「カーディアス・ビスト」の版間の差分
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[[宇宙世紀]]0096年。[[シャア・アズナブル|シャア]]による[[第2次ネオ・ジオン抗争]]から3年が経ち、ジオン系の勢力も明らかな衰えを見せていた。このままでは[[地球連邦政府]]の現状維持的な政策によって人類の可能性も閉ざされることを懸念した彼は、[[ネオ・ジオン]]残党[[袖付き]]に秘密裏にラプラスの箱を譲渡することをサイアムの承認を経て、決意する。 | [[宇宙世紀]]0096年。[[シャア・アズナブル|シャア]]による[[第2次ネオ・ジオン抗争]]から3年が経ち、ジオン系の勢力も明らかな衰えを見せていた。このままでは[[地球連邦政府]]の現状維持的な政策によって人類の可能性も閉ざされることを懸念した彼は、[[ネオ・ジオン]]残党[[袖付き]]に秘密裏にラプラスの箱を譲渡することをサイアムの承認を経て、決意する。 | ||
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− | + | カーディアスはこの計画の痕跡を消去するために側近の[[ガエル・チャン]]と共に行動を始めたが、奇襲によりビスト邸の大多数の人間は殺されたため、人手が不足しており、ガエルとは別行動を取らざるを得なくなる。単独でいるときに数名の襲撃メンバー(息子[[アルベルト・ビスト|アルベルト]]を含む)と遭遇し、何とか撃退するがアルベルトに撃たれ、重傷を負ってしまう。この頃、[[ガランシェール]]のMS[[クシャトリヤ]]とロンド・ベルの戦闘は[[スペースコロニー|コロニー]]内に移行しており、[[民間人]]にも多数の犠牲者が出る事態になっていた。MS格納庫にあるユニコーンガンダムのラプラスプログラムを抹消しようとしていた際、オードリーの身を案じて再びビスト邸にやってきたバナージと出会う。カーディアスはこの僥倖に感謝しながら自分が父親であることを明かさなかったこと、アンナの死、過酷な運命を託すことを詫びながら、コクピットを自ら出て戦闘によって生じた炎の中に消えていった。 | |
== 登場作品と役柄 == | == 登場作品と役柄 == |
2015年9月23日 (水) 21:02時点における版
カーディアス・ビスト (Cardeas Vist)
バナージ・リンクスの父親にしてビスト財団の2代目当主。創始者である祖父サイアムから「一族の中で唯一後継者となる力量がある」と認められた。
若い頃、父が交通事故死という形で謀殺された事件の教訓として「強くならなくてはいけない」という信念を持ち、ビスト家を出て地球連邦軍に入隊した過去を持つ。軍で頭角を現した時期にサイアムに認められ、財団に呼び戻されることになり、そして2代目当主となった。権力のみでなく、開放されれば地球連邦政府が崩壊すると言われているラプラスの箱の秘密も受け継ぐことになる。
宇宙世紀0096年。シャアによる第2次ネオ・ジオン抗争から3年が経ち、ジオン系の勢力も明らかな衰えを見せていた。このままでは地球連邦政府の現状維持的な政策によって人類の可能性も閉ざされることを懸念した彼は、ネオ・ジオン残党袖付きに秘密裏にラプラスの箱を譲渡することをサイアムの承認を経て、決意する。
一方、袖付きの要人オードリー・バーンはラプラスの箱が袖付きに渡ることによって再び戦乱が起こることを懸念し、カーディアスを翻意させるためインダストリアル7に単身で潜入し、紆余曲折を経てバナージ・リンクスと共にビスト邸を訪れた。カーディアスは彼女からはラプラスの箱を袖付きに譲ることを中止するよう懇願されるが拒否し、ガランシェール艦長スベロア・ジンネマンと会談を開始する。この時点では彼はラプラスの箱そのものではなく、そこに至る鍵であるユニコーンガンダムを渡そうとしていた。しかし、この計画は連邦に漏洩しており、交渉の最中に連邦軍特殊部隊エコーズの襲撃をうけてしまう(同時刻にコロニーの外ではガランシェール隊とロンド・ベルが遭遇し、戦闘が始まった)。インダストリアル7に向かう途中においてもロンド・ベルと遭遇していたこともあり、ジンネマンはこの一連の動きを自分たちに対する罠ではないかと疑い、会談は物別れに終わってしまう。
カーディアスはこの計画の痕跡を消去するために側近のガエル・チャンと共に行動を始めたが、奇襲によりビスト邸の大多数の人間は殺されたため、人手が不足しており、ガエルとは別行動を取らざるを得なくなる。単独でいるときに数名の襲撃メンバー(息子アルベルトを含む)と遭遇し、何とか撃退するがアルベルトに撃たれ、重傷を負ってしまう。この頃、ガランシェールのMSクシャトリヤとロンド・ベルの戦闘はコロニー内に移行しており、民間人にも多数の犠牲者が出る事態になっていた。MS格納庫にあるユニコーンガンダムのラプラスプログラムを抹消しようとしていた際、オードリーの身を案じて再びビスト邸にやってきたバナージと出会う。カーディアスはこの僥倖に感謝しながら自分が父親であることを明かさなかったこと、アンナの死、過酷な運命を託すことを詫びながら、コクピットを自ら出て戦闘によって生じた炎の中に消えていった。
登場作品と役柄
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- NPC。原作通りにバナージにユニコーンガンダムを託す。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 故人。原作最終話の再現で、イメージとして登場。ラプラスの箱が開放されたことで、人々は可能性という名の未来を手にした。人と世界を信じていたカーディアスは、絶望の未来に足掻く意思を信じてユニコーンガンダムを建造したのだろう。その先駆けを、息子が担ったのは数奇としか言い様のないものだったが。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦BX
- NPC。プロローグと第7話後の分岐シナリオのみ登場。
人間関係
- バナージ・リンクス
- 妾腹の息子。別れてからもアンナと共に彼の動向を常に把握していた。
- アンナの死後、バナージを自分の住んでいるインダストリアル7に呼び寄せ、援助した。自らの死の間際、彼にユニコーンガンダムを託す。
- アンナ・リンクス
- かつて愛した女性。バナージの母親。原作小説の記述によると籍に入っていないのは、彼女の意思のようである。
- カーディアスがバナージに英才教育(MSパイロットのシミュレーター訓練など)を施し始めたため、このままでは息子がいずれビスト一族の因縁に巻き込まれると感じ、別れて暮らすようになった。
- 劇中開始時点では故人のため、回想シーンにしか登場しない。
- サイアム・ビスト
- 祖父。ビスト財団の創設者。彼から後継者と認められ、2代目当主となる。
- アルベルト・ビスト
- 正妻との間にできた息子。バナージの異母兄。カーディアスは彼にあまり期待はしていなかった模様。
- アルベルトも父には複雑な感情を抱いており、紆余曲折を経て叔母の計略に乗ってビスト邸襲撃メンバーに混じり、カーディアスを銃撃してしまう。
- マーサ・ビスト・カーバイン
- 妹。アナハイム・エレクトロニクス社長夫人。
- 上記の過去の事件が原因となって、彼女は祖父のサイアムを憎悪するようになり、その後継者となったカーディアスも同様に憎むようになる。
- ガエル・チャン
- 側近。襲撃されたときに袖付きと接触した痕跡を消去するよう彼に命じた。自身の死後、彼はサイアムの命令に従っている。
- オードリー・バーン
- ネオ・ジオンの要人。彼女と秘密裏に面会を求められ、ラプラスの箱を袖付きに譲渡することを中止するよう懇願されたがやんわりと拒否した。
- なお、その前に彼女がバナージと行動を共にしていたことに驚いていた。BXではゴースト1の手引きにより、彼女と対面している。
- ブライト・ノア
- 漫画『機動戦士ガンダムUC 虹に乗れなかった男』では、彼を召喚して取引を持ち掛ける。
- ハロ
- バナージが5歳のクリスマスの時に贈ったプレゼント。ただし、この行為がきっかけでリンクス親子(というよりアンナ)が転居を繰り返すことになる(監視していることに気付いたが故の行動)。
- 父
- 名前は不明。サイアムの次男。サイアムに認められないことにコンプレックスを抱いていた彼はサイアムの失脚を狙う勢力に焚き付けられ、サイアムに反旗を翻すことを決意する。しかし、ラプラスの箱を守るためには自分が財団の当主の座にいなければならないとして、最終的にサイアムは息子を謀殺する。この事件は上記の通り、カーディアスにも多大な影響を与えた。
名台詞
- 「恨むだろう、アンナ。そしてお前も…。だが、行け。恐れるな。自分の中の可能性を信じて、力を尽くせば…道は自ずと拓ける」
「赦してほしい…お前とはもっと…もっと……バナージ……」
(私の望みは…叶ったよ…アンナ…) - OVA版第1巻より。息子であるバナージに「可能性の獣」ユニコーンガンダムを託して、カーディアスは逝った。
- BXではUXのサコミズや翔子のような、ホワイトバックに台詞が浮かび上がる演出となっている。
スパロボシリーズの名台詞
- 「フ…箱を開ければ時空震動が発生し、世界が滅ぶというようなものではない。だが、変革した人々の意識が破滅を望めば、それと同じような結果になろう」
「その通りだ。だから、ラプラスの箱は世界が変わろうとその価値を失う事はない」 - 第3次Z時獄篇第11話宇宙ルート「ユニコーンの日」にて。果たしてZシリーズにおけるラプラスの箱の正体とは…?
- 「行きなさい、未来へ」
- 第3次Z天獄篇第46話「守るべき未来」にて。「神」となったバナージの意思を抱き抱えるカーディアスの瞳は、優しく伸ばされる手を見やった。
- 息子を愛する人の帰るべき場所の手を。そして、バナージは神ではなく、人として生きることを選択した。自分を信じてくれる人たちと共に。箱に隠された絶望の未来ではなく、絶望に立ち向かう強い意思の果てにある可能性に満ちた未来を生きるために。
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