ホワイトファング
ホワイトファングとは、『新機動戦記ガンダムW』に登場する組織。和訳すると「白い牙」。
概要
革命闘士カーンズが、スペースコロニーを初めとする宇宙居住者の過激派を糾合したレジスタンス組織。オペレーション・メテオの本来の計画に関わった者を中心としており、作中では一貫としてコロニー完全独立の為に反地球を掲げている。しかし、反地球組織にも関わらず、組織力拡大のためにはかなり無節操に各勢力を吸収しており、特にロームフェラ財団に反発しているという理由だけで、かつてコロニーに圧政を敷いた旧地球圏統一連合軍残党や財団派に敗れて行き場を失っていたOZトレーズ派等の政争に敗れた地球側の旧軍事勢力も加わるなどかなり雑多な構成となっている。[1] ロームフェラ財団側からはコロニー反乱軍とも呼称される。
OZ宇宙平定の隙を付き、「アルテミス・レボリューション」を発動。兼ねてより忍びいれていた工作員達によってリーブラやモビルドール工場を占拠する。その後、ミリアルド・ピースクラフトを指揮官に加え、地球側に宣戦布告し、宇宙要塞であるバルジを破壊してOZ宇宙軍を降した。
最後はトレーズ・クシュリナーダ率いる世界国家軍との激しい戦闘を繰り広げるが、モビルドールに過度な期待をして主戦力にした事が大きな仇となる。ガンダムを開発した5人の科学者達のプログラム改竄によってモビルドールは敵戦力のリーオーとまともに戦う事が出来なくされ、旗艦リーブラをはじめとする戦力はほぼ壊滅。指揮官であったミリアルドとカーンズも消息不明となり、ホワイトファングという組織は自然消滅となった。
『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』では、ホワイトファングの残党一部がマリーメイア軍に参加している。
登場作品
トップであるカーンズどころか、TV版がそもそもSRWにあまり参戦しない為、一応No.2であるゼクスはネオ・ジオンなど別のスペースノイド組織に属しと設定変更され、この名称自体登場しないことも多い。
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 久々に再登場。ゼロレクイエムルートに進むと概ね原作通りだが、黒の騎士団ルートではミリアルドが「戦乱の王ピースクラフト」を名乗り、OZと協調する。
VXT三部作
- スーパーロボット大戦X
- 『EW』版なので名前のみの登場。
単独作品
- スーパーロボット大戦64
- 初登場作品。独立軍ルートでのみ登場する(OZルートではパプテマス・シロッコが代役)。
- ズール皇帝率いる銀河帝国が現れたので地球人同士が協力せねばならないというときに、バルジを破壊してOZの上層部を抹殺するという大局が読めない甘さを露呈する。これにより後にトレーズの協力を得られたが結果論に過ぎず、マーチウィンドの面々からも痛烈に批判されている。終盤でミリアルドとカーンズを含めた残党がネオ・ジオンに参加している。残党といっても今回はミリアルドとカーンズの2人以外の組織員はモビルドールしかおらず、これ以外では完全平和ルート経由で加入するドロシー・カタロニアのみ。
人物
- ミリアルド・ピースクラフト
- カーンズより、組織の長を譲られた。
- カーンズ
- 当初のホワイトファングのリーダー。自分が組織の器でないことを認めて、ミリアルドを組織の長とする。
- ビクター・ゲインツ
- 『新機動戦記ガンダムW BATTLEFIELD OF PACIFIST』に登場するホワイトファングの元幹部。ミリアルドをトップに迎える事に反対し、組織を去る。その後、P3(パーフェクト・ピース・ピープル)という過激な平和主張団体を設立。
資源衛星ウルカヌスを手に入れ、スコーピオのパイロットにもなるがウイングガンダムゼロのツインバスターライフルで消滅。「何故、私を選ばなかった」とカーンズに恨み節を残して逝った。SRW未登場。 - ソグラン
- 『新機動戦記ガンダムW BLIND TARGET』に登場するホワイトファング残党の司令官。前大戦にも参加していたがリーブラの墜落と共に姿を消した。
その後、武器商人と結託してガンダムの量産化とそれによる世界征服を目論んだが最後はガンダムチームに敗北。SRW未登場。
機体
- リーブラ
- 元々はOZが月面軌道上で建設していた巨大宇宙戦艦(どちらかといえば宇宙移動要塞)で、「アルテミス・レボリューション」でホワイトファングが奪取。事実上の本拠地として機能した。
- トーラス
- 占拠したOZの工場をそのまま使っているため性能に差は無いが、識別のために塗装を赤色に変更している。SRWでは赤色は未登場。
- ビルゴII
- 月面基地占領時にツバロフが用意していたパワーアップパーツを既存のビルゴに置き換える形で利用された。
脚注
- ↑ 小説版では物語開始の時点ではコロニー過激派にとって宇宙を圧政で支配し、最大の敵であったはずの地球圏統一連合残党を受け入れる事に難色を示しているメンバーが確認できる他、トレーズが世界国家軍の指導者として再び歴史の表舞台に現れるとOZトレーズ派残党が一斉に逃亡を図る等、組織統制が取れているとは言い難い。
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