「ミノフスキークラフト」の版間の差分

提供: スーパーロボット大戦Wiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
4行目: 4行目:
 
[[ミノフスキー粒子]]を格子状に配列することにより擬似的な斥力場を作り出し、その上に乗って浮遊する機構。
 
[[ミノフスキー粒子]]を格子状に配列することにより擬似的な斥力場を作り出し、その上に乗って浮遊する機構。
  
これによって大型艦船や大型[[モビルアーマー]]の大気圏内での[[飛行]]が可能となった。小説『[[機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ]]』において大型ながらも初めて[[モビルスーツ]]に搭載され([[Ξガンダム]][[ペーネロペー]])、後の『[[機動戦士Vガンダム]]』の頃には機体のデザインバランスを損なわないレベルまで小型化されている(厳密には「ミノフスキーフライト」「ビームローター」といった発展型技術)。また、[[宇宙世紀]]より遥かに後の[[リギルド・センチュリー]](『[[ガンダム Gのレコンギスタ]]』)においても、[[メガファウナ]]をはじめとする各種艦艇や[[カバカーリー]]にミノフスキーフライトが使われている。
+
平たく言えば、機体の下部に[[Iフィールド]]製の磁石を多数並べてその反発力で「浮く」技術である。「進む」ためにはジェットエンジンなど別の機構が必要。ミノフスキークラフト搭載機は、航空機や[[可変モビルスーツ]]のように揚力を利用する必要がないため機体形状の自由度が高く、また空中で静止することもできるため機体運用の幅が広い。一方で、稼動のためにはIフィールドを発生させる大電力が必要であり、基本的には高出力のエンジンを持つ大型艦艇や[[モビルアーマー]]専用の装備である。[[モビルスーツ]]にミノフスキークラフトを搭載した例である[[Ξガンダム]][[ペーネロペー]]は、全長30m近い大型機となっている。
  
なお、『閃光のハサウェイ』と『[[機動戦士Vガンダム|Vガンダム]]』の間の時代の物語である『[[機動戦士ガンダムF91]]』においても殆どのMSが浮遊しているが、これは主な舞台が[[スペースコロニー]]だからだと思われ(回転して遠心力=重力を発生させているので、回転の中心である空中は無重力になる)、ミノフスキークラフトとは無関係である。よってスパロボでも飛べたり飛べなかったりする。飛べる場合はMSが出力そのままに小型化した結果、力技で飛んでいるのだろう。
+
『[[機動戦士Vガンダム]]』の時代には15mクラスの小型モビルスーツが飛行しているが、これは「ミノフスキーフライト」「ビームローター」といった発展型技術によるものとされる<ref>「既に散布されたミノフスキー粒子を利用することで消費電力を抑える」などの説明がネットで散見されるが、公式的なものではなく、詳細な飛行原理は不明。</ref>。また、[[宇宙世紀]]より遥かに後の[[リギルド・センチュリー]](『[[ガンダム Gのレコンギスタ]]』)においても、[[メガファウナ]]をはじめとする各種艦艇や[[カバカーリー]]にミノフスキーフライトが使われている。
 +
 
 +
なお、『閃光のハサウェイ』と『[[機動戦士Vガンダム|Vガンダム]]』の間の時代の物語である『[[機動戦士ガンダムF91]]』においても殆どのMSが浮遊しているが、これは主な舞台が[[スペースコロニー]]だからだと思われ(スペースコロニーは回転して遠心力=重力を発生させているので、回転の中心である空中は無重力になる)、ミノフスキークラフトとは無関係である。スパロボにおいてはF91系の機体の飛行能力の有無は曖昧で、飛べる作品も飛べない作品もある。飛べる場合はMSが出力そのままに小型化した結果、力技で飛んでいるのだろう。
  
 
== 強化パーツ「ミノフスキークラフト」 ==
 
== 強化パーツ「ミノフスキークラフト」 ==
スパロボにおいては宇宙世紀ガンダム系が参戦する版権スパロボではおなじみの[[強化パーツ]]。略称はクラフト、ミノクラ。基本的な効果は'''移動タイプ「[[空]]」を追加し、ユニットと武器の空の[[地形]]適応をA(もしくはS)にする'''というもの。『[[第4次スーパーロボット大戦|第4次]]』などでは適応は元のままである。入手数に限りがあることもあり、この効果を巡って[[飛行]]できないユニットによる争奪戦が発生する。なお、空Sの機体に付けても空Aに下方修正されることはない。
+
スパロボにおいては宇宙世紀ガンダム系が参戦する版権スパロボではおなじみの[[強化パーツ]]。略称はクラフト、ミノクラ。基本的な効果は'''移動タイプ「[[空]]」を追加し、ユニットと武器の空の[[地形]]適応をA(もしくはS)にする'''というもの。『[[第4次スーパーロボット大戦|第4次]]』などでは地形適応は変化しなかった。入手数に限りがあることもあり、この効果を巡って[[飛行]]できないユニットによる争奪戦が発生する。なお、空Sの機体に付けても空Aに下方修正されることはない。
  
かつては[[母艦]]も[[フリーデン|陸上]][[タワー|艦だ]][[アイアン・ギアー|ろうと]]問答無用で飛行できるようになったが、流石に無茶だったのか『[[Z]]』では母艦には空適正アップの効果しか作用しなくなった。
+
かつては[[母艦]]も[[フリーデン|陸上]][[タワー|艦だ]][[アイアン・ギアー|ろうと]]問答無用で飛行できるようになったが、流石に無茶だったのか『[[Z]]』では母艦には地形適応アップの効果しか作用しなくなった。
  
旧シリーズや『COMPACT』では「(元の移動タイプと関係なく)'''移動タイプを「空陸」に変更する'''」という効果であったため、'''空や宇宙専用ユニットが地上に降ろせるようになる'''という効果もあり、「'''地を這う[[ブルーガー]]が空中の敵目掛けて爆雷を投下する'''」といった怪現象を起こす事もできた。なお、空陸以外の地形タイプは失われれるので、例えばゲッターロボに付けると[[ゲッター2]]が地中に潜れなくなり、[[ゲッター3]]は深海に進入できなくなる。現在は上記の通りの効果になり、空専用ユニットに付けても何の効果もなく、また他の地形タイプを打ち消さないように設定されている。
+
旧シリーズや『COMPACT』では「(元の移動タイプと関係なく)'''移動タイプを「空陸」に変更する'''」という効果であったため、'''空や宇宙専用ユニットを地上に降ろせる'''ようになり、「'''地を這う[[ブルーガー]]が空中の敵目掛けて爆雷を投下する'''」といった怪現象を起こす事もできた。なお、空陸以外の地形タイプは失われれるので、例えばゲッターロボに付けると[[ゲッター2]]が地中に潜れなくなり、[[ゲッター3]]は深海に進入できなくなる。現在は上記の通りの効果になり、空専用ユニットに付けても何の効果もなく、また他の移動タイプを打ち消さないようになっている。
  
 
余談だが、かつては[[マジンガーZ]]の[[ジェットスクランダー]]装着イベントがあるスパロボにおいては、それ以前には絶対に入手できないというお約束があった。勿論その理由は、言うまでも無いだろう(スパロボで初めてミノフスキークラフトが拾えたマップは『第4次』の「空飛ぶマジンガーZ」。すなわちスクランダー装着シナリオである)。このお約束は、『[[第2次スーパーロボット大戦Z破界篇|第2次Z破界篇]]』にて打ち崩された(ミノフスキークラフトではなくフライトモジュールではあるが)。
 
余談だが、かつては[[マジンガーZ]]の[[ジェットスクランダー]]装着イベントがあるスパロボにおいては、それ以前には絶対に入手できないというお約束があった。勿論その理由は、言うまでも無いだろう(スパロボで初めてミノフスキークラフトが拾えたマップは『第4次』の「空飛ぶマジンガーZ」。すなわちスクランダー装着シナリオである)。このお約束は、『[[第2次スーパーロボット大戦Z破界篇|第2次Z破界篇]]』にて打ち崩された(ミノフスキークラフトではなくフライトモジュールではあるが)。
19行目: 21行目:
 
== 関連用語 ==
 
== 関連用語 ==
 
;[[戦艦|艦船]]、[[モビルアーマー]]
 
;[[戦艦|艦船]]、[[モビルアーマー]]
:基本的に大気圏内での飛行を可能とする艦船やモビルアーマーなどの大型兵器は、それをミノフスキークラフトによって可能としている。
+
:大型艦艇やモビルアーマーはモビルスーツのように地上を移動することが困難なため、大気圏内での運用が視野に入れられたこれらの機体には基本的に装備されている。
 
;[[モビルスーツ]]
 
;[[モビルスーツ]]
 
:大型モビルスーツ運用時代の末期に、ついにモビルスーツ用に小型化されたミノフスキークラフトの開発に成功している。
 
:大型モビルスーツ運用時代の末期に、ついにモビルスーツ用に小型化されたミノフスキークラフトの開発に成功している。
 
;[[ミノフスキードライブ]]
 
;[[ミノフスキードライブ]]
:ミノフスキークラフトの効果に加え[[移動力]]がアップする優れもの。ただし『[[機動戦士Vガンダム|Vガンダム]]』か『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム|クロスボーン・ガンダム]]』が参戦しない作品には存在しない。クラフトが空Aになるのに対しこちらは空Sになる事が多い。
+
:名前は似ているが原理的には別物。「大気圏内で浮く」ミノフスキークラフトに対して、こちらは「(主に宇宙空間で)無限に推進し続ける」装置である。
 +
:スパロボにおいてはミノフスキークラフトの上位版の強化パーツとして扱われている。
 
;[[フライトユニット]] / [[フライトモジュール]]
 
;[[フライトユニット]] / [[フライトモジュール]]
 
:宇宙世紀ガンダムシリーズが登場しない版権スパロボにおいての代替パーツ。最近は宇宙世紀ガンダムが登場してもこちらである事がある。
 
:宇宙世紀ガンダムシリーズが登場しない版権スパロボにおいての代替パーツ。最近は宇宙世紀ガンダムが登場してもこちらである事がある。
 
;[[テスラ・ドライブ]]
 
;[[テスラ・ドライブ]]
:[[OGシリーズ]]におけるミノフスキークラフトの代替パーツ。テスラ・ドライブSもある。
+
:[[OGシリーズ]]におけるミノフスキークラフトの代替パーツ。ミノフスキードライブ相当の「テスラ・ドライブS」もある。
  
 
== メモ ==
 
== メモ ==

2019年6月16日 (日) 22:31時点における版

ミノフスキークラフト(Minovsky Craft)とは、宇宙世紀を舞台とするガンダムシリーズと『∀ガンダム』に登場する機構。

概要

ミノフスキー粒子を格子状に配列することにより擬似的な斥力場を作り出し、その上に乗って浮遊する機構。

平たく言えば、機体の下部にIフィールド製の磁石を多数並べてその反発力で「浮く」技術である。「進む」ためにはジェットエンジンなど別の機構が必要。ミノフスキークラフト搭載機は、航空機や可変モビルスーツのように揚力を利用する必要がないため機体形状の自由度が高く、また空中で静止することもできるため機体運用の幅が広い。一方で、稼動のためにはIフィールドを発生させる大電力が必要であり、基本的には高出力のエンジンを持つ大型艦艇やモビルアーマー専用の装備である。モビルスーツにミノフスキークラフトを搭載した例であるΞガンダムペーネロペーは、全長30m近い大型機となっている。

機動戦士Vガンダム』の時代には15mクラスの小型モビルスーツが飛行しているが、これは「ミノフスキーフライト」「ビームローター」といった発展型技術によるものとされる[1]。また、宇宙世紀より遥かに後のリギルド・センチュリー(『ガンダム Gのレコンギスタ』)においても、メガファウナをはじめとする各種艦艇やカバカーリーにミノフスキーフライトが使われている。

なお、『閃光のハサウェイ』と『Vガンダム』の間の時代の物語である『機動戦士ガンダムF91』においても殆どのMSが浮遊しているが、これは主な舞台がスペースコロニーだからだと思われ(スペースコロニーは回転して遠心力=重力を発生させているので、回転の中心である空中は無重力になる)、ミノフスキークラフトとは無関係である。スパロボにおいてはF91系の機体の飛行能力の有無は曖昧で、飛べる作品も飛べない作品もある。飛べる場合はMSが出力そのままに小型化した結果、力技で飛んでいるのだろう。

強化パーツ「ミノフスキークラフト」

スパロボにおいては宇宙世紀ガンダム系が参戦する版権スパロボではおなじみの強化パーツ。略称はクラフト、ミノクラ。基本的な効果は移動タイプ「」を追加し、ユニットと武器の空の地形適応をA(もしくはS)にするというもの。『第4次』などでは地形適応は変化しなかった。入手数に限りがあることもあり、この効果を巡って飛行できないユニットによる争奪戦が発生する。なお、空Sの機体に付けても空Aに下方修正されることはない。

かつては母艦陸上艦だろうと問答無用で飛行できるようになったが、流石に無茶だったのか『Z』では母艦には地形適応アップの効果しか作用しなくなった。

旧シリーズや『COMPACT』では「(元の移動タイプと関係なく)移動タイプを「空陸」に変更する」という効果であったため、空や宇宙専用ユニットを地上に降ろせるようになり、「地を這うブルーガーが空中の敵目掛けて爆雷を投下する」といった怪現象を起こす事もできた。なお、空陸以外の地形タイプは失われれるので、例えばゲッターロボに付けるとゲッター2が地中に潜れなくなり、ゲッター3は深海に進入できなくなる。現在は上記の通りの効果になり、空専用ユニットに付けても何の効果もなく、また他の移動タイプを打ち消さないようになっている。

余談だが、かつてはマジンガーZジェットスクランダー装着イベントがあるスパロボにおいては、それ以前には絶対に入手できないというお約束があった。勿論その理由は、言うまでも無いだろう(スパロボで初めてミノフスキークラフトが拾えたマップは『第4次』の「空飛ぶマジンガーZ」。すなわちスクランダー装着シナリオである)。このお約束は、『第2次Z破界篇』にて打ち崩された(ミノフスキークラフトではなくフライトモジュールではあるが)。

関連用語

艦船モビルアーマー
大型艦艇やモビルアーマーはモビルスーツのように地上を移動することが困難なため、大気圏内での運用が視野に入れられたこれらの機体には基本的に装備されている。
モビルスーツ
大型モビルスーツ運用時代の末期に、ついにモビルスーツ用に小型化されたミノフスキークラフトの開発に成功している。
ミノフスキードライブ
名前は似ているが原理的には別物。「大気圏内で浮く」ミノフスキークラフトに対して、こちらは「(主に宇宙空間で)無限に推進し続ける」装置である。
スパロボにおいてはミノフスキークラフトの上位版の強化パーツとして扱われている。
フライトユニット / フライトモジュール
宇宙世紀ガンダムシリーズが登場しない版権スパロボにおいての代替パーツ。最近は宇宙世紀ガンダムが登場してもこちらである事がある。
テスラ・ドライブ
OGシリーズにおけるミノフスキークラフトの代替パーツ。ミノフスキードライブ相当の「テスラ・ドライブS」もある。

メモ

資料リンク

  1. 「既に散布されたミノフスキー粒子を利用することで消費電力を抑える」などの説明がネットで散見されるが、公式的なものではなく、詳細な飛行原理は不明。