宇宙世紀

提供: スーパーロボット大戦Wiki
ナビゲーションに移動 検索に移動

宇宙世紀(Universal Century)

機動戦士ガンダム』の世界で使用される年号。略号はU.C.西暦から続く世界観なのだが、西暦何年から宇宙世紀になったのかが明かされていないため、具体的にいつからなのかは不明である。

小説及びOVA機動戦士ガンダムUC』において西暦から宇宙世紀にかわる瞬間が濃密に描写されたが、肝心の劇中が西暦何年であるかはやはり明らかにされなかった。通説では、コロニー第一号に移民を開始した西暦2045年より未来の時間の出来事だというが(漫画版『F91』や『G-SAVIOUR』〈いずれもSRW未参戦〉では同年を宇宙世紀元年として換算している)、これにも諸説ある他、最近では長年続く現実との世界観設定の辻褄合わせを苦慮してか、あえて明確な設定を設けず曖昧な扱いにしているとも言える。

また、「全てのガンダム作品がたどり着く未来である『∀ガンダム』以後に制作された『機動戦士ガンダム00』では西暦が用いられているのだが、もしも『00』がそのまま黒歴史に含まれ、作品世界の西暦が現在の西暦と全く同じであるならば、少なくとも24世紀(ちなみに、『00』の完結編である『劇場版00』のエピローグは西暦2364年)までは西暦は続く事になる。

一方で、宇宙世紀が何年まで続いたのかについても詳しく語られてはいない。現時点でのガンダムシリーズ最新作『ガンダム Gのレコンギスタ』(SRW未参戦)の年号はR.C.(リギルド・センチュリー)であり、宇宙世紀の次の時代と明言されている。しかし、『Gレコ』の時点でR.C.は1000年を過ぎており、宇宙世紀からの移り変わりの詳細も不明のままである。ちなみに、作者の富野監督自身は漫画雑誌『ガンダムエース』でのインタビューで「(U.C.からR.C.への移り変わりの詳細については)僕は知りません。そういう事はR.C.の歴史学者にでも聞いて下さい」と発言している。

サンライズの公式作品か非公式作品かに関わらず、劇中でアナウンスされた宇宙世紀の最も遠い未来は、長谷川裕一氏の漫画作品『機動戦士Vガンダム外伝』(SRW未参戦)のラストで記述された「恒星間航行宇宙船ダンディ・ライオンが、プロキシマ・ケンタウリへの植民を達成した」というもので、それが宇宙世紀0653年の事とされている。また、外宇宙から地球圏に漂着したターンXを元に∀ガンダムが作られたのが、宇宙世紀に換算して7800年頃とされているが、あくまで「宇宙世紀に換算すれば」であって、宇宙世紀そのものとは限らない。また、『∀』の時代から宇宙世紀までの時間差は10000年(『劇場版∀』では5000年)とされているが、これはあくまでリリ・ボルジャーノが言った事であり、正確な時間差とは限らない。

作中で宇宙世紀という年号が使われ、年表の中の一つとして認知されているガンダムシリーズを宇宙世紀シリーズ又は宇宙世紀ものなどと呼称する。具体的には『ファースト』、『第08MS小隊』、『0080』、『0083』、『Ζ』、『センチネル』、『ΖΖ』、『逆襲のシャア』、『UC』、『ガンダムF90』、『ガンダムF91』、『クロスボーン』、『Vガンダム』等(未参戦作品では『Gセイバー』等)。これらの作品を総称し、『Gガンダム』や『ガンダムW』等毛色の違う作品と区別する意味で「宇宙世紀もの」と呼ぶことも多い。特徴は世界設定及び科学設定にある。

スパロボにおいては、スーパーロボット物が日本の基地と敵本拠地周辺及び出撃先で完結している事が多いためか、地球圏規模での世界背景や政治システムについては宇宙世紀のシリーズに準拠する事が多い(ただし、年号は「新西暦」など)。もちろん、そんな世界背景の中でもスーパーロボットの研究機関は独立して存在し、日本は驚異的な密度で研究機関が乱立している割には地球連邦政府から目をつけられていないのだが。ちゃんと狙ってくるだけ敵の方が見る目があるようだ。連邦政府の無能を表しているのだろうか。

特徴及び設定

西暦の時代に成立した地球連邦政府は、地球の環境維持と人類存続のための一大プロジェクトとして宇宙移民政策を実行に移す。人類の宇宙進出と共に始まった宇宙世紀。人類は地球ととの重力の均等なポイント、ラグランジュポイントにスペースコロニーを作り、そこへ移民していった。しかし、時は過ぎ、スペースコロニーに居住する宇宙移民(スペースノイド)と地球に居住する者(アースノイド)を中心とした地球連邦政府との軋轢は高まり、ついには様々な形で噴出するのであった。

……というのが大まかな世界観となっており、主に地球連邦政府とそれに対して反感を抱いて挙兵した宇宙移民の勢力が争う……という構図を繰り返す歴史として成り立っているのだが、シリーズ自体が長年続く中で現実とのすり合わせを繰り返し、数々の解釈と設定が追加されていった結果、現在では把握するのも大変なほど膨大な設定が存在するまでに至っており、それが作品制作におけるある種の制約にすらなっている面もあると言える。また、これらの設定は自然とガンダムシリーズを形作る定型となり、後の非宇宙世紀作品においても必然的に取り入れられている場合が多い。

ただし、ロボットアニメの常か、軍事や戦争以外、特に一般人の環境や日常に近い部分の設定はあまり重視されずに厳密な設定化は免れている。

関連する用語

地球連邦政府
地球圏を中心とする巨大な連邦国家。スペースノイドに対して圧政を敷いており、それが宇宙世紀世界におけるスペースノイドの反乱の一因となっている。
地球連邦軍
地球連邦政府が保有する軍隊。腐敗が進んでいる組織で、スペースノイドの反乱に対しては後手に回ることが多い。
スペースコロニー
宇宙植民地。気密にした巨大シリンダーの内部をテラフォーミングよろしく造成して大地とする人工天体。スパロボ的には宇宙からの侵略者や地球の圧制に苦しめられるスペースノイドの居住地。
アースノイド
地球に住む人々で、地球連邦政府のスペースノイドに対する圧政の恩恵を受ける人々。地底勢力等の多いスパロボではスペースノイド並に不幸である事も多い。
スペースノイド
宇宙植民者の内、主にスペースコロニーに住む人々。地球連邦政府の圧政の影響で、宇宙の武闘派や革命勢力に対して概ね協力的。
ミノフスキー粒子
光子と対になる粒子。通常では存在せず人為的に散布しないとその効果は現れない。一度散布されると消滅までの約一ヶ月間、その効果を発揮しつづける。
ミノフスキー粒子(以下M粒子)はプラスかマイナスの電荷をもっており、互いの斥力により立体格子状のフィールドを形成する。
これにより「空間そのものが電荷をもっている」状態になる。そのため電波や電子機器、通信機器やミサイルなどの自動追尾装置や照準装置の性能が著しく落ち、ときに使用不能に陥る。
このM粒子によって、安全な小型核融合炉や重力に逆らうミノフスキークラフト、メガ粒子砲や各種ビーム兵装、Iフィールド等が生み出されている。
モビルスーツ
通称「MS」。小型核融合炉を搭載することで、それまでに無い装甲と運動性とを兼ね備えた人型の機動兵器。ミノフスキー粒子の影響下では、この形が一番都合が良いらしい。
モビルアーマー
汎用性と運用性を求めたモビルスーツと違い、機能を特化させるために大型化させ人の形をさせていないものを指す。
……のだが、いろんなメカが登場する間に「でかくてモビルスーツっぽくないのがモビルアーマー」ということになったようである。
R.C.
『ガンダム Gのレコンギスタ』(SRW未参戦)の世界観で使用されている年号。「Regild Century(リギルド・センチュリー)」の略。宇宙世紀の次の時代を表す。

宇宙世紀を舞台とした作品

  1. 機動戦士ガンダム(宇宙世紀0079年)
  2. 機動戦士ガンダム 第08MS小隊(宇宙世紀0079年)
  3. 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争(宇宙世紀0080年)
  4. 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY(宇宙世紀0083年)
  5. 機動戦士Ζガンダム(宇宙世紀0087年 - 0088年)
  6. ガンダム・センチネル(宇宙世紀0088年)
  7. 機動戦士ガンダムΖΖ(宇宙世紀0088年 - 0089年)
  8. 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(宇宙世紀0093年)
  9. 機動戦士ガンダムUC(宇宙世紀0096年)
  10. 機動戦士ガンダムF90(宇宙世紀0120年 - 0122年)
  11. 機動戦士ガンダムF91(宇宙世紀0123年)
  12. 機動戦士クロスボーン・ガンダム(宇宙世紀0133年 - 0153年)
  13. 機動戦士Vガンダム(宇宙世紀0153年)

資料リンク