「黒歴史」の版間の差分
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:アダルトゲームである『斬魔大聖デモンベイン』のアニメ化作品であり[[スーパーロボット大戦UX]]にてスパロボ初参戦した本作だが、全12話と言う短さでシナリオやキャラが原作から多くカットされ、作品出来そのものがあまり良くないことから、原作会社のニトロプラスから黒歴史扱いされることがある。 | :アダルトゲームである『斬魔大聖デモンベイン』のアニメ化作品であり[[スーパーロボット大戦UX]]にてスパロボ初参戦した本作だが、全12話と言う短さでシナリオやキャラが原作から多くカットされ、作品出来そのものがあまり良くないことから、原作会社のニトロプラスから黒歴史扱いされることがある。 | ||
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2013年5月7日 (火) 19:01時点における版
黒歴史(Black History)
『∀ガンダム』に登場した用語で、遥か過去の最終戦争において滅亡した文明の歴史。作中における古代文明時代とは過去のガンダムシリーズの舞台となった時代のことでもある。黒歴史には作中の時代には忘れられている多数の技術や知識も含まれており、それゆえに月の民により厳重に封印管理されていた。グエンは黒歴史の知識に惹かれて離反する事になる。
ガンダムシリーズは元々は宇宙世紀の世界観を舞台にした作品しか存在していなかったが、シリーズがすすむにつれ宇宙世紀とは全く異なる世界を舞台にした作品も登場していった。そして驚くべきことに、黒歴史は『∀ガンダム』放映以前に存在していた全てのガンダムシリーズを内包するとされている。これは、宇宙世紀として描かれている時代のはるか未来、もしくははるか過去に、非宇宙世紀のガンダムシリーズの時代があったと解釈されているためである。実際に『∀』劇中には過去三作のアナザーガンダム(『G』、『W』、『X』)に関係する映像が演出されていた。さらに設定では『SDガンダムシリーズ』などさえも黒歴史に含まれるとの事である。
上記のような考え方により、基本的にどんなガンダム作品も黒歴史に内包できるコンセプトを持つが、 『∀ガンダム』以降に作成されたガンダムシリーズ作品も黒歴史に含めていいのかについては公式には明確な答えは出ていない。『機動戦士ガンダムSEED』を始めとするコズミック・イラの作品は黒歴史に含まれるという解釈が有力である(角川書店の『ガンダムエース』に連載していたコミック『月の風』にて言及されている。)。SEEDシリーズの後に制作された『機動戦士ガンダム00』『機動戦士ガンダムAGE』(スパロボ未参戦)も含んで考えることができるが、TVシリーズが終了した現在制作側からの説明はない。また、『∀ガンダム』以降のガンダムシリーズには人類の外宇宙進出計画が背景設定の一つに組み込まれているものが多いが(『SEED』のジョージ・グレンや『劇場版00』のイノベイターなど)、これは本作の黒歴史で「長き歴史の果てに宇宙居住者は外宇宙まで進出して、さらに長き時の後に帰還したのが月の民」と語られていることが意識されているためと言う説もある。
なお、黒歴史という言葉は「封印されて人々から忘れられた歴史」という意味から派生して、制作者サイドやファンが「なかったことにしたいこと」・「忘れられた事物」を表すネットスラングとしても使われる。
登場作品
スーパーロボット大戦α外伝
ネオ・グランゾンとの戦闘の影響でプリベンターの面々が飛ばされた世界において、地球が荒廃する原因となった戦乱の時代を指している。しかしこの世界は、実は衝撃波によって荒廃した未来の地球であり、黒歴史の正体はバルマー戦役における戦乱の時代(=αの時代)であったことが作中で明らかとなる。また、衝撃波到達における混乱に前後して生じた地底帝国の大侵攻、それを退けようとしたアンセスターの策動、地上文明にピリオドを打つこととなったターンタイプの月光蝶発動などの出来事も含まれる。
原作では冬の宮殿に封印されていた黒歴史の情報について、本作ではガンダムXのD.O.M.E.が管理しているというクロスオーバー設定となっている。このため、黒歴史の封印を解くには、ソレル家の長であるディアナに加え、NTによるD.O.M.E.への精神的接触が必要であり、ティファがその役目を担った。
上述したように本作の舞台は黒歴史たるバルマー戦役の時代の未来にあたる世界であるため、マウンテンサイクルからはα時代に活躍した各種の戦闘兵器が遺物としてごろごろ発掘される。ギンガナムやグエン等、原作において黒歴史の遺産収集にご執心だった面々は本作でもマウンテンサイクル発掘による戦力増強に積極的であり、特にグエンは小説版設定に準拠し「黒歴史の遺産」サイコガンダムに乗り込んで戦いを挑んでくる。
スーパーロボット大戦Z
今回はα外伝とは異なり「戦乱の時代の未来世界」が舞台となっているわけではないが、時空震動によって生じた時空の環という設定により、「黒歴史」の取り扱いは結果的にα外伝に類似したアレンジとなっている。
Zの世界における黒歴史とは、原作やα外伝同様、超古代文明崩壊の引き金を引くこととなった最終戦争以前の時代を指しているのだが、特筆すべきは多元世界を構成する複数の世界で似たような黒歴史が語られていることである。これは実は、多元世界を構成する多くの世界は黒歴史の時代には一つの世界であったことを示している。これが黒歴史の時代の最後に起こった時空崩壊で無数の世界に分岐し、ブレイク・ザ・ワールドによってそれらが再び一つの世界に統合して現在に至ったのである。
黒歴史において最終戦争を繰り広げているのは、今日の多元世界に存在するものとあまりに酷似したロボット兵器を操る軍隊たち。そこには、今日のZEUTHの面々と酷似したロボットたちまでいた。しかも、ターンタイプ、オーバーデビル、ザ・ビッグ、堕天翅族などは酷似しているのではなく、今日に存在するそれらと全く同じ存在であった。そしてこの戦いの最終局面において、太極の次元力の行使による時空震動が発生。多元世界は崩壊し、再び無数の世界に分岐する。このとき、人々のメモリーが一度リセットされて記憶と記録のほとんどが失われ、その後の各世界はかつてと同じような歴史を歩み、かつてと同じようなロボット兵器を開発することになる。そして、失われたメモリーがあることを知ったいくつかの世界はそれを黒歴史と呼び封印する。そして多元世界崩壊から1万2000年経った時点でどこかの世界で時空振動弾が作られ、それにより再び多元世界が創世され、力を持つ者による新たな戦いが繰り返される…という循環世界が、時空震動の結果形成されていたのである。
そして、どの周期の多元世界においてもZEUTHと呼ばれるヒーローチームが結成されて世界の戦局を大きく左右するのであるという。しかしどのZEUTHも多元世界の戦争を終結させることはできず、人類が一致団結して時空崩壊に立ち向かうような理想の未来を迎えることなく多元世界はリセットされていたのである。つまりα外伝のアレンジと同様に「プレイヤー率いる自軍が、将来の世界において黒歴史の当事者として記録される」という設定となっている。
この事実は黒歴史の情報を司るD.O.M.E.により明らかとなった(この辺りのアレンジもα外伝と同様)のだが、その事を知ったZEUTHの面々は、黒歴史の再来を回避すべく決意を新たにすることとなる(ちなみに、この決意をきちんと胸に刻んでおかないと、黒歴史が再来してしまうので注意が必要。考え無しな選択肢を選んでしまうと、黒歴史再来の最終話に進んでしまう)。
尚、この時空の環という設定により、過去の事実から今後起こる事象をある程度推測することもできるようで、フロスト兄弟が世界の否定に走った動機付けにこの点を加味したアレンジが加えられている。その事実は、彼らにとってまさしく黒歴史としか呼びようのないものであった。
本作において黒歴史の遺産として設定されているものは以下のようなものがある。
- D.O.M.E.
- 月の発電施設の制御コンピュータで黒歴史が記録されている。そしてD.O.M.E.自体が黒歴史の遺物として1万2千年の周期を乗り越えている。ムーンレイスは禁忌の地として触れることを禁じていた。
原作と異なり、自身を「僕達」と複数形で呼んでいる。詳細は不明のままであったが、世界の周期が切り替わるたびに、その周期でのファーストニュータイプがD.O.M.E.に封印されていったという解釈も可能か。なお、刻まれている事実は「第2次Z」における「根源的な災厄」の片りんであるらしい。 - カテゴリーF
- 前の周期に多元世界でもたらされたデスティニー・プランが、世界分離後に黒歴史の遺物として荒廃世界に伝わり、それを利用して遺伝子操作して生まれたのがフロスト兄弟である。そのため、『Z』ではフロスト兄弟はギルバート・デュランダルを深く憎悪している。
- 堕天翅族
- 1億と2千年前の時空崩壊により、「大いなる力」(次元力)により時空の狭間に封印された存在。多元世界と切り離された次元に存在するという意味ではパラダイムシティと共通点を持つ。
地上で再び覇権を広げるために侵略活動を続けているが、1万と2千年の周期で訪れる黒歴史の終焉に再びメモリーを奪われて封印されるという歴史を繰り返してきた。
理由は不明だが『Z』で訪れる黒歴史の周期では1億年前のメモリーを取り戻しており、コーラリアンの目覚めとそれによって起こる時空崩壊(クダンの限界)を利用して、封印から逃れて次の周期を支配しようとしている。 - アクエリオン
- 堕天翅族を倒すために作り出された機械天使。1万2千年前に堕天翅族を裏切って人類についたといわれていたが、これは上述しているメモリーのリセットで1万2千年より前を認識できないからであり、本来は「1億2千年前」である。
- アーリーオーバーマン
- はるか過去から存在しているとされるオーバーマンであり、キングゲイナーやオーバーデビルがそれにあたる。黒歴史の遺物であり、黒歴史の戦いで活躍した後に地中に埋もれては次の周期で発掘される、を繰り返してきた。前の周期ではオーバーデビルはZEUTHとともに堕天翅族と戦っていたらしい。またキングゲイナーはもともとエグゼクターのマスターコア「XAN-斬-」が姿を変えたものである。
- アムロ・レイとシャア・アズナブル
- 作中で黒歴史の詳細を知った者の多くが語ることに「アムロとシャアの私闘が世界の破滅を呼び込む」ということがある。これは逆襲のシャアでのアクシズ落としの件だと思われる。
『Z』本編ではクワトロ・バジーナはそのような過ちは犯さないことを誓ったが…? - パラダイムシティ
- 太極の意思により作り出された箱庭の世界であり次元の狭間に存在する。戦乱にまみれた多元世界の誕生と分離のループから切り離された、永遠の平穏の世界。太極に選ばれた一部の者たちがこの世界に住まうことを許される。ただし、パラダイムシティは定期的にリセットを繰り返すという形でループしており、ここに住まう住人はその度にメモリーを奪われている。太極がこのような街を作った理由は「新たな世界の雛形」としてということらしいが、詳細は不明である。
- メトロポリス
- パラダイムシティのゴードン・ローズウォーターが書いた小説。未完と思われていたが完成版が存在しており、黒歴史の遺物として多元世界をループしている。『Z』作中ではメダイユ公のコレクションになっており、アナ姫を人質にしたグエン卿により彼の手に渡る。
完成版のメトロポリスは黒歴史の顛末を小説の形式で描いたものであり、黒歴史の遺物のありかなどもわかるようである。これによりグエンが見つけ出した黒歴史の遺物にはサイコガンダムとデストロイガンダムが含まれており、彼はそれらを「ブラックドール」と呼んだ。当然、これらは現代に作られたものではなく、「前の周期の世界」で作られたものである。 - ザ・ビッグ
- 太極の使徒にして、次元力の一つの形。黒歴史のクライマックスに無数に降臨して世界を破壊する。『Z』の世界ではパラダイムシティに数十体が現れたが、ロジャー・スミスのエンジェルへのネゴシエイションにより世界を滅ぼすほどの顕現はなかった。
- ターンタイプ
- ∀ガンダムとターンXのこと。アーリーオーバーマンと同じく地中に埋まって周期を超える。前の周期でのターンXは堕天翅族と戦っていたらしいことも共通する。
上述のザ・ビッグが降臨し無差別な破壊が行われた後、∀ガンダムが月光蝶を使い文明そのものを滅ぼす。これは破壊の後の再生のために「世界を更地に戻す」作業であり、これを行うメカを黒歴史ではエグゼクターとも呼ぶ。
『Z』ではロラン・セアックが正しく∀ガンダムを使ったため、月光蝶で文明を滅ぼすことはなかった。 - スカブコーラル
- 『交響詩篇エウレカセブン』の世界では大地を覆う巨大な岩石のような生物。多元世界ではスカブコーラルは次元の狭間に追い込まれており、ここにブレイク・ザ・ワールドで「多元世界に辿り着けなかった」大部分の人間の命と魂が詰まっている。この結果、コーラリアンが生命をあふれさせるクダンの限界が近くなっており、スカブコーラルが存在する次元の狭間の次元境界線の揺らぎが激しくなっている。
黒歴史によるあらゆる破壊が行われると最後にクダンの限界により時空崩壊が起こり、次元力が降臨するとされている。
第2次スーパーロボット大戦Z
終盤でエルガンが語った事実によれば、この世界においては「神話として伝えられる過去の話」であり、「根源的な災厄との遭遇」であるらしい。ちなみに正太郎やエスター、葵のいた世界ではスラングとして用いられており、『Z』世界から来た面々を驚愕させた。
根源的な災厄との遭遇は、次元を超えてあらゆる世界を巻き込み、そして全てを滅ぼすという。「Z」においてD.O.M.E.の語った黒歴史(1万2000年のスパンで回る、閉じた時間の環の中で「これから起きる」時空崩壊を招く戦争の歴史)は、その「根源的な災厄との遭遇」の片鱗であったらしい。
この「根源的な災厄」が何かは不明だが、「生命体の根源」によって起きる災厄であり、次元を超えてあらゆる世界を巻き込む、という規模の大きさ、そして「第2次Z」の参戦作品を鑑みると、「天元突破グレンラガン」のスパイラルネメシスであるという説が有力。「Z」と「第2次Z」の世界が繋がったことで人類殲滅システムが起動条件を満たしたことや、前述したD.O.M.E.の語った黒歴史が災厄との遭遇の片鱗であるという事実から見ても、この可能性はある。
またガイオウ曰く、「災厄」とは別にいずれ来る「真戦」なる戦いが存在し、これは黒歴史と同一の(恐らくは「果てなき戦いの環」)存在らしい。また、次元将4人は本来この「真戦」を防ぐために存在しているらしい。
なお、『第2次Z』世界に黒歴史というスラングが存在するのは本来の意味の黒歴史が断片的に伝えられた結果、いつしかスラングと化してしまったためとエルガンは推測している。
スラングとしての黒歴史
前述したように、黒歴史という用語は今日「無かったことにしたい事柄」を指して使われることもあり、特にネット上ではファンによってよく用いられる(例:「あの芸能人が売れない時代に○○をしていた、というのは黒歴史だ」)。
スパロボでは原作からかけ離れた設定について、その作品のファンから黒歴史と呼ばれる事柄はいくつか存在する。主に設定にかかる事項が多く、バグなどの欠陥点について論う意味で用いられることは少ない。
- 東方不敗が異星人
- 『新スーパーロボット大戦』において採用された、東方不敗が実はダグ星系の異星人であったとする設定。新SRWは「性格が現在と大分異なるSRXチーム」「SRX的に無かったことにされた少女ミュウ」「異星人の軍門に下るシャア」「精神コマンドを使う人工知能(しかも、精神コマンドは使用時に相手側が察知出来る)」など、今日から見れば不可解な設定が散見される作品であるが、その中でも東方不敗の設定は極めつけ。ファンの間でもよくネタにされる。
- 『真・魔装機神 PANZER WARFARE』とアニメ版『魔装機神サイバスター』
- 『魔装機神LOE』のスピンオフ作品として展開された両作品だが、アニメ版『魔装機神サイバスター』は非常にクオリティが低く、新展開的にも商業的にも大失敗であった。同時期、同じく魔装機神の新展開を目指して『真・魔装機神』が発売されたが、こちらも前作に比べるとかなり見劣りする内容であったことや、TVアニメの風評被害の影響で評価が極めて低い。また『魔装機神LOE』のファンには、大きくかけ離れた設定に拒否感を示す者も多く、黒歴史扱いするファンが多い。
制作者サイドも上記のような経緯からその後触れることはほぼ無かった作品だが、『Z』においてシュロウガのレイ・バスターのカットインの1つに『真・魔装機神』のサイバスターらしき機体が映し出されており、今後この作品がストーリーに絡む可能性が出ている。魔装機神の新展開に関する経緯は『真・魔装機神』を参照。
- ガンダム・センチネルとブラッドテンプル
- 『第4次スーパーロボット大戦』に登場する両要素だが、公式データベースソフト『電視大百科』にこれらの情報が収録されなかったため、何らかのトラブルが発生したと推測されるが、公式に触れられたことは無い。未参戦作品の項目も参照のこと。
- ヒュッケバイン
- 『スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ』以降、ゲーム以外の媒体においてヒュッケバインの登場が皆無になっているが、登場しないことすら公式に触れられたことは無い。詳しくはヒュッケバイン問題を参照。
- エスター・エルハス
- 『第2次スーパーロボット大戦Z再世篇』にて自らを「猫の妖精」と思い込んでいた過去を黒歴史と称し赤裸々に語った。スラングとしての黒歴史を本編ネタに持ち込んだ初めての人物だが、アニメ『∀ガンダム』が存在しない世界で『黒歴史』というスラングが存在する事は、上記の通り、重大な伏線となった。
- 機神咆吼デモンベイン
- アダルトゲームである『斬魔大聖デモンベイン』のアニメ化作品でありスーパーロボット大戦UXにてスパロボ初参戦した本作だが、全12話と言う短さでシナリオやキャラが原作から多くカットされ、作品出来そのものがあまり良くないことから、原作会社のニトロプラスから黒歴史扱いされることがある。
- スーパーロボット大戦K
- 良好な前評判とは裏腹に、シナリオの出来が壊滅的に悪くそれに引きずられる形でkソゲーの烙印を押されるようになってしまった作品。現在でもダメシナリオ・ダメ主人公の代名詞として非常に認知度が高く「スパロボKのKは黒歴史のK」と言われることも。
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