シュツルム・ディアス

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シュツルム・ディアス
外国語表記 Schuzrum Dias[1]
登場作品

ガンダムシリーズ

デザイン 永野護(ベースデザイン)
小林誠(リファイン)
初登場SRW スーパーロボット大戦64
SRWでの分類 機体
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スペック
分類 モビルスーツ
生産形態 量産機
型式番号 RMS-099B
頭頂高 18.0 m
本体重量 32.5 t
全備重量 61.3 t
動力 熱核融合炉
出力 1,920 kW
推力 105,000 kg
アポジモーター 9
装甲材質 ガンダリウム合金
センサー有効半径 11,500 m
開発 アナハイム・エレクトロニクス
所属 エゥーゴ
地球連邦軍
ネオ・ジオン
主なパイロット サトウ
アムロ・レイ(小説版のみ)
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シュツルム・ディアスは『機動戦士ガンダムΖΖ』の登場メカ

概要[編集 | ソースを編集]

アナハイム・エレクトロニクス社が開発したリック・ディアスの強化型となるモビルスーツ

本来はエゥーゴの新たな主力機となるはずであったのだが、劇中では諸事情[2]により敵対するネオ・ジオンの戦力として活躍する事になってしまう悲運の機体である。

機体概要 [編集 | ソースを編集]

リック・ディアスの強化発展型。原型機はエゥーゴの高級量産機として扱われ、主にエースパイロットクラスの実力を持ったパイロット達が運用しており、本機はそれの更なる上位機種及び火力強化型として開発されている。機体自体の外見に関しては、膝部等の装甲の変更やリアスカートの大型化等に留まり、大きな変化は見られないが、スラスター系統に関しては出力が強化されている。最大の特徴は、リック・ディアスに装備していた背部の「ランダムバインダー」をビーム・カノン、ベクタード・スラスター、プロペラント・タンクの3つで構成された複合モジュールとなっている「グライバインダー」に換装している点で、このバインダーにはジェネレーターが内蔵されている事でビームライフル以上の出力を持ったビーム兵器の搭載が可能となり、スラスターの機能も本体の強化されたスラスターと合わせる事で、原型機から1.5~2.5倍にまで最高速度が向上している。これらによって、火力と機動力を向上させる事に成功したのは確かであるのだが、多機能化してしまった代償としてAMBAC可動肢としての本来の機能は低下してしまい、また運動性にも難があり、近接戦闘も原型機より不得意となっている。武装面に関しては、新世代のモビルスーツにも十分通用する為か、ビームライフルやビームサーベル、クレイ・バズーカといった基本装備がリック・ディアスの物と共通しており、独自の武装として新たに「ネーベランチャー」と呼ばれる多発式ロケット砲も存在している。なお、指揮官用の機体のみ、頭部の装甲の形状が異なる。

元々は、グリプス戦役において原型機となるリック・ディアスの先行量産機に搭乗していたエゥーゴのクワトロ・バジーナ大尉用として新規開発されていたらしいが、彼はリック・ディアスから百式へ乗り換えた為、実際に搭乗する事はなかった。しかし、リック・ディアスに搭乗するパイロットの中でも特に優秀なエース達を選抜して結成された精鋭部隊への配備が検討されて量産化される事になっていたのだが、第1次ネオ・ジオン抗争時にてアナハイムとの政治的取引によりネオ・ジオンへ横流しされる事になる。機体の搬送に関しては、エゥーゴの構成員の中でも元・ジオン公国軍所属の者達がネオ・ジオン側へ鞍替えする際に行ったとされており、元々本機及び原型機となるリック・ディアスは、ネオ・ジオンの前身であるジオン公国軍で運用されていた重汎用モビルスーツであるドムのコンセプトを踏襲して開発された機体の為、ジオン側のパイロットにとっても機種変更は容易となっている。

劇中での様相[編集 | ソースを編集]

アナハイムとネオ・ジオンの政治的取引により、ネオ・ジオンのマシュマー・セロ率いるエンドラIIの部隊に9機が配備され、サトウ率いるシュツルム・ディアス隊が運用。本来ならエゥーゴの戦力となるはずであった本機が、エゥーゴの最新鋭艦となるネェル・アーガマを旗艦とするガンダム・チームに攻撃を仕掛けるという皮肉な展開となった[3]

しかし、一年戦争時より活躍したパイロットとしてのプライドから自分達こそが真のジオンの伝統を伝える者と主張するサトウは、合流したマシュマー達と全く足並みを揃えようとしないばかりか、味方として随伴していたイリア・パゾムの忠告も無視して一人だけ前に出てネェル・アーガマに攻撃しようとする。その結果、あらかじめマシュマーに命令されていたイリアからは今後の作戦の邪魔にしかならないと見なされ、彼女のリゲルグに撃墜されてしまい[4]、パイロットのサトウも死亡した。その後、残されたシュツルム・ディアス隊も、イリアにけし掛けられる形でガンダムチームに戦いを挑むが、結局は返り討ちに遭う形で全滅してしまった。

なお、劇中では明かされていないが、エゥーゴやカラバ地球連邦軍にも渡っている機体が存在し、クワトロと同じくリックディアスに搭乗した経験のあるアムロ・レイも一時搭乗していたという記録が確認されている[5]。また、クワトロがエゥーゴを離反してシャア・アズナブルとしてハマーン・カーン亡きネオ・ジオンに帰還した後、専用機としてカスタマイズされたディジェに搭乗した際に、ダントン・ハイレッグがクレイ・バズーカ2丁持ちの本機を使用し、随伴機として活躍している。

登場作品と操縦者[編集 | ソースを編集]

単独作品[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦64
初登場作品。『Ζガンダム』原作におけるリック・ディアスの代わりとして登場、基本設定通りクワトロが乗り込むこととなった。なお、敵としては登場しない。
本作ではブライトの部隊にしか回されていない新型機という設定で、リアル系主人公の場合はクワトロ機に加え、アポリーロベルト用の機体も登場する。3機ともカラーリングは同じだが、クワトロ機のみ運動性が10高い。
序盤から登場する量産型MSとしては普通に強く、本作はMSの絶対数が足りてないので人によっては長く使う事になる(クワトロ機に限ればガンダムMk-IIより優秀)。
改造段階も高く、フル改造したビーム・キャノンはガンダム試作3号機のフル改造メガビーム砲と並ぶ攻撃力となる。
スーパーロボット大戦リンクバトラー
コスト2で行動回数4の中堅MS…のハズなのだが、EN・弾数消費無し、高威力、使用リスクが突撃離脱不可のみで済むメガ粒子砲がある為とんでもなく優秀な機体のひとつとなっており、立ち回りに慣れれば超A級のユニットですら簡単に落とせるポテンシャルを持っている。

装備・機能[編集 | ソースを編集]

武装・必殺武器[編集 | ソースを編集]

バルカン・ファランクス
頭部に内蔵されている機関砲。
ビームキャノン
背部のグライバインダーに内蔵されているビーム砲。
多目的ランチャー
指の付け根にある装備。トリモチやダミーバルーン等を発射可能。
ビームサーベル
背部ライドレーザーラック下部に1本マウントしている。
ビームピストル
背部ライドレーザーラックに2つマウントされている。手に持たずにその状態のまま発射する事もできるため、後方迎撃用にも使用される。
クレイバズーカ
本機の主兵装。弾数は7+1発。バックパックにマウント可能。

特殊能力[編集 | ソースを編集]

剣装備
切り払いを発動。

移動タイプ[編集 | ソースを編集]

サイズ[編集 | ソースを編集]

M

関連機体[編集 | ソースを編集]

リック・ディアス
ディジェ

余談[編集 | ソースを編集]

  • 初期デザインを行った永野護氏がリック・ディアスのプラモデルを改造して公開したのが最初というのはモデラーの間では有名。
  • HGUCのプラモデルはリック・ディアスのリデコ品であり、TV版で使用したジオン軍の他、横流しの件を反映してか連邦軍やエゥーゴのエンブレム、小説版の設定からアムロのパーソナルマークなどといった豊富なマーキングシールが付属する。

商品情報[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. MS、機動戦士ガンダムZZ 公式サイト、2022年2月5日閲覧。
  2. 本来味方機であったディアスが敵方に回った理由として、モノアイタイプのMSは敵(ジオン)というイメージが強く、Ζガンダム放映時に混乱を招きやすかった為。
  3. 原型機となるリック・ディアスが、ジオンのドム系統をベースとしており、また反連邦勢力として運用されていた事実も踏まえれば、同じく反連邦勢力であるネオ・ジオンに渡ったのはある意味で正当な立ち位置と言えるのが、また更に皮肉と言えるかもしれない。
  4. ちなみにこの時、ジャムル・フィンに搭乗する3D部隊の面々が事の真実に気付いていたが、サトウが足並みを揃えない事実を知っていた為か、動揺しながらも黙認している。
  5. 小説版では上記の横流し自体が無い為、そのままエゥーゴに所属するアムロが乗り込み、プルツーサイコガンダムMk-IIを撃破したが、本機も中破している。サイコガンダム系統の機体を撃破しただけでも十分凄いと言える事だが。

資料リンク[編集 | ソースを編集]