スーパーロボット大戦UX

提供: スーパーロボット大戦Wiki
2013年4月28日 (日) 13:27時点におけるRaigaku (トーク | 投稿記録)による版 (→‎演出面)
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  • 発売日:2013年3月14日
  • 機種:ニンテンドー3DS
  • 開発:エーアイ
  • 発売:バンダイナムコゲームス
  • 定価:7,140円(税込)
  • CERO区分:B

概要

スーパーロボット大戦シリーズ初のニンテンドー3DS専用タイトル。任天堂携帯機のシミュレーションRPG作品においての戦闘シーンにフルボイス再生が実装された初のスパロボでもある。また、同シリーズでは初となるゲーム機本体(ニンテンドー3DSLL)が同梱される限定版も発売される。

シリーズ初の有料ダウンロードコンテンツ対応タイトルでもある。発売日以降ツメスパロボなどの各追加マップが順次配信される。

ストーリー

主な既存システムと変更点

変更点

パートナーバトルシステム
機体ボーナスやマップ上でのPU(パートナーユニット)再編成など基本仕様はLのものを踏襲しているが、SU(シングルユニット)時限定の新システムとして、敵PU内機体を纏めて攻撃できる「全体攻撃」と特定条件下で敵ユニット撃墜時にもう一度行動可能になる「連続行動」が追加。代わってアタックコンボが廃止された。
パートナー能力システム
Lに引き続き採用されているが機体の改造だけでなくパイロットの撃墜数によってもボーナス効果が上昇するようになった。ボーナス効果は改造段階+撃墜数の組み合わせにより最高4段階まで上昇する。
スキルパーツ
仕様はWLまでのものと同じだが、各登場作品由来ネーミングのパーツが追加され、種類も非常に豊富になった。また、ステータス強化もスキルパーツで行う仕様。新たにパーツで習得できるスキルには上述した「全体攻撃」「連続行動」のほか「連続ターゲット補正無効」「気力+攻撃」「補給スキル」などがある。また「修理装置搭載」など、機体に能力を追加するパーツも初めて登場した。なおLに続き強化パーツは不採用。
新規追加されたスキルパーツのうち上位のものは、近年のスパロボでは難しくなった無双プレイを解禁するかのように強力・凶悪な性能を誇っている物が多数存在する。ステータスアップのパーツも取得数が多い上にステータス上限が999になっており、技能系はスキルごとに習得枠が用意されているため全スキルを一人に集約させることも可能となっている。これらのスキルパーツを遠慮なしに投入すると難易度が一気に地に堕ちるので注意(具体的に言うと、精神コマンドを使わないでもダメージが10万に到達する)。周回プレイや撃墜数稼ぎの救済要素だろうか。一応有料DLCを使わなければ、上位スキルは1つのデータで1つしか手に入らないようになっている(DLCのほうは周回ごとに習得可能)。なお、周回するごとに使用したスキルパーツは任意に全リセットすることができる。
ちなみに、出撃前のインターミッションなどでスキルパーツを使用して全滅するとスキルパーツの使用がなかったことになり、元の状態に戻る。いっそ、こういう時に大量に使ってしまうのもあり(手間はかかるが)。
その他変更点
  • 隠し要素習得の多くが周回引き継ぎ式になった。そのため、ルート分岐次第で死亡確定だったキャラがルートを問わず生存可能になり、最終的には全員そろえることも可能。反面各キャラのフラグは多くなっているが、フラグは一度立ててしまえば周回してもフラグは立ったままとなる。例外は「あるルートを選ぶ」のみが条件となっている場合で、この場合はそのルートを選ばないと発生しない。
  • Lではオミットされていた周回プレイ時の15段階改造及び精神コマンドエディットを再び採用。15段階改造は4周目より解禁。
  • 戦闘のフルボイス化に伴い主人公機の武器名変更が廃止された。機体名に関しては、中盤に変更イベントがある。

新規システム

戦術指揮
本作では一部のキャラクターに「戦術指揮効果」が設定されており、インターミッションで戦術指揮キャラクターを1人選ぶことで出撃ユニットすべてにその効果を与えられる。効果内容はシナリオの進行に伴い追加・強化される。
特殊行動コマンド
マップ兵器の亜種で、範囲内のユニットに様々な効果を与える。ユニット個別コマンドで発動。
新精神コマンド
順応 1ターンの間、地形適応を機体・武器共に全てSにする。対象は自PU。
正義 1ターンの間、攻撃時の弾薬やENの消費が発生しない。対象は自ユニットのみ。
理想 自分および隣接するPUに「闘志」をかける。

「正義」は初代『スーパーロボット大戦』以来の登場だが、効果は全く異なるものとなっている。

演出面

キャラクターボイス導入に伴い、任天堂携帯機作品では初めて中断メッセージが設けられた。

3DSの立体視機能には対応しており、戦闘アニメーションではそれを意識してか「奥行きを感じさせる構図」が従来よりも多数盛り込まれた。

演出面の新たな試みとして、シナリオデモの要所要所でホワイトバックに台詞などのテキストが大きく表示される演出を採用している。

またキャラクターの顔グラフィックも数種類準備されており、据え置き同様に会話中にコロコロ顔グラが変化する(但し戦闘アニメ中は一部を除いて固定)。また、「鉄のラインバレル(原作漫画版)」の一部キャラクターは、歴代でも初の「台詞の最中に顔グラフィックが変わる」という演出がある。

本作では生身ユニットが撃破された際、L以前の作品のように爆発する、発光画面で消えるといった演出ではなく、力尽きてその場で膝をつくという独自の演出に変更されている。

また、今作ではLでの反省を生かしてか、システム画面でシナリオ中に撤退したりイベントで復帰・撃墜する敵ユニットが戦闘デモでHPが0になった際に爆発するか否かを選択できるようになった。

難易度

評価

シナリオは『スーパーロボット大戦L』のライターである岸本みゆきが続投し、システム面においてもLをほぼ踏襲しているため、全体的にはLの進化系のような印象が強い。

Lにて好評だったシナリオ面の積極的なクロスオーバーはさらに密度と濃度を増している。原作再現がほぼない作品であっても別の作品の設定に絡む事でシナリオ上で強い印象が与えられるような構成が徹底されており、参戦作品数がさほど多くない事もあって本当の意味でのいるだけ参戦は存在しない。逆にただ原作のイベントを再現するだけというステージは少なく、クロスオーバーによるなんらかの改変がほぼ入っているが、それでも原作の持ち味を保ちつつクロスする作品を加えることでシナリオにより深みを持たせている。非常に良く出来たシナリオが非常に高い評価を得、ライターを務めた岸本氏の続投を期待する声も高い。

シナリオが好評であった一方、声付きでありながらロボット図鑑・キャラクター辞典が未実装であったり、一部インターフェイス面の不備などシステム周りの不便さが指摘されており、特に精神コマンドの対象選択の仕様変更(従来の対象をカーソルで直接選択から、専用ユニットリストに移って選択)については多くのプレイヤーが煩わしさを訴えている。

注意

参戦作品

★は新規参戦。☆は声付きでの初参戦作品。○は任天堂携帯機初参戦作品。◎は機体のみの参戦。

SDガンダムシリーズやアダルトゲーム原作のアニメ作品といった、参戦が難しいと言われていた枠組からの参戦が果たされた。新規参戦数も全体の半数と、『NEO』ほどではないがかなり多い。

フェイ・イェンHDはスパロボ初となるキャラクター単位での参戦。同機体のキャラ設定やシナリオ監修はSEGAの亙重郎氏が担当。

『劇場版マクロスF』は初参戦の『第2次Z』では機体のみの参戦だったため、本作が事実上の初参戦とも言える。一方で、『TV版マクロスF』は未参戦となっている。

『ラインバレル』はアニメ版が参戦した『L』とは異なり、原作漫画版名義の参戦となる。『機動戦士クロスボーン・ガンダム』のように漫画のみしかない作品が参戦したケースはあったが、「映像作品化されている作品が楽曲のBGMや声優のみを借りて原作メディア名義で参戦する」のはシリーズ初(スパロボシリーズでは『真ゲッターロボ (原作漫画版)』という名義の参戦は多いが、実際は『真ゲッターロボ』は漫画のみしかない作品。真ゲッターが出てくる各種OVAの原作というわけではない。また、『K』や『NEO』の『マジンガーZ』は放送時期が漫画連載時期となっていたため、原作漫画版の参戦かと疑われた事がある)。

OGシリーズ以外では皆勤賞だったマジンガーZ兜甲児が今作で初めて欠席となった。ゲッターロボシリーズおよび声優の石丸博也氏と飛田展男氏も声付き版権作品としてはこれまで連続参加であったが今回で初欠席であるため、皆勤賞声優は矢尾一樹氏のみとなった。

参戦作品は80年代の『ダンバイン』と『飛影』以外全て2000年以降の作品で、70年代の作品が参戦していないのは版権スパロボシリーズ史上今作が初めてとなる。また、90年代の作品が参戦していないのは『K』以来である(電脳戦機バーチャロンシリーズは90年代に含まれる作品群だが、フェイ・イェンHDの初出が2010年なので該当するとは言い難い)。

なお、UX参戦作品で(連載中の『原作版ラインバレル』を除き)最も遅く完結した作品は『マジンカイザーSKL』(開始時期については1巻発売後に『劇場版 マクロスF 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜』が公開されている)となっており、マジンガーシリーズが最新の参戦作品という異例の事態が発生した(すなわち、現状のスパロボにおいての最新の参戦作品も『マジンカイザーSKL』となる)。

世界観

劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』が参戦している関係から、「ついこの前まで人類間の国家戦争があったが、今は平和がなんとか保たれている」というのが基本的な世界観。この関係から『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』は作品終了後参戦となっている。ただし、本編ストーリーにおいて『スーパーロボット大戦NEO』のように人類間の戦いが描かれないというわけではない。

→主な詳細は世界観/UXへ。

オリジナルのメカ&キャラクター

→主な詳細はオリジナル要素/UXへ。

オリジナルキャラクター

オリジナルキャラクターデザインは『L』に引き続きchiyoko氏が担当。

アニエス・ベルジュ
本作の主人公で愛称はアーニー。地球連邦軍北米方面軍・機動審査大隊所属の少尉。CVは鈴木千尋氏。なお、容姿はどことなくあのに似ている。公式側もそれを意識している節があり、PV第2弾ではロックオン→アニエスの順で戦闘デモが流れている(しかもそれがPVの締め)。また、スーパーロボット大戦Scramble Commander the 2ndケイジ以来となる一人称が「僕」の主人公でもある。
リチャード・クルーガー
非合法傭兵組織「アンノウン・エクストライカーズ」の指揮官。CVは小杉十郎太氏。
サヤ・クルーガー
本作のヒロイン。リチャードの娘でアンノウン・エクストライカーズに所属する傭兵。CVは小林愛氏。
ジン・スペンサー
アーニーの親友。アーニーと同じ施設の出で士官学校の同期生。上昇志向の強い性格。CVは松風雅也氏。

オリジナルメカ

ライオットB
本作の主人公機。地球軍の次期主力兵器「ライオット」に近接戦用オプションを装備した形態で、Bは「バトラー」の意。「陽子ジェネレーター」と呼ばれる新型動力機関を搭載。メカニックデザインは露木篤史氏。
オルフェス
アンノウン・エクストライカーズのフラグシップにもなっている、リチャードが乗る出自不明の機動兵器。「レプトン・ベクトラー」と呼ばれる、ライオットの陽子ジェネレーターと同系統の動力機関を搭載。メカニックデザインは寺島慎也氏。
ライラス
サヤが乗る支援戦闘機で、オルフェスとの連携運用を念頭に置いて開発されたワンオフモデル。オルフェス同様レプトン・ベクトラーを搭載しており単独でも高い戦闘力を有する。メカニックデザインは寺島慎也氏。

用語

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話題

  • 意思を持ったキャラクターであるSDガンダムの参戦により、『スーパーロボット大戦COMPACT2』以来久々に「瞳」の入ったガンダム系ユニットがスパロボに登場することとなった。
  • 機神咆吼デモンベインの原作ゲーム版を製作したニトロプラスは、2013年のエイプリルフールネタとして『混沌大殲』を発表した。キャッチコピーは「すべての千の貌が、ここに集う。」で、サイトの構成を含めて本作のパロディとなっている。そんなにデモンベインのスパロボ参戦が嬉しかったのだろうか。
「千の貌」とはクゥトルー神話に登場する邪神ナイアルラトホテップの異名。『混沌大殲』では様々な版権作品に登場するナイアルラトホテップがイラスト付きで登場しており、本当にスパロボ並の熱意で許可を貰ってきたらしいことが窺える。

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