クシャトリヤ
NZ-666 クシャトリヤ(KSYATRIYA)
- 登場作品:機動戦士ガンダムUC
- 分類:ニュータイプ専用試作型モビルスーツ
- 型式番号:NZ-666
- 全高:22.3m
- 本体重量:29.7t
- 全備重量:74.02t
- 動力:核融合炉
- ジェネレーター出力:16,540kW
- センサー有効半径:18,500m
- スラスター推力:197,800kg
- 装甲材質:ガンダリウム合金
- 所属:ネオ・ジオン
- 主なパイロット:マリーダ・クルス
- メカニックデザイン:カトキハジメ
ネオ・ジオン残党軍「袖付き」が開発したニュータイプ専用モビルスーツで、NZ-000クィン・マンサの後継機。頭部はツインアイからゲルググに似たモノアイに変わっている。
クィン・マンサのスペックを維持したままでの小型化を目的として作られ、コックピット周辺の構造素材へのサイコフレーム使用・様々な技術の蓄積により、オリジナルの火力と性能をほぼ同等に維持したまま20m級までの小型化に成功している。中でも特徴的なのは複数の機能を集約した4基の大型バインダーで、地球連邦軍からは「四枚羽」の通称で呼ばれている。
ただし、UC0096年時のネオ・ジオン軍にはサイコフレームの予備が無く、新たに製造する余地もないため、追加生産はおろか整備もままならないワン・アンド・オンリーの機体となった。また、サイコミュ搭載機としてパイロットに複雑な操縦能力を課する点は変わりが無く、『袖付き』内では強化人間であるマリーダ・クルスの専用機として扱われる。
機体名は古代インドのバラモン教社会におけるヴァルナ(階級)の第二位である王族・武人階級を意味し、頂点たるバラモン=シナンジュに次ぐ機体であることを示している。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 初登場作品。最初は敵として登場するが、第41話から第45話までマリーダと共に自軍へ参加し、第46話で離脱する(条件を満たすと本機のみ入手し、マリーダだけが離脱する)。Zシリーズのネオ・ジオン軍には十分な戦力、余力があるために補給や整備も受けられるようで、原作のように破損個所を応急処置していくといったことはない。
- 味方としては隠し機体だけあって性能はかなり高く武装も低燃費かつ高威力で使い勝手が良い。全体攻撃も持つので撃墜数稼ぎにも便利。機体に恵まれないフォウ(バイアラン・カスタムを入手していない場合)、カツ、ハサウェイの誰かを乗せてやってもいい。
装備・機能
武装・必殺武器
射撃兵装
- メガ粒子砲
- 胸部に4門、4基のバインダーに2門ずつ、計12門のメガ粒子砲を内蔵。ファンネルと併用することで死角を隈なくカバーする。
- ファンネル
- バインダー部に6基ずつ、計24基格納。基礎構造はキュベレイ系に準ずるが、性能向上及び小型化が為されている。
- マシンキャノン
- 胸部メガ粒子砲のそばに2門搭載。威嚇用の実弾を発射する機関砲。
- ビームガトリングガン
- ファンネル使用による負担軽減のために用意されたオプション兵装。ユニコーンガンダムに奪取されるが、小説版では最終決戦時に手首を失った右腕に代わりに二挺を接続して使用。連邦系MSであるユニコーンガンダムも使用できるのは両機ともアナハイム製で規格が同じためである。
格闘兵装
- ビームサーベル
- 両手首に内蔵。収納時はビームガンとして使用可能。なお、ビーム刃の色は一般的なネオ・ジオン系MSにみられる黄色ではなく、緑色。
- サブアーム
- 4枚のバインダーに1本ずつ格納された、いわゆる隠し腕。ユニコーンガンダムを拘束するほどのパワーがあり、ビームサーベルを使用できる。また、敵機のビームサーベルを奪い使用するなど器用さにも優れている。背後から接近されても、この武装により機体を旋回させることなく対応できる。
関連機体
- クィン・マンサ
- クシャトリヤの元になったかつてネオ・ジオン軍(アクシズ)が開発した機体。クシャトリヤと外見が似ている部分がある。
- クシャトリヤ・ベッセルング
- ユニコーンガンダムとの戦闘で破損したクシャトリヤを応急処置的に修復したもの。ベッセルングはドイツ語で「回復」の意。
- 4基あったバインダーの2基を損失。残った左部分のバインダーと右足はフレームのままの状態になっており、ファンネルは全機喪失。胸部メガ粒子砲も使用不可。頭部フレームやコクピットブロックはむき出しの状態と火力・防御面共に不安が残る。
- なお、時獄編においては上記の通り余裕が有ったためか完全修復され、この状態の機体が登場することはなかった。
- クシャトリヤ・リペアード
- 上記のクシャトリヤ・ベッセルングを戦闘可能な状態まで修復したもの。ベッセルングがネオジオンのメカマン主導で修復してるのに対してこちらはネェル・アーガマメカマン主導で修復されている。
頭部はメインカメラがモノアイからゴーグル式に変更され、フレームが露出状態だった部分は一部を除いて簡易的ながら装甲を追加されている。現存していたバインダーを前部2基に装備し、後部バインダー基部を流用してギラ・ズール用の大型プロペラントブースターユニットを流用して装着している。損失していた左腕にはネェル・アーガマで保管されていたユニコーンガンダム用のオプション兵装であるハイパー・ビーム・ジャベリンを接合して装備し、右足の仮設フレーム内にビームガトリングを内臓している。ファンネルは小型シュツルム・ファウストの弾頭を先端に装着する事で事実上の誘導実弾兵器化されている。右腕に手持ち武器として3連装のシュツルム・ファウストを装備している。 バインダーが減っている分武装の装備量は減っているものの、ブースターの追加で機動力は向上しており近接戦闘能力も向上している為、戦闘力自体は維持されているともいえる。
- なお、上記の通り時獄編でベッセルングが登場していないことを考えると天獄編でこの機体が登場する可能性はあまり高くないと思われる。
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余談
- この機体はOVA版ではユニコーンガンダムとの戦闘で大破ともいえる状態まで破損したが、小説版ではほぼ元の状態まで修復可能な程度の破損で済んでいる(その為時獄編の自軍参入時に近い状態)。これは当初OVA第3巻の戦闘を最後にクシャトリヤは出番終了の予定だったので、派手に壊したという事情がある為。しかし、再び小説同様にクシャトリヤをその後も出す事が決まった為、急遽デザインされたのが上記のベッセルングである。
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