「真・魔装機神 PANZER WARFARE」の版間の差分
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また、戦闘シーンは一言でいうなら'''「ポリゴンで描かれた機体が「[[旧シリーズ]]」のような戦闘アニメで戦う」'''というもので、カットインや機体グラフィックの数と種類で少ない動きをカバーしようとしている努力は見られる<ref>攻撃に応じた数パターンのポーズ画像やカットインを組み合わせて演出、方向に応じて演出が変化するなど。</ref>のだが、全体的なテンポの悪さに音楽や効果音の妙な軽さも相まって'''SFC作品である『LOE』より劣る'''印象すら与えてしまうという残念なクオリティになってしまっている。 | また、戦闘シーンは一言でいうなら'''「ポリゴンで描かれた機体が「[[旧シリーズ]]」のような戦闘アニメで戦う」'''というもので、カットインや機体グラフィックの数と種類で少ない動きをカバーしようとしている努力は見られる<ref>攻撃に応じた数パターンのポーズ画像やカットインを組み合わせて演出、方向に応じて演出が変化するなど。</ref>のだが、全体的なテンポの悪さに音楽や効果音の妙な軽さも相まって'''SFC作品である『LOE』より劣る'''印象すら与えてしまうという残念なクオリティになってしまっている。 | ||
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*神の腕 | *神の腕 | ||
*ダンカン王の馬車 | *ダンカン王の馬車 | ||
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+ | ::作詞-田久保真見 / 作曲-飯塚昌明 / 編曲-村上聖 / 歌-沢井なつ美 | ||
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+ | ::作詞-田久保真見 / 作曲-宮島律子 / 編曲-須藤健一 / 歌-沢井なつ美 | ||
== 作品背景 == | == 作品背景 == | ||
『魔装機神』の製作・設定に主として携わっていたのはウィンキーソフトの[[スタッフ:阪田雅彦|阪田雅彦]]氏<ref>最古参のスタッフで、「旧シリーズ」作品製作の中心的人物。</ref>であったが、『[[スーパーロボット大戦F]]/[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』の発売後にバンプレストとウィンキーソフトの提携が解消されたことに伴い、バンプレスト側が[[ラ・ギアス]]の世界観に基づいた作品を前面に押し出していくことが不可能となってしまった。そのため、設定を全面的に改編して「新たな魔装機神」として生み出されたのが本作である。 | 『魔装機神』の製作・設定に主として携わっていたのはウィンキーソフトの[[スタッフ:阪田雅彦|阪田雅彦]]氏<ref>最古参のスタッフで、「旧シリーズ」作品製作の中心的人物。</ref>であったが、『[[スーパーロボット大戦F]]/[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』の発売後にバンプレストとウィンキーソフトの提携が解消されたことに伴い、バンプレスト側が[[ラ・ギアス]]の世界観に基づいた作品を前面に押し出していくことが不可能となってしまった。そのため、設定を全面的に改編して「新たな魔装機神」として生み出されたのが本作である。 | ||
− | なお、上記の状態から今日に至るまで[[マサキ・アンドー|マサキ]]や[[サイバスター]] | + | なお、上記の状態から今日に至るまで[[マサキ・アンドー|マサキ]]や[[サイバスター]]がバンプレスト作品に登場できていたのは「キャラクターとメカの版権はバンプレストが、ラ・ギアスの世界観の版権はウィンキーソフトが分割所持するという取り決めが行われていたからである」といった内容の話がファンの間で広まっていた<ref>ウィンキーソフトはオリジナル作品『聖霊機ライブレード』やweb小説『[[ラングラン戦記]]』といった、ラ・ギアスの世界観に基づいた独自の作品を展開していたことも影響している。</ref>が、プロデューサーの[[スタッフ:寺田貴信|寺田貴信]]氏自身によりこの噂は否定されている。 |
− | + | === 評価 === | |
− | + | 戦闘のフルボイス化の実現や[[DVE]]の挿入などの演出、まとまりの良いストーリーなど『LOE』以上と評価できるものも多く<ref>作品単体での完結性という点に限れば、「OGシリーズ」を含めてもトップレベルでまとめられている。</ref>、オープニングアニメや主題歌『Stay with me』も非常に良いのだが、本作への評価は以下の理由により総じて低い。 | |
− | + | *作品背景の項でも記されたように、企画の経緯自体があまり良いものではない。 | |
+ | *多くのプレイヤーが期待していたものは前作『LOE』との関連性であり、「新たなオリジナル作品」は求められていなかった。 | ||
+ | *[[#システムと難易度|前述]]されるように、プレイヤーの自由度の狭さや戦闘シーンをはじめとしたクオリティの低さなど、本作そのものにも問題点が多い。 | ||
+ | *起動時にTVアニメ『[[魔装機神サイバスター]]』の映像ソフト発売のCMが入る<ref>内容は本作とは無関係だが、本作発売の少し前に放送されていた。</ref>が、同作品についても低評価であったため、双方を併せて「メディアミックス失敗作」という認識が成立してまった。 | ||
− | + | これらの要因によって必要以上に評価が下がってしまった印象が強く、結果として「新たな魔装機神」は失敗に終わり、[[黒歴史|無かったこと]]のようにまで扱われる不遇の作品となってしまった。 | |
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また、2010年には本家「[[魔装機神シリーズ]]」の再始動と阪田氏のシナリオ構成への復帰も発表されたため、阪田・寺田両氏が企画に一切関わっていなかった本作の扱いが今後どうなっていくかも注目されるところである<ref>なお、本家「魔装機神シリーズ」は2014年発売の『COE』で完結しており、翌2015年にウィンキーソフトは倒産している。</ref>。 | また、2010年には本家「[[魔装機神シリーズ]]」の再始動と阪田氏のシナリオ構成への復帰も発表されたため、阪田・寺田両氏が企画に一切関わっていなかった本作の扱いが今後どうなっていくかも注目されるところである<ref>なお、本家「魔装機神シリーズ」は2014年発売の『COE』で完結しており、翌2015年にウィンキーソフトは倒産している。</ref>。 | ||
− | + | なお、現在の公式の[http://www.suparobo.jp/srw_lineup/index.php 作品ラインナップ]に本作の記載はない。一方で、2012年発行のシリーズ20周年記念ブックレット<ref>バンダイナムコゲームス『スーパーロボット大戦シリーズ生誕20周年記念特製ブックレット』12頁。</ref>や『週刊ファミ通』2021年11月11日号のシリーズ特集(32頁)では本作の記載がされるなど、その扱いはまちまちとなっている。 | |
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+ | 当時SRWシリーズのプロデューサーであった[[スタッフ:寺田貴信|寺田貴信]]氏は2023年にX上で本作を「私は関わっていないが、魔装機神のIP存続の方法としてはアリだと思った」と語っており、本作に否定的というわけではないことがわかる。 | ||
== 商品情報 == | == 商品情報 == |
2023年10月26日 (木) 00:49時点における最新版
真・魔装機神 PANZER WARFARE | |
---|---|
開発元 | バンプレソフト |
発売元 | バンプレスト |
対応機種 | プレイステーション |
プロデューサー | 金谷明 |
シナリオ |
|
メカニックデザイン |
摯
|
音楽 | スタジオクリシェ |
主題歌 |
オープニングテーマ「Stay with me」 エンディングテーマ「Born Again」 |
発売日 | 1999年11月25日 |
価格 | 6,800円 |
『真・魔装機神 PANZER WARFARE』はバンプレストが発売したコンピュータゲーム。
概要[編集 | ソースを編集]
「魔装機神シリーズ」の第2弾として発売された「スーパーロボット大戦シリーズ」の外伝作品[1]の一つ。
…という立ち位置の作品だが、前作にあたる『スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL』とは「世界観に若干の接点があり、「魔装機」が登場するファンタジー世界の物語」といった程度の関連性しかない。 また、ゲーム内容以外のところで色々とあるため、しばしばSRWにおける黒歴史とまで評される不遇な作品となっている。詳しくは後述の「#作品背景」の項を参照。
キャッチコピーは「魔装機神物語(ストーリー)新章突入」。
システムと難易度[編集 | ソースを編集]
基本的なシステムは通常のSRWシリーズと同様だが
- マップのグリッドがSRWシリーズで唯一の六角形
- 『LOE』と同様に「方向」の概念があり、背後からの攻撃には反撃不可能
- 飛行中は移動方向に制限がかかり、敵やNPCも頻繁に飛行と着陸を切り替える
- 同一地形[2]でないと格闘攻撃が不可能
- 「乗り換え」「改造」の概念が存在せず、パイロットの成長[3]と機体の強化は一体的である
- 出撃パイロットは各マップ固定で、プレイヤーによる任意選択は不可能
- 戦闘アニメのカットが可能[4]
- 経験値の入手は敵撃墜時のみ
- 全滅プレイは不可能
- クイックリセットは可能だがクイックロードは不可[5]
などといった特徴がある。また、2回行動も採用されている。
難易度は控え目に設定されており、ルート分岐もない。さらに、上記の通り乗り換えや出撃パイロットの選択、機体の改造も不可能なことや、最終的には魔装機神操者4人で戦うことになるという自由度の狭さも加わるため、システムとしてはシンプルだが楽しみ方のバリエーションは乏しい。
また、戦闘シーンは一言でいうなら「ポリゴンで描かれた機体が「旧シリーズ」のような戦闘アニメで戦う」というもので、カットインや機体グラフィックの数と種類で少ない動きをカバーしようとしている努力は見られる[6]のだが、全体的なテンポの悪さに音楽や効果音の妙な軽さも相まってSFC作品である『LOE』より劣る印象すら与えてしまうという残念なクオリティになってしまっている。
オプションモードは本作唯一の隠し要素となっており、タイトル画面の「push start」時に「↑・↑・↓・↓・→・→・←・←」の入力が必要。OPアニメやCGデモ、BGM、SEの他キャラクターボイスも再生可能。
ストーリー[編集 | ソースを編集]
ラ・ギアスとは異なる世界「ア・ゼルス」。この世界は「ダウスの穴」より飛来する無数の魔物によって滅亡の危機に瀕していたが、異世界より落下してきた「神の腕」によって、その状況は一変することとなった。
高度な技術の結晶であった「神の腕」を解析することで魔装機を作り出した人々は、その力を用いて魔物を退け、安寧の日々を取り戻すことに成功した。
以来、ダウスの魔物に対抗すべく魔装機の技術は高度化を続けたが、巨大な力でもある魔装機は国家間に緊張をもたらす火種ともなり、軍事力の拡大に伴い「神聖バルツフィーム王国」と「ラガーシュ王国」の二大国間の緊張は日増しに高まっていった。
その状況の中、「神聖バルツフィーム王国」では「魔装騎士」になるための最終試験が始まろうとしていた。
登場人物[編集 | ソースを編集]
魔装機神操者[編集 | ソースを編集]
ケイゴ、アルマ、トトは神聖バルツフィーム王国、イェンはナトゥーレ王国の人間。
- ケイゴ・クルツ・フェルディナン
- 声:三木眞一郎
- 主人公。バルツフィーム王国の騎士。なお魔装騎士任官前の第1話では、名前が「ケイゴ・ザンツ・フェルディナン」になっている。サイバスターの操者。
- アルマ・クルツ・カーリナ
- 声:田中敦子
- ヒロイン。本名は「アルマ・グラム・カーリナ」で、バルツフィーム国王の娘だが王族の地位を捨て騎士となった。ガッデスの操者。
- イェン・ヤング
- 声:子安武人
- バルツフィームの友好国、ナトゥーレ王国王女の忠実な部下。黒い長髪が特徴の男性で、常に冷静沈着。グランヴェールの操者。
- トト・クアル・ユロ
- 声:折笠愛
- バルツフィーム王国の技師長アルフレードの孫。褐色の肌が特徴の少年で、口が達者なイタズラ好き。ザムジードの操者。
西方騎士隊[編集 | ソースを編集]
神聖バルツフィーム王国の精鋭部隊。前述のアルマが隊長、ベウマーが副隊長。シェスはオペレーターのため戦闘には参加しないが、セーブ時に出て来るなど、出番は非常に多い。また、ヘレーナ、ドロービ、ブラッキーはどう見てもアニメ『タイムボカン』の「三悪」である。バルツフィーム崩壊後は魔装機神操者を加えた「荒野の7騎士」として反乱軍の中心的存在になっていく。
- ベウマー・クルツ・バウム
- 声:石塚堅
- フルカス・クルツ・カンビエ
- 声:真砂勝美
- ヘレーナ・ザンツ・シュガー
- 声:手塚ちはる
- ドロービ・ザンツ・レイモン
- 声:永野広一
- ブラッキー・ザンツ・カティス
- 声:西村朋紘
- シェス・グラディ
- 声:平松晶子
神聖バルツフィーム王国[編集 | ソースを編集]
本作でも随一の国力を誇る大国で、本家魔装機神で言うところのラングラン的な存在。尚、バージェス王の姓と前述したアルマの姓の一致からも分かるように、彼女は実はやんごとなきご出自である。リーグ・グラム・ガルムはア・ゼルスで伝説化した英雄で、ストーリーの随所で彼の存在が語られている。
- バージェス・グラム・カーリナ
- 国王。
- バルツフィーム王妃
- セリフの中にしか登場せず。
- ロセリニ・ゼラ・フランチェス
- 神官長。
- ルジェロ・ゼラン・カルロ
- 声:立木文彦
- 神官だが、ラガーシュへと寝返る。
- アルフレード・ラスム・ユロ
- 技師長。
- ゼルドナ・クルツ・グレスト
- 声:うすいたかやす
- 軍の教官だが、突然ラガーシュへと寝返る。
- リーグ・グラム・ガルム
- 100年前の伝説的英雄。
ラガーシュ王国[編集 | ソースを編集]
バルツフィームと双璧を為す大国。本家で言うところのシュテドニアス連合。国王の統制力が弱く、タカ派のアデノイドが支配権を握って後、バルツフィームと戦争状態に突入する。その背後では謎の男・ソッドが暗躍している。ミラはその姓からわかるとおり、アルマの関係者。彼女とアルマの対決はOPアニメにも挿入されており、2人の確執と和解は見所の一つである。
- アデノイド・セラーズ
- 声:大友龍三郎
- 総帥。
- ソッド・ジュスト
- 声:中田和宏
- 軍の司令官を務める謎の男。
- ヤドラ・ゲオルゲ
- 声:石川和之
- マギーア・マグス
- 声:高橋広樹
- キャリ・ノヴァク
- 声:浅田葉子
- ミラ・カーリナ
- 声:柚木涼香
- ダンカン・ラウンズバーグ6世
- 国王だが暗殺される。
- マルコム・ラウンズバーグ7世
- 生まれたばかりの王子。
- ディソン・バンクオー
- アデノイドの死後、王位を継いだマルコムの摂政となる。
ナトゥーレ王国[編集 | ソースを編集]
バルツフィーム、ラガーシュに次ぐ地位を持つ第3国で、本家のバゴニア。但しバゴニアのラングランとの関係とは違い、バルツフィームに友好的。
- シャーナ・グレイス
- 王女であり、国の実質的な指導者。
- ジェムス・グリニッチ
- シャーナの側近。
登場メカ[編集 | ソースを編集]
魔装機神[編集 | ソースを編集]
- 魔装機神サイバスター
- 風の魔装機神。
- 魔装機神ガッデス
- 水の魔装機神。
- 魔装機神グランヴェール
- 炎の魔装機神。
- 魔装機神ザムジード
- 大地の魔装機神。
- 魔装機神イズラフェール
- 本作のラスボス機。神の腕を組み込んだ闇の魔装機神。
バルツフィーム王国所属機[編集 | ソースを編集]
ラガーシュ王国所属機[編集 | ソースを編集]
- 魔装機ザーリラ
- 魔装機エル・ザーリラ(一般機/ミラ機)
- 魔装兵メルバス
- 魔装機エル・メルバス(一般機/ヤドラ機)
- 魔装兵ウェバール
- 魔装機エル・ウェバール(一般機/ミラ機)
- 魔装兵ドガリニ
- 魔装機エル・ドガリニ(一般機/ミラ機)
- 魔装機サタナギーア
- 試作魔重機アグ・ノイ
- 魔重機アグ・ノイア
- 魔重機アグ・ノイア改
- 魔重機アグ・ラーダ(キャリ用/マギーア用)
- 超魔重機アグ・ゲブラ
ナトゥーレ王国所属機[編集 | ソースを編集]
- 魔装機クィンアクス
ダウスの魔物[編集 | ソースを編集]
その他[編集 | ソースを編集]
一般兵[編集 | ソースを編集]
- バルツフィーム王国魔装兵士
- バルツフィーム王国魔装騎士
- バルツフィーム救国軍
- 顔グラフィックは短髪と長髪の2種類がある。
- 生身ユニット『民間兵』のパイロット扱いでも登場する。
- ナトゥーレ王国魔装騎士
- ラガーシュ王国魔装兵士
- 顔グラフィックは乗機ごとに異なる。
- ラガーシュ王国魔装騎士
- 顔グラフィックは乗機ごとに異なる。
- ルジェロ親衛隊兵士
- 顔グラフィックは2種類存在する。
- ルジェロ親衛隊騎士
- 一般騎士
- 生身ユニット『騎馬隊』のパイロット扱いで登場する。
- 怨念
固有名のないキャラ[編集 | ソースを編集]
- 精霊
- 魔装機神に宿る精霊。
- 整備兵
- アルフレードの部下である整備員。顔グラフィックは『バルツフィーム救国軍』の短髪の方と同一だが、立ち絵は長髪の方と同一である。
- バルツフィーム王国騎士候補生
- ケイゴと同期である騎士候補生。顔グラフィックは『バルツフィーム王国魔装騎士』と同一。
- ラガーシュ文官
- 休戦協定調印式にてラガーシュ王国の異変を知らせた男性。
- 従者
- ラガーシュ国王ダンカンの側近である男性。
- 従者
- ラガーシュ国王子マルコムの守役である女性。
アイコンのみ登場するユニット[編集 | ソースを編集]
- 神の腕
- ダンカン王の馬車
楽曲[編集 | ソースを編集]
- オープニングテーマ
-
- 「Stay with me」
- 作詞-田久保真見 / 作曲-飯塚昌明 / 編曲-村上聖 / 歌-沢井なつ美
- エンディングテーマ
-
- 「Born Again」
- 作詞-田久保真見 / 作曲-宮島律子 / 編曲-須藤健一 / 歌-沢井なつ美
作品背景[編集 | ソースを編集]
『魔装機神』の製作・設定に主として携わっていたのはウィンキーソフトの阪田雅彦氏[7]であったが、『スーパーロボット大戦F/F完結編』の発売後にバンプレストとウィンキーソフトの提携が解消されたことに伴い、バンプレスト側がラ・ギアスの世界観に基づいた作品を前面に押し出していくことが不可能となってしまった。そのため、設定を全面的に改編して「新たな魔装機神」として生み出されたのが本作である。
なお、上記の状態から今日に至るまでマサキやサイバスターがバンプレスト作品に登場できていたのは「キャラクターとメカの版権はバンプレストが、ラ・ギアスの世界観の版権はウィンキーソフトが分割所持するという取り決めが行われていたからである」といった内容の話がファンの間で広まっていた[8]が、プロデューサーの寺田貴信氏自身によりこの噂は否定されている。
評価[編集 | ソースを編集]
戦闘のフルボイス化の実現やDVEの挿入などの演出、まとまりの良いストーリーなど『LOE』以上と評価できるものも多く[9]、オープニングアニメや主題歌『Stay with me』も非常に良いのだが、本作への評価は以下の理由により総じて低い。
- 作品背景の項でも記されたように、企画の経緯自体があまり良いものではない。
- 多くのプレイヤーが期待していたものは前作『LOE』との関連性であり、「新たなオリジナル作品」は求められていなかった。
- 前述されるように、プレイヤーの自由度の狭さや戦闘シーンをはじめとしたクオリティの低さなど、本作そのものにも問題点が多い。
- 起動時にTVアニメ『魔装機神サイバスター』の映像ソフト発売のCMが入る[10]が、同作品についても低評価であったため、双方を併せて「メディアミックス失敗作」という認識が成立してまった。
これらの要因によって必要以上に評価が下がってしまった印象が強く、結果として「新たな魔装機神」は失敗に終わり、無かったことのようにまで扱われる不遇の作品となってしまった。
後年における動向[編集 | ソースを編集]
以上の経過から本作はファンの間でも話題にされることは少なく、忘れ去られた作品に近いものになっていた。が、2008年に発売された『スーパーロボット大戦Z』に登場するオリジナルユニット「シュロウガ」の攻撃演出に本作が関連付いた可能性が出てきた[11]ことによって、一躍注目を浴びることとなる。
また、2010年には本家「魔装機神シリーズ」の再始動と阪田氏のシナリオ構成への復帰も発表されたため、阪田・寺田両氏が企画に一切関わっていなかった本作の扱いが今後どうなっていくかも注目されるところである[12]。
なお、現在の公式の作品ラインナップに本作の記載はない。一方で、2012年発行のシリーズ20周年記念ブックレット[13]や『週刊ファミ通』2021年11月11日号のシリーズ特集(32頁)では本作の記載がされるなど、その扱いはまちまちとなっている。
当時SRWシリーズのプロデューサーであった寺田貴信氏は2023年にX上で本作を「私は関わっていないが、魔装機神のIP存続の方法としてはアリだと思った」と語っており、本作に否定的というわけではないことがわかる。
商品情報[編集 | ソースを編集]
プレイステーション[編集 | ソースを編集]
- 発売日:1999年11月25日
- 価格:6,800円
Amazon.co.jp 商品リンク: B00005OVVL
攻略本[編集 | ソースを編集]
Amazon.co.jp 商品リンク: 4575161942
Amazon.co.jp 商品リンク: 4840213186
サントラ[編集 | ソースを編集]
Amazon.co.jp 商品リンク: B00005FASM
脚注 [編集 | ソースを編集]
- ↑ 真・魔装機神 -PANZER WARFARE- (PS) - ファミ通.com 2019年10月12日閲覧。
- ↑ 「空」対「空」、「地」対「地」など。
- ↑ Lvアップ時にポイントを任意に振り分けられる。
- ↑ 本家SRWでは『スーパーロボット大戦α』からの採用。
- ↑ 正確に言えばクイックリセット可能なのはステージ中だけで、インターミッションの会話時やセーブ・ロード画面では不可。また、コンティニューには一度タイトル画面に戻る必要がある。
- ↑ 攻撃に応じた数パターンのポーズ画像やカットインを組み合わせて演出、方向に応じて演出が変化するなど。
- ↑ 最古参のスタッフで、「旧シリーズ」作品製作の中心的人物。
- ↑ ウィンキーソフトはオリジナル作品『聖霊機ライブレード』やweb小説『ラングラン戦記』といった、ラ・ギアスの世界観に基づいた独自の作品を展開していたことも影響している。
- ↑ 作品単体での完結性という点に限れば、「OGシリーズ」を含めてもトップレベルでまとめられている。
- ↑ 内容は本作とは無関係だが、本作発売の少し前に放送されていた。
- ↑ 必殺技「レイ・バスター」内にて、「右腕を失った本家のサイバスターらしき機体」「別のサイバスターらしき機体と戦う本作のサイバスターらしき機体」が瞬間的に登場する。
- ↑ なお、本家「魔装機神シリーズ」は2014年発売の『COE』で完結しており、翌2015年にウィンキーソフトは倒産している。
- ↑ バンダイナムコゲームス『スーパーロボット大戦シリーズ生誕20周年記念特製ブックレット』12頁。
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