ハリー・オード
ハリー・オード(Harry Ord)
ディアナ・カウンターの親衛隊の隊長。階級は中尉(後に大尉に昇進)。専用機である金色のスモーを駆り、その戦闘能力の高さは「親衛隊隊長に攻撃して生きて帰った者はいない」と言われるほど。作中でも最強クラスの操縦技術の持ち主で、その圧倒的な技量は原作第43話で確認する事が出来る。
また、オード家に伝わる伝統武術「スーパー・アイキ」の使い手でもあり、漫画「月の風」では個人用Iフィールドと組み合わせた「Iフィールド・アイキ」の腕前を披露している。
ディアナに心酔し、ディアナの為なら友軍に対してでも非情な態度をとることも辞さない。当初はディアナ・カウンターの一員としてロラン達と敵対する立場にあったが、ディアナ自らが月のアグリッパと戦うようになった為、自然と協調体制をとるようになった。多少融通のきかないところもあるが、常に冷静で思慮深い性格。しかし、ディアナの身を案じるばかりに傍から見ると突飛な行動をとって周囲を煙に巻くこともある。
なお、トレードマークの赤いサングラスは暗視グラスであり、市販もされているようである。本人は着用の理由として、ディアナ以外の女性を見る時の目線隠しとうそぶく場面もあった。第22話では素顔を拝むことが出来る。また、独特のファッションセンスを持っているようで星柄のパジャマを愛用したり、正装が黒と黄色の縦縞だったりと劇中でも趣味が悪いと言及されている。その正装からスタッフや一部のファンからは『阪神王子』とも呼ばれる。
ディアナと入れ替わったキエルを守っている内にいい仲になっていった。
また、小説版では過去に結婚歴があった事を語っており、愛機スモーを元妻の名である「アマンダ」と呼んでいる。離婚か死別かはさておき、過去に結婚歴があった事や、元妻か愛馬かの違いはあれど、愛機に名前をつけて呼ぶ事、サングラス、親衛隊隊長(ディアナ親衛隊、ラストバタリオン)というポジション、そしてその声……と、何かとレーツェルと共通点がある。ただし、両者が共演した事はまだ無い。
登場作品と役柄
- スーパーロボット大戦α外伝
- 能力値はロランより上だが、ひらめきが無いのが欠点。最初は敵で、後に味方に参入する。敵時に百式改に乗ったクワトロと戦闘させると、互いに金色の派手な機体に乗っているから油断できないといった趣旨の特殊会話がある。強化パーツとして、「ハリーの眼鏡」が登場する。エンディングではオリジナル要素として少佐に昇進している。
- スーパーロボット大戦Z
- 最初は敵だが、何度かスポット参戦した後、46話で正式参戦する。能力値は高いが、主に迅速要員として小隊に入れられている事が多いかもしれない。
- 第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇
- ロランやソシエ、ガロード達ガンダムXの面々と共に次元震に巻き込まれ、中盤から自軍に加入。
パイロットステータスの傾向
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
小隊長能力(隊長効果)
- Z
- 小隊移動力+1、回避率+10%
パイロットBGM
人間関係
- ロラン・セアック
- 女装姿であるローラに見惚れる一面も。前期OPでは手前の人物に関係の深い人物が背景に流れる演出があるが、彼の場合はローラであり、意味深。
- ディアナ・ソレル
- 心酔しており、彼の行動理由はほとんどがディアナがらみであった。
- キエル・ハイム
- ディアナと入れ替わり、女王を演じるうちに互いに惹かれあっていく。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
宇宙世紀ガンダムシリーズ
- シャア・アズナブル(クワトロ・バジーナ)
- 同じサングラスの男、金色のMS乗りという共通点がある。ある意味自画自賛。
- カミーユ・ビダン
- Zでは彼の言葉に発奮する事に。
- サウス・バニング
- α外伝で競演。どちらも家庭面で複雑かつ似た事情を持っており、出撃前に会話する場面がある。
アナザーガンダムシリーズ
ガンダムSEEDシリーズ
- キラ・ヤマト
- Zでは彼に痛烈な言葉をかけつつも、忠告と助言をした。意外なことだが、ハリーはDESTINY時代のキラと同い年である。
- アンドリュー・バルトフェルド
- Zでは彼に協力を要請され、エターナルと行動を共にすることに。
スーパー系
バンプレストオリジナル
- アイム・ライアード
- 再世篇では裏で暗躍する彼をウィッツ達と共に追っていた。
名台詞
- 「趣味か!」
- ロランの女装に対して。ロランは任務だと返した。小説では男だったと知ったとき、結構ショックを受けている。
- 「私は平和主義者ではない」
- 地球側とムーンレィス側の交渉が途絶えてしまっている時期のグエンとの会話。グエンは穏やかに「私は交渉は続けたい」と答えた。
- 「読み違いもはなはだしい!」
- 黒歴史=ガンダムの歴史を見て、「武人が武勲を立てる為に戦えということを教えてる」と解釈したスエッソンに対して。
- 「ミドガルド!ミラン! もしディアナ様を一瞬たりとも痛め、泣かせる様な事があったら!我魂魄百万回生まれかわろうとも、 恨み晴らすからなぁぁ!!」
- 普段はクールな二枚目だが、ディアナの事になると我を忘れて激昂する事もあった。
- 「ディアナの法の裁きは…受けていただく!」
- 冬の宮殿に向けて砲撃を加えたミドガルドを粛正する際の台詞。
- 「ユニバァァァァァス!!」
- ターンXとの戦いの時、叫んだ台詞。意味としては「南無三」などのようなもの。いわゆる、『富野節』のひとつである。なお、ハリーを演じた稲田徹氏のお気に入りの台詞らしく、『落ち込んでいる時に叫ぶと、元気になれる』という旨の発言をしている。ちなみにロランが『ガンダム無双』において、「ユニバース!あなたがいると心強いです!」、『地球光』と『ガンダムVS.ガンダムシリーズ』において「ユニバース、ユニバース!」と発言していることからムーンレィスにとっては感嘆を表す言葉である可能性もある。
スパロボシリーズの名台詞
αシリーズ
- 「味方機は下がれ!核を使用するぞ!」
- α外伝で∀ガンダムに乗り込んだハリーがミサイルを使用する時の台詞。無論核ミサイルではないのだが、もしかして開発段階で武装に核ミサイルを加える予定があったのかもしれない。
- 「…ディアナ様に仇なした男には相応しい結末か……」
- α外伝第35話Aシナリオエンドデモにて、アグリッパ・メンテナーがカーメン・カーメンのキングコブラによって毒死した時に口走った、まさに自業自得ともとれる台詞。
- (………)
「…あなたのおっしゃることは良くわかります」
「ですが、後悔はしていません。何故なら、必ずここに戻るつもりでいるからです」 - α外伝第38話シナリオデモにてバニングから「別れの時は悔いを残さんようにな」と言われた際に返した言葉。
Zシリーズ
- 「私はパイロットの命を奪えと言っているわけではない。だが、君の戦い方はあまりに不自然だ」
「どういった心境かは知らないが、いつかそれは自分と仲間を滅ぼす事になると思うが」
「良心の呵責…。それとも善行のつもりか…」
「だが、はっきり言おう。その程度の覚悟で戦いに臨むのなら下がっていたまえ」
「誤解しないでもらいたい。これは君のためを思って言っている」
「そのような中途半端な覚悟で戦っているのなら、君自身もいつかそれに押し潰されるだろう」
「ならば、その前に自分から戦うのを止めたまえ」 - Z第43話での相手のコックピットを避けて攻撃するキラに対しての忠告と助言。痛烈な言葉であるが、ハリーなりにキラのことを思っていることが伺える台詞である。
- 「それを答える気はない。…代わりに君にこの言葉を送ろう」
「正しかろうと、そうでなかろうと人は自分のやるべき事を果たすまでだ」
(キラ)「自分のやるべき事…」
「この言葉はZEUTHのカミーユ・ビダンという少年の言葉だ」
「恥ずかしい話だが私もこの言葉で迷いを吹っ切ったこともある」
「私はディアナ様の親衛隊だ。そのディアナ様のためなら、どのような痛みや恥辱にも耐えよう」
「なぜなら、それが私の使命であり、私の信じる戦いだからだ」
(キラ)「信じる戦い…」
「迷うことは必要だ。迷わないことは盲信と同じだろうからな。だが、君はこのままでは自分を滅ぼす」
(キラ)「僕は迷いを…捨てればいいんですか? 何も感じないまま、機械の様にただ戦えばいいって言うんですか?」
「それでは心を殺しているのと同じだよ。私は君が迷いの向こうに答えを見つけることを望むまでだ」 - 上記のセリフの後キラから「ディアナ女王をさらった人を討った事も全て任務だと割り切れるんですか?」と問われた際に返した言葉。ハリーから伝えられたカミーユの言葉がキラ達の道を示すこととなった。
- 「そうではない。あそこに立たれているのはディアナ様の意思を代行される方だ」
「偽物などではない…。ディアナ様そのものと思ってもらってもいい」 - Z第46話シナリオエンドデモにてデュランダル議長の不正を暴いたラクスと共に現れたディアナに扮したキエルを見て「あっちも偽物で対抗する気!?」と発言したソシエに対して。ハリーがいかにキエルを信頼しているかがうかがえる。
スパロボシリーズの迷台詞
- 「戦場で金色の機体に乗る…かなりの手練と見た!」
- ある意味自画自賛な対クワトロ(in百式or百式改)専用台詞。
- 「やはり、趣味か?」
- 第2次Z再世篇EDにて、ロランが女装した際の色香でティンプ達を惑わせたという話を聞いて。「やはり」と前置きしているので、Zシリーズのハリーは常々ロランが趣味で女装していると思っているらしい…
余談
中の人である稲田氏は『∀ガンダム』の打ち上げにハリーのコスプレで赴いた事があるが、大ブーイングを浴びたらしい。また、稲田氏も愛車を「アマンダ」と呼んでいるらしい。ちなみに次に車を買った時の愛称予定は…もちろん、トロンベである。
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