トールギス
OZ-00MS トールギス(Tallgeese)
- 登場作品:新機動戦記ガンダムW
- 分類:試作型モビルスーツ
- 型式番号:OZ-00MS
- 頭頂高:17.4 m
- 本体重量:8.8 t
- 装甲材質:チタニュウム合金
- 所属:OZ
- 開発者:ドクターJ、プロフェッサーG、ドクトルS、H教授、老師O、ハワード
- 主なパイロット:ゼクス・マーキス、オットー
- アビリティレベル(※リーオーをオールレベル100として換算)
- ファイティングアビリティ:レベル100
- ウエポンズアビリティ:レベル110
- スピードアビリティ:レベル150
- パワーアビリティ:レベル130
- アーマードアビリティ:レベル120
- メカニックデザイン:カトキハジメ
機体概要
ガンダムWの世界では物語の20年前に史上初の戦闘用として開発されていた、高機動MS。機体名は降霊術師(Theurgist、テウルギスト、サージスト)に由来している。設計を担当したのは後にガンダムを作るドクターJ以下の5人の技師と、デュオ・マックスウェルを支援するなどしたハワード教授。
「どのような戦闘状況でもたった一機で勝利する」というコンセプトで設計され、重装甲・高火力の機体に超大出力推進機を装備して、凄まじいまでの機動力と戦闘力を持たせた。しかしその結果「スタートから最大スロットル時には一瞬で加速度が15G以上まで到達する(しかもただの直線軌道。ちなみに現実の戦闘機では耐Gスーツありでも9G程度が限度)」「最高時速計測不能(OZの空戦仕様機エアリーズのマッハ2を遥かに超えるのは確か)」「旋回性能はエアリーズの3倍以上」という、乗りこなすのには人間の限界を超えた能力が必要になってしまった。装甲も、後にオットーの操縦で連合サンクキングダム基地に特攻して大破させた際ですらパイロットは死亡したが機体は目立った損傷がないという堅牢ぶりである。
量産機としては問題のあるスペックに加え、ドクターJ等五人の技師がOZを危険視して行方を眩ましてしまったことが理由となって完成目前で開発は中止。代わりに本機の開発データを基に量産型MSリーオーが開発されたため、「プロトタイプリーオー」とも呼ばれる。だが老師Oなど、実際の性能は比べ物にならないとしてこの呼び方を嫌悪する技術者もいる。また、リーオーだけでなく、本機の機動力をエアリーズが受け継ぎ、本機の超破壊的な砲塔・武装に惹かれたツバロフ技師によりトラゴスが開発された。
完成していた試作機と予備パーツは、20年間博物的資料としてOZの倉庫に保管されていたが、今までに存在しなかったカテゴリーの単独強襲用MSである「ガンダム」が登場した事で事態が一変。ゼクス・マーキスの乗機として急遽ロールアウトする事となった。はじめはそのあまりにも常識外れの性能に苦闘するゼクスだが、性能を把握するに従い自身の愛機として使いこなし、ウイングガンダムと激闘を繰り広げた。
しかしその桁外れの性能も、劇中のMS性能の急速な進化やゼクスの反応速度の向上について来れなくなっていき、最終的に宇宙の戦いでMD搭載型のトーラス部隊と交戦した後、ウイングガンダムゼロを手に入れる為にゼクス自身の手で自爆させられた。
本編開始前のエピソードを描いた外伝漫画EPISODE ZERO(未参戦)には、老師Oが再現したトールギスが登場した。搭乗したのは張五飛の妻である竜妹蘭。
また小説『Frozen Teardrops』では、14歳当時のトレーズ・クシュリナーダがこの性能では乗りこなせるパイロットがいないという事で否定的な考えだったが、「自分がパイロットならば、不可能ではない」と思い、ハワードには完成したら自分をパイロットにと懇願していたというエピソードが描かれている。またこの作品では機体色が試作機だから白いのではなく、もともとの迷彩色をトレーズの意向により白を基調に変えさせており、トレーズがTV版の最終局面でわざわざトールギスIIに搭乗したのは、彼の積年の思いを叶えたものであるとされている。
スパロボシリーズにおいて
TV版のライバルキャラであるゼクスの乗機ということもあり、自軍で使用できる機会は少ない。使用できたとしてもゼクス離脱と同時に持って行かれてしまう。基本的に序盤~中盤のボスユニットとして登場する。
登場作品と操縦者
旧シリーズ
- スーパーロボット大戦F
- 序盤にスポット参戦の後、終盤でゼクスと共に自軍ユニットとして使用可能。乗り換えリストには出るが実質不可。
- スーパーロボット大戦F完結編
- シナリオ「ガラスの王国」終了後、ゼクスと共にロンド・ベルを離れる。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- 序盤に一度アーガマ隊と交戦する他、ルートによっては一時的に操作可能。
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇
- 久々の登場。本作では敵として登場し、ゼクスが中盤以降に乗ってくる。1度だけスポット参戦するが、その際は敵のグラフィックの反転のため武装が左右逆になっている。
Scramble Commanderシリーズ
単独作品
- 新スーパーロボット大戦
- 初登場作品。本編では敵。隠しシナリオのみ味方として使用可能。ドーバーガンの弾数が少ない。
- スーパーロボット大戦64
- 武装は2つしかないが決して侮れないユニット。序盤でゼクスが乗り敵として立ちはだかるが、ルートと選択肢次第では、1度だけ操作可能なマップがある。攻略本では「スーパーロボットの必殺技を当てさえすれば一発であの世行きだ」というあんまりな解説をされている。
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- オルトロス隊所属として登場するゼクスの愛機として立ちはだかる。
装備・機能
武装・必殺武器
射撃兵装
- ドーバーガン
- 右肩のアタッチメントに装備された携行火器。実体弾とビーム弾の両方を使用可能。長砲身であり、リーオーでは両腕で支えているのだが、本機の場合は出力に物を言わせて片腕で使用する事ができる。その威力は一発で複数のMSを吹き飛ばし、ガンダニュウム合金製のガンダムに対しても効果を示すほどある。第2次Zではサーベル使用時に毎回捨てられる。
- OEでは通常版とMAP兵器版が登場し、通常版はビーム弾での攻撃、MAP兵器版は実体弾での攻撃になっている。
- 散弾ミサイル
- ピースミリオン乗船時に携帯した2発の散弾ミサイル。広範囲に拡散するもので、数機のモビルスーツ輸送艦を破壊する戦果を上げた。
格闘兵装
- ビームサーベル
- サーベルはシールドの裏に二本装備している。
- ヒートランス
- 『『敗者たちの栄光』に登場する通称テンペスト装備。ランスの先端部分を赤熱化させMSの装甲を貫徹する。通常はドーバーガンかシールドと併設する形で肩のアタッチメントに装備されるが、オプションのガングリップを追加することで手持ち武装としても使用可能。スパロボ未登場。
防御兵装
- シールド
- シールドは左肩のアタッチメントと左腕両方に装備可能。
特殊能力
移動タイプ
サイズ
- M
対決・名場面など
- 対ガンダムヘビーアームズ
- シベリアにおける対戦ではヒイロがウイングガンダムを自爆させ、トールギスを駆るゼクスにとって納得のいく決着ではなかった。その後ヒイロが生きていることを信じて、ウイングガンダムを復元させ、ヒイロとトロワらを南極基地に招きいれる。決闘と評して再度対決を図るのだが、ヒイロは出すぎた行為としてウイングガンダムでなく、ヘビーアームズでトールギスと闘う。そして決闘となるのだが、特に意味のない戦いなのにお互い全力を尽くす。その後リリーナの介入にもゼクスは戦いを止めないのだが、リリーナが思わず怒りを曝け出すところを、ノインから語ったのはゼクスが実兄「ミリアルド」であることを明かす。そこにOZの大部隊が襲来して対決は決着しなかった。
- トールギス破壊命令
- OZによりゼクスの抹殺命令が下った。ウイングガンダムゼロの爆破ポイントに誘いこまれたトールギスとゼクスが多数のトーラスに一機で立ち向かう。ついにはゼクスの反応速度についていけなくなったトールギスは損傷、ゼクスは高性能機であるウイングガンダムゼロに乗り換える時間を稼ぐべくトールギスを自爆装置により破壊する。この時「我が愛機よ…安らかに眠れ」と敬礼して別れを告げている。
関連機体
- トールギスII
- 本機の予備パーツを元に制作された2号機にあたる機体。
- トールギスIII
- 本機の強化型にあたる機体。
- リーオー
- 本機のデータを基に徹底した普及用設計がなされた量産機。
- ちなみに、本来トールギスの頭部はリーオーとほぼ同じ形であり、特徴的なトサカの付いたフェイスガードを外した姿は「白いリーオー」そのものである。
- エアリーズ
- 本機の機動力を継承した量産機。
- トラゴス
- 本機の砲塔能力を継承した量産機。
- ウイングガンダムゼロ
- 本機の思想を更に推し進めた結果完成された機体。そういう意味ではゼロから生まれた5体のガンダムとトールギスは「兄弟」や「親戚」のようなものである。
- グラハム専用ユニオンフラッグカスタム
- 直接関係はないが、パイロットに多大なGを強いるという言わばガンダム00版トールギスとも言える機体。第2次Zでは仲良く同じシナリオで初登場する。
- 呂布トールギス
- 「SDガンダム三国伝 BraveBattleWarriors」に登場する武将。名前の通りトールギスが「演者」となっている。
商品情報
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