マリナ・イスマイール
マリナ・イスマイール(Marina Ismail)
- 登場作品:ガンダムシリーズ
- 声優:恒松あゆみ
- 種族:地球人(中東・アザディスタン出身)
- 性別:女
- 年齢:24歳(1st)→29歳(2nd)→31歳(劇場版)→81歳(劇場版エピローグ)
- 身長:162cm
- 体重:48kg
- 血液型:A型
- 役職:アザディスタン王国第一皇女
- キャラクターデザイン:高河ゆん(原案)
『機動戦士ガンダム00』のヒロイン格。中東の新興国アザディスタン王国の第一皇女。化石燃料の輸出規制と枯渇による、食糧難などで困窮する祖国を救うために、援助を求め世界各国を飛び回っている。また太陽光発電システムに参加し、経済を立て直そうとしている改革派の旗頭だが、そのため宗教と戒律を重視し外国の介入を嫌う保守派からは命を狙われている。
王家の血筋を引くものの一般人として生活してきたが、クルジスとの内戦終結後にアザディスタン王国議会が形式的な王政復古を決めたため、皇女として担ぎ出された。そのため議会や軍等の上層には軽視したり反発する者が多いが、市民受けは悪くない。
「戦いでは何も解決することができない」という信念を持っており、「自分には戦うことしかできない」という刹那とは真逆の道を行くなど、作中で対比される人物でもある。
一期において外交の旅の途中、スコットランドで刹那と出会う。以降も彼との関わりが続く事となり、劇場版ラストでは50年の時を経て地球へと帰還した彼を迎える事となった。
登場作品
いずれの作品もNPCとしての登場。
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z(破界篇 / 再世篇)
- 初登場作品。他作品キャラ(主にNPC)との絡みやストーリー面での出番は原作に比べそこそこ多いので、存在感は薄くない。
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- NPCとして登場。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦UX
- 劇場版設定で登場。第2次Z同様にNPC扱いだが、担当声優の恒松あゆみ氏は別の役で出演している。
単独作品
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- サポートキャラとして登場。
人間関係
- シーリン・バフティヤール
- 側近であり親友。マリナに対して厳しい意見を言うことも少なくない。
- 刹那・F・セイエイ
- マリナは刹那の「運命の人」。彼と初めて出会った際にガンダムマイスターである事を明かされ大きな衝撃を受けた。その後も真逆の道を行くが、互いに良き理解者となっていく。マリナの声は刹那の母親に酷似している事から(演じているのはどちらも恒松あゆみ氏)、刹那はマリナに母の面影を見出しており、平和や安寧の象徴のように見ていたらしい。本編中では互いの信念を認めながらも分かり合えずにいたが、劇場版では50年の時を経て、ようやく分かり合う事が出来た。
- 尚、マリナは刹那の「両親を殺した過去」を知っているほぼ唯一の人物でもある。
- マスード・ラフマディ
- アザディスタン王国の保守派宗教指導者。以前からのマリナの理解者でもあり、保守派の暴発を抑える役割を買って出ている。ファーストシーズンのみの登場で、セカンドシーズンでは既に故人と化している。スパロボ未登場。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
- リリーナ・ドーリアン
- 第2次Z破界篇序盤、アザディスタン郊外の「秘密の場所」にて彼女と知り合うも、折り悪くWLFのテロリストによって共に拉致されてしまう。終盤では国家の枠組みが取り払われつつある状況下、彼女へ国連大使との会談に同席する事を頼む。再世篇でも共に平和を望む同志であり、関わる場面は多い。リリーナとは、主人公以外のガンダムのパイロット(マイスター)と関わる機会が殆どないという共通点もある。
- ディアナ・ソレル
- 第2次Z破界篇の終盤で、新たな国連の特別大使に就任した彼女との会談を行なう。
- ラクス・クライン
- 第2次Z再世篇では彼女から「平和の歌」を託される事に。UXでも友好関係。
- カガリ・ユラ・アスハ
- UX・第3次Zでは友好関係。
- 貂蝉キュベレイ
- 同じく恒松氏が演じるキャラ。UXでは直接絡む場面は無いが、彼女がマリナを意識した台詞を言う場面も。
その他
- ユーフェミア・リ・ブリタニア
- 第2次Z破界篇でマリナが大きく関わる事となるお姫様キャラの中で、唯一の非ガンダムシリーズ版権キャラ。彼女との邂逅は、マリナが破界篇でアザディスタンを離れる唯一の機会である。日本人虐殺事件後、ユーフェミアが命令を出したことを信じられず、悲しみに沈んでいた。再世篇の終盤、黒の騎士団ルートでは彼女が生存する展開となり、EDでのリリーナとナナリーとの会話にてナナリーが彼女の事について触れている事から、マリナも彼女の生存はこの時点で既に知っていると思われる。
- ナナリー・ヴィ・ブリタニア
- ユーフェミアの妹で、第2次Z再世篇ではアザディスタンにて彼女と対面する。
- ゼロ
- 第2次Z破界篇の序盤では彼が指揮するZEXIS裏部隊によってテロリストから救出される。実は同志であるリリーナの元学友であり、もう一人の同志のユーフェミアの異母兄である。彼によってユーフェミアは虐殺皇女になってしまったのだがその事実を知らない。
- 再世篇では自身のユーフェミアへの想いを確かめるために彼に話しかけられた。また、彼なりの忠告も受けている。
- シェリル・ノーム
- 第2次Z再世篇では終盤に彼女とも行動を共にし、激動の世界の中で、共に人々の心に希望の光を照らす。
- UXで彼女が投獄された際には、世論を動かすために世界中で公演してまわった。
- ティンプ・シャローン、ジェイソン・ベック、カン・ユー
- 第2次Z再世篇の原作ルート終盤、難民キャンプにて偶然訪れた彼らに復興の手伝いを頼む。どうしようもない小悪党三人組な彼らだが、マリナの平和を願う想いは彼ら三人にも確かに伝わった様子。
- 覇道瑠璃
- UXでは友好関係。
- アイラ
- UXでは第2部中盤に奇械島での戦いが終結した後、刹那の助言によってマリナの許を訪れ、以後は彼女と友好関係となる。
- ハザード・パシャ
- UXでは政敵。マリナの存在を疎ましく思い、第一部序盤にテロリストを利用してマリナの暗殺を企てるも、刹那達によって阻止される。その後も、捕縛された暗殺実行犯のテロリストを謀殺して「マリナ暗殺を企てたのはUXである」というテロリストの「遺言」をでっち上げて、マリナ暗殺計画をもダシにしてUXを陥れるが、マリナも彼の陰謀に対して毅然と抵抗する。
バンプレストオリジナル
- シオニー・レジス、カルロス・アクシオン・Jr.
- 第2次Z破界篇では経済支援を餌にプロジェクト・ウズメに参加を迫られるものの、結局は断る。その後にリモネシアで起きた惨劇、シオニーが破滅への道を辿ったことを思えば、最終的にマリナの判断は英断だったと言える。
名台詞
1st
- 「だからね…もう、戦わなくてもいいのよ」
「いいのよ、ソラン…」 - 刹那の夢の中で出てきた時の台詞。00のシリーズ通して、マリナが刹那を本名である「ソラン」と言ったのはこの夢の中のみ。
- ノベライズ版では刹那は母親と声が酷似しているマリナに名前を呼ばれる事を想像して安らぎを覚える場面があるので、ここでマリナが「ソラン」と呼んだのは刹那が無意識の内に望んでいた事であろう。
2nd
- 「あなたが…泣かないからよ」
- マリナ「違います」
刹那「違う」 - ミレイナに「お二人は恋人同士なのですか?」と聞かれて。即座に否定するも、同時に息の合った返答をしているため、視聴者間では「恋人じゃなくもはや夫婦」などとネタにされた。
- 「無理をしていたのかしら…でも、あなたも同じように見えるわ……無理をして、戦っている」
- 「だから、どうかあなたもあなたの幸せをつかんでください」
「刹那、あなたに幸せが訪れる事を、私は祈っています…」 - マリナが手紙の中で刹那に綴った願い。ちなみに書いただけで刹那には送っていないので、その後も刹那が戦い続けているのは、別にマリナの手紙をスルーしたわけではない。
スパロボシリーズの名台詞
Zシリーズ
- 「そのような絵空事を…!戦いによる変革で、どれだけの生命が失われると思っているのです!?」
- 第2次Z破界篇で、アザディスタンを活動拠点として、世界に変革を促すと息巻くWLFのテロリストにぶつけた非難。
- 「完全平和主義を謳ったサンクキングダム…その存在は、今日の世界では叶わない夢なのかも知れません…」
- 第2次Z破界篇で、サンクキングダムの掲げる「完全平和主義」を手本に平和的解決の道を模索し続けてきたものの、理想論に過ぎなかったのではとの心情をリリーナへと吐露する。精神的に追い詰められた感のあるマリナだったが…。
- 「…仰る通りかも知れません。私の言っている事は、きっと幼稚な理想論なのでしょう」
「ですが、私は皇女として自分の信じるやり方で、この国のこれからに尽くすつもりです」 - リモネシア共和国からの支援を断った事で、激怒するシオニーから「政治を分かっていない」と非難され、それを肯定した上で自身の決意を述べる。
- 「もし、本当に助けが必要になった時には、私の方から頭を下げさせて頂きます。それこそ何度でも」
「それしか出来る事がありませんから」 - 激昂のあまり「支援の話は二度と無い」と恫喝するシオニーへの返答。「貴女にはプライドが無いのですか…!?」と捲くし立てる彼女に圧される事無く、毅然とした口調で言い切った。
- (刹那・F・セイエイ…私は戦えるのかしら…自分の道を進む貴方のように…)
- シオニー達が退席した後、自身の偽らざる心情を告げたモノローグ。刹那との邂逅を経て1つの答えを導き出したものの、依然としてマリナの苦悩は続く事に…。
- 「行政特区日本のことを語っている時のあの方の目は本当に輝いていた」
「今でもあの方があのような事件を引き起こした事が信じられない…」 - 行政特区日本の日本人虐殺事件で世界の混乱が加速した事実をシーリンに指摘され、虐殺事件について事前にユーフェミアから聞かされていなかったかと問われた際の返答。このときの彼女は悲しみに沈んでいた。実際、虐殺命令はユーフェミアの意志ではなく、ギアスに操られたためであり、彼女の疑念は正しい。無論、マリナはそれを知る由もないが…(再世篇でも知ることができたかは不明)。
- 「インぺリウム…。皮肉にも、戦いを広げる存在によって世界が一つになっていくのね…」
- 中盤にて、新帝国インペリウムが誕生したことで三大国家が正式に軍事同盟を結んだ事を報道で知った時の台詞。
携帯機シリーズ
- 「罪を背負い、傷ついて、それでも戦い続ける彼らに対して、せめて私たちができること…」
「それは、信じることです…!」 - UX第22話にて衛星兵器を破壊したのもつかの間、加藤機関によって全世界に核ミサイルが発射されてしまう。もう自分達にはUXに出来る事はないのかと嘆くカガリ達に、「まだ自分達にも出来る事がある」と一人の女性が議会に、全世界の人間に告げた…。この後、第一部における名場面が始まる。
- 「皆さん…いま宇宙で戦っている方々は、これまで世界の敵と非難された人たちです」
「しかし、真実は違いました」
「彼らはいつも、世界のために戦っていたのです。 そう…今この瞬間も!」
「かつて、世界中から憎まれながらも、戦い続けた人たちがいました」
「しかし彼らもまた、人と人が分かり合える道を求めていただけだったのです」
「私たちと、同じように…!」
「たとえ道は違っても、平和を求める気持ちは、誰もが同じです」
「どうか皆さん、祈ってください。今も命をかけて戦っている、彼らのために…!」
「そしていつか、本当の平和が訪れるように…!」 - ハザードの策略により、世界の敵と仕立て上げたUXが世界のために命がけに戦ったことを皆に知らしめた。
余談
- ネット界隈で偶に使われるスラングに「やめて!私に乱暴する気でしょう?エロ同人みたいに!」というものがあるが、これは同人サークル『OMEGA 2-D』が出版したガンダム00の女性向け同人誌におけるマリナの台詞が元ネタ。公園で芋を勝手に栽培した罪で留置所に入れられた際に看守に言った台詞であり、看守も「しねーよ。とっとと入れ!」と冷静に突っ込んでおりエロ同人のような事態にはならなかった。当然ながら公式ではこのような台詞は一言も発していない。
- 『00』に登場する女性キャラの中では(食玩などのチープトイを除き)唯一フィギュアが販売されていない。
- 「マリナは刹那の母と声が酷似している」という設定から、マリナ役の恒松あゆみ氏は刹那の母役も兼任しているが、後に「機動戦士ガンダムAGE」でも第一部の主人公フリット・アスノの母親であるマリナ・アスノも演じており、2作連続で主人公の母役になった。さらに「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」においてはキャスバルとアルテイシアの母親であるアストライア・トア・ダイクンを演じる事が発表されており、ガンダムシリーズにおいては母親役に縁がある声優になっている。
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