「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」の版間の差分
(→概要) |
(→余談: 翻訳ではないので) |
||
162行目: | 162行目: | ||
*後に製作された劇場版だが、新型コロナウイルスの蔓延により幾度となく公開延期となっていた。最終的に2021年6月11日に第一部の公開が再決定した際、「マフティーからの声明」として告知動画が公式からアップロードされた<ref>[https://www.youtube.com/watch?v=JnAlkQJIa3Q 6月11日公開『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』反地球連邦政府運動 マフティーより声明が到着] 2021年6月1日公開。</ref>。'''マフティー・ナビーユ・エリン名義で「我々と共に感染予防・対策をしっかりして劇場でお会いしましょう!」という注意喚起が出される'''のはなかなかにシュールである。 | *後に製作された劇場版だが、新型コロナウイルスの蔓延により幾度となく公開延期となっていた。最終的に2021年6月11日に第一部の公開が再決定した際、「マフティーからの声明」として告知動画が公式からアップロードされた<ref>[https://www.youtube.com/watch?v=JnAlkQJIa3Q 6月11日公開『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』反地球連邦政府運動 マフティーより声明が到着] 2021年6月1日公開。</ref>。'''マフティー・ナビーユ・エリン名義で「我々と共に感染予防・対策をしっかりして劇場でお会いしましょう!」という注意喚起が出される'''のはなかなかにシュールである。 | ||
**この際、バンダイ等の関連企業に加え、[[ガンダム Gのレコンギスタ|Gのレコンギスタ]]、[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ|鉄血のオルフェンズ]]、[[ガンダムビルドファイターズ|ビルドシリーズ]]と言った歴代ガンダム作品の公式SNSアカウントが一斉に同一の内容の動画を投稿する事で、マフティーによる電波ジャックを疑似的に再現するという演出が行われた。 | **この際、バンダイ等の関連企業に加え、[[ガンダム Gのレコンギスタ|Gのレコンギスタ]]、[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ|鉄血のオルフェンズ]]、[[ガンダムビルドファイターズ|ビルドシリーズ]]と言った歴代ガンダム作品の公式SNSアカウントが一斉に同一の内容の動画を投稿する事で、マフティーによる電波ジャックを疑似的に再現するという演出が行われた。 | ||
− | *劇場版のプロモーションとして冒頭部分がバンダイチャンネルにて公開されており、YouTubeのAIによる自動翻訳で日本語字幕を付けることができたのだが、AIの聞き間違いによってあるキャラクターの台詞に「悲鳴を上げるな、'''陰茎が苛立つ'''<ref>正しくは「'''神経が苛立つ'''」である。</ref> | + | *劇場版のプロモーションとして冒頭部分がバンダイチャンネルにて公開されており、YouTubeのAIによる自動翻訳で日本語字幕を付けることができたのだが、AIの聞き間違いによってあるキャラクターの台詞に「悲鳴を上げるな、'''陰茎が苛立つ'''<ref>正しくは「'''神経が苛立つ'''」である。</ref>」というとんでもない誤字が施されてしまい、本作を象徴するネタとなった。 |
*他にも、登場人物の一人がハロウィンで使われるカボチャマスク(ジャック・オ・ランタン)を被っていたことから、同じくカボチャマスクの男がダンスを披露する海外のネタ動画「The Pumpkin Dance」に本作の主題歌「閃光」を合わせた動画が作られ、「'''連邦に反省を促すダンス'''」と呼ばれネットミーム化するなど妙にネタに事欠かない作品となっている。 | *他にも、登場人物の一人がハロウィンで使われるカボチャマスク(ジャック・オ・ランタン)を被っていたことから、同じくカボチャマスクの男がダンスを披露する海外のネタ動画「The Pumpkin Dance」に本作の主題歌「閃光」を合わせた動画が作られ、「'''連邦に反省を促すダンス'''」と呼ばれネットミーム化するなど妙にネタに事欠かない作品となっている。 | ||
2023年8月6日 (日) 02:45時点における版
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ | |
---|---|
読み | きどうせんしガンダム せんこうのハサウェイ |
外国語表記 | Mobile Suit Gundam Hathaway |
著者 | 富野由悠季 |
挿絵 | 美樹本晴彦 |
メカニックデザイン | 森木靖泰 |
出版社 | 角川書店 |
レーベル | 角川スニーカー文庫 |
発表期間 | 1989年 - 1990年 |
巻数 | 全3巻 |
シリーズ | |
前作 | 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン |
初登場SRW | スーパーロボット大戦V |
『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は富野由悠季著作の小説作品。
概要
富野監督による小説オリジナルの宇宙世紀ガンダムシリーズ作品。略称は『閃ハサ』。
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の小説である『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』の続編に相当する作品であり、設定[1]もそちらから引き継いでいる。媒体が小説故に当初の知名度は低くコアなファンが知っている程度だったが、『SDガンダム GジェネレーションF』への参戦をきっかけに知名度が上昇して以降は様々なゲームに登場するようになっており、『機動戦士クロスボーン・ガンダム』とほぼ同じ経緯を持つ作品と言える。
『逆襲のシャア』の映画版または徳間文庫より発売された小説(ハイ・ストリーマー)の方とは微妙に時事が異なる部分もある作品なのだが、『F90』や『シルエットフォーミュラ』の電撃コミック版の宇宙世紀年表には本作品で起こった事件が記載されている。また『機動戦士ガンダムUC』の公式Twitterでは「このΞガンダムが登場する『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は、時代的には『機動戦士ガンダムUC』の約9年後となる宇宙世紀105年が舞台。『UC』ep7では、これくらい先の時代への布石となるようなものも登場する予定です。(公報いぬ)」とのアナウンスがあった。実際に『UC』には本作を出典とするグスタフ・カールが登場し、またクシャトリヤ(・リペアード)が即席のファンネルミサイルを使用していた。
本作のメカニックは森木靖泰氏、キャラクターデザイン及び挿絵は美樹本晴彦氏が担当。両氏は後述する劇場版には参加していないが、「原案」としてクレジットされている[2]。
2018年にアニメ化が発表され、2021年よりガンダムシリーズ40周年記念の劇場用アニメ三部作として公開された。設定については劇場版『逆襲のシャア』やOVA版『UC』などの映像化作品に準拠したものへ変更されている[3]。また、2023年にはTVシリーズとして『機動戦士ガンダム サンダーボルト』(SRW未参戦)、『機動戦士ガンダムNT』と共にそれぞれ地上波用に再編集されたものが放送されている。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
主要人物
- ハサウェイ・ノア(マフティー・ナビーユ・エリン)
- 主人公。シャアの思想に共感し、政府高官を狙ったモビルスーツを使ったテロ行為に参加する。
- ギギ・アンダルシア(SRW未登場)
- ヒロイン。大保険会社の創業者の愛人で、ハサウェイの正体を見抜く鋭い感性を持った女性。
- ケネス・スレッグ(SRW未登場)
- キルケー部隊の指揮官。ハサウェイのライバルにして、もう一人の主人公的な存在。
マフティー
- エメラルダ・ズービン
- マフティーに所属する女性パイロット。
- ガウマン・ノビル
- マフティーに所属するパイロット。
- レイモンド・ケイン
- マフティーに所属するパイロット。エメラルダとは恋人同士の仲。
- シベット・アンハーン
- マフティーに所属するパイロット。
地球連邦軍
民間人
- ミライ・ノア
- ハサウェイの母。
その他
登場メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
マフティー
- Ξガンダム
- ハサウェイの乗機となるガンダム。機体に装備したミノフスキークラフトにより、大気圏内での高い機動戦を可能としている。
- メッサー(SRW未登場)
- マフティーの主力量産型モビルスーツで、ジオン軍の設計思想を色濃く残した機体。
- ギャルセゾン
- マフティーが移動拠点としても運用するサブフライトシステム。機体両脇にメガ粒子砲を備える。
地球連邦軍
- ペーネロペー
- レーンの搭乗機体。大出力のミノフスキークラフトを装備しており、大気圏内のモビルスーツの運用を一変させる機種として期待されている。
- グスタフ・カール(SRW未登場)
- キンバレー部隊の主力量産型モビルスーツで、ジムやジェガンなどの設計思想の延長線上に位置する汎用型。
- ケッサリア
- 連邦軍で運用されているサブフライトシステム。
戦艦・その他
- ラー・カイラム
- 本作では第13独立艦隊の母艦としてビーム・バリアーを装備して地球に降下。
用語
- マフティー動乱
- 本作の舞台となる宇宙世紀0105年に勃発したハサウェイ率いるマフティーと地球連邦軍との間の戦争。
- アデレード
- オーストラリアの都市で、地球連邦政府の議会が置かれている。
楽曲
曲名は『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス シリーズ』に参戦した際に付けられたもの。
- 「その名はマフティー・ナビーユ・エリン」
- ゲーム作品において使用されるBGM。『GジェネレーションF』が初出。『V』にて採用。
- 疾走感の中に悲壮さが混じった曲調は「原作の雰囲気とマッチしている」として人気は高い。
- 『閃光のハサウェイ』が登場するガンダムゲームではほぼ確実に使われており、現在でもΞガンダム&マフティーのテーマ曲として完全に定着している。
- 「連邦軍戦闘BGM(曲名不明)」
- 連邦軍戦闘BGM。『GジェネレーションF』が初出で、この頃の連邦軍の体制を表したような不穏な雰囲気の曲調が特徴。
- 曲名が決まっていないため、便宜上「キルケー部隊(キルケーユニット)」と呼称される事がある。
- ゲームによっては下記の「レーン・エイムのテーマ」が採用されることがあるため、Gジェネレーションシリーズにおけるペーネロペー&レーンのテーマ曲として定着している。
- 「強襲」
- マフティー汎用戦闘BGM。『Gジェネレーション スピリッツ』が初出で、疾走感のある軽快なBGMになっている。
- なお、一部メロディに『機動戦士ガンダムSEED DESTINY GENERATION of C.E.』の「ザフト:エース」に酷似した部分がある。
- 「レーン・エイムのテーマ」
- 連邦軍汎用戦闘BGM。『Gジェネレーション スピリッツ』が初出。
- Gジェネレーションシリーズでは一般兵の戦闘曲だが、一部ゲームではペーネロペー&レーンの戦闘曲として採用されている。
登場作と扱われ方
正式な初参戦を果たしたのは『V』だが、それ以前より『逆襲のシャア』絡みで小ネタが挿まれることが幾度かあった。
『第4次』ではエンディングに表示されるハサウェイの「その後」が植物観察官と明らかに本作を意識したものとなっており、また『Z』『第3次Z』両篇でも会話の小ネタ程度に本作について触れられている。
VXT三部作
- スーパーロボット大戦V
- 初参戦作品。機体のみの参戦と告知されていたが、ハサウェイとレーンもそれぞれの機体のパイロットとして登場。
- 反地球連邦政府組織「マフティー」やキルケー部隊は存在しない。
- ハサウェイはミスリルに協力するテストパイロット、レーンは地球連邦軍総司令部直属の精鋭部隊Gハウンド所属となっており、原作とは異なる形でライバル関係となっている。
- 本作のハサウェイは宇宙世紀世界の出身でバナージと同年代の設定となっているが、新正暦世界の過去ではマフティー・ナビーユ・エリンとして活動し処刑されていた事実が語られている。
- 本作における世界観のからくりを考えると、新正暦世界における「シャアの反乱」は『閃ハサ』の前日譚となる『ベルトーチカ・チルドレン』のストーリーが展開されていたのかもしれない。
余談
- 『ニュータイプ』1990年8月号の『ガンダムF91』特集で、「先ごろ完結した『閃光のハサウェイ』は、映像化を前提としないノベライズオンリーの作品。当然ながら、映像より、さらにシビアな現実がそこには描かれている。」と書かれていた。この記事を元にして、「『閃光のハサウェイ』は、原作者の富野由悠季監督が映像化に許可をしないからアニメ化しないのだ」とインターネット上で永らく語られていた。
- しかし、『ザ・スニーカー』2003年06月号のインタビュー記事では富野監督は「『閃光のハサウェイ』の経緯は覚えてないし、特に何も無かったと思います。映像とのタイアップみたいなものも何も無かった。」と語っているので、単に『閃光のハサウェイ』執筆当時に映像化の企画が持ち上がらなかっただけで、「原作者の富野監督が映像化を禁じている」という噂はデマであろう。
- 富野監督が手掛けた『逆襲のシャア』のノベライズには他にも、徳間書店より刊行された『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(2002年に復刊したバージョンは『機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー』)があり、こちらは『閃光のハサウェイ』に比べて映像作品の補完的な内容を加えたノベライズとなっている。
- なお『閃光のハサウェイ』との繋がりは、「復刊バージョンの3シャア編」でのインタビューにて、富野監督は「物語的な繋がりは無い」と語っている。
- 『第4次スーパーロボット大戦』の没データにおいて本作に登場するΞガンダムのデータが存在している。
- スーパーロボット大戦シリーズに参戦する以前には、『SUNRISE WORLD WAR Fromサンライズ英雄譚』で本作が登場していた[4]。
- 後に製作された劇場版だが、新型コロナウイルスの蔓延により幾度となく公開延期となっていた。最終的に2021年6月11日に第一部の公開が再決定した際、「マフティーからの声明」として告知動画が公式からアップロードされた[5]。マフティー・ナビーユ・エリン名義で「我々と共に感染予防・対策をしっかりして劇場でお会いしましょう!」という注意喚起が出されるのはなかなかにシュールである。
- 劇場版のプロモーションとして冒頭部分がバンダイチャンネルにて公開されており、YouTubeのAIによる自動翻訳で日本語字幕を付けることができたのだが、AIの聞き間違いによってあるキャラクターの台詞に「悲鳴を上げるな、陰茎が苛立つ[6]」というとんでもない誤字が施されてしまい、本作を象徴するネタとなった。
- 他にも、登場人物の一人がハロウィンで使われるカボチャマスク(ジャック・オ・ランタン)を被っていたことから、同じくカボチャマスクの男がダンスを披露する海外のネタ動画「The Pumpkin Dance」に本作の主題歌「閃光」を合わせた動画が作られ、「連邦に反省を促すダンス」と呼ばれネットミーム化するなど妙にネタに事欠かない作品となっている。
脚注
- ↑ 本編と異なる点の一例を挙げると、「ハサウェイが本意ではないにせよクェスを手に掛けている」等。
- ↑ なお、森木氏は作画監督補佐としてもクレジットされている。パンフレットによれば、「料理作監」を手伝ったとのこと。
- ↑ 『月刊ガンダムエース』2020年5月号、プロデューサーインタビューより。
- ↑ なお、ハサウェイは『逆襲のシャア』時代の姿の為、本作のキャラクターはケネスのみ。機体はΞガンダムのみだが、ペーネロペーが没データとして登場していた。
- ↑ 6月11日公開『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』反地球連邦政府運動 マフティーより声明が到着 2021年6月1日公開。
- ↑ 正しくは「神経が苛立つ」である。
商品情報
書籍
資料リンク
|