カイラスギリー

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カイラスギリーとは、『機動戦士Vガンダム』に登場する兵器。

概要[編集 | ソースを編集]

ザンスカール帝国が地球衛星軌道上に設置した宇宙要塞。カイラスギリーとはヒンドゥー教の用語の伝説の山、ヒマラヤ山脈に位置する「カイラス山」に由来する。

2基の大型粒子加速器に挟まれる形で垂直に伸びた砲身からなる大型ビーム砲「ビッグキャノン」と、それをコントロールする「スクイード」2隻で構成されている。発射されるビームは地球を衛星軌道上から狙い撃てるだけの威力を持つ。ザンスカールはこれで地球を恫喝する「ビッグキャノン構想」を打ち立てていた。

原作中ではタシロ・ヴァゴ指揮の下で建造され、艦船5隻からなる相当数の兵力を配備することで防御を固め、連邦の「バグレ隊」を退けていた。そのためリガ・ミリティアは正攻法では攻略できないと判断し、設備の破壊より建造を止めることを主とした作戦を展開。ザンスカール帝国が電力供給に利用していた太陽光発電衛星「ハイランド」からマイクロ波を照射して要塞防衛に従事していた兵員に頭痛や腹痛を誘発させ動きを封じ、更にスクイードIに対してリモコン操作によるガウンランド自爆特攻によるカモフラージュを行い、その背後からリーンホースを強引に接舷。白兵戦を仕掛けスクイードを拿捕した。この作戦によってザンスカール軍は撤退し、カイラスギリーはリガ・ミリティアの手に落ちた。その後の建造作業はリガ・ミリティアが引き継ぎ、完成したビッグキャノンはザンスカール本国に集結したムッターマ・ズカン艦隊に向けて発射され、多大な損害を与えた。

ザンネックのザンネックキャノンは、カイラスギリーのビッグキャノンと同じく粒子加速器と高出力ビーム砲で構成されているため、「ミニカイラスギリー」の別名を持っている。

巨大な砲身に左右二つの粒子加速器という外観は露骨なまでに男性器を連想させるデザインであり、「女性」「母性」といった要素が強く打ち出されている『機動戦士Vガンダム』作中において一際異彩を放っている。

また、『∀ガンダム』ではカイラスギリと呼ばれるビーム砲が月面都市ゲンガナムに設置されていた[1]

登場作品[編集 | ソースを編集]

携帯機シリーズ[編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦D
完成後、インベーダーが放った木星の衛星ガニメデに撃つが跳ね返されてしまった(皮肉にもこの事により、ブルー・スウェアにカイラスギリーの存在が露呈した)。世界最後の日におけるハイパーレールガンの役割を担っている。なおブルー・スウェアもバトル7のマクロスキャノンで迎え撃つがこれも跳ね返された。これを一撃で破壊した真ドラゴンは…。この後ブルー・スウェアはカイラスギリー攻略とインベーダー攻略に部隊を二分し、それぞれの作戦を阻止。戦力を考えれば相当ギリギリの戦いである(インベーダーに関しては特に)。

単独作品[編集 | ソースを編集]

新スーパーロボット大戦
建造途中であったが、ロンド・ベル隊の攻撃で阻止された。
スーパーロボット大戦30
キーミッション「宇宙を走る閃光」でザンスカール帝国とドライクロイツとの攻防戦が繰り広げられる。また同話では6ターンの時間制限が設けられているが残り2ターン時のフェイズ開始時にジュンコ・ジェンコが原作での死亡原因のフラグを口走るが、周囲から止められる場面がある。
同話はアムロカミーユブライトクワトロウッソヨナなど錚々たるメンバーが(未加入の場合)合流するミッションとなっており、まさに序盤の山場となっている。
その後は破壊されず接収され、後々オルキダケアによって南極に放たれそうになるが阻止される。『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』に登場した戦術重レーザーの代役としての役割も持ち、ウルガルとの決戦時にゲートに向けて放たれるが有効打とはならなかった。
エキスパンションパック「目覚める野性」ではクェーサーによって乗っ取られるがやはり発射は阻止される。

余談[編集 | ソースを編集]

  • その形状からして、一部では漫画『銀魂』に登場するガジェットになぞらえ、ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲の俗称で呼ばれている。登場自体はカイラスギリーの方が遥かに先であるが。

脚注[編集 | ソースを編集]

  1. TV版ではその名がギム・ギンガナムの口から言及されるのみ。福井晴敏版の小説にて実際に登場・使用されているが、月面に直接埋め込まれているような描写をされており、名称が酷似するとはいえ『Vガンダム』のそれと直接的な繋がりのある兵器なのかは判然としない。