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== 生体CPU(Biological CPU) ==
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『[[機動戦士ガンダムSEED]]』『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』に登場する[[パイロット]]。
『[[機動戦士ガンダムSEED]]』、『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』に登場するパイロット。
 
  
全般に優れた能力を持つ[[コーディネイター]]のパイロットに対抗すべく、モビルスーツの操縦者として薬物や精神改造で強化された存在。
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== 概要 ==
元々地球側はモビルスーツの設計や開発自体はプラントの数段上を行っていたのだが、反面OSの開発やパイロットの育成が追い付いておらず、結果としてプラントに遅れを取る形となっていた。
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[[デザイナーベビー|出生する前に遺伝子情報を操作する事]]によって全般に優れた能力を持つ([[ザフト]]所属の)[[コーディネイター]]のパイロットに対抗すべく、[[モビルスーツ]]の操縦者として薬物や精神改造で強化された[[地球連合軍]]所属のパイロットの事を指す。
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作中では下記の「'''ブーステッドマン'''」と「'''エクステンデッド'''」が登場しており、双方ともに高い戦闘力を誇っている。作中では高性能機の運用を行っているためか、一般のコーディネイターよりも戦闘能力が高い描写が多い。また、このような兵士が何時から製造されていたのかは不明だが、タリア・グラディスが「ロドニアのラボ」で端末を検索した際には「'''64年7月、11廃棄処分、3入所'''」と入出記録が出てきたため、少なくとも[[地球連合]]設立以前より後の連合主要国の軍部で製造が試みていたと思われる。
  
また、この当時は[[ブルーコスモス]]が軍内部で大きな影響力を持っていたこともあり、「遺伝子改造は行わない」との前提のもと、モビルスーツでの戦闘に高い能力に耐え得るパイロットの「製造」が急がれた。
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=== ブーステッドマン ===
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元々[[地球連合軍]]側はモビルスーツの設計や開発自体はザフトの数段上を行っていたのだが、反面OSの開発やパイロットの育成が追い付いておらず、結果としてザフトに遅れを取る形となっていた。
  
その結果として実戦投入された3名が[[オルガ・サブナック]]、[[クロト・ブエル]]、[[シャニ・アンドラス]]である。コーディネイター兵に勝る戦闘力を発揮はしたものの、薬物投与による強化であったために判断力・思考力の低下を招き、薬物の副作用による、長時間の戦闘も不可能であるという欠点を抱えていた。この初期段階の生体CPUはブーステッドマン(Boosted Man)と呼ばれる。
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また、この当時は[[ブルーコスモス]]が地球連合軍内部で大きな影響力を持っていた事もあり、「遺伝子改造は行わない」との前提の元、モビルスーツでの戦闘に高い能力に耐え得るパイロットの「製造」が急がれた。改造内容としては外科手術にて脳内や分泌腺内にマイクロ・インプラントが埋め込まれ、更にγ-グリフェプタンの投与により耐久と反射神経が大幅に強化が施された。また、恐怖心を欠如させる処置も行われているが、その影響で非常に好戦的な性格形成が行われいる。
  
続編「DESTINY」では、これらの欠点を改良したさらなる生体CPUが登場した。[[ステラ・ルーシェ]]、[[スティング・オークレー]]、[[アウル・ニーダ]]の3名がそれである。薬物依存の強化ではなく、精神的な部分に方向性を与えたり、記憶を操作する(要するに洗脳ともいえる)タイプの強化が加えられており、初期に比べて精神が安定している。こちらのタイプは俗に[[エクステンデッド]]と呼ばれている。詳細は同項。
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その結果として実戦投入された3名が[[オルガ・サブナック]]、[[クロト・ブエル]]、[[シャニ・アンドラス]]である。コーディネイターである[[ザフト兵]]に勝る戦闘力を発揮はしたものの、薬物投与による強化であった為に判断力・思考力の低下を招き、「薬物の副作用によって、長時間の戦闘が不可能」という欠点を抱えていた。しかし、薬物依存に追い込むことで最新鋭の機体での脱走や反乱、命令不服従を防ぐという利点もあるため、欠点ばかりではない。[[キラ・ヤマト]]の[[フリーダムガンダム|フリーダム]]や[[アスラン・ザラ]]の[[ジャスティスガンダム|ジャスティス]]とも互角な戦闘を繰り広げていており、戦闘力の完成度は後述のエクステンデッドより高いと思われる。
  
しかし、これらの試みは、人間をモビルスーツのパーツの一部として使うという人道に悖る発想であり、「DESTINY」ではこれらの試みが行われていたラボで、調査をおこなっていた[[シン・アスカ|シン]]が「遺伝子に手を加えるのはダメで、こういうのはいいんですか!?」と激昂していた。
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この生体CPUは「ブーステッドマン(Boosted Man)」と呼ばれる。
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=== エクステンデッド ===
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[[続編]]『SEED DESTINY』では、上述の欠点を「改良」した更なる生体CPUが登場した。[[スティング・オークレー]]、[[アウル・ニーダ]]、[[ステラ・ルーシェ]]の3名がそれである。薬物依存の強化ではなく(ただし、長期間投薬が行われない場合、衰弱死を招く程度に薬物強化が行われている)、精神的な部分に方向性を与えたり、[[記憶喪失|記憶を操作する]](要するに「洗脳」とも言える)タイプの強化が加えられており、初期に比べて精神が安定している。こちらのタイプは俗に「[[エクステンデッド]]」と呼ばれている。詳細は同頁。
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また、ザフト軍ではブーステッドマンよりエクステンデッドの方が知られている模様であり、[[タリア・グラディス]]や[[アーサー・トライン]]も存在を認知している。この事実から前大戦でもエクステンデッドの実戦投入は行われていた模様。
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しかし、上記の試みは'''「人間をモビルスーツのパーツの一部として使う」'''という人道に悖る発想であり、『SEED DESTINY』ではこれらの試みが行われていたラボで、調査を行っていた[[シン・アスカ|シン]]が'''「遺伝子に手を加えるのはダメで、こういうのはいいんですか!?」'''と激昂していた。実際、生体CPUは「'''遺伝子改造以外の方法であるなら何をしても構わない'''」という、ブルーコスモスのある種歪んだ思想ありきの産物だった。
  
 
== 特殊技能としての生体CPU ==
 
== 特殊技能としての生体CPU ==
 
オルガ、シャニ、クロトの3名のみが持つ専用の技能。能力を強化する。
 
オルガ、シャニ、クロトの3名のみが持つ専用の技能。能力を強化する。
  
=== [[第3次スーパーロボット大戦α|第3次α]] ===
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=== [[第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ|第3次α]] ===
 
この作品ではレベル制で、強化人間よりも若干補正が低い。
 
この作品ではレベル制で、強化人間よりも若干補正が低い。
  
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おおむね『J』と同じだが、命中・回避のみわずかに強化されている。
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概ね『J』と同じだが、命中・回避のみわずかに強化されている。
  
 
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== 関連用語 ==
 
== 関連用語 ==
 
;[[強化人間]]
 
;[[強化人間]]
:生体CPUの設定の大本。『[[機動戦士Ζガンダム|Z]]』が初登場。
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:生体CPUという設定の元ネタ。『[[機動戦士Ζガンダム|Z]]』にて初登場。
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:余談だが、漫画『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』(SRW未採用)では強化人間のことをブーステッドマンと呼称していた。
 
;[[エクステンデッド]]
 
;[[エクステンデッド]]
:DESTINYに登場した改良型生体CPU。
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:『SEED DESTINY』に登場した改良型生体CPU。
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== 余談 ==
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*敵キャラクターかつ強化人間としては珍しく人間臭い描写が目立つ事もあり、多くの視聴者から(特に、悲哀をあまり感じない好戦的な性格であるブーステッドマンの3人組)'''「三馬鹿」'''という(親しみを込めた)[[俗語・俗称|あだ名]]が付けられている。
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**放送当初は、キャラクターデザインおよび[[声優ネタ]]として『[[スクライド]]』の敵キャラクターの能力「常夏三姉妹」から取って'''「常夏三兄弟」'''と呼ばれたこともあった<ref>クロト役の結城比呂(現・優希比呂)氏は、『スクライド』にてアルター能力「常夏三姉妹」を持つ来夏月爽(SRW未登場)を演じている。</ref>。
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**続編のエクステンデットの3人にも「'''新三馬鹿'''」とやはり親しみを持って呼称され、前作ほどではないが一定の定着を見せている。
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**[[SDガンダムシリーズ]]の一作『新約SDガンダム外伝 救世騎士伝承』ではブーステッドマン3人組が乗る機体(及びその[[ソードカラミティ|派生機体]])をモチーフとした騎士ガンダムが登場しているが、彼等3人が集合したカードには([[BGM|音楽]]の「サンバ」とも引っ掛けて)'''「サンバ・カ・ガンダム」'''というタイトルが付けられている。
  
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== 脚注 ==
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[[Category:特殊技能]]
 
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2024年7月5日 (金) 18:56時点における最新版

機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するパイロット

概要[編集 | ソースを編集]

出生する前に遺伝子情報を操作する事によって全般に優れた能力を持つ(ザフト所属の)コーディネイターのパイロットに対抗すべく、モビルスーツの操縦者として薬物や精神改造で強化された地球連合軍所属のパイロットの事を指す。 作中では下記の「ブーステッドマン」と「エクステンデッド」が登場しており、双方ともに高い戦闘力を誇っている。作中では高性能機の運用を行っているためか、一般のコーディネイターよりも戦闘能力が高い描写が多い。また、このような兵士が何時から製造されていたのかは不明だが、タリア・グラディスが「ロドニアのラボ」で端末を検索した際には「64年7月、11廃棄処分、3入所」と入出記録が出てきたため、少なくとも地球連合設立以前より後の連合主要国の軍部で製造が試みていたと思われる。

ブーステッドマン[編集 | ソースを編集]

元々地球連合軍側はモビルスーツの設計や開発自体はザフトの数段上を行っていたのだが、反面OSの開発やパイロットの育成が追い付いておらず、結果としてザフトに遅れを取る形となっていた。

また、この当時はブルーコスモスが地球連合軍内部で大きな影響力を持っていた事もあり、「遺伝子改造は行わない」との前提の元、モビルスーツでの戦闘に高い能力に耐え得るパイロットの「製造」が急がれた。改造内容としては外科手術にて脳内や分泌腺内にマイクロ・インプラントが埋め込まれ、更にγ-グリフェプタンの投与により耐久と反射神経が大幅に強化が施された。また、恐怖心を欠如させる処置も行われているが、その影響で非常に好戦的な性格形成が行われいる。

その結果として実戦投入された3名がオルガ・サブナッククロト・ブエルシャニ・アンドラスである。コーディネイターであるザフト兵に勝る戦闘力を発揮はしたものの、薬物投与による強化であった為に判断力・思考力の低下を招き、「薬物の副作用によって、長時間の戦闘が不可能」という欠点を抱えていた。しかし、薬物依存に追い込むことで最新鋭の機体での脱走や反乱、命令不服従を防ぐという利点もあるため、欠点ばかりではない。キラ・ヤマトフリーダムアスラン・ザラジャスティスとも互角な戦闘を繰り広げていており、戦闘力の完成度は後述のエクステンデッドより高いと思われる。

この生体CPUは「ブーステッドマン(Boosted Man)」と呼ばれる。

エクステンデッド[編集 | ソースを編集]

続編『SEED DESTINY』では、上述の欠点を「改良」した更なる生体CPUが登場した。スティング・オークレーアウル・ニーダステラ・ルーシェの3名がそれである。薬物依存の強化ではなく(ただし、長期間投薬が行われない場合、衰弱死を招く程度に薬物強化が行われている)、精神的な部分に方向性を与えたり、記憶を操作する(要するに「洗脳」とも言える)タイプの強化が加えられており、初期に比べて精神が安定している。こちらのタイプは俗に「エクステンデッド」と呼ばれている。詳細は同頁。 また、ザフト軍ではブーステッドマンよりエクステンデッドの方が知られている模様であり、タリア・グラディスアーサー・トラインも存在を認知している。この事実から前大戦でもエクステンデッドの実戦投入は行われていた模様。

しかし、上記の試みは「人間をモビルスーツのパーツの一部として使う」という人道に悖る発想であり、『SEED DESTINY』ではこれらの試みが行われていたラボで、調査を行っていたシン「遺伝子に手を加えるのはダメで、こういうのはいいんですか!?」と激昂していた。実際、生体CPUは「遺伝子改造以外の方法であるなら何をしても構わない」という、ブルーコスモスのある種歪んだ思想ありきの産物だった。

特殊技能としての生体CPU[編集 | ソースを編集]

オルガ、シャニ、クロトの3名のみが持つ専用の技能。能力を強化する。

第3次α[編集 | ソースを編集]

この作品ではレベル制で、強化人間よりも若干補正が低い。

レベル 命中率・回避率
L1 +0%
L2 +3%
L3 +6%
L4 +9%
L5 +12%
L6 +15%
L7 +18%
L8 +21%
L9 +24%

J[編集 | ソースを編集]

この作品ではIFSと同じ補正率で、全能力値に気力に応じて補正がかかる。

気力 能力補正
109以下 なし
110~119 +2
120~129 +4
130~139 +6
140~149 +8
150 +10

W[編集 | ソースを編集]

概ね『J』と同じだが、命中・回避のみわずかに強化されている。

気力 射撃・格闘・技量・防御 命中・回避
109以下 なし なし
110~119 +2 +3
120~129 +4 +5
130~139 +6 +8
140~149 +8 +10
150 +10 +13

関連用語[編集 | ソースを編集]

強化人間
生体CPUという設定の元ネタ。『Z』にて初登場。
余談だが、漫画『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』(SRW未採用)では強化人間のことをブーステッドマンと呼称していた。
エクステンデッド
『SEED DESTINY』に登場した改良型生体CPU。

余談 [編集 | ソースを編集]

  • 敵キャラクターかつ強化人間としては珍しく人間臭い描写が目立つ事もあり、多くの視聴者から(特に、悲哀をあまり感じない好戦的な性格であるブーステッドマンの3人組)「三馬鹿」という(親しみを込めた)あだ名が付けられている。
    • 放送当初は、キャラクターデザインおよび声優ネタとして『スクライド』の敵キャラクターの能力「常夏三姉妹」から取って「常夏三兄弟」と呼ばれたこともあった[1]
    • 続編のエクステンデットの3人にも「新三馬鹿」とやはり親しみを持って呼称され、前作ほどではないが一定の定着を見せている。
    • SDガンダムシリーズの一作『新約SDガンダム外伝 救世騎士伝承』ではブーステッドマン3人組が乗る機体(及びその派生機体)をモチーフとした騎士ガンダムが登場しているが、彼等3人が集合したカードには(音楽の「サンバ」とも引っ掛けて)「サンバ・カ・ガンダム」というタイトルが付けられている。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. クロト役の結城比呂(現・優希比呂)氏は、『スクライド』にてアルター能力「常夏三姉妹」を持つ来夏月爽(SRW未登場)を演じている。