」と評されている。事実、後の『第3次α』でティターンズ残党と共にブルーコスモスの傘下に加わった。
- カミーユ・ビダン
- 『第4次』でカツがサラを逃がした際、カツに修正を加えながらも、銃殺刑を主張する三輪に対しては言いすぎだと反論した。
- また、『第2次α』ではその思想を「ティターンズと同じじゃないか」と内心で評した他、武蔵が死亡した際は戦闘終了後に現れて前線で戦っていたと見せかけようとした三輪の行動を看破した。
- カツ・コバヤシ
- 『第4次』では勝手にサラを逃がした彼に怒って銃殺刑だと騒ぐ場面も。
- ジャミトフ・ハイマン
- 『第4次』で競演。三輪の階級は『第4次』では准将だが、ジャミトフは中将であるためか彼に頭が上がらず、最終的にはジャミトフ側についてロンド・ベルと対決することになる。
- ちなみに、現在まで歴代シリーズで競演したことこそないものの、『A』ではバスク・オムが残虐な連邦軍人の代表格として三輪と共に挙げられている。
- アデナウアー・パラヤ
- 『第2次α』で競演。共に厄介な身内ポジションであるが、立場としては政府高官のアデナウアーの方が上で、文官と武官との違いもあってかアデナウアーおよび政府の方針に反発することも。
アナザーガンダムシリーズ
- ドモン・カッシュ
- 『A』ではブライトから彼について「コロニーから駆けつけた有志」と嘘の紹介をされ、大喜びで激励する場面も。
- ヒイロ・ユイ
- 『A』では不正を暴かれ半ば錯乱して銃を構える三輪に対して銃を向ける。
- 『第2次α』では怒ってリリーナに銃を向けようとした際に彼に阻止されてしまう。
- デュオ・マックスウェル、カトル・ラバーバ・ウィナー、トロワ・バートン
- 『A』では彼らに不正を暴かれてしまう。
- 張五飛
- 『A』で身勝手な「正義」を振りかざして自身を正当化したため、「お前が正義を口にするな」と怒りを買う。
- ゼクス・マーキス
- 『A』では暴走っぷりを彼によって連邦上層部に上奏され、逮捕されてしまう。
- リリーナ・ドーリアン
- 『A』では「タカ派とハト派を揃って屈服させる」との名目で、彼女と共にマリーメイア軍に人質に取られる。
- 『第2次α』では「異星人は全て敵」と決めつけるやり方を彼女に批難された際、彼女に銃を向けようとするも、ヒイロに阻止されてしまう。『第3次α』でも対立する立場にいた。
- レディ・アン
- 『A』では神ファミリーへの協力要請を三輪の横槍でぶち壊され、「自分たちは軍の下部組織ではない」と彼の横暴な指示を突っぱねた。
- マリーメイア・クシュリナーダ
- 『A』では「タカ派の代表格」と認識され、「ハト派の代表格」リリーナと一緒に彼女に人質に取られてしまう。
ガンダムSEEDシリーズ
- ナタル・バジルール
- 『第3次α』で競演。アズラエルに絡む人間同士として後半は同じ陣営に属する。
- 本人同士に強い接点はないが、αナンバーズの一部からは軍事優先の物言いを悪く取られ、同類扱いされている。もっとも、彼女自身は三輪のように私利私欲で動くような人物ではないが。
- フレイ・アルスター
- 直接絡む描写はないが、『第3次α』でザフトに父親を殺された彼女を軍のプロパガンダに利用しようと考えていた。要は『SEED』におけるウィリアム・サザーランドのポジションを兼任しているというわけである。
- ムルタ・アズラエル
- 『第3次α』で競演。失脚・投獄されていたところを救われ表舞台に返り咲いたが、この一件で完全に首根っこを抑えられ、手駒に成り下がる。行動を共にするが、無能扱いされて内心キレたり、逆にアズラエルの無茶苦茶ぶりにドン引きする場面も見られる。
- パトリック・ザラ
- 『第3次α』にて、彼の発射したジェネシスに焼かれて消えた。
リアル系
- シーラ・ラパーナ、エレ・ハンム
- 直接的な絡みはないが、『第4次』にて三輪がジャミトフの命令を遵守してロンド・ベルと袂を分かった際、味方になっているどちらかが軍人主義を貫いた三輪を憐れむ言葉を言う。
- ダバ・マイロード、ミラウー・キャオ、ファンネリア・アム、ガウ・ハ・レッシィ
- 『第4次』では異星人ということで彼らにもスパイ嫌疑をかけた。
- ミスマル・ユリカほかナデシコクルー
- 『A』では当初、彼女たちを核でナデシコもろとも吹っ飛ばそうとしていた。
- テンカワ・アキト
- 『A』では彼にクビを宣告している。コックとしての残留すら許さない不自然かつ一方的な宣告であり[6]、周囲の反感を買った上に、クビ宣告の裏でネルガル重工が糸を引いていることまで自軍にあっさりと感づかれてしまっていた。
- ミスマル・コウイチロウ
- 『A』と『MX』のいずれも直接会う場面はないのだが、コウイチロウは『A』では彼を良く思っていないらしく、『MX』でも問題視していたようである。
- チーフ、イッシー・ハッター、フェイ・イェン
- 『第3次α』ではチーフにαナンバーズの独立部隊としての特殊性を鋭く指摘され、ハッター&フェイの漫才に毒気を抜かれるなど、さすがの三輪もバーチャロイドの存在には面喰らっていた模様。
- ギガノス兵
- 名もなきギガノス兵。『MX』の終盤に三輪に無理矢理ギルガザムネで出撃させられ、「マグネイト・テンの面々を倒したら解放してやる」という条件で戦わされた挙句、最後には死亡してしまうかわいそうな人。
- 共にギルガザムネに同乗しているのだが、操縦は彼に任せっきりで、後ろから命令するだけである。
バンプレストオリジナル
- アクセル・アルマー、ラミア・ラヴレス
- 『A』では彼らにもスパイ嫌疑をかけ、処刑しようともした(スパイだったことは事実ではあったが)。ちなみに二人とも上手く言いくるめて難を逃れた。その後も何度か三輪を言いくるめてトラブルを回避している。
- ヴィンデル・マウザー
- 『A』では三輪を「タカ派の代表格」として、「ハト派の代表格」であるリリーナと共に拘束する。
- 三輪は過激な言動が目立つもののまがりなりにも「地球のため」に戦っているのに対し、ヴィンデルは「自分が戦っていられる日常が実現するなら、テロや外患誘致も厭わない」という思想の持ち主であるため、三輪がヴィンデルを肯定する可能性は無い……だろうが、仮にシャドウミラー側に付いても違和感なく収まってしまうかもしれないのが三輪の恐ろしさである。
名(迷)台詞
前述の通りの傲慢・卑劣・非常識な人間性ゆえ、口を開けば嫌味か暴言か世迷い事か、といった感が強い。
- 「非国民が!」
- 彼の代表的な台詞。作中では自身の意に沿わない行動をした部下などを罵倒するのにしばし使われるが、かなり過激な台詞である。そもそも「非国民」とは「国民らしからぬ者」に対して使う用語であり、地球対バームという構図の『ダイモス』作中では時代錯誤も甚だしい。
- ちなみに「非国民」は現在、差別用語だとして放送禁止用語に指定されているが、彼は事あるごとにこのような危険な台詞を口にしており、作品の映像ソフト化がなかなか実現しなかったのが彼のせいだという説も妙に頷けるというものである。無論、SRWでも差別用語としてこの台詞は使われない[7]。
- 『第4次(S)』のキャラクター大辞典では「○国民」と伏字で紹介されている。
- 「頼む!一刻も早く地球に戻ってくれ…!」
- 第1話でバーム軍の攻撃により地球防衛軍が壊滅状態になり、まだ地球に帰還していないガードダイモビックに頼らざるを得ない状況での台詞。第1話に限ればまだまともな人物に見えるのだが……。
- 「だがこの非常時に戦いの他に関心を持ってもらっては困る。ダイモスを操縦する君の双肩には四十一億地球人の命が懸かっているのだ!」
- 第3話で記憶喪失のエリカをダイモビックで引き取ることに反対した際の台詞。三輪の軍国主義的な思想が現れ始めた一場面。
- 「戦いの勝利は多数の犠牲の上にのみ成り立つ。個人の甘い感傷なぞ、弾丸の一発ほどの役にも立たん!」
- 第3話にて作戦会議に遅れた一矢に対しての台詞。発言内容は、後半は正しいのだが、前半はできる限り犠牲を抑えるべき軍司令官としては問題がある。
- 「しかし、なんだな…エリカさんはもう少しで敵の手に落ちるところだったというではないか。捕らえられたら一大事。死んだ方がマシかもしれん」
- 第6話でエリカが崖から落ち、ガードダイモビックの面々が悲嘆に暮れる中で言い放ったあまりにも空気が読めていない台詞。特に目の前で崖から落ちるのを見てしまった京四郎が激怒して三輪に殴りかかる。
- 「う~ん立派!さすが男だ!あれぞ戦士の鑑…」
- 上の台詞を受けて三輪に殴りかかろうとする京四郎を止め、今は戦うしかないと決意し、失意のまま部屋を去る一矢を見ての台詞。しかし直後、完全に怒りが爆発した京四郎に結局殴られてしまう。
- 「ダイモスの操縦者たる貴様が敵と通じているとは!お前は人類を裏切るつもりか!」
- 第10話で一矢がマルガレーテと会っていたことを知り、彼をスパイ扱いして言い放った台詞。同話では一矢に銃を突きつけ、さらに自身に反論した和泉博士の解任を求めてガードダイモビックを自身率いる大部隊で包囲し、攻撃も辞さない態度を示すなどの暴挙をやらかしている。
- 「その甘さがあいつの命取りとなる。戦いとは殺すか殺されるかだ。殺し損ねた奴にはいずれ自分が殺される!」
- 第12話より。前回の苦戦したシーンを見て一矢を「訓練が足りない」と批判し、さらに第9話でバーム星人ハレックにとどめを刺さなかったのを引き合いに出して和泉博士に告げる。この主張に理がないわけではないが、三輪は後に戦いに関わっていない人・戦いを止めようとしている人をも殺しているため単なる詭弁でしかない。
- 「いいか竜崎、考えてみろ!お前が救ったのは戦いには何の役にも立たん非戦闘員、つまり足手まといだぞ!連中にできることといったらせいぜいベッドを塞いで無駄飯を食うことだけだ!」
- 第12話で民間人を庇ったがために戦闘ロボを取り逃がした一矢を詰問した際の暴言。民間人を守ろうとせず、それどころか侮蔑する三輪の言動は軍人としては明らかに問題で、三輪の身勝手で歪んだ軍人至上主義と勝利至上主義が強く表れた台詞といえる。
- 「何を抜かすか侵略者め!お前達バーム星人たちは我々地球人を何万、いや何十万人も殺したのだぞ!ワシはその人たちの敵討ちをする責任がある!」
- 第18話でエリカに拷問を加えた際、「地球人のやることか」と怒るエリカに反論。確かに作中冒頭ではバーム軍の攻撃で主要都市が壊滅し、他の話でも多数の犠牲者が出て、バーム星人に憎しみを持つ民間人も登場しているのも事実で、言葉だけ見れば三輪の言い分にも理が全くないわけではないが、その一方で同胞である地球人に対し、自分の意に沿わなければ役立たず扱いする態度を示しているという矛盾があり、全く説得力はない。
- 「まさに撃ちてし止まん。断固、バームの犬どもを撃退して一握りの土といえども彼らに与えてはなりません。我が地球防衛軍は速やかに軍を再編成、並びに核兵器増産をすべきだということをここに進言致します!」
- 第20話での国連会議での演説。「撃ちてし止まん」とは太平洋戦争当時のスローガンの一つで、敵を討ち滅ぼすまで徹底的に戦うことを意味する。いかにも三輪らしい過激論であるが、この時点では国連内部では反バームの風潮が強く、多くの国の代表から賞賛を受け、これに対抗した和泉博士の和平論は逆に非難される始末であった。
- 「総長!ダイモスが到着するまで40分かかります。その間に70万人が殺されるのです。今すぐ避難命令を出し、20分後に水爆を投下すれば半数の35万人は助かります!」
「どうせ放っておいても敵に殺されるのです、仕方ありません!」 - 第28話で国連本部があるスイスにバーム軍が攻撃してきた際、国連事務総長に対して水爆の使用の許可を要請。この時点では許可が出たが、この後、間に合ったガードダイモビック側の要請に応じた事務総長に水爆の使用停止を命じられる。しかし三輪は、ダイモスに手柄を立てさせたくないという理由で命令を無視、水爆を撃とうとする暴挙に出るのだった。
- 台詞だけ見れば「苦渋の選択」とも取れるが、ダイモス嫌いの三輪の自分勝手な対抗心と功名心のために殺される民間人はたまったものではないだろう。
- 「あああ…く、勲章が…!」
- 同話、間一髪で水爆の発射を阻止した京四郎によって、さらに自分の髭と同話冒頭で授与された国連エール勲章を斬られた時に発した情けない台詞。水爆使用の是非を巡るシーンを含め、地球の防衛よりも自分の功名を大事とする三輪の本性がよく分かる。
- 「勝手に地球を侵略しておきながら平和共存とは笑わせる。貴様らバーム星人は地球の敵だ! 一片たりとも地球の土地をやることはならん!!」
- 第31話、地球人とバーム星人との平和共存勢力を攻撃した際、リーダーであるバランドークが攻撃中止を求めるため三輪の下へ出向く。ところが、三輪は地球人とバーム星人が共存する事実を認めず、全く聞く耳を持たない。そして、この台詞を言い放ち、部下にバランドークを撃たせて致命傷を負わす。彼は結局、同話で死亡してしまった。
- 「平和勢力と名乗りおったが、どうせ噓に決まっておる! 軍師らしい男を一人血祭りにあげてやった!」
- 同話、駆け付けた一矢たちに向けて嬉々としてこの報告をする。言うまでもなく一矢は「なんて事を」と憤った。
- このように三輪がしでかした数多くの悪行の中でも最悪の部類に入り、三輪の狭量さが強く出ている(しかも三輪はバーム星人の本拠地だと勘違いまでしていた)。
- 「人の命だと?戦う気のない人間などに生きる資格もない。そんな奴ら何千何万くたばろうと構わん!ふやけた人間など、犬にも劣る存在!抹殺されてしかるべきだ!」
- 第38話で主要拠点を守るために近くの街を攻撃するバーム軍を敢えて放っておき、疲弊したところを攻撃するという作戦を立てた三輪を京四郎が批判した際に言い放った台詞。三輪の非戦闘員軽視、ここに極まれり。
- 「やった…ついにやったぞ! ダイモスはわしのものだ!」
- 第39話、諮問委員会から自身の横暴ぶりを指摘された挙句、地球人とバーム星人が遺恨を乗り越えて共存し合う姿を見て錯乱。皆殺しにしようと戦車に乗り出撃した挙句、ダイモスを直接奪おうと一矢に発砲までして傷を負わせる。もはや目の前の現実が見れていない世迷言でしかない。
- 「たとえ一兵になろうとも戦うのだ!退くな!一歩も退くな!」
- 第40話で海底城を攻撃した際、海底城の武装に全く歯が立たずに部隊が次々と壊滅していく中、前線の状況を理解しようともせずに安全な後方で言い放った台詞。
- 「よし!今からワシが指揮を執る!さっさと負傷者は船底へと放り込め!戦闘の邪魔だ!」
- 上記の行動の後、一矢の勧告に従って撤退した部下を責めるが、逆に反発されて階級章を引きちぎるという行動に出た際の台詞。この期に及んでまで部下を単なる駒としか捉えておらず、完全に部下の信望を失う結果となる。
- 「うるさい!バームは敵だぞ!敵を殺してなぜ悪い!」
「一矢、いくら敵の本拠地を潰したからといって、奴らを根絶やしにしなければ勝利したとは言えん!」 - 海底城での戦いに勝利した後に海上で漂流していた無抵抗のバーム星人を無差別に射殺した行為を一矢に非難された際の反論。
- 「バン!バン!バームチェイジンヲコロセ!バームチェイジンハミナゴロシダ!バン、バン!!」
- 長浜監督が語った、監督の本来の構想における『ダイモス』エピローグでの三輪の去就。全てを失い、浮浪者となり、廃人と化した状態で、火星開発団の出発セレモニーの最中におもちゃの銃を振り回しながら呟く台詞である。
- 片言になっている時点ですでに精神が崩壊していることが窺い知れる。自業自得とは言え、どこか哀れで非常に後味の悪い結末である。
ゴッドバード
- 「待ちかねたぞ、待ちかねていたぞ!この時を!」
- 第20話にて、国連地球防衛軍・軍事犯罪刑務所に収監されている三輪を助けに馳せ参じたカークを前に、拘束具を引きちぎり哄笑して。やや小物臭い面の強かった原作と違い、本作の三輪はこの時点でかなり巨悪らしい雰囲気を纏っている。
- 「これは心外だなリヒテルくん。ワシとてあの戦いで学んだ。反省したのだよ」
「かつては確かに異星人はすべて殲滅すべきと固く信じていた」
「だが、今は考えが変わったのだよ。こうして地球人であろうとし、地球のために働くものあれば、ともに手を取り合って生きてゆくべきだと!すばらしいだろう?」 - 34話でダイモスを基に作られたロボット「ダイモス プルートゥ」に搭乗して、シャーキン、ガルーダ、ハイネル、リヒテルと対峙した際、三輪を「マスター」と仰ぐカークの姿に「何を吹き込んだ」とリヒテルに問いただされて返した返事。
- 一見もっともらしく反省したような美辞麗句を並べ立てているが、リヒテルからは「尻尾を振った犬には褒美をやるという意味にしか聞こえない」「他者の存在を受け入れたわけではなく、考えがまるで変わっていない」と看破され、ハイネルからも「ボアザンの愚行を宇宙規模で繰り返そうとしているだけ」と一蹴される。
- 『ゴッドバード』の三輪は単純な面も多かった『ダイモス』本編やSRWシリーズと比較して、狡猾さや悪辣さ、非道さがより増しており、この場面はそんな本作での彼を端的に示した一つでもある。
スパロボシリーズの暴言・迷言集
SRWに登場する度にブッ飛んで暴走した暴言・迷言が炸裂。そんな彼の傍若無人さに苛立ちを覚えるプレイヤーもいれば、逆に一種の楽しさを覚え、どのような言動が炸裂するのか楽しみにしているプレイヤーもいることだろう。
旧シリーズ
第4次(S)
- 「お待ちください、閣下!今は非常時ですぞ!もしロンド=ベルなかりせば、DCや異星人どもとの戦いが苦しくなるのは必定!どうかご再考を!」
- 「ターニングポイント」より。ロンド・ベルを政治的な理由でダカールに呼びつけようとしたジャミトフへの諌言で、後のSRWにおける三輪と比べると数少ないまともな意見。ここに並べられた数々の台詞の中で、これだけは「名台詞」と言ってもいいだろう。
- しかしこの主張は通らず、結局は上官であるジャミトフの命に従うべきと主張し、ロンド・ベルと敵対する事になってしまう。
- 「だまされるな!!あいつらは反逆者だ!」
「ジャミトフ閣下が、そのような事をされるはずがない!!すべてやつらのでっち上げだ!ロンド=ベルこそ異星人と手を組んでおるのだ!!」
「異星人と密通しておる男や、異星人のスパイがうようよいるロンド=ベルなど、たたきつぶしてしまえ!!」 - 「ダカールの日」より。ダカールでエゥーゴがティターンズを糾弾する演説を行ったところ、ティターンズの援軍として現れロンド・ベルに戦いを挑んでくる。「異星人と密通しておる男」=一矢、「異星人のスパイ」=ダバやレッシィを指しているのであろうが、三輪の視野の狭さを如実に感じさせる台詞である。なお本作ではティターンズも異世界人と手を組んでいるため、豪快なブーメラン発言でもある。
- ロンド・ベルと同行していた頃の三輪は一つ上の台詞にも見られるように(原作に比べればまだ多少は)まともな軍人であったため、その変貌ぶり(というか原作回帰?)を見たプレイヤーからは「ティターンズ入りした際に洗脳でもされたのでは?」と言われることも。
- 「バ…バカなっ!この私が…正義が敗れるとは…バカなァァァッ!」
- 上記の戦闘で撃墜されると、この台詞を残して死亡する。原作で生き残ったキャラが死亡するというSRWでも珍しいケースで、以後の作品でも採用されることとなる。
- なお、同マップでは三輪の登場以前に敵を全滅させてもクリアにはならないため、三輪は嫌でも殺さなくてはならない。
- 「わはははは、見たか!正義は必ず勝つのだ!わーっはっはっはっ!」
- 同上。三輪登場後に議事堂に敵が侵入して、敗北条件を満たしてしまいゲームオーバーになった際の台詞。心底嬉しそうである。とはいえ彼の乗るダブデは移動力が低く、議事堂に侵入するには5ターンもかかるため、あえて狙わないと見ることのできない台詞である。
αシリーズ
第2次α
- 「黙れ!大の虫を生かすためには小の虫を殺すことも必要なのだ!」
- ゼンガー編第5話「我が手に太陽の輝きを(前編)」より。火山活動により街にマグマが迫っているにも関わらず、救援に向かわず極東支部の防衛を優先させた時の台詞。勝利のためなら平然と一般人を見捨てる三輪の非道な性格を象徴している。
- 「大文字博士、君は地球人かね!?」
「地球人か?それとも宇宙人かと聞いておるのだよ!」
「いいかね、博士。地球人類の基盤は地球にあるのだよ。スペースノイドなど、それに寄生するダニのようなものだ」
「当然だ。コロニーは破壊されれば作り直すことが可能だが…地球はそういうわけにはいかんのだ!それに、これまで宇宙人共は地球の恩恵にすがって生きてきたのだ。この有事に連中を構っている余裕はないわ!」 - アラド編第15話「リバイバル」シナリオエンドデモより。地球外に住む人間を切り捨てることを前提とした活動方針に苦言を呈した大文字博士とシナプスに対する反論。「ティターンズの再編をしかねない男」と評されるのも頷ける過激ぶりと言える。ティターンズ再編は没データに『ガンダム・センチネル』が存在することを考えると同作の参戦が叶えばニューディサイズとして結実していたのかもしれない。スペースノイドを『宇宙人』と呼ぶのも同作の影響が見て取れる。
- 「フン…これだから、民間人は話にならん。戦場で兵士が死ぬのは日常茶飯事なのだぞ」
- 第24話「帝王ゴール決死の猛反撃」or「恐竜帝国の逆襲-後編-」より。武蔵の戦死の際、彼に哀悼の意を示さず、戦力の補強の話をしてしまい、αナンバーズに激怒される。めったに味方が死ぬことがない(死ぬ描写のない)αナンバーズと、何度も部隊の壊滅などに立ち会ってきた三輪の感覚の違いというか、間違ってはいない。だが、大切な仲間を失い悲観に暮れた状況の中でのこの発言はあまりにも空気を読めていないことに変わりはなく、だからこそαナンバーズの逆鱗に触れたのも事実である。
- 「フィフス・ルナ落下阻止失敗に続き、この極東支部の盾となる科学要塞研究所をあっさりと明け渡すとは…」
「地球圏最強の特務部隊が聞いてあきれるわ!この役立たず共めが!」 - 第42話「恐怖!日本制圧作戦!!-後編-」より。αナンバーズの大敗に激怒して、彼らを激しく罵倒。直後に宙に面と向かって「能無し」呼ばわりされ、それを皮切りに次々と罵倒を返されてしまう。ただ、この時は京四郎が「今度ばかりは奴に一理ある」と三輪を庇っている。
- 「よく言った、剣鉄也!お前こそ地球を守る真の戦士だ!」
- 同上。弓教授と早乙女博士が乗ったマジンカイザーと真ゲッターロボを破壊する決意を固めた鉄也に対して。育ての親を手にかけんとする鉄也の心情を全く慮らない態度で、ますますαナンバーズの怒りを増長させる羽目になってしまう。
第3次α
- (武器商人の青二才めが…!言わせておけば…!)
- 第37話「果て無き旅路の始まり」でアズラエルに無能扱いされた際の愚痴。さすがの三輪も内心では腹立たしく思っていた。
- (この男、一体どれほどの影響力を軍内部に持っているのだ…)
- 上記のやり取りの直後、アズラエルがシナプスを処刑させると発言したことに驚愕して。
- 「お、おまちください!アズラエル理事!!核兵器の使用は、南極条約で固く禁じられております…!」
「しかし、理事…。核の使用は世論や安全評議会が…」 - 『第3次α』後半、プラントに対して核攻撃を図るアズラエルへの諌言。普段、民間人を見下しまくっていることを考えれば、世論を気にする姿もやや違和感があるが、それが原因で一度は逮捕されたのが少しは応えていたのかもしれない。また、異星人を始めとする外敵の存在を無視してまでコーディネイターとの戦いを優先するアズラエルの狂気にはさすがについていけなかった模様。とはいえ結局、次の面でコーディネイター殲滅に加担している辺り、所詮は同類か。
- 「全軍、攻撃準備!相手は我らと同じ人類ではない…敵対する以上、バケモノと同じだ!徹底的に叩き潰してやれ!!」
- 第51話「終わらない明日へ」より。月から総司令部の直轄艦隊を率いてアズラエルの援軍に駆けつけ、コーディネイターの殲滅を声高に叫ぶが……。
- 「う、うおおおっ!?うわあああああっ!!」
- 『αシリーズ』での断末魔。ジェネシスの光に焼かれ、三輪は物語の舞台から文字通り姿を消す。その呆気ない最期に、一矢も呆然とするしかなかった。
携帯機シリーズ
A(A PORTABLE)
- 「通信終わり!」
- 『A』における三輪の口癖。自軍に対して延々とまくし立てては一方的に通信を打ち切り、ブライトたちを困らせる。
- 「有志…なるほど!すばらしい!スペースノイドなど、地に足のつかないフヌケばかりだと思っていたが、君のような男がいたとは!がんばってくれたまえ!」
- 第6話「去る者、追われる者」or「ロミオとジュリエット」より、トリントン基地でロンド・ベルのメンバーと出会った際、ブライトにまだ会っていなかったドモンの正体を聞いた際、彼に「コロニーから駆けつけてくれた有志」と聞き、大喜びして。
- 『A』の三輪は滅茶苦茶な言動も多いが、このようにどこかコミカルな場面もある。
- 「立派だ、あれぞ男の姿だ!」
- 同じく6話、バーム軍に勇敢に立ち向かう一矢の姿に感心・感動して。前述の原作第6話がモチーフと思われるが、原作と違って空気を読めていない状況ではなくなっており、三輪の台詞の中では珍しく真っ当な熱血台詞である。
- 「もともとは対異星人用に開発されたものだ。南極条約は地球人にのみ適用される!異星人には何発撃ち込もうと、関係ない!」
- 同じく6話、ガンダム試作2号機について。三輪の言う通り、南極条約は連邦とジオンの戦闘にしか意味を持たないものなのでこの時点では正しいのだが、この後テストとして地球人が乗るナデシコに核を使えと言い出すあたり、そもそも南極条約を守るつもりがあるのかどうかすら疑問に思えてくる。
- 「正義に目覚めて!? 本当かね、ブライト艦長」
「おお、そうか、それは頼もしい。期待しているぞ! わしは別にやることがあるのでキリマンジャロまで一緒にはいられん。あとは任せたぞ」 - 第7話「熱砂の攻防戦」or「デザート・ストーム」より。ジオン兵であるアイナ・サハリンらが自軍に合流したのを三輪に気づかれた際、主人公の機転で「人手不足故に拉致から強制労働させられていた」という話をでっち上げられ、その仕上げで共に合流していたカミーユ・ビダンの存在を使いさらに作り話を進めた際、「療養中だったが連邦の正義に目覚めた」という言葉が決定打となり途端に食いつく。
- その後、ブライトが主人公に促され作り話に同調したことで、2行目の台詞で上機嫌のままその場を去る。ちなみに、主人公がアクセル・アルマーでもラミア・ラヴレスでも展開に変化はない。
- 「貴様ら、いったい何をしておる!マスドライバーの直撃により、カリフォルニア基地とベルファスト基地が壊滅的な被害を受けたのだぞ!」
「いいか、もはや一刻の猶予もない。ロンド・ベルは直ちにマスドライバーの破壊に向かえ!ついでにギガノス帝国も滅ぼしてしまえ!通信終わり!」 - 第23話「「僕たちの戦争」が始まる」or「正義と、愛と」エンドデモより。二箇所の重要拠点がギガノス軍のマスドライバーの直撃によって壊滅したことを受け、ブライトに向けて檄を飛ばす。「ついで」で滅ぼされるギガノスにとってはたまったものではないだろう。
- ただ、三輪の言う通りマスドライバー攻撃は地球にとって脅威でしかなく、ノインですら通信後に「今回ばかりは大げさなものではない」と発言している。
- 「来るなら来てみろ、デビル機動要塞だろうが、マリーメイア軍だろうが返り討ちにしてくれるわ!」
デビル機動要塞の方はどうなっている!?
マリーメイア軍の方はどうなっている!? - 第25話「星灯りの小夜曲」or「スターライト・セレナーデ」エンドデモより。第26話は分岐なのだが、主人公は自爆後シャドウミラーに回収されているためどちらの分岐先にも登場しない。それ故か、部隊分けが済んだ後にジャブローに居る三輪の視点で分岐先を決める珍しい展開となる。分岐先の選択肢も三輪視点のもの。
- 「黙れ、竜崎!なぜ奴らの肩を持つ!わしはお前がバームのスパイでないということを信用したわけではないのだからな!」
「それにアクセル(ラミア)もだ!これが終わったら、シャドウミラーのスパイとして処断してくれる!」 - 第30話「父と子の絆」or「父よ、わが子よ」エンドデモより。平和解放軍の処刑を宣告した三輪に詰め寄るロンド・ベルだったが、返ってきたのは「決定事項だ」の一言であった。一矢は「急にそんな決定が議会から降りるはずがない!」と食い下がるが、聞く耳持たんとばかりに一矢を糾弾し、主人公にまでその矛先を向ける。これに対してアクセルは「俺はあの組織とはもう関係ない」と返し、ラミアは「まだそんな事を言っていたとはな」と呆れ返るのだった。
- 「上層部の決定だ!」
- 同じく30話。平和解放軍のみならず、降伏したバーム星人やマリーメイア軍の関係者までも処刑しようとする三輪は、リリーナの抗議もこの一言で切り捨てた。普段は独断ばかりのくせに、こういう時だけ上層部の決定を盾にしようとするところに、彼の卑劣さが現れている。しかも真相は三輪の独断であるため、ますます質が悪い。
- 「う、うるさいっ!決定は決定なのだ!地球侵略を企んだ輩を信用できるか!これが一番、確実なのだ!わしが正しいッ!」
「黙れ!これは命令だ!わしのやることに口出しするのは許さんっ!処刑は予定通り、とりおこなうッ!わしが正義なのだ!」 - デュオたちに不正を暴かれ、問い質されての反論。不正を暴かれてもなお自分の正義に固執するが、直後に五飛に「お前が正義などという言葉を口にするな」と言われてしまう。
- 「げ…げぶ…」
「…ご…あ…」 - 上記のやり取りのあと、「完全にキレた」一矢に徹底的に痛めつけられて。顔面を殴られたのか、もはやまともな声すら出ない模様。
- なお、負傷の度合いは詳しくは語られないが、トロワ曰く「急所のみを確実に打っている」うえ、今作の一矢の一撃はコロニー格闘技の覇者であるドモンをして「当たればやられる」と言わしめたほどなので、並大抵の怪我では済んでいないようだ。それでも死亡せずに済んだのは、彼の悪運の強さゆえか?SRWでは出演するたびに死亡しているため、最終的に(身体がどうあれ)生き残るのは原作通りなのだが。
- この直後にゼクスにより原作同様、逮捕状が届き、三輪は『A』の物語から退場するのであった。
単独作品
MX(MX PORTABLE)
- 「利用だと?フフフ、確かにそうかも知れん…だが、ワシもまた奴らを利用しておるのだ。ここで貴様ら反逆者を始末し、その功績を以ってワシはかつての立場へ返り咲く。そして、今度こそ異星人を…!あのバーム星人共を我らの太陽系より駆逐するのだ!!」
- 第53話(『PORTABLE』では第54話)「魂のルフラン」 で、ゼーレの尖兵としてまさかの登場をした三輪。NERV本部を攻撃し、NERVのメンバーに降伏勧告を突きつけた際、ミサトに「あんたはゼーレに利用されているだけだ」と突きつけられてこう返す。ゼーレの走狗にされているという自分の立場を自覚しながら、それでも自身の復権と異星人の殲滅に固執する三輪を前にミサトたちは激しい怒りと呆れの感情を露にし、ゲンドウも「あの男と話すことなど何も無い」と三輪の繋いだ回線を切るよう命じるのであった。
- 「殺せ!破壊しろ!!」
「悪魔共を抹殺しろ!皆殺しにするのだ!!」
「わはははは!殺せ!殺せ!!殺せぇっ!!!」 - NERV本部を攻撃し、動けないEVA弐号機にノリノリで容赦ない攻撃を浴びせる。
- 「そうだ!反逆者どもを許すわけにはいかんのだ!」
「当然だ!サードインパクトで世界を滅ぼそうとする貴様らを放置しておけるものか!」
「竜崎一矢…!ワシは貴様から受けた仕打ちを忘れておらんぞ…!そこにいる反逆者もろとも、このギルガザムネで…ワシ自らの手で貴様らを始末してくれる!」 - 第54話(『PORTABLE』では第55話)「遙か久遠の彼方」より、塞臥の操る雷のオムザックと共にギルガザムネで現れて。
- 今まさにリリス・真聖ラーゼフォン・真聖ベルゼフォンという三柱の神々が降臨し、世界が多元世界補完計画によって終局に向かおうとしている最中、あまりにも唐突かつ場違いな彼の登場。ギャグみたいな展開である。
- ちなみに「ワシ自ら」と言ってはいるが、実際にギルガザムネを操縦するのは同乗しているギガノス兵で、撃墜すると彼は三輪より先に戦死してしまう。
- 「ええい、黙れ!貴様らのような連中がいるからこそ、地球は数々の脅威にさらされるのだ!何よりもこの状況がそれを証明しておるではないか!!」
「無論だ!ここで貴様らを倒し、今度こそ地球圏に巣食う異星人共を皆殺しにしてくれる!!」
「貴様ら全てがワシの敵だ!地球人類の敵なのだ!!」 - 上記の台詞の後の台詞。世界が終局に向かおうとしている状況の中、この期に及んで私怨剥き出し、かついつも通りの空気読めなさすぎな異星人蔑視ぶりで、まさに三輪防人の面目躍如である。これには甲児も怒りを露にし、そして心のどこかで地球を守る信念があると信じていた一矢も三輪という男に完全に失望してしまった。
- もっとも、この時点での残りの名有りの敵は久遠を除けば、ゼオライマーを倒して自分が冥王になるなどとのたまう塞臥と私怨(それも逆恨み)で綾人を討とうとする鳥飼、無茶苦茶な理由(ルー曰く「ワガママ」)で世界を滅ぼそうとするエルデと、全員私怨や私情にまみれた連中ばかりなのだが。
- 「もはや問答無用!パイロットよ、攻撃を開始しろ!奴らを倒せば、お前を自由の身にしてやる!」
- 上記の台詞のさらに後の台詞。前述のように、「ワシ自らの手で貴様らを始末してくれる!」と言っておきながら、解放をエサに捕虜としたギガノス兵にギルガザムネの操縦を押し付けているのが何とも情けない[8]。もっともギルガザムネは思考コントロールシステムに欠陥があり、三輪が自ら操縦したところで自滅するのがオチだろう。
- 「ええい、何をしておる!!脱出を!脱出装置を作動させい!!」
- 「どうした、パイロット!?何故、返事をしない!?」
- 「ば、馬鹿な…!ワシが死ぬというのか!?司令であるこのワシが!?ワシがいなければ、地球は異星人共の手に渡ってしまうのだぞ!!そうだ!ワ、ワシが死ねば、この地球は…この地球はァァァァッ!!」
- 『MX』(『PORTABLE』)での断末魔。パイロットのギガノス兵がギルガザムネの思考コントロールシステムの負荷に耐え切れなかったのか先に死亡してしまい、脱出できずにそのまま機体と運命を共にすることとなった。
- 最後の最後まで自分こそが地球を救う救世主だと妄信していたが、むしろ三輪がいない方が、バーム星人を初めとする異星人との友好が円滑になることは間違いないだろう。京四郎には「奴はああなって当然の男だ」と吐き捨てられた(なお、三輪の最期に複雑な反応をしていた一矢に言い聞かせていた)。
SRWでの搭乗機体
- ダブデ
- 『第4次』で搭乗。現在唯一の「パイロットとしての三輪長官」が乗り込んだユニット。
- 恐らく原作で核攻撃を行おうとした繋がりからの採用だろう。
- ギルガザムネ(ドルチェノフ機)
- 『MX』で搭乗。というか正確には同乗。
- 操縦しているのは名もなきギガノス兵で、三輪はただ乗ってるだけ。撃墜すると脱出できずにそのまま死亡するという、本来の搭乗者のドルチェノフと同じ末路を辿ることに。
- クラップ級
- 『第3次α』で搭乗。
- 何気に初めて「原作で味方側だったユニット」に乗っている。
余談
- 聖悠紀氏によるラフスケッチでは迷彩服を纏っており、決定稿以上にアグレッシブな印象を与える反面、顔つきは幾分柔和に描かれている。実は初期設定だと劇中のような過激派ではなく、一矢の父である竜崎博士と仲良く肩を組んでいる写真を机の上に飾っていたり、設定資料集では優しげな表情も確認されている。打ち切りなどの都合でこのような立ち位置になったらしい。
- 『ダイモス』『コン・バトラーV』『ボルテスV』『ライディーン』それぞれの後日譚にあたる漫画作品『超電磁大戦ビクトリーファイブ』の時代では、バーム戦争終結後も過激な異星人排斥行動を続けていたため逮捕され、社会的に抹殺されたので登場することはなかった……にもかかわらず、一矢たちにいろいろとちょっかいをかけてきたらしく[9]、さらなる続編『ゴッドバード』で自身を信奉する軍人のカーク・スクエアやバラオの上位存在・ワーバラオの暗躍により脱獄。最強(狂、凶)・最大・最悪の敵として一矢らの前に再び現れる。そして最終的には、人間であることを捨て、ワーバラオの一部になり果ててしまった。
- 上記の通りあまりにも強烈すぎるキャラクターから、歴代スパロボでも特に印象の残るキャラとしてプレイヤー間でも評判となっており、そのせいか参戦するしないに関わらずユーザー間で彼の存在が比較材料になり、時には風評被害を与えることが作品内外で起こっている。『第3次α』で共演したナタル・バジルールとの比較である意味公式になってしまった感はある。
- 『ダイモス』の参戦していない作品で例を挙げるならば、『UX』におけるハザード・パシャが「むしろ三輪長官がキレて自軍に味方するレベル」と形容されていたり、『BX』初報時に原作では一線を超えることはなかったフリット・アスノが(実際は杞憂だったものの)三輪と同類扱いをされないか心配されていたりする。
- その過激思想をスパロボ内の様々な参戦作品のキャラクターや組織に向けるため、一種のクロスオーバーの接着剤としても機能しているキャラクターともいえ、「三輪長官ってどの作品のキャラだっけ?」という質問に「獣戦機隊と仲が悪いから『ダンクーガ』のキャラだろ」「アースノイド至上主義者だから『Ζガンダム』のティターンズの一員」等、『ダイモス』以外の作品のキャラと答えるジョークもネット上で定着している。中でも「ダンクーガのキャラ」というジョークはGoogle検索で「三輪長官」と入力すると「三輪長官 ダンクーガ」とサジェスト表示されるほどに浸透している。
脚注
- ↑ 実際、原作終了後の設定である『MX』では京四郎の「素直に反省する男だったら、バーム戦争はもっと早く終わってた」という台詞が示す通り、バーム戦争が長期化した元凶とみなされている。
- ↑ 一応「無条件降伏以外認めない」という条件を提示はしたが、バランドークが対等な話し合いを求めたため決裂し、そのまま銃撃した。なお、バランドークは「今の国連はバーム殲滅派が主流だから」という理由で国連と接触すらしていなかった。
- ↑ 状況やタイミングから考えてもあからさまにおかしいので、三輪は密書の内容が偽りと知った上で利用した可能性もある。
- ↑ これはもちろん三輪の命を心配したわけではなく、一矢に人殺し・味方殺しの業を負わせたくなかっただけであり、京四郎以外にもぐったりと横たわる三輪を介抱しようとした者は誰もいなかった。
- ↑ この結果、原作同様機体はガトーに奪われ、核攻撃に使われてしまったため、結果論ではあるがこれら一連の問題の大元の原因は彼のせいであると言えなくもない(一応、異星人からすれば地球人同士の条約なんて知ったこっちゃないので、2号機開発自体は間違ってはいないが)。
- ↑ その直前に軍を抜けると言い出したドラグナーチームに対して「軟弱者!」などと罵声を浴びせていたため、余計に不自然さが際立ってしまっている。
- ↑ まぁそもそも日本人どころか地球人、というか人間ですらない人物も多い中でこの台詞を使われても……という部分もあるが。
- ↑ まだ自らギルガザムネを操縦していたドルチェノフの方が立派だと言える。
- ↑ 『ゴッドバード』第19話で小介が「(『ビクトリーファイブ』の時代には)テレビアニメに換算すると3年分くらいのエピソードがあった」と語る場面で、その「サブタイトル一覧」の中に「エリカが三輪にまた殺される!」という文言がある(単行本4巻20ページ)。