ファミリーコンピュータ

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ファミリーコンピュータは、1983年7月15日に任天堂より発売された据え置き型の家庭用ゲーム機。略称は「ファミコン」もしくは「FC」で本項もそれに倣う。

概要[編集 | ソースを編集]

「テレビゲーム」の概念を一般家庭に根付かせその普及に大きく貢献したゲーム機であり、一時は「ファミコン」という略称が、他社のゲームハードすら含めたゲーム機全般を指す代名詞として用いられた程である。日本以外でも「Nintendo Entertainment System(NES〈ネス〉)」の名称で展開され、名称の最初を取って「ニンテンドー(Nintendo)」の代名詞で親しまれた。据え置き型ゲーム機としては第3世代に相当する。

ファミコン以前のゲーム機では汎用ICチップの採用例が多く、これらは高額な製品となった。一方ファミコンと同価格帯のゲーム機では、グラフィック処理性能や画面解像度は低く(100×100程度)、色数も数色程度で、画面スクロールの実現も難しいゲーム機が多数を占める中、画面解像度は256×224~240、発色数は52色に滑らかなスクロール機能を持ちファミコンはデビューする。メインメモリ容量は2KB(+VRAM2KB)。加えてROMカートリッジ交換式とする事で、固定されたゲームを本体内蔵したゲーム機と異なり多様なソフトが発売された。ROMカートリッジの容量は32KB~1MB。サウンドはそれまでのハードでは単音のSEのみだったものから、数種類の音源を利用出来、音の「編曲」を可能とした事で後に「ゲームミュージック」と呼ばれるサウンドトラックジャンルを確立する事となる。操作系はそれまで主流であったジョイスティック式ではなく、任天堂自社製品であるゲーム&ウォッチでも使用されていた十字型のボタンキーを採用した。

前述した様に、当時多くのメーカーが「PC(マイコン)としても扱える」汎用ゲーム機を発売していた為、ファミコンは他社との差別化のため「ゲーム専用機」として設計される事となる。それによりコストを下げ更に価格を14800円で抑える為に、リコー製のICチップ(MOS 6502)ベースにカスタム化を行い、更なるコストダウンのため発色数や音源数の仕様を現場開発者が決定した。

発売後2年間での販売台数も好調だったが、知名度を更に爆発的に高めたのは1985年に発売された『スーパーマリオブラザーズ』(任天堂)で、本作から高速なスクロール処理が実装された事やスプライト処理などが更に洗練された事、「サードパーティ」と呼ばれるライセンシー契約による協業他社のソフトウェア開発参入により、市場の成長が加速した。 SRWシリーズの第2作目にして「旧シリーズ」の第1作にあたる『第2次スーパーロボット大戦』は、ファミコン次世代機となるスーパーファミコンが発売された翌1991年に発売と末期近くに発売された。

初期型と中期型と後期型(AV仕様)が存在する。なお初期はABボタンが四角型のゴム製ボタンであったが、深押しした際に角の部分が引っかかるトラブルが頻発したため、中期型以降からは丸型のプラスチック製ボタンへ変更された。

SFC発売により1990年代初めには一線を退いたが、ソフトは発売から10年以上続き、本体は発売20周年となる2003年まで製造が続けられた。本体サポートは既に終了している。

1995年以降のソフトウェアは商業ベースとしては発売されなくなったが、8bitゲーム機の象徴として根強い人気を持つ。同人分野においてはその後も開発・販売がなされており、2018年には任天堂から公認ライセンスを受けたソフトが発売された。

周辺機器・バリエーション[編集 | ソースを編集]

ディスクシステム
1986年2月21日発売。ファミコンの代表的な周辺機器であり、カセットの代わりに磁気ディスクカード(フロッピーディスクではなく、簡易型のクイックディスク)でソフトを供給したもの。また、FM音源を搭載しているためサウンド部分も拡張される。容量は両面で112KB(=896Kbit)。
当時のカセット(本機開発時期の主流は32KB程度)よりも大容量でのソフト供給が出来る事を謳っていたが、技術的ブレイクスルーによってカセットだけでも大容量化が可能となっていったため、87年頃には早々に衰退していった。
ディスクは新しいソフトに上書きが可能であり(当時はネット環境がほぼ存在してなかったため各店舗に専用の筐体・ROMライターが用意された)、今日でいうダウンロード販売の祖ともいえる。
AV仕様ファミリーコンピュータ
1993年12月1日発売。「ニューファミコン」の通称でも知られる。ファミコンでSFCの映像ケーブル(モノラル・ステレオケーブルのみ)が使えるようになった他にコントローラマイクとイジェクトレバー、RF出力を廃したマイナーチェンジ型。既に一線を退いていた1993年の発売から丁度10年後の2003年まで生産され、生産最後の一台は任天堂が記念品的に保管している。
アンテナ線端子への接続が不要な為、現在のテレビでファミコンソフトを遊ぶなら最も的した機種といえる。ただし、生産終了の影響もあり、現在の中古市場では初代よりも価格が高め。
実はコントローラーコネクタの部分がNESと全く同じ(その為、NES用のコントローラやマルチタップも接続可能)。また、NESでのこちらに当たる機種は逆にAV出力が廃されている。
ツインファミコン
1986年7月1日にシャープから発売。ファミコンとディスクシステムが一体化した機種で両ハードのソフトをプレイする事が可能。
ファミリーコンピュータの略称である「ファミコン」を先んじて商標登録していたシャープに対し、任天堂が商標の譲渡を持ち掛ける代わりに発売を許可したことで販売されたという経緯がある。
生産時期の違いで連射機能が装備されたものがあり、ニューファミコンよりも先にAVケーブルに対応している(SFCのものとは別仕様)。
シャープファミコンテレビ C1
ファミコンを家庭用テレビに内蔵した一体型。現在では数あるファミコン関連機器ではまずお目にかからない機器。ファミコンと機能的に異なる部分がある為、C1では動かないソフトも存在する。
ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ
2016年11月10日に発売。デザインはそのままに手の平サイズに縮小させた公式復刻版。通称は「ミニファミコン」[1]
任天堂および各サードパーティー製のファミコン用ソフトを30タイトル収録。
カートリッジスロットはあくまでデザイン上のものであるため内蔵ソフトの入れ替えは不可能。電源はUSBから供給される。接続端子はHDMI出力で、フルHD表示される仕様。実は画像出力がWiiUのVCよりも高解像でアスペクト比も適正に表示される。また、RF接続によるにじみなど実機の画質を再現する機能もある。
ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ 週刊少年ジャンプ創刊50周年記念バージョン
2018年7月7日発売。上述のクラシックミニの特別バージョン。『週刊少年ジャンプ』(集英社)人気連載作品のファミコンソフトや、開発に深い関わりがあった『ドラゴンクエスト』(旧エニックス、現スクウェア・エニックス)等、20タイトルが収録。全てが版権作品という事で、後年のゲーム機によるアーカイブ化や移植が困難なタイトルのみで構成されている。

業務用[編集 | ソースを編集]

ファミコンボックス
主に旅館やホテルに置かれていた業務仕様ファミコン。一回のプレイ時間が設定されており、継続するには追加料金が必要。また、内蔵されているゲームカートリッジが海外版ファミコン・NESと同じ仕様であり(ただし、正確にはNESとはカートリッジとコネクタ端子が同じだけでNESでは起動しない)、一般のファミコンでは使えない。
任天堂VS.システム
ファミコンの構造を応用して独自開発された基板。その性能上、ファミコンソフトの移植が容易であり、任天堂やサードパーティのファミコン作品が多数移植された他、オリジナル作品のファミコン移植も多く行われた。
日本国内では正式リリースから2年後の1986年に任天堂がアーケード事業から撤退したため任天堂からの新作はでなくなったが、サードパーティからの供給はしばらく続いた。

互換機[編集 | ソースを編集]

ファミコンの非ライセンスによる互換機も数多く存在する。1980~1990年代のものは大半が海賊版であるが、2003年にファミリーコンピュータの特許権が失効したため、2025年現在では互換機に法律上の問題はないとされている。性能は様々であるが、ファミコン実機の挙動、音声を完全に再現できる機種は少なめ(海外版ファミコン・NES仕様が多い)。また、携帯型ゲーム機の体裁を採っているものも存在する。

商品情報 [編集 | ソースを編集]

スーパーロボット大戦シリーズ[編集 | ソースを編集]

第2次スーパーロボット大戦

参戦作品[編集 | ソースを編集]

ロックマン
初代『ロックマン』~『6』が発売。
パックマン
移植版が発売。

関連作品[編集 | ソースを編集]

資料リンク[編集 | ソースを編集]

脚注 [編集 | ソースを編集]

  1. 俗称で「ファミコンミニ」と呼ばれることもあるが、そちらは正式にはゲームボーイアドバンスで復刻されたファミコンソフトのシリーズを指す公式名称である(余談だがSRWシリーズでも『第2次』(非売品)のラインナップが存在する)。