概要
後ろ髪を三つ編みにしたアメリア軍のエースパイロット。
「クリム・ニック」は愛称で、本名は「クリムトン・ニッキーニ」。アメリアのズッキーニ・ニッキーニ大統領の息子である。当初の階級は中尉だが、第10話で大尉に昇進し、新造航宙艦サラマンドラのMS大隊長に就任する。部隊指揮のほか、戦闘においてもその技量は高く、洞察力も鋭い。
自分自身を「天才」と自称し、敵からも(皮肉で)天才と呼ばれることがあり、実際にモビルスーツの操縦技術は確かなものを持っている。反面、戦術や戦略に関しては高い洞察力を持ちながらも勘や感情に任せる未熟さがあり、結果オーライとなったからよいものの……と言いたくなる場面も目立つ。軽い自己陶酔的描写やオーバーリアクション気味な反応をすることもあるが、基本的には面倒見の良い好青年であるため仲間達からは信頼されている。本名ではなく愛称で呼ばれることを好むのも、自分を大統領の息子ではなくいちパイロットとして気さくに扱うようにという彼なりの気遣いによるものである。アメリア軍人のミック・ジャックとは気が合う相棒として、2人で行動することが多い。
登場作品
単独作品
- スーパーロボット大戦X
- 初登場作品。担当声優の逢坂良太氏は、今作でSRW初出演。
- モンテーロなどが登場しないため、本作ではヤクト・ドーガに乗ってスポット参戦した後、中盤終わりごろにダハックで正式参戦する。天才技能とダハックのスペックの相乗効果はすさまじく、参戦マップではミックと二人きりにも関わらず当てる避ける防ぐと大奮戦する(難易度ハードでも精神コマンド要らずなくらい避ける)。調子にのって暴れすぎて2ターン後に味方増援が来る頃にはガス欠になっているかもしれない。
- 集中を持たないが、天才技能があるので基本的には乗機の運動性を改造すれば事足りる。
- 高い命中回避補正ゆえに特に集団戦で能力を発揮するタイプであり、カスタムボーナスの関係でほぼガス欠を起こさないダハックとの相性は抜群であるが、ボス戦を見据えた運用を行うなら、火力とCRT補正の高いフルクロスへの乗せ換えも選択肢。天才技能と機体側のボーナスによるCRT補正は強力の一言。この組み合わせは後述の名台詞をふまえて「フルクロスありがとうね!」とも称される。
- シナリオでも戦闘でも極めてにぎやかな人物であり、一部の機体では専用のセリフもあるので、色々乗せ換えても楽しめる。
パイロットステータス
- X
- 直感、てかげん、幸運、気合、突撃、熱血
- 多少癖はあるものの必要最低限の精神は揃っている。構成としてはΖΖガンダムとの相性が良いが、ニュータイプでないことが惜しい。
- X
- 天才、底力L5、気力+(ATK)、サイズ差補正無視L2、闘争心L2
- 予想された通り、天才持ち。ラインナップも天才の彼にふさわしい。ゲーム上での強さはおよそこの一点に集約されるので、ぜひ見切りも一緒に養成してやろう。
- 再攻撃と技量を養成し、サーベルの連続クリティカル斬りを狙っても勿論可。二回斬っても回復は容易に追いつく。
- 気力140以上で自軍フェイズ開始時に精神コマンド「閃き」がかかる。
- 『X』で採用。あって困るものではないが、素で避けまくる天才の彼では多少無駄になりやすい。
人間関係
- ズッキーニ・ニッキーニ
- アメリアの大統領を務める父親。あまり関係は良くない。
- ミック・ジャック
- 大切なパートナーであり、戦友。彼女と共に戦場を駆ける。
- ベルリ・ゼナム
- 天才である自分ですら起動できなかったG-セルフを操縦することができる彼に当初は嫉妬するも、その力を認めて以降よい戦友というべき立場になる。
- アイーダ・スルガン
- 序盤に彼女の救出に向かい、以後も姫様と呼び慕う。
- ラライヤ・マンディ
- 記憶喪失時の彼女にはよく懐かれて絡まれている。
- ドニエル・トス
- モンテーロの母艦の艦長として、序盤に世話になる。
- グシオン・スルガン
- アメリア軍の総監。第8話では補給物資を届けた。
- サラマンドラ艦長
- 艦のMS大隊長であるため、話し合うことが多い。
- マスク
- 敵対関係にあるが、ドレット軍攻撃の際に共闘した。
- キア・ムベッキ
- 原作では接点が無いが、『X』ではライバル関係。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
- ヤザン・ゲーブル
- 『X』では「理詰めではなく感覚で行動する同士」として、興味を抱かれている。
- ジュドー・アーシタ、トビア・アロナクス
- 『X』DLC「宇宙をキレイに」では、バイタリティに溢れた彼等を「将来アメリア大統領になったら相応の地位を用意する」と時代を越えて勧誘する。
リアル系
- ジュリオ・飛鳥・ミスルギ
- 『X』では「無能が服を着て歩いているような男」と酷評しており、徹底してソリが合わない。後々まで遺恨が残り「ミスルギのボンクラをつけ上がらせるのは我慢ならん」とまでこき下ろす。どうやら生理的に相性が悪いようで、努力もする天才クリムと何をやっても他人任せのジュリオでは、そりゃ相性最悪であろう。
名(迷)台詞
- 「ジャベリンありがとうね!」
- 第3話。それまでドニエル・トス達に上から目線で怒鳴り散らしていたかと思いきや、急に整備士に自分の機体の整備へのねぎらいの言葉をかける。彼が単なる「自分の才能を鼻にかける傲慢な自称天才」というありがちなキャラとは一味違う事を印象付けるセリフ。
- 「カーヒル大尉は、アイーダ様恋しさからあそこに潜入した!あの年でふざけているから!」
- 同話より。キャピタル・タワーに潜入したカーヒルに対し、その行動と年齢を揶揄する。
- 「ハハハハハッ!!私は天才なのだよっ!」
- 同話より。迫りくるカットシーを次々と撃墜しながら高笑いをあげる。この笑いのイントネーションがまるでジョナサンのようである。
- 「蚊トンボめっ!ジャベリンは、こう使う!!」
- 同話より。デレンセンの乗るカットシーに向け、ジャベリンを投擲。SFSを破壊する。
- 「ヤツめ!本気か!?」
- 同話より。G-セルフのコクピットにて、すぐ側に女子3人(アイーダ、ラライヤ、ノレド)がいるのに、排泄をするベルリを目撃して驚愕する。…確かに凄い勇気だと言わざるを得ない。
- 「なあ貴様、アメリア軍に入隊しないか?」
ベルリ「中尉の位をくれるのなら、入隊します」
- 第5話。自分に操縦できないG-セルフを操るベルリに嫉妬していたクリムだが、彼の実力が確かであることを認め勧誘する。ベルリからは軽口で応じられ、お互い和やかな雰囲気になる。
- 「私には、無駄死にというチョイスはないんだ!」
- 第6話。モンテーロが大気圏突入し、まさかの事態になりそうだった所を、G-セルフに助けられる。
- 「なんと!」
「なんとぉー!」
- 第7話。スパロボでは回避時の台詞に使用。
- 「パイロットなど、おだてて使うのがコツだろ?」
- 第11話。新兵達の教育に際して「この中で手柄を立てた者が王になれる」と煽りつつ。
- 「初めての宇宙戦で蝶のように舞い!蜂のように刺す!」
- 同話より。初の宇宙戦闘においても、ウーシァなどアーミィのMSを軽く撃墜する。
- ミック「アイーダ様と一緒に戦えるんで、嬉しいんでしょ?」
「彼女にそれほどの腕はない」
ミック「…G-アルケインなら戦力になりますけど?」
「期待はするな!」
ミック「何を怒ってんです」
- 第12話。部下からアイーダが出撃したと知らされるが、彼女のポンコツぶりをミックに愚痴ってしまう。
- 「分かってしまったな!貴官達はアメリアが敵対しているゴンドワンに唆されて地球に攻め込むのだ!」
「そして、地球に移民をするレコンギスタを実行する!それが本心だよな?」
- 第13話。ザンクト・ポルトの交渉場でドレット軍の思惑を指摘し、ロックパイから殴りかかられることに。
- 「アメリアが建造した宇宙戦用ジャハナムってなぁ!宇宙世紀の成果とも言うぞ!」
- 第15話。相変わらずの天才ぶりを見せつけ、その技量で敵MSを撃墜していく。
- (天才クリム、どう読むこの事態?)
「…観戦させてもらうか!」
- 第24話。ユグドラシルの出現でアメリア軍とドレット軍が停戦・共闘しようとする場が混乱し、状況を読んで。
- 「…手間は手間だったが、移動ポッドのダーマでこのダハックを運んで、プランダーと4本のビームサーベルを使って見せれば、天才は天才だろう!」
- 最終話。ダーマをパージした際に。富野節全開である。
- 「クレッセント・シップで、大統領を叩き潰せ、ステア!」
「止めないでください! 自分の子供を戦死させてまで利用する大統領などは潰してもいい!」
- 同話より。クリムの死を喧伝する父のズッキーニ大統領に愛想が尽き、会見の場へクレッセント・シップを突っ込ませるという荒業を行う。下記はクレッセントシップ艦長のエル・カインド(SRW未登場)に対しての台詞で、クリムの怒りに彼も「そうでしょうが…」と返すしかなかった。
スパロボシリーズの名台詞
- 「これがヴァリアブル・スピード・ビーム・ライフルだ!」
- ガンダムF91のヴェスバー使用時。わざわざ正式名称で言う辺りに天才らしさを見せているのか?
- 「この天才が使えないのだから、機体側に原因があるに決まっている」
- 第21話、ヤクト・ドーガのファンネルが使えない事へのボヤき。残念ながらパイロットの適性によるものです。
搭乗機体
- モンテーロ
- 序盤の乗機。
- 宇宙用ジャハナム
- 中盤の乗機。
- ダーマ、ダハック
- 終盤の乗機。
SRWでの搭乗機体
- ヤクト・ドーガ (ギュネイ専用)
- 『X』中盤で搭乗。ニュータイプではない為にファンネルを使えなかったが、これを機能不全だと思い込んでいた。