スーパーロボット大戦K

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  • 発売日:2009年3月20日
  • 機種:ニンテンドーDS
  • 開発:エーアイ
  • 発売:バンダイナムコゲームス
  • 定価:6,090円(税込)
  • CERO区分:B(12歳以上対象)

概要

ニンテンドーDS用スパロボの2作目(無限のフロンティアを除いた場合)
タイトルの『K』は『携帯』の『K』と仮決めされ、そのまま採用。変更されないのは珍しいらしいとのこと(公式ブログより)。なお、公式HPのフラッシュムービーでは、タイトルの『SRWK』が表示された際に『鍵』が映るため、解釈次第では『Key』の『K』ととることもできるが、実際の本作中には鍵をイメージさせる要素がでてこないため、それが何だったのかは不明。

システムと難易度

本作は全体的に難易度は低いが、Aコンボの存在により意外に被撃墜率も高い。

パートナーバトルシステム
ユニットが2体一組となって出撃できる新システム。メインユニットが前面に立って戦い、サブユニットは援護攻撃援護防御によるサポートが可能となる。なお、本作の援護はパートナー間でしか行えない。携帯機作品において小隊系システムが実装されるのは本作が初となるが、ユニットの片方が空を飛べなくても飛べる機体さえメインにすれば飛行可能。ただし、援護は移動タイプが一致しないと不可。
アタックコンボ
コンボシステムの発展系で、パートナーユニットを組まない場合のみ使用可能。C属性の武器で、武器射程内にいる複数の敵ユニットを攻撃できる。発動にはAコンボの特殊技能が必要で、技能レベルに応じて攻撃可能な機体数が増える。性質的に、パートナーバトルシステムとは対極になる。ゲーム終盤では敵も容赦なく駆使してくる。長射程のAコンボ武器は鬼。
連続ターゲット補正
カウントが1ターン単位となり、自軍フェイズで敵の攻撃を回避した時点から補正がかかり始める。そのためリアル系を突っ込ませて反撃で一網打尽、ということが一層難しくなっている。その分スーパー系の装甲が見直されているが、改造費用が高く設定されているため、ゲーム終盤は装甲もお金も足りないという事態になる。敵の思考ルーチンが「HPの高いユニット狙う」というある程度単純なものになっているため、HPの高いユニット数機にバリアを付けて囮にするとしのげる。ただし修理装置が必須。この補正とアタックコンボにより、ゲーム終盤はスーパー系・リアル系問わず集中砲火を浴びることが多くなる。
スキルパーツ
W同様、消費型で使い回しは不可能。またボーナスポイント(BP)による養成システムが廃止されたため、パイロットのパラメータアップもスキルパーツで行われる。
お気に入り
JやW同様に3作品選択で改造段階が15段階に拡張され、獲得資金と経験値にボーナスが付く(作品の機体総数により差がある)。2周目以降は今までにお気に入りにした作品は最初から恩恵を受けるので、最終的には全作品お気に入り状態となる。
Wスロットシステム
Wや無限のフロンティアに引き続き採用。GBAスロットのあるDS(初代)や、DSLiteでGBAのスパロボ作品をセットしてゲームをすると、資金と作品にちなんだ強化パーツが手に入る。GBAスロットが排除されたDSi以降の機種ではこの特典は得られな。なお、2周目以降からWスロットで手に入る強化パーツが1個だけ購入可能となる(WスロットでスパロボAを刺した時に手に入るパーツの購入解禁から始まり、さらに1周クリアしていくごとに1個ずつ解禁されていく)。
合体
仕様が変更され、合体機に乗る両者の気力が110以上ないと合体不可になっている。本作は気力が上がりづらい設定になっているので合体して本領発揮の機体パイロットはやや不遇の扱いとなっている(そのためか合体後の能力がかなり高く設定されている)。
成長率
全パイロット一律で、1レベル上がるごとに全能力値が+3、SPが+1増加。更に撃墜数+100毎に全能力値が+10増加される。そのために歴代シリーズでもSP以外のパラメータがインフレ気味である。また、成長率に差が無いので最終的には全キャラがある程度万能型になる。
地形適応
今作では宇宙適応Bの機体がかなり多い上に、地形適応の補正値がいつもより大きい(1段階違うだけで集中を掛けた時ほどの差が出る)。また月面MAPの場合空を飛んでいれば宇宙、地上に降りれば地上扱いになる。
修理装置補給装置
今作ではこれまでと違い搭載しているユニットがかなり多い。『電脳戦機バーチャロン マーズ』と『破邪大星ダンガイオー』を除く全ての作品(SEEDシリーズはシリーズ間を通して)に必ず一機以上いる。おそらくパートナーバトルシステムを使いやすくするための処置だと思われる。ただし、『蒼穹のファフナー』は修理装置持ちも補給装置持ちも隠しユニット。
修理費
今作では機体が破壊されても修理費は無し。別に自爆は無いのだが、敵のAコンボでやられ易い為だと思われる。
射程
テムジン 747Jのニュートラルランチャーを除き、P属性を持つ武器の射程が3以下に制限されている。また、格闘系の必殺武器の射程も原則として1に抑えられている。
経験値
攻撃・修理・補給で最低1、敵撃墜で最低10の制限がなくなっている。
信頼補正
キャラ別に効果が異なっており、攻撃力の上昇や獲得資金の増加など様々な効果が設定されている。また同時に出撃した回数によって効果が上昇し、これは引継ぎ対象にもなっている。
精神コマンド
SPがかなり低く抑えられている割に、精神コマンド使用のために必要なポイントはほぼ従来通りのため、気軽に使えない。SPの少なさは全キャラ共通で問題となっており、SPアップ集中力といった技能は戦闘キャラ支援キャラ問わずで需要が極めて高い。

評価

大胆なクロスオーバーシナリオが好評であったWZを経ていた為と初参戦となるガンソード、ゾイドジェネシスが話題となり、本作にも期待が寄せられていたが、作品間のクロスオーバーが希薄(会話だけは多い)な上に、キャラクターの性格や原作イベントの改悪・不整合(省略・設定の無視)が多く、中盤の中頃から終盤にかけてシナリオの粗が目立つ。

ただし例外として、『電脳戦機バーチャロン』関連の原作再現に関しては同作品のプロデューサーであったSEGAの亙重郎氏が直接執筆しただけあって高い評価を得ている。しかしそれ故に他の部分との質の差が浮き上がってしまっている。

システム面においては小隊システムの一種である「パートナーバトルシステム」が実装された。他のスパロボの小隊と違い、単機運用と小隊運用のどちらでもメリット/デメリットがあるという独自の戦略性を持たせようとしたシステムだったが、単機運用での特典「アタックコンボ」が強すぎて、わざわざ小隊を組む必要が無いアンバランスな点が目立つ結果となった。この「パートナーバトルシステム」自体はL以降の携帯機シリーズでも続投しているが、バランスは大きく是正されている。

他方、戦闘グラフィックに関しては前作Wから確実な進歩を遂げている。DSで搭載された液晶の低い画面解像度と、それと比較して容量の多いRAM(メインメモリの意、DSはPS1の倍の容量)という特性を逆手に取る事で、カットインを少ない描き込みで実現した上でそれを更にアニメーションさせるという、高解像度の据え置き機では実現が難しくなった演出が取り入れられた。

フェイスアイコンについても、Wまでは大半の敵味方双方で登場するパイロットにおいて単純に左右を反転させただけだったものを、本作以降は全員の敵・味方仕様の専用アイコンがそれぞれ用意されている。

話題

  • 発表当初の発売予定日は2009年4月2日となっていたが、同年3月20日に変更された。発売日前倒しはもちろんシリーズ初の事で、大事件と言っても差し支えない。
    • 前倒しの理由は不明だが、同年3月28日に発売予定だったDSの大作ソフト『ドラゴンクエストIX』が7月11日に発売延期する発表があった二週間後に、本作の3月20日への前倒しが発表されたため、なんらかの関連性があるのではないかという説がある。
    • 前述のとおり内容面の問題から、これ以降発売日前倒しを警戒するユーザーも出た。
  • 予約特典として「スーパーロボット大戦K Official Commentary Book」が付属。
    参戦作品の情報や、各作品のクリエーター達へのインタビュー内容などが掲載された。
  • キャラクターのカットインには前作にも増して非常に力が入っている。公式PVが公開された時には「Kは『顔芸』のK」等と言われたことも。
  • 年々複雑化していた携帯機作品のシステムだが、今作では一部システムが廃止され、あるいは簡略化されている。
  • 今作もWで猛威をふるったSP回復バグがある。ただし、前作と比べるとある程度制限はされている。
  • Wに続き、一部のBGMに過去の他社作品からの盗用疑惑が発生。詳細は#話題まとめの項を参照。

登場作品

新規参戦は★の6作品。☆は携帯機初参戦作品。携帯機という括りで見た場合、マジンガー・ダンガイオー・無印SEED以外は全て初参戦と言うことになる。

お気に入り選択ではゴーダンナーは「ゴーダンナーシリーズ」とまとめられている。また、ガンダムSEEDも「機動戦士ガンダムSEEDシリーズ」とまとめられているが、Wと違いC.E.73も一括りにされている。

版権的事情から参戦はまずありえないとされていたゾイドシリーズが初参戦、ファンを驚かせた。
また、『マジンガーZ』は公式サイトや雑誌媒体においてアニメ版の放送時期でなく漫画版の連載時期が記載されている(理由は不明。またNEOも同様)。またゲーム上の時系列が『SEED DESTINY』のものなっている都合上、無印『SEED』は機体のみの参戦となっている。

マジンガーとダンガイオー以外は全て2000年代の作品で構成され90年代作品が不在、ガンダムシリーズはSEED系のみの参戦というと言う異色のラインナップとなっている。
作品選考に関しては寺田プロデューサーいわく、新規プレイヤーのために先に開発が進んでいたZよりさらに若年層を意識したとの事。

スーパーロボット大戦EX』以来東映制作の作品が不参戦となった。(ただし子会社の東映アニメーションからは『ガイキング』が参戦をしている。)『スーパーロボット大戦GC』以来『ガンダムシリーズ』は同時間軸のみで構成されている。さらに『スーパーロボット大戦J』以来『ゲッターロボシリーズ』が不参戦となった。(ただしどちらもOGシリーズを除く。)

世界観

所謂いつものスパロボ世界な地球と『キングゲイナー』や『ガン×ソード』や『ゾイドジェネシス』の3作品の共存するもう一つの地球、この二つの地球と、それらを繋ぐゲートの存在が軸となる世界観。なおこの地球平行世界でなく宇宙のどこかにあるもう一つの地球である。しかし作中で謎が明かされる事はほとんど無かった。

また、地球ともう一つの地球の存在の設定は、A.C.E.シリーズの『Another Century's Episode 3 THE FINAL』にも酷似している。

バンプレストオリジナル

登場メカ(オリジナル)

主人公機
レヴリアス
主人公ミスト・レックス搭乗機。惑星アトリームの古代遺跡から発掘された『クリスタル・ハート』を搭載した機動兵器。『ステアード』と呼ばれる剣撃と銃撃の双方に使用可能な武器を持つ。
セリウス
アンジェリカ・シャルティール搭乗機。レヴリアスのサポート機として造られた量産型の機動兵器。レヴリアスと同様に『クリスタル・ハート』を搭載する。サポート専門ゆえに基本武装はそれ相応のものだがレヴリアスとの連携により強力な合体攻撃が行える。
セリウスII
シェルディア・ルージュ搭乗機。惑星ベザードに漂着したセリウスに『神の石』(=クリスタル・ハート)を搭載したカスタム機。基本性能はセリウスとほぼ同等でレヴリアスとの合体攻撃も同様に行える。
セルケリウス
ヒロインの後継機。条件によってアンジェリカかシェルディアのどちらかが搭乗する。
ソルヴリアス・レックス
ソルヴリアス・レギーナ
レヴリアスとセルケリウスが合体した物。レックスは攻撃重視で格闘寄り(ただし、最高攻撃力の武器は射撃)、レギーナは防御・補助の射撃寄りで修理と補給可能、武装も状態変化系で占められている。
敵勢力機(イディクス
アルケウス
グスタティオ
ゼナディーエ
エンダーク
ビクトーラ
メトラ
デスエラ

登場人物(オリジナル)

主人公及び関連人物
ミスト・レックス
惑星アトリームを故郷とする新人パイロット。本作の主人公。熱血漢だが、お調子者でドジを踏むことが多い。アトリームや漂着した惑星ベザードを滅ぼされ、地球に流れ着く。
アンジェリカ・シャルティール
ミストの幼馴染みであり、パートナーとなる20歳の女性。世話好きで、公私に渡ってミストをサポートする。一見頼りになりそうだが、間違った知識を引用して説教したり、土壇場に弱かったりするとのこと。メガネっ娘。
シェルディア・ルージュ
ミストのパートナーの一人となる17歳の少女。ミストが惑星ベザードに漂着した時に、彼を助けた。幼い頃に両親を失い、妹を一人で育ててきた過去を持つ。
レム・ルージュ
シェルディアの妹。とある理由で敵として登場。
エルリック・シャルティール
アンジェリカの父親でミストの上司。これもとある理由で敵に。
敵勢力(イディクス
ル=コボル
ガズム
イスペイル
ル=コボルに謀反を企てるが、誰一人としてその事に気付かれる事がなかった。惑星アトリームへの攻撃任務を成功後に地球への攻撃命令を指示されて一年間水面下で行動している。
ヴェリニー
惑星ベザードの攻撃任務を成功後にもう一つの地球への攻撃命令を受ける。

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ゲーム中データ

分類 記事
全話一覧 全話一覧/K
隠し要素 隠し要素/K
精神コマンド 精神コマンド/K
強化パーツ 強化パーツ/K
特殊能力 特殊能力/K
特殊技能
(特殊スキル)
特殊技能/K
メカ&キャラクターリスト メカ&キャラクターリスト/K

関連用語

商品情報

ゲーム本体 ニンテンドーDS

攻略本

話題まとめ

本作品で使用されているBGMが他社作品のそれに極めて類似しているという指摘に対し、8月19日付でこの内容を認め他社との和解が成立したことが発表された(→公式謝罪文)。

ちなみに音楽の担当者は前作Wと同じ人物が担当しているが、前作の一部楽曲及びスパロボシリーズ以外の某作品においても盗用疑惑が噂されていた(後者については同じく謝罪騒動となった)問題の多い人物であった。

詳細については下記のblog記事を参照。

blog記事

資料リンク