フェイズシフト装甲

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フェイズシフト装甲(Phase Shift Armor)とは、『機動戦士ガンダムSEED』及び『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』などに登場する特殊装甲。

概要

地球連合の内、大西洋連邦が開発した特殊装甲。

装甲に通電させることで特殊素材が相転移(フェイズシフト)して硬化し、殆どの攻撃を無力化する。そのエネルギーの総量により防げる攻撃手段は拡大する。モビルスーツでは実弾兵器や実体剣止まりであるが、要塞クラスともなれば高エネルギー砲すら無力化できる。この理論は応用が利き、関節部への負荷を緩和するなど様々である。 しかしながら、電力を使用する以上は限界時間があり、コストも高騰するので、これを採用する兵器は限られている。さらに重量も従来の発砲金属と比べるとかなり重く(素のストライクが65tに対して、アストレイシリーズは50t弱)、また、あくまでも「装甲(の表面)が硬くなる」だけで衝撃や慣性の緩和などは難しく、殴る蹴る、ぶつかるなど一定以上の質量体に衝突された場合は装甲下の内部構造にダメージが及ぶ事もある。

なお、待機状態の灰色からフェイズシフトすると色が変わる。ストライクガンダムを始めとする初期のSEED系ユニットに搭載されている。

設定の変遷

SEEDが始まった当初は「発動すると色が変わり、実弾装備を無効化する」という基本設定しかなかったのだが、SEED終盤ではジェネシスが陽電子砲を防いでおり(原理的に不可能のはず)、外伝やDESTINYではVPS装甲の「色により消費電力と強度が違う」という設定が登場したので機体のカラーリングとの矛盾が多くなった。

例として「最も出力と強度が高いのは赤系」との設定からセイバーガンダムは砲撃型なのに装甲で電力を無駄遣いしていたことになる。また「ビームサーベル同士の干渉はできない」設定との兼ね合いで∞ジャスティスは装甲だけでデスティニーのビームブーメランを防いでいることになり、劇中の演出と設定の矛盾が指摘されている。

ただし、単純に「装甲がとてつもなく硬くなる」と考えるとジェネシスに関しては、「ただでさえ分厚い要塞の装甲が硬化した事によって、陽電子砲すら防いだ」とすることも出来る。

スパロボシリーズにおいて

第3次αで特殊能力として初登場。ビーム属性以外を軽減するバリアという特性は、名有りの敵MSの撃破難易度向上に一役買った。特に攻撃の手段が整わない序盤は厄介。

バリア貫通武器では無効化できないが、JとKでは武器の隠しステータスでPS装甲無効が設定されているので注意。また、JとWにはビームでなくとも軽減できない武器がある。

KではVPS装甲の下位仕様、ZではVPS装甲と同じ効果。加えてZ、2Zでは特殊装甲扱いとなっている。ただし3Zではバリア扱いに戻っている。

各作品での性能
作品 軽減量 消費EN PS装甲無効 例外
第3次α 2000 10
J 800 10 あり あり
W 1000 10 あり
K 1000 10 あり
Z 2000 10

フェイズシフト装甲を用いた兵器

ストライクガンダム及びその換装形態、デュエルガンダムバスターガンダムブリッツガンダムイージスガンダム
礎となった五機のMS。
デュエルガンダム アサルトシュラウド
本来はMS本体にしか装備されていないが、大抵のゲームでは追加装甲にも装備されている。
ストライクルージュ及びその換装形態
改良型を装備しており、後のVPS装甲の雛形となった。
ブルデュエルガンダムヴェルデバスターガンダム
アクタイオンプロジェクトで開発されたG兵器の改修発展機。
アストレイゴールドフレーム天 (未完成)
ブリッツガンダムから移植した右腕のみがフェイズシフト装甲製。
アストレイゴールドフレーム天アストレイゴールドフレーム天ミナ
右腕とマガノシラホコがフェイズシフト装甲製。
ドレッドノートガンダムXアストレイ)、フリーダムガンダムジャスティスガンダムリジェネレイトガンダムプロヴィデンスガンダム
ニュートロンジャマーキャンセラーによる核エンジンにより、従来のバッテリーから稼働時間の大幅延長を実現。
ジェネシス
要塞内部の莫大な電力によりエネルギーをも無効化。劇中その描写が出た際はいささか説明不足。

関連項目

トランスフェイズ装甲
地球連合による発展型。攻撃を受けた時だけフェイズシフトを行う事により、消耗を抑えている。
ヴァリアブルフェイズシフト装甲
ザフトによる発展型。エネルギー供給を調整可能にし、消耗を抑えている。

資料リンク